JP2002248781A - 回復処理装置、および、それを備える記録装置 - Google Patents

回復処理装置、および、それを備える記録装置

Info

Publication number
JP2002248781A
JP2002248781A JP2001049466A JP2001049466A JP2002248781A JP 2002248781 A JP2002248781 A JP 2002248781A JP 2001049466 A JP2001049466 A JP 2001049466A JP 2001049466 A JP2001049466 A JP 2001049466A JP 2002248781 A JP2002248781 A JP 2002248781A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
recording
gear
cap member
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001049466A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideaki Matsumura
英明 松村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2001049466A priority Critical patent/JP2002248781A/ja
Publication of JP2002248781A publication Critical patent/JP2002248781A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易で安価な装置構成を提供することができ
ること。 【解決手段】 記録ヘッドユニット3のインク吐出口形
成面3aに選択的に密着して吸引を行なうキャップ部材
52を、所定のタイミングでインク吐出口形成面3aと
の間に隙間を形成するように傾かせる片開き駆動機構
が、キャップベース60,片開きアーム111、カム6
5、ばね15、およびステッピングモータ91を含んで
構成されるもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録ヘッドの機能
を正常化させるように記録ヘッドに対し回復処理を行う
回復処理装置、および、それを備える記録装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】キャリッジに搭載された記録ヘッドを往
復動作させて印字するインクジェット記録装置において
は、インクタンク交換頻度を減らすためにインクタンク
の大容量化が必要である。そのような場合、比較的大き
なインクタンクと記録ヘッドが一体とされる簡便な記録
ヘッド一体式ではキャリッジ上搭載のインクタンクなど
の慣性力が増大し、キャリッジ駆動用モータの大型化お
よび製造コストが嵩むので、装置内の所定位置にインク
タンクが配設され、キャリッジ上の記録ヘッドとそのイ
ンクタンクとがチューブなどで接続される構成におい
て、インクを記録ヘッドにチューブを通じて供給する方
法が知られている。
【0003】ここで、インクジェット記録装置において
は、印字駆動時以外は記録ヘッドからインクが滴下しな
いよう常時大気圧に対し微少な負圧を記録ヘッド内部に
かけている。これにより、インク吐出および無用の滴下
防止が両立されている。
【0004】キャリッジの往復動による圧力が記録ヘッ
ドに加わるとき、接続チューブ内のインクも流動せしめ
られることによって、記録ヘッド内のインクが押し出さ
れ、あるいは引張られ、インク吐出量変動が引き起こさ
れる。従って、印字ムラや不吐出が引き起こされる。
【0005】この対策として空気緩衝容器を配設する技
術などが知られている。即ち、その技術は、チューブと
記録ヘッドとの間の記録ヘッド側近傍に空気溜りが設け
られる構成において、その空気ダンパーを利用すること
により、チューブ内インク流動による圧力変動を緩衝さ
せ、その結果として吐出を安定させるものである。
【0006】そのような空気緩衝容器は、その上部を空
気溜りに、一方、その下部をインク溜りとしている。従
って、空気緩衝容器は、空気が混入したチューブ内のイ
ンクから空気が空気溜りにより分離されるので、インク
のみを記録ヘッドに送液する働きも併せ持っている。
【0007】空気緩衝容器を備える記録ヘッドにおい
て、キャリッジの往復動に伴なうインク溜りの液面の揺
れによって空気溜りから記録ヘッドへ空気混入すること
がないようにインク溜りの基準液面高さを確保する必要
がある。そのインク溜りの液面高さは、チューブの壁面
からの空気透過進入やインク溶存気体の脱泡により徐々
に下がっていく傾向があるので継続的に基準液面高さを
維持する必要がある。
【0008】1本のチューブによりインクタンクからの
インクを記録ヘッドに供給するインクジェット記録装置
における基準液面高さの維持方法としては、インク供給
路としてのチューブの中間に開閉手段が設けられるもと
で、液面を基準液面高さに復帰させる方法が提案されて
いる。その方法は、例えば、先ず、インク供給路を閉じ
て後述するキャップおよび吸引ポンプで記録ヘッド内の
インクおよび空気が吸引されることにより、記録ヘッド
内に所定の負圧を発生させた後、次に、インク供給路を
開き、その負圧により、インクをインク溜りに充填する
ものである。
【0009】また、熱エネルギーを利用してインク滴を
吐出口を通じて吐出させる方式の記録ヘッドを備えるイ
ンクジェット記録装置においては、一般に、記録ヘッド
における各吐出口の目詰まりによる印字不良を防ぐため
に、記録ヘッド回復手段としての回復処理装置が設けら
れている。
【0010】その回復処理装置は、例えば、記録ヘッド
の吐出口形成面を覆うキャップと、キャップを通じてキ
ャップ内のインクを吸引する吸引ポンプとを主な構成要
素として含んで構成されている。この構成により、記録
ヘッドの吐出口形成面がそのキャップにより覆われた状
態で、キャップを介して吸引ポンプによってインクを吐
出口から吸引することにより、所謂、吸引回復により、
記録ヘッドおよびインク供給流路の内部の高粘度イン
ク、微細なごみ、および、インク中の気泡がインクとと
もに吐出口より吸い出される。
【0011】そのような回復処理装置は、記録ヘッドの
吐出口形成面を払拭するワイパーブレードも含んで構成
されている。その可撓性のワイパーブレードで記録ヘッ
ドの吐出口形成面が払拭される事により、吐出口形成面
に付着した微細なごみや残余インクが取り除かれ、従っ
て、吐出口形成面が清浄な状態となる。さらに、回復処
理装置は、例えば、記録ヘッドが記録を行う直前におい
て記録ヘッドにより少量のインクがそのキャップ内に吐
出される場合、所謂、予備吐出される場合、キャップ内
のインクを吸引ポンプによって回収する。その結果、記
録ヘッドにおける安定した吐出性能が保たれる。
【0012】多色のインクを使用し各色のインクに対応
した吐出口列よりインクを吐出するカラーインクジェッ
ト記録装置においては、フルカラー式の記録が可能とな
っている。このようなカラーインクジェット記録装置
は、その装置の小型化やインクの記録紙に対する着弾位
置精度の向上、またはキャリッジの移動距離の短縮によ
る記録時間短縮のために各色に対応した各吐出口列間の
距離が可能な限り縮められるもとで、複数色の吐出口列
に対する吸引回復が共通の一つのキャップで行われてい
る。
【0013】そのような吸引回復においては、例えば、
特開昭60−151059号公報または、特開平6−2
86158号公報にも示されるように、キャップ内のイ
ンクを確実に吸引するためにキャップ内を一旦外気に連
通させた後、キャップ内のインクを吸引することが提案
されている。
【0014】即ち、そのキャップと空気取入れ弁とがチ
ューブで接続され、その空気取入れ弁が開かれてキャッ
プ内を大気に連通させた後、キャップ内に残留するイン
クが吸引され、そしてキャップを記録ヘッドの吐出口形
成面に対し離隔させる方法が採られている。
【0015】さらに、キャップ内のインクを吸引する方
法としては、特開平6−126947号公報にも示され
るように、記録ヘッドの吐出口形成面のそのキャップに
対する相対位置を変更しながら2度の吸引を行う方法も
提案されている。即ち、その方法においては、記録ヘッ
ドの吐出口形成面の微小な移動により、キャップをその
吐出口面に対しずらし、隙間を作り、外気とキャップ内
とを連通させる状態で第1番目の空吸引を行った後、記
録ヘッドの吐出口形成面のキャップに対する相対位置を
変え、更に第2番目の空吸引を行う方法が採られてい
る。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、複数色
のインクの吐出口列を共通の一つのキャップで吸引回復
した後、記録ヘッドからキャップを離隔させる場合、キ
ャップ内で混色したインクが記録ヘッドの吐出口形成面
に付着した後、前述したインク滴下防止のための微少な
負圧により吐出口から記録ヘッド内に流入し混色するの
で記録品位を著しく低下させる。
【0017】このような場合、混色を回避するためにキ
ャップの内部に各インクに対応した各吐出口列ごとに隔
壁を設けることにより、その内部を区切ることも考えら
れるが、しかし、上述したように各吐出口列相互間の距
離が可能な限り縮められているのでそのような隔壁を吐
出口列ごとに設けることは実際上困難である。
【0018】また、上述のように、キャップが記録ヘッ
ドの吐出口形成面に密着した状態でその空気取入れ弁が
開かれてキャップ内を大気に連通させる場合、キャップ
内のインク量が比較的多い場合、キャップが記録ヘッド
の吐出口形成面に密着した状態なので空気取入れ弁から
の空気の流入によりインク面が上昇し吐出口形成面に付
着し混色が発生する虞がある。
【0019】さらに、上述の二度の吸引を行う方法によ
れば空気の流入によるインク面の上昇は発生しないが、
しかし、二度の空吸引が必要であり、また、その制御態
様が搬送系などの他の構成要素にも影響を及ぼすことと
なるので装置の構成が複雑となる。さらに、記録ヘッド
の吐出口形成面のそのキャップに対する相対位置を変更
する間に、記録ヘッドの吐出口列の配列方向に沿った移
動なので記録ヘッドの吐出口列相互間のインクの混色が
発生する虞がある。
【0020】以上の問題点を考慮し、本発明は、記録ヘ
ッドの機能を正常化させるように記録ヘッドに対し回復
