JP2002257121A - 雌ねじ成形屑吸着ねじ - Google Patents
雌ねじ成形屑吸着ねじInfo
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Abstract
られるようにし且つねじ込み時に発生する成形屑を常時
吸着して部品上への落下を阻止すること。 【解決手段】ワーク20にねじ込まれるねじのねじ山1
0が形成された脚部3の全長の先端から少なくとも60
%の部分にかけて粘度が40〜100cP以内の吸収・
吸着剤を主成分とするマイクロカプセルを含有した被覆
材8を塗布し、これによりねじ込み時に発生する成形屑
23が落下しないよう吸着するようにした雌ねじ成形屑
吸着ねじであるので、軟質材製のワークにタッピンねじ
で直接雌ねじを成形しながらねじ込むことができ、ねじ
込み作業中に発生する雌ねじ成形時の成形屑が落下する
ことがない。また、成形屑が精密電子部品上に落下して
付着することもなく、電子機器の回路がショートする等
の故障の原因が解消されるとともに火災の原因になるこ
ともない。
Description
ている下穴にねじ込まれるねじに関し、特に、比較的軟
質なワークに対してこの下穴に雌ねじを成形しながらね
じ込む場合は勿論、既に雌ねじが形成されている下穴に
ねじ込む際に発生するねじ込み時の成形屑が落下するの
を防止するようにした雌ねじ成形屑吸着ねじに関する。
付けにおいては、部品やカバーの取り付けにねじが多く
使用されているが、この場合、図10に示すように、ワ
ーク120にあらかじめ下穴(図示せず)をあけてから
タッピンねじ101をねじ込んでこの下穴に脚部103
のねじ山110を介して雌ねじ121を形成しているの
が一般的になっている。このワーク120として使用さ
れる材料としては、軽量化及び最近の環境問題を考慮し
て比較的リサイクル性の高い材料が使用されており、例
えば、アルミニウム合金あるいはマグネシウム合金等が
多くなっている。特に、最近ではこのような材料が急速
に普及しているパソコン、携帯電話等の通信機器、デジ
タルカメラ・デジタルビデオカメラ・ミニディスク等の
デジタル家電機器、高度道路交通システム関連機器、自
動車部品等に多く使用されつつある。しかしながら、こ
れらの製品に多く使用されている前記材料からなるワー
クは軽量化及びコンパクト化が進んでおり、一方、電子
機器の部品として使用される電子回路は軽量化が求めら
れ、小型化された回路となっていることから益々ねじの
小型化も進展しているのが現状となっている。
型化された部品を前記のような軟質なワークに固定する
場合、タッピンねじでワークの下穴に雌ねじを形成しな
がらねじ込んで部品を固定するようにしているため、ね
じ込み作業中における雌ねじの成形時には摩擦力や雌ね
じが成形されるワークの降伏点を超えて下穴を変形させ
ていることから発生する摩擦粉あるいは剥離片が成形屑
となって、部品上に落下したり、一方、ねじ抜き取り時
にねじ山に付着した成形屑が落下することがあり、この
ため、プリント基板化されている電子回路上にこれが落
下して回路がショートして機器を破壊したり、時には火
災が生じる等の危険性を有している。また、ワークが軟
質材であることからタッピンねじでの雌ねじの成形にお
いて、通常のタッピンねじではねじの谷の間隔が狭い等
の理由により、摩擦熱が生じ易く、タッピンねじが途中
でワークと焼き付いてねじ込まれなくなり、ねじの頭部
座面がワークに接しない所謂、ねじ浮き状態となること
も生じている。更に、このような問題を解消するために
タッピンねじを使用しないで、あらかじめワークの下穴
に雌ねじを形成してから通常のねじをねじ込んで部品を
ワークに固定することも行われているが、これによって
もワークとの間には僅かに発生する成形屑の落下が生じ
ており、依然として電子機器のトラブルの要因となって
いる。しかも、あらかじめ雌ねじを形成するという組立
工程が必要となることから製造コストが上昇することに
なり、安価な製品の提供に限界が生じている等の課題が
ある。
るとともに簡単な構成で確実なねじ込み作業が効率良く
得られるようにし且つねじ込み時に発生する成形屑を常
時吸着して部品上への落下を阻止することである。
