JP2001071523A - プリント装置 - Google Patents

プリント装置

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JP2001071523A
JP2001071523A JP25088299A JP25088299A JP2001071523A JP 2001071523 A JP2001071523 A JP 2001071523A JP 25088299 A JP25088299 A JP 25088299A JP 25088299 A JP25088299 A JP 25088299A JP 2001071523 A JP2001071523 A JP 2001071523A
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JP
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head unit
liquid ejecting
ink
ejecting head
liquid
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Shinya Asano
晋也 浅野
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヘッド搭載部材に搭載されている液体噴射ヘ
ッドユニットを取り外すときに、液体噴射ヘッドユニッ
トに連結されているインク供給部材を破損しないように
する。 【解決手段】 ヘッド搭載部材200に搭載されている
液体噴射ヘッドユニットを取り外すとき、液体噴射ヘッ
ドユニットに連結されているインク供給部材が配管着脱
機構234により離脱されてからヘッド保持機構237
による保持が解除されるので、ヘッド保持機構237に
よりヘッド搭載部材200に保持された状態の液体噴射
ヘッドユニットからインク供給部材が配管着脱機構23
4により離脱されることになり、インク供給部材が液体
噴射ヘッドユニットから適正でない方向に離脱されない
ので、液体噴射ヘッドユニットを取り外すときのインク
供給部材の破損を防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント媒体にイ
ンク滴を吐出して画像をプリントするプリント装置に関
し、特に、液体噴射ヘッドユニットが着脱自在なプリン
ト装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プリンタ、複写機およびファクシ
ミリ等の機能を有する画像プリント装置、あるいはコン
ピュータやワードプロセッサ等を含む複合型電子機器や
ワークステーションの出力機器として用いられる画像プ
リント装置は、プリント信号に対応して印刷用紙やプラ
スチック薄板等のプリント媒体に画像をプリントする。
【0003】例えば、インクジェット方式のプリント装
置は、プリント信号に対応して液体噴射ヘッドユニット
がインクを吐出することでプリント媒体に画像をプリン
トする構造となっており、この液体噴射ヘッドユニット
が交換自在な構造が一般的である。
【0004】このようなプリント装置は、液体噴射ヘッ
ドユニットとインクタンクとヘッド搭載部材と相対移動
機構とを、少なくとも具備している。ヘッド搭載部材
は、キャリッジ等と呼称されており、液体噴射ヘッドユ
ニットが着脱自在に搭載される。
【0005】インクタンクは、ヘッド搭載部材に搭載さ
れた液体噴射ヘッドユニットに配管され、液体噴射ヘッ
ドユニットにインクを供給する。相対移動機構は、例え
ば、ヘッド搭載部材を主走査移動させるヘッド移動機構
と、プリント媒体を副走査移動させる用紙搬送機構から
なり、ヘッド搭載部材に搭載された液体噴射ヘッドユニ
ットと対向する位置にプリント媒体を配置して相対移動
させる。
【0006】上述のような構造のプリント装置では、一
般的に液体噴射ヘッドユニットは、インク保持部と入力
端子とインク吐出手段とを具備しており、ヘッド搭載部
材は、搭載部材本体と出力端子とヘッド保持機構とイン
ク供給部材とを具備している。
【0007】液体噴射ヘッドユニットのインク保持部
は、微細な液体吐出口(オリフィス)や液路を内包して
おり、外部のインクタンクから供給されるインクを一時
保持する。液体噴射ヘッドユニットの入力端子は、ヘッ
ド搭載部材の出力端子と接続される構造に形成されてお
り、プリント信号が外部入力される。
【0008】液体噴射ヘッドユニットのインク吐出手段
は、例えば、ピエゾ素子などの電気機械変換体や発熱素
子などの電気熱変換体からなり、インク保持部に一時保
持されたインクを入力端子に入力されるプリント信号に
対応した機械動作や発熱作用により外部に吐出させる。
【0009】ヘッド搭載部材の搭載部材本体は、液体噴
射ヘッドユニットが搭載される部分であり、出力端子
は、液体噴射ヘッドユニットの入力端子に接離自在に接
続されてプリント信号を伝送し、インク供給部材は、イ
ンクタンクのインクを液体噴射ヘッドユニットのインク
保持部に供給する。
【0010】なお、上述のような出力端子とインク供給
部材とはヘッド部材本体に固定されており、上述のよう
にヘッド搭載部材の搭載部材本体に液体噴射ヘッドユニ
ットを搭載すると、この動作により出力端子が入力端子
に接続されるとともにインク供給部材がインク保持部に
連結される。
【0011】このようなインク供給部材にも各種構造が
存在するが、例えば、その一つとして先端近傍が開口し
た中空針がある。このような場合、液体噴射ヘッドユニ
ットは、インク保持部の少なくとも一部が弾性部材で封
止されており、自身の弾性により閉塞される小穴が事前
に形成されている。
【0012】そこで、ヘッド搭載部材の搭載部材本体に
液体噴射ヘッドユニットを搭載すると、この動作により
上述の中空針が弾性部材の小穴に圧入されて貫通され
る。ヘッド保持機構は、回動自在に支持されたレバーな
どからなり、搭載部材本体に搭載された液体噴射ヘッド
ユニットを保持する。
【0013】
【発明が解決しようとしている課題】上述のようなプリ
ント装置では、ヘッド搭載部材から液体噴射ヘッドユニ
ットを取り外す場合には、ヘッド保持機構による保持を
解除してから、液体噴射ヘッドユニットをヘッド搭載部
材から取り外すことになる。しかし、ヘッド保持機構に
よる保持を解除された液体噴射ヘッドユニットは任意の
方向に移動自在であるため、例えば、液体噴射ヘッドユ
ニットが適正でない方向に取り外されて中空針等からな
るインク供給部材を破損することがある。
【0014】特に、インク供給部材の中空針を液体噴射
ヘッドユニットの弾性部材の小穴に圧入している構造で
は、強固でないインク供給部材が弾性部材により全周方
向から保持されているので、液体噴射ヘッドユニットが
適正でない方向に変位されるとインク供給部材が簡単に
破損することになる。
【0015】また、上述のようにヘッド搭載部材に液体
噴射ヘッドユニットを搭載することで、ヘッド搭載部材
の出力端子と液体噴射ヘッドユニットの入力端子とが接
続される構造では、ヘッド搭載部材から液体噴射ヘッド
ユニットを取り外すとき、出力端子と入力端子とが離反
してからインク供給部材が液体噴射ヘッドユニットから
離脱することになる。
【0016】つまり、液体噴射ヘッドユニットからイン
ク供給部材が離脱する時点では入力端子に制御信号を外
部入力できないので、インク供給部材が離脱するときに
液体噴射ヘッドユニットからインクが外部に漏出するこ
とを、信号入力により防止することもできない。
【0017】本発明の目的は、ヘッド搭載部材に搭載さ
れてヘッド保持機構により保持されている液体噴射ヘッ
ドユニットをインク供給部材を破損することなく容易に
取り外すことができ、ヘッド搭載部材に搭載されている
液体噴射ヘッドユニットを取り外すときのインクの漏出
を防止することもできるプリント装置を提供することで
ある。
【0018】
【課題を解決する手段及び作用】本発明のプリント装置
は、外部から供給されるインクを外部から入力されるプ
リント信号に対応して吐出する液体噴射ヘッドユニット
と、該液体噴射ヘッドユニットが着脱自在に搭載される
ヘッド搭載部材と、移動自在に支持されて前記液体噴射
ヘッドユニットを前記搭載部材本体に着脱自在に保持す
るヘッド保持機構と、前記液体噴射ヘッドユニットのイ
ンク保持部に着脱自在に連結されてインクを供給するイ
ンク供給部材と、該インク供給部材を移動自在に支持し
て前記搭載部材本体に搭載された前記液体噴射ヘッドユ
ニットのインク保持部に着脱自在に連結させる配管着脱
機構と、を具備しており、前記液体噴射ヘッドユニット
を前記ヘッド搭載部材に着脱するときの前記ヘッド保持
機構の位置に対応して前記配管着脱機構の位置が規制さ
れている。
【0019】従って、本発明のプリント装置では、ヘッ
ド搭載部材に液体噴射ヘッドユニットを装着する場合、
まず、液体噴射ヘッドユニットを搭載部材本体に搭載し
て移動自在なヘッド保持機構で保持すると、液体噴射ヘ
ッドユニットがヘッド搭載部材の適正な位置に位置決め
されて配置される。つぎに、ヘッド保持機構により搭載
部材本体に保持された液体噴射ヘッドユニットのインク
保持部に配管着脱機構によりインク供給部材を連結さ
せ、これで液体噴射ヘッドユニットにインクが供給され
る状態とする。ヘッド搭載部材に搭載された液体噴射ヘ
ッドユニットをヘッド保持機構により保持してから配管
着脱機構によりインク供給部材を連結するので、適正に
保持されていない液体噴射ヘッドユニットにインク供給
部材が連結されることがない。
【0020】また、ヘッド搭載部材に搭載されている液
体噴射ヘッドユニットを取り外す場合は、まず、液体噴
射ヘッドユニットから配管着脱機構によりインク供給部
材を離脱させ、このインク供給部材が離脱した液体噴射
ヘッドユニットのヘッド保持機構による保持を解除し、
この保持が解除された液体噴射ヘッドユニットをヘッド
搭載部材から取り外す。液体噴射ヘッドユニットに連結
されているインク供給部材が配管着脱機構により離脱さ
れてからヘッド保持機構による保持が解除されるので、
ヘッド保持機構によりヘッド搭載部材に保持された状態
の液体噴射ヘッドユニットからインク供給部材が配管着
脱機構により離脱されることになり、インク供給部材が
液体噴射ヘッドユニットから適正でない方向に離脱され
ない。
【0021】上述のようなプリント装置において、前記
搭載部材本体に搭載された前記液体噴射ヘッドユニット
に前記配管着脱機構が前記インク供給部材を連結した状
態では、前記ヘッド保持機構は、前記搭載部材本体に搭
載された前記液体噴射ヘッドユニットを保持する位置に
配置されることも可能である。
【0022】この場合、搭載部材本体に搭載された液体
噴射ヘッドユニットに配管着脱機構によりインク供給部
材が連結されているとき、搭載部材本体に搭載された液
体噴射ヘッドユニットをヘッド保持機構が保持している
ので、インク供給部材が連結されている液体噴射ヘッド
ユニットのヘッド保持機構による保持が解除されること
がない。
【0023】上述のようなプリント装置において、前記
ヘッド保持機構が前記搭載部材本体に前記液体噴射ヘッ
ドユニットを保持した状態では、前記配管着脱機構は、
前記液体噴射ヘッドユニットから離脱した位置と連結さ
れた位置とに前記インク供給部材を移動自在に配置する
ことも可能である。
【0024】この場合、ヘッド保持機構により液体噴射
ヘッドユニットが搭載部材本体に保持されたとき、配管
着脱機構によりインク供給部材が液体噴射ヘッドユニッ
トに着脱されるので、ヘッド保持機構により保持された
液体噴射ヘッドユニットにはインク供給部材が着脱自在
である。
【0025】上述のようなプリント装置において、前記
液体噴射ヘッドユニットは、前記インク保持部の少なく
とも一部が弾性部材で封止されており、前記インク供給
部材は、先端近傍が開口した中空針からなり、前記配管
着脱機構は、前記インク供給部材の中空針を前記液体噴
射ヘッドユニットの弾性部材に貫通させていることも可
能である。
【0026】この場合、液体噴射ヘッドユニットのイン
ク保持部の少なくとも一部を封止している弾性部材に、
インク供給部材の先端近傍が開口した中空針を配管着脱
機構が貫通させている。このように中空針を弾性部材に
貫通させている構造では、強固でないインク供給部材が
全周方向から保持されていることになるが、ヘッド保持
機構により保持されている液体噴射ヘッドユニットの弾
性部材からインク供給部材の中空針が配管着脱機構によ
り適正な方向に着脱される。
【0027】上述のようなプリント装置において、前記
インク供給部材は、前記液体噴射ヘッドユニットのイン
ク保持部から空気を放出させる空気放出部材が並設され
ており、前記配管着脱機構は、前記インク供給部材とと
もに前記空気放出部材も前記液体噴射ヘッドユニットに
着脱自在に連結させることも可能である。
【0028】この場合、液体噴射ヘッドユニットのイン
ク保持部に配管着脱機構によりインク供給部材と空気放
出部材とが着脱自在に連結され、このように連結された
空気放出部材がインク保持部から空気を放出させるの
で、インク供給部材からインク保持部にインクが容易に
供給される。
【0029】上述のようなプリント装置において、前記
液体噴射ヘッドユニットは、前記インク保持部の少なく
とも一部が弾性部材で封止されており、前記空気放出部
材は、先端近傍が開口した中空針からなり、前記配管着
脱機構は、前記空気放出部材の中空針を前記液体噴射ヘ
ッドユニットの弾性部材に貫通させていることも可能で
ある。
【0030】この場合、液体噴射ヘッドユニットのイン
ク保持部の少なくとも一部を封止している弾性部材に、
空気放出部材の先端近傍が開口した中空針を配管着脱機
構が貫通させている。このように中空針を弾性部材に貫
通させている構造では、強固でない空気放出部材が全周
方向から保持されていることになるが、ヘッド保持機構
により保持されている液体噴射ヘッドユニットの弾性部
材から空気放出部材の中空針が配管着脱機構により適正
な方向に着脱される。
【0031】上述のようなプリント装置において、前記
液体噴射ヘッドユニットを前記ヘッド搭載部材に搭載し
て前記ヘッド保持機構により保持すると前記入力端子と
前記出力端子とが接続されることも可能である。
【0032】この場合、ヘッド搭載部材に搭載されてヘ
ッド保持機構により保持されている液体噴射ヘッドユニ
ットからインク供給部材が離脱される時点では、液体噴
射ヘッドユニットの入力端子とヘッド搭載部材の出力端
子とが確実に接続されているので、例えば、インク供給
部材が離脱されるときのインクの漏出を防止する制御信
号を液体噴射ヘッドユニットに外部入力できる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。
【0034】[全体構成]まず、本発明の構成を採用し
たプリント装置について説明する。このプリント装置
は、封筒および適時切断可能な連続紙などの2種類のプ
リント媒体に対応するように固定的に設けられた複数の
プリント位置をもち、所定の印刷パターンを連続的に印
刷するものであり、プリントマシン本体に着脱可能に搭
載される。
【0035】このプリント装置は以下のユニットを含ん
でいる。すなわち、インクを吐出することによりプリン
トをおこなう液体噴射ヘッドユニット401と、液体噴
射ヘッドユニット401をプリント位置および待機位置
に移動させるキャリッジユニットと、液体噴射ヘッドユ
ニット401にインクを供給するためのインク供給系ユ
ニット10およびそれに着脱自在なメインタンク501
と、液体噴射ヘッドユニット401の吐出不良などの不
具合を回復するための回復系ユニット300と、以上の
各ユニットを収納するフレームユニット70と、プリン
トの電気的制御をおこなう制御基板80および電源ユニ
ット90とを有している。
【0036】以下、このプリント装置の詳細な構成を、
前記した各ユニット毎に説明する。
【0037】[フレームユニット]まず、図1〜2を参
照してフレームユニット70について説明する。
【0038】底板56は、略L字型に曲げられた板金で
あり、底部には距離を一定に保つための平行な突き当て
箇所(不図示)が左右に数箇所あり、底部両端には突出
する位置決め突起56A,56Bと、複数のネジ切り部
がある。左側板54と右側板55には、位置決め突起5
6A,56Bが差し込まれる位置決め穴がある。位置決
め突起56A,56Bがいずれも位置決め穴に差し込ま
れた状態で、底板56のネジ切り部をそれに対応する箇
所のネジ穴に、底板の突き当て箇所までネジこむことに
より、底板56を中央のステーとして左右側板54,5
5が平行に組み付けられている。略L字型に立ち上がる
前面部56Cと反対側に位置するリヤプレート53がネ
ジ止めされることで、上方に開口した箱形状のプリント
装置の外殻が形成されている。
【0039】底板56の底部には、前方(図面左方)に
1ヶ所、後方に2ヶ所合計3ヶ所の円筒状の足が、カシ
メにより取り付けられている。この足がプリントマシン
本体のネジ部突起(不図示)に嵌合することにより、底
板56がプリントマシン本体にネジ止め固定可能にな
る。さらに底部には長穴(不図示)があり、前方の足6
0Aと対になってプリントマシン本体との位置決めがお
こなわれる。
【0040】このプリント装置は、2種類のプリント媒
体を搬送するスペースをもつ。一方の搬送スペースは以
下のような構成である。略L字型の前面部(立ち上がり
部)56Cの上方に、Lアングルのレジスト板57が、
左右側板54,55にまたがるようにネジ止め固定され
ている。このプリントマシンのプリント媒体である封筒
は、プリントマシン本体の封筒搬送用ベルトの上面とレ
ジスト板57の下面にはさまれ、レジスト板57の内側
屈曲部に沿って図1左方から右方へ搬送される。
【0041】他方の搬送スペースは以下のような構成で
ある。図2において、左側板54の中央部のへこみ54
Aと右側板55の角窓55Aを結ぶ位置が、連続紙の搬
送スペースを形成する樋の設置位置である。図示しない
が、樋は、連続紙の格納庫と搬送駆動系を搭載した連続
紙搬送ユニットの先端とに設置されている。樋の先端に
形成された位置決めダボを右側板55の位置決め穴55
Bに差し込むことにより、本プリント装置と連続紙搬送
ユニットの位置を確定し、樋を左側板54にネジ止めす
ることでプリント装置と連続紙搬送ユニットは一体化す
る。
【0042】(CRフレームおよびキャリッジユニッ
ト)左右側板54,55の間の中央付近において、CR
フレーム201が底板56の底部に直立するように固定
されている。左右側板54,55を平行に組み付けるた
めの突き当て箇所に、それぞれ等距離でCRフレーム2
01の差込穴が設けられており、底板56の略L字型の