処理を行う回復処理装置、および、それを備える記録装
置であって、簡易で安価な装置構成を提供することがで
きる回復処理装置、および、それを備える記録装置を提
供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明に係る回復処理装置は、吐出口から液体を
吐出して記録を行う記録ヘッドの吐出口形成面を密封す
るキャップ部材を、密封状態位置と前記吐出口形成面か
ら離隔した待機位置との間で移動させる第1のキャップ
部材移動機構と、前記キャップ部材が前記密封状態位置
に配されているとき、該キャップ部材の内側と外気とが
連通するように該キャップ部材の一部を前記記録ヘッド
の吐出口形成面から離隔させる第2のキャップ部材移動
機構と、前記第1のキャップ部材移動機構と前記第2の
キャップ部材移動機構とを駆動する共通の駆動源と、を
備えて構成される。
【0022】また、前記キャップ部材の内側を吸引する
吸引手段と、該吸引手段を駆動する、前記共通の駆動源
とは別の駆動源とを備えてもよい。
【0023】さらに、前記第2のキャップ部材移動機構
により、前記キャップ部材の一部が前記密封状態位置か
ら前記待機位置との間の位置に離隔せしめられる動作中
に、前記別の駆動源に駆動を行わせる制御部を備えても
よい。
【0024】本発明に係る記録装置は、上述の回復理装
置と、記録媒体の記録面に対して記録動作を行う記録ヘ
ッドを含んでなる記録部と、記録媒体を前記記録部の記
録動作に応じて搬送する搬送手段と、記録部の記録ヘッ
ドを記録媒体の記録面に対向して移動させる移動手段と
を備えて構成される。
【0025】
【発明の実施の形態】図2は、本発明に係る回復処理装
置の一例が備えられるインクジェット記録装置の外観を
示す。
【0026】図2において、インクジェット記録装置
は、ガイドシャフト7およびガイドレール8により矢印
Sの方向に沿って往復動可能に支持され、後述する記録
ヘッドユニット3を着脱可能に搭載するキャリッジ部材
2と、用紙11の記録面に対しインクを吐出し記録動作
を行う記録ヘッドユニット3と、給紙カセット10内の
用紙11を矢印Sの示す方向に対し略直交する方向に沿
って取り出し、記録ヘッドユニット3の下方を搬送させ
る搬送ローラユニット9と、記録ヘッドユニット3によ
り印刷され搬送ローラユニット9により排出された用紙
11’を積載収容する排紙用スタッカ13と、記録ヘッ
ドユニット3に対し供給される各インクを貯留するイン
クタンクユニット4と、キャリッジ部材2を往復動させ
る駆動機構(図示されていない)と、後述する回復処理
ユニット50とを主な要素として含んで構成されてい
る。なお、キャリッジ部材2の駆動機構は、例えば、ベ
ルト駆動装置および駆動用モータとを含んで構成されて
いる。
【0027】図2において、互いに平行に矢印Sの方向
に沿って配されるガイドシャフト7およびガイドレール
8の両端は、それぞれ、筐体6の両側部に支持されてい
る。
【0028】搬送ローラユニット9は、キャリッジ部材
2の移動領域の下方に対向して回動可能に配される複数
の搬送ローラとこの各外周面に当接するピンチローラ
(不図示)とを含んで構成されている。各搬送ローラお
よびピンチローラは、それぞれ、用紙11を協働して挟
持して搬送するものとされる。
【0029】用紙11を複数、積載収容する給紙カセッ
ト10は、筐体6における排紙用スタッカ13の下方と
なる部分に着脱可能に取り付けられている。
【0030】従って、記録紙11は、給紙カセット10
から搬送ローラユニット9により順次供給され、記録ヘ
ッドユニット3と対向する記録位置に至り、キャリッジ
部材2の移動方向と実質的に略直交する方向に記録ヘッ
ドユニット3の記録動作に応じて搬送されることとな
る。そして、印刷された用紙11’は、記録ヘッドユニ
ット3の記録終了後、図1において矢印Dの示す方向に
沿って排紙スタッカ13に排出される。
【0031】記録手段である記録ヘッドユニット3は、
用紙11の記録面に対向した部分に主走査(矢印Sの示
す方向)方向と略直交した方向に複数の吐出口列が形成
されるインク吐出口形成面3aを有する記録素子基板3
Sと、黒(Bk)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イ
エロー(Y)のインクをそれぞれ、貯留するインク室3
Bk、3C,3M,3Yと、各インク室3Bk〜3Yか
らのインクをそれぞれ、記録素子基板3Sの各吐出口列
に供給するインク供給路3BR、3CR、3MR、およ
び3YRとを含んで構成されている。
【0032】隔壁により互いに隔絶される各インク室3
Bk〜3Yは、上述の各吐出口列の配列方向に沿って内
部に形成されている。各インク室3Bk〜3Yは、それ
ぞれ、異物の進入を防止するフィルタ3bにより上下二
つに区切られている。各上方の部屋には、所定量のイン
クBkI、CI、MI、YIが注入されている。その各
インクの上方には、それぞれ、空気層AUが形成されて
いる。また、各下方の部屋には、所定量のインクがそれ
ぞれ、注入されている。フィルタ3bとその各インクと
の間には、空気層ADが形成されている。
【0033】これにより、各上方の部屋のインクは、通
常状態において、空気層ADの圧力により、維持され、
また、記録動作に応じて生じる負圧により、フィルタ3
bを介して隔壁および内壁を伝わって下方の部屋に供給
される。
【0034】上方の部屋には、インク供給チューブ5B
〜5Yの束であるインク供給チューブ群5を通じて各イ
ンクが上述の負圧に応じて供給される。インク供給チュ
ーブ5B〜5Yは、一端がそれぞれインクタンクユニッ
ト4のタンク部4B〜4Yに接続されている。タンク部
4B、4C,4M、4Yには、図1に示されるように、
それぞれ、黒(Bk)、シアン(C)、マゼンタ
(M)、イエロー(Y)のインクが貯留されている。
【0035】例えば、バブルジェット(登録商標)式と
される記録素子基板3Sにおいては、各吐出口に連通す
る各インク流路に、インクを加熱し吐出口を通じて吐出
させる電気熱変換体としてのヒータが形成されている。
各ヒータは、図示が省略される制御部によって、用紙1
1の記録面に形成される画像をあらわすデータに基づき
形成される駆動パルス信号により制御される。
【0036】シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー
(Y)の各インク室に対応する吐出口列CO、MO、お
よび、CIは、各吐出口列相互間距離を可能な限り縮め
てある。これは、装置の小型化、または、インクの用紙
11に対する着弾位置精度の向上、あるいは、キャリッ
ジ部材2の移動距離の短縮による記録時間短縮のための
理由による。一方、黒(Bk)の吐出口列BOは、他の
吐出口列COに対し、他の隣接する吐出口列間の相互間
距離に比べ多少離れた相互間距離で形成されている。
【0037】記録素子基板3Sのインク吐出口形成面3
aは、図1に示されるように、インクタンクユニット4
内に接続される接続用針Neの透孔Noの位置と、イン
ク吐出口形成面3aの位置との高低差、即ち、水頭差H
が所定値となるようにインクタンクユニット4に対し配
されている。
【0038】これは、記録動作時以外にインクが記録ヘ
ッドユニット3から滴下せず、かつ、吐出や吸引で記録
ヘッドユニット3内のインクが減少するとき、記録ヘッ
ドユニット3内の負圧により、インク供給チューブ群5
を通じて各インクが自動的に記録ヘッドユニット3内に
供給されるようにするためである。インク供給チューブ
群5の一端は、インクタンクユニット4における送出ポ
ートに接続用針Neを介して接続され、また、他端は、
記録ヘッドユニット3のポートに接続されている。
【0039】各インク供給チューブ5B〜5Yをそれぞ
れ含む各供給路には、図1に示されるように、それぞ
れ、その供給路の開閉制御を行うダイアフラム式の開閉
弁12が設けられている。開閉弁12は、ダイアフラム
に一体に形成される弁体を有している。開閉弁12は、
その弁体12aが後述するように、押圧体66により押
圧状態とされることにより、閉状態とされ、また、その
弁体12aが非押圧状態のとき、開状態とされる。
【0040】回復処理ユニット50は、図2に示される
ように、筐体6においてインクタンクユニット4が配さ
れる部分に対向して、キャリッジ部材2が待機する位置
(ホームポジション)に設けられている。回復処理ユニ
ット50は、例えば、キャリッジ部材2の待機中、記録
動作前後もしくは一行毎の記録の合間に作動し、記録ヘ
ッドユニット3の記録素子基板3Sの目詰まりを防止す
るなど性能を保持するための、所謂、キャッピング、吸
引回復、ワイピングなどの動作、または、後述する記録
ヘッドユニット3内の各インクの液面を所定位置まで回
復させるインク補給動作を行う。
【0041】回復処理ユニット50は、キャリッジ部材
2がホームポジションに移動したとき記録ヘッドユニッ
ト3のインク吐出口形成面3aに対向する位置に配さ
れ、選択的にそのインク吐出口形成面3aに密着し覆う
キャップ部材52と、キャップ部材52を支持するキャ
ップベース60と、キャップベース60を下方側からば
ね部材15を介してインク吐出口形成面3aに対し偏移
可能に支持するキャップホルダー61と、キャップホル
ダー61をそのインク吐出口形成面3aに対し近接また
は離隔可能に移動させるカム駆動機構部と、キャップ部
材52の内部に対し吸引動作を行なうポンプ部とを含ん
で構成されている。
【0042】キャップベース60上に固定されるキャッ
プ部材52は、例えば、ゴムなどの弾性材料で作られ、
図3に拡大して示されるように、インク吐出口形成面3
aにおける吐出口列CO、MO、および、CIの周縁に
対応して形成される吸引部52bと、吐出口列BOの周
縁に対応して形成される吸引部52aとを矢印Sの示す
方向、即ち、吐出口列の配列方向に沿って有している。
従って、後述する選択的な吸引によって使用頻度の違う
吐出口列を別々に吸引回復することにより、キャップ部
材52からの排インク量を少なくすることができる。
【0043】吸引部52bおよび52aは、それぞれ、
インク吐出口形成面3aに選択的に当接する環状のリッ
プを有している。また、吸引部52bおよび52aの内
部には、インクを吸収保持する吸収体14COおよび1
4Bkがそれぞれ設けられている。さらに、各吸引部5
2bおよび52aの底部には、その内部に連通する吸引
ノズル52naと、その内部に連通するとともに選択的
に外気に連通する大気連通ノズル52nbとがキャップ
