JP2002252173A - レーザーアニール方法 - Google Patents
レーザーアニール方法Info
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Abstract
く、かつガラス基板へ悪影響を与えることなくシリコン
の溶融時間を延ばし、結晶粒を成長させることができる
レーザーアニール方法を提供する。 【解決手段】 基板表面のシリコン膜1を高周波を用い
た誘導加熱によりシリコンの溶融温度以下に加熱しなが
ら、同時にシリコン膜にレーザービーム3を照射して溶
融させ結晶粒を成長させる。更に、レーザービーム3を
シリコン膜1の表面に沿って走査しながら、その走査方
向に直交する方向に基板2を移動する。
Description
り基板上のシリコン膜を溶融させて結晶粒を成長させる
レーザーアニール方法に関する。
れる高出力パルスレーザである。かかるエキシマレーザ
ーの1つの応用として、液晶ディスプレイ(LCD)に
用いられる薄膜トランジスター(Thin Film
Transistor:TFT)のアニールが注目を集
めている。
低温ポリシリコンTFTの断面構造図である。一般に、
シリコンの膜厚は25〜100nm、絶縁膜は二酸化シ
リコンや窒化シリコンで膜厚は50〜300nm、ゲー
ト電極はアルミやタングステン、その他が用いられる。
は、ポリシリコン膜の形成とコンタクト層の活性化であ
る。レーザー照射によりシリコン膜が溶融、結晶化して
ポリシリコンとなる。1度溶融過程を経るため高品質の
膜が形成される。エキシマレーザーは紫外光パルスレー
ザーであるため、レーザーエネルギーは膜表面で吸収さ
れる。しかもパルス幅が数10ns程度であるためシリ
コンの溶融時間は数100ns程度となり下地のガラス
基板への影響がほとんどない。また他の低温形成法では
ポリシリコン形成や活性化に600℃前後の高温で長時
間アニールが必要となり、ガラス基板が歪んだり不純物
の拡散が問題となったりするが、エキシマレーザーアニ
ールによれば最高温度400℃台での形成が可能であ
り、このような問題がない。
V・s)で表される。ポリシリコンTFTの移動度は、
10〜600cm2/V・sである。この移動度に幅が
あるのはそれが粒径と粒界の両方に依存するためであ
る。高い移動度を得るためには、粒内欠陥が少なく単結
晶に近いこと、低欠陥な粒界を形成することが必要であ
る。一般に粒径が大きく、粒界の欠陥が少ないほど高移
動度が得られる。
装置の構成図である。使用されるエキシマレーザーはX
eCl,ArF,KrF,XeF等である。レーザービ
ームはビームホモジナイザーを中心とした光学系を通し
てチャンバーへ導入される。チャンバー内はポンプ系、
ガス系により真空又はガス雰囲気にコントロールされ
る。ビームの走査はステージか光学系の移動により行
う。レーザーとして、繰り返し周波数約300Hz、パ
ルス幅20〜160ns、出力約200Wのものが実用
化され、基板サイズも370mm×470mmに達して
いる。
シマレーザーアニールは、エキシマレーザーを用いて、
アモルファスシリコンを結晶化させる技術であるが、エ
キシマレーザー照射後、シリコンの溶融時間が数100
ns程度と極めて短いので、ガラス基板への影響がほと
んどない利点があるものの、結晶粒が大きく成長しない
問題点があった。
シマレーザーアニールと直流ジュール加熱を併用する手
段が以下の文献で提案されている。1.“Format
ion of Large Crystalline
Grain Silicon Films by El
ectrical Current−Induced
Joule Heating”,AM−LCD 200
02.“Characterization of C
rystalline Properties of
Silicon Films Formed byCu
rrent−Induced Joule Heati
ng”,AM−LCD 2000
たシリコンに電流を流し、溶融時間を長くすることによ
り、結晶粒を大きく成長させる技術であり、エキシマレ
ーザーのみに比べ、溶融時間は40μs程度となり大幅