前面部(立ち上がり部)56Cの上方とリヤプレート5
3の上部に、CRフレーム201を鉛直方向に規制させ
る溝53Bが形成されている。この溝53BによりCR
フレーム201が底板56の底部から直立している。な
お、部品名にCRと表示されているのはキャリッジに関
連する部材であることを示している。
【0043】プリントをおこなうための液体噴射ヘッド
ユニット401を搭載するキャリッジ200は、CRフ
レーム201の右側のプリント媒体の搬送方向下流側に
装着され、前記した2系統の搬送スペース間を移動可能
である。
【0044】(インク供給系ユニット)図1に示すよう
に、CRフレーム201の左側には、プリント媒体の搬
送方向上流側に、大容量のメインタンク501を複数収
納し、インクを吐出する液体噴射ヘッドユニット401
へインクを供給するためのインク供給系ユニット10が
ある。このインク供給系ユニット10は、メインタンク
501を複数収納し、メインタンク501内のインクを
導出するための機能を備えたタンク収納部11と、導出
したインクを液体噴射ヘッドユニット401へ供給する
ためのサブタンクユニット12とで構成されている。詳
細な構成については後述する。
【0045】(回復系ユニット)図1に示すように、C
Rフレーム201の右側の、プリント媒体の搬送方向下
流側であって、前記した2つの搬送スペースの間には、
液体噴射ヘッドユニット401の吐出不具合を回復する
ための回復系ユニット300が設置されている。この回
復系ユニット300は、吐出不具合を回復するために液
体噴射ヘッドユニット401からインクを強制的に排出
させるものであり、この時に消費された廃インクは、底
板56に開口した回復系ユニット10の下部の穴からプ
リントマシン本体内の廃インク溜めに排出される。
【0046】(制御基板および電源ユニット)プリント
動作および本プリント装置のシステムをコントロールす
る制御基板80は、箱状のフレームユニット70の外側
リヤプレート53の背面に固定されている。図示しない
が、プリントマシン本体からの信号を受け取る接続コネ
クタがフレームユニットから露出した状態で、この制御
基板80はカバーに覆われている。カバーは、制御基板
80の制御信号をキャリッジ200内の液体噴射ヘッド
ユニット401に送るためのケーブルと、キャリッジ2
00と制御基板80に接続するための開口とを有してい
る。
【0047】電源ユニット90は、制御基板80の反対
側であってフレームユニット70の内側において、リヤ
プレート53に固定されている。外部からの電源を受け
取る電源レセプタクルは、左側板54に開口された角穴
に装着され、フレームユニットの外側から接続される。
電源ユニット90は、制御基板80とキャリッジ200
上の基板とに電源を供給するように結線される。
【0048】[タンク収納部]次に図3〜5を参照して
タンク収納部11の説明をする。タンクホルダ59はメ
インタンク501を収納し保持するためのフレームであ
り、メインタンク501の挿入口となる部分が上方に開
口している。タンク収納部11はコ字型に形成されてお
り、下部一端が底板56に接した状態で、一側面が左側
板54にネジ止めされて固定されている。上方の開口部
にはタンクスロット27がはめこまれ、メインタンク5
01挿入口で開口面積が大きく、収納部に向かうにつれ
て狭くなりメインタンク501の断面積に近づくような
形状である。タンクスロット27の下方には、複数のメ
インタンク501を対面状態で挟持し得るように、メイ
ンタンク501の位置を決める位置決めレール29とタ
ンクガイド(不図示)が設けられている。メインタンク
501の挿入断面の短辺の一つに設けられている、挿入
方向に沿って延びるリブ524(図5参照)が、位置決
めレール29の溝に嵌合することにより、メインタンク
501の一辺が位置決めされる。なお、他辺は短辺を挟
持するように位置決めされて、挿入位置が決まる。
【0049】針ベース51はメインタンク501の収納
底51Aを構成しており、この収納底51Aには、イン
クの導出口となる中空針52が鉛直上方に向けて固定さ
れている。中空針52は、先端が鋭利で側面に穴が空い
ている金属管であり、直線部分が半分ほど埋められた状
態でインク検出板(不図示)によって固定されており、
1個のメインタンク501に対して2本ずつ設けられて
いる。
【0050】後述するが、メインタンク501の底部に
は中空針52と対向可能な位置に連通口が設けられてお
り、この連通口はゴム栓513で塞がれている。メイン
タンク501の装着時に、メインタンク501の底部が
収納底51Aに到達すると、メインタンク501の連通
口を塞ぐゴム栓513を中空針52が貫通し、メインタ
ンク501内のインクが中空針52を介して外部(後述
するインク供給系ユニット)に導出可能になる。なお、
一方の連通口および中空針52はインクの導出口とな
り、他方の連通口および中空針52はメインタンク50
1に空気を戻す通路となって、メインタンク501の気
液交換を円滑にする役目を果たす。前記したインク検出
板の一端は導線によって制御基板80に電気的に接続さ
れている。インク検出板を介して、メインタンク501
内に先端を露出している2本の中空針52の間の電流値
を測定することにより、メインタンク501内のインク
の有無を検知することができる。
【0051】タンク収納部11の中央付近には、中空針
52の尖端で操作者が怪我をしないための危険防止扉4
1が、メインタンク501と同数設置されている。
【0052】まず、図3を参照して、タンク収納部11
にメインタンク501が装着されていない状態について
説明する。
【0053】危険防止扉41は、タンク収納部11の側
部に回動中心41Aをもち、ねじりコイルバネ61によ
りタンク挿入口方向へ付勢されている。そしてこの付勢
力による回動は位置決めレール29の凸部29Aで止め
られるので、危険防止扉41の回動範囲の一端は姿勢が
ほぼ水平状態となる位置で規制される。危険防止扉41
の自由端41Bの下方には、危険防止扉41の開閉を制
限するストッパー44,45が設けられている。ストッ
パー44と45は互いに対称で、回転可能に設けられて
いる。その回転中心は、2個のメインタンク501が装
着された時に両メインタンク501の隙間にあたる部分
の下方に位置している。ストッパー44,45は、タン
クホルダ59の2側面に支点の腕を差込んで固定され、
上方の一端が危険防止扉41の回転半径内で自由端と係
合可能に位置するように、直角からすこし傾いた角度4
4Cに傾斜して設けられている。
【0054】メインタンク501が装着されていない状
態では、ストッパー44,45の位置決めレール側の端
部44A,45Aが、レールの溝部に進入して姿勢を保
持している。この時点で危険防止扉41を下方に押して
も、危険防止扉41の自由端がストッパー44,45の
上方部で回転を止められて危険防止扉41は開放しな
い。
【0055】メインタンク501を挿入し始めるとメイ
ンタンク501のリブが位置決めレール内に進入したス
トッパー44,45の端部44A,45Aを押しのけ
る。図4に示すように、ストッパー44,45は押しの
けられることによりその傾斜が直角近くになり、危険防
止扉41の自由端の回転半径内から出るため、扉は下方
に回転可能になる。従って、メインタンク501は危険
防止扉41に妨げられることなく収納底に向けてさらに
挿入される。
【0056】[サブタンクユニット] (インク供給系流路の概要)次に、メインタンク501
から液体噴射ヘッドユニット401へインクを供給する
流路とその構成について図51〜図54を参照して説明
する。
【0057】液体噴射ヘッドユニット401のノズル面
401aのメニスカスが加圧により破壊されないよう液
体噴射ヘッドユニット401内のインクに水頭差による
負圧を与えるため、メインタンク501と液体噴射ヘッ
ドユニット401の流路の途中にてノズル面401aよ
りも低い位置にサブタンクユニット12が設置されてい
る(図51参照)。また液体噴射ヘッドユニット401
には液体噴射ヘッドユニット401の共通液室を負圧に
するための圧力発生手段5(73)が接続されている。
サブタンクユニット12、液体噴射ヘッドユニット40
1、および圧力発生手段5のそれぞれの間はゴムジョイ
ントとチューブで連結されている。
【0058】サブタンクユニット12は図52に示すよ
うに、複数の小部屋を形成するサブタンクベース37と
サブタンクカバー38を有する。サブタンクユニット1
2は、水頭差発生のための第1の小部屋71(以後、
「水頭差発生室」と呼ぶ)と、液体噴射ヘッドユニット
401内にインクが満タンになったことを検知するため
の電極が設けられた第2の小部屋72(以後、「満タン
検知室」と呼ぶ)と、吸引負圧を発生させる圧力発生手
段73と、それぞれの部屋のインク出入り口に設けられ
た開閉可能な5種類のバルブとによって概ね構成されて
いる。それぞれのバルブの開閉の組み合わせにより、流
路を変えることでインク供給に関わる各種のモードを実
現する。
【0059】すなわち、一本目の中空針52Aによりメ
インタンク501から導出されたインクは、針に接続さ
れた針ジョイント36(図3参照)および第1の供給チ
ューブ76により供給バルブ81を経て水頭差発生室7
1に一時溜め置きされる。水頭差発生室71のインク導
出口にはプリントバルブ82があり、プリントチューブ
77を経由して鉛直上方に向かい、ほぼキャリッジ20
0と同じ高さでL型の流路をもつゴムジョイント−L1
8を複数個並べたジョイント部(不図示)でインクの方
向をキャリッジ走行方向に変更し、さらにキャリッジ2
00から伸びるチューブに接続され、液体噴射ヘッドユ
ニット401にインクを供給する(キャリッジ200お
よび液体噴射ヘッドユニット401でのインク循環は後
述する)。
【0060】液体噴射ヘッドユニット401の共通液室
の泡だまりを抜き取るための上方に連結されたチューブ
は再度ジョイント部(不図示)にもどり、ゴムジョイン
ト−Lを経て鉛直下方に向けられた吸引チューブ78か
ら圧力発生手段73に接続される。
【0061】圧力発生手段73はポンプの駆動により負
圧を発生し、液体噴射ヘッドユニット401の共通液室
を負圧にすることでインク流路の最上流側のメインタン
ク501のインクを引き出すようにして液体噴射ヘッド
ユニット401に供給する。構成については後述する。
【0062】圧力発生手段73の流路後方(排出側)は
満タン検知室72に連結する。前記連結口を満タン検知
室72の流入口とすれば、流出口は3ヶ所ある。一つは
連通バルブ83を介して水頭差発生室71とつながる第
1の流出口、二つ目は大気開放をおこなう大気バルブ8
4であり、連通バルブ83と大気バルブ84を開放する
ことで液体噴射ヘッドユニット401のノズル面とサブ
タンクユニット12の液面に水頭差が発生する。三つ目
の流出口は気液交換バルブ85であり、その延長上還流
チューブ79の後方に二本目の中空針52Bを介して、
メインタンク501に至る。二本目の中空針52Bは主
に空気を流通することでメインタンク501の中の気液
交換に用いられる。
【0063】サブタンクユニット12は、複数の液体噴
射ヘッドユニット401にインクを供給する複数のメイ
ンタンク501にそれぞれ独立に複数個設けられてい
る。
【0064】(圧力発生部)次に、図53及び図54を
参照し、前述の圧力発生手段について説明する。
【0065】符号4005はサブタンクホルダ58にネ
ジ止めされた供給用モータであり、正転方向の回転はギ
ヤ列を構成するピニオンギヤ4005A、アイドラギヤ
28及びポンプカム26の外周ギヤで減速されながらポ
ンプカム26内の偏心溝カムを回転させる。
【0066】前記ギヤ列を中心に対称の位置にポンプレ
バーL22とポンプレバーR21が配置されていて、両
ポンプレバー21,22ともほぼ中央に形成された回転
穴を通してサブタンクホルダ58にカシメ固定されたポ
ンプレバー軸47A,47Bを回転軸として回動可能で
ある。ポンプレバーL,Rの一端はコロ(不図示)を介
して、偏心溝カムの中に摺動可能であり、ポンプカム2
6の一回転はポンプレバーL,Rの他端の往復運動に変
わる。
【0067】ポンプレバーL,Rの他端は先細りに溝で
ポンプゴム16の丸コブ16Aをつかんでいる。ポンプ
ゴム16は中央に丸コブ16Aを配し薄肉の茶碗型シリ
ンダー部16Bと底付き円筒部16Cで構成される。茶
碗型シリンダー部16Bはサブタンクベース37の丸ザ
グリ(不図示)で圧力発生室を形成する。丸ザグリの中
央穴には圧力発生室側に傘をもつ傘バルブ17が抜け止
め17Aによって固定されている。丸ザグリの傘内径位
置にインク流路が適時開口する。前記開口側(傘と反対
側)にはさらにL−ジョイント25により小部屋が形成
され、液体噴射ヘッドユニット401から延長される吸
引チューブ78が接続される。
【0068】丸ザグリはさらに満タン検知室72につな
がる溝37Bを有し、ポンプゴム16の薄肉の底付き円
筒部16Cは周囲をサブタンクベース37の円筒入り口
で密閉し、溝の先端も塞いでいる。ポンプゴム16はポ
ンププレート33とサブタンクベース37およびL−ジ
ョイント25に挟まれているのでこれらをネジ止めする
ことで茶碗型シリンダー部16Bは密閉状態で固定され
る。
【0069】今、供給用モータ4005の駆動によりポ
ンプカム26が半回転し、ポンプレバーL,Rが丸コブ
16Aを介して茶碗型シリンダー16B内部をつぶす方
向に動いた(往動作)とする。内部で高まった圧力は傘
バルブ17にもかかるため傘の下の開口は大気と連通せ
ずに他に逃げ道を探す。溝37Bの先端をふさぐ底付き
円筒部16Cは薄肉であるため、外側の高圧と内側の低
圧のため内側にゴムが倒れ茶碗型シリンダ16B内部の
加圧された気体は満タン検知室72に排気される。
【0070】次にポンプカム26の残りの半回転により
茶碗型シリンダ16Bを広げる方向に動いた(復動作)
とする。シリンダ内部は負圧になる。ポンプゴムの底付
き円筒部16Cの内側は大気圧、外側溝37Bは負圧で
あり、溝37Bの先端は密閉状態である。シリンダ内部
の負圧はL−ジョイント25の小部屋の大気圧により傘
バルブ17を開放状態に導く。この結果シリンダ内部の
負圧は液体噴射ヘッドユニット401の共通液室方向を
吸引することになる。
【0071】こうしてポンプカム26の連続回転は液体
噴射ヘッドユニット401内部の負圧を増加させる。
【0072】(流路の変更)本実施形態では、5種類の
バルブの変更により、インク供給系の流路は変化し、様
々な機能を実現する。
【0073】サブタンクベース37の上部は流路を形成
する五つの溝とそれぞれに開口する開閉孔37C,37
D,37E、37F、37Gをもつ。溝は開口部を覆っ
て流路を形成する部位と五つの開閉孔を塞ぐダボをもち
上下可能なダイヤフラム部を合わせもつ密閉性と弾力性
に富む単一のゴム部材である、マルチバルブゴム15に
より、複数のバルブの開閉を実現する。
【0074】マルチバルブゴム15はガス透過性が低
く、耐インク性の良い塩素化ブチルゴムが好適である。
【0075】開閉孔を塞ぐダボを中央に形成するダイヤ
フラムの流路の外側にはダボを上下させる先太りの突起
15Aがそれぞれ配置し、前記突起は回動可能なバルブ
レバー24の一端が連動可能に掴んでいる。バルブレバ
ー24は開閉孔の数だけ存在し、サブタンクベース37
の開閉孔の並び方向に回転方向をもって並んでいる。バ
ルブレバー24の支点はレバーアーム23で形成され、
サブタンクカバー38、サブタンクベース37、マルチ
バルブゴム15、レバーアーム23、レバースプリング
(不図示)をサブタンクプレート32と長ネジで共締め
することで一体固定される。マルチバルブゴム15のダ
ボは自然形状で開閉孔を塞ぐ形状をしている。共締めさ
れるレバースプリング(不図示)はさらに開閉孔を塞ぐ
方向に付勢している。
【0076】バルブレバー24の並び位置は二つのサブ
タンクが並んだそれぞれの内側に対称的に配列する。バ
ルブレバー24は回転支点で一様に下方にL字型に曲が
り、他端に摺動力点(不図示)をもつ。2列の摺動力点
の並び中心に前記ポンプカムの中心がある。中心穴がD
カットのポンプカムと連動するバルブシャフト46はサ
ブタンクユニット12の並びと平行にサブタンクホルダ
ー58により回転可能に軸支される。バルブシャフト4
6には一方向クラッチを伴ったタイミングドラム20が
同軸回転可能に装着される。タイミングドラム20には
バルブレバー24のそれぞれの摺動力点を押す突起20
Aが必要回転角度に応じて形成している。突起20Aが
バルブレバー24の摺動力点を押すとき、バルブレバー
24のもう一端はサブタンクベース37の開閉孔を開放
する動作となる。突起がなければ開閉孔は密閉されてい
る。
【0077】タイミングドラム20の回転は供給用モー
ター4005の逆転でおこなう。供給用モータ4005
はパルスモータであり、必要回転角での停止が可能であ
る。すなわち、モーターの逆転時にはタイミングドラム
20に内蔵された一方向クラッチは連れまわりをするの
でバルブの開閉動作のときポンプ動作は行われるが、タ
イミングドラム20の角度が決定し、バルブの状態が定
まったとき、必要に応じてモーターの正転をすればその
流路のままポンプによる負圧発生動作が行われる。
【0078】また、タイミングドラム20には基準位置
(角度)を示すための遮光板(不図示)が突き出てい
る。サブタンクホルダ58に固定されたフォトセンサ5
382により、基準位置を確認し、そこからの必要角度
に応じたステップ数でタイミングドラム20の回転角を
操作し、各種の流路を実現する。
【0079】(流路の状態とその機能)次に、バルブの
開閉の組み合わせによって実現する流路の状態とそのと
きの機能を説明する。機能は「供給1」、「供給2」、「プ
リント」、「循環」、「交換」の5種類である。
【0080】封筒搬送側から見て、左側の組み合わせを
「供給1」としてそれぞれの部品をメインタンク501
(L)、サブタンクユニット12(L)(ユニット内圧
力発生部73(L)、液体噴射ヘッドユニット401
(L)とし、バルブ列を81(L)から85(L)とす
る。右側の組み合わせを「供給系2」としてそれぞれの
部品をメインタンク501(R)、サブタンクユニット
12(R)(ユニット内圧力発生部73(R))、液体
噴射ヘッドユニット401(R)とし、バルブ列を81
(R)から85(R)とする。
【0081】一つ目の組み合わせである「供給1」におい
て開放するバルブは81(L),82(L),85
(L),85(R)であり、閉塞するバルブは83
(L),84(L),81(R),82(R),83
(R),84(R)である。圧力発生部73Lの発生負
圧は上流側液体噴射ヘッドユニット401(L)の共通
