JP2002249600A - ノルボルネン系樹脂フィルム及びその製造方法 - Google Patents

ノルボルネン系樹脂フィルム及びその製造方法

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JP2002249600A
JP2002249600A JP2001048512A JP2001048512A JP2002249600A JP 2002249600 A JP2002249600 A JP 2002249600A JP 2001048512 A JP2001048512 A JP 2001048512A JP 2001048512 A JP2001048512 A JP 2001048512A JP 2002249600 A JP2002249600 A JP 2002249600A
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ultraviolet
film
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Yasumasa Okada
安正 岡田
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶もしくは偏光子を紫外線劣化から保護す
ることができ、押出成形時に紫外線吸収剤の揮発による
外観不良が起こらないノルボルネン系樹脂フィルム及び
その製造方法を提供する。 【解決手段】 波長380nm以下の紫外線透過率が4
0%以下であるノルボルネン系樹脂フィルムを使用す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はノルボルネン系樹脂
フィルム及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶ディスプレー(LCD)に用いる偏
光板は、偏光子の両面に偏光板保護フィルムを積層させ
た積層体からなり、透明電極を形成する2枚の電極基板
間に液晶を封入した液晶セルの片側もしくは両側に貼付
けて使用される。偏光子には、ポリビニルアルコールを
溶液成膜したフィルムをホウ酸溶液中で延伸し、ヨウ素
又は二色性色素を吸着させたものが使用されている。
【0003】偏光板保護フィルムとしては、トリアセチ
ルセルロース(以下TACという)が一般に広く使用さ
れているが、耐熱性、耐湿性が十分でなく、高温もしく
は高湿雰囲気下で長時間使用すると、偏光度の著しい低
下、偏光子と保護フィルムとの分離、TACの加水分解
による透明性の低下等によって、偏光板の性能が低下す
るため、LCDに用いた場合には画質の低下が起こる。
また、LCDに組み込むまでもなく、高温高湿下での耐
久性試験において著しい品質低下を起こすことがあっ
た。
【0004】これらの問題を解決するために、特開平6
−51117号公報では、ノルボルネン系樹脂からなる
偏光板保護フィルムが提案されている。しかしながら、
ノルボルネン系樹脂フィルムには、下記事項が問題点と
して挙げられる。 (1)紫外線を吸収する性質がないため、液晶もしくは
偏光子を紫外線の劣化から保護することができない。 (2)紫外線吸収剤を配合して押出成形する場合は高温
での成形となるため、金型から樹脂が吐出すると同時に
揮発した紫外線吸収剤が冷却ロールに付着し、さらにフ
ィルムに液状もしくは固形状で転写されるため外観不良
を引き起こす。 (3)揮発した紫外線吸収剤が金型等の設備に付着し、
固化もしくは液化した後、フィルム又は金属ロールに移
行するため、フィルムの外観不良を引き起こす。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑みてなされたものであり、偏光板保護フィルムとし
て使用して、液晶もしくは偏光子を紫外線劣化から保護
することができ、押出成形時に紫外線吸収剤の揮発によ
る外観不良が起こらないノルボルネン系樹脂フィルム及
びその製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のノルボルネン系
樹脂フィルムは、波長380nm以下の紫外線透過率が
40%以下であることを特徴とする。
【0007】以下、本発明の構成について詳述する。本
発明で用いるノルボルネン系樹脂とは、その繰り返し単
位中にノルボルネン骨格を有するものであり、ノルボル
ネン系モノマーの開環重合体水素添加物;ノルボルネン
系モノマーの付加型重合体;ノルボルネン系モノマーと
オレフィン系モノマーとの付加型重合体及び、これらの