バビットが係合する駆動部を持つ頭部2とこれと一体で
ねじ山10が形成された脚部3とからなり、ワーク20
の下穴にねじ込まれるねじにおいて、ねじ山10が形成
された脚部3の全長に対して脚部3の先端から少なくと
も60%の部分に粘度が40〜100cP以内の吸収・
吸着剤を主成分として封入されたマイクロカプセルを含
有する被覆材8を塗布し、この被覆材8によりねじ込み
時に発生する成形屑23が下穴から落下しないようねじ
の脚部3に吸着されるようにした雌ねじ成形屑吸着ねじ
を提供することで達成される。また、この目的は、ねじ
の脚部3はねじ山角度が50°以下で且つねじ山10の
ピッチを比較的大きく形成することによりねじ山10の
谷部6の間隔が比較的広く形成されている雌ねじ成形屑
吸着ねじであっても達成される。しかも、これら構成に
おいて、ねじ山は遊び側フランク角α及び進み側フラン
ク角βが等角あるいは非対称角になっている雌ねじ成形
屑吸着ねじとしても同様に達成される。
が円形形状であって、この円周上に等間隔をあけて二〜
六等分された位置に、ねじ山10に形成された凹溝12
からなる条溝が複数条軸線に平行あるいは軸線に傾斜し
て設けられている雌ねじ成形屑吸着ねじであっても達成
される。一方、前記構成の脚部3に代えて、脚部はその
断面が非円形形状であって、ねじ山10の1ピッチ内に
設けられている複数の最大半径で形成されたねじ山頂点
13間にこの最大半径のねじ山10の軌跡円よりねじ山
高さの低い逃げ部14を設けた雌ねじ成形屑吸着ねじと
することによっても達成される。その上、以上の構成の
脚部3において使用されるマイクロカプセルは吸収・吸
着剤とこれを接合する接合剤とからなるとともに長時間
の流動性を有する液状の溶液を封入しており、脚部3に
形成されたねじ山10のフランク面11と凹溝12ある
いは逃げ部14が覆われるように塗布されている雌ねじ
成形屑吸着ねじとすることによって達成される。しか
も、これら構成のねじがねじ込まれるワークはねじ1が
ねじ込まれる下穴のねじ込み側にこの下穴より大径でね
じ1の頭部径より小径の座ぐり22が形成されているこ
とにより、ねじ1の抜き取りにおける成形屑23の飛散
が阻止される。
乃至図9に基づき説明する。図1において、1は頭部2
とこの頭部2と一体で且つ外周にねじ山10を有する脚
部3とからなるタッピンねじである。このタッピンねじ
1の頭部2には脚部3の中心線上にドライバビット(図
示せず)と係合して駆動部を構成する十字円錐溝形状の
駆動穴4が形成されている。この頭部2の駆動部は十字
円錐溝形状の駆動穴4であるが、この他に、例えば、四
角、六角形状あるいはその他の溝あるいは穴形状であっ
てもよく、一般に普及している形状であれば、これに制
限されるものではない。
2より小径の円柱形状の脚部3が一体に形成してあり、
この脚部3にはねじ山10が所定のピッチを有して成形
されている。この脚部3のねじ山10はそのねじ山頂角
が50°以下に形成してあり、ねじ山10のピッチを比
較的大きく形成してねじ1の谷部6の間隔が通常のもの
の間隔より比較的広くなるように形成されている。これ
らの構成によりタッピンねじ1はねじ込み時のワーク2
0の下穴(図示せず)に雌ねじ21を形成する際に生じ
る摩擦をできるだけ緩和するようになっている。前記頭
部2とねじ山10が形成されている脚部3との間には頭
部側が大径となったテーパ形状の首部7が形成してあ
り、これにより比較的呼び径の小さいねじ1はねじ込み
時の頭部2と脚部3との破断が阻止されている。
てはその全長の少なくとも60%以上の位置までの部分
にその全周に渡って被覆材8が塗布してあり、この被覆
材8はねじ山10のフランク面11と谷部6に付着して
いる。この被覆材8は高密度に分布しているマイクロカ
プセル(図示せず)を含有しており、これらマイクロカ
プセルには主成分としての吸収・吸着剤とこれを接合す
る接合剤とからなるとともに長時間の流動性(濡れ性)
を有する液状の溶液が封入されている。一方、前記主成
分としての吸引・吸着剤はその粘度が40〜100cP
であり、外気温が100℃以下であれば、流動性を長時
間、例えば、5年間程度に渡って維持する性状の液体で
ある。この吸収・吸着剤は必要によって着色可能であ
