JP2002254898A - 簡便天然物疑似模様絵画の作画方法 - Google Patents

簡便天然物疑似模様絵画の作画方法

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JP2002254898A
JP2002254898A JP2001056880A JP2001056880A JP2002254898A JP 2002254898 A JP2002254898 A JP 2002254898A JP 2001056880 A JP2001056880 A JP 2001056880A JP 2001056880 A JP2001056880 A JP 2001056880A JP 2002254898 A JP2002254898 A JP 2002254898A
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paint
pattern
painting
gauze
screen
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Satoshi Tanaka
怜 田中
Kimio Shindo
喜美夫 真藤
Hideki Kameda
英希 亀田
Noriko Koizumi
典子 小泉
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Sinloihi Co Ltd
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Sinloihi Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スクリーン作画法による簡便天然物疑似模様
絵画の作画方法、特に基材の建屋壁や梁や柱などの構造
物の形状、材質や表面状態に関係なく簡便に安価で短時
間に絵画することができる作画方法を提供する。 【解決手段】 基材表面に、下塗り塗膜を形成した後、
天然物模様をモチーフした線または面を製版したスクリ
ーン版を該下塗り塗膜の上に固定し、該スクリーン版の
上面を塗料含浸物でたたくことにより、該塗料含浸物中
の塗料を該紗の模様の目の部分を通して下塗り塗膜面に
移動させて印刷模様を形成することを特徴とする簡便天
然物疑似模様絵画の作画方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スクリーン作画法
による簡便天然物疑似模様絵画の作画手法に関し、特に
基材の建屋壁や梁や柱などの構造物の形状、材質や表面
状態に関係なく簡便に安価で短時間に絵画することがで
きる作画方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、工場製造ラインで建材用基板に直
接多彩模様を施す作画方法として、スクリーン、グラビ
ア、オフセットあるいはオフセットグラビア印刷法など
が広く採用されている。また、これらの基板表面に人手
で作画する場合もあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ス
クリーン印刷法などの慣用の作画方法の場合、基板の形
状や表面状態が一定かつ均一でなければならないという
問題点があった。
【0004】また、基板表面や、建屋壁や梁や柱などの
構造物の表面に人手で絵画する場合、熟練のアーティス
トが作画道具を駆使し、しかも多くの時間と費用が必要
であるという問題点があった。
【0005】本発明の目的は、スクリーン作画法による
簡便天然物疑似模様絵画の作画方法を提供することであ
り、特に基材の建屋壁や梁や柱などの構造物の形状、材
質や表面状態に関係なく簡便に安価で短時間に絵画する
ことができる作画方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、基材表面に、
下塗り塗膜を形成した後、天然物模様をモチーフした線
または面を製版したスクリーン版を該下塗り塗膜の上に
固定し、該スクリーン版の上面を塗料含浸物でたたくこ
とにより、該塗料含浸物中の塗料を該紗の模様の目の部
分を通して下塗り塗膜面に移動させて印刷模様を形成す
ることを特徴とする簡便天然物疑似模様絵画の作画方法