重合体の変性物等が挙げられる。
【0008】上記ノルボルネン系モノマーとしては、例
えば、ノルボルネン、及びそのアルキル、アルキリデ
ン、芳香族等の置換誘導体、並びに、これらの非置換体
又は置換誘導体のオレフィンのハロゲン、水酸基、エス
テル基、アルコキシ基、シアノ基、アミド基、イミド
基、シリル基などの極性置換体、例えば、5−メチル−
2−ノルボルネン、5,5−ジメチル−2−ノルボルネ
ン、5−エチル−2−ノルボルネン、5−ブチル−2−
ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5
−メトキシカルボニル−2−ノルボルネン、5−シアノ
−2−ノルボルネン、5−メチル−5−メトキシカルボ
ニル−2−ノルボルネン、5−フェニル−2−ノルボル
ネン、5−フェニル−5−メチル−2−ノルボルネン
等;ジシクロペンタジエン、及びその上記と同様の誘導
体や置換体、例えば2,3−ジヒドロジシクロペンタジ
エン等;ジメタノオクタヒドロナフタレン、及びその上
記と同様の誘導体や置換体、例えば、6−メチル−1,
4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,
8,8a−オクタヒドロナフタレン,6−エチル−1,
4:5,8,ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,
8,8a−オクタヒドロナフタレン,6−エチリデン−
1,4:5,8,ジメタノ−1,4,4a,5,6,
7,8,8a−オクタヒドロナフタレン,6−クロロ−
1,4:5,8,ジメタノ−1,4,4a,5,6,
7,8,8a−オクタヒドロナフタレン,6−シアノ−
1,4:5,8,ジメタノ−1,4,4a,5,6,
7,8,8a−オクタヒドロナフタレン,6−ピリジル
−1,4:5,8,ジメタノ−1,4,4a,5,6,
7,8,8a−オクタヒドロナフタレン,6−メトキシ
カルボニル−1,4:5,8,ジメタノ−1,4,4
a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン
等;シクロペンタジエンとテトラヒドロインデンとの付
加物、その上記と同様の誘導体や置換体、例えば、1,
4−ジメタノ−1,4,4a,4b,5,8,8a,9
a−オクタヒドロフルオレン、5,8−メタノ−1,
2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロ−2,
3−シクロペンタジエノネフタレンなど;シクロペンタ
ジエンの多量体、及びその上記と同様の誘導体や置換
体、例えば、4,9:5,8−ジメタノ−3a,4,4
a,5,8,8a,9,9a−オクタヒドロ−1H−ベ
ンゾインデン、4,11:5,10:6,9−トリメタ
ノ−3a,4,4a,5,5a,6,9,9a,10,
10a,11,11a−ドデカヒドロ−1H−シクロペ
ンタアントラセンなどが挙げられる。
【0009】上記ノルボルネン系モノマーの重合方法は
公知の方法でよく、必要に応じて、他の共重合可能なモ
ノマーと共重合したり、水素添加することによりノルボ
ルネン系重合体の水素添加物とすることができる。ま
た、これらの重合体や重合体水素添加物を、公知の方法
により、α, β−不飽和カルボン酸及び/又はその誘導
体、スチレン系炭化水素、オレフィン系不飽和結合及び
加水分解可能な基を持つ有機ケイ素化合物、不飽和エポ
キシ単量体などを用いて変性させてもよい。
【0010】上記重合は、重合媒体として、Ir、O
s、Ruの三塩化物の含水塩、MoCl5 、WCl6
ReCl5 、(C2 5 3 Al、(C2 5 3 Al
/TiCl4 、(π−C4 7 4 Mo/TiCl4
(π−C4 7 4 W/TiCl4 、(π−C3 5
3 Cr/WCl6 等を用いて行うことができる。
【0011】上記ノルボルネン系樹脂としては、例え
ば、日本ゼオン社製、商品名「ZEONOR」、「ZE
ONEX」;ジェイエスアール社製、商品名「ARTO
N」;日立化成工業社製、商品名「OPTOREZ」;
三井化学社製、商品名「APEL]等が市販品として上
市されている。
【0012】ノルボルネン系樹脂フィルムの製造方法と
しては、公知の任意の方法が採用されてよく、例えば、
溶液流延法、溶融成形法(溶融押出成形法、プレス成形
法、射出成形法)等を挙げることができる。
【0013】上記溶液流延法ではノルボルネン系樹脂を
溶剤に溶解し、得られた樹脂溶液を、バーコーター、T
ダイ、ドクターナイフ、コンマコーター等を用いて、ポ
リエチレンテレフタレートなどの耐熱性フィルム、スチ
