JP2002249539A - アルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂、その製造法、エポキシ樹脂組成物およびその硬化物 - Google Patents

アルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂、その製造法、エポキシ樹脂組成物およびその硬化物

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性に優れ、しかもボイド、クラック等を
生じない硬化物を収得しうるシラン変性エポキシ樹脂、
その製造法、当該エポキシ樹脂組成物、ならびに当該組
成物から得られる硬化物を提供する。 【解決手段】 水酸基含有エポキシ樹脂(1)、1分子
中に1つの水酸基を持つエポキシ化合物(2)およびア
ルコキシシラン部分縮合物(3)を脱アルコール縮合反
応させて得られることを特徴とするアルコキシ基含有シ
ラン変性エポキシ樹脂;当該シラン変性エポキシ樹脂の
製造法;当該シラン変性エポキシ樹脂とエポキシ樹脂用
硬化剤を含有することを特徴とするエポキシ樹脂組成
物;当該エポキシ樹脂組成物を硬化反応させることを特
徴とするエポキシ樹脂−シリカハイブリッド硬化物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルコキシ基含有
シラン変性エポキシ樹脂、その製造法、エポキシ樹脂組
成物およびその硬化物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、エポキシ樹脂は、一般に、硬
化剤と組み合わせた組成物として使用されており、電気
・電子材料関係の分野においても、該組成物が賞用され
てきた。しかしながら、近年の電気・電子材料分野の発
展に伴い、エポキシ樹脂組成物の硬化物に対してより高
性能が要求されるようになっており、特に耐熱性の向上
が望まれている。
【0003】エポキシ樹脂組成物の硬化物の耐熱性を向
上させるため、例えば、エポキシ樹脂および硬化剤に加
え、ガラス繊維、ガラス粒子、マイカ等のフィラーを混
合した組成物を用いる方法が行われている。しかし、こ
の方法でも十分な耐熱性は得られない。また、この方法
では得られる硬化物の透明性が失われ、しかもフィラー
とエポキシ樹脂との界面の接着性が劣るため、伸長率等
の機械的特性も不十分である。
【0004】また、エポキシ樹脂組成物の硬化物の耐熱
性を向上させる方法として、エポキシ樹脂とシリカとの
複合体を用いる方法が提案されている(特開平8−10
0107号公報)。当該複合体は、エポキシ樹脂の部分
硬化物の溶液に、加水分解性アルコキシシランを加え、
該硬化物を更に硬化すると共に、該アルコキシシランを
加水分解してゾル化し、更に重縮合してゲル化すること
により得られる。しかし、かかる複合体から得られる硬
化物は、エポキシ樹脂単独の硬化物に比して、ある程度
耐熱性は向上するものの、複合体中の水や硬化時に生じ
る水、アルコールに起因して、硬化物中にボイド(気
泡)が発生する。また、耐熱性を一層向上させる目的で
アルコキシシラン量を増やすと、ゾル−ゲル硬化反応に
より生成するシリカが凝集して得られる硬化物の透明性
が失われて白化するうえ、多量のアルコキシシランをゾ
ル化するために多量の水が必要となり、その結果として
硬化物のそり、クラック等を招く。
【0005】また、エポキシ樹脂にシリコーン化合物を
反応させたシラン変性エポキシ樹脂と、硬化剤であるフ
ェノールノボラック樹脂とを組み合わせた組成物(特開
平3−201466号公報)や、ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂、テトラビスブロモビスフェノールAおよび
メトキシ基含有シリコーン中間体を反応させたシラン変
性エポキシ樹脂と、硬化剤であるフェノールノボラック
樹脂とを組み合わせた組成物(特開昭61−27224
3号公報、特開昭61−272244号公報など)も提
案されている。しかし、これらのエポキシ樹脂組成物の
硬化物は、シリコーン化合物やメトキシ基含有シリコー
ン中間体の主構成単位がジオルガノポリシロキサン単位
であってシリカを生成できないため、いずれも耐熱性が
不十分である。
【0006】更にビスフェノール型エポキシ樹脂とアル
コキシシラン部分縮合物とを脱アルコール反応させてな
るアルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂を、硬化し
てなる硬化物は、ガラス転移点を消失し、高耐熱性材料
となることが報告されている。しかしながら、この方法
によれば、ビスフェノール型エポキシ樹脂としてエポキ
シ当量300以下の液状エポキシ樹脂を使用した場合に
は、得られる硬化物は高ガラス転移点を有するものの、
ガラス転移点を消失するには至らない。また、エポキシ
当量が800以上の固形エポキシ樹脂を使用すると、得
られるエポキシ樹脂組成物の保存安定性が低下する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐熱性に優
れ、しかもボイド、クラック等を生じない硬化物を収得
しうるシラン変性エポキシ樹脂、その製造法、当該エポ
キシ樹脂組成物、ならびに当該組成物から得られる硬化
物を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は前記課題を解
決すべく、鋭意検討を重ねた結果、特定のエポキシ樹脂
と特定のアルコキシシラン部分縮合物からなるアルコキ
シ基含有シラン変性エポキシ樹脂、およびエポキシ樹脂
用硬化剤からなる組成物により、前記目的に合致したエ
ポキシ樹脂−シリカハイブリッド硬化物が得られること
を見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち本発明は、水酸基含有エポキシ樹
脂(1)、1分子中に1つの水酸基を持つエポキシ化合
物(2)およびアルコキシシラン部分縮合物(3)を脱
アルコール縮合反応させて得られることを特徴とするア
ルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂;当該シラン変
性エポキシ樹脂の製造法;当該シラン変性エポキシ樹脂
を含有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物;当該
エポキシ樹脂組成物を硬化反応させることを特徴とする
エポキシ樹脂−シリカハイブリッド硬化物に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のアルコキシ基含有シラン
変性エポキシ樹脂の原料である、水酸基含有エポキシ樹
脂(1)(以下、単にエポキシ樹脂(1)という)は、