である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明において使用される基材の
材質としては、一般的建屋建築素材であれば差し支えな
い。例えば、コンクリート、スレート、石膏、石材など
の無機質材;パーティクルボード、ハードボードなどの
木質材;金属材、プラスチック材などが代表的なものと
して挙げられ、これらの表面の形状はエンボス加工、成
形加工、彫刻加工などにより模様状の凹凸表面を有する
ものであっても、また塗膜が形成されていても差し支え
ない。なお、当然であるが、表面が平滑な基材も使用で
きる。
【0008】さらに、天然物疑似模様絵画の下塗り塗膜
を形成する際の素地調整は、一般的建屋建築物を塗装す
る際に施している下地調整であればよく、特別な目止め
処理、研磨処理、吸い込み防止処理などを行う必要はな
い。
【0009】また、天然物疑似模様絵画の下塗り塗膜を
塗布する方法としては、建屋建築物を一般的に塗装する
方式であるローラー塗装、刷毛塗装、吹き付け塗装など
が望ましい。この下塗り塗膜の色彩はそのまま天然物疑
似模様絵画の色彩要素の一部として利用できる。このよ
うに下塗り塗膜を形成し、よく乾燥させた後、全面もし
くは一部に天然物模様をモチーフした線または面を写真
製版したスクリーン版を下塗り塗膜の上に固定し、塗料
が良く含浸する含浸物に塗料を含浸させもので、紗の模
様の目の部分を通して塗料が下塗り塗膜に移動し易いよ
うに、スクリーン版の上面をポンポンとたたいて天然物
疑似模様絵画を作画する。
【0010】なお、スクリーン版としては、紗をピシッ
と張るための枠が必ずしも必要でなく、適当なメッシュ
数の紗に必要な模様部分以外を樹脂などで隠蔽したもの
を用いる。
【0011】枠を使用しないスクリーン版作画法によ
り、基材の建屋壁や梁や柱などの構造物の形状が平面、
角面、丸面などであることに関係なく、枠の無いスクリ
ーン版をガムテープまたはマスキングテープなどで固定
することで、あらゆる形状の構造物へスクリーン版作画
法が簡単に施せる。また、基材表面が凹凸状の形状であ
っても、枠の無いスクリーン版をやや緩めに固定するこ
とにより、紗に圧力を加えることなく塗料が模様の網の
目より移動し、凸部は勿論のこと凹部にも塗料が良く移
動し、模様塗膜の適度に不均一に形成された天然物石目
調や木目調の絵画レベルが得られる。
【0012】これに対し、従来法の如くスクリーン版上
にスキージを用いて塗料を下塗り塗膜に移動させた場
合、基材表面に完全な平滑処理を施さないと、紗がすぐ
に破損してしまう。また、移動した塗料により形成され
た模様は均一すぎ、版を押したような出来映えとなって
しまう。
【0013】なお、前記効果を得るためには、紗の模様
の目を埋めるのに必要な塗布量が必要であり、その塗布
量は紗を構成している糸の太さによって決まる。
【0014】スクリーン版の紗のメッシュ数は、50〜
150メッシュであることが好ましい。50メッシュ未
満であると、タイル状の凹部へ均一に塗料が移動し、一
見天然物疑似模様絵画を表現できるが、紗の目が大きす
ぎるため、微妙な模様を表現できず、意匠性の乏しい出
来映えとなり好ましくない。150メッシュを超える
と、タイル状の凹部へ均一に塗料が移動しにくく、塗り
残しにより絵画に虫食い状の跡が生じた場合、その上に
更に塗料を塗り重ねる必要があり、紗の破損が早くなり
不経済で好ましくない。
【0015】塗料としては、市販の液状常温乾燥型塗料
であればどのようなタイプでも使用可能であり特に制限
されないが、作画作業者や作画環境、塗膜の耐久性など
を考慮すると、外部用水性塗料が望ましい。また、必要
により公知の乾燥遅延剤(エチレングリコール、グリセ
リン、プロピレングリコールなど)を外部用水性塗料に
添加することができ、添加により塗料の乾燥が遅くな
り、スクリーン版の紗の目詰まりが少なくなるため作画
作業性が向上する。
【0016】本発明に用いる含浸物としては、塗料が良
く含浸する材質の含浸物であればどのようなものも使用
でき、例えば海綿(天然スポンジ)、人造スポンジ、
綿、布切れが挙げられる。
【0017】本発明の簡便天然物疑似模様絵画の作画方
法は、該印刷模様が形成された後ボカシを加えることに
より、よりリアルな天然物模様の絵画となる。以上の如
く作画が行われるが、さらに必要に応じて、全面もしく
は一部に(カラー)クリヤーを塗り重ねることができ
