JP2002247311A - イメージセンサ装置および画像読取装置 - Google Patents

イメージセンサ装置および画像読取装置

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JP2002247311A
JP2002247311A JP2001038455A JP2001038455A JP2002247311A JP 2002247311 A JP2002247311 A JP 2002247311A JP 2001038455 A JP2001038455 A JP 2001038455A JP 2001038455 A JP2001038455 A JP 2001038455A JP 2002247311 A JP2002247311 A JP 2002247311A
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JP2001038455A
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Makoto Masuda
麻言 増田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 原稿による白基準部材の汚れや埃、ごみ等の
付着を防止でき、原稿読み取り面の位置と異なる位置に
白基準部材を設けても、結像レンズに対する白基準部材
の相対位置の変位による光電変換手段の受光量の大きな
変化を防止して、安定したシェーディング可能にするイ
メージセンサ装置を提供する。 【解決手段】 原稿との対向域外に白基準部材57が設け
られており、原稿からの反射光を光電変換素子53に導く
第1結像レンズ55の被写界深度の位置と、白基準部材57
からの反射光を光電変換素子53に導く第2結像レンズ56
の被写界深度の位置とが相違している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ファクシミリや複
写機等に用いられて原稿の画像を読み取るためのイメー
ジセンサ装置、およびイメージセンサ装置を内蔵した画
像読取装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】原稿等の画像を読み取るイメージセンサ
装置は、ネットワークに接続されたPC等の端末に送信
する画像データを読み取るスキャナ装置、通信回線を介
して画像を送信するファクシミリ、画像を読み取って用
紙に印字する複写機等に用いられる。このようなイメー
ジセンサ装置では、光電変換素子の出力に対して白レベ
ル(白の基準レベル)を設定するシェーディングを行う
ために、白基準部材を読み取る必要がある。
【0003】この白基準部材は、たとえば特開平11−
98318号公報に記載されているように、原稿搬送路
の密着型イメージセンサ装置と対向する側、すなわち、
原稿搬送路を搬送されている原稿を挟んでイメージセン
サ装置の反対側に設けられる。しかし、このように白基
準部材を配置した場合、両面原稿(両面に画像のある原
稿)の読み取り時に、白基準部材が原稿の画像読み取り
が行われていない側の面と接触し、鉛筆の黒鉛等による
汚れが白基準部材に付着したり、白基準部材が原稿との
摩擦により帯電して埃やごみを吸着したりする。そし
て、そのまま使用すると白レベルが不適切となるので、
定期的に白基準部材を清掃することが必要となる。
【0004】上記のように原稿が白基準部材に接触する
ことによる問題をなくすため、たとえば、特開平5−2
2515号公報に記載されているように、白基準部材を
密着型イメージセンサ装置の内部に一体的に設けたも
の、すなわち、イメージセンサ装置の上面にあるコンタ
クトガラスの内面(下面)に白基準部材を一体的に設け
て、コンタクトガラスの上面を搬送される原稿と接触し
ないようにしたものが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般的に、イメージセ
ンサ装置は、白基準部材からの反射光をセルフォックレ
ンズ等の結像レンズでCCD等の光電変換素子に導くよ
うに構成されているが、白基準部材が結像レンズの被写
界深度に対してどのような位置に設けられているかによ
って、光電変換素子の受光量が大きく変化することがあ
る。
【0006】イメージセンサ装置は結像レンズを含む複
数の部材を組み合わせて構成されているため、温度変化
により各部材が伸縮すると、結像レンズの被写界深度に
対する白基準部材の位置が変位することになる。つま
り、結像レンズの被写界深度に対する白基準部材の位置
には、温度依存性が存在する。そして、白基準部材の位
置が結像レンズの被写界深度内にあれば、光電変換素子
の受光量は大きく変化しないが、被写界深度外にある場
合は、光電変換素子の受光量は大きく変化することにな
る。
【0007】上記の特開平5−22515号公報に記載
されたイメージセンサ装置の場合、原稿読み取り面と白
基準部材の位置がコンタクトガラスの厚さ分離れている
が、このような場合でも、従来は、原稿からの反射光を
光電変換素子に導く結像レンズの被写界深度の位置と、
白基準部材の反射光を光電変換素子に導く結像レンズの
被写界深度の位置は同一であり、原稿読み取り時の被写
体である原稿読み取り面が被写界深度内にあるように設
定されている。このため、コンタクトガラスを薄くし
て、原稿読み取り面と白基準部材の位置を近接させれ
ば、双方を被写界深度内に位置させることができるが、
一般的に、結像レンズの被写界深度は小さい(浅い)の
で、コンタクトガラスの厚さをこれより薄くすることは
困難である。とくに、特開平11−27444号公報に
記載された画像読取装置のように、原稿搬送路の上下両
側に配置した読取手段で原稿の両面の画像をほぼ同時に
読み取る装置の場合、一般的に、装置の小型化やブック
原稿等の読み取りを可能にするために、下側の読取手段
には移動走査式の読取手段を用い、上側の読取手段には
固定式のイメージセンサ装置を用いる。この場合、原稿