ベース60と一体に設けられている。吸引ノズル52n
aには、後述するポンプ用チューブ53の一端が接続さ
れている。大気連通ノズル52nbには、後述する大気
連通用チューブ71の一端が接続されている。
【0044】キャップベース60は、図3に示されるよ
うに、キャップホルダー61に一対設けられる透孔61
dに記録ヘッドユニット3に対し所定の範囲だけ摺動可
能、かつ、後述するように、図1においてインクタンク
ユニット4とは反対方向となる右下がりに所定の角度傾
くようにそれぞれ係合される係合爪部60aを有してい
る(図14参照)。また、図1に示されるように、キャ
ップベース60における記録ヘッドユニット3の移動方
向に平行な一方の端部に、後述するアームの係合ピンが
係合される係合片60Eを有している。なお、図1にお
いて、記録ヘッドユニット3は所定の記録領域における
記録動作状態であり、紙面に対し略垂直方向に往復移動
可能とされる。
【0045】キャップホルダー61とキャップベース6
0との間の空間には、キャップベース60を記録ヘッド
ユニット3に向って付勢するばね15が複数個、所定位
置に設けられている。
【0046】キャップホルダー61の下端部には、図1
において基台51の底面部に対し垂直に設けられるスラ
イドリブ51aが係合している。これにより、キャップ
ホルダー61は、昇降可能に規制されることとなる。ま
た、キャップホルダー61の上部には、スライドリブ5
1aに略平行に基台51に設けられる一対のスライド軸
51bがそれぞれ摺動可能に嵌合する透孔61bが複数
設けられている。さらに、キャップホルダー61の中間
部分には、基台51の底面部に平行に所定長さの溝部6
1cが形成されている。溝部61cには、後述するキャ
ップアーム62のコロ部62cが移動可能に係合されて
いる。従って、キャップホルダー61は、キャップベー
ス60を伴ないキャップアーム62の揺動に伴い上下方
向に所定の範囲で一対のスライド軸51bに案内され昇
降せしめられることとなる。
【0047】カム駆動機構部は、図1および図4に示さ
れるように、基台512支持されるシャーシ90に固定
されるステッピングモータ91と、シャーシ90に回動
可能に支持されステッピングモータ91の出力ギア91
aに噛み合う大径歯部91aを有する減速ギア92と、
シャーシ90に回動可能に支持され減速ギア92の小径
歯部92bに噛み合うベースギア93aを含んでなる振
子式歯車伝達機構93と、振子式歯車伝達機構93の遊
星ギア93cに噛み合うカムギア94と、シャーシ90
に回動可能に支持されカムギア94および後述するカム
ユニット65が同一軸心上に固定される回転軸89と、
シャーシ90に回動可能に支持され選択ギア103およ
び選択カム101が同一軸心上に固定される回転軸10
2とを含んで構成されている。
【0048】なお、図4におけるシャーシ90は、図1
において紙面の表側に対向するように設けられている。
【0049】振り子式歯車伝達機構93は、減速ギア9
2の小径ギア92bと噛み合うベースギア93aと、ベ
ースギア93aのサンギア93sに噛み合う遊星ギア9
3cと、遊星ギア93cを自転させつつサンギア93s
に対し公転するように遊星ギア93cとベースギア93
aとを連結する振り子アーム93bとからなる。
【0050】ベースギア93aは、その中央の孔に嵌合
される支持軸87により回動可能に支持されている。
【0051】振り子アーム93bは、一端がその支持軸
87に回動可能に支持され、他端が遊星ギア93cに連
結されている。これにより、振り子アーム93bは、ベ
ースギア93aに対し回動可能に取り付けられることと
なる。
【0052】カムギア94の外周部の所定の位置には、
扇状のカムギアフラグ95が設けられている。このカム
ギアフラグ95は、例えば、円周方向に沿った所定の幅
の帯状に形成されている。このカムギアフラグ95の円
周角は、例えば、約180度に設定されている。カムギ
アフラグ95の始端部および終端部の位置は、後述する
カム65における初期位置を検出するための基準となる
カムの位相に対応させて設定されている。また、カムギ
アフラグ95に隣接して位相検出センサ96が設けられ
ている。位相検出センサ96は、光学的にカムギアフラ
グ95の始端部および終端部の位置、または始端部と終
端部との間の部分を検出し、検出出力信号Scを後述す
る制御ユニット130に供給する。カムギアフラグ95
は、所謂、位相検出センサ96からの光を遮光する遮光
板であり、即ち、位相検出センサ96がその光路が遮光
板により遮光されたか否かを検知する事によって、カム
ギア94およびカムユニット65の位相が検出されるこ
ととなる。
【0053】このような構成において、ステッピングモ
ータ91の出力ギア91aが矢印の示す方向に(図4に
おいて反時計回り方向)回転するとき、減速ギア92を
介して振り子式歯車伝達機構93のベースギア93aが
連動して反時計回り方向に回転せしめられる。これによ
り、振り子アーム93bは、図4に実線で示されるよう
に、回動され、従って、遊星ギア93cがカムギア94
に噛み合う。その結果、カムギア94がカムユニット6
5とともに反時計回り方向に回転する。
【0054】一方、ステッピングモータ91の出力ギア
91aが図4において矢印の示す方向とは反対方向(図
4において時計回り方向:逆転)回転するとき、減速ギ
ア92を介しそのベースギア93aが連動して時計回り
方向に回転せしめられる。これにより、振り子アーム9
3bは、図4にニ点鎖線で示されるように、遊星ギア9
3cが選択ギア103に噛み合う。その結果、選択ギア
103が一体に結合された選択カム101とともに時計
回り方向に回転する。
【0055】ステッピングモータ91の出力ギア91a
が反時計回り方向に回転するとき、振り子式伝達機構9
3は、カムギア94を反時計回り方向に回転させ、ステ
ッピングモータ91の出力ギア91aが逆転するとき、
振り子式伝達機構93は、選択カム101を時計回り方
向に回転させる、所謂、ワンウェイ駆動伝達手段であ
る。
【0056】回転軸89に固定されるカムユニット65
は、回転軸89が嵌合される透孔65hを有している。
カムユニット65は、後述する弁開閉用アームユニット
74のカムフォロア部を案内するカム面65aaを有す
るカム板65aと、後述するキャップアーム62のカム
フォロア部62bを案内するカム面65bbおよび65
baを有するカム板65bと、キャップアーム62のカ
ムフォロア部62aを案内するカム面65caおよび6
5cbを有するカム板65cと、片開き用アーム111
のカムフォロア部111aを案内するカム面を有するカ
ム板65dと(図14参照)、後述する押圧体66の一
端を案内するカム面を有するカム板65eとを含んで構
成されている。
【0057】カム板65a〜65eは、それぞれ、回転
軸89の軸線方向に沿って互いに重ねられて回転軸89
に固定されている。
【0058】上述の選択ギア103とともに同一軸心上
に配される選択カム101は、後述する弁開閉用アーム
74Aのカムフォロアを案内するカム面を有するカム部
101aと、弁開閉用アーム74Bのカムフォロアを案
内するカム面を有するカム部101bとを備えている。
カム部101aおよびカム部101bは、それぞれ、回
転軸102の軸線方向に沿って重ねられて回転軸102
に所定の位相角度差をもって固定されている。カム部1
01aは、図1において、ストッパ部材51cの先端に
より係止されている。また、選択カム101は、図1に
おいて反時計回り方向に図示が省略される付勢手段によ
り付勢されている。
【0059】弁開閉用アームユニット74は、後述する
大気連通弁72Aおよび72Bをそれぞれ個々に開閉制
御する弁開閉アーム74Aおよび74Bから構成されて
いる。弁開閉アーム74Aおよび74Bは、それぞれ、
基台51に固定される支持軸73の一端が嵌合される透
孔74を中間部に有している。
【0060】弁開閉アーム74Aおよび74Bは、上述
のカム板65aのカム面65aaに対応して支持軸73
の軸線方向に沿って互いに重ねられている。
【0061】弁開閉アーム74Aおよび74Bにおける
分岐した下端部には、それぞれ、カム面65aaに摺接
するカムフォロア74aおよびカム部101aまたは1
01bに摺接するカムフォロア74cが設けられてい
る。
【0062】さらに、弁開閉アーム74Aおよび74B
の中間部分には、それぞれ、大気連通弁72Aおよび7
2Bに対向して弁体74bが一体に設けられている。な
お、図1は、弁体74bが大気連通弁72Aおよび72
Bの開口端に当接した状態、即ち、大気連通弁72Aお
よび72Bの閉状態を示す。
【0063】また、弁体74bと基台51との間には、
弁体74bを閉状態とする方向に付勢するばね75が設
けられている。
【0064】キャップアーム62は、図12に示される
ように、一端に上述の溝部61cに係合するコロ部62
cを有し、他端の分岐した部分に、それぞれ、上述のカ
ム面65caおよび65cb、カム面65bbおよび6
5baに摺接するカムフォロア部62aおよび62bを
有している。
【0065】キャップアーム62におけるカムフォロア
部62bが設けられる分岐部の略中央部分は、弁開閉ア
ーム74Aおよび74Bとともに、支持軸73に回動可
能に支持されている。これにより、キャップアーム62
のコロ部62cは、カムフォロア部62aおよび62b
が上述のカム面65caおよび65cb、カム面65b
bおよび65baに追従することにより、昇降せしめら
れることとなる。
【0066】片開き用アーム111は、図14に示され
るように、一端にキャップベース60の係合片60Eに
係合する係合ピン111bを有し、他端にカム板65の
カム面65dbおよび65daに摺接するカムフォロア
部111aを有している。
【0067】また、片開き用アーム111における中間
部分は、キャップアーム62とともに支持軸73に回動
可能に支持されている。これにより、片開き用アーム1
11の係合ピン111bは、カムフォロア部111aが
上述のカム面65daおよび65dbに追従することに
より、昇降せしめられることとなる。
【0068】大気連通弁72Aおよび72Bは、一端に
上述の弁開閉アーム74Aおよび74Bの弁体74bに
開閉制御される開口端部を有し、他端に大気連通用チュ
ーブ71の他端に接続されるノズルを有している。その
開口端部とそのノズルの孔との間は、内部通路により連
通している。
【0069】このような構成において、図10に示めさ
れるように、記録ヘッドユニット部3が記録可能状態
(図1の状態)であるとき、ステッピングモータ91が
