JP2002256513A - アーティキュレート式の転圧機械 - Google Patents

アーティキュレート式の転圧機械

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JP2002256513A
JP2002256513A JP2001056766A JP2001056766A JP2002256513A JP 2002256513 A JP2002256513 A JP 2002256513A JP 2001056766 A JP2001056766 A JP 2001056766A JP 2001056766 A JP2001056766 A JP 2001056766A JP 2002256513 A JP2002256513 A JP 2002256513A
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wiring
cable
hydraulic
piping
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JP2001056766A
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Hideki Iwakuma
秀樹 岩隈
Shogo Hata
省吾 秦
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Sakai Heavy Industries Ltd
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Sakai Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】前部車体と後部車体とにわたる配管,配線,ケ
ーブルの早期劣化や損傷を防止し得るアーティキュレー
ト式の転圧機械を提供する。 【解決手段】前部車体1と後部車体2とを左右方向に旋
回可能に且つ前後方向の基軸6回りに回動可能に連結す
る連結部7を備え、前部車体1と後部車体2とにわたっ
て配管又は配線若しくはケーブルが掛け渡されたアーテ
ィキュレート式の転圧機械において、前部車体1或いは
後部車体2の少なくとも一方側に、車体に対して可動で
あり、前記配管又は配線若しくはケーブルを保持する可
動式保持手段31を設け、可動式保持手段31により、
車体が旋回又は回動した際に前記配管又は配線若しくは
ケーブルにかかる負荷を緩衝させる構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アーティキュレー
ト式の転圧機械に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図7は、アーティキュレート式の転圧機
械において前部車体61と後部車体62を連結する連結
部63の一従来構造を示す図である。後部車体62内に
おいてブラケット64及び後部車体62の前面を形成す
る壁板65との間には円筒形状を呈する中空シャフト6
6が車両の前後方向を軸方向とするように固設されてい
る。中空シャフト66内には円柱形状を呈したチルトピ
ン67がブッシュ68,68を介してその中心軸(基軸
69)回りに回動自在となるように挿嵌される。壁板6
5より外部に突出したチルトピン67の前端部にはブラ
ケット70を介し鉛直方向を軸とするセンタピン71が
固着されており、このセンタピン71の上下端に軸受7
2,72が取り付けられている。軸受72はそのアウタ
ケースがフランジ部73を形成しており、前部車体61
の後面の壁板74にボルト75にて締結固定される。
【0003】通常、前部車体61と後部車体62との間
には操向用の油圧シリンダ(図示せず)が取り付けられ
ており、運転席のステアリングハンドル(図示せず)を
操作することでそのシリンダロッドが伸縮し、センタピ
ン71を支軸として前部車体61と後部車体62が互い
に左右方向に旋回する。また路面に左右方向に関する凹
凸やうねりなどがある場合などにはチルトピン67が回
動することで、前部車体61と後部車体62が基軸69
回りに互いに回動可能し、これにより前部車体61と後
部車体62が共に路面の凹凸やうねりに追従できるよう
になっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図8は前記連結部63