の搬送の関係上、原稿は原稿搬送路の下側にある下側の
読取手段のコンタクトガラスにほぼ密着した状態で搬送
されることになり、上側のイメージセンサ装置からの距
離が大きくなる。したがって、このような画像読取装置
の上側のイメージセンサ装置に、上記の特開平5−22
515号公報に記載されているように内部に白基準部材
が一体的に保持されたイメージセンサ装置を用いた場
合、原稿読み取り面の位置とイメージセンサ装置内の白
基準部材の位置とが大きく離れ、白基準部材が結像レン
ズの被写界深度外に位置することになる。このため、温
度変化や振動等で結像レンズに対する白基準部材の相対
位置が変位し、これにより、白レベルが変動して、安定
したシェーディングが行えなくなる。これは、特開平1
1−27444号公報に記載されているような原稿の両
面をほぼ同時に読み取るようにした画像読取装置だけで
発生する問題でなく、原稿の片面だけを読み取る画像読
取装置であっても、上記のように、設計上、イメージセ
ンサ装置内の白基準部材と原稿読み取り面の位置が離れ
ているときに発生する問題である。
【0008】このような問題点に対し、イメージセンサ
装置の結像レンズの被写界深度を大きく(深く)すれ
ば、温度変化によって結像レンズに対する白基準部材の
相対位置が変位しても被写界深度内に入っているように
して、光電変換素子の受光量変動を抑制することができ
る。
【0009】結像レンズの被写界深度を大きくするため
の方策として、絞り値を大にすること、被写体までの距
離を大にすること、および焦点距離の短い結像レンズを
使用することの3点が挙げられる。
【0010】しかし、絞り値を大にすると、光電変換素
子の受光量が低下するため、感度の高い高価な光電変換
素子を使用しなければならなくなり、その分イメージセ
ンサ装置のコストが増大するといった問題が生じる。ま
た、絞り値を大にすると、単位時間当たりの光電変換素
子の受光量が低下することになるので、原稿の読み取り
速度を高速にした場合に画像の読み取りが適切にできな
くなるといった問題が生じ、高速読み取りの速度が制限
される。さらに、被写体である原稿読み取り面までの距
離を大にすると、通常のイメージセンサ装置に用いられ
る発光量の比較的少ない小型の光源を用いた場合、原稿
面の照度が低下するために、絞り値を大にする場合と同
様に、高感度の高価な光電変換素子を採用することによ
りイメージセンサ装置のコストが増大するといった問題
や、単位時間当たりの光電変換素子の受光量の低下によ
り高速読み取りの速度が制限されるといった問題が生じ
る。
【0011】本発明の目的は、上記の問題を解決し、原
稿による白基準部材の汚れや埃、ごみ等の付着を防止で
き、原稿読み取り面の位置と異なる位置に白基準部材を
設けても、結像レンズに対する白基準部材の相対位置の
変位による光電変換手段の受光量の大きな変化を防止し
て、安定したシェーディング可能にするイメージセンサ
装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段および発明の効果】本発明
によるイメージセンサ装置は、原稿との対向域外に白基
準部材が設けられており、原稿からの反射光を光電変換
手段に導く第1結像レンズの被写界深度の位置と、白基
準部材からの反射光を光電変換手段に導く第2結像レン
ズの被写界深度の位置とが相違していることを特徴とす
るものである。
【0013】本発明のイメージセンサ装置によれば、白
基準部材が原稿との対向域外に設けられているから、原
稿読み取り時に白基準部材が原稿に接触することがな
く、したがって、原稿による白基準部材の汚れや埃、ご
み等の付着を防止することができ、定期的な白基準部材
の清掃が不要になる。しかも、原稿からの反射光を光電
変換手段に導く第1結像レンズの被写界深度の位置と、
白基準部材からの反射光を光電変換手段に導く第2結像
レンズの被写界深度の位置とが相違しているから、原稿
読み取り面の位置と異なる位置に白基準部材を設けて
も、原稿読み取り面を第1結像レンズの被写界深度内に
位置させるとともに、白基準部材を第2結像レンズの被
写界深度内に位置させることができる。このため、温度
変化や振動等で結像レンズに対する白基準部材の相対位
置の変位が生じても、光電変換手段の受光量が大きく変
化せず、白レベルが変動して安定したシェーディングが
行えなくなることを防止できる。
【0014】本発明のイメージセンサ装置において、た
とえば、ケース内に、第1結像レンズ、第2結像レンズ
および光電変換素子が収容され、白基準部材がこのケー
スの第2結像レンズに対向する部分に一体的に保持され
ている。
【0015】これによれば、イメージセンサ装置を構成
する第1結像レンズ、第2結像レンズおよび光電変換手
段がケース内に一体的に収容されているから、イメージ
センサ装置の組み付けおよび位置の調整作業が容易であ
る。
【0016】上記のイメージセンサ装置において、たと
えば、白基準部材が、ケースの内部に一体的に保持され
ている。
【0017】これによれば、白基準部材がケース内に一
体的に保持されているから、白基準部材に埃、ごみなど
が付着することを確実に防止することができる。
【0018】上記のイメージセンサ装置において、たと
えば、白基準部材が、ケースの外部に一体的に保持され
ている。
【0019】これによれば、白基準部材がケースの外部
に一体的に保持されているから、ケースの外側から白基
準部材を容易に交換することができ、白基準部材交換の
ためにイメージセンサ装置を分解する必要がなく、交換
作業が容易である。また、同種のイメージセンサ装置を
光源の光量等が異なる複数種類の機種に使用するように
した際に、機種に関係なく白基準部材以外の部分を組み
立てておき、最後に、使用する機種によって、異なる白
基準部材をケースの外部に取り付けるだけでよいので、
種々の機種に対する生産性が向上する。
【0020】上記のイメージセンサ装置において、たと
えば、ケースの1面に、ケースを密閉するとともに原稿
からの反射光を第1結像レンズに導くための密閉用透光