上述の逆回転(時計回り方向)のとき、選択カム101
は、時計回り方向に回転せしめられる。なお、図10
は、大気連通弁72Aの大気開放状態を示す。
【0070】従って、カム部101aが付勢力に抗して
ストッパ部51cから離隔することとなる。また、カム
部101aが、大気連通アーム74Aのカムフォロア部
74cを押し上げ74cの爪部を乗り越える。
【0071】この後、後述するような、インク液面高さ
回復動作や通常の回復動作をするためにステッピングモ
ータ91の出力ギア91aが反時計方向に回転される場
合、遊星ギア93cが時計方向に回転し、選択ギア10
3は、連動して反時計方向に回転する。
【0072】その際、カム部101aがカムフォロア部
74cの爪部に係合するとき、選択ギア103は回転が
規制されるので遊星ギア93cは選択ギア103から離
脱しカムギア94と噛み合う。
【0073】従って、ステッピングモータ91からの駆
動力がカムユニット65に伝達されることにより後述す
るような回復動作が実行される。
【0074】その際、大気連通アーム74Aの弁体74
bは、大気連通弁72Aから離れ大気連通状態となって
いるので吸引動作中、吸引部52bは空吸引状態とな
り、また、吸引部52aのみ吸引される。
【0075】ステッピングモータ91が上述の逆回転
(時計回り方向)のとき、選択カム101が、図10に
おける回転角度よりさらに大きく図11に示されるよう
に、回転せしめられる場合、カム部101aは、弁開閉
用アーム74Aのカムフォロア部74cから離れる。図
11は、大気連通弁72Bの大気開放状態を示す。これ
により、弁開閉用アーム74Aは、バネ75の付勢力に
より反時計回り方向に回動するので弁体74bが大気連
通弁72Aを閉じる。
【0076】選択カム101が、さらに所定角度回転す
るとき、カム部101bが弁開閉用アーム74Bのカム
フォロア部74cの爪部を乗り越える。
【0077】そして、上述と同様な回復動作を行う場
合、ステッピングモータ91の出力ギア91aが反時計
方向に回転されるとき、遊星ギア93cが時計回り方向
に回転し、選択ギア103は、連動して反時計回り方向
に回転する。
【0078】その際、カム部101bがカムフォロア部
74cの爪部に係合するとき、選択ギア103は回転が
規制されるので遊星ギア93cは選択ギア103から離
脱しカムギア94と噛み合う。
【0079】従って、ステッピングモータ91からの駆
動力がカムユニット65に伝達されることにより後述す
るような回復動作が実行される。
【0080】その際、大気連通アーム74Bの弁体74
bは、大気連通弁72Bから離れ大気連通状態となって
いるので吸引動作中、吸引部52aは空吸引状態とな
り、また、吸引部52bのみ吸引される。
【0081】以上説明したように、選択ギア103が図
示が省略されるバネにより反時計方向に付勢されてい
る。従って、選択カム101の回転により、カム部10
1a、101bがカムフォロア74cの爪部より多少回
転しすぎても回復動作に移るとき、遊星ギア93cは、
カム部101a、101bがカムフォロア74cの爪部
に係合するまで選択ギア103から歯面間の圧力により
離脱できないのでセンサー等で位置を検出しなくても確
実に大気連通弁の開放を選択できる。
【0082】さらに、上述のような回復処理において吸
引動作が終わった後、カム板65aの回動によってカム
フォロア74aを押し上げる大気連通動作により、カム
部101a、101bがカムフォロア74cの爪部に対
し非係合となるとき、そのバネの付勢力によりカム部1
01aがストッパー51cに突き当たり元に戻ることと
なる。即ち、大気連通弁72Aおよび72Bの開放選択
を行っても回復動作が終わるたびに初期状態に戻すこと
が出来る。
【0083】回復処理において供されるポンプ部は、図
4および図5に示されるように、ポポンプ用チューブ5
3を扱いてその内部のインクを吸引するポンプヘッド部
59と、ポンプヘッド部59および後述する給紙機構に
駆動力を伝達する駆動機構部とから構成されている。
【0084】駆動機構部は、図4および図5に示される
ように、シャーシ90にステッピングモータ91に隣接
して固定されるステッピングモータ97と、ステッピン
グモータ97の出力軸97aに噛み合う減速ギア98
と、減速ギア98の軸心と共通軸心となるように一端が
減速ギア98の軸98aにサンギア200を介して連結
される伝達軸211と、サンギア200と、サンギア2
00に噛み合う第一の遊星ギア201および第二の遊星
ギア202とを含んでなる振り子式間欠駆動機構と、振
り子式間欠駆動機構により、駆動力が間欠的に伝達され
るポンプギア99とを含んで構成されている。
【0085】減速ギア98の軸98aがシャーシ90に
回動可能に支持されることにより、サンギア200およ
び伝達軸211は、シャーシ90に対し回動可能に支持
されることとなる。また、その軸98aにおける減速ギ
ア98とサンギア200との間には、第一の遊星ギア2
01および第二の遊星ギア202が自転するとともにサ
ンギア200に対し公転するように第一の遊星ギア20
1および第二の遊星ギア202を連結する振り子アーム
203が回動可能に支持されている。
【0086】第二の遊星ギア202に対し選択的に噛み
合うポンプギア99の軸部は、減速ギア98の軸98a
に隣接してシャーシ90に回動可能に支持されている。
【0087】ポンプギア99は、図6に示されるよう
に、歯幅方向において、歯部99bと、第二の遊星ギア
202に対応した歯部が欠けている領域である欠歯部9
9aとを有している。欠歯部99aは、所定の円周角で
回転軸99sを対称軸線として相対向して形成されてい
る。
【0088】これにより、第一の遊星ギア201は、ポ
ンプギア99の歯部99bに全周でかみ合う。一方、欠
歯部99aの位置は、第二の遊星ギア202がある回転
角度かみ合った後に欠歯部99aに落ち込み空回りする
ように設定されている。
【0089】この場合、2箇所の欠歯部99aは、コロ
57の角度位置および数に対応するように設定されてい
る。これにより、第一の遊星ギア201とポンプギア9
9の歯部99bとが噛み合うとき、即ち、ポンプの吸引
動作の場合、第一の遊星ギア201は欠歯部99aに落
ち込む事無く全周でかみ合うのでポンプ部の連続した吸
引動作が可能である。
【0090】従って、振り子式間欠駆動機構は、ポンプ
ギア99、サンギア200と、第一の遊星ギア201お
よび第二の遊星ギア202と、振り子アーム203とに
より、形成される。
【0091】即ち、ステッピングモータ97の出力ギア
97aが図6において矢印の示す方向(時計回り方向)
に回転する場合、減速ギア98の軸98a上に固定され
ている回転するサンギア200は、図6において反時計
回り方向に回転することとなる。
【0092】これにより、振り子アーム203は、ニ点
鎖線で示されるように、第一の遊星ギア201を、サン
ギア200とともにポンプギア99の歯部99bともか
み合わせる。一方、第二の遊星ギア202は、ポンプギ
ア99より離間することとなる。
【0093】従って、ポンプギア99および回転軸99
aが回転せしめられることにより、ポンプヘッド部59
が吸引駆動する。
【0094】ステッピングモータ97の出力軸97aが
図6において反時計回り方向に回転するとき、減速ギア
98の軸98a上に固定されている回転するサンギア2
00は、図6において時計回り方向に回転することとな
る。これにより、振り子アーム203は、実線で示され
るように、第ニの遊星ギア202を、サンギア200と
ともにポンプギア99ともかみ合わせる。一方、第一の
遊星ギア201は、ポンプギア99より離間することと
なる。従って、第ニの遊星ギア202は、欠歯部99a
に落込み空回りするとき、ポンプヘッド部59は、待機
状態となる。
【0095】ポンプヘッド部59は、図1および図5に
示されるように、ポンプギア99に連結されその軸心と
同一軸心上にあって延在する回転軸99sと、回転軸9
9sが嵌合される貫通孔を内部に有し、各インク供給チ
ューブ53の外周面の内側における回転軸99aの軸線
方向の移動をそれぞれ規制する二つの環状溝を備えるポ
ンプフレーム55と、ポンプフレーム55の二つの環状
溝にそれぞれ配される上述した各インク供給チューブ5
3を後述するチューブフレーム54と協働して扱く2個
のコロ57を支持する二つのコロホルダー56と、湾曲
せしめられた各インク供給チューブ53の外周面の外側
を包囲しかつ拘束するチューブガイドフレーム54とを
主な要素として含んで構成されている。
【0096】ポンプフレーム55は、回転軸99aを対
称軸線として相対向して一対のセンサフラグ55aを有
している。センサフラグ55aは、上端部から位相検出
センサ212の検出部に対応して所定長さ突出してい
る。光学式の位相検出センサ212は、基台51に設け
られ、センサフラグ55aにより検出部が遮蔽されると
き、検出出力信号Srを送出する。
【0097】各コロホルダー56は、ポンプフレーム5
5の各環状溝の壁部にそれぞれ移動可能に保持されてい
る。各コロホルダー56には、図7に示されるように、
コロ57の支持軸が回動可能に係合される溝56gが一
部に形成される細長い切欠き部56aが2箇所に設けら
れている。一方に閉端を有する切欠き部56aは、コロ
ホルダー56が所定の回転方向に回動するとき、そのコ
ロ57の支持軸の軸心と回転軸99sの軸心とを結ぶ直
線に対し所定の角度で交差するように、即ち、破線で示
されるように、コロ57の支持軸が溝56gから容易に
離脱しその閉端側に待機するような方向に形成されてい
る。また、切欠き部56aの幅は、コロ57の支持軸の
直径よりも大なる寸法を有している。コロホルダー56
とポンプフレーム55との間には、コロホルダー56に
保持されるコロ57をインク供給チューブ53に押し付
けるバネ58が設けられている。これにより、図7に示
されるように、回転軸99aが矢印の示す方向、即ち、
時計回り方向に回転するとき、コロ57は、インク供給
チューブ53を押しつぶす力の反作用の力により、その
支持軸が溝56に保持されるのでポンプヘッド59は吸
引動作を行うこととなる。一方、回転軸99aが矢印の
示す方向とは反対方向に回転せしめられるとき、即ち、
反時計回り方向に回転せしめられるとき、コロ57は、
インク供給チューブ53からの反発力によりその支持軸
が溝56から切欠き部56aの閉端側に離脱するのでイ
ンク供給チューブ53内が負圧とならずポンプヘッド5
9は待機状態となる。