ールベルト、金属ドラム等の上に流延し、加熱乾燥する
ことにより、ノルボルネン系樹脂フィルムを得る。溶剤
としては、ノルボルネン系樹脂を均一に溶解できる溶剤
であれば、特に制限はなく、例えば、トルエン、キシレ
ン、エチルベンゼン、クロロベンゼン、シクロヘキサ
ン、o−ジクロロベンゼン、リモネン等が挙げられる。
これらの溶剤は単独で用いられてもよく、2種以上が併
用されてもよい。
【0014】しかしながら、溶液流延法では樹脂の絡
まり度合いが低いため、フィルム強度が得られ難い上
に、残留する溶剤のためにフィルム強度が発現し難くな
る、溶剤を十分に乾燥させる必要があるため、十分な
生産速度を得ることが困難である等の欠点が挙げられ
る。生産性や得られるフィルムの強度を考慮すると、溶
融押出成形法が最適である。溶融押出成形法としては、
Tダイ法、インフレーション法等が挙げられる。
【0015】上記ノルボルネン系樹脂フィルムの厚み
は、通常5〜500μmが好ましく、より好ましくは1
0〜150μm、さらに好ましくは15〜100μmで
ある。フィルムの厚みが5μm未満では強度が低下し、
500μmを超えると偏光板の厚みが厚くなるので好ま
しくない。
【0016】上記ノルボルネン系樹脂フィルムの波長3
80nm以下の紫外線透過率は、40%以下に制限さ
れ、好ましくは20%以下、より好ましくは5%以下で
ある。紫外線透過率が40%を超えると、偏光子や液晶
を紫外線から保護する能力が十分でなく、LCDに組み
込んだ場合表示品質の低下をもたらすことがある。上記
紫外線透過率は、例えば、分光光度計を用いて測定する
ことができる。
【0017】上記紫外線透過率は、ノルボルネン系樹脂
フィルムに紫外線吸収剤を含有させて紫外線吸収能力を
付与することによって達成することができる。紫外線吸
収剤としては、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾ
トリアゾール系紫外線吸収剤、アクリロニトリル系紫外
線吸収剤等公知のものが使用可能である。また、溶融成
形時には金型出口での揮発を抑えるために、高融点の紫
外線吸収剤、好ましくは融点120℃以上、より好まし
くは融点150℃以上のものを使用することが望まし
い。また、熱と剪断により紫外線吸収剤が分解して樹脂
の劣化を誘発するため、高耐熱性で紫外線吸収能力の高
いものを選定し、配合量を抑えることが好ましく、黄色
みの少ないものが好ましい。
【0018】このような点を考慮すると、紫外線吸収剤
としては、2,2'-メチレンビス〔4(1,1,3,4
−テトラメチルブチル9−6−(2H−ベンゾトリアゾ
ール−2−イル)フェノール)〕、2(2'-ヒドロキシ
−3'-t−ブチル−5'-メチルフェニル)−5−クロロ
ベンゾトリアゾール、2,4−ジ−t−ブチル−6−
(5−クロロベンゾトリアゾール−2−イル)フェノー
ル、2,2'-ジヒドロキシ−4,4'-ジメトキシベンゾ
フェノン、2,2',4,4'-テトラヒドロキシベンゾフ
ェノン等が好適に用いられる。これらの中でも、特に
2,2'-メチレンビス〔4(1,1,3,4−テトラメ
チルブチル9−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−
イル)フェノール)〕が好ましい。
【0019】上記紫外線吸収剤を含有させる方法として
は、紫外線吸収剤を予めノルボルネン系樹脂原料中に配
合する方法;紫外線吸収剤を高濃度に含有するマスター
バッチを用いる方法;溶融押出成形時に直接供給する方
法などが挙げられ、いずれの方法が採用されてもよい。
【0020】上記溶融成形において、成形温度が220
〜340℃の高温となるため、金型出口から溶融樹脂が
吐出される際に紫外線吸収剤が揮発して、金型やロール
を汚染し、ノルボルネン系樹脂フィルムの外観不良を引
き起こす恐れがある。このような問題は、例えば、ノル
ボルネン系樹脂フィルムの厚み方向に紫外線吸収剤の濃
度差を設けることによって解決することができる。
【0021】厚み方向に紫外線吸収剤の濃度差を設ける
方法としては、例えば、ノルボルネン系樹脂フィルムと
して、中間層の両側に表面層が積層された3層積層体か
らなるものを使用し、中間層の紫外線吸収剤濃度を両表
面層より高く設定する方法が挙げられる。このような3
層積層体では、フィルム全体として必要量の紫外線吸収
剤を含有するが、表面層の紫外線吸収剤濃度は零もしく
は含有しても少量なので、紫外線吸収剤の揮発量を少な
くすることができる。具体的には、両表面層の紫外線吸
収剤濃度は、中間層の紫外線吸収剤濃度の0〜50重量