部材が設けられており、白基準部材が、この透光部材の
ケース外側の面に一体的に保持されている。
【0021】これによれば、第1結像レンズが密閉用透
光部材を介して原稿読み取り面に対向し、第2結像レン
ズも密閉用透光部材を介して白基準部材に対向すること
になる。したがって、光電変換手段が、原稿の読み取り
を行う場合と同様に、密閉用透光部材を介して白基準部
材を読み取ることになるので、密閉用透光部材のための
補正が不要になり、容易により適切なシェーディングを
行うことができる。
【0022】上記のイメージセンサ装置において、たと
えば、第1結像レンズと第2結像レンズとが、別体に作
られて、ケース内に組み付けられている。
【0023】第1結像レンズと第2結像レンズを同時に
一体に製作しようとすると、これらの被写界深度の位置
が相違することから、両者の間に段差が生じるので、製
作が困難になる。これに対し、上記のように、第1結像
レンズと第2結像レンズを別体に作るようにすると、各
々には段差がないので、製作が簡単になる。
【0024】上記のイメージセンサ装置において、たと
えば、第1結像レンズに対応する光電変換手段が駆動さ
れる原稿の読み取り時に、第2結像レンズに対応する光
電変換手段も駆動される。
【0025】これによれば、第1結像レンズに対応する
光電変換手段が駆動されるときには第1結像レンズに対
応する光電変換手段も必ず駆動されるので、両光電変換
手段の受光特性の経時変化を同等にすることができ、両
光電変換手段の経時変化の差によるシェーディングの誤
差が生じることがない。
【0026】本発明による画像読取装置は、上記のいず
れかのイメージセンサ装置を備えていることを特徴とす
るものである。
【0027】本発明の画像読取装置によれば、本発明の
イメージセンサ装置について説明した上記の効果が奏さ
れる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施形態について説明する。図1は画像読取装置の全体
概略構成を示しており、画像読取装置は、下部筐体
(1)、上部筐体(2)および原稿排紙トレイ(3)から構成さ
れている。
【0029】この画像読取装置では、原稿を静止させた
状態で画像を読み取る静止読取モード、原稿を搬送させ
ながら画像を読み取る走行読取モード、あるいは、原稿
を搬送させながら原稿における両面の画像を読み取る両
面モードのいずれによっても原稿に対する画像の読み取
りが行えるようになっている。静止読取モードでは、下
部筐体(1)内の第1読取手段を構成する第1読取部(4)に
よって画像が読み取られる。走行読取モードでは、上部
筐体(2)内の第2読取手段を構成する第2読取部(5)のイ
メージセンサ装置(11)によって画像の読み取りを行うよ
うになっている。また、両面モードでは、第1読取部
(4)およびイメージセンサ装置(11)の双方を同時に用い
るように設定されている。
【0030】図2は、第1読取部(4)の一部と第2読取
部(5)の部分を詳細に示している。図3は、イメージセ
ンサ装置(11)の部分をさらに詳細に示している。なお、
以下の説明において、前後左右は走行読取モードあるい
は両面モードのときの原稿の搬送方向についていうもの
とする。すなわち、原稿搬送方向の下流側(排紙側)で
ある図1〜図3の左側を前、同搬送方向の上流側(給紙
側)である同図の右側を後とし、同図の紙面表側を左、
紙面裏側を右とする。
【0031】図1に示すように、下部筐体(1)には、第
1読取部(4)と、第1コンタクトガラス(12)と、第2コ
ンタクトガラス(17)とが設けられている。
【0032】第1読取部(4)は、第1走査ユニット(1
3)、第2走査ユニット(14)、結像レンズ(15)およびCC
D(16)を備えている。
【0033】第1コンタクトガラス(12)は、静止読取モ
ードで読み取る原稿を載置するための台であり、下部筐
体(1)の上面にほぼ全面にわたって水平に設けられてい
る。第2コンタクトガラス(17)は、走行読取モードある
いは両面モードのときに読み取られる原稿がその上を移
動する前後幅の狭い台であり、第1コンタクトガラス(1
2)のすぐ前に設けられている。
【0034】第1走査ユニット(13)は、第1コンタクト
ガラス(12)の下面に沿って前から後に一定速度で移動し
ながら、第1コンタクトガラス(12)上の原稿を露光する
ものである。第1走査ユニット(13)は、第1光源を構成
する露光ランプであるキセノンランプ(18)、原稿の反射
光を第2走査ユニット(14)に導く第1反射ミラー(19)等
を有している。
【0035】第2走査ユニット(14)は、第1走査ユニッ
ト(13)と同期してその1/2の速度で同方向に移動する
ようになっている。第2走査ユニット(14)は、第1反射
ミラー(18)からの光を結像レンズ(15)およびCCD(16)
に導く第2反射ミラー(20)および第3反射ミラー(21)を
備えている。
【0036】結像レンズ(15)は、第3反射ミラー(21)か
らの反射光をCCD(16)上で結像させるものである。C
CD(16)は、結像レンズ(15)からの光をアナログ電気信
号に変換するものである。この電気信号は、後述する画
像処理部によってデジタル画像データに変換され、後述
する画像メモリに記憶される。
【0037】第1読取部(4)は、第1コンタクトガラス
(12)上に載置された原稿の画像読み取り(静止読取モー
ドの読み取り)に加えて、後述するように、上部筐体
(2)の原稿搬送装置によって第2コンタクトガラス(17)
上を搬送されている原稿の画像読み取り(走行読取モー
ドあるいは両面モードの読み取り)を行う機能も有して
いる。
【0038】第1読取部(4)が第1コンタクトガラス(1
2)上の原稿を読み取る際には、第1走査ユニット(13)
は、図1にP1で示す第1位置からP2で示す第2位置の方
向に、図示しない原稿サイズ検出手段で検出された原稿
サイズに応じて所定距離だけ移動するようになってい
る。一方、第2コンタクトガラス(17)上を搬送されてい
る原稿を読み取る際には、図1にP3で示す第3位置に停