アルコキシシラン部分縮合物(3)と脱アルコール反応
しうる水酸基を含有するエポキシ樹脂であれば、特に限
定されないが、ビスフェノール類とエピクロルヒドリン
またはβ−メチルエピクロルヒドリン等のハロエポキシ
ドとの反応により得られたビスフェノール型エポキシ樹
脂が機械的性質、化学的性質、電気的性質、汎用性など
を考慮して好適である。ビスフェノール類としてはフェ
ノールとホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセト
ン、アセトフェノン、シクロヘキサノン、ベンゾフェノ
ン等のアルデヒド類もしくはケトン類との反応の他、ジ
ヒドロキシフェニルスルフィドの過酸による酸化、ハイ
ドロキノン同士のエーテル化反応等により得られるもの
があげられる。また当該エポキシ樹脂(1)としては、
2,6−ジハロフェノールなどハロゲン化フェノールか
ら誘導されたハロゲン化ビスフェノール型エポキシ樹
脂、リン化合物を化学反応させたリン変性ビスフェノー
ル型エポキシ樹脂など、難燃性に特徴があるものを使用
することもできる。ビスフェノール類以外のエポキシ樹
脂としては、例えば上記ビスフェノール型エポキシ樹脂
を水添して得られる脂環式エポキシ樹脂の他、下記のよ
うな公知エポキシ樹脂(a)中のエポキシ基の一部に
酸、アミン、フェノール類を反応させ当該エポキシ基を
開環してなる水酸基含有エポキシ樹脂が挙げられる。こ
のようなエポキシ樹脂(a)としては、フェノールノボ
ラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂にハロエポキシ
ドを反応させて得られるノボラック型エポキシ樹脂;フ
タル酸、ダイマー酸などの多塩基酸類およびエピクロロ
ヒドリンを反応させて得られるグリシジルエステル型エ
ポキシ樹脂;ジアミノジフェニルメタン、イソシアヌル
酸などのポリアミン類とエピクロロヒドリンを反応させ
て得られるグリシジルアミン型エポキシ樹脂;オレフィ
ン結合を過酢酸などの過酸で酸化して得られる線状脂肪
族エポキシ樹脂および脂環式エポキシ樹脂、ビフェノー
ル類とエピクロロヒドリンを反応させて得られるビフェ
ニル型エポキシ樹脂などがあげられる。
【0011】エポキシ樹脂(1)は、アルコキシシラン
部分縮合物(3)との脱アルコール縮合反応により、珪
酸エステルを形成しうる水酸基を有するものである。当
該水酸基は、エポキシ樹脂(1)を構成する全ての分子
に含まれている必要はなく、これら樹脂として、水酸基
を有していればよい。上記のようなエポキシ樹脂(1)
のなかでも、汎用性を考えるとビスフェノール型エポキ
シ樹脂が好ましく、特に、ビスフェノール類としてビス
フェノールAを用いたビスフェノールA型エポキシ樹脂
が、低価格であり好ましい。
【0012】ビスフェノールA型エポキシ樹脂は、一般
式(a):
【0013】
【化1】
【0014】で表される化合物である。
【0015】なお、本発明において、エポキシ樹脂
(1)のエポキシ当量は、特に限定されず、エポキシ樹
脂(1)の構造により、用途に応じたものを適宜に選択
して使用できる。しかしながら、本発明のアルコキシ基
含有シラン変性エポキシ樹脂を無溶剤下に製造する場合
や、アルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂及びエポ
キシ樹脂硬化剤からなるエポキシ樹脂組成物を用いて半
硬化物を製造する場合には、エポキシ樹脂(1)とし
て、1種類以上のエポキシ樹脂を用いて、全体としての
エポキシ当量を200〜400g/eqとなる様に調整
するのが好ましい。すなわち、無溶剤下にアルコキシ基
含有シラン変性エポキシ樹脂を製造する場合には、溶剤
系で反応させる場合よりも反応系内の粘度が上昇するた
め、当該粘度を調整する観点からエポキシ樹脂(1)の
種類を選択するものである。また、半硬化物の製造を目
的とする場合には、半硬化物は、後述するように、半硬
化フィルムや成形用中間材料に使用される硬化物の態様
であり、ある程度の柔軟性が要求されるため、エポキシ
樹脂(1)の種類を選択するものである。なお、当該半
硬化物とは、本願発明のエポキシ樹脂組成物をゾル−ゲ
ル硬化反応させた状態の硬化物をいう。エポキシ樹脂
(1)の当量が400g/eqを超えると、脱アルコー
ル縮合反応途中で高粘度化する傾向が高くなり、また当
該エポキシ当量が200g/eq未満の場合には反応生
成物であるアルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂中
に残存するアルコキシシラン部分縮合物(3)の量が増
えたり、半硬化物が脆くなり好ましくない。
【0016】本発明において、エポキシ樹脂(1)と1
分子中に1つの水酸基を持つエポキシ化合物(2)(以
下、単にエポキシ化合物(2)という)はいずれも、ア
ルコキシシラン部分縮合物(3)と脱アルコール縮合反
応して、アルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂を与
える。そのため、エポキシ樹脂(1)中には、水酸基が
存在しなければならないが、例えば、一般式(a)のビ
スフェノールA型エポキシ樹脂の場合には、水酸基を持
たない分子(一般式(a)におけるm=0の分子)も存
在する。水酸基を持たないエポキシ樹脂分子はアルコキ
シシラン部分縮合物(3)とは反応しないため、未反応
のままアルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂中に存
在している。当該分子は、エポキシ樹脂−シリカハイブ
リッド形成時にエポキシ樹脂硬化剤を介してシラン変性
されたビスフェノール型エポキシ樹脂分子と化学結合す
ることになるが、エポキシ樹脂(1)中に水酸基を持た
ない分子が多く含まれる場合には、最終的に得られるエ
ポキシ樹脂−シリカハイブリッドが十分な耐熱性を発現
しない。
【0017】本発明では、水酸基を持たないエポキシ樹
脂分子が多く存在するエポキシ樹脂(1)を使用した場
合であっても、得られるエポキシ樹脂−シリカハイブリ
ッドに十分な耐熱性を付与するために、エポキシ化合物
(2)を必須構成成分としたものである。すなわち、エ
ポキシ化合物(2)は、エポキシ樹脂−シリカハイブリ
ッドの耐熱性の低下を防止する作用効果を有する。アル
コキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂の製造に際して、
エポキシ化合物(2)の使用量は特に限定されず、エポ
キシ樹脂(1)中の水酸基を持たない分子の含有量に応
じて適宜に決定すればよい。エポキシ樹脂−シリカハイ
ブリッドの耐熱性の観点から、エポキシ樹脂(1)のエ
ポキシ当量が200g/eq未満の場合には、エポキシ
化合物(2)の重量/エポキシ樹脂(1)の重量=0.