る。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明する。実施例中「部」は重量基準で示す。
【0019】実施例1 既設建屋モルタル壁面に市販のタイル状塗料が施してあ
る表面に、水性アクリル樹脂塗料(テクアート塗料:シ
ンロイヒ(株)製、アイボリー色)を300g/m2
ローラー塗装し、下塗り塗膜を形成した。このときに使
用した塗料の粘度は60〜80KUであった。
【0020】次いで上記塗膜の上に、ポリエステル製1
00メッシュの平織の紗に、スクリーンとして天然大理
石模様をモチーフした幅10mmの線を写真製版したス
クリーン版を粘着テープで僅かにたるみを持たせて固定
した。
【0021】このスクリーン版の上面を、テクアート塗
料(シンロイヒ(株)製)茶色を含浸させた海綿で、紗
の模様の目の部分を通して塗料が下塗り塗膜に移動し易
いように紗の上よりポンポンとたたいた。これにより、
壁面の凸部は勿論のこと凹部にも塗料が良く移動し、大
理石模様塗膜が適度に不均一に形成され、天然大理石調
の絵画を作画できた。このとき、海綿でポンポンとたた
く力に強弱を付けることにより、よりリアルな天然大理
石調の絵画を作画できる。このときに使用した塗料の粘
度は40〜60KUであった。
【0022】次いで紗を取り除き、テクアート塗料(シ
ンロイヒ(株)製)焦げ茶色を含浸させた海綿とテクア
ート塗料(シンロイヒ(株)製)白色を含浸させた海綿
で交互に、絵画の全面もしくは一部にボカシ塗装をする
ことにより、より天然大理石調の絵画を作画できた。こ
のときに使用した塗料の粘度は水と同程度であった。
【0023】次いで上記塗膜の全面に、テクアート塗料
クリヤー(シンロイヒ(株)製)を150g/m2でロ
ーラー塗装し、立体天然大理石模様絵画を作画した。
【0024】得られた絵画は、アイボリー色系で意匠性
の高い天然大理石模様であった。
【0025】実施例2 既設建屋モルタル壁面に市販の水性塗料が施してある表
面に、水性アクリル樹脂塗料(テクアート塗料:シンロ
イヒ(株)製、クリーム色)を300g/m2でローラ
ー塗装し、下塗り塗膜を形成した。このときに使用した
塗料の粘度は60〜80KUであった。
【0026】次いで上記塗膜の上に、ポリエステル製1
50メッシュの平織の紗に、スクリーンとして天然木目
模様をモチーフした幅2mmの線を写真製版したスクリ
ーン版を粘着テープでやや緩やかに固定した。
【0027】このスクリーン版の上面を、テクアート塗
料(シンロイヒ(株)製)マホガニー色を含浸させた海
綿で、紗の模様の目の部分を通して塗料が下塗り塗膜に
移動し易いように紗の上よりポンポンとたたいた。これ
により塗料が良く移動し、木目模様塗膜が適度に不均一
に形成され、天然木目調の絵画を作画できた。このとき
に使用した塗料の粘度は40〜60KUであった。
【0028】次いで上記塗膜の全面に、テクアート塗料
クリヤー(シンロイヒ(株)製)を150g/m2でロ
ーラー塗装し、天然木目模様絵画を作画した。
【0029】得られた絵画は、マホガニー色系で意匠性
の高い天然木目模様であった。
【0030】実施例3 既設建屋モルタル角梁に市販の水性塗料が施してある表
面に、水性アクリル樹脂塗料(テクアート塗料:シンロ
イヒ(株)製、白色)を300g/m2でローラー塗装
し、下塗り塗膜を形成した。このときに使用した塗料の
粘度は60〜80KUであった。
【0031】次いで上記塗膜の上に、ポリエステル製6
0メッシュの平織の紗に、スクリーンとして天然大理石
模様をモチーフした幅20mmの線を写真製版したスク
リーン版を粘着テープでやや緩めに固定した。
【0032】このスクリーン版の上面を、テクアート塗
料(シンロイヒ(株)製)ダークグレー色を含浸させた
海綿で、紗の模様の目の部分を通して塗料が下塗り塗膜
に移動し易いように紗の上よりポンポンとたたいた。こ
れにより、塗料が良く移動し、大理石模様塗膜が適度に
不均一に形成され、天然大理石調の絵画を作画できた。
このとき、海綿でポンポンとたたく力に強弱を付けるこ
とにより、よりリアルな天然大理石調の絵画を作画でき
る。このときに使用した塗料の粘度は40〜60KUで
あった。
【0033】次いで紗を取り除き、テクアート塗料(シ
ンロイヒ(株)製)褐色を含浸させた海綿とテクアート
塗料(シンロイヒ(株)製)白色を含浸させた海綿で交