液室、水頭差発生室71(L)、メインタンク501
(L)におよび逆順番にインクを吸引していく。このと
き液体噴射ヘッドユニット401(L)のノズル面のメ
ニスカスは破壊を引き起こさないためにノズル面に密閉
するキャップが必要なことはいうまでもない。メインタ
ンク501(L)内のインクは圧力発生部73(L)ま
で到達したあと、シリンダの排出力により満タン検知手
段のある満タン検知室72(L)にいたる。
【0082】満タン検知手段はサブタンクカバーから突
き出た2本の電極49A,49B間に電流を流し、抵抗
値を測定することで同室にインクが充満したことを検知
する。満タン検知室からの二つの流出口大気バルブ84
(L)と気液交換バルブ85(L)は電極49A,49
Bより上方の開閉孔であり、満タンを検知したことでモ
ーターの回転を止め、これ以上のインクの吸引を停止す
る。残りの一つの流出口連通バルブ83(L)は水頭差
発生室71(L)につながる流路であり、その入り口8
3Aは前記電極の露出部より下方に位置する。
【0083】バルブ81(R)の閉塞により、このモー
ドで液体噴射ヘッドユニット401(R)側へのインク
の供給がないことは明白である。
【0084】「供給2」において開放するバルブは85
(L),81(R),82(R)、85(R)であり、
閉塞するバルブは81(L),82(L),83
(L),84(L)、83(R),84(R)である。
「供給1」の説明の如く液体噴射ヘッドユニット401
(R)へのインクの供給であり、液体噴射ヘッドユニッ
ト401(L)へのインク供給はない。
【0085】「プリント」において開放するバルブは82
(L),83(L),84(L),82(R),83
(R),84(R)であり、閉塞するバルブは81
(L),85(L),81(R),85(R)である。
両液体噴射ヘッドユニット401のプリント状態を実現
するインク供給系である。メインタンクからのサブタン
クへのインクの供給は遮断されている。大気バルブ84
(L),84(R)は大気開放状態にするため開放にす
る。連通バルブ83(L),83(R)の開放により、
水頭差発生室のインクと満タン検知室のインクは連通状
態にあり、満タン時は満タン検知室のインク液面が水頭
差の基準となる。
【0086】「循環」において開放するバルブは82
(L),83(L),82(R),83(R)であり、
閉塞するバルブは81(L),84(L),85
(L)、81(R),84(R),85(R)である。
液体噴射ヘッドユニット401の共通液室とサブタンク
ユニットを各ヘッドユニット401毎独立でインク循環
をおこなう。この場合もオリフィス破壊を防ぐためノズ
ル面の密閉キャップをおこなう。
【0087】「交換」のバルブの開放はなく、閉塞は全て
である。インクタンクの交換においては全バルブを閉塞
し、各チューブにおける水頭差によるインク落ちを防
ぐ。
【0088】[キャリッジ]次に、キャリッジ200の
構成について詳細に説明する。
【0089】(キャリッジ保持フレーム)このプリント
装置は、液体噴射ヘッドユニット401を着脱自在に保
持するキャリッジ200を備えている。図6及び図7に
示すように、キャリッジ200は、CRフレーム201
に両端部が固定され互いに平行に配置されたCRシャフ
ト202及びガイドレール203に、封筒及び連続紙の
搬送方向と直交し、かつキャリッジ200に搭載される
液体噴射ヘッドユニット401のノズル列と平行な方向
に沿って摺動自在に支持されている。また、キャリッジ
200は、液体噴射ヘッドユニット401搭載時に液体
噴射ヘッドユニット401のノズル面401aがプリン
ト媒体(封筒及び連続紙)のプリント面と実質的に平行
になるような姿勢で支持されている。
【0090】図8に示すように、ガイドレール203
は、L字型に曲げられた薄い板金であり、CRフレーム
201の上部の折り曲げ部に取付けられ、CRフレーム
201の2個所のエンボス201aとガイドレール20
3の2個所の穴とにより位置決めされ、2つのビスで固
定されている。
【0091】CRフレーム201は前部と後部において
曲げられており、CRシャフト202の固定用の長穴2
01bがあけられている。さらに、図8,9に示すよう
に、CRシャフト202の高さ方向の位置(紙間距離)
調整用に、板金からなるCRギャッププレート204が
前後に取り付けられている。このCRギャッププレート
204は、CRフレーム201に設けられたエンボス2
01cに穴が嵌合し、ここを中心として回転可能であ
る。そして、ビス291によりCRギャッププレート2
04の上部がCRフレーム201に固定されている。C
Rギャッププレート204の中央付近には長穴204b
が設けられ、CRシャフト202がこの長穴204bと
CRフレームの長穴201bとを貫通しているので、C
Rギャッププレート204を回動することによって、両
長穴204b,201bに差し込まれたCRシャフト2
02は上下動する。また、CRギャッププレート204
の上部にはギヤの歯204cが設けられている。この歯
204cと図示しない治具の歯とが噛み合され、治具が
操作されると、CRギャッププレート204が回動し、
それに伴ってCRシャフト202のが上下に移動して高
さ方向の位置(紙間距離)が調整される構成となる。
【0092】さらに、CRフレーム201の前部と後部
とはL字状に立ち曲げてあり、ここに棒状のCRシャフ
トロックバネ205が掛けられている。CRシャフトロ
ックバネ205の中央に、CRシャフト202が位置し
ており、CRシャフトロックバネ205によりCRシャ
フト202は常に一方向(矢印A方向)に付勢されてい
る。よって、CRシャフト202はCRフレーム201
にガタつくことなく固定されている。
【0093】また、図9に示すように、CRシャフト2
02の一方の端部には溝202aが切ってあり、この溝
202aにCRシャフトロックバネ205が嵌合してい
るので、CRシャフト202がスラスト方向(軸方向)
に抜けることはない。
【0094】また、図6,7に示すように、CRフレー
ム201に固定されたCRモータ206によって回転駆
動されるCR駆動プーリ206aと、CRシャフト20
2と平行な方向に摺動自在でかつCRフレーム201に
2本のビスで固定された回転自在のアイドラプーリ20
7との間にかけ回されたCRベルト208の一部に、キ
ャリッジ200が結合されている。CRモータ206を
駆動することにより、CRベルト208が回転され、キ
ャリッジ200がCRシャフト202及びガイドレール
203に沿う方向に往復移動する構成になっている。
【0095】なお、回復系ユニットの項で別途説明する
が、CRフレーム201には回復系ユニット300が取
り付けられており、キャリッジ200に搭載された液体
噴射ヘッドユニット401と回復系ユニット300の距
離のばらつきがなるべく小さくなるように構成されてい
る。
【0096】(キャリッジ停止位置)図10に示すよう
に、このプリント装置には、キャリッジ200の停止位
置が3ヶ所設けられている。プリント装置のほぼ中央に
は、ホームポジションSが設けられており、このホーム
ポジションSにおいて、後述する回復系ユニットのキャ
ップが上下動し、キャリッジ200上に搭載されている
液体噴射ヘッドユニット401のノズル部分をおおう。
ホームポジションSを挟んで前後には印刷ポジションが
あり、手前側が封筒印刷ポジションTで、奥側が連続紙
印刷ポジションUである。
【0097】(キャリッジ制御)CRフレーム201に
は、不図示のフォトニックセンサタイプのホームポジシ
ョンセンサ(以後「HPセンサ」という)が取り付けら
れている。このHPセンサは、ホームポジションSの位
置に設けられており、キャリッジ200に設けられてい
る遮蔽板200a(図11、図13参照)の通過を検知
して、キャリッジの位置を検出することができる。
【0098】そして図10に示すように、CRモータ2
06のCR駆動プーリ206aと反対側には、シャフト
206bが延びておりここに円盤状のエンコーダスリッ
ト210が取り付けられている。CRモータ206が作
動するとこのエンコーダスリット210も同期して回
る。そして、エンコーダスリット210はCRモータ2
06の1回転あたりのステップ数と同数のスリットが切
られている。本実施形態の場合、CRモータ206が1
回転あたり200ステップのモータなので、エンコーダ
210には200個のスリットが切ってある。そして、
このエンコーダスリット210を挟むようにフォトニッ
クセンサ211が取り付けられており、CRモータ20
6が作動するとエンコーダスリット210が回るので、
フォトニックセンサ211よりCRモータ206の回転
運動量が信号として基板に送られる。そして、前述した
ようにCRモータ206の1ステップと、エンコーダス
リット210の1スリットとが対応するので、CRモー
タ206が1ステップの回転(この場合1周200ステ
ップなので1ステップは1.8度)を行なうと、1スリ
ットの通過をフォトニックセンサ211が検知し信号を
基板に送る。すなわち、フォトニックセンサ211のセ
ンシング位置を通過したエンコーダ210のスリットの
数を知ることによって、CRモータ206の回転、つま
りキャリッジ200の移動距離を正確に求め、フィード
バックできる。
【0099】そこで、キャリッジ200の移動動作につ
いて、図14のフローチャートを参照して具体的に説明
する。前記の通り、CRモータ206は、HPセンサ
と、エンコーダスリット210およびフォトニックセン
サ211との組み合わせにより制御されている。
【0100】まず、初期状態において、ホームポジショ
ンSにあるHPセンサがキャリッジ200を検知してい
る(ON状態)時(ステップS1)は、CRモータ20
6を正転させて、キャリッジ200を封筒印刷ポジショ
ンTに向けて移動させる(ステップS2)。そして、H
Pセンサがキャリッジ200を検知しなくなった(OF
F状態)時点(ステップS3)で、CRモータ206を
反転させキャリッジ200をホームポジションS方向へ
移動させる(ステップS4)。そして、HPセンサが再
びONになった時点(ステップS5)、すなわちキャリ
ッジ200の遮蔽板200aのエッジ部分がHPセンサ
を遮る位置まで移動した時点から、さらに所定の数パル
スだけCRモータ206を駆動して(ステップS6)、
ホームポジションSにキャリッジ200を位置させ、そ
こでCRモータ206を停止する(ステップS7)。こ
れで、キャリッジ200の初期動作は終了する。なお、
ステップS6においてCRモータ206に供給するパル
ス数は、遮蔽板200aのエッジ部分からキャリッジ2
00の中央部までの距離と、HPセンサとホームポジシ
ョンSの位置関係とによって決められている。
【0101】一方、初期状態において、HPセンサがキ
ャリッジ200を検知していない時(OFF状態)(ス
テップS1)は、CRモータ206を逆転させてキャリ
ッジ200を移動させる(ステップS8)。HPセンサ
がキャリッジ200を検知(OFF状態)したら(ステ
ップS9)、前記したステップS6〜S7が行われる。
【0102】ところで、ステップS8においてキャリッ
ジ200を移動させても、HPセンサがキャリッジ20
0を検知せず(ステップS9)、さらにキャリッジ20
0の移動を続行させ(ステップS10)、キャリッジ2
00の移動距離Xがキャリッジ200の移動可能距離L
と等しいまたは長いと判定される(ステップS11)ほ
どのパルス供給が行なわれた場合には、CRモータ20
6を正転させる(ステップS12)。そこで、HPセン
サがキャリッジ200を検知すると(ステップS1
3)、前記したステップS6〜S7が行われる。ただ
し、ステップS13においてHPセンサがキャリッジ2
00を検知しない時は、CRモータ206を停止して
(ステップS14)、エラーメッセージを表示する(ス
テップS15)。
【0103】次に、ホームポジションSから印刷ポジシ
ョン(封筒印刷ポジションTと連続紙印刷ポジション
U)への移動動作について説明する。
【0104】まず、ホームポジションSから印刷ポジシ
ョンに向かってキャリッジ200が移動するようにCR
モータ206を駆動し、キャリッジ200の遮蔽板20
0aがHPセンサを遮らなくなる時点(HPセンサがキ
ャリッジ200を検知しないOFF状態になる時点)か
ら、エンコーダスリット210およびフォトニックセン
サ211によりCRモータ206のパルス数をカウント
する。そして、あらかじめ定められた(封筒印刷ポジシ
ョンまたは連続紙印刷ポジションまでの距離に相当す
る)パルス数がカウントされると、CRモータ206を
停止する。この制御により、キャリッジ200は必ず目
的の印刷ポジションに到達する。
【0105】万が一、CRモータ206が脱調したりキ
ャリッジ200が引っかかって移動しなくなった時は、
カウント数が足りないため、エラーとしてユーザに警告
する。
【0106】印刷ポジション(封筒印刷ポジションTと
テープ印刷ポジションU)からホームポジションSへの
移動時は、まずホームポジションSに向かってキャリッ
ジ200が移動するようにCRモータ206を駆動し、
キャリッジ200の遮蔽板200aのエッジがHPセン
サを遮る位置に到達した時点から、さらに所定の数パル
スだけCRモータ206を駆動し、ホームポジションS
にキャリッジ200を位置させて停止する。
【0107】(キャリッジ構成:軸受部)図11に示す
ように、キャリッジ200は、封筒及び連続紙の搬送方
向と直交し、かつキャリッジ200に搭載されている液
体噴射ヘッドユニット401のノズル列と平行な方向に
沿って摺動するため、CRシャフト202が嵌合する2
つのCR軸受212が設けられている。このCR軸受2
12は、キャリッジ200の左側面の前部と後部に固定
されている。
【0108】このCR軸受212は、グリスを必要とし
ない材質からなり、紙粉やインクのミストがCRシャフ
ト202やCR軸受212にこびり付くことを防いでい
る。また、このCR軸受212の中央上部には、ガイド
レール203を挟むように固定されている、摺動性の良
いCRスライダ213が固定されている。
【0109】このようにキャリッジ200は、下部に位
置する2個のCR軸受212と、上部に位置する1個の
CRスライダ213とにより三点で支持されている。
【0110】(キャリッジ構成:HPセンサ遮蔽板)図
11、図13に示すように、キャリッジ200の左側面
の中央付近、2つのCR軸受212の固定部の中間位置
付近の下方には、キャリッジ200の位置を制御するの
に必要なHPセンサ遮蔽板200aが取り付けられてい
る。
【0111】(キャリッジ構成:CRベルト固定部)図
12、図13に示すように、キャリッジ200の左側面
の中央付近、2つのCR軸受212の固定部の中間位置
付近の上方には、CRベルト208の固定部200bが
設けられている。CRベルト固定部200bは、CRベ
ルト208を挟むように構成されており、この挟む部分
はベルトの厚さより若干狭くなっており、CRベルト2
08は、この部分に圧入されて差し込まれるため、ガタ
つきなくキャリッジ200に固定される。こうしてCR
ベルト208が固定されているので、キャリッジ200
はCRモータ206により移動される。
【0112】さらに、CRベルト208の抜け止めとし
て、コ字状の板金からなるCRベルトストッパ214
が、キャリッジ200のCRベルト固定部200bの上
に取り付けられ、キャリッジ200の凸部とCRベルト
ストッパの穴部が嵌合することにより、固定されてい
る。
【0113】(キャリッジ構成:基板保持部)図15及
び図16に示すように、キャリッジ200には、液体噴
射ヘッドユニット401と信号のやりとりをするCRコ
ネクタ216を2個搭載したCRプリント配線板などの
基板類が搭載されている。
【0114】キャリッジ200の内部の奥(液体噴射ヘ
ッドユニット401が搭載されるスペースの奥)には、
CRコネクタ216が、垂直に、かつ液体噴射ヘッドユ
ニット401の一面と対向するように固定される。そし
て、図7に示すように、基板類は、CRプリント配線板
カバー219でカバーされている。
【0115】また、この基板類にはフレキシブルケーブ
ル(以後「FPC」という)220が接続されており、
キャリッジ200の外部にある制御基板(図示せず)か
ら電気信号や電源が伝達される。FPC220は、キャ
リッジ200とCRプリント配線板カバー219の隙間
からキャリッジ200の外部に延びるように接続されて
おり、キャリッジ200とCRプリント配線板カバー2
19に取り付けられたFPCストッパ221により、C
Rプリント配線板カバー219とFPCストッパ221
に挟まれて固定されている。これにより、FPC220
は外部から力が加わっても抜けないように固定される。
【0116】FPC220は、プリントマシン本体の制
御基板に接続されるが、キャリッジ200が移動する
と、キャリッジ200とプリントマシン本体の制御基板
との間隔は変動する。そのため、FPC220は十分な
長さを持ってたるませてあり、このたるみにより、キャ
リッジ200が移動してどのポジションにいても、FP
C220に過度なストレスが加わらないようになってい
る。
【0117】(キャリッジ構成:回復系ユニット関連
部)キャリッジ200底面図である図17と、側面図で
ある図18と、斜視図である図19に示すように、キャ
リッジ200の底面下部には、液体噴射ヘッドユニット
401のノズルが露出する穴部200cが2つ設けられ
ており、その左右には、CRブレードリブ200dが、
キャリッジ200の移動方向と平行に設けられている。
CRブレードリブ200dの作用は、回復系ユニット3
00の項目で別途説明する。
【0118】キャリッジ200の液体噴射ヘッドユニッ
ト401搭載部の右側底面部には、四角形の穴200e
があけられている。この穴200eには、回復系ユニッ
ト300のキャリッジロックアーム390が挿入され、
液体噴射ヘッドユニット401のノズルが回復系ユニッ
ト300のキャップ308で覆われているときに、プリ
ントマシン全体の振動などによるキャリッジ200の移
動を防ぐものである。なお、その詳細は構成については
回復系ユニットの項目で別途説明する。
【0119】(キャリッジ構成:インク供給部)図20
に示すように、液体噴射ヘッドユニット401の手前側
の面には、2つのジョイントゴム416が設けられてい
る。CRニードル222(図21参照)の先端がこのジ
ョイントゴム416の表面より差し込まれ、液体噴射ヘ
ッドユニット401のタンク内部に貫通すると、CRニ
ードル222上流にあってCRチューブ226等の接続
手段によってCRニードル222と連結されている供給
系から液体噴射ヘッドユニット401のタンク内部にイ