05以上であり、当該エポキシ当量が200〜300g
/eqの場合には該重量比が0.03以上であり、当該
エポキシ当量が300g/eqを超える場合は該重量比
が0.01以上であるのが好ましい。なお、エポキシ化
合物(2)は、多少の毒性を有するものも多いため、ア
ルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂中のエポキシ化
合物(2)残存量を極力少なくするのがよい。上記重量
比が0.3を超える場合には、未反応エポキシ化合物
(2)を低減させるためにアルコキシ基含有シラン変性
エポキシ樹脂の製造時間が長くなり、製造効率が低下す
る。
【0018】エポキシ化合物(2)としては、1分子中
に水酸基を1つもつエポキシ化合物であれば、エポキシ
基の数は特に限定されない。また、エポキシ化合物
(2)としては、分子量が小さいもの程、エポキシ樹脂
(1)やアルコキシシラン部分縮合物(3)に対する相
溶性がよく、耐熱性付与効果が高いことから、炭素数が
15以下のものが好適である。その具体例としては、エ
ピクロロヒドリンと、水、2価アルコールまたはフェノ
ール類とを反応させて得られる分子末端に1つの水酸基
を有するモノグリシジルエーテル類;エピクロロヒドリ
ンとグリセリンやペンタエリスリトールなどの3価以上
の多価アルコールとを反応させて得られる分子末端に1
つの水酸基を有するポリグリシジルエーテル類;エピク
ロロヒドリンとアミノモノアルコールとを反応させて得
られる分子末端に1つの水酸基を有するエポキシ化合
物;分子中に1つの水酸基を有する脂環式炭化水素モノ
エポキシド(例えば、エポキシ化テトラヒドロベンジル
アルコール)などが例示できる。これらのエポキシ化合
物の中でも、グリシドールが耐熱性付与効果の点で最も
優れており、またアルコキシシラン部分縮合物(3)と
の反応性も高いため、最適である。
【0019】また、本発明のアルコキシ基含有シラン変
性エポキシ樹脂を構成するアルコキシシラン部分縮合物
(3)としては、酸又は塩基触媒の存在下、下記アルコ
キシシラン化合物および水を加え、部分的に加水分解、
縮合したものを用いることができる。
【0020】当該アルコキシシラン化合物としては、例
えば、一般式(b): R1 Si(OR24−p (式中、pは0または1を示す。R1は、炭素原子に直
結した官能基を持っていてもよい低級アルキル基、アリ
ール基または不飽和脂肪族残基を示す。R2はメチル基
またはエチル基を示し、R2同士はそれぞれ同一でも異
なっていてもよい。)で表される化合物を例示できる。
【0021】アルコキシシラン部分縮合物(3)の構成
原料である上記アルコキシシランの具体例としては、テ
トラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルト
リメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチル
トリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−
プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキ
シシラン、イソプロピルトリメトキシシラン、イソプロ
ピルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラ
ン、フェニルトリエトキシシラン等があげられる。
【0022】上記アルコキシシラン部分縮合物(3)と
しては、当該構成原料であるアルコキシシラン化合物の
うちのメトキシシラン類から得られるものが、エポキシ
樹脂(1)やエポキシ化合物(2)との反応性に富み、
比較的低温でエポキシ樹脂−シリカハイブリッド硬化物
を調製できるため好ましく、特に汎用性を考慮するとテ
トラメチトキシシラン、メチルトリメトキシシランが更
に好ましい。
【0023】アルコキシシラン部分縮合物(3)は、例
えば次の一般式(c)または(d)で示される。一般式
(c):
【0024】
【化2】
【0025】(式中、R1は、炭素原子に直結した官能
基を持っていてもよい低級アルキル基、アリール基又は
不飽和脂肪族残基を示す。R2はメチル基またはエチル
基を示し、R2同士はそれぞれ同一でも異なっていても
よい。)
【0026】一般式(d):
【0027】
【化3】
【0028】(一般式(d)中、R2は一般式(c)中
のR2と同じ。)
【0029】当該アルコキシシラン部分縮合物(3)の
数平均分子量は230〜2000程度、一般式(c)お
よび(d)において、平均繰り返し単位数nは2〜11
が好ましい。nの値が11を超えると、溶解性が悪くな
り、反応温度において、ビスフェノールエポキシ樹脂
(1)との相溶性が著しく低下し、ビスフェノールエポ
キシ樹脂(1)やエポキシ化合物(2)との反応性が落
ちる傾向があるため好ましくない。nが2未満であると
反応途中に反応系外にアルコールと一緒に留去されてし
まい好ましくない。
【0030】本発明のアルコキシ基含有シラン変性エポ
キシ樹脂は、エポキシ樹脂(1)、エポキシ化合物
(2)およびアルコキシシラン部分縮合物(3)を、溶
剤の存在下または無溶剤下に脱アルコール縮合反応させ
ることにより得られる。エポキシ樹脂(1)およびエポ
キシ化合物(2)と、アルコキシシラン部分縮合物
(3)との使用重量比は、アルコキシ基含有シラン変性
エポキシ樹脂(A)中にアルコキシ基が実質的に残存す
るような割合であれば特に制限はされないが、エポキシ
樹脂(1)の水酸基とエポキシ化合物(2)の水酸基と
の合計当量/加水分解性アルコキシシシラン部分縮合物
(3)のアルコキシ基の当量(当量比)=0.1〜0.