【0098】また、ポンプヘッド59を待機状態とする
にあたっては、吸引駆動を行っている際に、ポンプギア
99とポンプフレーム55とは固定されて同回転してい
るため、センサフラグ部55aの位置が位相検出センサ
212により検知されることにより、ポンプギア99の
欠歯部99aの位置を、第二の遊星ギア202が欠歯部
99aに落ち込まないようにステッピングモータ97を
所定の回転量で停止させることが可能となる。
【0099】ステッピングモータ97の停止後、ステッ
ピングモータ97を反時計回り方向に回転させることに
より、第二の遊星ギア202がポンプギア99にかみ合
い、所定回転角度分だけチューブポンプ59が反時計回
り方向に回転せしめられることにより、インク供給チュ
ーブ53を圧接しているコロ57は、その弾性でコロ待
機位置となる閉端に移動する。従って、インク供給チュ
ーブ53の圧接が開放され、キャップ部材52内が開放
されたチューブ53により大気連通される。
【0100】給紙機構は、図5に示されるように、伝達
軸211の他端に固定されるギア204にかみ合わされ
る複合ギア207と、複合ギア207からの回動力が伝
達されるギア付プーリ208と、ギア付プーリ208に
よりベルト209を介して回動される給紙ローラ210
とを含んで構成されている。
【0101】伝達軸211の他端に固定されるギア20
4は、複合ギア207のギア205に噛み合わされてい
る。そして、複合ギア207のギア206は、ギア付プ
ーリ208のギア部208aに噛み合わされている。ギ
ア付プーリ208のプーリ部208pと給紙ローラ21
0のワンウェイクラッチ210CLとの間には、ベルト
209が巻き掛けられている。ワンウェイクラッチ21
0CLは、図6に示される矢印の示す方向、即ち、反時
計回り方向にのみ駆動力を給紙ローラ210に伝達する
ものとされる。これにより、図6において、ポンプヘッ
ド59が吸引駆動中、記録紙11は搬送されることはな
い。
【0102】複合ギア207は、図8に示されるよう
に、第一のタイマギア205と第二のタイマギア206
とからなる。第一のタイマギア205と第二のタイマギ
ア206とは、一体化され、その透孔205sおよび2
06s内に回転軸CSが嵌合されている。従って、複合
ギア207は、回転軸CSの回りを回転する。
【0103】第一のタイマギア205は、図8に示され
るように、歯部の内側に透孔205sと同心円となる円
弧状の溝205aを有している。溝205aは、所定の
位置に設けられる仕切り壁205dにより分割されてい
る。一方、第二のタイマギア206において第一のタイ
マギア205に対し当接する面には、その溝205aに
係合する突起部206aが植立されている。
【0104】これにより、第一のタイマギア205がギ
ア204により一方向に回転せしめられるとき、仕切り
壁205dの一方の面205brは突起部206aに衝
突するまで回転し、その後、仕切り壁205dの一方の
面205brおよび突起部206aは、一緒に回転し、
駆動力をギア付プーリ208に供給する。
【0105】また、第一のタイマギア205がギア20
4により他方向に回転せしめられるとき、仕切り壁20
5dの他方の面205bfは突起部206aに衝突する
まで回転し、その後、仕切り壁205dの一方の面20
5bfおよび突起部206aは、一緒に回転し、駆動力
をギア付プーリ208に供給する。従って、反転する間
は、駆動力を伝えないという回転量の差が生じる。
【0106】従って、この回転量の差が、ポンプヘッド
59を待機状態とする際における回転軸99aの回転量
より大きく設定されているのでポンプヘッド59の待機
状態のとき、給紙ローラ210が回転することはない。
【0107】給紙ローラ210は、給紙カセット10内
の用紙11の取り出しを行なうピックアップローラに動
力を供給するものとされる。従って、サンギア200が
回転せしめられる場合、伝達軸211に駆動力が供給さ
れ、また、伝達軸211からの駆動力が複合ギア207
およびギア付プーリ208、ベルト209を介して給紙
ローラ210に供給されることとなる。
【0108】なお、ポンプヘッド59の待機状態となっ
た後、ステッピングモータ97の出力軸97aが反時計
回り方向に回転することにより、給紙ローラ210が駆
動され、記録紙11が図6において矢印の示す給紙方向
へと送り出される。
【0109】その際、第二の遊星ギア202は欠歯部9
9aに落ち込むのでポンプヘッド59のコロ57が逆転
し続けることはなく、従って、静音化が図られ、ポンプ
ヘッド59の劣化も防げる。
【0110】また、センサフラグ部55aの位置が位相
検出センサ212により感知され、欠歯部99aの略中
心位置に第二の遊星ギア202を落ち込んだ後、給紙駆
動を行う場合、第二の遊星ギア202が欠歯部99aに
落ち込み始める位置に留まってしまったとき、発生する
騒音も回避可能である。
【0111】図1に示されるように、キャップ部材52
に隣接してワイパーブレード81を保持するワイパーブ
レードホルダ82が設けられている。
【0112】ワイパーブレード81は、ウレタン等の可
暁性の材質で薄い板状に作られている。ワイパーブレー
ドホルダ82は、図16に示されるように、キャップ部
材52が記録ヘッドユニット3に対し離隔していると
き、ワイパーブレード81の先端がインク吐出口形成面
を拭いながら左右方向に沿ってスライド可能に不図示の
スライド機構により支持されている。
【0113】ワイパーブレードホルダ82に対向して配
されるワイパクリーナ83は、その対向端面がワイパー
ブレード81の移動に従ってその先端部81aと接触す
ることにより、ワイパーブレード81のクリーニングを
行う。
【0114】本発明に係る回復処理装置の一例において
は、さらに加えて、図9に示されるように、回復処理、
および、記録ヘッドユニット3内の液面回復処理を行う
べく、ステッピングモータ91、97の動作制御を行な
う制御ユニット130を備えている。
【0115】制御ユニット130には、位相検出センサ
212からの検出出力信号Sr、および、位相検出セン
サ96からの検出出力信号Scが供給される。
【0116】制御ユニット130は、回復処理および液
面回復処理の動作プログラムデータ、上述した各カムに
おける基準となる初期位置をあらわすデータ等を格納す
るメモリ部130Mを備えている。
【0117】記録ヘッドユニット3が記録動作中におい
て、 ホームポジションにおけるキャップ部材52は、
そのインク吐出口形成面3aに対し所定量離れた位置に
離隔して待機している。一方、記録ヘッドユニット3
は、キャップ部材52上方を自在に移動でき、しかも、
安定したインク吐出を保つため記録ヘッドユニット3
は、用紙11の記録領域内に記録動作を行う直前に少量
のインクをキャップ部材52内に吐出する。
【0118】制御ユニット130は、キャップ部材52
内に所定量のインクが溜まった場合、ポンプヘッド59
を作動させるべく、制御信号Cfbを形成し、それを駆
動回路部134に供給する。これにより、駆動回路部1
34は、制御信号Cfbに基づいて駆動制御パルス信号
を形成しそれをステッピングモータ97に供給する。ス
テッピングモータ97は、駆動回路部134からの駆動
パルス信号に基づいて作動状態とされる。従って、キャ
ップ52内のインクは、インク供給チューブ53を通じ
て排出され、インクがあふれる事が防止される。その
際、記録ヘッドユニット3の吐出口からインクが吐出さ
れるとき、記録ヘッドユニット3内のインクが減少す
る。減少したインクは、記録ヘッドユニット3内の負圧
によりインク供給チューブ5を介してインクタンク4か
ら補充されるので印字記録前の必要液面高さが維持され
る。
【0119】制御ユニット130は、記録ヘッドユニッ
ト3がホームポジションに移動した後、記録ヘッドユニ
ット3内の液面が所定の基準よりも低下している場合、
記録ヘッドユニット3内の液面回復にあたっては、先
ず、位相検出センサ96からの検出出力信号Scに基づ
いてカム65の位置を検出し、カム65の初期位置を所
定の基準位置に到達するまで回転させるべく、制御信号
Cfaを形成し、それを駆動回路部132に供給する。
これにより、駆動回路部132は、制御信号Cfbに基
づいて駆動制御パルス信号を形成しそれをステッピング
モータ91に供給する。ステッピングモータ91は、駆
動回路部132からの駆動パルス信号に基づいて作動状
態とされる。
【0120】次に、制御ユニット130は、液面回復を
行う記録ヘッドユニット3内のインク室に対応する大気
連通弁ユニット72のうちのいずれか一方を最初に選択
すべく、所定の回転角度だけ選択カム101を回動させ
停止させるためにステッピングモータ91を反時計回り
方向に所定角度回転させるべく、制御信号Craを形成
し、それを駆動回路部132に供給する。これにより、
図10または図11に示されるように、大気連通弁72
Aまたは72Bが後述するように大気連通状態とされる
ための準備がなされる。
【0121】制御ユニット130は、低下した記録ヘッ
ド3内のインク液面を回復させるため、ステッピングモ
ータ91を所定量、反時計回り方向(正転)に回転させ
るべく、制御信号Cfaを形成しそれをそれを駆動回路
部132に供給する。
【0122】これにより、カム65が回転せしめられ
る。従って、カム板65bおよび65cの回転に従い、
キャップアーム62のカムフォロワ部62aがカム板6
5cの斜面65caから外周面65cbに倣い揺動する
とき、図12に示されるように、キャップベース61が
記録ヘッドユニット3に近接するように、上方向にスラ
イドする。
【0123】その際、キャップ部材52が記録ヘッドユ
ニット3のインク吐出口形成面3aに当接し、密封状態
とする。また、不図示のカム板65eが図示が省略され
るばねの付勢力に抗して押圧体66を左方向に押し出
す。これにより、図12に示されるように、開閉弁12
が閉状態となる。
【0124】続いて、制御ユニット130は、ポンプヘ
ッド59を吸引状態とするためにステッピングモータ9
7の出力軸97aを反時計回り方向(正転)に回転させ
るべく、制御信号Cfbを形成しそれを駆動回路部13
4に供給する。駆動回路部134は、制御信号Cfbに
基づいて駆動制御パルス信号を形成しそれをステッピン
グモータ97に供給する。
【0125】従って、この状態でチューブポンプ59を
後述するワイピング動作直前まで動作させることで、図
12に示されるように、記録ヘッドユニット3のインク
吐出口からインクBIが吸い出され、さらに、記録ヘッ
ドユニット3内に溜まっていた空気がインク吐出口より