を備えた転圧ローラにおいて前部車体61と後部車体6
2との間に掛け渡された複数の油圧ホース(油圧配管7
6)の渡り状態を示す図である。油圧配管76として
は、車両走行用、車体操向用、転圧ロール(図示せず)
の振動用等であり、いずれの配管も可撓性のある材質、
通常は合成ゴム管から構成されている。前部車体61の
後面には縦方向及び横方向にわたって複数の配管用の接
続口77が形成され、各接続口77に口金具78を介し
各油圧配管76が取り付けられる。後部車体62側にお
いては、各油圧配管76は車体内の各箇所に留め金具7
9,80等により固定保持されている。
【0005】このように従来では各油圧配管76が前部
車体61側においては口金具78に、後部車体62側に
おいては留め金具79,80等に固定保持されているこ
とから、例えば転圧施工時に前部車体61と後部車体6
2が前記連結部63を介し互いに左右方向に旋回した
際、或いは基軸69回りに回動した際に、各油圧配管7
6に曲げや引っ張りなどの繰り返し負荷がかかりやすい
という問題や各油圧配管76が互いに擦れ合って損傷し
やすいという問題がある。
【0006】特に、前者の繰り返し負荷の問題について
は、例えば両固定保持部(前部車体61側にあっては口
金具78、後部車体62側にあっては留め金具79,8
0)の互いの距離を大きくとり、油圧配管76に適度の
弛みをもたせることで、車体の旋回,回動時における油
圧配管76の曲げの曲げ半径を大きくし、繰り返し負荷
を低減させるという方法も考えられる。しかし、両固定
保持部間の距離を大きくすると、各油圧配管76の自重
による垂れ下がり寸法が大きくなって、車体の旋回,回
動時に油圧配管76が車体内部壁やその他の搭載装置に
干渉しやすくなってしまい、結果として車体内部におけ
る車体構造やその他の搭載装置のレイアウト設計に制限
が加わるという問題が生じる。
【0007】本発明は、以上のような問題を解決するた
めに創作されたものであり、前部車体と後部車体とにわ
たる配管や配線,ケーブル等の繰り返し負荷に起因する
早期劣化や損傷を防止し得るアーティキュレート式の転
圧機械を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するため、前部車体と後部車体とを左右方向に旋回可能
に且つ前後方向の基軸回りに回動可能に連結する連結部
を備え、前部車体と後部車体とにわたって配管又は配線
若しくはケーブルが掛け渡されたアーティキュレート式
の転圧機械において、前部車体或いは後部車体の少なく
とも一方側に、車体に対して可動であり、前記配管又は
配線若しくはケーブルを保持する可動式保持手段を設
け、該可動式保持手段により、車体が旋回又は回動した
際に前記配管又は配線若しくはケーブルにかかる負荷を
緩衝させる構成とした。
【0009】また、前記可動式保持手段として、前記配
管又は配線若しくはケーブルを保持する保持部を車体に
吊り掛ける構造とした。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
き説明する。以下では転圧機械を転圧ローラとした場合
について説明するが、本発明は、「前部車体と後部車体
とを左右方向に旋回可能に且つ前後方向の基軸回りに回
動可能に連結する連結部を備え、前部車体と後部車体と
にわたって配管又は配線若しくはケーブルが掛け渡され
た」転圧機械であればその形式について特に限定するも
のではない。図1は本発明を実施したタンデム型ローラ
の外観側面図、図2は可動式保持手段及び油圧配管のわ
たり状態を示す側面説明図、図3は可動式保持手段の詳
細説明図であり、(a)は正面図、(b)は側面図、図
4は可動式保持手段の外観斜視図、図5は連結部の説明
図であり、(a)は平面説明図、(b)は側面説明図、
図6は可動式保持手段における油圧配管のわたり状態及
び連結部においてケーブル,配線を挿通させた状態を示
す側面説明図である。
【0011】図1は転圧ローラの一形式であるタンデム
型ローラRの側面図を示し、その車体の構成は前ロール
3を軸装した前部車体1と後ロール4を軸装した後部車
体2とからなる。図2に示すように、走行用のエンジン
E,走行用油圧ポンプP1及び操向用油圧ポンプP2は
前部車体1内に搭載され、図1に示すように運転席5は
後部車体2に設けられている。また、図示したタンデム
