JP2002246808A - 誘電体フィルタ - Google Patents

誘電体フィルタ

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JP2002246808A
JP2002246808A JP2001046034A JP2001046034A JP2002246808A JP 2002246808 A JP2002246808 A JP 2002246808A JP 2001046034 A JP2001046034 A JP 2001046034A JP 2001046034 A JP2001046034 A JP 2001046034A JP 2002246808 A JP2002246808 A JP 2002246808A
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electrode
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JP2001046034A
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Koichi Kawamura
浩一 河村
Takaharu Oyama
隆治 大山
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Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、基板実装性に優れ、実装後に
外部回路との整合を調整可能であり、かつ、電磁波のリ
ークを小さくし損失を小さくした効率的な入出力結合を
有する入出力電極を備えた誘電体フィルタを提供するこ
とである。 【解決手段】複数の誘電体が直列に接合し、入出力電極
構成部、グランド電極および結合部を有するTEモード
誘電体フィルタであって、前記入出力電極構成部は入出
力電極とそれに接する誘電体露出部とからなり、かつ前
記誘電体フィルタの両端の誘電体上に形成されており、
前記入出力電極構成部および前記入出力電極は前記誘電
体の実装面と前記接合面を除く一側面とにかけて連続し
て形成されており、前記側面の入出力電極の上端のみが
前記グランド電極に短絡していることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、5GHzから30
GHzの高い周波数帯での使用に適した誘電体を複数接
合した小型の誘電体フィルタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】情報通信分野の急速な発展に伴って2G
Hzよりも高い周波数帯域の移動体通信システムが検討
されている。これまでの移動体通信では2GHz帯程度
までの周波数が利用されており、移動局に用いられるフ
ィルタとしては誘電体同軸共振器を組み合わせたものが
主に用いられていた。
【0003】しかし、5GHz以上の周波数で用いる場
合には、この誘電体同軸共振器では、低損失のフィルタ
とすることは難しく、高いQを確保しようとすれば外形
を小さくすることが困難である。
【0004】これらのことから3GHz以上の周波数帯
においても実用的な図10に示すようなTEモードを用
いた誘電体を複数直列に接続した誘電体フィルタが提案
されている。図10(a)はその斜視図、図10(b)
は分解斜視図である。複数個のTEモード誘電体共振器
20は、それぞれ直方体の誘電体の表面に導体メタライ
ズが施されたものであり、他の共振器と接合する面上に
は結合のためにメタライズを除去して形成された円形ま
たは矩形等の結合孔22が設けられている。また入出力
端子と結合する面上には、周囲のメタライズを除去して
形成された入出力電極26が設けられている。これら3
個の誘電体共振器20は図10(a)に示すように結合
面を当接して半田付けすることにより一体化される。
【0005】誘電体フィルタの両端部に設けられた入出
力電極26は、側面に設けた剥離帯の上に、電極の上端
が上面の金属被膜に導通し、電極の下端が剥離帯の中ほ
どにあるように形成されている。そして、この入出力電
極26には、L字形状の金属製引出電極24が半田付け
等により取り付けられる。誘電体フィルタは、この引出
電極24を介して外部回路と結合する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このフ