ンクが供給されるようになる。
【0120】キャリッジ200の液体噴射ヘッドユニッ
ト401搭載部の手前側には、液体噴射ヘッドユニット
401にインクを供給する機構が設けられている。この
機構について説明する。
【0121】まず、図21、図22に示すように、CR
ニードル222は細い中空のパイプ形状で、手前側より
液体噴射ヘッドユニット401の前方部に向けて4本設
けられている。CRニードル222の先端は閉塞された
球形状部222aであり、先端の球形状部222aの近
傍に、パイプの中空部の途中から上方へあけられた小さ
な角状の穴222bが存在する。CRニードル222
は、プラスチック製のCRジョイントサポート223と
CRチューブジョイント224により固定されている。
このCRジョイントサポート223とCRチューブジョ
イント224は溶着により一体化されていて、インクが
漏れないように、CRニードル222の根元にはドーナ
ツ形状のゴムからなる薄いCRニードルシール225が
挟みこまれている。そして、CRジョイントサポート2
23とCRチューブジョイント224には、4本のCR
ニードル222にそれぞれ流路が設けられており、CR
チューブジョイント224に設けられた4つのパイプ状
部分にそれぞれ連通している。
【0122】CRチューブジョイント224に設けられ
た4つのパイプ状部分には、それぞれL字型のパイプ状
のCRジョイントゴム227の一端がかぶせられ、CR
ジョイントゴム227の他端には、それぞれCRチュー
ブ226が差し込まれている。つまり、CRジョイント
ゴム227はCRチューブジョイント224とCRチュ
ーブ226の継手の役割をしている。
【0123】4本のCRチューブ226は、CRジョイ
ントサポート223の側板に設けられた4個の穴223
aに圧入された状態で貫通しており、後述するCRジョ
イントサポート223が移動してもCRチューブ226
がCRジョイントゴム227から抜けないように固定さ
れている。図面には表れていないが、4本のCRチュー
ブ226には、CRジョイントサポート223が移動す
るためのたるみをもたせてある。
【0124】さらに、4本のCRチューブ226は、不
図示のCRチューブゴムの穴部に通され、CRチューブ
ゴムごとキャリッジ200と不図示のCRチューブスト
ッパに挟まれて固定され、4本のCRチューブ226は
キャリッジ200の外部に延びている。図示されていな
いが、CRチューブ226は4本が帯状に一体化され、
さらに先端はゴム製のCRジョイントを継手としてジョ
イントプラグにつながる。ジョイントプラグは、CRジ
ョイントと着脱自由に結合されインク供給系ユニットと
連結される。
【0125】キャリッジ200とインク供給系ユニット
10との間において、CRチューブ226にはキャリッ
ジ200が移動するためのたるみが設けられている。こ
のたるみにより、キャリッジ200が移動してどのポジ
ションにいても、CRチューブ226には過度のストレ
スがかからない。
【0126】(キャリッジ構成:インク供給ジョイント
部)次に、上述した4本のCRニードル222を液体噴
射ヘッドユニット401に差し込んだり抜いたりする機
構について、図18,21〜26を参照して説明する。
なお、これらの図面中では液体噴射ヘッドユニット40
1は省略している。
【0127】図21,22に示すように、一体化された
CRニードル222とCRジョイントサポート223と
CRチューブジョイント224とには、CRジョイント
シャフト233が固定されている。また、18,23〜
26に示すように、キャリッジ200の左右側面に設け
られた穴200rを中心として回動するCRジョイント
レバー234には、中間部に長穴234aが設けられ、
長穴234aにCRジョイントシャフト233がさしこ
まれ、抜けないように固定されている。よって、CRジ
ョイントレバー234を回動させると、CRジョイント
シャフト233が連動して前後に(手前側と奥側との間
で)動き、さらにCRニードル222とCRジョイント
サポート223とCRチューブジョイント224も連動
して前後に(手前側と奥側との間で)動く。
【0128】これにより、CRジョイントレバー234
を奥側(図25の矢印E方向)に倒すと、液体噴射ヘッ
ドユニット401の前面部に設けられた2つのジョイン
トゴム416に、CRニードル222が差し込まれ、さ
らにCRジョイントレバー234がこの回動途中でキャ
リッジ200の凸部200hを乗り越えるため、図26
に示すようにCRジョイントレバー234を完全に奥側
に倒すと動かないように固定される。この時、CRジョ
イントシャフト233は、キャリッジ200の左右の側
面に設けられた溝部200i(図18参照)にはまり込
むため、ガタつきなく位置決めされる。
【0129】CRジョイントレバー234を、キャリッ
ジ200の凸部200hを乗り越えさせて手前側(図2
4の矢印C方向、図18参照)に倒すと、CRニードル
222は液体噴射ヘッドユニット401の手前側(前面
部)に設けられたジョイントゴム416から抜ける。こ
の時、CRジョイントレバー234の下端に設けられて
いるL字形状部234cが、キャリッジ200のリブ2
00k(図18参照)に突き当たるのでCRジョイント
レバー234はこの位置で回動停止する。
【0130】次に、CRジョイントレバーストッパ23
5について説明する。図23に示すように、CRジョイ
ントレバーストッパ235の一端部には穴235aが空
いており、この穴235aにCRジョイントシャフト2
33が差し込まれ、CRジョイントレバーストッパ23
5はCRジョイントレバー234と連動して動く。CR
ジョイントレバーストッパ235の他端部にはシャフト
235bが設けられており、このシャフト235bはキ
ャリッジ200の右側面に設けられたL字状の長穴20
0jを貫通してキャリッジ200の中に差し込まれてお
り、このL字状の長穴200jに沿って移動可能であ
る。さらに、この他端部にはバネ掛け部235cが設け
られており、CRジョイントレバー234に設けられて
いる上部にあるバネ掛け部234bとの間に、引っ張り
バネであるCRジョイントレバーバネ236が掛けられ
ている。
【0131】次に、キャリッジ200に搭載されている
液体噴射ヘッドユニット401を保持し固定するための
CRレバー237と、キャリッジ200に搭載されてい
る液体噴射ヘッドユニット401にインクを供給するた
めのCRニードル222を移動させるCRジョイントレ
バー234との、キャリッジ200から液体噴射ヘッド
ユニット401を着脱するときの操作順番の間違いを防
ぐ機構について説明する。
【0132】図23は液体噴射ヘッドユニット401が
装着されていない状態であり、後述するCRレバー23
7は上方に位置しており、CRジョイントレバー234
は手前側に位置している。この状態では、CRジョイン
トレバーストッパ235はCRジョイントレバーバネ2
36により引き上げられ、シャフト235bはキャリッ
ジのL字状の長穴200jの上縁にぶつかり、CRジョ
イントレバー234は動かない。よって液体噴射ヘッド
ユニット401が装着されていない状態ではCRニード
ル222を液体噴射ヘッドユニット401の搭載部に移
動することができない。
【0133】そして、図24に示すように、CRレバー
237を矢印Bの方向に回動して液体噴射ヘッドユニッ
ト401が装着されると、CRジョイントレバーストッ
パ235のシャフト235bは、CRレバー237に当
接して、キャリッジ200のL字状の長穴200jに沿
って矢印C方向に、CRジョイントレバーバネ236の
力にさからって押し下げられる。この時、CRジョイン
トレバーストッパ235のシャフト235bは、キャリ
ッジ200のL字状の長穴200jの下部に位置するの
で、図25に示すように、CRジョイントレバーストッ
パ235のシャフト235bは、キャリッジ200の長
穴200jの直線部分に沿って矢印D方向に動ける。従
って、CRジョイントレバーを奥側(矢印E方向)に倒
すことが可能になり、CRニードル222を液体噴射ヘ
ッドユニット401に差し込むことが出来る。
【0134】また、図26のように液体噴射ヘッドユニ
ット401が差し込まれて固定されている状態では、C
Rジョイントレバー234が奥側に倒されていて、CR
ジョイントシャフト233がCRレバー237のレバー
部237aの上にあり、操作者がレバー部237aに触
れることができず操作できない。従って、液体噴射ヘッ
ドユニット401が差し込まれてCRニードル222が
差し込まれている状態では、液体噴射ヘッドユニット4
01を抜くことは出来ない。
【0135】(キャリッジ構成:液体噴射ヘッドユニッ
ト固定部)図16に示すように、キャリッジ200の奥
側の壁には四角い穴が設けられており、この穴部に、液
体噴射ヘッドユニット401と信号のやりとりを行うた
めのCRコネクタ216が2個並べて取り付けられてい
る。このCRコネクタ216には多数本の接点が設けら
れており、それぞれの接点は独立して前後に動くように
なっている。この構造によれば、液体噴射ヘッドユニッ
ト401がキャリッジ200に搭載される際に、液体噴
射ヘッドユニット401の接点部分がコンタクトパッド
421(詳しくは後述の液体噴射ヘッドユニットの項目
を参照)の面にくるとCRコネクタ216の接点が引っ
込むとともにCRコネクタ216の接点にはその反力に
より液体噴射ヘッドユニット401の接点部分を押し返
そうとする力が矢印H方向に働く。
【0136】キャリッジ200の上方にはCRレバー2
37が、キャリッジ200の左右側面に支持されたCR
レバーシャフト238により回動自在に支持されてい
る。このCRレバー237には、CRレバー237を回
動させるためのレバー部237aが設けられている。
【0137】キャリッジ200の中央部には、図55に
示すようなヘッドセットプレート239が2個保持され
ている。ヘッドセットプレート239は、1個の液体噴
射ヘッドユニット401に対して1個設けられるように
なっており、ここでは、1個のキャリッジ200に2個
の液体噴射ヘッドユニット401が搭載される構成とな
っているため、2個のヘッドセットプレート239が設
けられている。これら液体噴射ヘッドユニット401お
よびヘッドセットプレート239の数は設計に応じて適
宜変更することが可能である。
【0138】ヘッドセットプレート239の後方左右に
設けられた軸239aが、CRレバー237に設けられ
たU字型の受け237bに嵌まり込み、この部分を中心
にヘッドセットプレート239が回動する。また、ヘッ
ドセットプレート239の中央部にはバネ受け239b
が設けられており、この部分とCRレバー237の裏面
にある不図示のバネ受け部との間には不図示の圧縮バネ
よりなるCRセットプレートバネ240が設けられてい
る。このCRセットプレートバネ240の作用により、
ヘッドセットプレート239は、CRレバー237をセ
ット状態にした時に、後方左右に設けられた軸239a
を中心にヘッドセットプレート239の先端部分239
cが下方奥側に回転しようとする。これにより、液体噴
射ヘッドユニット401をセットした状態では、液体噴
射ヘッドユニット401はヘッドセットプレート239
により下方奥側に押し付けられる。ただし、液体噴射ヘ
ッドユニット401がセットされていない状態において
ヘッドセットプレート239がCRレバー237から外
れないように、CRレバー237にはヘッドセットプレ
ート239の先端部分左右に設けられたリブ239dを
受ける部分237cが設けられている。
【0139】キャリッジ200の底面には、図19に示
すように、上面が平らな台形形状のボス200lが1個
の液体噴射ヘッドユニット401に対して2個ずつ、計
4個設けられている。各液体噴射ヘッドユニット401
がセットされた状態で、各液体噴射ヘッドユニット40
1底面にそれぞれ設けられた2個のボス(詳しくは後述
の液体噴射ヘッドユニットの項目を参照)がこれらボス
200lとそれぞれ突き当たるようになっており、これ
により液体噴射ヘッドユニット401の高さ方向の位置
が決まる。また、キャリッジ200の底面には、U字形
のリブ状部200mが1個の液体噴射ヘッドユニット4
01に対して1個ずつ、計2個設けられており、各液体
噴射ヘッドユニット401がセットされた状態で、各液
体噴射ヘッドユニット401底面に設けられたボスの側
面がこれらリブ状部200mにそれぞれ突き当たるよう
になっている。
【0140】キャリッジ200のCRコネクタ216の
上部奥側の垂直の壁の部分には、上記のU字形のリブ状
部200mと対向するように別のU字形のリブ状部20
0nが設けられている。この部分をキャリッジ200上
方より見ると、図56に示すような構成となっている。
すなわち、キャリッジ200底面のU字形のリブ状部2
00mと垂直の壁に設けられたU字形のリブ状部200
nとが合わさる部分で、円柱形状200pが形成され
る。液体噴射ヘッドユニット401がセットされた状態
で、この垂直の壁の部分に設けられたU字形のリブ状部
200nに液体噴射ヘッドユニット401奥側の接点部
分コンタクトパッド421の上方に設けられた球状突起
(詳しくは後述の液体噴射ヘッドユニットの項目を参
照)が突き当たる。
【0141】キャリッジ200の手前側には、図57に
示すように、液体噴射ヘッドユニット401の回転方向
(液体噴射ヘッドを構成するノズル列の傾き)を調節す
るための機構(詳しくは後述の液体噴射ヘッドユニット
回転方向調整機構部の項目を参照)が設けられている。
この機構は、板バネよりなるCRヘッドバネ242とC
Rヘッドカム241とから構成される。CRヘッドカム
241は、回転させることによりカムの左円周面241
aの突き当て位置が微調整できるようになっており、こ
れにより、液体噴射ヘッドユニット401の回転方向の
調整が行われる。CRヘッドバネ242は、液体噴射ヘ
ッドユニット401の、CRヘッドカム241の左円周
面241aが接する面の反対側の面をCRヘッドカム2
41に向けて押し付けるように設けられている。液体噴
射ヘッドユニット401の、CRヘッドカム241の左
円周面241aが接する部分には台形突起411が設け
られており、この部分で、液体噴射ヘッドユニット40
1の回転方向(ヘッドのノズルの傾き)の位置決めが行
われる。
【0142】以上説明した構成によれば、キャリッジ2
00に装填される液体噴射ヘッドユニット401の高さ
方向の位置決めは、図61および図62に示すように、
ヘッドセットプレート239の分力の下方に押す力g1
と、キャリッジ200底面に設けられた2個の上面が平
らな台形形状のボス200lと液体噴射ヘッドユニット
401底面に設けられた2個のボスとの突き当りにより
決まる。
【0143】また、液体噴射ヘッドユニット401の前
後左右の位置決めは、キャリッジ200の底面に設けら
れたU字形のリブ状部200mと液体噴射ヘッドユニッ
ト401底面に設けられたボスの側面の突き当て部、キ
ャリッジ200の奥側の垂直の壁に設けられたU字形の
リブ状部200nと液体噴射ヘッドユニット401奥側
の接点部分の上方に設けられた球形状の突き当て部、そ
してCRコネクタ216の手前側方向の反力HとCRレ
バー237に設けられたCRセットプレートバネ240
によるヘッドセットプレート239の下方奥側の力g2
の釣り合いにより決まる。すなわち、本実施形態では、
図56に示すように、キャリッジ200の底面、奥側垂
直壁にそれぞれ設けられた対向するU字形のリブ状部2
00m、200nにより形成される円柱状部200pを
中心に液体噴射ヘッドユニット401の前後左右の位置
が定まる。
【0144】また、液体噴射ヘッドユニット401は、
上記のようにキャリッジ200の底面と奥側垂直壁に設
けられた対向するU字形のリブ状部200m、200n
により形成された円柱状部200pを中心に回転する
が、液体噴射ヘッドユニット401の手前側の下方に設
けてある台形突起411が、キャリッジ200の手前側
に設けられたCRヘッドカム241の左円周面241a
とCRヘッドバネ242との間に挿入されることで、液
体噴射ヘッドユニット401の回転方向(ヘッドのノズ
ルの傾き)の位置決めがなされる。
【0145】(キャリッジ構成:液体噴射ヘッドユニッ
ト回転方向調整機構部)上記液体噴射ヘッドユニット4
01固定部の項目で説明した、キャリッジ200の手前
側に設けられたヘッドユニット401の回転方向調整機
構について更に図57を用いて詳細に説明する。
【0146】液体噴射ヘッドユニット401の回転方向
調整機構は、キャリッジ200の手前側に設けられた2
組の軸受部形状により回転可能に保持されている。この
回転方向調整機構は、円盤形状で、中心部にD形状の穴
が設けられている、軸の中心に対してCRヘッドカム2
41と、CRヘッドカム241を回転させるとともに、
外周面に溝243aが等間隔で設けてあり、中心部にD
形状の穴が設けられているCRヘッドダイアル243
と、CRヘッドカム241とCRヘッドダイアル243
を連結するDカット形状のCRヘッドシャフト244と
から構成されている。図示されていないが、CRヘッド
ダイアル243の外周に設けられた溝243aには小鋼
球がバネにより突き当てられた構成となっており、これ
により、CRヘッドダイアル243は一定の角度でクリ
ックしながら回転が保持される。
【0147】上記の構成によれば、CRヘッドダイアル
243を一定の角度でクリックしながら回転させると、
CRヘッドシャフト244を介してCRヘッドカム24
1が回転し、CRヘッドカム241の左円周面241a
の位置が微動する。このとき、CRヘッドカム241の
左円周面241aには、ヘッドユニット401の手前側
の下方に設けてある台形突起411がキャリッジ200
に設けられている板バネ形状のCRヘッドバネ242に
より押し当てられている。
【0148】上記のようにしてCRヘッドカム241が
回転してその左円周面241aの位置が微動すると、そ
のCRヘッドカム241の回転量に応じて液体噴射ヘッ
ドユニット401の手前側の下方に設けてある台形突起
部分411が移動して、液体噴射ヘッドユニット401
がキャリッジ200底面と奥側垂直壁に設けられた対向
するU字形のリブ状部200m、200nにより形成さ
れた円柱形状200pを中心に回転する。よって、CR
ヘッドダイアル243の回転量を調節することで、液体
噴射ヘッドユニット401の回転方向(ヘッドのインク
を吐出するノズルの傾き)を任意に調節することができ
る。本形態では、この調節機構は各液体噴射ヘッドユニ
ット401毎に設けられているので、液体噴射ヘッドユ
ニット401のインクを吐出するノズルの傾きを、それ
ぞれの液体噴射ヘッドユニット401ごとに微調整する
ことができる。
