JP2002256103A - 架橋ポリオレフィンの再生方法 - Google Patents
架橋ポリオレフィンの再生方法Info
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Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W30/00—Technologies for solid waste management
- Y02W30/50—Reuse, recycling or recovery technologies
- Y02W30/62—Plastics recycling; Rubber recycling
Abstract
(57)【要約】
【課題】 架橋ポリエチレンや架橋ポリプロピレンなど
の架橋ポリオレフィンを所望の分子量乃至分子量分布を
有する未架橋のポリオレフィンに容易にかつ経済的に再
生する。 【解決手段】 架橋ポリオレフィンを温度が300℃以
上、好ましくは300℃〜600℃、より好ましくは350℃〜5
00℃の高温水蒸気と接触反応させて、未架橋のポリオレ
フィンを生成する。
の架橋ポリオレフィンを所望の分子量乃至分子量分布を
有する未架橋のポリオレフィンに容易にかつ経済的に再
生する。 【解決手段】 架橋ポリオレフィンを温度が300℃以
上、好ましくは300℃〜600℃、より好ましくは350℃〜5
00℃の高温水蒸気と接触反応させて、未架橋のポリオレ
フィンを生成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電線・ケーブルの
絶縁材料などとして使用されている架橋ポリオレフィ
ン、例えば架橋ポリエチレン、架橋ポリプロピレンなど
を、再利用可能な未架橋のポリオレフィン、例えばポリ
エチレン、ポリプロピレンなどに再生する方法に関す
る。
絶縁材料などとして使用されている架橋ポリオレフィ
ン、例えば架橋ポリエチレン、架橋ポリプロピレンなど
を、再利用可能な未架橋のポリオレフィン、例えばポリ
エチレン、ポリプロピレンなどに再生する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、工場や家庭などから排出される廃
棄物中に含まれるプラスチックを回収して資源(プラス
チック原料)として再利用するための研究が盛んに行わ
れており、一部のプラスチックの中には既に実用化に向
けて進んでいるものもある。
棄物中に含まれるプラスチックを回収して資源(プラス
チック原料)として再利用するための研究が盛んに行わ
れており、一部のプラスチックの中には既に実用化に向
けて進んでいるものもある。
【0003】しかしながら、その多くは未だ十分な再生
技術が確立されておらず、なかでも、その優れた絶縁特
性から、電線・ケーブルの絶縁材料などとして広く用い
られている架橋ポリエチレンや架橋ポリプロピレンなど
の架橋ポリオレフィンについては、架橋されていること
が逆に難点となり、プラスチック原料として再生するこ
とは困難であると考えられてきた。
技術が確立されておらず、なかでも、その優れた絶縁特
性から、電線・ケーブルの絶縁材料などとして広く用い
られている架橋ポリエチレンや架橋ポリプロピレンなど
の架橋ポリオレフィンについては、架橋されていること
が逆に難点となり、プラスチック原料として再生するこ
とは困難であると考えられてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、架橋ポ
リエチレンや架橋ポリプロピレンなどの架橋ポリオレフ
ィンをプラスチック原料に再生する技術を確立すること
は、廃棄物処理の問題のみならず、資源の有効利用の面
からも極めて重要であり、特に、架橋ポリオレフィンを
脱架橋して未架橋のポリオレフィンに再生することがで
きれば、そのままプラスチック材料として使用すること
ができることから、再生技術として非常に有用である。
また、その際、再生される未架橋のポリオレフィンの分
子量乃至分子量分布を用途に応じて調整することができ
れば、さらに有利である。
リエチレンや架橋ポリプロピレンなどの架橋ポリオレフ
ィンをプラスチック原料に再生する技術を確立すること
は、廃棄物処理の問題のみならず、資源の有効利用の面
からも極めて重要であり、特に、架橋ポリオレフィンを
脱架橋して未架橋のポリオレフィンに再生することがで
きれば、そのままプラスチック材料として使用すること
ができることから、再生技術として非常に有用である。
また、その際、再生される未架橋のポリオレフィンの分
子量乃至分子量分布を用途に応じて調整することができ
れば、さらに有利である。
【0005】なお、回収した架橋ポリオレフィンを油化
あるいは微粉化して燃料として利用する技術はこれまで
にも多く検討されている。しかしながら、用途や費用な
どの課題が未だ多く残されており、実用化までには至っ
ていないのが実状である。
あるいは微粉化して燃料として利用する技術はこれまで
にも多く検討されている。しかしながら、用途や費用な
どの課題が未だ多く残されており、実用化までには至っ
ていないのが実状である。