に延び、結晶粒を大きくできる特徴がある。しかし、こ
の手段では、溶融したシリコンに電流を流すために、ア
ルミ膜を溶融部の両端に付ける必要がある。そのため、
シリコン溶融時、アルミの一部が溶融シリコン内に拡散
して不純物となる問題点がある。
案されたものである。すなわち、本発明の目的は、溶融
シリコンに不純物が混入するおそれがなく、かつガラス
基板へ悪影響を与えることなくシリコンの溶融時間を延
ばし、結晶粒を成長させることができるレーザーアニー
ル方法を提供することにある。
面のシリコン膜(1)に高周波を印加しながら、同時に
該シリコン膜にレーザービーム(3)を照射して溶融さ
せ結晶粒を成長させる、ことを特徴とするレーザーアニ
ール方法が提供される。本発明の好ましい実施形態によ
れば、基板表面のシリコン膜(1)を高周波を用いた誘
導加熱によりシリコンの溶融温度以下に加熱しながら、
同時に該シリコン膜にレーザービーム(3)を照射して
溶融させ結晶粒を成長させる。
によりシリコンを加熱するので、高周波を印加する加熱
コイルは、基板に対して非接触であるため、結晶化シリ
コンへの汚染が起こらない。また、この加熱により、シ
リコン膜を溶融温度以下に加熱し、同時にレーザービー
ム(3)を照射して溶融させるので、レーザー照射によ
り溶融したアモルファスシリコンを、高周波誘導加熱に
より溶融状態を維持することができる。従って、通常の
レーザー照射のみでは、溶融時間は約100ns前後で
あるが、msオーダーまで、溶融時間を制御することが
可能となり、結晶シリコンの結晶粒を大きくすることが
できる。
に、前記レーザービーム(3)をシリコン膜(1)の表
面に沿って走査しながら、その走査方向に直交する方向
に基板(2)を移動する。
し、非印加部分は凝固するので、ビーム走査と基板移動
により、基板上のアモルファスシリコンを断続なく溶融
・凝固でき、基板の移動方向に基板全体を結晶化するこ
とができる。
(3)が照射される位置のシリコン膜(1)を磁界が通
るように配置された加熱コイル(4)と、該加熱コイル
に高周波電流を印加する高周波電源(5)とを備え、電
磁誘導によって溶融シリコンに電気エネルギーを伝達し
て渦電流を誘導し、該渦電流により溶融シリコンをジュ
ール加熱するのがよい。
した磁界を、レーザービーム(3)が照射される位置の
シリコン膜(1)に通し、電磁誘導によって溶融シリコ
ンに電気エネルギーを伝達して渦電流を誘導し、該渦電
流により溶融シリコンをジュール加熱することができ
る。
を図面を参照して説明する。なお、各図において共通す
る部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略す
る。
1実施形態を示す図であり、図2はその第2実施形態を
示す図である。図1及び図2において、レーザービーム
3は、レーザー装置6で発生し、光学系7とビームホモ
ジナイザー8を通り、ミラー9で下向きに反射され、チ
ャンバー10内に導入される。レーザー装置6は、エキ
シマレーザーであるのが好ましいが、これに限定され
ず、その他のレーザー発振器、例えばYAGレーザー、
その他であってもよい。
ミラー9の揺動で行っているが、その他の手段、例えば
光学系7又は基板2の移動で行ってもよい。また、レー
ザービーム3のシリコン膜1の表面に沿った走査(図で
左右)と同時に、その走査方向に直交する方向に基板2
を移動できるように図示しない基板移動装置を備えてい
る。チャンバー10は、レーザービーム3が通過する窓
を有する気密容器であり、図示しないポンプ系及びガス
系により真空又は必要なガス雰囲気にコントロールされ
る。
ービーム3が照射される位置のシリコン膜1を磁界が通
るように配置された加熱コイル4と、この加熱コイル4
に高周波電流を印加する高周波電源5とを備える。
位置を水平に囲む矩形コイルである。従って、この矩形
コイルで発生する磁界は基板2に直交し、レーザービー
ム3が水平走査される細長い走査位置全体を垂直に通過
して、電磁誘導によって溶融シリコンに電気エネルギー
を伝達して渦電流を誘導し、この渦電流により溶融シリ