ィルタにおいては、入出力電極と外部回路との接続を金
属製引出電極である金具を介して行っている。このため
外部接続のための部品点数が増加するとともに、この金
具接続のばらつきにより外部回路との整合(VSWR)
がばらつくことが懸念される。また、誘電体フィルタを
基板に実装する場合、実装後の外部回路との調整が必要
であり、その調整が容易であることも誘電体フィルタと
して重要である。
【0007】さらに、高周波の誘電体フィルタとして
は、電磁波のリークを少なくし、入出力結合を効率的に
行い、低損失であることが切望されている。
【0008】本発明は、上記の問題点を鑑みてなされた
もので、本発明の目的は、基板実装性に優れ、実装後に
外部回路との整合を調整可能であり、かつ、電磁波のリ
ークを小さくし損失を小さくした効率的な入出力結合を
有する入出力電極を備えた誘電体フィルタを提供するこ
とである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、複数の誘電体が直列に接合し、入出力電極
構成部、グランド電極および結合部を有するTEモード
誘電体フィルタであって、前記入出力電極構成部は入出
力電極と該入出力電極に接する誘電体露出部とからな
り、かつ前記入出力電極構成部は前記誘電体フィルタの
両端の誘電体上に形成されており、前記結合部は誘電体
同士の接合面内に形成され、前記グランド電極は前記入
出力電極構成部と前記結合部とを除く誘電体表面に形成
されており、前記入出力電極構成部および前記入出力電
極は前記誘電体の実装面と前記接合面を除く一側面とに
かけて連続して形成されており、前記側面の入出力電極
の上端のみが前記グランド電極に短絡していることを特
徴とする誘電体フィルタを提供するものである。
【0010】さらに、前記入出力電極と前記グランド電
極との短絡点が前記誘電体側面の上端より低い位置に形
成されていることが好ましい。
【0011】また、本発明は、前記誘電体フィルタを絶
縁体基板上に載置し、前記絶縁体基板上に形成された基
板信号ラインと前記誘電体フィルタの入出力電極の実装
面に形成された電極部分とを電気的に接続したものであ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明では、複数の誘電体が直列
に接合したTEモード誘電体フィルタであって、前記誘
電体フィルタの両端の誘電体に、入出力電極を誘電体の
1側面から実装面にかけて形成し、かつ、前記誘電体側
面では入出力電極の上端がグランド電極に導通した構造
とすることにより、従来のように、外部回路との接続に
特別な金具を必要とせず、容易に誘電体フィルタを基板
に実装することができ、外部回路との整合(VSWR)
がばらつきにくい。また、実装後の外部回路との調整も
入出力電極の側面部分を削ることにより容易に行うこと
ができる。さらに、入出力電極の誘電体側面での磁界結
合と実装面での電界結合とにより、入出力結合を効率的
に行うことができ、誘電体露出部の面積を小さくし電磁
波のリークの小さい低損失なフィルタとすることができ
る。特に、入出力電極とグランド電極との短絡点を、誘
電体の側面の上端より下に設定することにより、さらに
誘電体露出部の面積を小さくでき、低損失のフィルタと
することができる。
【0013】以下、本発明に係る誘電体フィルタの実施
形態について添付図面を参照して説明する。各実施形態
において、同一部品および同一部分には同じ符号を付し
た。
【0014】図1は本発明にかかる誘電体フィルタの一
実施形態の斜視図であり、図1(a)は組み立て後、図
1(b)は組み立て前分解斜視図を示すものである。本
発明に係る誘電体フィルタ1は、TEモード共振器とし
て働く所定の寸法を持つ誘電体2の共振器を複数個接続
した形で形成される。複数個のTEモード誘電体共振器
は、それぞれ、直方体の誘電体2の表面に導体メタライ
ズが施されたものであり、他の誘電体共振器に接合する
接合面上には結合部として非メタライズ部分からなる円
形または矩形等の結合孔3が設けられている。
【0015】また、両端の誘電体には入出力電極5とそ
れに接する誘電体露出部4とからなる入出力電極構成部
6が前記誘電体の実装面9と前記接合面を除く1側面と
にかけて連続して形成されており、入出力電極5は入出
力電極構成部6内に実装面9と前記側面に連続して形成
されている。入出力電極5は、グランド電極8と両端の