6であることが好ましい。更に好ましくは0.13〜
0.5である。上記当量比が0.1未満であると未反応
アルコキシシラン部分縮合物(3)が増え、0.6を超
えると十分な耐熱性が得られず好ましくない。
【0031】なお、エポキシ樹脂(1)として平均エポ
キシ当量400以上の高分子量のものやアルコキシシラ
ン部分縮合物(3)として前記一般式(C)の平均繰り
返し単位数n>7を使用原料とする場合には、エポキシ
樹脂(1)の水酸基が完全に消失するまで、脱アルコー
ル縮合反応を行うと高粘度化、ゲル化する傾向が見られ
る場合がある。このような場合には、脱アルコール反応
を反応途中で、停止させたり、エポキシ化合物(2)/
エポキシ樹脂(1)(水酸基当量比)が0.33を超え
るような条件を選択するなどの方法により高粘度化、ゲ
ル化を防ぐことが可能である。たとえば、反応を途中で
停止させる方法としては、高粘度化してきた時点で、反
応系を還流系にして、反応系からメタノールの留去量を
調整したり、反応系を冷却し反応を終了させる方法等を
採用できる。
【0032】アルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂
の製造は、前記のように、溶剤存在下または無溶剤下で
行うことができる。本発明における脱アルコール縮合反
応では、反応温度は50〜130℃程度、好ましくは7
0〜110℃であり、全反応時間は1〜15時間程度で
ある。この反応は、アルコキシシラン部分縮合物(3)
自体の重縮合反応を防止するため、実質的に無水条件下
で行うのが好ましい。またアルコキシ基含有シラン変性
エポキシ樹脂の製造は、反応時間を短くするため、エポ
キシ化合物(2)が蒸発しない範囲で、減圧下で行うこ
ともできる。
【0033】また、上記の脱アルコール縮合反応に際し
ては、反応促進のために従来公知の触媒の内、エポキシ
環を開環しないものを使用することができる。該触媒と
しては、たとえば、リチウム、ナトリウム、カリウム、
ルビジウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、バ
リウム、ストロンチウム、亜鉛、アルミニウム、チタ
ン、コバルト、ゲルマニウム、錫、鉛、アンチモン、砒
素、セリウム、硼素、カドミウム、マンガンのような金
属;これら金属の酸化物、有機酸塩、ハロゲン化物、ア
ルコキシド等があげられる。これらのなかでも、特に有
機錫、有機酸錫が好ましく、具体的には、ジブチル錫ジ
ラウレート、オクチル酸錫等が有効である。
【0034】また、上記の脱アルコール縮合反応は、溶
剤存在下または無溶剤下で行うことができる。しかしな
がら、エポキシ樹脂(1)やアルコキシシラン部分縮合
物(3)の分子量が大きい時には、反応温度において、
反応系が不均一となる場合が見られ反応が進行しにくく
なるため、溶剤を使用するのが好ましい。溶剤として
は、エポキシ樹脂(1)およびアルコキシシラン部分縮
合物(3)を溶解し、且つこれらに対し非活性である有
機溶剤であれば特に制限はない。このような有機溶剤と
しては、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセ
トアミド、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトンな
どの非プロトン性極性溶媒が例示できる。
【0035】こうして得られた本発明のアルコキシ基含
有シラン変性エポキシ樹脂は、アルコキシシラン部分縮
合物のアルコキシ基が、ビスフェノール型エポキシ樹脂
残基やグリシジル基で置換されたものを主成分とする
が、当該樹脂中には未反応のエポキシ樹脂(1)、エポ
キシ化合物(2)、アルコキシシラン部分縮合物(3)
が含有されていてもよい。なお、未反応のアルコキシシ
ラン部分縮合物(3)は、加水分解、重縮合によりシリ
カとすることができる。
【0036】本発明のアルコキシ基含有シラン変性エポ
キシ樹脂は、その分子中にアルコキシシラン部分縮合物
(3)に由来するアルコキシ基を有している。当該アル
コキシ基の含有量は、特に限定はされないが、このアル
コキシ基は溶剤の蒸発や加熱処理により、又は水分(湿
気)との反応により、ゾル−ゲル反応や脱アルコール縮
合して、相互に結合した硬化物を形成するために必要と
なるため、アルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂は
通常、反応原料となるアルコキシシラン部分縮合物
(3)のアルコキシ基の30〜95モル%、好ましくは
40〜80モル%を未反応のままで保持しておくのが良
い。かかる硬化物は、ゲル化した微細なシリカ部位(シ
ロキサン結合の高次網目構造)を有するものである。
【0037】本発明のエポキシ樹脂組成物においては、
前記のように、アルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹
脂に加えて、各種のエポキシ樹脂、エポキシ樹脂用硬化
剤、硬化促進剤、エポキシ重合触媒などを併用できる。
本発明のエポキシ樹脂組成物を、各種用途へ適用するに
あたっては、用途に応じて各種のエポキシ樹脂を併用す
ることもできる。当該併用しうるエポキシ樹脂として
は、本発明の構成成分として記載した前記エポキシ樹脂
(1)、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、
フェノールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型
エポキシ樹脂;フタル酸、ダイマー酸などの多塩基酸類
およびエピクロロヒドリンを反応させて得られるグリシ
ジルエステル型エポキシ樹脂;ジアミノジフェニルメタ
ン、イソシアヌル酸などのポリアミン類とエピクロロヒ
ドリンを反応させて得られるグリシジルアミン型エポキ
シ樹脂;オレフィン結合を過酢酸などの過酸で酸化して
得られる線状脂肪族エポキシ樹脂および脂環式エポキシ
樹脂などがあげられる。
【0038】また、エポキシ樹脂用硬化剤としては、通
常、エポキシ樹脂の硬化剤として使用されている、フェ
ノール樹脂系硬化剤、ポリアミン系硬化剤、ポリカルボ
ン酸系硬化剤、イミダゾール系硬化剤等を特に制限なく
使用できる。具体的には、フェノール樹脂系のものとし
ては、フェノールノボラック樹脂、ビスフェノールノボ
ラック樹脂、ポリp−ビニルフェノール等があげられ、
ポリアミン系硬化剤としてはジエチレントリアミン、ト
リエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジ
シアンジアミド、ポリアミドアミン(ポリアミド樹
脂)、ケチミン化合物、イソホロンジアミン、m−キシ
レンジアミン、m−フェニレンジアミン、1,3−ビス
(アミノメチル)シクロヘキサン、N−アミノエチルピ
ペラジン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、4,
4′−ジアミノ−3,3′―ジエチルジフェニルメタ
ン、ジアミノジフェニルスルフォン、ジシアンジアミド
等があげられ、ポリカルボン酸系硬化剤としては、無水
フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒ
ドロ無水フタル酸、3,6−エンドメチレンテトラヒド
ロ無水フタル酸、ヘキサクロルエンドメチレンテトラヒ
ドロ無水フタル酸、メチル−3,6−エンドメチレンテ
トラヒドロ無水フタル酸があげられ、またイミダゾール
系硬化剤としては、2−メチルイミダゾール、2−エチ
ルへキシルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾー
ル、2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2
−フェニルイミダゾリウム・トリメリテート、2−フェ
ニルイミダゾリウム・イソシアヌレート等があげられ
る。上記エポキシ樹脂用硬化剤は、エポキシ環と反応し
て開環硬化させるだけではなく、アルコキシ基含有シラ
ン変性エポキシ樹脂中のアルコキシシリル部位やアルコ
キシ基が互いにシロキサン縮合していく反応の触媒とも