コンをジュール加熱することができる。
を垂直に囲む円形コイルである。従って、この円形コイ
ルで発生する磁界は基板2の表面に平行し、レーザービ
ーム3が水平走査される細長い走査位置全体を水平に通
過する。従って、この方法によっても、電磁誘導によっ
て溶融シリコンに電気エネルギーを伝達して渦電流を誘
導し、この渦電流により溶融シリコンをジュール加熱す
ることができる。
ザーアニール方法では、基板表面のシリコン膜1を高周
波を用いた誘導加熱によりシリコンの溶融温度以下に加
熱しながら、同時に該シリコン膜にレーザービーム3を
照射して溶融させ結晶粒を成長させる。
によりシリコンを加熱するので、高周波を印加する加熱
コイル4は、基板2に対して非接触であり、結晶化シリ
コンへの汚染が起こらない。また、この加熱により、シ
リコン膜1を溶融温度以下に加熱し、同時にレーザービ
ーム3を照射して溶融させるので、レーザー照射により
溶融したアモルファスシリコンを、高周波誘導加熱によ
り溶融状態を維持することができる。従って、通常のレ
ーザー照射のみでは、溶融時間は約100ns前後であ
るが、msオーダーまで、溶融時間を制御することが可
能となり、結晶シリコンの結晶粒を大きくすることがで
きる。
ビーム3をシリコン膜1の表面に沿って走査しながら、
その走査方向に直交する方向に基板2を移動させる。こ
の方法により、高周波の印加部分は溶融し、非印加部分
は凝固するので、ビーム走査と基板移動により、基板2
上のアモルファスシリコン1を断続なく溶融・凝固で
き、基板の移動方向に基板全体を結晶化することができ
る。
態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々
変更できることは勿論である。
ール方法は、溶融シリコンに不純物が混入するおそれが
なく、かつガラス基板へ悪影響を与えることなくシリコ
ンの溶融時間を延ばし、結晶粒を成長させることができ
る、等の優れた効果を有する。
図である。
図である。
コンTFTの断面構造図である。
である。
加熱コイル、5 高周波電源、6 レーザー装置、7
光学系、8 ビームホモジナイザー、9 ミラー、10
チャンバー
Claims (4)
- 【請求項1】 基板表面のシリコン膜(1)に高周波を
印加しながら、同時に該シリコン膜にレーザービーム
(3)を照射して溶融させ結晶粒を成長させる、ことを
特徴とするレーザーアニール方法。 - 【請求項2】 基板表面のシリコン膜(1)を高周波を
用いた誘導加熱によりシリコンの溶融温度以下に加熱し
ながら、同時に該シリコン膜にレーザービーム(3)を
照射して溶融させ結晶粒を成長させる、ことを特徴とす
る請求項1に記載のレーザーアニール方法。 - 【請求項3】 更に、前記レーザービーム(3)をシリ
コン膜(1)の表面に沿って走査しながら、その走査方
向に直交する方向に基板(2)を移動する、ことを特徴
とする請求項1に記載のレーザーアニール方法。 - 【請求項4】 前記誘導加熱は、レーザービーム(3)
が照射される位置のシリコン膜(1)を磁界が通るよう
に配置された加熱コイル(4)と、該加熱コイルに高周
波電流を印加する高周波電源(5)とを備え、電磁誘導
によって溶融シリコンに電気エネルギーを伝達して渦電
流を誘導し、該渦電流により溶融シリコンをジュール加
熱する、ことを特徴とする請求項2又は3に記載のレー
ザーアニール方法。
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---|---|---|---|---|
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-
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- 2001-02-26 JP JP2001049552A patent/JP4959876B2/ja not_active Expired - Fee Related
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