型ローラRはロールが振動可能な振動ローラであり、前
ロール3及び後ロール4の内部にはそれぞれ振動用油圧
モータ(図示せず)が配設され、その圧油を供給する振
動用油圧ポンプP3が前部車体1内に搭載されている。
走行用油圧ポンプP1としては例えば斜板式可変容量形
ポンプであり、運転席5回りの前後進用レバー46の傾
動操作に連動して内部の斜板の角度が切り換わるように
なっており、これによって圧油の量及び流れ方向が制御
され、前ロール3及び後ロール4内に配設された走行用
油圧モータ(図示せず)の回転が制御される。
【0012】前部車体1と後部車体2は、互いを左右方
向に旋回可能に且つ車両の前後方向を軸方向とする基軸
6回りに回動可能とする連結部7によりアーティキュレ
ート式に連結される。連結部7について図5を基に詳細
に説明すると、連結部7は、前部車体1と後部車体2と
を左右方向に旋回可能とする第1回転機構部10と、基
軸6回りに回動可能とする第2回転機構部11とを有す
る。前記した旋回座ベアリング9は第2回転機構部11
において設けられる。旋回座ベアリング9は本形態では
ラジアル玉軸受からなり、環状のアウタケース12,イ
ンナケース14とボール13とから構成される。前部車
体1の後面は鉛直状の壁板15として形成されており、
アウタケース12がこの壁板15の車体外側において複
数のボルト16により締結固定され(場合によっては壁
板15の内側においてボルト16を突出させ、ナットを
螺合させる態様とする)、インナケース14が複数のボ
ルト17により回動体(ヨーク8)のフランジ部8bに
締結固定される。勿論、インナケース14を壁板15側
に取り付け、アウタケース12をヨーク8側に取り付け
る構造としても良い。
【0013】ヨーク8は鋳物等からなり、前後方向に貫
通する中空部8aを形成した中空部材となっている。前
部側は前記したようにそのフランジ部8bにてボルト1
7により旋回座ベアリング9のインナケース14に締結
固定される。第1回転機構部10においては基本的に従
来と略同様の構造としてあり、ヨーク8の後部側におけ
る外郭形状において、それぞれ上,下に突出して上下方
向を軸とする円柱形状のピン部8c,8cを形成し、こ
のピン部8c,8cにそれぞれ軸受18を取り付ける。
軸受18はそのアウタケース側がそのままフランジ部1
9を形成しており、このフランジ部19の部位にて後部
車体2の前面の壁板20に複数のボルト21にて締結固
定される。
【0014】以上の構造により、前部車体1と後部車体
2との間のラジアル荷重,スラスト荷重及びモーメント
荷重はいずれも旋回座ベアリング9によって支持される
ことになり、アウタケース12に対してインナケース1
4及びヨーク8が回動することで、前部車体1と後部車
体2は互いに基軸6回りに回動自在となる。また、図1
に示すように前部車体1の下部と後部車体2の下部との
間には操向用の油圧シリンダ22が取り付けられてお
り、ステアリングハンドルSを操作することでそのシリ
ンダロッド22aが伸縮し、前記ピン部8c,8cを支
軸として前部車体1と後部車体2が互いに左右方向に旋
回する。
【0015】なお、場合によっては、以上の連結部7を
前後方向に関し逆向きにレイアウトする構成、つまり旋
回座ベアリング9を後部車体2の壁板20側に取り付
け、フランジ部19を前部車体1の壁板15側に取り付
ける構成としても良い。
【0016】さて本発明は、前部車体1或いは後部車体
2の少なくとも一方側に、図2〜図4に示すように、車
体に対して可動であり、前部車体1と後部車体2にわた
って掛け渡される配管又は配線若しくはケーブルを保持
する可動式保持手段31を設け、この可動式保持手段3
1により、車体が旋回又は回動した際に前記配管又は配
線若しくはケーブルにかかる負荷を緩衝させる構成とし
たことを主な特徴とするものである。本形態では簡易な
構造とする目的で、可動式保持手段31として、前記配
管又は配線若しくはケーブルを保持する保持部32を車
体に吊り掛けた構造としている。
【0017】本発明の対象となる前記「配管又は配線若
しくはケーブル」は、先ず配管としては油圧配管や散水
用ホース,燃料用ホース等であり、配線としては後記す
る電気配線(ハーネス50)等、またケーブルとしては
後記するコントロールケーブル47やスロットルケーブ
ル49等である。本形態においてはこの内で配管のみを