%とすることが好ましく、より好ましくは0〜10重量
%である。50重量%を超えると金型出口での揮発を抑
制する効果が低下する。
【0022】また、厚み方向に紫外線吸収剤の濃度差を
設ける方法として、紫外線吸収剤濃度の異なる2層積層
体からなるものが用いられてもよい。このような2層積
層体は、ノルボルネン系樹脂フィルムの片側を金属ロー
ルで冷却する場合に有効で、金属ロールに接触する層の
紫外線吸収剤濃度を他の層より低くすることにより、金
属ロール表面の汚れを防止することができる。具体的に
は、金属ロール接触層の紫外線吸収剤濃度を非接触層の
紫外線吸収剤濃度の0〜50重量%とすることが好まし
く、より好ましくは0〜10重量%である。50重量%
を超えると金型出口での揮発を抑制する効果が低下す
る。
【0023】上記2層又は3層積層体のノルボルネン系
樹脂フィルムを製造する具体的な方法としては、2台又
は3台の押出機を用いた共押出により成膜する方法が挙
げられ、表面層又は低濃度層となる押出機には、中間層
又は高濃度層となる押出機よりも低い濃度の紫外線吸収
剤配合となるようにノルボルネン系樹脂及び紫外線吸収
剤を配合する。紫外線吸収剤の配合には、所定量の紫外
線吸収剤を含有するノルボルネン系樹脂原料を用いる他
に、マスターバッチ、プレミキシング、紫外線吸収剤を
押出機に直接投入する方法等が採用可能である。
【0024】上記ノルボルネン系樹脂フィルムには、本
発明の効果を損なわない範囲において、耐熱性、耐紫外
線性、平滑性等を向上させるために、フェノール系、リ
ン系イオウ系等の酸化防止剤等が添加されてもよい。
【0025】上記ノルボルネン系樹脂フィルムは偏光板
用の保護フィルムとして用いられるものであり、例え
ば、ポリビニルアルコール(以下、PVAという)フィ
ルムにヨウ素を吸着させた後、ホウ酸浴中で一軸延伸し
たPVA・染料系偏光膜;PVAフィルムにヨウ素を吸
着させ延伸してポリビニレン構造としたPVA・ポリビ
ニレン系偏光膜等が挙げられる。
【0026】上記ノルボルネン系樹脂フィルムは接着剤
を介して偏光膜と貼合わせて偏光板となされる。この貼
合わせには接着剤が用いられ、接着剤としては、ポリウ
レタン系接着剤が接着性、透明性、耐久性等の観点から
好ましい。ポリウレタン系接着剤としては、1液型、2
液型があるが、接着性能等の観点から2液型が好まし
い。
【0027】(作用)本発明において、偏光板保護フィ
ルムにノルボルネン系樹脂フィルムを使用し、その38
0nmにおける紫外線透過率を40%以下にすることに
より、偏光子と液晶が紫外線によって性能低下するのを
防止する。
【0028】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を実施例を挙げて
具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限
定されるものではない。
【0029】(実施例1)ノルボルネン系樹脂(ジェイ
エスアール社製、商品名:ARTON−G6810)を
共押出し、厚み50μmのノルボルネン系樹脂フィルム
の3層積層体を成形した。まず、ノルボルネン系樹脂を
100℃で4時間乾燥し、紫外線吸収剤を添加した後混
合機で10分間混合し、30mmの単軸押出機(L/D
=24)2台から340℃の両表面層となる溶融樹脂、
及び、50mmの単軸押出機(L/D=28)1台から
340℃の中間層となる溶融樹脂をフィードブロックに
押出量各4kg/hrで供給、合流させた後T型ダイス
から吐出させ、140℃に温度調整された金属ロールを
用いて冷却し3層積層体からなるノルボルネン系樹脂フ
ィルムを得た。尚、紫外線吸収剤として、旭電化社製
{「LA31」、2,2'-メチレンビス〔4(1,1,
3,4−テトラメチルブチル9−6−(2H−ベンゾト
リアゾール−2−イル)フェノール)〕、融点:195
℃}を使用し、両表面層の濃度を10000ppm、中
間層の濃度を32000ppmとした。
【0030】上記ノルボルネン系樹脂フィルムにつき、
下記項目の評価を行った。 (1)紫外線透過率 上記3層積層体を自記分光光度計(日立製作所製「U−
3500」)を用いて、380nmにおける紫外線透過
率を測定した結果2.8%であった。 (2)ロール汚れ 5時間の連続成形を行って後金属ロール表面の汚れを目
視観察したが、汚れは認められなかった。
【0031】(実施例2)ノルボルネン系樹脂(ジェイ
エスアール社製、商品名:ARTON−G6810)を
共押出し、厚み50μmのノルボルネン系樹脂フィルム
の2層積層体を成形した。100℃で4時間乾燥したノ