吸い出される。これにより、記録ヘッドユニット3内
は、所定負圧となる。
【0126】図12において記録ヘッドユニット3内に
所定負圧を発生させた後、制御ユニット130は、カム
65を所定量回転させ停止させるべく、制御信号Cfa
を形成しそれを駆動回路部132に供給する。
【0127】従って、押圧体66は、不図示のバネの付
勢力によりカム65eに追従して引き戻される。そし
て、開閉弁12が開状態となり、インクは、記録ヘッド
ユニット3内の負圧により、インクタンク4よりインク
供給チューブ5を通って充填され、そのインク液面高さ
は所定の高さに回復する。図13は、記録ヘッドユニッ
ト3内のブラックインクの液面高さが回復した状態を示
す。
【0128】制御ユニット130は、開閉弁12が開く
と略同時にポンプヘッド59の回転速度を低くしたり間
欠回転させるなどして吸引量を少なくするために制御信
号Cvdを形成しそれを駆動回路部134に供給する。
【0129】これにより、キャップ52内に負圧を発生
させるのでインク吐出口からインクが逆流することを防
ぐとともに排インク量を抑えることができる。
【0130】図12に示される状態おいて、キャップ部
材52内には吸引されたインクが満ちている。特にカラ
ー用の吸引部52b内は各色が混色しており、この状態
で大気連通弁72Aを開放した場合、大気連通チューブ
71を通って空気がキャップ部材52内に流入するので
キャップ部材52内のインクはインク吐出口形成面3a
に向かって噴出される。従って、インク吐出口からイン
クが逆流し混色することとなる。
【0131】この対策として、制御ユニット130は、
図14に示されるように、キャップ部材52における係
合片60e側である片側を一部隙間を作るように開放す
べく、制御信号Cfaを形成しそれを駆動回路部132
に供給する。なお、図14は、所謂、キャップ部材53
の片開きと、その後、大気連通弁72Aまたは72Bを
開放した状態を示す。
【0132】これにより、ステッピングモータ91の出
力軸91aの所定角度の回動により、カム65が所定量
回転するとき、カム板65dの回転に従い、片開きアー
ム111のカムフォロワ部111aがカム板65dの斜
面65daから凸形状をなす外周面65dbに倣う。そ
して、片開きアーム111が支持軸73を中心に揺動
し、その係合ピン111bがキャップベース60の突き
当て部60aに当接するので、キャップベース60はバ
ネ15の付勢力に抗して略反時計回りに回転し傾く。
【0133】従って、キャップ部材52の右側の一部が
インク吐出口形成面3aと離間する。このようなキャッ
プ片開き機構は、キャップ部材52とインク吐出口形成
面3aを密着させるためのキャップ角度補正機構を利用
しているのでキャップ部材52まわりに特別な機構を設
ける必要はなくコストアップを抑えることができる。
【0134】その際、制御ユニット130は、キャップ
52の片開きと略同時にポンプヘッド59の回転速度を
元の速度に戻すことにより、その吸引速度を上げるべ
く、制御信号Cvrを形成しそれを駆動回路部134に
供給する。
【0135】従って、キャップ部材52内に満ちている
インクは、ポンプヘッド59による吸引動作に伴い矢印
Bの示す方向より空気が流入することにより、インク吐
出口形成面3aに吹きかかることなく図中右側よりイン
ク吐出口形成面3aに付着したインクと共に吸引され
る。
【0136】続いて、制御ユニット130は、キャップ
部材52の片開きの後、さらにカム65を所定回転角だ
け回転させるべく、制御信号Cfaを形成しそれを駆動
回路部132に供給する。
【0137】これにより、カム板65aが回転し、大気
連通アーム74は、そのカムフォロア74aがカム板6
5aの突起部65aaの斜面65abに倣い回動する。
カム板65aが、その外周面65acまでカムフォロワ
74aが当接する位相まで回転するとき、大気連通アー
ムの他端に形成された弁体74bが大気連通弁72に対
し当接状態から離間するので、上述の選択された大気連
通弁72Aまたは72Bが開状態となる。(図14参
照)
【0138】その際、カム65が所定角度回転すると
き、大気連通弁72Aまたは72Bは開放状態のまま、
カムフォロワ部111aがカム板65dの外周面65d
bから移動することにより、片開きアーム111が時計
回り方向に回転し、図15に示されるように、キャップ
部材52は、バネ15の付勢力によりインク吐出口面3
aに密着する。なお、図15は、ポンプヘッド59によ
る所謂、空吸引状態を示す。
【0139】その間、即ち、キャップ部材52の片開き
の後、キャップ部材52がバネ15の付勢力によりイン
ク吐出口面3aに密着している間も、ポンプヘッド59
は吸引し続けているので空気が大気連通弁72Aまたは
72Bから大気連通チューブ71を通りキャップ部材5
2内に流入する。従って、吸引時大気連通チューブ内に
流れ込んだ少量のインクとキャップ部材52内のインク
とを確実に吸引することができる。
【0140】また、インク吐出口面3aとインク吸収体
14との隙間が微少なのでキャップ部材52の片開きで
吸引しきれなかったインク吐出口面3aに付着したイン
クも吸引される。しかも、前述したキャップ部材52の
片開き、および、空吸引動作によるインク吸引と空気流
入とは、インク吐出口列の長手方向にインクの流れを形
成する。従って、各吐出口列の色のインクは、隣接する
他の吐出口列まで流れて行き難くなっている。
【0141】続いて、制御ユニット130は、図16に
示されるように、ワイパーブレード81によるワイピン
グを行うべく、キャップ部材52を記録ヘッドユニット
3に対し所定位置まで離隔させるべく、制御信号Cfa
を形成しそれを駆動回路132に供給する。
【0142】従って、キャップアーム62のカムフォロ
ワ部62bが、カム板65bおよび65cの回転に従
い、カム板65cの斜面65baから外周面65bbに
倣う。キャップアーム62が揺動するとき、キャップベ
ース61が下方向に所定位置まで下降せしめられる。
【0143】この状態で、不図示の駆動手段によりワイ
パーブレード81が、図16において左側へと移動す
る。この動作に従って、その先端部81aがインク吐出
口面3aを拭うことにより、記録ヘッド3のクリーニン
グが行われる。
【0144】その際、図14で示したキャップ部材52
の片開きと図15で示した空吸引により、インク吐出口
面3aに付着しているインクの付着量は、少量となって
いるのでワイピングによる混色を抑えることができる。
【0145】そして、制御ユニット130は、上述のワ
イピング終了後、キャップ部材52を図1に示される初
期位置に戻すためにカム65を回転させるべく、制御信
号Cfaを形成しそれをそれを駆動回路132に供給す
る。
【0146】従って、キャップ部材52が図1に示され
る初期位置の状態にもどる。上述した一連のカム65の
動作が、カム65の1サイクルである。この後、記録ヘ
ッドユニット3における吐出口内で微少量混色したイン
クが、記録ヘッドユニット3が駆動されてキャップ部材
52内に予備吐出されることにより、混色が防止され
る。以上により、記録ヘッドユニット3内のインク液面
高さ回復動作は終了する。
【0147】一方、制御ユニット130は、記録ヘッド
ユニット3の吸引回復にあたっては、図13の状態まで
カム65を回転させ開閉弁12が開いた状態からポンプ
ヘッド59を作動状態とした後、前述した図14から図
16の動作を行う。そして、記録ヘッドユニット3が駆
動されてキャップ部材52内に予備吐出される。これに
より、通常の吸引回復においても混色を防止できる。
【0148】上述の制御ユニット130が例えば、マイ
クロコンピュータにより構成される場合、液面回復動作
制御においてそのマイクロコンピュータが実行するプロ
グラムの一例を、図17および図18に示されるフロー
チャートを参照して説明する。図17は、上述した記録
ヘッドユニット3の液面回復における駆動制御部の動作
制御に関するフローチャートを示し、また、図18は、
同様な液面回復におけるポンプヘッド59の吸引動作制
御に関するフローチャートを示す。
【0149】図17に示されるプログラムにおいて、ス
タート後、ステップ150において、位相検出センサ9
6からの検出出力信号Scを取り込み、続くステップ1
51において検出出力信号Scに基づいてカム65の位
相を検出するとともに、所定の基準となる初期位置にカ
ム65の位相を設定するカム位相初期設定プログラムを
実行し、ステップ153に進む。ステップ153におい
ては、ステッピングモータ91の出力軸91aを時計回
り方向(逆転)に所定角だけ回転させるべく制御信号C
raを駆動回路部132に供給し、カム65の位相を再
度設定するために続くステップ154においてカム位相
初期設定プログラムを実行し、ステップ155に進む。
ステップ155において、キャップ部材52を記録ヘッ
ドユニット3に密着させるまで、ステッピングモータ9
1の出力軸91aを反時計回り方向(正転)に所定角だ
け回転させるべく制御信号Cfaを駆動回路部132に
供給し、続くステップ156において制御信号Cfaの
送出を停止し、ステップ157に進む。
【0150】ステップ157において、カウンタの値C
に1を加算して新たなカウンタ値とし(インクリメン
ト)、続くステップ158においてカウンタの値Cがス
テップ156において制御信号Cfaの送出を停止して
からの所定の待機期間に相当する値TA以上となったか
否かを判断し、カウンタ値Cが値TA未満の場合、ステ
ップ157に戻り、また、カウンタ値Cが値TA以上の
場合、ステップ159に進み、カウンタ値Cを零にして
続くステップ160において、開閉弁12を開状態とす
るためにステッピングモータ91の出力軸91aを反時
計回り方向(正転)に所定角だけ回転させるべく制御信
号Cfaを駆動回路部132に供給し、続くステップ1
61において制御信号Cfaの送出を停止し、ステップ
162に進む。
【0151】ステップ162において、カウンタの値C
に1を加算して新たなカウンタ値とし(インクリメン
ト)、続くステップ163においてカウンタの値Cがス
テップ161において制御信号Cfaの送出を停止して
からの所定の待機期間に相当する値TB以上となったか
否かを判断し、カウンタ値Cが値TB未満の場合、ステ
ップ162に戻り、また、カウンタ値Cが値TB以上の
場合、ステップ164に進み、カウンタ値Cを零にして
続くステップ165において、キャップ部材52を片開
き状態とするためにステッピングモータ91の出力軸9