なる。
【0039】エポキシ樹脂用硬化剤の使用割合は、通
常、アルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂中のエポ
キシ基1当量に対し、硬化剤中の活性水素を有する官能
基が0.2〜1.5当量程度となるような割合で配合し
て調製される。
【0040】また、前記エポキシ樹脂組成物には、エポ
キシ樹脂と硬化剤との硬化反応を促進するための硬化促
進剤を含有することができる。例えば、1,8−ジアザ
−ビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7、トリエチレ
ンジアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエタノール
アミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチル
アミノメチル)フェノールなどの三級アミン類;2−メ
チルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フ
ェニル−4−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイ
ミダゾールなどのイミダゾール類;トリブチルホスフィ
ン、メチルジフェニルホスフィン、トリフェニルホスフ
ィン、ジフェニルホスフィン、フェニルホスフィンなど
の有機ホスフィン類;テトラフェニルホスホニウム・テ
トラフェニルボレート、2−エチル−4−メチルイミダ
ゾール・テトラフェニルボレート、N−メチルモルホリ
ン・テトラフェニルボレートなどのテトラフェニルボロ
ン塩などをあげることができる。
【0041】また本発明の電気絶縁用樹脂組成物におい
ては、アルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂中のエ
ポキシ基はエポキシ重合触媒が存在する限り、硬化反応
が進行するため、必ずしもエポキシ樹脂硬化剤を必要で
はない。このようなエポキシ重合触媒としては、ルイス
酸とそのトリアルキルオキソニウム塩、カルボニウム塩
やアンモニウム塩などのカチオン重合触媒や3級アミン
などアニオン重合触媒が挙げられる。特にアルコキシ基
含有シラン変性エポキシ樹脂に対する溶解性やポットラ
イフを考慮すると、アンモニウムテトラフルオロボレー
トなどルイス酸のアンモニウム塩やトリエチルアミンな
ど脂肪族3級アミンが好適である。前記の硬化促進剤や
エポキシ重合触媒はエポキシ樹脂の100重量部に対
し、それぞれ0.1〜5重量部の割合で使用するのが好
ましい。また、アルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹
脂中のアルコキシシリル部位やアルコキシ基のシロキサ
ン縮合の促進には、従来公知の酸又は塩基性触媒、金属
系触媒などのゾル−ゲル硬化触媒を配合することが出来
る。これらのなかでも、オクチル酸錫やジブチル錫ジラ
ウレート、テトラプロポキシチタンなど金属系触媒が、
活性が高く好ましい。
【0042】また、前記エポキシ樹脂組成物は、溶剤に
より適宜に濃度を調整できる。溶剤としては、アルコキ
シ基含有シラン変性エポキシ樹脂(A)の製造に用いた
ものと同様のものを使用できる。その他、前記エポキシ
樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、必
要に応じて、充填剤、離型剤、表面処理剤、難燃剤、粘
度調節剤、可塑剤、抗菌剤、防黴剤、レベリング剤、消
泡剤、着色剤、安定剤、カップリング剤等を配合しても
よい。
【0043】当該エポキシ樹脂組成物から直接、ハイブ
リッド硬化物を得るには、上記エポキシ樹脂組成物を室
温〜250℃で硬化させる。硬化温度は、エポキシ樹脂
用硬化剤の種類によって適宜決定される。当該硬化剤と
して、フェノール樹脂系硬化剤やポリカルボン酸系硬化
剤を用いる場合には、当該硬化剤以外にゾル−ゲル硬化
触媒を0.1%以上併用して、150〜250℃で硬化
させるのが好ましい。ポリアミン系硬化剤を用いると室
温〜100℃の低温硬化が可能であるが、オクチル酸錫
など活性の高いゾル−ゲル硬化触媒を0.3%以上併用
して硬化させるのが好ましい。なぜなら、アルコキシシ
リル部位のゾル−ゲル硬化反応ではアルコールが発生す
るため、アルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂
(A)中のエポキシ基とエポキシ樹脂用硬化剤とのエポ
キシ基の開環・架橋反応による硬化が進行した後に、当
該アルコールが発生した場合には、発泡やクラックを生
じる。そのため、触媒を適宜に選択することによってゾ
ル−ゲル硬化反応速度を調整する必要がある。また、エ
ポキシ硬化剤を用いず、エポキシ重合触媒を使用する場
合には、ルイス酸系で80〜200℃、3級アミンでは
70〜150℃で硬化させうるが、この場合でも100
℃以下で硬化させる場合には、ゾル−ゲル硬化反応を促
進するため、オクチル酸錫など活性の高いゾル−ゲル硬
化触媒を0.3%以上併用するのが好ましい。
【0044】エポキシ樹脂組成物から半硬化フィルムや
成形用中間材料を得るには、上記エポキシ樹脂組成物の
エポキシ硬化剤として、フェノール樹脂系硬化剤、ポリ
カルボン酸系硬化剤、イミダゾール類、ケチミン類等の
潜在性硬化剤を用い、錫系のゾル−ゲル硬化触媒を配合
することが好ましい。エポキシ樹脂組成物を用いて半硬
化フィルムや成形用中間材料を作製するには、好ましく
は40〜150℃以下で加熱することにより、エポキシ
樹脂組成物中にゾル−ゲル硬化によるシロキサン結合を
70%以上、好ましくは90%以上、生成させるようゾ
ル−ゲル硬化反応を進行させる必要がある。なぜなら、
アルコキシシリル部位のゾル−ゲル硬化反応ではアルコ
ールが発生するため、半硬化物作製時のゾル−ゲル硬化
の進行が少ないと、これに引き続く完全硬化反応におい
て硬化収縮やクラック、発泡が生じる可能性があるため
である。
【0045】更にこのような半硬化物は、熱成形や熱圧
着の後、通常160℃以上250℃以下の温度で完全硬
化させて、エポキシ樹脂−シリカハイブリッド硬化物へ
と導かれる。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、耐熱性に優れ、しかも
ボイド(気泡)等を生じないエポキシ樹脂硬化物を提供
することができる。
【0047】
【実施例】以下、実施例および比較例をあげて本発明を
具体的に説明する。なお、各例中、%は特記なし限り重
量基準である。
【0048】実施例1(アルコキシ基含有シラン変性エ
ポキシ樹脂の製造) 攪拌機、分水器、温度計、窒素吹き込み口を備えた反応
装置に、固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化
成(株)製、商品名「エポトートYD−011」、エポ
キシ当量475g/eq、m=2.2)180g、液状
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成(株)製、
商品名「エポトートYD−127」、エポキシ当量19
0g/eq、m=0.1)455.6g、およびグリシ
ドール(日本油脂(株)製、商品名「エピオールO
H」)48gを加え、80℃で溶融混合させた。更にポ
リ(メチルトリメトキシシラン)(多摩化学(株)製、
商品名「MTMS-A」、平均繰り返し単位数3.2)
348g、および触媒としてジブチル錫ジラウレート
1.0gを加え、窒素気流下にて、100℃で8時間、
脱メタノール反応させた。更に60℃に冷却後、13k
Paに減圧して、溶存するメタノールを完全に除去する
ことにより、有効成分(硬化後)が94%のアルコキシ
基含有シラン変性エポキシ樹脂を得た。なお仕込み時
の、エポキシ樹脂(1)の当量は267g/eq、エポ
キシ樹脂(1)の水酸基とエポキシ化合物(2)の水酸
基との合計当量/アルコキシシシラン部分縮合物(3)
のアルコキシ基の当量(当量比)は0.22、エポキシ
化合物(2)の重量/エポキシ樹脂(1)の重量=0.