【0006】本発明はこのような従来の事情に鑑みなさ
れたもので、架橋ポリエチレンや架橋ポリプロピレンな
どの架橋ポリオレフィンを、所望の分子量乃至分子量分
布を有する未架橋のポリオレフィンに容易にかつ経済的
に再生することができる方法を提供することを目的とす
る。
れたもので、架橋ポリエチレンや架橋ポリプロピレンな
どの架橋ポリオレフィンを、所望の分子量乃至分子量分
布を有する未架橋のポリオレフィンに容易にかつ経済的
に再生することができる方法を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の架橋ポリオレフィンの再生方法は、架橋ポ
リオレフィンを温度が300℃以上、好ましくは300℃〜60
0℃、より好ましくは350℃〜500℃の高温水蒸気と接触
反応させて、未架橋のポリオレフィンを生成することを
特徴としている。
に、本発明の架橋ポリオレフィンの再生方法は、架橋ポ
リオレフィンを温度が300℃以上、好ましくは300℃〜60
0℃、より好ましくは350℃〜500℃の高温水蒸気と接触
反応させて、未架橋のポリオレフィンを生成することを
特徴としている。
【0008】上記構成によれば、架橋ポリオレフィンを
そのまま再利用可能な未架橋のポリオレフィンに再生す
ることができ、しかも、高温水蒸気の温度や反応圧力な
どの条件を変えることにより、得られる未架橋ポリオレ
フィンの分子量や分子量分布を調整することができる。
そのまま再利用可能な未架橋のポリオレフィンに再生す
ることができ、しかも、高温水蒸気の温度や反応圧力な
どの条件を変えることにより、得られる未架橋ポリオレ
フィンの分子量や分子量分布を調整することができる。
【0009】本発明において、反応圧力は、請求項4に
記載したように、常圧乃至5MPaとすることが好ましく、
請求項5に記載したように、常圧乃至2MPaとするとより
好ましい。このように構成することにより、反応室の内
圧保持が容易となり、設備や処理に要する費用を低減す
ることができ、また、安全性も高めることができる。さ
らに、電線・ケーブルに被覆された架橋ポリオレフィン
なども容易に連続処理することが可能となる。
記載したように、常圧乃至5MPaとすることが好ましく、
請求項5に記載したように、常圧乃至2MPaとするとより
好ましい。このように構成することにより、反応室の内
圧保持が容易となり、設備や処理に要する費用を低減す
ることができ、また、安全性も高めることができる。さ
らに、電線・ケーブルに被覆された架橋ポリオレフィン
なども容易に連続処理することが可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
する。
【0011】本発明において使用される高温水蒸気は、
温度が300℃以上のものであり、温度が300℃未満では、
架橋ポリオレフィンは脱架橋されないか、もしくは脱架
橋に非常に時間がかかり実用的でない。但し、あまり温
度が高すぎると、得られる未架橋ポリエチレンの低分子
化が進み、そのままプラスチック材料として使用するこ
とが困難になるおそれがある。したがって、高温水蒸気
の温度は、300℃〜600℃の範囲で選択することが好まし
く、350℃〜500℃の範囲がより好ましい。
温度が300℃以上のものであり、温度が300℃未満では、
架橋ポリオレフィンは脱架橋されないか、もしくは脱架
橋に非常に時間がかかり実用的でない。但し、あまり温
度が高すぎると、得られる未架橋ポリエチレンの低分子
化が進み、そのままプラスチック材料として使用するこ
とが困難になるおそれがある。したがって、高温水蒸気
の温度は、300℃〜600℃の範囲で選択することが好まし
く、350℃〜500℃の範囲がより好ましい。
【0012】また、反応圧力は、常圧乃至5MPaの範囲で
選択することが好ましく、常圧乃至2MPaの範囲がより好
ましい。反応圧力を常圧未満にすると、未架橋化の効率
が低下するようになるだけでなく、温度その他の反応条
件を変えても得られる未架橋ポリオレフィンの分子量や
分子量分布が変わらなくなる。また、5MPaを越えると、
反応室の内圧保持が困難になり、設備などに多額の費用
が必要となる。また、電線・ケーブルのような長尺品の
連続処理も困難になる。
選択することが好ましく、常圧乃至2MPaの範囲がより好
ましい。反応圧力を常圧未満にすると、未架橋化の効率
が低下するようになるだけでなく、温度その他の反応条
件を変えても得られる未架橋ポリオレフィンの分子量や
分子量分布が変わらなくなる。また、5MPaを越えると、
反応室の内圧保持が困難になり、設備などに多額の費用
が必要となる。また、電線・ケーブルのような長尺品の
連続処理も困難になる。
【0013】以下に、本発明の一実施形態として、電線
・ケーブルに被覆された架橋ポリオレフィンの連続処理
方法を記載する。
・ケーブルに被覆された架橋ポリオレフィンの連続処理
方法を記載する。
【0014】図1は、本実施形態に使用される連続処理
装置を概略的に示す図、また、図2は、その要部を拡大
して示したものである。
装置を概略的に示す図、また、図2は、その要部を拡大
して示したものである。
【0015】これらの図に示すように、この装置は、電