1aを反時計回り方向(正転)に所定角だけ回転させる
べく制御信号Cfaを駆動回路部132に供給し、続く
ステップ166において制御信号Cfaの送出を停止
し、ステップ167に進む。
【0152】ステップ167において、カウンタの値C
に1を加算して新たなカウンタ値とし(インクリメン
ト)、続くステップ168においてカウンタの値Cがス
テップ166において制御信号Cfaの送出を停止して
からの所定の待機期間に相当する値TC以上となったか
否かを判断し、カウンタ値Cが値TC未満の場合、ステ
ップ167に戻り、また、カウンタ値Cが値TC以上の
場合、ステップ169に進み、カウンタ値Cを零にして
続くステップ170において、キャップ部材52を記録
ヘッドユニット3に密着させるためにステッピングモー
タ91の出力軸91aを反時計回り方向(正転)に所定
角だけ回転させるべく制御信号Cfaを駆動回路部13
2に供給し、続くステップ171において制御信号Cf
aの送出を停止し、ステップ172に進む。
【0153】ステップ172において、カウンタの値C
に1を加算して新たなカウンタ値とし(インクリメン
ト)、続くステップ173においてカウンタの値Cがス
テップ171において制御信号Cfaの送出を停止して
からの所定の待機期間に相当する値TD以上となったか
否かを判断し、カウンタ値Cが値TD未満の場合、ステ
ップ172に戻り、また、カウンタ値Cが値TD以上の
場合、ステップ174に進み、カウンタ値Cを零にして
続くステップ175において、キャップ部材52を下降
させるためにステッピングモータ91の出力軸91aを
反時計回り方向(正転)に所定角だけ回転させるべく制
御信号Cfaを駆動回路部132に供給し、続くステッ
プ176において制御信号Cfaの送出を停止しプログ
ラムを終了する。
【0154】図18に示されるプログラムにおいて、ス
タート後、ステップ180においてポンプヘッド59が
待機状態から復帰した場合にあっては位相検出センサ2
12からの検出出力信号Srに基づいてポンプギア99
の位相の初期設定を行い、続くステップ181におい
て、図17におけるステップ156が実行された直後、
ステッピングモータ97を作動状態とすべく、制御信号
Cfbを形成し、それを駆動回路部134に供給しステ
ップ182に進む。これにより、吸引動作が開始され
る。
【0155】ステップ182において、図17における
ステップ161が実行された直後、ステッピングモータ
97の回転数を所定の値まで低下させるため制御信号C
vdを形成し、それを駆動回路部134に供給しステッ
プ183に進む。
【0156】ステップ183において、図17における
ステップ166が実行された直後、ステッピングモータ
97の回転数を初期の値まで戻すため制御信号Cvrを
形成し、それを駆動回路部134に供給し、続くステッ
プ184において、図17におけるステップ171が実
行された直後、制御信号Cfbの送出を停止し、プログ
ラムを終了する。
【0157】さらに、上述の制御ユニット130が例え
ば、マイクロコンピュータにより構成される場合、吸引
回復動作制御においてそのマイクロコンピュータが実行
するプログラムの一例を、図19および図20に示され
るフローチャートを参照して説明する。図19は、上述
した記録ヘッドユニット3の吸引回復における駆動制御
部の動作制御に関するフローチャートを示し、また、図
20は、同様な吸引回復におけるポンプヘッド59の吸
引動作制御に関するフローチャートを示す。
【0158】図19に示されるプログラムにおいて、ス
タート後、ステップ220において、位相検出センサ9
6からの検出出力信号Scを取り込み、続くステップ2
21において検出出力信号Scに基づいてカム65の位
相を検出するとともに、所定の基準となる初期位置にカ
ム65の位相を設定するカム位相初期設定プログラムを
実行し、ステップ222に進む。ステップ222におい
ては、ステッピングモータ91の出力軸91aを時計回
り方向(逆転)に所定角だけ回転させるべく制御信号C
raを駆動回路部132に供給し、カム65の位相を再
度設定するために続くステップ223においてカム位相
初期設定プログラムを実行し、ステップ224に進む。
ステップ224において、キャップ部材52を記録ヘッ
ドユニット3に密着させるまで、ステッピングモータ9
1の出力軸91aを反時計回り方向(正転)に所定角だ
け回転させるべく制御信号Cfaを駆動回路部132に
供給し、続くステップ225において制御信号Cfaの
送出を停止し、ステップ226に進む。
【0159】ステップ226において、カウンタの値C
に1を加算して新たなカウンタ値とし(インクリメン
ト)、続くステップ227においてカウンタの値Cがス
テップ225において制御信号Cfaの送出を停止して
からの所定の待機期間に相当する値TB以上となったか
否かを判断し、カウンタ値Cが値TB未満の場合、ステ
ップ226に戻り、また、カウンタ値Cが値TB以上の
場合、ステップ228に進み、カウンタ値Cを零にして
続くステップ229において、キャップ部材52を片開
き状態とするためにステッピングモータ91の出力軸9
1aを反時計回り方向(正転)に所定角だけ回転させる
べく制御信号Cfaを駆動回路部132に供給し、続く
ステップ230において制御信号Cfaの送出を停止
し、ステップ231に進む。
【0160】ステップ231において、カウンタの値C
に1を加算して新たなカウンタ値とし(インクリメン
ト)、続くステップ233においてカウンタの値Cがス
テップ230において制御信号Cfaの送出を停止して
からの所定の待機期間に相当する値TC以上となったか
否かを判断し、カウンタ値Cが値TC未満の場合、ステ
ップ231に戻り、また、カウンタ値Cが値TC以上の
場合、ステップ234に進み、カウンタ値Cを零にして
続くステップ235において、キャップ部材52を記録
ヘッドユニット3に密着させるためにステッピングモー
タ91の出力軸91aを反時計回り方向(正転)に所定
角だけ回転させるべく制御信号Cfaを駆動回路部13
2に供給し、続くステップ236において制御信号Cf
aの送出を停止し、ステップ237に進む。
【0161】ステップ237において、カウンタの値C
に1を加算して新たなカウンタ値とし(インクリメン
ト)、続くステップ238においてカウンタの値Cがス
テップ236において制御信号Cfaの送出を停止して
からの所定の待機期間に相当する値TD以上となったか
否かを判断し、カウンタ値Cが値TD未満の場合、ステ
ップ237に戻り、また、カウンタ値Cが値TD以上の
場合、ステップ239に進み、カウンタ値Cを零にして
続くステップ240において、キャップ部材52を下降
させるためにステッピングモータ91の出力軸91aを
反時計回り方向(正転)に所定角だけ回転させるべく制
御信号Cfaを駆動回路部132に供給し、続くステッ
プ241において制御信号Cfaの送出を停止しプログ
ラムを終了する。
【0162】図20に示されるプログラムにおいて、ス
タート後、ステップ250においてポンプヘッド59が
待機状態から復帰した場合にあっては位相検出センサ2
12からの検出出力信号Srに基づいてポンプギア99
の位相の初期設定を行い、続くステップ251におい
て、図19におけるステップ225が実行された直後、
ステッピングモータ97を作動状態とすべく、制御信号
Cfbを形成し、それを駆動回路部134に供給しステ
ップ253に進む。これにより、吸引動作が開始され
る。
【0163】ステップ253において、カウンタの値C
に1を加算して新たなカウンタ値とし(インクリメン
ト)、続くステップ238においてカウンタの値Cがス
テップ253において制御信号Cfbの送出を停止して
からの所定の待機期間に相当する値TE以上となったか
否かを判断し、カウンタ値Cが値TE未満の場合、ステ
ップ253に戻り、また、カウンタ値Cが値TE以上の
場合、ステップ255に進み、キャップ部材52が片開
きの状態で吸引されるようにステッピングモータ97を
作動状態とすべく、制御信号Cfbを形成し、それを駆
動回路部134に供給しステップ256に進む。
【0164】続くステップ256において、図19にお
けるステップ236が実行された直後、制御信号Cfb
の送出を停止し、プログラムを終了する。
【0165】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係る回復処理装置、および、それを備える記録装置に
よれば、キャップ部材が前記密封状態位置に配されてい
るとき、キャップ部材の内側と外気とが連通するように
キャップ部材の一部を記録ヘッドの吐出口形成面から離
隔させる第2のキャップ部材移動機構と、第1のキャッ
プ部材移動機構と第2のキャップ部材移動機構とを駆動
する共通の駆動源とを備えているもとで回復処理がなさ
れるので、簡易で安価な装置構成を提供することができ
る、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る回復処理装置の一例を、それが適
用される記録ヘッドユニットとともに概略的に示す断面
図である。
【図2】本発明に係る記録装置の一例の外観を示す斜視
図である。
【図3】図1に示される例において用いられるキャップ
部材を、記録ヘッドユニットとともに概略的示す部分断
面図である。
【図4】図1に示される例における駆動機構部の構成を
示す構成図である。
【図5】図1に示される例におけるポンプヘッド部およ
び駆動機構と、給紙機構との構成を示す斜視図である。
【図6】図5に示される例における駆動機構および給紙
機構の構成を示す構成図である。
【図7】図5に示される例におけるポンプヘッド部を、
インク供給チューブとともに示す平面図である。
【図8】図5に示される給紙機構に用いられる複合ギア
を構成するギアをそれぞれ分解して示す分解斜視図であ
る。
【図9】本発明に係る回復処理装置の一例に備えられる
制御ユニットの構成を示すブロック図である。
【図10】図1に示される例における動作説明に供され
る断面図である。
【図11】図1に示される例における動作説明に供され
る断面図である。
【図12】図1に示される例における動作説明に供され
る断面図である。
【図13】図1に示される例における動作説明に供され
る断面図である。
【図14】図1に示される例における動作説明に供され
る断面図である。
【図15】図1に示される例における動作説明に供され
る断面図である。
【図16】図1に示される例における動作説明に供され
る断面図である。
【図17】図9に示される制御ユニットが例えばマイク