08であった。本樹脂のH-NMR(CDCl3溶液)
からエポキシ環のメチンピーク(3.3ppm付近)が
100%保持されていること、及びエポキシ樹脂中の水
酸基のピーク(3.85ppm付近)が消失しているこ
とを確認できた。得られたアルコキシ基含有シラン変性
エポキシ樹脂のエポキシ当量は274g/eqであっ
た。
【0049】実施例2(アルコキシ基含有シラン変性エ
ポキシ樹脂の製造) 実施例1と同様の反応装置に、エポトートYD−011
を180g、エポトートYD−127を455.6g、
およびグリシドール80.2gを加え、80℃で溶融混
合させた。更にMTMS-Aを348.0g、およびジ
ブチル錫ジラウレートを1.0g加え、窒素気流下に
て、100℃で8時間、脱メタノール反応させた。更に
60℃に冷却後、13kPaに減圧して、溶存するメタ
ノールを完全に除去することにより、有効成分(硬化
後)が94%のアルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹
脂を得た。なお仕込み時の、エポキシ樹脂(1)の当量
は267g/eq、エポキシ樹脂(1)の水酸基とエポ
キシ化合物(2)の水酸基との合計当量/アルコキシシ
シラン部分縮合物(3)のアルコキシ基の当量(当量
比)は0.30、エポキシ化合物(2)の重量/エポキ
シ樹脂(1)の重量=0.13であった。本樹脂の
-NMR(CDCl3溶液)からエポキシ環のメチンピー
ク(3.3ppm付近)が100%保持されているこ
と、及びエポキシ樹脂中の水酸基のピーク(3.85p
pm付近)が消失していることを確認できた。得られた
アルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂のエポキシ当
量は274g/eqであった。
【0050】実施例3(アルコキシ基含有シラン変性エ
ポキシ樹脂の製造) 実施例1と同様の反応装置に、半固形ビスフェノールA
型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株)製、商品名
「エピコート834」、エポキシ当量250g/eq、
m=0.6)300g、およびグリシドール55.9g
を加え、80℃で溶融混合させた。更にMTMS-Aを
160.2g、およびジブチル錫ジラウレートを0.5
g加え、窒素気流下にて、100℃で8時間、脱メタノ
ール反応させた。更に60℃に冷却後、13kPaに減
圧して、溶存するメタノールを完全に除去することによ
り、有効成分(硬化後)が97%のアルコキシ基含有シ
ラン変性エポキシ樹脂を得た。なお仕込み時の、エポキ
シ樹脂(1)の当量は250g/eq、エポキシ樹脂
(1)の水酸基とエポキシ化合物(2)の水酸基との合
計当量/アルコキシシシラン部分縮合物(3)のアルコ
キシ基の当量(当量比)は0.44、エポキシ化合物
(2)の重量/エポキシ樹脂(1)の重量=0.19で
あった。本樹脂のH-NMR(CDCl3溶液)からエ
ポキシ環のメチンピーク(3.3ppm付近)が100
%保持されていること、及びエポキシ樹脂中の水酸基の
ピーク(3.85ppm付近)が消失していることを確
認できた。得られたアルコキシ基含有シラン変性エポキ
シ樹脂のエポキシ当量は235g/eqであった。
【0051】実施例4(アルコキシ基含有シラン変性エ
ポキシ樹脂の製造) 実施例1と同様の反応装置に、エポトートYD−011
を300g、エピコート834を275.7g、グリシ
ドール51.4g、およびメチルエチルケトン600g
を加え、80℃で溶解させた。更にMTMS-Aを37
1.9g、およびジブチル錫ジラウレートを1.5g加
え、窒素気流下にて、80℃で6時間、生成するメタノ
ールと共に脱溶剤反応をさせ、有効成分(硬化後)が6
9%のアルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂を得
た。なお仕込み時の、エポキシ樹脂(1)の当量は36
7g/eq、エポキシ樹脂(1)の水酸基とエポキシ化
合物(2)の水酸基との合計当量/アルコキシシシラン
部分縮合物(3)のアルコキシ基の当量(当量比)は
0.30、エポキシ化合物(2)の重量/エポキシ樹脂
(1)の重量=0.09であった。本樹脂のH-NM
R(CDCl3溶液)からエポキシ環のメチンピーク
(3.3ppm付近)が100%保持されていること、
及びエポキシ樹脂中の水酸基のピーク(3.85ppm
付近)が消失していることを確認できた。得られたアル
コキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂のエポキシ当量は
510g/eqであった。
【0052】実施例5(アルコキシ基含有シラン変性エ
ポキシ樹脂の製造) 実施例1と同様の反応装置に、エポトートYD−011
を300g、エポトートYD−127を1004.8
g、グリシドール130.5gを加え、80℃で溶融混
合させた。更にポリ(テトラメトキシシラン)(多摩化
学(株)製、商品名「メチルシリケート51」、平均繰
り返し単位数4.0)643.6g、およびジブチル錫
ジラウレートを2.0g加え、窒素気流下にて、100
℃で8時間、脱メタノール反応させた。更に60℃に冷
却後、13kPaに減圧して、溶存するメタノールを完
全に除去することにより、有効成分(硬化後)が88%
のアルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂を得た。な
お仕込み時の、エポキシ樹脂(1)の当量は252g/
eq、エポキシ樹脂(1)の水酸基とエポキシ化合物
(2)の水酸基との合計当量/アルコキシシシラン部分
縮合物(3)のアルコキシ基の当量(当量比)は0.2
0、エポキシ化合物(2)の重量/エポキシ樹脂(1)
の重量=0.10であった。本樹脂のH-NMR(C
DCl3溶液)からエポキシ環のメチンピーク(3.3
ppm付近)が100%保持されていること、及びエポ
キシ樹脂中の水酸基のピーク(3.85ppm付近)が
消失していることを確認できた。得られたアルコキシ基
含有シラン変性エポキシ樹脂のエポキシ当量は250g
/eqであった。
【0053】比較例1 エポトートYD−127をそのまま用いた。
【0054】比較例2 実施例1と同様の反応装置に、エポトートYD−127
を775g加え、80℃で溶解させた。MTMS-Aを
296g、およびジブチル錫ジラウレートを1.0g加
え、窒素気流下にて、90℃で8時間、脱メタノール反
応させた。更に60℃に冷却後、13kPaに減圧し
て、溶存するメタノールを完全に除去することにより、
有効成分(硬化後)が93%のアルコキシ基含有シラン
変性エポキシ樹脂を得た。なお仕込み時の、エポキシ樹
脂(1)の当量は185g/eq、エポキシ樹脂(1)
の水酸基とエポキシ化合物(2)の水酸基との合計当量
/アルコキシシシラン部分縮合物(3)のアルコキシ基