気炉1aを備えた耐圧反応容器1と、純水を収容した溶
媒タンク2と、この溶媒タンク2から純水を耐圧反応容
器1に送り込むためのポンプ3と、送り込まれる純水を
予熱するための予熱器4と、耐圧反応容器1から排出さ
れる気体成分を水冷する水冷管5と、水冷により凝縮さ
れた液体を回収するドレンタンク6と、これらの各機器
を接続する配管7とを備えている。また、予熱器4と耐
圧反応容器1とを接続する配管7には、ラインヒータ8
が付設されており、水冷管5とドレンタンク6との間に
は、減圧弁9が介挿されている。
気炉1aを備えた耐圧反応容器1と、純水を収容した溶
媒タンク2と、この溶媒タンク2から純水を耐圧反応容
器1に送り込むためのポンプ3と、送り込まれる純水を
予熱するための予熱器4と、耐圧反応容器1から排出さ
れる気体成分を水冷する水冷管5と、水冷により凝縮さ
れた液体を回収するドレンタンク6と、これらの各機器
を接続する配管7とを備えている。また、予熱器4と耐
圧反応容器1とを接続する配管7には、ラインヒータ8
が付設されており、水冷管5とドレンタンク6との間に
は、減圧弁9が介挿されている。
【0016】耐圧反応容器1は、図2に示すように、反
応筒10と、この反応筒10内に気密な反応室11を形
成するためにその上下両端部に多段に内挿された複数の
シール体12とを備えている。各シール体12には、被
処理物である電線・ケーブル13を挿通可能な電線・ケ
ーブル挿通孔14が設けられており、また、各シール体
12間には高粘度なシリコーンオイル15が充填されて
いる。なお、シール体12の数は保持しようとする圧力
に応じて適宜定められる。
応筒10と、この反応筒10内に気密な反応室11を形
成するためにその上下両端部に多段に内挿された複数の
シール体12とを備えている。各シール体12には、被
処理物である電線・ケーブル13を挿通可能な電線・ケ
ーブル挿通孔14が設けられており、また、各シール体
12間には高粘度なシリコーンオイル15が充填されて
いる。なお、シール体12の数は保持しようとする圧力
に応じて適宜定められる。
【0017】このような装置においては、耐圧反応容器
1の反応室11内に、溶媒タンク2から予熱器4および
ラインヒータ8により加熱された純水を連続的に供給す
るとともに、耐圧反応容器1を加熱して、反応室11内
を上述したような温度および圧力範囲とする。この状態
で、耐圧反応容器1内に、導体外周に架橋ポリエチレン
などの架橋ポリオレフィンからなる被覆を有する電線・
ケーブル13を、架橋ポリオレフィン被覆を露出させ
て、連続的に挿通させる。反応室11内に挿通された電
線・ケーブル13は、反応室11内を通過する間に高温
に加熱された水蒸気と接触し、表面の架橋ポリオレフィ
ン被覆が分解されて耐圧反応容器1外へと引き出され
る。
1の反応室11内に、溶媒タンク2から予熱器4および
ラインヒータ8により加熱された純水を連続的に供給す
るとともに、耐圧反応容器1を加熱して、反応室11内
を上述したような温度および圧力範囲とする。この状態
で、耐圧反応容器1内に、導体外周に架橋ポリエチレン
などの架橋ポリオレフィンからなる被覆を有する電線・
ケーブル13を、架橋ポリオレフィン被覆を露出させ
て、連続的に挿通させる。反応室11内に挿通された電
線・ケーブル13は、反応室11内を通過する間に高温
に加熱された水蒸気と接触し、表面の架橋ポリオレフィ
ン被覆が分解されて耐圧反応容器1外へと引き出され
る。
【0018】このような方法においては、電線・ケーブ
ルの架橋ポリオレフィン被覆を導体から分離回収するこ
となく、連続的に未架橋ポリオレフィン被覆に改質する
ことができる。
ルの架橋ポリオレフィン被覆を導体から分離回収するこ
となく、連続的に未架橋ポリオレフィン被覆に改質する
ことができる。
【0019】なお、本発明で再生することのできる架橋
ポリオレフィンとしては、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリイソブチレン、エチレン・酢酸エチル共重合
体、エチレン・酢酸メチル共重合体、エチレン・酢酸ビ
ニル共重合体などの各架橋体があげられるが、特にこれ
らに限定されるものではない。また、この架橋ポリオレ
フィンには、充填剤、老化防止剤、反応助剤などの各種
添加剤が配合されていてもよく、また、架橋ポリオレフ
ィン以外の他の熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂が混合され
ていてもよい。さらに、架橋度や架橋方法についても特
に限定されるものではない。
ポリオレフィンとしては、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリイソブチレン、エチレン・酢酸エチル共重合
体、エチレン・酢酸メチル共重合体、エチレン・酢酸ビ
ニル共重合体などの各架橋体があげられるが、特にこれ
らに限定されるものではない。また、この架橋ポリオレ
フィンには、充填剤、老化防止剤、反応助剤などの各種
添加剤が配合されていてもよく、また、架橋ポリオレフ