ロコンピュータにより構成される場合、かかるマイクロ
コンピュータが実行するプログラムの一例を示すフロー
チャートである。
【図18】図9に示される制御ユニットが例えばマイク
ロコンピュータにより構成される場合、かかるマイクロ
コンピュータが実行するプログラムの一例を示すフロー
チャートである。
【図19】図9に示される制御ユニットが例えばマイク
ロコンピュータにより構成される場合、かかるマイクロ
コンピュータが実行するプログラムの一例を示すフロー
チャートである。
【図20】図9に示される制御ユニットが例えばマイク
ロコンピュータにより構成される場合、かかるマイクロ
コンピュータが実行するプログラムの一例を示すフロー
チャートである。
【符号の説明】
1 インクジェット記録装置 3 記録ヘッドユニット部 4 インクタンクユニット部 11 用紙 50 回復処理ユニット 52 キャップ部材 59 ポンプヘッド部 60 キャップベース 65 カムユニット 72 大気連通弁ユニット 74 弁開閉用アームユニット 91 ステッピングモータ 97 ステッピングモータ 99 ポンプギア 99a 欠歯部 111 片開き用アーム 130 制御ユニット 201、202 遊星ギア 203 振り子アーム 207 複合ギア

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吐出口から液体を吐出して記録を行う記
    録ヘッドの吐出口形成面を密封するキャップ部材を、密
    封状態位置と前記吐出口形成面から離隔した待機位置と
    の間で移動させる第1のキャップ部材移動機構と、 前記キャップ部材が前記密封状態位置に配されていると
    き、該キャップ部材の内側と外気とが連通するように該
    キャップ部材の一部を前記記録ヘッドの吐出口形成面か
    ら離隔させる第2のキャップ部材移動機構と、 前記第1のキャップ部材移動機構と前記第2のキャップ
    部材移動機構とを駆動する共通の駆動源と、を具備する
    回復処理装置。
  2. 【請求項2】 前記キャップ部材の内側を吸引する吸引
    手段と、該吸引手段を駆動する、前記共通の駆動源とは
    別の駆動源と、を更に具備することを特徴とする請求項
    1に記載の回復処理装置。
  3. 【請求項3】 前記第2のキャップ部材移動機構によ
    り、前記キャップ部材の一部が前記密封状態位置から前
    記待機位置との間の位置に離隔せしめられる動作中に、
    前記別の駆動源に駆動を行わせる制御部を備えることを
    特徴とする請求項2記載の回復処理装置。
  4. 【請求項4】 前記キャップ部材の内側と外気とを選択
    的に連通状態とする連通弁をさらに備え、該連通弁が前
    記共通の駆動源により駆動されることを特徴とする請求
    項1または2記載の回復処理装置。
  5. 【請求項5】 前記別の駆動源は、前記記録媒体の搬送
    手段に駆動力を伝達する駆動力伝達機構部に、連結され
    ることを特徴とする請求項1乃至4記載の回復処理装
    置。
  6. 【請求項6】 前記別の駆動源は、駆動力を間欠的に前
    記吸引手段に供給する間欠駆動機構を含むことを特徴と
    する請求項1乃至5記載の回復処理装置。
  7. 【請求項7】 前記間欠駆動機構は、駆動源からの駆動
    力が伝達されるサンギアを含む遊星歯車機構と、該遊星
    歯車機構における少なくとも一つの遊星歯車に選択的に
    噛み合わされ駆動力を前記吸引手段に伝達する歯車とを
    含んでなることを特徴とする請求項6記載の回復処理装
    置。
  8. 【請求項8】 前記駆動力伝達機構部は、前記吸引手段
    が所定期間待機状態にある場合、該所定期間以上の遅れ
    期間をもって駆動力を伝達することを特徴とする請求項
    5記載の回復処理装置。
  9. 【請求項9】 前記駆動力伝達機構部は、前記記録媒体
    の搬送手段に所定の回転方向の駆動力を伝達する一方向
    クラッチ機構を含むことを特徴とする請求項5または8
    記載の回復処理装置。
  10. 【請求項10】 前記吸引手段は、前記キャップ部材の
    内部に連通する弾性のある管路形成部材と、該管路形成
    部材内に負圧が生じるように該管路形成部材の外周部を
    連続的に回動しながら扱くローラ部材と、前記ローラ部
    材と協働して該管路形成部材を挟持する管路形成部材収
    容部材と、該ローラ部材を回動可能に保持する保持部材
    とを含んでなることを特徴とする請求項2乃至9記載の
    回復処理装置。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至10記載の回復処理装置
    と、記録媒体の記録面に対して記録動作を行う記録ヘッ
    ドを含んでなる記録部と、前記記録媒体を前記記録部の
    記録動作に応じて搬送する搬送手段と、前記記録部の記
    録ヘッドを前記記録媒体の記録面に対向して移動させる
    移動手段と、を具備して構成される回復処理装置を備え
    る記録装置。
  12. 【請求項12】 前記記録ヘッドは、インクを加熱して
    吐出口を通じて吐出する電気熱変換体を有することを特
    徴とする請求項1乃至10記載の回復処理装置。
JP2001049466A 2001-02-23 2001-02-23 回復処理装置、および、それを備える記録装置 Pending JP2002248781A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001049466A JP2002248781A (ja) 2001-02-23 2001-02-23 回復処理装置、および、それを備える記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001049466A JP2002248781A (ja) 2001-02-23 2001-02-23 回復処理装置、および、それを備える記録装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002248781A true JP2002248781A (ja) 2002-09-03

Family

ID=18910567

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001049466A Pending JP2002248781A (ja) 2001-02-23 2001-02-23 回復処理装置、および、それを備える記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002248781A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009051226A (ja) * 2003-04-02 2009-03-12 Seiko Epson Corp 液体噴射装置
JP2011073316A (ja) * 2009-09-30 2011-04-14 Brother Industries Ltd 画像記録装置
US8702201B2 (en) 2009-08-31 2014-04-22 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Ink discharge apparatus

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009051226A (ja) * 2003-04-02 2009-03-12 Seiko Epson Corp 液体噴射装置
JP4655142B2 (ja) * 2003-04-02 2011-03-23 セイコーエプソン株式会社 液体噴射装置
US8702201B2 (en) 2009-08-31 2014-04-22 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Ink discharge apparatus
JP2011073316A (ja) * 2009-09-30 2011-04-14 Brother Industries Ltd 画像記録装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1404523B1 (en) Ink jet printer
EP0854041B1 (en) Pump for an ink jet recording apparatus
US20060001715A1 (en) Air bubble removal in an ink jet printer
JPH09187953A (ja) インクジェット記録装置
US6578948B2 (en) Ink jet recording apparatus and recovery method thereof
JP2001071534A (ja) プリント装置
JP2001071523A (ja) プリント装置
JP4811013B2 (ja) 液体噴射装置
JP2002248781A (ja) 回復処理装置、および、それを備える記録装置
JP2007223227A (ja) ヘッドの維持回復装置、液滴を吐出する装置、画像形成装置
US7543909B2 (en) Wiper device and liquid ejection apparatus
JP3797548B2 (ja) インクジェット式記録装置
JP4923341B2 (ja) 印字装置およびインクジェットヘッド回復方法
JP2002301831A (ja) インクジェット式記録装置
JP4923342B2 (ja) 印字装置
JPH1148498A (ja) インクジェットプリンタ
JPH1170668A (ja) インクジェットプリンタにおけるインク供給流路の開閉機構
JP2002234188A (ja) インクジェットプリンタ
JP4158614B2 (ja) 回転体、駆動変換装置、クリーニング装置及び液体噴射装置
JP2005186487A (ja) ポンプユニット及び液体噴射装置
JP3551622B2 (ja) プリンタの動力伝達制御機構
JP2000117994A (ja) インクジェット記録装置
JPH08174858A (ja) インクカートリッジ
JP2003019808A (ja) 印字装置
JP2002248797A (ja) インクジェット記録装置