【0149】(キャリッジ構成:液体噴射ヘッドユニッ
ト取り付け手順)次に、液体噴射ヘッドユニット401
の取り付け手順について図58〜図62を用いて説明す
る。
【0150】まず、図58に示すように、キャリッジ2
00の左右の側板に支持されたCRレバーシャフト23
8を中心にCRレバー237を回転させて、液体噴射ヘ
ッドユニット401をキャリッジ200に挿入可能な状
態としておく。この状態で、液体噴射ヘッドユニット4
01の上部に設けられている把手406を手で持ち、液
体噴射ヘッドユニット401を、そのノズルを斜め下に
して、キャリッジ200の手前から矢印Jに示す方向に
挿入する。
【0151】さらに液体噴射ヘッドユニット401を挿
入していくと、図59に示すように、液体噴射ヘッドユ
ニット401の右側面に設けられた円柱突起415の側
面が、キャリッジ200のヘッドユニット挿入位置の右
側に位置する壁に設けられたヘッドユニット挿入案内用
のガイド部200qに突き当たる。そしてさらに液体噴
射ヘッドユニット401を奥に挿入していくと、円柱突
起415がガイド部200qに案内されながら、液体噴
射ヘッドユニット401はキャリッジ200のヘッドユ
ニット挿入位置に納まる。そして、液体噴射ヘッドユニ
ット401の側面の手前下方に設けられている台形突起
部411がCRヘッドカム241(図57(a)参照)
とCRヘッドバネ242(図57(a)参照)との間に
挿入される。
【0152】液体噴射ヘッドユニット401がキャリッ
ジ200のヘッドユニット挿入位置に挿入されたら、図
60に示すように、CRレバーシャフト238を中心に
CRレバー237を矢印F方向に回転させる。すると、
CRレバー237に保持されているヘッドセットプレー
ト239の先端部分239c(図55参照)が、液体噴
射ヘッドユニット401を下方奥側に押し付ける。
【0153】これにより、図61および図62に示すよ
うに、液体噴射ヘッドユニット401がキャリッジ20
0のヘッドユニット挿入位置に納まった状態で保持さ
れ、液体噴射ヘッドユニット401のキャリッジ200
への取り付けが完了する。
【0154】(キャリッジ構成:液体噴射ヘッドの取り
外し手順)キャリッジ200からの液体噴射ヘッドユニ
ット401の取り外し手順は、上述した取り付け手順と
逆である。
【0155】まず、図61および図62に示す、液体噴
射ヘッドユニット401がキャリッジ200のヘッドユ
ニット挿入位置に納まった状態から、CRレバーシャフ
ト238を中心にCRレバー237を矢印K方向に回転
させ、ヘッドセットプレート239の先端部分239c
による、液体噴射ヘッドユニット401への押圧を解除
する。
【0156】すると、キャリッジ200に搭載されてい
るCRコネクタ216の手前側方向の反力Hにより液体
噴射ヘッドユニット401が手前側に押されるが、この
とき、液体噴射ヘッドユニット401の円柱突起415
の側面が、キャリッジ200のガイド部200qに突き
当たるため、液体噴射ヘッドユニット401は斜めに起
き上がり、図59に示す状態になる。
【0157】この状態で、液体噴射ヘッドユニット40
1の把手406を持ち、液体噴射ヘッドユニット401
をキャリッジ200から図59に示す矢印L方向に引き
抜く。これにより、液体噴射ヘッドユニット401がキ
ャリッジ200から取り外される。
【0158】[回復系ユニット]次に、液体噴射ヘッド
ユニット401のノズル近傍に塵埃が付着したり、ある
いはノズル内やノズル面401a上に付着したインクが
乾燥し増粘することにより生じるインクの不吐出やヨレ
(異常な方向にインクが吐出しインク滴の着弾位置がず
れること)を解消するために設けられた回復系ユニット
300について説明する。
【0159】本実施形態における回復系ユニット300
が有する吐出性能回復手段は主に次の3つである。
【0160】その1つは予備吐出手段であり、非プリン
ト時に、プリント媒体以外の領域、本実施形態において
は回復系ユニット300に設けられた所定領域内に、す
べてのノズルからインク吐出を行うことで、ノズル内あ
るいはノズル周辺の増粘インクや、同一装置内で複数種
のインクを吐出可能な場合にノズル内に侵入した他種イ
ンクを排出したりするものであり、排出されたインクは
廃インクタンクへと送られる。
【0161】他の1つはワイピング手段であり、プリン
トのために吐出した主インク滴と同時に吐出されてしま
うミストや、主インク滴がプリント媒体に着弾した際に
発生する跳ね返りミスト、あるいは後述の吸引回復処理
によりノズル形成面に付着したインク等を除去するため
に設けられ、ゴム等の弾性部材により構成されたブレー
ド303等からなるものである。
【0162】もう1つは吸引回復手段である。これはゴ
ム等の弾性材料からなるキャップ308を液体噴射ヘッ
ドユニット401のノズル面401aに当接させて密着
させ、ポンプ手段によりキャップ308内の気圧を大気
圧以下に減じてノズルからインクを強制排出させ、その
インク流によりノズル内の塵埃、乾燥インク、気泡等の
吐出妨害要素を排除するものである。その後吸引したイ
ンクは廃インクタンクへ送られ処理される。
【0163】続いて本実施形態における回復系ユニット
300の構成について詳述する。
【0164】図27は回復系ユニット300の外観斜視
図である。回復系ユニット300は、キャリッジに挿通
されたCRシャフト202等のキャリッジ走査案内部材
が配設されたCRフレーム201に固定されており、従
ってキャリッジ200および液体噴射ヘッドユニット4
01との相対位置が精度良く確保されている。
【0165】予備吐出口(予備吐出受容口)301は、
液体噴射ヘッドユニット401のノズル列方向におい
て、液体噴射ヘッドユニット401のノズル列全長より
も短い寸法となるように形成されている。これは予備吐
出を全ノズル同時には行なわず分割して一部ずつ順次行
うことにより可能なものであり、これにより回復系ユニ
ット300の小型化を達成している。また本実施形態で
は分割して吐出することによる予備吐出処理時間の増加
を回避するため、キャリッジ200を走査させながら吐
出を行う、いわゆる流し予備吐出を採用している。詳細
に述べると、液体噴射ヘッドユニット401に設けられ
ている616個のノズルを、例えば62ノズルずつの9
ブロックと残りの58ノズルの1ブロックとの合計10
ブロックに分割し、予備吐出における各ノズルの予備吐
出回数を200回、吐出周波数を8kHz、ノズルの配
設ピッチを600dpiとすれば、キャリッジ200を
105mm/secの一定速で移動させながら、キャリ
ッジ200進行方向のノズルブロックから順次吐出を行
うと、ちょうど62ノズルの2倍の長さ、すなわち約
5.25mmの範囲にインクが着弾することになる。そ
こで、本実施形態では、予備吐出口301の長さを、前
記した着弾範囲よりも少し長い8mmに設定している。
つまり約26mmの長さを持つノズル列に対し、予備吐
出口301の長さは1/3以下となっている。また予備
吐出口301内には、吐出されたインクを保持し、かつ
後述する予備吐出口空吸引処理によりインクを残すこと
なく回収できるよう、樹脂製の多孔質部材からなる予備
吐出吸収体302が配設されている。
【0166】なお、前記した流し予備吐出時には、必ず
しもキャリッジ200が定速で走査する必要は無く、例
えば処理時間短縮のためにキャリッジ200のランプア
ップあるいはランプダウン領域も使用して予備吐出を行
っても良い。
【0167】また前述のようにキャリッジ200が走査
しながら吐出を行うのではなく、各ノズルブロック毎に
順次キャリッジ200を移動させて予備吐出口301の
上方に停止させた後に所定回数だけ予備吐出を行う、と
いうようにキャリッジ200を連続的にではなく断続的
に移動させ停止状態で予備吐出を行ってもよい。
【0168】ゴム等の弾性材料の平板からなるブレード
303は、2個の液体噴射ヘッドユニット401各々に
対して1枚ずつ設けられている。これは、一体構成に比
べると、2個の液体噴射ヘッドユニット401のノズル
面401aの高さズレの影響を排除したり、2個の液体
噴射ヘッドユニット401が吐出するインクの種類が異
なる場合に各々のインクが混合してしまう不具合を防止
する効果がある。ブレード303はブレードホルダ30
4に固着され、ブレードホルダ304は後述のブレード
バネを介して、ブレードギヤ305aと一体化したブレ
ードシャフト305に対して上方向(矢印A301方向)
に弾性的に付勢されている。また、ブレードシャフト3
05は後述のブレード駆動手段により矢印A302方向に
回転可能であるため、これと係合したブレード303も
同様に回転可能である。さらに、ブレードホルダ304
にはブレードカム306が一体的に設けられ、キャリッ
ジ200がワイピング手段上を矢印A303方向に走査す
る際に、キャリッジ200上のブレードリブ(図示せ
ず)に弾性的に押し下げられることにより、ブレード3
03と液体噴射ヘッドのノズル形成面とのオーバーラッ
プ量(以下侵入量と呼ぶ)が精度良く確保されながらワ
イピングを実行できる構成となっている。これにより、
液体噴射ヘッドユニット401と回復系ユニット300
との高さ方向の取り付け位置誤差によらず安定した侵入
量を確保でき、常に良好なワイピングを実行することが
可能である。
【0169】また、本実施形態では、後述するブレード
クリーナ307と、ゴム等の弾性部材で形成されたキャ
ップ308と、多孔質材料からなりキャップ308内に
配設されたキャップ吸収体309と、キャップ308を
保持するキャップホルダ310と、不図示のキャップバ
ネを介してキャップホルダ310を矢印A304方向に付
勢するとともに後述のキャップレバーカムによりキャッ
プをオープンあるいはクローズできるよう上下動可能に
構成されたキャップレバー311とが設けられている。
なお、プリント媒体である封筒312および連続紙(テ
ープ)313の各々の搬送方向は、矢印A305、A306
向である。また、キャリッジロックアーム390は、キ
ャッピングを行った時、すなわちキャップレバー311
が上昇した時に、キャリッジ200に設けられた穴(図
示せず)と係合してキャリッジ200を固定し、衝撃等
により液体噴射ヘッドユニット401とキャップ308
との位置がずれることを防ぐための部材である。また、
キャリッジロックアーム390は、不図示のロックバネ
を介してキャップレバー311に取付けてあるので、矢
印A390方向に弾性的に降下することが可能である。そ
のため、キャリッジロックアーム390がキャリッジの
穴部以外の部分に当接したとしても、回復系ユニット3
00及びキャリッジ200に損傷を与えることはない。
【0170】このように本実施形態においては、封筒搬
送スペース、予備吐出口、ワイピング手段、キャッピン
グ手段、連続紙搬送スペースの順で配置されているが、
この理由について説明する。
【0171】まずキャップ308について説明する。ノ
ズル内のインクの乾燥防止のため、あるいは後述の吸引
手段によりノズルからインクを強制排出させるための、
キャップ308のノズル面401aとの密着面(通常は
ノズル列を覆うように設けられた環状リブの先端面)
に、異物や乾燥インク等が付着して堆積すると、インク
のもれ等の不具合の原因となる。また、本プリント装置
における主な異物は、紙粉と呼ばれる搬送中のプリント
媒体を発生源とする繊維状の異物であるが、本実施形態
においては連続紙からは紙粉はほとんど発生せず、封筒
からは多量の紙粉が発生する。また、インクミストにつ
いては、印刷ポジションから飛来するミストも有るもの
の、量的にはワイピング時にブレードから跳ね飛ばされ
るインクミストの量の方が格段に多い。以上の理由か
ら、キャップに飛来する紙粉およびインク量を最も少な
くするため、キャップ308は、封筒印刷ポジションか
ら最も遠く、かつワイピング時にブレード303が跳ね
飛ばすインクが飛翔しない位置に配置してある。
【0172】また、前述のようにワイピング時にブレー
ド303がインクを跳ね飛ばすことから、キャップ30
8だけでなくプリント媒体を汚さないために、ワイピン
グ手段のブレード303を印刷ポジションから所定距離
以上離す必要が有る。そこで封筒搬送スペースとワイピ
ング手段との間に予備吐出口を設けることにより、印刷
ポジション(封筒搬送スペース)から十分な間隔を取っ
ている。
【0173】図28はこの回復系ユニット300の駆動
系の構成を示す図である。
【0174】駆動系として、回転軸に歯車が固着された
回復系駆動専用のモータ370と、モータの次段のギヤ
である減速用の第1のダブルギヤ371と、第1のダブ
ルギヤと係合するとともに後述のコロガイドが固着され
たポンプ軸373を回転中心として回転可能なアイドラ
ギヤ372と、ポンプ軸373に固着されるとともにア
イドラギヤ372に設けられたリブ372aと係合する
切り欠き部374aを有するポンプカム374(斜線で
図示)とが設けられており、リブ372aと切り欠き部
374aとの間には回転角55度分の遊びが設けてあ
る。また、アイドラギヤ372と係合する第2のダブル
ギヤ375と、矢印A380方向に回転したときのみその
回転中心である後述のカム軸に対して締め付けトルクを
発生するギヤ一体型のワンウェイクラッチ376とが設
けられている。
【0175】図29は回復系ユニット300のインク流
路と弁の構成を示す図である。本実施形態では2つの液
体噴射ヘッドユニット401への2系統の流路を有して
いるが、説明の簡略化のために、図29では一方の液体
噴射ヘッドユニット401に対する1系統の流路のみを
示している。
【0176】本実施形態では、液体噴射ヘッドユニット
401に対応して、予備吐出弁321と、大気連通弁3
22と、吸引弁323と、液体噴射ヘッドユニット40
1を吸引回復する際に負圧を発生する負圧発生手段(本
実施形態ではチューブポンプ324)とが設けられてい
る。
【0177】まず、予備吐出処理により吐出されたイン
クを回収する予備吐出口空吸引処理を実行する場合の弁
の状態について説明する。予備吐出は液体噴射ヘッドユ
ニット401の401Aから401Bまでの移動中に実
行される。その後、予備吐出弁321のみ開放して、他
の2つの弁322,323を閉じ、チューブポンプ32
4を前記した駆動系により駆動することで、チューブ内
に負圧を発生させる。これによって、予備吐出口301
内に溜まったインクは予備吐出チューブ364、ポンプ
チューブ325内を通り、矢印A307方向へと排出さ
れ、不図示の廃インク処理手段へと送られる。
【0178】次に、吸引回復処理実行時の弁の状態につ
いて述べる。なお、図29では、キャップ308と液体
噴射ヘッド401とが離間しているが、実際には、吸引
回復処理は、後述のキャップレバーカム350を駆動
し、キャップレバー311を上昇させてキャップ308
に付勢して液体噴射ヘッドユニット401のノズル面4
01aに対して弾性的に密着させノズル列を覆った状態
で実行される。予備吐出弁321と大気連通弁322と
吸引弁323とを閉じた状態でチューブポンプ324を
作動させてから吸引弁323のみを開放し、キャップ内
圧力を瞬時に減圧することにより、キャップ308内の
インクの吸引が行われる。キャップ308、キャップチ
ューブ338、ポンプチューブ325等の内部のインク
を回収するために行う空吸引には、キャップ308を液
体噴射ヘッドユニット401に密着させた状態のまま大
気連通弁322と吸引弁323を開放して、大気連通チ
ューブ339から空気を取り込める状態にした後にチュ
ーブポンプ324を作動させることにより行われる。
【0179】次に図30および図31を参照してチュー
ブポンプ324の機構について説明する。
【0180】コロガイド327には、2個のコロ326
が180度の位相ズレを持って回転可能に設けられてい
る。また、このコロガイド327には、コロ326の両
端に設けられた軸部326aが挿入される溝327aが
設けられており、この溝327aに沿ってコロ326は
移動可能である。そして、コロ326は、回転しながら
シリコン製のポンプチューブ325を押しつぶしてしご
くことが可能である。コロダンパー328はゴム等の弾
性部材により形成されている。
【0181】図30はチューブポンプ324が作動して
負圧を発生させている状態であり、溝327aの一端部
に寄せられたコロ326は、最も外周寄りに移動してポ
ンプチューブ325を押しつぶしながら回動し、ポンプ
チューブ325をしごいている。コロダンパー328
は、ポンプチューブ押しつぶし領域A308の範囲外にお
いて、コロ326を溝327aの一端部に寄せている。
なお、2個のコロ326は180度の位相ズレを持って
おり、チューブガイド329はA308に示したように1
80度以上の領域に配置されているため、矢印A309
向にコロガイド327が回転している間は連続的に常に
負圧を発生し続ける。
【0182】図31は図30とは逆方向(矢印A310
向)にコロガイド327を回転させた場合の動作を示す
図である。この場合にはコロ326はポンプチューブ3
25およびコロダンパー328と干渉することで発生す
る負荷により、溝327a内で図30とは逆方向の端部
に寄せられ、コロ326がコロガイド327の回転中心
方向へと逃げた状態になり、ポンプチューブ325を押
しつぶさずに事実上空転する。従って負圧は発生され
ず、かつポンプチューブ325を押しつぶしてクリープ
させる心配の無い状態となっている。従って、長時間の
プリント停止が考えられる電源OFF時あるいはプリン
ト待機時にはこの状態になっていることが望ましい。な
お、図30の状態から確実に図31の状態に移行させる
ためには、本実施形態の構成では40度の回転角を要す
る。
【0183】次に図32〜図34を参照して弁機構の構
成について説明する。
【0184】まず予備吐出弁321について図32を参
照して説明する。本実施形態では、予備吐出弁321の
開閉を制御する予備吐出弁カム330と、すべての弁を
内蔵した弁ホルダ331と、ゴム等の弾性材料により形
成されたダイアフラム弁である予備吐出弁ゴム332
と、予備吐出弁ゴム332あるいは後述の吸引弁ゴム3
42と係合した弁シャフト333aと、弁シャフトと係
合した第1の弁アーム334aと、第1の弁アーム33
4aと予備吐出弁カム330あるいは後述の吸引弁カム
341とに当接するカムフォロワー335aと、第1の
弁アーム334aを予備吐出弁カム332あるいは吸引
弁カム341方向へと付勢する第1の弁アームバネ33
6aと、予備吐出弁321から後述の吸引弁323まで
のインク流路を形成する弁チューブ337とが設けられ
ている。
【0185】図32では、予備吐出弁ゴム332が弁ホ
ルダ331内に位置し、予備吐出チューブ364と弁チ