ィン以外の他の熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂が混合され
ていてもよい。さらに、架橋度や架橋方法についても特
に限定されるものではない。
【0020】本発明により得られた未架橋のポリオレフ
ィンは、そのまま成形材料として用いることができる
他、架橋ポリオレフィンの原料として用いることができ
る。
ィンは、そのまま成形材料として用いることができる
他、架橋ポリオレフィンの原料として用いることができ
る。
【0021】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
【0022】実施例1 重量平均分子量(Mw)86000、多分散度(Mw/M
n)5.7の低密度ポリエチレンに架橋剤としてDCP
(ジクミルパーオキサイド)を用いてゲル分率が81%の
架橋ポリエチレンシートを作製した。このシートから1
cm×1cm×1mmの試料を切り出し、純水とともに耐圧反
応容器(容量50cc)内に投入した。次いで、反応容器を
加熱して反応容器内の温度および内圧をそれぞれ450
℃、0.1MPaとし(昇温時間約30分)、そのまま1分間保
持した(反応時間:1分)。この後、2時間かけて冷却し
て常温常圧に戻し、反応液から固形分を分離回収した。
得られた固形分の収率は約100%であった。
n)5.7の低密度ポリエチレンに架橋剤としてDCP
(ジクミルパーオキサイド)を用いてゲル分率が81%の
架橋ポリエチレンシートを作製した。このシートから1
cm×1cm×1mmの試料を切り出し、純水とともに耐圧反
応容器(容量50cc)内に投入した。次いで、反応容器を
加熱して反応容器内の温度および内圧をそれぞれ450
℃、0.1MPaとし(昇温時間約30分)、そのまま1分間保
持した(反応時間:1分)。この後、2時間かけて冷却し
て常温常圧に戻し、反応液から固形分を分離回収した。
得られた固形分の収率は約100%であった。
【0023】次いで、得られた固形分について、ゲル分
率を測定するとともに、GPC(ゲル浸透クロマトグラ
フィ)分析を行い、分子量(Mw)および多分散度(M
w/Mn)を求めた。結果を、試料の構成や反応条件な
どとともに表1に示す。
率を測定するとともに、GPC(ゲル浸透クロマトグラ
フィ)分析を行い、分子量(Mw)および多分散度(M
w/Mn)を求めた。結果を、試料の構成や反応条件な
どとともに表1に示す。
【0024】実施例2〜43 反応条件を表1に示すように変えた以外は、実施例1と
同様にして反応させ、固形状の反応生成物を得た(収率
はいずれも約100%)。
同様にして反応させ、固形状の反応生成物を得た(収率
はいずれも約100%)。
【0025】次いで、得られた反応生成物ついて、実施
例1と同様にしてゲル分率、分子量(Mw)および多分
散度(Mw/Mn)を求めた。結果を表1に併せ示す。
例1と同様にしてゲル分率、分子量(Mw)および多分
散度(Mw/Mn)を求めた。結果を表1に併せ示す。
【0026】
【表1】
【0027】参考例 実施例1と同様にして作製した架橋ポリエチレンシート
(10cm×15cm×1mm)を10枚、ステンレスメッシュ(メ
ッシュサイズ;3mm×3mm)上に重ねて電気炉の底にセッ
トした。次いで電気炉を加熱してステンレスメッシュか
ら滴下してきたロウ状物をステンレス容器に回収し、G
PC分析により分子量(Mw)および多分散度(Mw/
Mn)を求めた。結果を表2に示す。
(10cm×15cm×1mm)を10枚、ステンレスメッシュ(メ
ッシュサイズ;3mm×3mm)上に重ねて電気炉の底にセッ
トした。次いで電気炉を加熱してステンレスメッシュか
ら滴下してきたロウ状物をステンレス容器に回収し、G
PC分析により分子量(Mw)および多分散度(Mw/
Mn)を求めた。結果を表2に示す。
【0028】
【表2】
【0029】表1および表2から明らかなように、架橋
ポリエチレンは、高温の水蒸気と接触反応させることに
よって未架橋のポリエチレンに変換でき、特に390℃以
上の水蒸気を用いた場合には、0.1MPaという低圧でもほ
ぼ未架橋化することができる。また、温度や圧力を調節
することによって、得られる未架橋物の分子量および分
子量分布を調整することができる。
ポリエチレンは、高温の水蒸気と接触反応させることに
よって未架橋のポリエチレンに変換でき、特に390℃以
上の水蒸気を用いた場合には、0.1MPaという低圧でもほ
ぼ未架橋化することができる。また、温度や圧力を調節
することによって、得られる未架橋物の分子量および分
子量分布を調整することができる。
【0030】実施例44 図1に示す装置を用いて、架橋ポリエチレン絶縁電線
(架橋ポリエチレンは低密度ポリエチレンを化学架橋さ
せたもので、ゲル分率80%である。また、被覆径60mm、
被覆厚5mmである。)の処理を行った。
(架橋ポリエチレンは低密度ポリエチレンを化学架橋さ
せたもので、ゲル分率80%である。また、被覆径60mm、
被覆厚5mmである。)の処理を行った。
【0031】すなわち、耐圧反応容器(反応室:内径0.
3m、高さ5m、容積0.35m3、シール体:厚さ2cm、間隔約1
0cm、総数4枚)1内に、溶媒タンク2から純水を3 l/mi