対象としており、図4に示すように、 (1)走行用油圧ポンプP1側と後ロール4内に配設さ
れた走行用油圧モータ側とを接続する走行系油圧配管5
1(51a〜51d) (2)操向用油圧ポンプP2側と後部車体2のダッシュ
ボードD内に収装されたパワーステアリング装置(図示
せず)側とを接続する操向系油圧配管52(52a,5
2b) (3)振動用油圧ポンプP3側と後ロール4内に配設さ
れた振動用油圧モータ側とを接続する振動系油圧配管5
3(53a,53b)の3系統、計8本の油圧配管とし
ている。いずれの配管も可撓性のある材質、通常は合成
ゴム管から構成されている。勿論本発明では、配線の
み、或いはケーブルのみ、或いは以上のものを組み合わ
せた態様としても適用可能である。
【0018】図3,図4に示すように、可動式保持手段
31は配管又は配線若しくはケーブル(本形態において
は前記した3系統の油圧配管)を保持する保持部32
と、保持部32を車体に対し可動となるように吊り掛け
る吊り掛け部33と、から構成される。保持部32にお
いて、符号34は直方体形状を呈したゴムクランプを示
す。ゴムクランプ34は合成ゴム等からなり、各油圧配
管の外径寸法に対応した径寸法を有する貫通孔34aが
複数、車両の前後方向に貫通するように形成され、各貫
通孔34aにはゴムクランプ34の上面或いは下面に通
ずるスリット34bが形成されている。油圧配管の取り
付けは、ゴムクランプ34全体を手で撓ませて所望のス
リット34bを開口させ、この開口したスリット34b
から油圧配管を貫通孔34aに嵌装させる態様となる。
各貫通孔34aの径寸法はそれぞれ対応する油圧配管の
外径寸法よりも若干小さい寸法であり、また、ゴムクラ
ンプ34と油圧配管(合成ゴム管)の互いの摩擦抵抗に
より、各油圧配管は貫通孔34aにおいてずれることな
く保持される。
【0019】以上のゴムクランプ34は油圧配管を装着
した状態で上面と下面に挟持板35,36をあてがわ
れ、、挟持板35,36は互いにボルト37,ナット3
8により締結固定される。これにより、ゴムクランプ3
4の撓み、つまりスリット34bの開口が防止され、各
油圧配管が貫通孔34aに堅固に保持される。なお、本
形態においては、設計上、ゴムクランプ34にて保持す
る油圧配管を6本としてあり、残りの2本については挟
持板35の上面に前記ボルト37,ナット38を利用し
て取り付けた留め金具39により保持する構成としてあ
る。
【0020】挟持板35の左右端には吊り掛け部33を
構成するリンクチェン40,40の一端側がそれぞれ溶
接等により固着されており、各リンクチェン40の他端
側はダッシュボードDの下部に固着した略U字形状のフ
ック部材41,41に係止されている。この吊り掛け部
33の車両前後方向に関する配設位置は、後部車体2の
前面(壁板20)の近傍となっている。壁板20の上部
には油圧配管を挿通させるための開口部20bが形成さ
れている。
【0021】一方、図2に示すように、前部車体1側に
おいて、その後面(壁板15)の近傍にはL形鋼からな
るブラケット42が左右方向に延設するように固設され
ており、詳述はしないが、このブラケット42の上面に
おいて前記したゴムクランプ34,留め金具39や固定
板43等を介し、前記8本の油圧配管が固定保持されて
いる。壁板15にも油圧配管を挿通させるための開口部
15bが形成されている。このように本形態では前部車
体1側においては油圧配管を固定保持させる態様として
いるが、前部車体1側においても前記した可動式保持手
段31を設けることが可能である。
【0022】また、後部車体2側において、可動式保持
手段31を介して車体内に延設される各油圧配管はそれ
ぞれ所定の箇所に固定保持され、例えば図2に示すよう
に、固定クランプ23等により車体内部に固定保持され
る。
【0023】なお、前部車体1と後部車体2との間にお
いて露出した各油圧配管は、例えば束ねてゴムシート4
4を巻きつけバンド45,45で留める態様とすれば、
風雨や外的接触からの保護にもなり、また油圧配管同士
が擦れ合うこともなくなるので損傷防止として有効であ
る。
【0024】以上のように、前部車体1における油圧配
管の固定保持部(ゴムクランプ34,留め金具39,固
定板43)と後部車体2における同固定保持部(固定ク
ランプ23)との間に可動式保持手段31が介在するこ
とで、油圧配管の自重による垂れ下がりが防止されるこ