止している。また、第1読取部(4)が使用されていない
待機中には、第1走査ユニット(13)は、第1位置P1と第
3位置P3との中間の図示しない待機位置(ホームポジシ
ョン)P0に停止している。
【0039】図2に詳細に示すように、第1コンタクト
ガラス(12)の前端部上面に、静止原稿用の載置基準板(2
2)が備えられている。この基準板(22)には、第1コンタ
クトガラス(12)に載置する原稿のサイズ、載置方向を示
す指標が示されている。ユーザーは、この指標に従っ
て、第1コンタクトガラス(12)に原稿を容易に載置する
ことができる。載置基準板(22)に対向する第1コンタク
トガラス(12)の前端部下面に、CCD(16)のシェーディ
ング(白レベルの設定)を実施する際に使用する白基準
部材である第1基準白板(23)が設けられている。また、
第2コンタクトガラス(17)の前部下面に、遮光板(24)が
設けられている。
【0040】上部筐体(2)は、その奥側(右側)におい
て下部筐体(1)との間に設けられた図示しないヒンジを
支点として、上下に回動し、開閉するようになってい
る。そして、上部筐体(2)が開くことにより、手前側
(左側)から、第1コンタクトガラス(12)の上面および
第2コンタクトガラス(17)の上面を開放できるようにな
っている。
【0041】上部筐体(2)には、OCマット(25)、原稿
トレイ(26)、第2読取部(5)、開放扉(28)等が設けられ
ている。OCマット(25)は、上部筐体(2)を閉めたとき
に第1コンタクトガラス(12)に押しつけられて密着する
位置に設けられた白色のマットである。原稿トレイ(26)
は、走行読取モードあるいは両面モードで読み取る原稿
を載置するための台である。開放扉(28)は、第2読取部
(5)のイメージセンサ装置(11)の取り付け状態を調整す
るために上部筐体(2)に設けられている窓を開閉する扉
である。
【0042】第2読取部(5)は、原稿トレイ(26)に載置
された原稿の画像を読み取るためのものであり、原稿搬
送手段を構成する原稿搬送装置(29)、原稿搬送路(30)、
原稿排出部(31)、イメージセンサ装置(11)等を備えてい
る。原稿搬送装置(29)は、原稿トレイ(26)に載置された
原稿を取り入れ、原稿搬送路(30)上を搬送させるもので
ある。原稿搬送路(30)は、第2コンタクトガラス(17)の
上面に沿って形成されている。イメージセンサ装置(11)
は、原稿搬送路(30)を搬送されている原稿の画像を読み
取るものである。原稿排出部(31)は、イメージセンサ装
置(11)によって画像を読み取られた後の原稿を排紙トレ
イ(3)に排出するものである。
【0043】図2に詳細に示すように、原稿搬送装置(2
9)は、給送補助ローラ(32)、原稿セット検出センサ(3
3)、原稿押え板(34)、摩擦パッド(35)、給送タイミング
センサ(36)、給送ローラ(37)および整合ローラ対(38)を
備えている。給送補助ローラ(32)および原稿押え板(34)
は、原稿セット検出センサ(33)に検知された原稿を原稿
搬送装置(29)の内部に引き入れるものである。摩擦パッ
ド(35)、給送ローラ(37)および整合ローラ対(38)は、給
送タイミングセンサ(36)の検知結果に基づいて、引き込
まれた原稿を1枚毎にイメージセンサ装置(11)に導くも
のである。図示は省略したが、整合ローラ対(38)は、そ
の駆動軸に電磁クラッチを備え、駆動モータからの駆動
力の伝達を制御できるようになっており、原稿のない状
態では停止している。そして、原稿の先端が給送タイミ
ングセンサ(36)に接触し、このセンサ(36)から所定の信
号が伝達されたときに、原稿を下流側(前側)に搬送す
る方向に回動するように設定されている。整合ローラ対
(38)は、停止した状態で、摩擦パッド(35)および給送ロ
ーラ(37)により上流側(後側)より搬送された原稿の先
端が整合ローラ対(38)のニップ部に突き当たり、原稿に
所定の撓みを形成した後に、下流側に原稿を搬送するよ
うに回動する。この際に、整合ローラ対(38)のニップ部
により、原稿の先端が搬送方向に直角となるように整合
される。また、整合ローラ対(38)は、第2コンタクトガ
ラス(17)との間で、原稿搬送路(30)の一部を形成してい
る。
【0044】原稿搬送路(30)は、後側搬送ガイド(39)と
給送ローラ(37)との間、整合ローラ対(38)と第2コンタ
クトガラス(17)との間、および、前側原稿ガイド(40)と
第2コンタクトガラス(17)との間から構成された原稿の
搬送経路である。原稿ガイド(40)は、その中央に第3コ
ンタクトガラス(41)を備えた状態で、第2コンタクトガ
ラス(17)の上に載置されているものである。なお、この
原稿ガイド(40)における水平方向の位置は、位置決め突
起(40a)によって設定される。また、原稿ガイド(40)に
おける上下方向の位置調整については後述する。第3コ
ンタクトガラス(41)は、原稿ガイド(40)の搬送路側の凹
部に接着剤で接着されている。
【0045】原稿排出部(31)は、排出ローラ対(42)およ
び原稿排出センサ(43)を備えている。排出ローラ対(42)
の上側ローラは、駆動側のローラであり、上部筐体(2)
の前端部に設けられて、上部筐体(2)内の図示しない駆
動機構により駆動される。排出ローラ対(42)の上側ロー
ラは、下部筐体(1)側に回転自在に設けられた排出ロー
ラ対(42)の下側ローラ(従動ローラ)とで、原稿搬送路
(30)を通った原稿を挟持搬送して、排紙トレイ(3)上に
排出する機能を有している。原稿排出センサ(43)は、排
出ローラ対(42)の下流側に配置されており、原稿の排出
を後述する読み取り制御部に伝達するものである。
【0046】イメージセンサ装置(11)は、原稿搬送路(3
0)を走行する原稿における上側の画像を読み取るもので
ある。イメージセンサ装置(11)に対向して第2コンタク
トガラス(17)の下面に設けられた遮光部材(24)は、第1
読取部(4)のランプ(18)の光がイメージセンサ装置(11)