り、このように着色することにより、ねじ1の脚部3に
被覆処理がされたか否かが素早く確認できる。このよう
にして被覆材8が脚部3に塗布された前記ねじ1をワー
ク20の下穴にねじ込み、雌ねじ成形時に生じる圧力に
より前記マイクロカプセルが破壊されることで、主成分
である吸収・吸着材が漏れだし、成形時の摩擦粉や剥離
片等の成形屑23がねじ山10に吸着保持されるもので
ある。
ンねじ1の脚部形状に加えて、この脚部3のねじ山10
の1ピッチ内に4個の凹溝12が等間隔をおいて形成さ
れている。この凹溝12は脚部3のねじ山10に軸線に
沿い形成されることで複数の条溝となっている。この条
溝は通常脚部3の軸線に平行に形成されているが、これ
以外に、例えば、脚部3の軸線に対して、僅か傾斜させ
て形成してもよい。また、図4は前記ねじ山10の遊び
側フランク角αと進み側フランク角βの夫々の角度が等
角となっているのに対し、これらが非対称角となったね
じ山10が示してあり、このねじ山10にすることでコ
ンパクト設計された軟質材製のワーク20の雌ねじ破壊
が軽減されることになる。しかも、このねじ山10にも
前記と同様に複数の凹溝12からなる条溝が形成されて
いるとともにこの脚部3には前記と同様の主成分を有す
るマイクロカプセルを含有する被覆材8が塗布されてい
る。これにより、成形屑23は図7に示すように、凹溝
12に吸着保持されることになる。尚、この実施の形態
では四個の凹溝12を形成しているが、この凹溝12を
例えば、等間隔に2〜6個形成してもよい。
部3とそのねじ山10の展開断面を示しており、このね
じ山10はこれの1回転中、即ち、1ピッチ当たり3頂
点となる最大ねじ山半径となった、所謂、おむすび形状
であり、このねじ山頂点13間には最小ねじ山半径の逃
げ部14を有している。この逃げ部14は脚部3の中心
からの同一半径での軌跡円上では3頂点部のねじ山厚み
より薄くなった、図6に示す断面形状となっており、こ
のねじ1でワーク20の下穴に雌ねじ21を形成する場
合は前記3個のねじ山頂点13で雌ねじ21が形成され
るから逃げ部14と雌ねじ21との間には隙間が生じる
ことになる。この脚部3のねじ山10にも前記と同様に
主成分が同様の被覆材8が塗布されているので、図8に
示すように、このねじ1により雌ねじ21を成形する時
に生じる成形屑23は逃げ部14に吸着保持されること
になる。
使用してワーク20にあらかじめあけられている下穴に
ねじ込むと、このねじ1のねじ山10により雌ねじ21
が形成されながらねじ込まれる。この時生じる成形屑2
3は全てねじ山10に塗布されている被覆材8によりね
じ山10のフランク面11、凹溝12あるいは逃げ部1
4に吸着保持されることになる。これにより、このねじ
1をねじ込んだり、抜き取ったりした時に発生する成形
屑23が部品上に落下しなくなる。
抜き取る場合は、このねじ1の脚部3に塗布された被覆
材8は成形屑23を吸着保持した状態でねじ山10とと
もにせり上がって雌ねじ21から抜け出る。この時、被
覆材8に吸着されている成形屑23は図9に示すよう
に、あらかじめワーク20のねじ1がねじ込まれる下穴
のねじ込み側に形成されている前記下穴より大径でねじ
1の頭部径より小径の座ぐり22に溜まることになり、
ねじ1の抜き取り時における成形屑23の飛散が阻止さ
れる。
について説明したが、この他にあらかじめワーク20の
下穴に雌ねじ21を形成してこの雌ねじ21が形成され
た下穴にねじ1をねじ込むようにしてもよく、この場合
は比較的成形屑23は出にくいが、このねじ1にも前記
と同様の被覆材8をねじ1の脚部3に塗布して使用する
ことで、電子機器のプリント基板上に成形屑23が落下
するのをより確実に阻止することができる。
らかなように、ワーク20の下穴にねじ込まれるねじの
ねじ山10が形成された脚部3の全長の先端から少なく
とも60%の部分にかけて粘度が40〜100cP以内
の吸収・吸着剤を主成分とするマイクロカプセルを含有
した被覆材8を塗布し、これによりねじ込み時に発生す
るワーク20の成形屑23が落下しないよう吸着するよ
うにした雌ねじ成形屑吸着ねじであるので、軟質材製の
ワークに小型化された部品を固定する場合に、タッピン
ねじで直接雌ねじを成形しながらねじ込むことができ、