誘電体2の側面の上端を短絡点7として導通している。
入出力電極5は、両端の誘電体2の前記接合面と反対側
の面以外の他の側面(ただし、接合面は除く)上に形成
することもできる。
【0016】このような構成の誘電体フィルタを、例え
ば図8に示すような基板信号ライン11を設けた基板に
実装し、入出力電極5の実装面9部分と基板に設けられ
た基板信号ライン11とを半田等の導電性接着剤にて接
続する。これにより、実装に際しL字金具のような特別
な部品を用いることなく容易に誘電体フィルタを基板に
実装できる。また、基板には基板グランド電極12が形
成されており、誘電体フィルタのグランド電極8と基板
上の基板グランド電極12とが電気的に接続される。基
板グランド電極12は基板の裏面に形成されていてもよ
く、その場合、この基板グランド電極12と誘電体フィ
ルタのグランド電極8とは、基板に設けたスルーホール
または基板の側面を通して電気的に接続される。また、
実装後は、誘電体側面の入出力電極を一部削ることによ
り入出力の結合(VSWR)の調整が可能である。さら
に、図6に例示されるような短絡点7を有しない島状の
入出力電極5に比べて、セラミックの露出面積を小さく
して電磁波のリークが少なくできるとともに、誘電体側
面の電極による磁界結合と実装面の電極による電界結合
を効率的に働かせることができ、損失を小さく押さえる
ことができる。
【0017】図3に本発明にかかる誘電体フィルタの他
の一実施形態の斜視図を示す。入出力電極のパターン以
外は、図1に示した誘電体フィルタと同一の構成であ
る。図1の実施形態と異なる点は、入出力電極5とグラ
ンド電極8との短絡点7が誘電体ブロックの側面の上端
より下方にあることである。これにより、側面に形成さ
れている誘電体露出部4の面積をさらに減らすことがで
き、その結果、さらにフィルタの損失を小さく押さえる
ことが可能となる。その結果、誘電体ブロック間の結合
用の剥離部分の面積を広くすることが可能となり、広い
帯域のフィルタとすることも可能である。
【0018】
【実施例】(実施例1)図1に示したような本発明の実
施形態の一つである誘電体フィルタを次のように作製
し、フィルタの特性を測定した。
【0019】本実施例は、6.00×17.7×3mm
tの形状の3段フィルタである。6.00×6.00×
3.00mmtの誘電体ブロックをフィルタを形成する
周波数に寸法加工し、次のように、結合部、入出力電極
構成部およびグランド電極を構成するように電極を形成
して、TEモード共振器となるようにした。両端の共振
器の側面上下端間に3.0mm幅の入出力電極構成部6
を側面上の中央に設定し、その入出力電極構成部6内に
1.5mmライン幅の入出力電極5を形成した。また実
装面には2.4mm幅×2.0mm奥行の入出力電極構
成部6内に1.0mm幅×1.0mm奥行の入出力電極
5を形成した。このようにして、入出力電極構成部6内
の入出力電極5以外の領域には、入出力電極5の上端を
除いて誘電体露出部4を形成した。また、共振器間の結
合用に共振器の接合面の上下端間に結合部として1.2
mm幅×3mm高さの誘電体露出部を中央に設けた。誘
電体フィルタの前記入出力電極構成部6と前記結合部以
外の表面にはグランド電極を形成した。最後に、これら
の共振器を半田等の導電性接着剤で接合した。用いた誘
電体材料の比誘電率εrは37である。
【0020】図2に作製したフィルタの特性を示す。中
心周波数が5550MHzで、3dB帯域幅が150M
Hzで、ピーク点の挿入損失が1.51dBである、挿
入損失の小さい誘電体フィルタが得られた。
【0021】フィルタ実装面にも入出力電極を設け、基
板への実装性を容易にし、かつ、側面の電極で実装後の
微調整を可能にしたにもかかわらず、低損失の誘電体フ
ィルタを構成できたのは、入出力電極のパターンを本発
明のようにして、誘電体露出部の面積を小さく押さえた
ためと、側面の電極による磁界結合と実装面の電極によ
る電界結合が効率的に働いたためと思われる。
【0022】図4は、誘電体の露出面積を小さくするこ
とにより無負荷Q(Qu値)が大きくなり損失が小さく
なることを示す実験例である。図4(a)は、誘電体共
振器の無負荷Q(Qu値)の測定方法を示す図であり、
導体板上に側面に誘電体露出部を形成した試料を設置
し、試料の両側にループアンテナを形成した同軸ケーブ
ルを設置し、高周波をかけて、周波数特性を測定し、見
かけ上の無負荷Q(Qu値)を算出した。