に入って画像が適切な濃度で読み取れなくなるのを防止
するために設けられている。
【0047】イメージセンサ装置(11)は、左右方向に長
く伸び、前後幅よりも高さが少し大きい直方体状をな
し、原稿ガイド(40)の中央に設けられた第3コンタクト
ガラス(41)の上側に配置されている。第3コンタクトガ
ラス(41)は、イメージセンサ装置(11)と原稿との間の光
透過を実現させるとともに、原稿のジャムを防止する機
能を有している。
【0048】イメージセンサ装置(11)は、上部筐体(2)
の左右フレーム間に固定されている取付基準板(45)に対
し、ユニット固定板(46)およびユニット保持板(47)を介
して吊り下げられて保持されており、その詳細が図4の
斜視図に詳細に示されている。
【0049】基準板(45)は、ほぼ水平で、左右方向に伸
びており、その左右両端部が上部筐体(2)の左右フレー
ムに固定されている。基準板(45)の中央部には長方形状
の開口が形成され、この開口の前後両縁部が上方に曲げ
起こされている。そして、この曲げ起こし部(45a)の上
端間に、ユニット固定板(46)が渡されて、固定ねじ(48)
によって固定されている。
【0050】ユニット保持板(47)は、前後方向が開口
し、左右幅が大きくて、前後長さの短い四角筒状をな
し、内部にユニット固定板(46)を貫通させた状態で、調
整ねじ(49)によって、その上壁がユニット固定板(46)に
上方から固定されている。そして、ユニット保持板(46)
の下壁の下面に、イメージセンサ装置(11)の上面が堅固
に固定されている。
【0051】一方、基準板(45)の左右両端部下面に、原
稿ガイド(40)の左右両端部が段付きねじ(50)およびガイ
ド付勢用ばね(51)で固定されている。そして、このねじ
(50)を調整することにより、原稿ガイド(40)の高さ位置
および姿勢を調整できるようになっている。これによ
り、原稿ガイド(40)と第2コンタクトガラス(17)との間
隔、すなわち、原稿搬送路(30)の高さを容易に調整でき
るため、シートジャムの発生を簡単に防止できる。
【0052】図5は、上部筐体(2)内に固定された基準
板(45)に対するイメージセンサ装置(11)の着脱時の状態
を示している。この図に示すように、イメージセンサ装
置(11)の着脱は、開放扉(28)を開放した状態で行われ
る。イメージセンサ装置(11)は、ユニット固定板(46)お
よびユニット保持板(47)と一体化されたユニットとなっ
ており、このユニットを基準板(45)の所定位置に取り付
けて、前述のように、ユニット固定板(46)を固定ねじ(4
8)で基準板(45)に固定することにより、イメージセンサ
装置(11)が所定の位置に配置される。
【0053】上記のように、イメージセンサ装置(11)を
含むユニットが基準板(45)に固定された状態で、複数の
固定ねじ(48)および調整ねじ(49)を調整することによ
り、基準板(45)に対するユニット固定板(46)の高さ位置
および姿勢(傾斜の度合い)、ユニット固定板(46)に対
するユニット保持板(47)の高さ位置および姿勢を所定範
囲内で調整することができ、これにより、第3コンタク
トガラス(41)に対するイメージセンサ装置(11)の相対的
な姿勢および高さ位置の微調整ができる。したがって、
イメージセンサ装置(11)を最適な姿勢、位置に厳密に配
置させることが容易となっている。このような各ねじ(4
8)(49)の調整も、開放扉(28)を開放した状態で、上部筐
体(2)の上方から行うことができる。
【0054】次に、図3および図6を参照して、イメー
ジセンサ装置(11)の内部構造について説明する。図6
は、イメージセンサ装置(11)の長さ方向の垂直断面図で
ある。
【0055】イメージセンサ装置(11)は、直方体状のケ
ース(52)備えており、その内部に、光電変換手段を構成
するイメージセンサ(53)、第2光源を構成するLEDア
レイ(54)、第1結像レンズを構成する主セルフォックレ
ンズ(55)、第2結像レンズを構成する補助セルフォック
レンズ(56)および白基準部材を構成する第2基準白板(5
7)が設けられている。
【0056】ケース(52)の下面が開口しており、この開
口が、ケース(52)を密閉するとともに原稿からの反射光
を主セルフォックレンズ(55)に導くための密閉用透光部
材であるガラス板(58)で塞がれている。ケース(52)下面
の左右方向の一端部に、ガラス板(58)の上に張り出した
部分底壁(52a)が一体に形成されており、この部分底壁
(52a)の上面に、第2基準白板(57)が固定されている。
【0057】イメージセンサ(53)は、ケース(52)内の最
上部に下向きに配置されており、受光した光の強度に応
じた電気信号(電気的画像信号)を生成する。第2基準
白板(57)は、イメージセンサ(53)から出力される電気信
号のシェーディングを行う際に、白レベルを設定するた
めに読み込む白板である。
【0058】主セルフォックレンズ(55)は、原稿からの
反射光を集光してイメージセンサ(53)に導くものであ
り、原稿搬送路(30)を搬送されている原稿に面するよう
に配置されている。補助セルフォックレンズ(56)は、第
2基準白板(57)からの反射光を集光してイメージセンサ
(53)に導くものであり、第2基準白板(57)に面するよう
に配置されている。LEDアレイ(54)は、原稿面を照射
するためのものであり、主セルフォックレンズ(55)の下
部の前後両側に斜め下向きに配置されている。なお、ケ
ース(52)の部分底壁(52a)および第2基準白板(57)が設
けられているのは、原稿搬送路(30)を通過する原稿の幅
よりも左右方向の外側に外れた位置である。
【0059】主セルフォックレンズ(55)と補助セルフォ
ックレンズ(56)は、別体に作られて、ケース(52)内に一
体的に組み付けられている。主セルフォックレンズ(55)
と補助セルフォックレンズ(56)の位置は光軸方向(上下
方向)にずれており、両者の被写界深度の光軸方向の位