このような場合において、ねじ込み作業中に発生する雌
ねじ成形時の摩擦粉や剥離片等の成形屑が落下すること
がない。また、この成形屑の落下が解消されることで、
成形屑が精密電子部品上に落下して付着することもな
く、電子機器の回路がショートする等の故障の原因が解
消されるとともに火災の原因になることもない。更に、
このねじを抜き取る際に、ねじ山に付着している成形屑
が落下するといったことも解消し、機器の修理において
故障を誘発することも皆無になる。
つねじ山10のピッチを比較的大きく形成してねじ山1
0の谷部6の間隔を比較的広く形成したり、ねじ山10
の遊び側フランク角α及び進み側フランク角βを等角あ
るいは非対称角としているので、軟質材製のワークに対
するタッピンねじでの雌ねじの成形の際に、摩擦熱が生
じにくく、タッピンねじがねじ込み途中でワークに焼き
付くことが減少するとともに凝着現象も抑制されてねじ
の頭部座面がワークに着座しない所謂、ねじ浮き現象を
生じることも解消される。更に、脚部3の断面が円形形
状であって、円周上に等間隔をあけて二〜六等分された
位置に、凹溝12からなる条溝が複数条軸線に平行ある
いは軸線に傾斜して設けられたり、一方、脚部3の断面
が非円形形状であって、ねじ山10の1ピッチ内に設け
られている複数のねじ山頂点13間に最大半径のねじ山
10の軌跡円より高さの低い逃げ部14を設けているの
で、雌ねじを成形しながらねじ込む途中に発生する成形
屑をこれら凹溝あるいは逃げ部に確実に封じ込めること
ができ、ねじ込み時の成形屑の落下が防止できる。
ルは吸収・吸着剤とこれを接合する接合剤とからなると
ともに長時間の流動性を有する液状の溶液を封入してお
り、脚部3に形成されたねじ山10のフランク面11と
凹溝12あるいは逃げ部14が覆われるように塗布され
ているので、ねじのワークへのねじ込み後においても依
然として固まることなく成形屑を吸着することができ、
このねじを抜き取って再度ねじ込む場合においても、成
形屑の吸着作用を長く持続でき、再利用にも十分に対応
できる。更に、この溶液を封入したマイクロカプセルを
含有する被覆材を通常のねじに使用しても、ワークとの
間に僅かに発生する成形屑を吸着でき、同様に電子機器
のトラブル要因を事前に除くことができる。
の下穴のねじ込み側にはこれより大径でねじの頭部径よ
り小径の座ぐり22が形成されているので、一旦ねじ込
まれたねじを抜き取る際にこれに吸着されている成形屑
がねじ山とともにせり上がってきても、この座ぐりが屑
溜まりとなるので、摩擦粉や剥離片等の成形屑がワーク
上に飛散することがなく、必要に応じて容易に除去でき
る等の特有の効果が得られる。
る。
ある。
である。
図である。
示す拡大断面図である。
示す拡大断面図である。
状態を示す要部断面図である。
態を示す断面正面図である。
21)
バビットが係合する駆動部を持つ頭部2とこれと一体で
ねじ山10が形成された脚部3とからなり、ワーク20
の下穴にねじ込まれるねじにおいて、ねじ山10が形成
された脚部3の全長に対して脚部3の先端から少なくと
も60%の部分に粘度が40〜100cP以内の吸収・
吸着剤を主成分として封入されたマイクロカプセルを含
有する被覆材8を塗布し、この被覆材8によりねじ込み
時に発生する成形屑23が下穴から落下しないようねじ
の脚部3に吸着されるようにした雌ねじ成形屑吸着ねじ
を提供することで達成される。また、この目的は、ねじ
の脚部3はねじ山角度が50°以下で且つねじ山10の
ピッチを比較的大きく形成することによりねじ山10の
谷部6の間隔が比較的広く形成されている雌ねじ成形屑
吸着ねじであっても達成される。しかも、これら構成に
おいて、ねじ山は遊び側フランク角α及び進み側フラン
ク角βが等角あるいは不等角になっている雌ねじ成形屑
吸着ねじとしても同様に達成される。
ンねじ1の脚部形状に加えて、この脚部3のねじ山10
の1ピッチ内に4個の凹溝12が等間隔をおいて形成さ
れている。この凹溝12は脚部3のねじ山10に軸線に
沿い形成されることで複数の条溝となっている。この条
溝は通常脚部3の軸線に平行に形成されているが、これ
以外に、例えば、脚部3の軸線に対して、僅か傾斜させ
て形成してもよい。また、図4は前記ねじ山10の遊び