ューブ337との間を繋ぐ流路を閉鎖した状態を実線で
示している。この状態から、予備吐出弁カム330がA
311方向へと回動して第1の弁アーム334aが2点鎖
線に示された状態まで回転すると、弁シャフト333a
は2点鎖線の位置まで移動して予備吐出弁321が開
き、予備吐出チューブ364と弁チューブ337との流
路が開放される。
【0186】なお、図32において参照数字の末尾にa
が付されているものは各々の部材において予備吐出弁機
構に使用されている部材であることを示し、図33にお
いて参照数字の末尾にbが付されているものは各々の部
材において吸引弁機構に使用されている部材であること
を示しているが、使用されている部位が異なるだけで機
能および形状は同一であり、説明は省略する。
【0187】図33は吸引弁323の動作を示す図であ
る。本実施形態では、吸引弁323の動作を制御する吸
引弁カム341と、ゴム等の弾性材料により形成された
ダイアフラム弁である吸引弁ゴム342と、キャップ3
08から弁ホルダ331までのインク流路を形成するキ
ャップチューブ338とが設けられている。
【0188】図33では、吸引弁323が閉じられた状
態を実線で示しており、キャップチューブ338と弁チ
ューブ337との間は前記した予備吐出弁321と同様
の構成により閉鎖されている。吸引弁カム341が矢印
312方向に回動して第1の弁アーム334bが2点鎖
線に示された状態まで回動すると、弁シャフト333b
は2点鎖線の位置まで移動して吸引弁323が開放さ
れ、キャップチューブ338と弁チューブ337との流
路がつながる。
【0189】図34は大気連通弁322の動作を示す図
である。本実施形態では、大気連通弁322の動作を制
御する大気連通弁カム343と、ゴム等の弾性材料によ
り形成された大気連通弁ゴム344と、第2の弁アーム
345と、第2の弁アームを大気連通弁方向へと付勢す
る第2の弁アームバネ346とが設けられている。
【0190】図34では、大気連通弁322が閉じられ
た状態を実線で示している。大気連通弁カム343が矢
印A313方向に回転して第2の弁アーム345が2点鎖
線に示された状態まで回動すると大気連通チューブ33
9は大気に開放される。
【0191】なお、大気連通弁322は前記した予備吐
出弁321および吸引弁323とは異なり、2系統のイ
ンク流路すなわち2個のキャップ308からつながる大
気連通チューブ339が、不図示のジョイント部材によ
り1本のチューブにまとまり、大気連通弁ゴム344に
接続されているため、弁機構は2個のキャップ308に
対して1個設ければよい。
【0192】図35はキャップ308の断面図である。
キャップ308には大気連通チューブ339との接続部
347とキャップチューブ338との接続部348とが
設けられている。
【0193】図36および図37はキャップ308の上
下動作を示す図であり、図36はキャップオープン、す
なわちキャップ308が最も下がった状態、図37はキ
ャップクローズ、すなわちキャップ308が最も上がっ
た状態を示す図である。
【0194】本実施形態では、キャップレバーカム35
0と、キャップレバー311と一体に構成された、キャ
ップレバーカム350に対するカムフォロワー311a
とが設けられている。図36,37から明らかなよう
に、キャップレバーカム350が回動し、所定位置で停
止することにより、ノズル面401aに対するキャップ
308の当接・離間を制御可能である。なお、キャップ
ホルダ310とキャップレバー311との間に張架され
たキャップバネは図示省略している。またキャップレバ
ーカム350とキャップレバー311のカムフォロワー
311aとは単に当接しているだけでなく互いに係合す
る形状となっているため、キャップ308と液体噴射ヘ
ッドユニット401とがインクの固着等により貼り付い
てしまった場合でも、引き剥がすことが可能な構成とな
っている。
【0195】次に図38と図39を参照してワイピング
手段の動作について説明する。ワイピング手段には、ブ
レードギヤ305と係合するブレード間欠ギヤ351
と、ブレード間欠ギヤ351と係合するブレードトリガ
ギヤ352と、ブレードクリーナ307と、ブレードバ
ネ353とが設けられている。なお、キャリッジ200
にはブレードリブが設けられている。
【0196】ワイピングにあたって、ブレード退避状態
である図38の状態からキャリッジ200が図39の実
線の位置まで来ると、ブレードカム306を図39の位
置まで矢印A314方向に回転させてブレード303の先
端を上向きとし、ワイピング準備状態とする。次に、キ
ャリッジ200を所定速度にて矢印A315の方向に移動
させてワイピングを実行する。このときブレードカム3
06はキャリッジ200上のブレードリブに押し下げら
れ、ワイピング手段は図39中の2点鎖線の位置まで下
がる。下がったブレードホルダ304とブレード303
はブレードバネ353により上方へと付勢され、ブレー
ドリブに対してブレードカム306が摺接しながらワイ
ピングを実行する。これによりブレード侵入量A316
精度良く確保され、常に安定的に良好なワイピングを実
行できる。液体噴射ヘッドユニット401のノズル面4
01aがブレード303から離れるとワイピングが終了
する。続いて、ワイピング手段は再び回転を開始し、ブ
レード303は、付着したインクをブレードクリーナ3
07で掻き落とした後に、図38に示す状態で停止す
る。なお、このときブレードクリーナ307とブレード
303との干渉量A31 7は前記した侵入量A316よりも大
きな値となっており、確実にブレード303に付着した
インクを除去している。
【0197】また、ブレードクリーナ307の位置はブ
レードクリーニング時にブレード303から跳ね飛ばさ
れるインクが、キャップ308等、インクの付着を嫌う
部材へ飛翔しない位置に設けられ、例えば本実施形態で
はブレード303の下方に設けられている。また、ブレ
ードクリーナ307は、掻き落とされたインクを貯留す
る容器を兼ねており、必要に応じて容易に交換可能な構
成となっている。従って、ブレード303に付着した乾
燥インクを再溶解したり、あるいは主に顔料系のインク
のように粘性が高いインクを使用した時に吐出を行いな
がらワイピングを行ういわゆるウエットワイピング等を
行った場合に、ブレード303から垂れたインクは装置
内の他部位に回り込むことなく回収することが可能であ
る。
【0198】さらに、ブレードクリーナ307内に溜ま
るインク量が多く交換による対応が困難な場合等には、
図40および図41に示すように、ブレードクリーナ3
07の容器部底面に、ポンプチューブ325とつながっ
たクリーナチューブ397を接続し、必要に応じて吸引
を行って、ブレードクリーナ307内に配設したクリー
ナ吸収体398に吸収保持されたインクを適宜回収して
廃インク処理手段へと排出しても良い。これによれば、
ユーザは製品寿命内においてブレードクリーナ307内
に溜まったインクの処理に煩わされることが無くなる。
なお、その場合の弁機構については説明を省略するが、
その構成は図32に示す構成と同様であり、吸引弁32
3および予備吐出弁321は閉じた状態でクリーナ弁3
99を開放しポンプを作動させればブレードクリーナ3
07内のインクを回収できる構成である。
【0199】次に、ワイピング手段の駆動系について説
明する。図38においてブレード間欠ギヤ351の歯の
うち網掛けで図示した歯354は、ブレードトリガギヤ
352の歯のうち網掛けで図示した歯354とのみ係合
し、ブレード間欠ギヤ351の歯のうち網掛けなしで図
示した歯355は、ブレードトリガギヤ352の歯のう
ち網掛けなしで図示した歯355とのみ係合するよう構
成されている。
【0200】従って、ブレードトリガギヤ352の網掛
けの無い歯の中で大部分を占める円盤部がブレード間欠
ギヤ351と係合している間は、ブレード間欠ギヤ35
1は停止し回動不能な状態であり、ワイピング手段はブ
レード303が下を向いた状態、すなわち非作動状態に
て停止している。ブレードトリガギヤ352が回転する
と、ギヤ同士が噛み合い、ワイピング手段は図39に示
すように矢印A314方向へと回転して、再度図38に示
す状態に戻る。
【0201】なお、本実施形態においては、ブレードト
リガギヤ352と、予備吐出弁カム330と、吸引弁カ
ム341と、キャップレバーカム350とは、同一軸
(以下「カム軸」と呼ぶ)に固着されている。ブレード
間欠ギヤ351は、ブレードトリガギヤ352が360
度回転する間に、所定の位相における45度の回転角の
間でのみ係合して回転する。ブレードギヤは、ブレード
トリガギヤ352に対して8倍の増速比を有している。
すなわち、カム軸が360度回転するうちの、ある位相
における45度だけ回転する間にワイピング手段は連続
的に360度回転し、カム軸が残りの315度回転する
間は、ブレード303先端が下方を向いた状態で停止し
ている。このようにワイピング時以外は常に停止状態と
し、さらにそのワイピング面(ノズル形成と当接する
面)が封筒搬送スペースおよび予備吐出領域とは逆方向
を向いているために、飛翔する紙粉やインクミスト、あ
るいはその他の塵埃等の付着を最小限に抑制できる構成
となっている。
【0202】この回復系ユニット300の駆動機構は、
前述のようにギヤ列の途中にコロガイド327の位相角
55度分だけ空転領域が設けられており、回転方向を逆
転させた際には、位相角55度分だけ遅れてコロガイド
327が回転を開始するよう構成されている。カム軸へ
の駆動力の伝達は途中にワンウェイクラッチを介してい
るため、チューブポンプ324が負圧を発生させる方向
に駆動されている時には、カム軸へは駆動力が伝達され
ないよう構成されている。
【0203】次にカムチャートを示した図42と、フロ
ーチャートである図43〜図47を参照して一連の回復
系ユニット300の処理動作について説明する。なお、
以下の説明における丸付き数字は図42に示したカムポ
ジションを示すものである。
【0204】まずプリント時の回復系ユニット300の
動作について説明する。ステップS301でプリント命
令が出されると、ステップS302でモータが図28の
反時計回り方向へ回転を開始し、カム軸を回転させてキ
ャップ308を開放しの状態となる。
【0205】次に、予備吐出を行うため図44に示す予
備吐出処理を実行する。予備吐出処理では、ステップS
321でキャリッジ200を予備吐出準備位置まで移動
させ、続いてステップS322で、ブレード303に近
い側のノズルのブロックから順次流し予備吐出を実行す
る。予備吐出が全ノズルにおいて終了すると吐出および
キャリッジ200の移動は停止し、予備吐出処理は終了
する。なお、流し予備吐出は前述のように必ずしもキャ
リッジ200を走査させながらインクを吐出せずとも良
く、断続的に停止しながら、その停止した状態で吐出を
行っても良い。
【0206】次に、ステップS304で、キャリッジ2
00を封筒あるいは連続紙(テープ)のいずれかの印刷
ポジションまで移動させ、ステップS305で、タイマ
Tをリセットしてからカウントをスタートさせる。ステ
ップS306で、搬送されてきたプリント媒体に対しプ
リント情報に応じてインクを吐出してプリントを行う。
ステップS307でプリント命令がなければ、ステップ
S311へ進む。これに対し、ステップS307でプリ
ント命令があれば、ステップS308にてタイマTを参
照する。この時、もしタイマTが60sec以下であれ
ば、ステップS306へ戻り再びプリントを行う。しか
し、タイマTが60sec以上であれば、ステップS3
09にて、ノズル面401aに付着したインクを拭き取
るために図45に示すワイピング処理を実行する。
【0207】ワイピング処理は、ステップS331にて
キャリッジ200をワイピング準備位置まで移動させ
る。続いてステップS332にてモータを反時計回り方
向へ回転させ、の状態からの状態、すなわちブレー
ド303の先端が下方向を向いた状態(図38参照)か
ら、ワイピング可能な状態である上方向を向いた状態
(図39参照)へと移行させる。次に、ステップS33
3でキャリッジ200を走査してワイピングを実行す
る。このときのキャリッジ走査速度は必ずしも一定では
なく、例えばインクの種類に応じて変更しても良い。液
体噴射ヘッドユニット401のノズル面401aの全域
がブレード303により拭かれた後、キャリッジ200
は停止し、ステップS334でモータを反時計回り方向
に回転させてワイピング手段をの状態、すなわちブレ
ード303を下向きにして格納し、ワイピング処理を終
了する。
【0208】次にステップS310で、ワイピング処理
によりノズル内に押し込まれた可能性の有る乾燥インク
あるいは異なる種類のインク等を排出するために、予備
吐出処理を実行する。プリント命令が無くなると、ステ
ップS311でプリントの終了動作としてワイピング処
理を実行してノズル面401aのインクを除去した後、
ステップS312にて、予備吐出口内に溜まっているイ
ンクを不図示の廃インク処理手段へと排出するため、図
46に示す予備吐出空吸引処理を実行する。
【0209】ステップS341では、モータを反時計回
り方向に回転させての状態にする。続いて、ステップ
S342にてモータを時計回り方向に所定回転角度だけ
回転させてポンプを駆動し、予備吐出口内のインクをポ
ンプチューブ325を通じて廃インク吸収体へと排出し
て予備吐出口空吸引処理を終了する。なお、所定回転角
度とは、予備吐出口内あるいはチューブ内に残留するイ
ンク量が、液体噴射ヘッドユニット401あるいは回復
系ユニット300に対して不具合を与えない量まで確実
に減じることができる角度である。
【0210】次に、ステップS313にて、キャリッジ
200をホームポジションSすなわちキャッピングポジ
ションまで移動し、ステップS314にてモータを反時
計回り方向に回転して、の状態すなわちキャッピング
状態として、プリント処理を終了する。なお、このとき
の回転角は100度であり、従ってポンプ動作の遅れ角
55度と、コロ326がポンプチューブ325を押しつ
ぶした状態から開放した状態にするために必要な回転角
40度とを合わせた角度よりも大きく、待機時(キャッ
ピング時)のポンプは図31に示す状態となっている。
【0211】次に、液体噴射ヘッドユニット401が長
期間使用されなかったためにノズル内のインクが固着し
たり、気泡が混入して吐出が行われなくなった場合等
に、自動的にあるいは手動により実行される吸引回復処
理について説明する。
【0212】まずステップS361にて吸引回復命令を
受け取ると、ステップS362でプリント装置の状態を
検知する。このときプリント装置が、待機状態すなわち
の状態でキャッピングが行われていればステップS3
64へ進む。そうでなければ、ステップS363へ進み
ワイピング処理を実行してから、ステップS364でキ
ャッピングを行っての状態とし、さらにモータを反時
計回り方向に回転して全ての弁を閉鎖したの状態とす
る。次に、ステップS365でモータを時計回り方向に
回転させてポンプを駆動し、3種の弁(計5個)からポ
ンプ(計2個)までの間のチューブ内の圧力を所定値ま
で減圧する。次に、ステップS366でモータを反時計
回り方向に回転させての状態とし、吸引弁のみを開放
してキャップ内に負圧を作用させる。このときから
の状態に至るまで、ポンプ駆動系はポンプをA310方
向に45度だけ回転させようとするが、前述の通り55
度までは空転領域でコロガイドは回転しない構成なの
で、ポンプは駆動されず、従ってポンプチューブ325
はコロ326により押しつぶされ閉鎖した状態が保たれ
ている。
【0213】ここで、ノズル内の乾燥インクや気泡等を
除去するのに必要な所定インク量を吸引できれば吸引動
作を終了しても良いが、本実施形態では吸引量が不足し
ているものとして追加吸引を行う。ステップS367で
再度モータを時計回り方向に回転させてポンプを作動さ
せ、負圧を発生させて吸引を行う。吸引量が所定値に達
したら、ステップS368でモータを反時計回り方向に
回転して大気連通弁を開放するためにの状態とし、キ
ャップ308内を大気に開放して吸引を停止する。続い
てステップS369にてモータを時計回り方向に回転し
てポンプを作動させ、キャップ308、大気連通チュー
ブ339、キャップチューブ338、ポンプチューブ3
25の内部のインクを、廃インク処理手段へと排出す
る。次に、ステップS370にてモータを反時計回り方
向に回転してキャップオープンすなわちの状態にし、
ステップS371にてワイピング処理、ステップS37
2にて予備吐出処理、ステップS373にて予備吐出口
空吸引処理を実行し、最後にステップS374でキャリ
ッジをホームポジションSに移動してから、ステップS
375でモータを反時計回り方向に回転させてキャッピ
ングを行って、吸引回復処理を終了する。
【0214】なお、図42中に表されているキャップカ
ムセンサは、カム軸に固着された不図示のキャップカム
をフラグとしたフォトインタラプタにより構成されてお
り、その検知結果によりカム軸に固着されたカム等の位
相を検知することが可能なセンサである。ここで、キャ
ップカムセンサの検知タイミングは、キャップオープン
とキャップクローズの直前に設定されている。これは、
キャップオープン時には、キャップレバー311と一体
化したカムフォロワー311aが、本実施形態において
は総計800gf程度のバネ力を有するキャップバネの
作用により、キャップレバーカム350を図36におけ
る反時計回り方向方向に回す力が掛かって、ワンウェイ
クラッチが空転する方向にキャップレバーカム350が
オーバーランして位相ズレを起こす可能性が有ること
と、逆にキャップクローズ時には、カム軸に対して最も
大きな負荷が掛かり、ステッピングモータにより構成さ
れた回復系ユニット駆動用のモータが脱調する危険性が
有るためであり、これらにより生ずる位相ズレを補正し
て常に正しい位相でカムを制御するために設定されたも
のである。
【0215】[液体噴射ヘッドユニット]図20,48
〜50は液体噴射ヘッドユニット401の構成を示す図
で、図20,48,49は外観斜視図、図50は部分断
面図である。
【0216】本実施形態の液体噴射ヘッドユニット40
1は、液滴を吐出する吐出口(ノズル)が列を成して形
成されたノズル列からプリント信号に従って液滴を吐出
する液滴吐出部材(これがいわゆる液体噴射ヘッドであ
り、以下「ヘッドチップ」という)402と、プリント
マシン本体との間を伝送されるプリント信号の受け渡し
をする電気配線がなされるフレキシブルケーブルやTA
B等のシート配線部材403と、ヘッドチップ402に
供給されるインク等の液体を収容するインク貯蔵室を有