置は互いに相違している。主セルフォックレンズ(55)の
被写界深度の位置は、原稿搬送路(30)の第2コンタクト
ガラス(17)の搬送路(30)側の面(上面)がその被写界深
度内に入るように設定されている。これにより、原稿搬
送路(30)を搬送される原稿が踊っても、画像がぼけて読
み取られるのを防止できるようになっている。また、補
助セルフォックレンズ(56)の被写界深度は、第2基準白
板(57)の上面の読み取り面がその被写界深度内に入るよ
うに設定されている。
【0060】このイメージセンサ装置(11)では、原稿読
み取り時に、主セルフォックレンズ(55)に対応するイメ
ージセンサ(53)の部分が駆動されるが、この部分が駆動
されるときには、補助セルフォックレンズ(56)に対応す
るイメージセンサ(53)の部分も同時に駆動されるように
なっている。
【0061】次に、上記の画像読取装置における読み取
り処理について説明する。
【0062】静止読取モード時では、片面モードだけが
選択可能となり、第1読取部(4)だけが原稿の読み取り
に用いられる。このとき、第1読取部(4)の第1走査ユ
ニット(13)は、まず、待機位置P0に位置させられる。そ
して、読取制御部の指示に応じて、図1中の第1位置P1
から、第1コンタクトガラス(12)上に載置された原稿を
走査しながら、第2走査ユニット(14)とともに第2位置
P2側に移動する。これにより、CCD(16)に、原稿画像
に応じた反射光を受光させることが可能となる。このよ
うにして、第1読取部(4)は、静止した原稿の下側の面
(表面)に形成されている画像を読み取ることとなる。
【0063】走行読取モード時では、片面モードと両面
モードの両方が選択可能となる。
【0064】走行読取モードの片面モード時には、第1
読取部(4)だけが原稿の読み取りに用いられる。このモ
ードの指示があると、第1読取部(4)の第1走査ユニッ
ト(13)は、待機位置P0から図1中の第3位置P3に移動し
て、停止し、そのまま、停止状態を保持して、走行する
原稿の読み取りを行う。そして、読取制御部の指示に応
じて、CCD(16)が、第2コンタクトガラス(17)を介し
て、原稿搬送路(30)を搬送される原稿の画像を下側から
読み取る。この場合も、第1読取部(4)は、原稿の下側
の面(表面)に形成されている画像を読み取ることとな
る。
【0065】走行読取モードの両面モード時には、第1
読取部(4)および第2読取部(5)のイメージセンサ装置(1
1)の双方が原稿の読み取りに用いられる。このとき、第
1読取部(4)の第1走査ユニット(13)は、走行読取モー
ドの片面モード時と同様に、図1中の第3位置P3に停止
させられれる。そして、読取制御部の指示に応じて、第
1読取部(4)が、第2コンタクトガラス(17)を介して、
原稿搬送路(30)を搬送される原稿の画像を下側から読み
取る。また、同様に、イメージセンサ装置(11)が、第3
コンタクトガラス(41)を介して、搬送される原稿の上側
の面(裏面)に形成されている画像を上側から読み取
る。このようにして、両面モードでは、第1読取部(4)
およびイメージセンサ装置(11)が、搬送原稿の表裏両面
の画像を、上下方向から一度に読み取ることとなる。
【0066】図7は、上記の画像読取装置における制御
系の構成を示すブロック図である。次に、この図を参照
して、上記の画像読取装置における制御系の構成および
動作について説明する図7に示すように、システムコン
トローラ(60)は、通信制御部(61)を介して、読取制御部
(62)を制御し、さらにシステムバス(63)を介して画像処
理中継部(64)と画像メモリ(65)を制御する。これによ
り、システムコントローラ(60)は、原稿の読み取り動作
が適切に行われるように、画像読取装置の全体を制御す
る。
【0067】第1読取部(4)において、第1光源制御基
板(66)は、読取制御部(62)の信号に基づいて、第1光源
であるランプ(18)を点灯・消灯する。第1読取走査系駆
動モータ制御基板(67)は、読取制御部(62)の信号に基づ
いて、第1読取走査系駆動モータ(68)を制御して、第1
走査ユニット(13)および第2走査ユニット(14)を前後両
方向に移動する。第1読取走査系位置センサ群(69)は、
第1走査ユニット(13)が待機位置P0、第1位置P1、第2
位置P2および第3位置P3に位置させられたときに、それ
ぞれ、読取制御部(62)に規準位置信号を出力する。読取
制御部(62)は、第1読取走査系位置センサ群(69)の規準
位置信号と第1読取走査系駆動モータ(68)のステップ数
とを基に、第1走査ユニット(13)の位置を算出して、第
1読取走査系駆動モータ(68)を正逆転制御して、両走査
ユニット(13)(14)を往復移動させる。
【0068】イメージセンサ装置(11)において、第2光
源制御基板(70)は、読取制御部(62)の信号に基づいて、
第2光源であるLEDアレイ(54)を点灯・消灯する。
【0069】原稿搬送装置(29)と原稿排出部(31)よりな
る自動原稿送り装置(71)において、駆動モータ制御基板
(72)は、読取制御部(62)の信号により、ステッピングモ
ータである駆動モータ(73)をオン・オフ制御して、自動
原稿送り装置(71)の駆動系を駆動し、給送補助ローラ(3
2)、給紙ローラ(37)、整合ローラ対(38)、排出ローラ対
(42)および他の搬送ローラに駆動力を伝える。また、駆
動モータ(73)は、駆動モータ制御基板(72)からのパルス
レイトにより回転速度を変えられる。原稿セット検出セ
ンサ(33)、給送タイミングセンサ(36)、原稿排出センサ
(43)等よりなる原稿検出センサ群(74)は、原稿が各セン
サ(33)(36)(43)の位置に到達した時に、原稿の有無信号
を読取制御部(62)に伝える。これに対して、読取制御部
(62)は、センサ群(74)からの原稿の有無信号とタイマー
とにより、原稿が適切なタイミングで搬送されているか
否かを判断して、搬送不良の場合には、ジャム等の発生
の信号をシステムバス(63)を介してシステムコントロー