ととなり、その分、従来に比して両固定保持部間の距離
を大きくとることができる。したがって、例えば転圧施
工時において運転者がステアリングハンドルSを操舵し
て前部車体1と後部車体2が互いに左右方向に旋回した
際、或いは路面のうねりによって基軸6回りに回動した
際に発生する油圧配管の曲げの曲げ半径が従来に比して
大きなものとなる。言うまでもなく、この曲げ半径の大
径化は、リンクチェン40を介して保持部32が車体
(後部車体2)に対し所定範囲内において適宜に移動
し、油圧配管にかかる曲げや引っ張りなどの繰り返し負
荷がこの保持部32の移動作用により吸収緩和(緩衝)
されることで初めて達せられるものである。このように
本発明によれば、曲げの繰り返しに起因する油圧配管の
疲労による早期劣化,損傷が防止されこととなり、油圧
配管の信頼性が向上するという効果が奏される。
【0025】また、可動式保持手段31として、保持部
32を車体に吊り掛ける構造とすればコンパクトで簡易
な構造となり、経済的な転圧機械となる。さらに、吊り
掛け部材としてチェンリンク40を使用すれば、より経
済的となり、耐久性にも優れる。吊り掛け部材としては
例えば柔軟性を有する紐体などから構成しても良いが、
この場合、車体の動きによっては保持部32の揺れ戻し
量が大きくなり、車体内のその他の搭載機器等に油圧配
管が接触しやすくなるため注意を要する。この点、チェ
ンリンク40のような多リンク(関節)式の部材を使用
すれば、保持部32の移動寸法に適宜な制限が加わるこ
とになり、揺れ戻し量も小さくなり有効である。
【0026】また、図8において説明したように車体外
部において口金具78を用いて配管を固定するのではな
く、前部車体1,後部車体2のいずれも車体内部におい
て配管を固定保持、或いは可動保持させるようにしたの
で、コンパクト且つ簡易な配管,配線の車体間における
わたりが実現される。勿論、前部車体1と後部車体2に
挟まれた狭隘なスペースでは工具を用いての口金具78
の取り付けが困難であったという従来の問題点も解消さ
れることとなる。
【0027】次に、本形態の応用例を図6に示す。本応
用例は、図5に示すように前部車体1の壁板15及び後
部車体2の壁板20において、基軸6回りに開口部15
a,20aをそれぞれ形成し、前部車体1と後部車体2
とにわたるその他の配管又は配線若しくはケーブルを、
開口部15a,旋回座ベアリング9の内部,ヨーク8の
中空部8a,開口部20aに挿通させた構成を示してい
る。「その他の配管又は配線若しくはケーブル」とし
て、本形態では図6に示すように、運転席5回りに配設
された前後進用レバー46と走行用油圧ポンプP1とを
接続するコントロールケーブル47、運転席5回りに配
設されたスロットルレバー48とエンジンEとを接続す
るスロットルケーブル49、エンジンEや各種電装品、
運転席5回りの計器類など結線する電気配線(ハーネス
50)としている。これらのケーブルや配線は通常、樹
脂チューブ等により被覆されている。
【0028】これにより、コントロールケーブル47等
の車体外における露出部位は殆どなくなるため、風雨な
どに起因する早期劣化(被覆部位の樹脂チューブの劣化
など)が防止されると共に、外部との不慮の接触の恐れ
もなくなり損傷(樹脂チューブの切れなど)が防止され
る。そして、例えば転圧施工中において路面のうねりに
よって前部車体1と後部車体2が基軸6回りに互いに回
動した場合であっても、コントロールケーブル47等は
回動中心となる基軸6上、或いはその極く近傍に配設さ
れていることから、車体回動に伴う動的な引張,曲げの
発生が殆どなくなり、またケーブル,配線同士の擦れも
なくなり、その引張や曲げ,擦れに起因する損傷(樹脂
チューブの切れ,亀裂,摩耗など)が防止されることと
なる。
【0029】また、連結部7において旋回座ベアリング
9を設け、旋回座ベアリング9にヨーク8を取り付け、
旋回座ベアリング9の中空部にケーブルや配線,配管等
を挿通させる構成とすることにより、簡易な構造が実現
される。旋回座ベアリング9はその高さ(図5における
左右方向の寸法を指す)が低いために、前部車体1の壁
板15と後部車体2の壁板20との間の狭隘な空間に容
易に収まるものである。さらに、本形態のように前部車
体1(又は後部車体2)の内部へ突出しないように旋回
座ベアリング9を車体の外部において取り付けることに
より、従来において車体の内部に設置されていた連結部