するとともにヘッドチップ402を保持するためのユニ
ット枠体404等から構成されている。
【0217】ヘッドチップ402は、ユニット枠体40
4に、例えば位置決めボス404aの溶着やビス451
等によって固定されており、双方の分解が容易にできる
ようになっている。
【0218】ユニット枠体404の内部には、所望量の
インクが収容できる第2の共通液室405が設けられて
おり、第2の共通液室405に貯蔵されたインクは、ヘ
ッドチップ402へ供給され、後述するチップタンク6
03のインク通路、天板605の第1の共通液室605
aを介して、ノズル部へ供給される。
【0219】液体噴射ヘッドユニット401の上方に配
設される把手406は、液体噴射ヘッドユニット401
をキャリッジ200に着脱する際の手掛かりとなる。
【0220】位置決め部位群408〜411は液体噴射
ヘッドユニット401をキャリッジ200内の所定位置
に載置させるものであり、液体噴射ヘッドユニット40
1の底面に配設される円柱形状のガイドピン408、液
体噴射ヘッドユニット401の奥面に配設される球突起
409を含む。球突起409の中心は、ガイドピン40
8の円柱部中心線の延長上に設けられる。ガイドピン4
08の内側円柱壁408aと球突起409が各々キャリ
ッジ200の所定位置に当設されると、プリント媒体に
対する液体噴射ヘッドユニット401の垂直方向の位置
決めがなされる。また、ガイドピン408先端部のテー
パー面408bはガイドピン408を所定位置へ挿入さ
せるためのガイドとなる。
【0221】また、液体噴射ヘッドユニット401の底
面に2個所配設される球突起410がキャリッジ200
の所定位置に当設されると、液体噴射ヘッドユニット4
01の高さ方向の位置決めがなされる。
【0222】また、液体噴射ヘッドユニット401の側
面に配設される台形突起411によって、キャリッジ2
00側面方向の位置決めと、液体噴射ヘッドユニット4
01(および吐出口列)の傾き方向の位置決めがなされ
る。すなわち、ガイドピン408中心と球突起409の
中心とを結ぶ直線を支点とした液体噴射ヘッドユニット
401の傾き量は、台形突起411の高さ変動によって
変化するようになっている。
【0223】液体噴射ヘッドユニット401の側面に配
設される円柱突起415は、液体噴射ヘッドユニット4
01がキャリッジ200内へ挿入される際に、液体噴射
ヘッドユニット401を強制的に傾けるための挿入ガイ
ドで、液体噴射ヘッドユニット401が傾けられること
によってガイドピン408先端が所定位置へ導かれるよ
うになっている。
【0224】CRニードル222の先端がジョイントゴ
ム416の表面より入り込んで、第2の共通液室405
内に貫通すると、CRニードル222上流にあって、チ
ューブ等の接続手段によってCRニードル222と連結
されるメインタンク501から第2の共通液室405内
にインクが供給されるようになる。
【0225】ジョイントゴム416は針状部材を表面側
416aから対向面側へ貫通させることによって形成さ
れる閉塞穴416bを有しており、このジョイントゴム
416はジョイントゴム416の外径寸法よりも小さい
内径寸法で形成される穴部に圧入される。このように圧
入されることにより、閉塞穴416bはジョイントゴム
416の外周部から圧縮荷重を受けるため、CRニード
ル222の非挿入時には第2の共通液室405内部を密
閉状態に保つことができる。そして、CRニードル22
2が挿入された際は、CRニードル222に対してグリ
ップ力(外周部からの圧縮力)が作用するので、CRニ
ードル222の中空部を除いてはジョイント部を完全に
シールすることができる。
【0226】ジョイントゴム416は上下2個所に配設
されているが、下方部はメインタンク501からインク
を供給するための供給通路であり、インクは下方のCR
ニードル222および穴404bを通って第2の共通液
室405内部へ供給される。一方、上方部は第2の共通
液室405内部に蓄えられた空気を液室外部へ放出して
液室内の負圧力を制御するための吸気通路であり、ポン
プ等の吸気用駆動手段によって、穴404cおよび上方
のCRニードル222を通って第2の共通液室405外
部へ排出される。
【0227】また、この吸気通路による第2の共通液室
405内部の負圧力を増大させることで、第2の共通液
室405内のインク補給制御ができる。
【0228】傾斜受面417はキャリッジから液体噴射
ヘッドユニット401に作用する荷重を受ける部分であ
り、この傾斜受面417が荷重を受けると、傾斜形状に
よって矢印Z方向と矢印Y方向の分力が生じて、液体噴
射ヘッドユニット401は二方向に向けて押圧されるよ
うになる。
【0229】コンタクトパッド421は、ヘッドチップ
402とプリントマシン本体との間を伝送されるプリン
ト信号の受け渡しをするものである。
【0230】[チップ構成]次に、上記に説明した液体
噴射ヘッドユニット401の構成についてより詳細に説
明する。図63は、本実施形態の液体噴射ヘッドユニッ
ト401を示す斜視図、図64は他の方向から見た斜視
図、図65はその縦断面図である。また、図66は、図
63に示した液体噴射ヘッドユニット401を、チップ
タンク603および第2の共通液室405の一部を破断
した状態で示す斜視図であり、図67は、そのチップタ
ンク603と第2の共通液室405との接続部を拡大し
て示す断面図である。
【0231】本実施形態の液体噴射ヘッドユニット40
1のヘッドチップ402は、プリント液(インク等)に
吐出エネルギーを付与する吐出エネルギー発生素子列
(不図示)が流路に対して設けられた素子基板604
と、これに対向して流路を形成する天板605と、流路
にプリント液を供給する供給部材であるチップタンク6
03とが、互いに位置決めされた状態で基準部材602
に取り付けられることにより構成されている。さらに、
液体噴射ヘッドユニット401のユニット枠体404
は、チップタンク603に供給液を送るための接続部お
よび液室内の空気を逃がす接続部と、プリント液を一時
もしく使用し切るまで保管する第2の共通液室405と
を有している。そして、ヘッドチップ402のチップタ
ンク603には、第2の共通液室405との境界部に位
置し、プリント液中の不純物をトラップする微細穴を有
する多孔質部材606が取付けられている。第2の共通
液室405とチップタンク603との接続部には、シリ
コーンゴム等からなる充填剤607が充填されている。
【0232】ここで、上記の各構成について、より詳し
く説明する。
【0233】第2の共通液室405は、プリント液を保
管しておくバッファの役割をもち、吐出によりプリント
液が消費されると、プリント液は第2の共通液室405
から天板605と素子基板604とにより構成される第
1の共通液室605a(図67参照)へ適宜供給され
る。また、第2の共通液室405は、別に設けられたプ
リント液貯蔵タンクからプリント液を受け取るための接
続部と、液室内の空気を外部へ逃がすための接続部とを
有している。
【0234】チップタンク603は、第2の共通液室4
05から第1の共通液室605a(図67参照)へプリ
ント液を適宜供給する流路の機能を持っている。
【0235】多孔質部材606は、第2の共通液室40
5とチップタンク603との間に存在し、プリント液中
の不純物等をトラップする役割をもつ。本実施形態で
は、多孔質部材606はチップタンク603に溶着によ
って接合されている。そのため、チップタンク603と
多孔質部材606との接合部から流路内に気体が侵入す
ることはない。
【0236】チップタンク603と天板605とは、図
67に示すように、チップタンク603のプリント液供
給路603aが天板605のプリント液供給口605b
に連通した状態で接合されている。チップタンク603
と天板605との接合は、接合面同士を互いに圧着させ
ることにより行い、補完的に接合面の周囲が充填剤(不
図示)で密封されている。
【0237】また、上述したように、チップタンク60
3と第2の共通液室405との間は、その全周が充填剤
607によって隙間なく充填されており、第2の共通液
室405内からチップタンク603までの水密性が確保
されている。しかしながら、充填剤607は気体透過性
を有するシリコーンゴム等からなるため、外気が充填剤
607を透過して第2の共通液室405内へ侵入し得
る。第2の共通液室405内へ侵入した気体は、第2の
共通液室405内を浮力により上昇し、液室の上部の気
体層に滞留する。そして、この気体は、第2の共通液室
405内の気体を外部へ逃がす接続部(不図示)を経
て、最終的には外部へ排出される。
【0238】本実施形態では、チップタンク603と第
2の共通液室405との接続部が、プリント液の流れ方
向に関して多孔質部材606の上流側に配置されてい
る。そのため、充填剤607を透過した気体が、多孔質
部材606よりも下流側のチップタンク603内に侵入
することがない。また、第2の共通液室405内におい
て、乾燥等によってプリント液の一部が凝固して固形物
が生成した場合であっても、その固形物を多孔質部材6
06で捕集(トラップ)することができる。
【0239】上記の構成により、多孔質部材606より
も下流側、すわなちプリント液供給路603aからヘッ
ドチップ402のノズルまでの流路中に侵入する気体を
減少させることができるので、多孔質部材606よりも
下流側の流路中に気体が存在することによる液体噴射性
能への影響を低減することができる。また、多孔質部材
606よりも下流側の流路中に存在する気体が減少する
ので、長期間放置された液体噴射ヘッドの使用を開始す
る際に行う回復動作を簡略化することができる。そのた
め、回復動作において吸引・廃棄されるプリント液の量
が減少し、プリント液の使用効率を向上させることがで
きる。
【0240】図68は、図63に示した液体噴射ヘッド
ユニット401のヘッドチップ402のみ(ユニット枠
体404を省略した状態)を示す斜視図である。図69
はその断面図である。
【0241】図68に示すように、多孔質部材606よ
りも流路の上流側すなわち第2の共通液室405(図6
3等参照)側にある、チップタンク603の第2の共通
液室405との接続部の流路方向に対して垂直な断面積
は、プリント液供給路603aの流路方向に対して垂直
な方向に対する断面積のうちの最大断面積となってい
る。
【0242】また、多孔質部材606は、チップタンク
603のプリント液供給路603aの液流れ方向に対し
て斜めに配置されている。そのため、多孔質部材606
の面積は、チップタンク603の第2の共通液室405
との接続部付近の、流路方向に対して垂直な断面積より
も大きい。本実施形態では、多孔質部材606の面積は
プリント液供給路603aの最小断面積の約20倍であ
る。
【0243】上記のように配置された多孔質部材606
によれば、液体吐出時に発生しプリント液供給路603
aを上昇した気泡が、斜めに配置された多孔質部材60
6の上部側(流路上流側)でトラップされる。一方、斜
めに配置された多孔質部材606の下部側(流路下流
側)は常にプリント液が接触しているので、第2の共通
液室405から多孔質部材606を通ってチップタンク
603のプリント液供給路603aに流れるプリント液
は、その流れが途切れることはない。従って、液体吐出
に必要な一定流量のプリント液がヘッドチップ402に
供給される。
【0244】次に、チップタンク603のプリント液供
給路603aにおける気泡の流れについて、図70を参
照して説明する。
【0245】図70(a)に示すように、吐出動作によ
って流路中に発生した気泡608aは、プリント液供給
路603aを上昇する。このときには、気泡608aは
まだ多孔質部材606へ到達していない。そのため、多
孔質部材606の下面側ではその全領域がプリント液に
接触しているので、十分な流路面積が確保されており、
第2の共通液室405から多孔質部材606を通ってチ
ップタンク603のプリント液供給路603aへ向かう
プリント液の流れ608bはスムーズである。
【0246】さらに上昇した気泡608aは、図70
(b)に示すように、多孔質部材606に到着する。気
泡608aは、表面張力の関係から多孔質部材606を
通過することができないため、多孔質部材606の下面
側に滞留する。なお、このときにおいても、気泡608
aは多孔質部材606の下面全面を覆っておらず、ま
た、気泡608aはプリント液供給路603aの流路断
面積全体を塞ぐ程には大きく成長しないので、十分な流
路面積が確保され、プリント液の流れ608bは保証さ
れる。
【0247】多孔質部材606の下面側に滞留した気泡
608aは、図70(c)に示すように、プリント液供
給路603aの液流れ方向に対して斜めに配置された多
孔質部材606に沿って、上方へ移動して留まる。多孔
質部材606の下流側のプリント液流路は、気泡608
aが多孔質部材606の全面を覆うまで確保され、それ
に至るまではプリント液の流れ608bは保証される。
本実施例においては、多孔質部材606はプリント液供
給路の約20倍の面積を有しているため、プリント液の
流れは相応の時間保証される。さらに、多孔質部材60
6の下面に滞留している気泡608aは、回復吸引動作
を適宜行うことによって取り除くことができる。
【0248】プリント液供給路603aの多孔質部材6
06が取り付けられる部分の流路断面積と多孔質部材6
06の面積との比は、多孔質部材606の取り付け角度
を変えることによって選択的に決定することができる。
【0249】水平方向を0°とした場合に、多孔質部材
606の取り付け角度を30°にしたときには、多孔質
部材606の面積は多孔質部材606が取り付けられる
部分の流路断面積の約1.1倍強、45°としたときに
は1.4倍強、60°としたときには1.7倍強とな
る。この面積比は、液体噴射ヘッドユニット401の外
形寸法や、その構成に応じた組み立て性等を考慮して決
定する。
【0250】気泡の上昇方向(プリント液供給路603
aの液流れ方向)に対して多孔質部材606が垂直に配
置されている場合には、気泡608aは多孔質部材60
6の下面側においてプリント液供給路603aの中心に
滞留しやすい。ここに滞留した気泡608aは、さらに
成長すると水平方向に拡がり、多孔質部材606の下面
側の流路を塞いでしまいやすい。しかしながら、上記の
ように多孔質部材606を斜めに配置することにより、
多孔質部材606に到達した気泡はプリント液供給路の
上方側に滞留し、成長しても水平方向に拡がらない。そ
のため、多孔質部材606の下部側ではプリント液の流
れ608bを確保しやすくなる。したがって、プリント
液流路確保のための回復動作を減少させることができ、
ひいては回復動作を行うことによるプリント液使用効率
の減少および記録速度の減少を防ぐことができる。
【0251】さらに多孔質部材606を斜めに配置する
構成とした場合には、チップタンク603と第2の共通
液室405との接続部も斜めになる。そのため、この接
続部を充填する充填剤607を接続の上方側から注入す
ることにより、充填剤607をスムーズに流入させるこ
とができるので、液体噴射ヘッドの生産性が向上する。
【0252】[インクタンク部分]図5は本発明の一実
施形態に係るインクカートリッジを示す分解斜視図であ
る。インク容器511およびインク容器511の蓋51
2によりインク貯蔵室が形成されている。インク容器5
11はブロー成型手法によって形成され、プリントマシ
ン本体への装着、脱着時の補助のため取っ手511aが
設けられている。さらに、インク容器511の側面を窪
ませて製品識別用のラベルを貼るスペース523が設け
られている。
【0253】インク容器511に設置されたハウジング
521に対し、蓋512は超音波溶着により取り付けら
れる。蓋512のにはそれぞれ連通口を形成するハウジ
ング522が設けられ、それぞれにドーム状の弾性体
(ゴム栓)513が組みつけられ、さらに固定部材とし
ての冠体514が組み付けられることにより、プリント
マシン本体とのインク流通等のための結合部が形成さ
れ、一体のインクタンクすなわちインクカートリッジが
形成されている。
【0254】なお、本実施例で説明したヘッドにおいて
は、封筒および適時切断可能な連続紙用のプリント装置
に適用した場合について説明したが、本構成に限られる
ものではなく、普通紙を用いる通常のプリンタにも適用
可能である。
【0255】本明細書において、「プリント」(「記
録」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報
を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、また人
間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否
かを問わず、広くプリント媒体上に画像、模様、パター
ン等を形成する、または媒体の加工を行なう場合も言う
ものとする。
【0256】ここで、「プリント媒体」とは、一般的な
プリント装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プ
ラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミック
ス、木材、皮革等、インクを受容可能な物も言うものと
する。
【0257】さらに、「インク」(「液体」という場合
もある)とは、上記「プリント」の定義と同様広く解釈
されるべきもので、プリント媒体上に付与されることに
よって、画像、模様、パターン等の形成またはプリント
媒体の加工、或いはインクの処理(例えばプリント媒体
に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供
され得る液体を言うものとする。
【0258】なお、本発明が有効に用いられる一形態
は、電気熱変換体が発生する熱エネルギーを利用して液
体に膜沸騰を生じさせ気泡を形成する形態である。
【0259】本実施の形態のプリント装置では、前述の
ように通常状態ではヘッド搭載部材であるキャリッジ2
00に搭載された液体噴射ヘッドユニット401がヘッ
ド保持機構であるCRレバー237により保持されてお
り、このように保持された液体噴射ヘッドユニット40
1のインク保持部である共通液室405に、配管着脱機
構であるCRジョイントレバー234によりインク供給
部材および空気放出部材であるCRニードル222が連
結されている。
【0260】このような状態では、CRジョイントレバ
ー234は移動自在であるが、CRレバー237は移動
不能である。そこで、液体噴射ヘッドユニット401を
キャリッジ200から取り外す場合、まず、CRレバー
237によりキャリッジ200に保持されている液体噴