の当量(当量比)は0.05であった。本樹脂のH-
NMR(CDCl3溶液)からエポキシ環のメチンピー
ク(3.3ppm付近)が100%保持されているこ
と、及びエポキシ樹脂中の水酸基のピーク(3.85p
pm付近)が消失していることを確認できた。得られた
アルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂のエポキシ当
量は250g/eqであった。
【0055】比較例3 実施例1と同様の反応装置に、エポトートYD−011
を300.0g、エポトートYD−127を1250g
加え、80℃で溶解させた。更にMTMS-Aを58
1.4g、およびジブチル錫ジラウレートを1.0g加
え、窒素気流下にて、100℃で8時間、脱メタノール
反応させた。更に60℃に冷却後、13kPaに減圧し
て、溶存するメタノールを完全に除去することにより、
有効成分(硬化後)が94%のアルコキシ基含有シラン
変性エポキシ樹脂を得た。なお仕込み時の、エポキシ樹
脂(1)の当量は241g/eq、エポキシ樹脂(1)
の水酸基とエポキシ化合物(2)の水酸基との合計当量
/アルコキシシシラン部分縮合物(3)のアルコキシ基
の当量(当量比)は0.11、エポキシ化合物(2)の
重量/エポキシ樹脂(1)の重量=0であった。本樹脂
H-NMR(CDCl3溶液)からエポキシ環のメチ
ンピーク(3.3ppm付近)が100%保持されてい
ること、及びエポキシ樹脂中の水酸基のピーク(3.8
5ppm付近)が消失していることを確認できた。得ら
れたアルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂のエポキ
シ当量は280g/eqであった。
【0056】実施例6〜10(エポキシ樹脂組成物の調
製) 実施例1〜5で得られた各樹脂をメチルエチルケトンで
希釈し、ジシアンジアミドのジメチルホルムアミド15
%溶液を、ジシアンジアミドのアミノ基の当量/樹脂溶
液中のエポキシ基の当量=1.0になるように加え、各
エポキシ樹脂組成物を調製した。
【0057】実施例11 実施例1で得られた樹脂をメチルエチルケトンで希釈
し、フェノール樹脂(荒川化学工業(株)製、商品名
「タマノル759」、フェノール当量106g/eq)
のメチルエチルケトン50%溶液をフェノール樹脂の水
酸基の当量/樹脂溶液中のエポキシ基の当量=1.0に
なるように加え、エポキシ樹脂組成物を調製した。
【0058】比較例4〜6 比較例1〜3で得られた各樹脂溶液に、ジシアンジアミ
ドのジメチルホルムアミド15%溶液を、ジシアンジア
ミドのアミノ基の当量/樹脂溶液中のエポキシ基の当量
=1.0になるように加え、各エポキシ樹脂組成物を調
製した。
【0059】実施例及び比較例で得られた各樹脂組成物
を、アルミ製の容器(縦×横×深さ=10cm×10c
m×1.5cm)に注ぎ、100℃で1時間、210℃
で2時間、硬化を行った。得られた硬化物の状態(気
泡、収縮の度合い、外観)を以下の基準で評価した。結
果を表1に示す。
【0060】(気泡の評価) ○:硬化物中に気泡がない。 △:硬化物中に気泡が5つ以上存在する。 ×:硬化物中に気泡が5つ以上存在する。
【0061】(収縮評価) ○:硬化物にクラックがない。 △:硬化物にクラックが存在する。 ×:硬化物に多数の割れがある。
【0062】(外観評価) ○:透明。 △:曇りがある。 ×:白化している。
【0063】
【表1】
【0064】表1から、各実施例のエポキシ樹脂組成物
は、いずれも透明な硬化フィルム(膜厚約0.4mm)
を作成することができたが、比較例5のエポキシ樹脂組
成物では、エポキシ樹脂とシリカの相分離によって白化
しており、非常に脆いものであった。
【0065】(耐熱性)実施例6〜10および比較例4、
6で得られた硬化フィルムを6mm×25mmにカット
し、粘弾性測定器(レオロジ社製、商品名「DVE−V
4」、測定条件振幅1μm、振動数10Hz、スロープ
3℃/分)を用いて動的貯蔵弾性率E’、Tanδを測
定して、耐熱性を評価した。測定結果を図1〜図4に示
す。
【0066】図1から明らかなように、比較例4では、
硬化フィルム(エポキシ樹脂硬化物)は90℃付近で貯
蔵弾性率が大幅に低下している。比較例6では改善は見
られるものの十分ではない。実施例6〜8では、硬化フ
ィルムの貯蔵弾性率が急激には低下せず、耐熱性に優れ
ていると認められる。
【0067】また図3から明らかなように、実施例9〜
11は、高温で高い弾性率を保っており、耐熱性に優れ
ていると認められる。
【0068】図2および4から明らかなように、比較例
4では、硬化フィルム(エポキシ樹脂硬化物)のガラス
転移点が認められ、また比較例6ではガラス転移点が上
昇することが認められるが十分ではない。実施例6〜1
0のいずれも、Tanδ値から判断して、ガラス転移点は
高く、消失傾向にあり、耐熱性に優れていると認められ
る。
【0069】(熱重量損失)実施例6、10および比較
例4〜6で得られた硬化フィルムを用いて、示差熱・熱
重量同時測定装置(セイコーインスツルメンス(株)
製、商品名「TG/DTA220」、測定条件:スロー
プ10℃/分)で熱重量損失を測定した。結果を表2に
示す。
【0070】
【表2】
【0071】表2から明らかなように、実施例6、10
は比較例4〜6に比べて10%重量損失時の温度が十分
に高く、耐熱分解性に優れていると認められる。
【0072】実施例12 実施例1で得た樹脂に、ノボラック型フェノール樹脂
(荒川化学工業(株)製、商品名 タマノル759)を
50%にメチルエチルケトンで希釈した溶液を、エポキ
シ当量/フェノール当量が1/1となる割合で加え、室
温で30分攪拌した後、オクチル酸錫を固形分当り1%
加え、エポキシ樹脂組成物とした。このエポキシ樹脂組
成物を、フッ素樹脂コーティングされた容器(縦×横×
深さ=10cm×10cm×1.5cm)に注ぎ、80
℃で30分および130℃で30分放置することにより
ゾル−ゲル硬化させ、膜厚300μmのゴム状の半硬化
シートを得た。得られた半硬化シートは、柔軟(最大伸
張率が約30%)であり、また50℃以上で成形加工す
ることができた。上記と同様にしてえられた半硬化物を
200℃、1×10Paでプレス成形し、エポキシ樹
脂−シリカハイブリッド成形物を得た。このエポキシ樹
脂−シリカハイブリッドは実施例11の硬化物と同様の
耐熱性を示した。
【0073】実施例13 実施例1で得た樹脂に、ジシアンジアミドのジメチルホ
ルムアミド溶液(濃度10%)を、エポキシ当量/アミ
ン当量が1/1となる割合で加え、室温で30分攪拌し
た後、オクチル酸錫を固形分当り1%加え、エポキシ樹
脂組成物とした。このエポキシ樹脂組成物を、フッ素樹
脂コーティングされた容器(縦×横×深さ=10cm×
10cm×1.5cm)に注ぎ、80℃で30分および
110℃で30分放置することによりゾル−ゲル硬化さ