に関する構成部材の占有スペースが空くこととなるた
め、車体内における搭載機器のレイアウト設計の自由度
が広がることとなる。
【0030】勿論、前部車体1と後部車体2に掛け渡さ
れる配管,配線,ケーブルにおいて、全ての配管,配
線,ケーブルを可動式保持手段31にて保持させるよう
に配設したり、逆に、全ての配管,配線,ケーブルをヨ
ーク8の中空部8aに挿通させる構成とすることも可能
である。しかし、これら配管等の本数が多い場合には、
可動式保持手段31若しくはヨーク8を大型化させる必
要が生じ、図示したような小型の転圧機械には設計上、
不利となる。これに対し、本応用例のように、配管,配
線,ケーブルを2つのグループに分け、一方を可動式保
持手段31にて保持させ、他方をヨーク8に挿通させる
構成とすれば、可動式保持手段31及びヨーク8は共に
小型の部材で済み、全体的にコンパクトな配管,配線,
ケーブルの車体間におけるわたりが実現されることとな
る。特に、それぞれが比較的大径で本数も多い油圧配管
を可動式保持手段31側に配設する構成とすれば、ヨー
ク8は極めて小型の部材で済むため有効である。
【0031】以上、本発明について好適な実施形態を説
明したが、本発明はこれらの形態に限られることなく、
各構成要素の形状やレイアウト等についてその趣旨を逸
脱しない範囲で適宜設計変更が可能である。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば次のような効果が奏され
る。 (1)前部車体或いは後部車体の少なくとも一方側に、
車体に対して可動であり、配管又は配線若しくはケーブ
ルを保持する可動式保持手段を設け、可動式保持手段に
より、車体が旋回又は回動した際に前記配管又は配線若
しくはケーブルにかかる負荷を緩衝させる構成とすれ
ば、曲げの繰り返しに起因する油圧配管,配線,ケーブ
ルの疲労による早期劣化,損傷が防止されこととなり、
油圧配管等の信頼性が向上する。 (2)可動式保持手段として、配管又は配線若しくはケ
ーブルを保持する保持部を車体に吊り掛ける構造とすれ
ば、簡易な構造となり経済的な転圧機械となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施したタンデム型ローラの外観側面
図である。
【図2】可動式保持手段及び油圧配管のわたり状態を示
す側面説明図である。
【図3】可動式保持手段の詳細説明図であり、(a)は
正面図、(b)は側面図である。
【図4】可動式保持手段の外観斜視図である。
【図5】連結部の説明図であり、(a)は平面説明図、
(b)は側面説明図である。
【図6】可動式保持手段における油圧配管のわたり状態
及び連結部においてケーブル,配線を挿通させた状態を
示す側面説明図である。
【図7】従来の連結部の構造を示す側面説明図である。
【図8】前部車体と後部車体に掛け渡される配管の従来
構造を示す側面説明図である。
【符号の説明】
R タンデム型ローラ 1 前部車体 2 後部車体 3 前ロール 4 後ロール 6 基軸 7 連結部 8 ヨーク 8a 中空部 31 可動式保持手段 32 保持部 51 走行系油圧配管 52 操向系油圧配管 53 振動系油圧配管

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前部車体と後部車体とを左右方向に旋回
    可能に且つ前後方向の基軸回りに回動可能に連結する連
    結部を備え、前部車体と後部車体とにわたって配管又は
    配線若しくはケーブルが掛け渡されたアーティキュレー
    ト式の転圧機械において、 前部車体或いは後部車体の少なくとも一方側に、車体に
    対して可動であり、前記配管又は配線若しくはケーブル
    を保持する可動式保持手段を設け、 該可動式保持手段により、車体が旋回又は回動した際に
    前記配管又は配線若しくはケーブルにかかる負荷を緩衝
    させる構成としたことを特徴とするアーティキュレート
    式の転圧機械。
  2. 【請求項2】 前記可動式保持手段は、前記配管又は配
    線若しくはケーブルを保持する保持部を車体に吊り掛け
    た構造からなることを特徴とする請求項1に記載のアー
    ティキュレート式の転圧機械。
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