ルボルネン系樹脂を用い、紫外線吸収剤を添加しないも
のと、紫外線吸収剤を添加した後混合機で10分間混合
したものを準備し、30mmの単軸押出機(L/D=2
4)から340℃の無添加品の溶融樹脂を押出量4kg
/hrで、50mmの単軸押出機(L/D=28)から
340℃の添加品の溶融樹脂を押出量16kg/hrで
フィードブロックに供給、合流させた後T型ダイスから
吐出させ、140℃に温度調整された金属ロールを用い
て冷却し2層積層体からなるノルボルネン系樹脂フィル
ムを得た。尚、紫外線吸収剤は実施例1と同様の成分を
使用し、ノルボルネン系樹脂フィルムの一方の層の濃度
を28700ppm、他方の層の濃度を0ppmとし
た。また、紫外線吸収剤を添加しない層を金属ロールに
接触させた。
【0032】上記ノルボルネン系樹脂フィルムにつき、
実施例1と同様な項目の評価を行った結果、紫外線透過
率は2.8%であり、5時間の成形後金属ロール表面の
汚れは全く認められなかった。
【0033】(比較例1)ノルボルネン系樹脂を100
℃で4時間乾燥し、紫外線吸収剤を添加した後混合機で
10分間混合し、50mmの単軸押出機(L/D=2
8)を用いてT型ダイスから押出量20kg/hrで吐
出させ、140℃に温度調整された金属ロールを用いて
冷却しノルボルネン系樹脂フィルムを得た。尚、紫外線
吸収剤は実施例1と同様の成分を使用し、濃度を230
00ppmとした
【0034】上記ノルボルネン系樹脂フィルムにつき、
実施例1と同様な項目の評価を行った結果、紫外線透過
率は2.9%であり、5時間の成形後金属ロール表面の
汚れは全く認められなかった。
【0035】(比較例2)紫外線吸収剤を全く添加しな
かったこと以外は、実施例1と同様にしてノルボルネン
系樹脂フィルムを得た。このノルボルネン系樹脂フィル
ムにつき、実施例1と同様な項目の評価を行った結果、
紫外線透過率は88.2%であり、5時間の成形後金属
ロール表面の汚れは全く認められなかった。
【0036】
【発明の効果】本発明のノルボルネン系樹脂フィルム
は、上述の構成であり、ノルボルネン系樹脂に紫外線吸
収性を付与することにより、液晶や偏光子を紫外線から
保護できる。また、一方の層又は両側の表面層の紫外線
吸収剤濃度を低くすることにより、押出成形時にロール
汚れのない成形が可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 5/30 G02B 5/30 4J002 G02F 1/1335 510 G02F 1/1335 510 // B29K 45:00 B29K 45:00 Fターム(参考) 2H049 BA02 BA27 BB12 BB22 BB43 BB50 BB62 BC10 BC22 2H091 FA08X FA08Z FB02 KA10 LA02 LA03 LA12 4F071 AA21 AA39 AF30Y AH12 BB06 BC01 BC12 4F100 AK01B AK01C AK02A AK02B AK02C BA03 BA07 BA10B BA10C BA27 CA07A CA07B CA07C EH20 GB41 JD09A 4F207 AA12 AB14 AG03 AH73 KA01 KA17 KB22 KF02 KL65 KL84 4J002 BK001 EE036 EU176 FD056

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 波長380nm以下の紫外線透過率が4
    0%以下であることを特徴とするノルボルネン系樹脂フ
    ィルム。
  2. 【請求項2】 中間層の両側に表面層が積層された3層
    積層体からなり、少なくとも中間層には紫外線吸収剤が
    配合されており、中間層の紫外線吸収剤濃度が両表面層
    より高く設定されていることを特徴とする請求項1記載
    のノルボルネン系樹脂フィルム。
  3. 【請求項3】 紫外線吸収剤濃度が異なる2層積層体か
    らなることを特徴とする請求項1記載のノルボルネン系
    樹脂フィルム。
  4. 【請求項4】 偏光板保護フィルムとして用いられるこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のノ
    ルボルネン系樹脂フィルム。
  5. 【請求項5】 共押出法により成形することを特徴とす
    る請求項2又は3記載のノルボルネン系樹脂フィルムの
    製造方法。
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