側フランク角αと進み側フランク角βの夫々の角度が等
角となっているのに対し、これらが非対称な角度即ち、
不等角となったねじ山10が示してあり、このねじ山1
0にすることでコンパクト設計された軟質材製のワーク
20の雌ねじ破壊が軽減されることになる。しかも、こ
のねじ山10にも前記と同様に複数の凹溝12からなる
条溝が形成されているとともにこの脚部3には前記と同
様の主成分を有するマイクロカプセルを含有する被覆材
8が塗布されている。これにより、成形屑23は図7に
示すように、凹溝12に吸着保持されることになる。
尚、この実施の形態では四個の凹溝12を形成している
が、この凹溝12を例えば、等間隔に2〜6個形成して
もよい。
つねじ山10のピッチを比較的大きく形成してねじ山1
0の谷部6の間隔を比較的広く形成したり、ねじ山10
の遊び側フランク角α及び進み側フランク角βを等角あ
るいは非対称な角度即ち、不等角になっているので、軟
質材製のワークに対するタッピンねじでの雌ねじの成形
の際に、摩擦熱が生じにくく、タッピンねじがねじ込み
途中でワークに焼き付くことが減少するとともに凝着現
象も抑制されてねじの頭部座面がワークに着座しない所
謂、ねじ浮き現象を生じることも解消される。更に、脚
部3の断面が円形形状であって、円周上に等間隔をあけ
て二〜六等分された位置に、凹溝12からなる条溝が複
数条軸線に平行あるいは軸線に傾斜して設けられたり、
一方、脚部3の断面が非円形形状であって、ねじ山10
の1ピッチ内に設けられている複数のねじ山頂点13間
に最大半径のねじ山10の軌跡円より高さの低い逃げ部
14を設けているので、雌ねじを成形しながらねじ込む
途中に発生する成形屑をこれら凹溝あるいは逃げ部に確
実に封じ込めることができ、ねじ込み時の成形屑の落下
が防止できる。
Claims (7)
- 【請求項1】 ドライバビットが係合する駆動部を持つ
頭部(2)とこれと一体でねじ山(10)が形成された
脚部(3)とからなり、ワーク(20)の下穴にねじ込
まれるねじにおいて、 ねじ山が形成された脚部の全長に対して脚部の先端から
少なくとも60%の部分に粘度が40〜100cP以内
の吸収・吸着剤を主成分として封入されたマイクロカプ
セルを含有する被覆材(8)を塗布し、この被覆材によ
りねじ込み時に発生する成形屑(23)が下穴から落下
しないようねじの脚部に吸着されるようにしたことを特
徴とする雌ねじ成形屑吸着ねじ。 - 【請求項2】 ねじの脚部はねじ山角度が50°以下で
且つねじ山のピッチを比較的大きく形成することにより
ねじ山の谷部(6)の間隔が比較的広く形成されている
ことを特徴とする請求項1記載の雌ねじ成形屑吸着ね
じ。 - 【請求項3】 ねじ山は遊び側フランク角α及び進み側
フランク角βが等角あるいは非対称角になっていること
を特徴とする請求項1又は2記載の雌ねじ成形屑吸着ね
じ。 - 【請求項4】 脚部はその断面が円形形状であって、こ
の円周上に等間隔をあけて二〜六等分された位置に、ね
じ山に形成された凹溝(12)からなる条溝が複数条軸
線に平行あるいは軸線に傾斜して設けられていることを
特徴とする請求項1、2又は3記載の雌ねじ成形屑吸着
ねじ。 - 【請求項5】 脚部はその断面が非円形形状であって、
ねじ山の1ピッチ内に設けられている複数の最大半径で
形成されたねじ山頂点(13)間にこの最大半径のねじ
山の軌跡円よりねじ山高さの低い逃げ部(14)を設け
たことを特徴とする請求項1、2又は3記載の雌ねじ成
形屑吸着ねじ。 - 【請求項6】 マイクロカプセルは吸収・吸着剤とこれ
を接合する接合剤とからなるとともに長時間の流動性を
有する液状の溶液を封入しており、脚部に形成されたね
じ山のフランク面(11)と凹溝あるいは逃げ部が覆わ
れるように塗布されていることを特徴とする請求項1、
2、3、4又は5記載の雌ねじ成形屑吸着ねじ。 - 【請求項7】ワークはねじがねじ込まれる下穴のねじ込
み側にこの下穴より大径でねじの頭部径より小径の座ぐ
り(22)が形成されていることを特徴とする請求項
1、2、3、4、5又は6記載の雌ねじ成形屑吸着ね
じ。
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