ラ(60)に伝える。電磁クラッチ群(75)は、読取制御部(6
2)からの信号によりオン・オフして、自動原稿送り装置
(71)のそれぞれの駆動系に対して接続または非接続に切
り換えて、駆動系を停止したり、回転したりする。
【0070】次に、片面読取モード時および両面読取モ
ード時の読取走査により得られた電気的画像信号の処理
に関して説明する。
【0071】図7に示すように、第1読取部(4)のCC
D(16)およびイメージセンサ装置(11)のイメージセンサ
(53)により得られた電気的画像信号(以下「画像信号」
と呼ぶ)は、それぞれの画像処理部(76)(77)に送られ
て、所定の画像処理を施された後に、画像処理中継部(6
4)に送られ、さらに所定の画像処理を施された後、シス
テムバス(63)を介して1ページ毎に区別されて画像メモ
リ(65)に記憶される。各画像処理部(76)(77)は、アナロ
グ信号処理部(78)(79)、A/D変換部(80)(81)、シェー
ディング補正部(82)(83)、フィルタ処理部(84)(85)およ
び濃度変換部(86)(87)より構成されている。これら各画
像処理部(76)(77)の各要素は、読取制御部(62)の制御下
で動作する。
【0072】アナログ信号処理部(78)(79)は、それぞ
れ、CCD(16)およびイメージセンサ(53)から入力され
る画像信号に、レベル変換処理、サンプルホールド処理
および信号増幅処理を施して、A/D変換部(80)(81)に
出力する。CCD(16)とイメージセンサ(53)とでは、光
源光量、光電変換効率および出力信号レベル等が異なる
ため、CCD(16)用とイメージセンサ(53)用に、それぞ
れ、専用のアナログ信号処理部(78)(79)が設けられてい
る。
【0073】A/D変換部(80)(81)は、アナログ信号処
理部(78)(79)から入力されるアナログの画像信号をデジ
タル変換して、量子化した画像信号をシェーディング補
正部(82)(83)に出力する。
【0074】シェーディング補正部(82)(83)は、A/D
変換部(80)(81)から入力される量子化された画像信号に
対して黒再生および白再生を施して、フィルタ処理部(8
4)(85)に出力する。黒再生とは、CCD(16)あるいはイ
メージセンサ(53)の暗示出力をサンプリングして記憶
し、読取データである原稿読取時のCCD(16)あるいは
イメージセンサ(53)の出力する画像信号から減算するこ
とにより、暗示出力の影響を削除することである。白再
生とは、反射率の均一な基準白板を読み取ったときの画
素毎の画像信号に基づいて原稿読取時の画像信号を各画
素に正規化し、光量むらや光学部品の影響およびCCD
(16)やイメージセンサ(53)の画素感度のばらつきを補正
することである。
【0075】フィルタ手段を構成するフィルタ処理部(8
4)(85)は、シェーディング補正部(82)(83)から入力され
る画像信号に、読取制御部(62)から設定されるフィルタ
特性を決定する係数に基づいて所定のフィルタ処理、具
体的には、空間フィルタリング処理を施すことにより、
画像の高周波成分を強調して、画像のぼけの修復を行
う。CCD(16)およびイメージセンサ(53)の出力する画
像信号には、レンズやミラー等の光学部品、CCD(16)
やイメージセンサ(53)の受光面のアパーチャ開口度、C
CD(16)やイメージセンサ(53)の転送効率や残像、物理
的な走査による積分効果および操作むら等に起因するM
TF(Modulation Transfer Function)の劣化があり、
フィルタ処理部(84)(85)によりこのMTFの劣化を補償
している。MTFの劣化は、高周波域ほど顕著であるの
で、フィルタ処理部(84)(85)は、高周波域の画像信号に
対して、強調処理を施すことにより、ぼけを修復して、
画像品質を向上させている。また、MTFは、CCD(1
6)とイメージセンサ(53)によりその劣化具合も大きく異
なるため、フィルタ処理部(84)(85)は、入力画像信号が
CCD(16)からの画像信号であるかイメージセンサ(53)
からの画像信号であるかによりフィルタ処理が異なり、
それぞれ適切なフィルタ処理を行っている。
【0076】濃度変換手段および2値化手段を構成する
濃度変換部(86)(87)は、フィルタ処理部(84)(85)でフィ
ルタ処理された画像信号に濃度変換を行うためのもので
あり、たとえば、画像信号をファクシミリ通信する場合
や、印字条件が2値化指定された場合等に、画像信号を
2値化処理し、また、写真画像等のように印字条件が多
値であれば、所定の濃度特性により濃度変換を行って、
画質を向上させている。濃度変換部(86)(87)は、図示し
ないRAM制御部およびRAM等を備え、RAMにセッ
トされたデータ変換用のルックアップテーブルを入力画
像信号のアドレスとして読み出すことにより、データ変
換を行って、濃度変換処理を行う。濃度変換処理が完了
した画像信号は、画像メモリ(65)に記憶される。
【0077】図8は、イメージセンサ装置(11)の他の実
施形態を示している。
【0078】この場合、ケース(52)の下面全体が開口
し、この開口がガラス板(58)で塞がれている。そして、
このガラス板(58)の左右方向の一端部において、その下
面に、第2基準白板(57)が固定されている。補助セルフ
ォックレンズ(56)は、ケース(52)内からガラス板(58)を
介して、基準白板(57)の上面に面している。この場合
も、主セルフォックレンズ(55)と補助セルフォックレン
ズ(56)の位置が光軸方向(上下方向)にずれており、両
者の被写界深度の光軸方向の位置は互いにずれている。
主セルフォックレンズ(55)の被写界深度の位置は前記実
施形態の場合と同じである。補助セルフォックレンズ(5
6)の被写界深度の位置は、ガラス板(58)の下面すなわち
基準白板(57)の上面の読み取り面がその被写界深度内に
入るように設定されている。
【0079】他は前記実施形態の場合と同様であり、同
じ部分には同一の符号を付している。
【0080】以上のように、上記の画像読取装置では、