射ヘッドユニット401から、CRジョイントレバー2
34によりCRニードル222を離脱させる。
【0261】このようにCRジョイントレバー234を
移動させてCRニードル222を液体噴射ヘッドユニッ
ト401から離脱させるとCRレバー237も移動自在
となるため、このCRレバー237を移動させて液体噴
射ヘッドユニット401の保持を解除する。これで液体
噴射ヘッドユニット401は移動自在となるため、キャ
リッジ200から取り外すことができる。
【0262】本実施の形態のプリント装置では、中空針
からなるCRニードル222は構造的に強固でなく、ジ
ョイントゴム416の閉塞穴416bに圧入されている
ので全周方向から保持されている。しかし、液体噴射ヘ
ッドユニット401からCRニードル222を離脱させ
るとき、液体噴射ヘッドユニット401はCRレバー2
37によりキャリッジ200の適正な位置に強固に保持
されており、CRニードル222はCRジョイントレバ
ー234によりジョイントゴム416の閉塞穴416b
から適正な方向に引き抜かれるので破損することがな
い。
【0263】特に、本実施の形態のプリント装置では、
CRジョイントレバー234によりCRニードル222
が液体噴射ヘッドユニット401に連結されていると
き、CRレバー237はキャリッジ200に搭載された
液体噴射ヘッドユニット401を保持する位置に配置さ
れる。このため、CRニードル222が連結されている
液体噴射ヘッドユニット401のCRレバー237によ
る保持が解除されることがないので、CRニードル22
2の破損を確実に防止することができる。
【0264】さらに、本実施の形態のプリント装置で
は、キャリッジ200に搭載された液体噴射ヘッドユニ
ット401がCRレバー237により保持されたとき、
CRジョイントレバー234によりCRニードル222
が液体噴射ヘッドユニット401から離脱した位置と連
結された位置とに移動自在に配置する。このため、CR
レバー237により保持された液体噴射ヘッドユニット
401にはCRニードル222が着脱自在なので、位置
が保持された液体噴射ヘッドユニット401にはCRニ
ードル222を着脱することができる。
【0265】しかも、本実施の形態のプリント装置で
は、上述のように液体噴射ヘッドユニット401の共通
液室405に連結される複数のCRニードル222が、
インクの供給と空気の放出との両方に利用されるので、
CRニードル222から共通液室405にインクを容易
に供給することができる。
【0266】さらに、液体噴射ヘッドユニット401を
キャリッジ200に搭載してCRレバー237により保
持すると、キャリッジ200の出力端子であるCRコネ
クタ216と液体噴射ヘッドユニット401の入力端子
であるコンタクトパッド421とが接続される。
【0267】このため、液体噴射ヘッドユニット401
からCRニードル222が離脱される時点ではCRコネ
クタ216とコンタクトパッド421とが接続されてい
るので、例えば、CRニードル222の離脱による液体
噴射ヘッドユニット401のインク漏出を信号入力によ
り防止するようなことも可能である。
【0268】なお、本実施の形態のプリント装置では、
一個のキャリッジ200に二個の液体噴射ヘッドユニッ
ト401が搭載されるので、画像のプリントを高速に実
行することができ、例えば、画像を二色でプリントする
ようなことも可能である。ただし、本発明は上記形態に
限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で
各種の変形を許容する。例えば、上記形態では一個のキ
ャリッジ200に二個の液体噴射ヘッドユニット401
が搭載されることを例示したが、このような個数は任意
に設定することが可能である。
【0269】
【発明の効果】本発明は以上説明したように構成されて
いるので、以下に記載するような効果を奏する。
【0270】本発明のプリント装置では、液体噴射ヘッ
ドユニットをヘッド搭載部材に装着する場合、ヘッド搭
載部材に搭載された液体噴射ヘッドユニットをヘッド保
持機構により保持してから配管着脱機構によりインク供
給部材を連結することにより、適正に保持されていない
液体噴射ヘッドユニットにインク供給部材が連結される
ことがないので、液体噴射ヘッドユニットを連結すると
きのインク供給部材の破損を防止することができる。
【0271】本発明のプリント装置では、ヘッド搭載部
材に搭載されている液体噴射ヘッドユニットを取り外す
場合、液体噴射ヘッドユニットに連結されているインク
供給部材が配管着脱機構により離脱されてからヘッド保
持機構による保持が解除されることにより、ヘッド保持
機構によりヘッド搭載部材に保持された状態の液体噴射
ヘッドユニットからインク供給部材が配管着脱機構によ
り離脱されることになり、インク供給部材が液体噴射ヘ
ッドユニットから適正でない方向に離脱されないので、
液体噴射ヘッドユニットを取り外すときのインク供給部
材の破損を防止することができる。
【0272】また、上述のようなプリント装置におい
て、搭載部材本体に搭載された液体噴射ヘッドユニット
に配管着脱機構によりインク供給部材が連結されている
とき、搭載部材本体に搭載された液体噴射ヘッドユニッ
トをヘッド保持機構が保持していることにより、インク
供給部材が連結されている液体噴射ヘッドユニットのヘ
ッド保持機構による保持が解除されることを確実に防止
できる。
【0273】また、ヘッド保持機構により液体噴射ヘッ
ドユニットが搭載部材本体に保持されたとき、配管着脱
機構によりインク供給部材が液体噴射ヘッドユニットに
着脱されることにより、ヘッド保持機構により保持され
た液体噴射ヘッドユニットにはインク供給部材を着脱す
ることができる。
【0274】また、液体噴射ヘッドユニットのインク保
持部の少なくとも一部を封止している弾性部材に、イン
ク供給部材の先端近傍が開口した中空針を配管着脱機構
が貫通させていることにより、このように中空針を弾性
部材に貫通させている構造では、強固でないインク供給
部材が全周方向から保持されていることになるが、ヘッ
ド保持機構により保持されている液体噴射ヘッドユニッ
トの弾性部材からインク供給部材の中空針が配管着脱機
構により適正な方向に着脱されるので、液体噴射ヘッド
ユニットを取り外すときに強固でないインク供給部材の
中空針を破損することがない。
【0275】また、液体噴射ヘッドユニットのインク保
持部に配管着脱機構によりインク供給部材と空気放出部
材とが着脱自在に連結され、このように連結された空気
放出部材がインク保持部から空気を放出させることによ
り、インク供給部材からインク保持部にインクを容易に
供給することができ、空気放出部材も液体噴射ヘッドユ
ニットから適正な方向に離脱されるので破損することが
ない。
【0276】また、液体噴射ヘッドユニットのインク保
持部の少なくとも一部を封止している弾性部材に、空気
放出部材の先端近傍が開口した中空針を配管着脱機構が
貫通させていることにより、このように中空針を弾性部
材に貫通させている構造では、強固でない空気放出部材
が全周方向から保持されていることになるが、ヘッド保
持機構により保持されている液体噴射ヘッドユニットの
弾性部材から空気放出部材の中空針が配管着脱機構によ
り適正な方向に着脱されるので、液体噴射ヘッドユニッ
トを取り外すときに強固でない空気放出部材の中空針を
破損することがない。
【0277】また、ヘッド搭載部材に搭載されてヘッド
保持機構により保持されている液体噴射ヘッドユニット
からインク供給部材が離脱される時点では、液体噴射ヘ
ッドユニットの入力端子とヘッド搭載部材の出力端子と
が確実に接続されていることにより、例えば、インク供
給部材が離脱されるときのインクの漏出を防止する制御
信号を液体噴射ヘッドユニットに外部入力できるので、
インク供給部材が離脱されるときの液体噴射ヘッドユニ
ットのインク漏出を防止することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプリント装置の要部を示す斜視図であ
る。
【図2】本発明のプリント装置の要部を図1とは違う方
向から見た斜視図である。
【図3】タンク収納部のメインタンク非収納状態を示す
断面図である。
【図4】図3に示すタンク収納部のメインタンク収納可
能状態を示す断面図である。
【図5】メインタンクの分解図である。
【図6】キャリッジユニットの斜視図である。
【図7】キャリッジユニットを図6とは違う方向から見
た斜視図である。
【図8】CRフレームとCRギャッププレートなどの連
結状態を示す正面図である。
【図9】CRフレームとCRギャッププレートなどの連
結状態を示す拡大断面図である。
【図10】キャリッジの移動範囲を示す平面図である。
【図11】キャリッジの移動機構を示す側面図である。
【図12】キャリッジとCRベルトとの固定状態を示す
拡大側面図である。
【図13】キャリッジとCRベルトとの固定状態を示す
拡大正面図である。
【図14】キャリッジの移動動作を示すフローチャート
である。
【図15】キャリッジとCRコネクタなどの接続状態を
示す正面図である。
【図16】キャリッジの液体噴射ヘッドユニット非装着
状態を示す斜視図である。
【図17】キャリッジの底面図である。
【図18】キャリッジの正面図である。
【図19】キャリッジを上から見た斜視図である。
【図20】液体噴射ヘッドユニットの斜視図である。
【図21】CRニードル取付部の正面図である。
【図22】CRニードル取付部の平面図である。
【図23】液体噴射ヘッドのキャリッジへの取り付け手
順を示す側面図である。
【図24】液体噴射ヘッドのキャリッジへの取り付け手
順を示す側面図である。
【図25】液体噴射ヘッドのキャリッジへの取り付け手
順を示す側面図である。
【図26】液体噴射ヘッドのキャリッジへの取り付け手
順を示す側面図である。
【図27】回復系ユニットの斜視図である。
【図28】回復系ユニットの駆動系を示す概略図であ
る。
【図29】回復系ユニットの流路と弁の関係を示す図で
ある。
【図30】チューブポンプの負圧発生状態を示す概略図
である。
【図31】チューブポンプの負圧非発生状態を示す概略
図である。
【図32】予備吐出弁の動作を示す概略図である。
【図33】吸引弁の動作を示す概略図である。
【図34】大気連通弁の動作を示す概略図である。
【図35】キャップの断面図である。
【図36】キャップオープン状態を示す概略図である。
【図37】キャップクローズ状態を示す概略図である。
【図38】ワイピング手段の非ワイピング状態を示す概
略図である。
【図39】ワイピング手段のワイピング状態を示す概略
図である。
【図40】クリーナブレードから廃インクを吸収する構
成の概略図である。
【図41】クリーナブレードから廃インクを吸収する構
成の概略図である。
【図42】カムと連動する各部材の動作を示すタイミン
グチャートである。
【図43】プリント処理のフローチャートである。
【図44】予備吐出処理のフローチャートである。
【図45】ワイピング処理のフローチャートである。
【図46】予備吐出口空吸引処理のフローチャートであ
る。
【図47】吸引回復処理のフローチャートである。
【図48】液体噴射ヘッドユニットの斜視図である。
【図49】液体噴射ヘッドユニットの斜視図である。
【図50】液体噴射ヘッドユニットの断面図である。
【図51】本発明の一実施形態によるプリント装置に用
いられたインク供給系流路を示すブロック図である。
【図52】本発明の一実施形態によるプリント装置に用
いられたインク供給系におけるバルブ開閉機構を示すブ
ロック図である。
【図53】本発明の一実施形態によるプリント装置に用
いられたインク供給系におけるサブタンク構成を示す断
面図である。
【図54】本発明の一実施形態によるプリント装置に用
いられたインク供給系におけるサブタンク構成を示す斜
視図である。
【図55】ヘッドセットプレートの拡大図である。
【図56】CRコネクタのリブ状部を示す平面図であ
る。
【図57】液体噴射ヘッドの回転方向調整機構の斜視図
である。
【図58】キャリッジへのヘッドの着脱動作を説明する
ための図である。
【図59】キャリッジへのヘッドの着脱動作を説明する
ための図である。
【図60】キャリッジへのヘッドの着脱動作を説明する
ための図である。
【図61】キャリッジへのヘッドの着脱動作を説明する
ための図である。
【図62】ヘッドが装着された状態でのキャリッジの断
面図である。
【図63】本実施形態の液体噴射ヘッドユニットを示す
斜視図である。
【図64】図63に示した液体噴射ヘッドユニットを他
の方向から見た斜視図である。
【図65】図63に示した液体噴射ヘッドユニットの縦
断面図である。
【図66】図63に示した液体噴射ヘッドユニットを、
チップタンクおよび第2の共通液室の一部を破断した状
態で示す斜視図である。
【図67】図63に示した液体噴射ヘッドユニットのチ
ップタンクと第2の共通液室との接続部を拡大して示す
断面図である。
【図68】図63に示した液体噴射ヘッドユニットのヘ
ッドチップを示す斜視図である。
【図69】図63に示した液体噴射ヘッドユニットのヘ
ッドチップを示す断面図である。
【図70】チップタンクのプリント液供給路における気
泡の流れを段階的に示す断面図である。
【符号の説明】
200 ヘッド搭載部材であるキャリッジ 216 出力端子であるCRコネクタ 222 インク供給部材および空気放出部材の中空針
であるCRニードル 234 配管着脱機構であるCRジョイントレバー 237 ヘッド保持機構であるCRレバー 401 液体噴射ヘッドユニット 405,601 インク保持部の一部である第二共通
液室 416 弾性部材であるジョイントゴム 416b 小穴である閉塞穴 421 入力端子であるコンタクトパッド 501 インクタンクであるメインタンク 605a インク保持部の一部である第一共通液室

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部から供給されるインクを外部から入
    力されるプリント信号に対応して吐出する液体噴射ヘッ
    ドユニットと、該液体噴射ヘッドユニットが着脱自在に
    搭載されるヘッド搭載部材と、移動自在に支持されて前
    記液体噴射ヘッドユニットを前記搭載部材本体に着脱自
    在に保持するヘッド保持機構と、前記液体噴射ヘッドユ
    ニットのインク保持部に着脱自在に連結されてインクを
    供給するインク供給部材と、該インク供給部材を移動自
    在に支持して前記搭載部材本体に搭載された前記液体噴
    射ヘッドユニットのインク保持部に着脱自在に連結させ
    る配管着脱機構と、を具備しており、 前記液体噴射ヘッドユニットが前記ヘッド搭載部材に装
    着されるときに前記ヘッド保持機構による保持が完了す
    るまで前記配管着脱機構による連結が禁止されているプ
    リント装置。
  2. 【請求項2】 外部から供給されるインクを外部から入
    力されるプリント信号に対応して吐出する液体噴射ヘッ
    ドユニットと、該液体噴射ヘッドユニットが着脱自在に
    搭載されるヘッド搭載部材と、移動自在に支持されて前
    記液体噴射ヘッドユニットを前記搭載部材本体に着脱自
    在に保持するヘッド保持機構と、前記液体噴射ヘッドユ
    ニットのインク保持部に着脱自在に連結されてインクを
    供給するインク供給部材と、該インク供給部材を移動自
    在に支持して前記搭載部材本体に搭載された前記液体噴
    射ヘッドユニットのインク保持部に着脱自在に連結させ
    る配管着脱機構と、を具備しており、 前記液体噴射ヘッドユニットを前記ヘッド搭載部材から
    取り外すときに前記配管着脱機構による連結を解除する
    まで前記ヘッド保持機構による保持の解除が禁止されて
    いるプリント装置。
  3. 【請求項3】 外部から供給されるインクを外部から入
    力されるプリント信号に対応して吐出する液体噴射ヘッ
    ドユニットと、該液体噴射ヘッドユニットが着脱自在に
    搭載されるヘッド搭載部材と、移動自在に支持されて前
    記液体噴射ヘッドユニットを前記搭載部材本体に着脱自
    在に保持するヘッド保持機構と、前記液体噴射ヘッドユ
    ニットのインク保持部に着脱自在に連結されてインクを
    供給するインク供給部材と、該インク供給部材を移動自
    在に支持して前記搭載部材本体に搭載された前記液体噴
    射ヘッドユニットのインク保持部に着脱自在に連結させ
    る配管着脱機構と、を具備しており、 前記液体噴射ヘッドユニットを前記ヘッド搭載部材に着
    脱するときの前記ヘッド保持機構の位置に対応して前記
    配管着脱機構の位置が規制されているプリント装置。
  4. 【請求項4】 前記搭載部材本体に搭載された前記液体
    噴射ヘッドユニットに前記配管着脱機構が前記インク供
    給部材を連結した状態では、前記ヘッド保持機構は、前
    記搭載部材本体に搭載された前記液体噴射ヘッドユニッ
    トを保持する位置に配置される請求項3記載のプリント
    装置。
  5. 【請求項5】 前記ヘッド保持機構が前記搭載部材本体
    に前記液体噴射ヘッドユニットを保持した状態では、前
    記配管着脱機構は、前記液体噴射ヘッドユニットから離
    脱した位置と連結された位置とに前記インク供給部材を
    移動自在に配置する請求項3または4記載のプリント装
    置。
  6. 【請求項6】 前記液体噴射ヘッドユニットは、前記イ
    ンク保持部の少なくとも一部が弾性部材で封止されてお
    り、 前記インク供給部材は、先端近傍が開口した中空針から
    なり、 前記配管着脱機構は、前記インク供給部材の中空針を前
    記液体噴射ヘッドユニットの弾性部材に貫通させている
    請求項1ないし5の何れか一記載のプリント装置。
  7. 【請求項7】 前記インク供給部材は、前記液体噴射ヘ
    ッドユニットのインク保持部から空気を放出させる空気
    放出部材が並設されており、 前記配管着脱機構は、前記インク供給部材とともに前記
    空気放出部材も前記液体噴射ヘッドユニットに着脱自在
    に連結させる請求項1ないし6の何れか一記載のプリン
    ト装置。
  8. 【請求項8】 前記液体噴射ヘッドユニットを前記ヘッ
    ド搭載部材に搭載して前記ヘッド保持機構により保持す
    ると前記入力端子と前記出力端子とが接続される請求項
    1ないし7の何れか一記載のプリント装置。
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