nの流量で連続的に供給するとともに、耐圧反応容器1
を加熱して反応室11内の温度および圧力を390℃、1MP
aに保持した。次いで、この耐圧反応容器1内に、上記
架橋ポリエチレン絶縁電線を、反応室11内の滞留時間
が1分間となる速度で連続的に挿通させた。
3m、高さ5m、容積0.35m3、シール体:厚さ2cm、間隔約1
0cm、総数4枚)1内に、溶媒タンク2から純水を3 l/mi
nの流量で連続的に供給するとともに、耐圧反応容器1
を加熱して反応室11内の温度および圧力を390℃、1MP
aに保持した。次いで、この耐圧反応容器1内に、上記
架橋ポリエチレン絶縁電線を、反応室11内の滞留時間
が1分間となる速度で連続的に挿通させた。
【0032】処理後の電線の被覆のゲル分率を測定した
ところ0%で、架橋ポリエチレンが未架橋のポリエチレ
ンに改質されていることが確認された。
ところ0%で、架橋ポリエチレンが未架橋のポリエチレ
ンに改質されていることが確認された。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
架橋ポリエチレンや架橋ポリプロピレンなどの架橋ポリ
オレフィンを、所望の分子量乃至分子量分布を有する未
架橋のポリオレフィンに容易にかつ経済的に再生するこ
とができる。
架橋ポリエチレンや架橋ポリプロピレンなどの架橋ポリ
オレフィンを、所望の分子量乃至分子量分布を有する未
架橋のポリオレフィンに容易にかつ経済的に再生するこ
とができる。
【図1】本発明に使用される装置の一例を概略的に示す
図。
図。
【図2】図1に示す装置の要部を拡大して示す図。
1………耐圧反応容器 2………溶媒タンク 3………ポンプ 4………予熱器 10………反応筒 11………反応室 12………シール体 13………電線・ケーブル 14………電線・ケーブル挿通孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古村 清司 愛知県名古屋市緑区大高町字北関山20番地 の1 中部電力株式会社電力技術研究所内 (72)発明者 平井 進 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)発明者 森田 広昭 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 Fターム(参考) 4F301 AA12 AA13 AA14 AB02 CA09 CA24 CA41 CA53 CA72 CA73
Claims (5)
- 【請求項1】 架橋ポリオレフィンを温度が300℃以上
の高温水蒸気と接触反応させて、未架橋のポリオレフィ
ンを生成することを特徴とする架橋ポリオレフィンの再
生方法。 - 【請求項2】 高温水蒸気の温度が、300℃〜600℃であ
ることを特徴とする請求項1記載の架橋ポリオレフィン
の再生方法。 - 【請求項3】 高温水蒸気の温度が、350℃〜500℃であ
ることを特徴とする請求項1記載の架橋ポリオレフィン
の再生方法。 - 【請求項4】 反応圧力を常圧乃至5MPaとすることを特
徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の架橋ポリ
オレフィンの再生方法。 - 【請求項5】 反応圧力を常圧〜2MPaとすることを特徴
とする請求項4記載の架橋ポリオレフィンの再生方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001057352A JP2002256103A (ja) | 2001-03-01 | 2001-03-01 | 架橋ポリオレフィンの再生方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001057352A JP2002256103A (ja) | 2001-03-01 | 2001-03-01 | 架橋ポリオレフィンの再生方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002256103A true JP2002256103A (ja) | 2002-09-11 |
Family
ID=18917244
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001057352A Withdrawn JP2002256103A (ja) | 2001-03-01 | 2001-03-01 | 架橋ポリオレフィンの再生方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002256103A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013539476A (ja) * | 2010-07-15 | 2013-10-24 | グリーンマントラ リサイクリング テクノロジーズ リミテッド | 廃プラスチックの触媒解重合によるワックスおよびグリース基油原料の製造方法 |