第1読取部(4)と第2読取部(5)のイメージセンサ装置(1
1)を上下方向に積層して配置し、搬送原稿の表裏両面を
一度に読み取るようになっている。これにより、2つの
読取部(4)(5)を搬送方向に並べる構成に比して、原稿の
搬送方向への大型化を回避し、画像読取装置の占有床面
積を小さくすることができる。また、上部筐体(2)に設
けられている原稿搬送装置(29)および原稿排出部(31)を
用いて原稿を搬送するだけで原稿の両面を読み取ること
ができるため、構造を簡略化できる。さらに、原稿の整
合手段を1箇所にだけ設ければよいので、搬送制御が容
易となる。したがって、片面原稿の読み取りが大半で、
両面原稿の読み取りがほとんどないユーザーにとって
は、機械構成が大きく複雑になってコストが高価になる
という問題を解消できる。
【0081】しかしながら、本発明は、2つの読取部を
原稿の搬送方向に並べる構成の画像読取装置にも適用で
きる。そうした場合、下流側の読取部のための整合手段
を2つの読取部の間に入れるようにしてもよいが、その
分、原稿の搬送路長を長くする必要がある。
【0082】また、上記の画像読取装置では、開放扉(2
8)を開放することで、イメージセンサ装置(11)を着脱で
きるようになっている。すなわち、画像読取装置におけ
る他の部材の少ない原稿搬送装置(29)の上側から、イメ
ージセンサ装置(11)を装着できる。これにより、イメー
ジセンサ装置(11)の着脱を容易とできる。さらに、他の
部材に関する設計の自由度を高められる。
【0083】また、上記の画像読取装置では、イメージ
センサ装置(11)の高さ位置および姿勢を、原稿搬送路(3
0)に対して容易に調整できるようになっている。これに
より、画質劣化の原因となるイメージセンサ装置(11)の
位置ずれを容易に解消することが可能となる。
【0084】さらに、上記の画像読取装置では、原稿ガ
イド(40)の高さ位置および姿勢も調整できるようになっ
ている。これにより、原稿搬送路(30)の高さすなわち第
3コンタクトガラス(41)の高さを最適な値に設定できる
ため、原稿のジャムを防止できる。
【0085】なお、上記の実施形態では、走行読取モー
ドの片面モード時に、第1読取部(4)だけを用いて画像
読み取りを行うようになっているが、イメージセンサ装
置(11)だけを用いて画像読み取りを行うようにしてもよ
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施形態を示す画像読取装置
の全体垂直断面図である。
【図2】図2は、図1の第1読取部の一部および第2読
取部の部分を拡大して示す垂直断面図である。
【図3】図3は、図2のイメージセンサ装置の部分を拡
大して示す垂直断面図である。
【図4】図4は、イメージセンサ装置の取付構造を示す
一部切欠き斜視図である。
【図5】図5は、イメージセンサ装置の着脱時の画像読
取装置の一部を示す垂直断面図である。
【図6】図6は、イメージセンサ装置の部分を拡大して
示す図3と直交する方向の垂直断面図である。
【図7】図7は、画像読取装置の制御系の構成を示すブ
ロック図である。
【図8】図8は、イメージセンサ装置の他の実施形態を
示す図6相当の図面である。
【符号の説明】
(11) イメージセンサ装置 (52) ケース (53) イメージセンサ (55) 主セルフォックレンズ (56) 補助セルフォックレンズ (57) 第2基準白板 (58) ガラス板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B047 AA01 BA01 BA02 BB02 BC02 CA12 DA04 DC06 5C051 AA01 BA04 DA03 DB01 DB22 DB29 DB35 DC04 DE22 EA08 FA01 5C072 AA01 BA01 BA08 CA05 DA03 DA25 EA05 FA05 RA16 UA03 WA02 XA01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原稿との対向域外に白基準部材が設けられ
    ており、原稿からの反射光を光電変換手段に導く第1結
    像レンズの被写界深度の位置と、白基準部材からの反射
    光を光電変換手段に導く第2結像レンズの被写界深度の
    位置とが相違していることを特徴とするイメージセンサ
    装置。
  2. 【請求項2】ケース内に、第1結像レンズ、第2結像レ
    ンズおよび光電変換手段が収容され、白基準部材がこの
    ケースの第2結像レンズに対向する部分に一体的に保持
    されていることを特徴とする請求項1のイメージセンサ
    装置。
  3. 【請求項3】白基準部材が、ケースの内部に一体的に保
    持されていることを特徴とする請求項2のイメージセン
    サ装置。
  4. 【請求項4】白基準部材が、ケースの外部に一体的に保
    持されていることを特徴とする請求項2のイメージセン
    サ装置。
  5. 【請求項5】ケースの1面に、ケースを密閉するととも
    に原稿からの反射光を第1結像レンズに導くための密閉
    用透光部材が設けられており、白基準部材が、この透光
    部材のケース外側の面に一体的に保持されていることを
    特徴とする請求項4のイメージセンサ装置。
  6. 【請求項6】第1結像レンズと第2結像レンズとが、別
    体に作られて、ケース内に組み付けられていることを特
    徴とする請求項2のイメージセンサ装置。
  7. 【請求項7】第1結像レンズに対応する光電変換手段が
    駆動される原稿の読み取り時に、第2結像レンズに対応
    する光電変換手段も駆動されることを特徴とする請求項
    1のイメージセンサ装置。
  8. 【請求項8】請求項1〜7のイメージセンサ装置を備え
    ていることを特徴とする画像読取装置。
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