せ、膜厚100μmの表面タックの無い半硬化シートを
得た。得られた半硬化シートは、最大伸張率が約25%
であった。上記と同様にしてえられた半硬化物を200
℃、1×10Paでプレス成形し、エポキシ樹脂−シ
リカハイブリッド成形物を得た。このエポキシ樹脂−シ
リカハイブリッドは実施例6の硬化物と同様の耐熱性を
示した。
【0074】実施例14(アルコキシ基含有シラン変性
エポキシ樹脂及びエポキシ樹脂組成物の製造) 実施例1と同様の反応装置に、エポトートYD−011
を180g、エポトートYD−127を456.7g、
エポキシ化テトラヒドロベンジルアルコール(ダイセル
化学工業(株)製、商品名「ETHB」)83.2gを
加え、80℃で溶融混合させた。更に。更にMTMS-
Aを348.0g、およびジブチル錫ジラウレートを
1.0g加え、窒素気流下にて、100℃で8時間、脱
メタノール反応させた。更に60℃に冷却後、13kP
aに減圧して、溶存するメタノールを完全に除去するこ
とにより、有効成分(硬化後)が94%のアルコキシ基
含有シラン変性エポキシ樹脂を得た。なお仕込み時の、
エポキシ樹脂(1)の当量は267g/eq、エポキシ
樹脂(1)の水酸基とエポキシ化合物(2)の水酸基と
の合計当量/アルコキシシシラン部分縮合物(3)のア
ルコキシ基の当量(当量比)は0.23、エポキシ化合
物(2)の重量/エポキシ樹脂(1)の重量=0.13
であった。本樹脂のH-NMR(CDCl3溶液)から
エポキシ環のメチンピーク(3.3ppm付近)が10
0%保持されていること、及びエポキシ樹脂中の水酸基
のピーク(3.85ppm付近)が消失していることを
確認できた。得られたアルコキシ基含有シラン変性エポ
キシ樹脂のエポキシ当量は290g/eqであった。こ
のアルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂をメチルエ
チルケトンで希釈し、ジシアンジアミドのジメチルホル
ムアミド15%溶液を、ジシアンジアミドのアミノ基の
当量/樹脂溶液中のエポキシ基の当量=1.0になるよ
うに加え、各エポキシ樹脂組成物を調製した。本エポキ
シ樹脂組成物から得られた硬化物は実施例6と全く同様
の耐熱性を示した。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例6〜8および比較例4、6で得られた
硬化フィルムの動的(引っ張り)粘弾性の評価結果であ
る。
【図2】 実施例6〜8および比較例4、6で得られた
硬化フィルムのTanδの評価結果である。
【図3】 実施例9〜11および比較例4で得られた硬
化フィルムの動的(引っ張り)粘弾性の評価結果であ
る。
【図4】 実施例9〜11および比較例4で得られた硬
化フィルムのTanδの評価結果である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 63/00 C08L 63/00 C Fターム(参考) 4J002 CD201 DJ016 FD016 GQ00 4J036 AD01 AD07 AD08 AD20 AF01 AF06 AF07 AG03 AH04 CA02 CA28 CC03 CD16 DA02 DA04 DA05 DA06 DC31 DC40 DC41 FB07 FB08 JA09

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水酸基含有エポキシ樹脂(1)、1分子
    中に1つの水酸基を持つエポキシ化合物(2)およびア
    ルコキシシラン部分縮合物(3)を脱アルコール縮合反
    応させて得られることを特徴とするアルコキシ基含有シ
    ラン変性エポキシ樹脂。
  2. 【請求項2】 水酸基含有エポキシ樹脂(1)がビスフ
    ェノール型エポキシ樹脂である請求項1記載のアルコキ
    シ基含有シラン変性エポキシ樹脂。
  3. 【請求項3】 ビスフェノール型エポキシ樹脂がビスフ
    ェノールA型エポキシ樹脂である請求項2記載のアルコ
    キシ基含有シラン変性エポキシ樹脂。
  4. 【請求項4】 1分子中に1つの水酸基を持つエポキシ
    化合物(2)がグリシドールである請求項1〜3のいず
    れかに記載のアルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹
    脂。
  5. 【請求項5】 アルコキシシラン部分縮合物(3)がメ
    チルトリメトキシシランの部分縮合物またはテトラメト
    キシシランの部分縮合物である請求項1〜4のいずれか
    に記載のシラン変性エポキシ樹脂。
  6. 【請求項6】 水酸基含有エポキシ樹脂(1)の水酸基
    と1分子中に1つの水酸基を持つエポキシ化合物(2)
    の水酸基との合計当量/アルコキシシシラン部分縮合物
    (3)のアルコキシ基の当量(当量比)が、0.1〜
    0.6である請求項1〜5のいずれかに記載のアルコキ
    シ基含有シラン変性エポキシ樹脂。
  7. 【請求項7】 水酸基含有エポキシ樹脂(1)、1分子
    中に1つの水酸基を持つエポキシ化合物(2)およびア
    ルコキシシラン部分縮合物(3)を脱アルコール縮合反
    応させることを特徴とするアルコキシ基含有シラン変性
    エポキシ樹脂の製造法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜6のいずれかに記載のアルコ
    キシ基含有シラン変性エポキシ樹脂を含有することを特
    徴とするエポキシ樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 エポキシ樹脂硬化剤を含有することを特
    徴とする請求項8に記載のエポキシ樹脂組成物。
  10. 【請求項10】 エポキシ樹脂用硬化剤がフェノールノ
    ボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ジシアンジ
    アミド、イミダゾール類および酸無水物類からなる群よ
    り選ばれる少なくとも1種である請求項9記載のエポキ
    シ樹脂組成物。
  11. 【請求項11】 請求項8〜10のいずれかに記載のエ
    ポキシ樹脂組成物を硬化反応させてなることを特徴とす
    るエポキシ樹脂−シリカハイブリッド硬化物。
  12. 【請求項12】 エポキシ樹脂組成物を40〜150℃
    でゾル−ゲル硬化させてなる請求項11記載のエポキシ
    樹脂−シリカハイブリッド硬化物。
  13. 【請求項13】 エポキシ樹脂組成物を室温〜250℃
    で完全硬化させてなる請求項11記載のエポキシ樹脂−
    シリカハイブリッド硬化物。
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