KR20160121658A (ko) * | 2015-04-09 | 2016-10-20 | 엘에스전선 주식회사 | 탈가교 폴리올레핀 수지 및 이를 포함하는 수지 조성물 |
US10000715B2 (en) | 2013-01-17 | 2018-06-19 | Greenmantra Recycling Technologies Ltd. | Catalytic depolymerisation of polymeric materials |
US10472487B2 (en) | 2015-12-30 | 2019-11-12 | Greenmantra Recycling Technologies Ltd. | Reactor for continuously treating polymeric material |
US10597507B2 (en) | 2016-02-13 | 2020-03-24 | Greenmantra Recycling Technologies Ltd. | Polymer-modified asphalt with wax additive |
US10723858B2 (en) | 2018-09-18 | 2020-07-28 | Greenmantra Recycling Technologies Ltd. | Method for purification of depolymerized polymers using supercritical fluid extraction |
US10870739B2 (en) | 2016-03-24 | 2020-12-22 | Greenmantra Recycling Technologies Ltd. | Wax as a melt flow modifier and processing aid for polymers |
US11072676B2 (en) | 2016-09-29 | 2021-07-27 | Greenmantra Recycling Technologies Ltd. | Reactor for treating polystyrene material |
-
2001
- 2001-03-01 JP JP2001057352A patent/JP2002256103A/ja not_active Withdrawn
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013539476A (ja) * | 2010-07-15 | 2013-10-24 | グリーンマントラ リサイクリング テクノロジーズ リミテッド | 廃プラスチックの触媒解重合によるワックスおよびグリース基油原料の製造方法 |
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KR101721512B1 (ko) | 2015-04-09 | 2017-03-31 | 엘에스전선 주식회사 | 탈가교 폴리올레핀 수지 및 이를 포함하는 수지 조성물 |
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US11072693B2 (en) | 2015-12-30 | 2021-07-27 | Greenmantra Recycling Technologies Ltd. | Reactor for continuously treating polymeric material |
US10597507B2 (en) | 2016-02-13 | 2020-03-24 | Greenmantra Recycling Technologies Ltd. | Polymer-modified asphalt with wax additive |
US11279811B2 (en) | 2016-02-13 | 2022-03-22 | Greenmantra Recycling Technologies Ltd. | Polymer-modified asphalt with wax additive |
US10870739B2 (en) | 2016-03-24 | 2020-12-22 | Greenmantra Recycling Technologies Ltd. | Wax as a melt flow modifier and processing aid for polymers |
US11072676B2 (en) | 2016-09-29 | 2021-07-27 | Greenmantra Recycling Technologies Ltd. | Reactor for treating polystyrene material |
US11859036B2 (en) | 2016-09-29 | 2024-01-02 | Greenmantra Recycling Technologies Ltd. | Reactor for treating polystyrene material |
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