互に、絵画の全面もしくは一部にボカシ塗装をすること
により、より天然大理石調の絵画を作画できる。このと
きに使用した塗料の粘度は水と同程度であった。
【0034】次いで上記塗膜の全面に、テクアート塗料
クリヤー(シンロイヒ(株)製)を150g/m2でロ
ーラー塗装し、立体天然大理石模様絵画を作画した。
【0035】得られた絵画は、白色系で意匠性の高い天
然大理石模様であった。
【0036】比較例1 実施例1において、塗料移動に使用する海綿を硬度60
度のウレタンゴムスキージに代えた以外は同様にして天
然大理石調の絵画を作画した。
【0037】得られた絵画は壁面へ均一に塗料が移動
し、一見大理石模様絵画となっているが天然大理石模様
のようなボヤケた線が無く、写真をコピーした感じの大
理石調の絵画となり、意匠性の乏しい出来映えとなっ
た。
【0038】上記の実施例、比較例の塗料としては、シ
ンロイヒ(株)製の水性アクリル樹脂エマルション塗料
の原色を調色したものを使用した。各原色の配合は下記
の通りである。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】本発明の方法により、基材の建屋壁や
梁、丸柱などの構造物の材質および表面状態が一般的建
屋建築物であれば、従来法の如く熟練アーティストが手
間・暇をかけて作画する手段に比較し、ゴージャスで意
匠性の優れた天然物疑似調絵画の作画が簡便で安価に行
え、かつ色替え、模様替えが容易である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小泉 典子 神奈川県横浜市港南区上永谷4丁目14番12 号 Fターム(参考) 2H113 AA01 AA02 BA10 CA05 CA11 4D075 AC45 AC47 AE03 CB17 CB29 DA07 DB01 DB12 DB25 DB31 DC02 EB22

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材表面に、下塗り塗膜を形成した後、
    天然物模様をモチーフした線または面を製版したスクリ
    ーン版を該下塗り塗膜の上に固定し、該スクリーン版の
    上面を塗料含浸物でたたくことにより、該塗料含浸物中
    の塗料を該紗の模様の目の部分を通して下塗り塗膜面に
    移動させて印刷模様を形成することを特徴とする簡便天
    然物疑似模様絵画の作画方法。
  2. 【請求項2】 基材表面に、下塗り塗膜を形成した後、
    平織の紗に天然物模様をモチーフした線または面を写真
    製版した枠のないスクリーン版を該下塗り塗膜の上に固
    定し、該スクリーン版の上面を塗料含浸物でたたくこと
    により、該塗料含浸物中の塗料を該紗の模様の目の部分
    を通して下塗り塗膜面に移動させて印刷模様を形成する
    ことを特徴とする簡便天然物疑似模様絵画の作画方法。
  3. 【請求項3】 該紗のメッシュ数が50〜150メッシ
    ュであることを特徴とする請求項1または2に記載の簡
    便天然物疑似模様絵画の作画方法。
  4. 【請求項4】 該印刷模様が形成された下塗り塗膜の上
    面を、塗料含浸物でたたくことにより、該印刷模様に対
    しボカシを行うことを特徴とする請求項1または2に記
    載の簡便天然物疑似模様絵画の作画方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008540326A (ja) * 2005-05-30 2008-11-20 チェイル インダストリーズ インコーポレイテッド 天然大理石の外観を有する人造大理石用組成物

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008540326A (ja) * 2005-05-30 2008-11-20 チェイル インダストリーズ インコーポレイテッド 天然大理石の外観を有する人造大理石用組成物
JP4691593B2 (ja) * 2005-05-30 2011-06-01 チェイル インダストリーズ インコーポレイテッド 天然大理石の外観を有する人造大理石用組成物

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