【0023】試料は、5GHz帯の5.85×5.85
×3.0mmのTEモード共振器の側面の電極を中央部
で1.5mm幅×1.0mm高さの領域で剥離したもの
(図4(b))と同形状の共振器の側面の電極を中央部
で1.5mm幅×3.0mm高さの領域で剥離したもの
(図4(d))である。それぞれの試料の電磁波リーク
による共振周波数の変化と損失を図4(c)と図4
(e)に示す。
【0024】5GHz帯の5.85×5.85×3.0
mmのTEモード共振器の側面の電極を中央部で1.5
mm幅×1.0mm高さの領域で剥離した場合に共振周
波数は5712MHzであるのに対し、1.5mm幅×
3.0mm高さの領域で剥離した場合には5631MH
zとなり約81MHz低下し、この時Qu値は1050
から約650と劣化し電磁波のリークによる損失の増大
が起こる。測定された見かけ上の無負荷Q(Qu値)
は、誘電体固有のQと電極形状に起因するQが作用して
おり、この実験では、誘電体材料として同一のものを使
用していることから、誘電体固有のQは同一とみなさ
れ、上記の測定値の差は、誘電体露出面積に起因し、誘
電体露出部が広いほど挿入損失が大きいことを示してい
る。
【0025】(実施例2)電磁波のリークをさらに少な
くするために図3に示すように、入出力電極とグランド
電極との短絡点を側面の上端より低い位置に設定した誘
電体フィルタの実施例を示す。本実施例では、前記短絡
点の位置を誘電体側面の1/3の高さにし、5.85×
17.7×3mmtの大きさの3段フィルタを作製し
た。5.85×5.85×3mmtの誘電体ブロックを
フィルタを形成する周波数に寸法加工し、次のように、
結合部、入出力電極構成部およびグランド電極部を構成
するように電極を形成してTEモード共振器となるよう
にした。両端の共振器の側面に3.3mm幅×1.0m
m高さの入出力電極構成部6を側面下端から設定し、そ
の入出力電極構成部6に1.5mm幅のラインの電極を
形成した。また実装面には、寸法が2.4mm幅×2.
0mm奥行の入出力電極構成部6内に1.5mm幅×
1.5mm奥行の入出力電極5を形成した。このように
して、入出力電極構成部6内の入出力電極5以外の領域
には、側面の入出力電極5の上端を除いて誘電体露出部
4を形成した。また、共振器間の結合用に共振器の接合
面の上下端間に1.5mm幅×3mm高さの剥離帯を結
合部3として中央に設けた。誘電体フィルタの前記入出
力電極構成部6と前記結合部3以外の表面にはグランド
電極を形成した。最後にこれら共振器を半田等の導電性
接着剤で接合した。用いた誘電体材料の比誘電率εr
37である。
【0026】図5にこのようにして作製した誘電体フィ
ルタの特性を示す。中心周波数が5700MHzで、3
dB帯域幅が230MHzでピーク点の挿入損失が、
0.97dBのものが得られた。
【0027】(比較例1)比較のために実施例2の誘電
体フィルタの入出力電極構成部の誘電体露出部4が同じ
面積となるように図6に示すようなグランド電極との短
絡点を持たない島状の入出力電極5のパターンを持つ形
態の誘電体フィルタを形成した。
【0028】本比較例は、5.85×17.7×3mm
tの大きさの3段フィルタである。5.85×5.85
×3mmtの誘電体ブロックをフィルタを形成する周波
数に寸法加工し、次のように、結合部、入出力電極構成
部およびグランド電極部を構成するように電極を形成し
てTEモード共振器となるようにした。両端の共振器の
1側面に3.3mm幅×1.0mm高さの入出力電極構
成部6を側面下端から設定し、その入出力電極構成部6
内に2.0mm幅×0.75mm高さの入出力電極5を
形成した。また実装面には、寸法が2.4mm幅×2.
0mm奥行の入出力電極構成部6内に1.5mm幅×
1.5mm奥行の入出力電極5を形成した。共振器間の
結合用に共振器の結合面の上下端間に1.0mm幅×3
mm高さの誘電体露出部(結合部3)を中央に設けた。
誘電体フィルタの前記入出力電極構成部6と前記結合部
3以外の表面にはグランド電極を形成した。接合面の誘
電体露出部の面積は、誘電体フィルタ全体の入出力イン
ピーダンスが50Ωとなるように決定されたものであ
る。最後にこれら共振器を半田等の導電性接着剤で接合
した。用いた誘電体材料の比誘電率εrは37である。
【0029】図7に図6の形態の誘電体フィルタの特性
を示す。中心周波数が5710MHzで、3dB帯域幅
が100MHzで、ピーク点の挿入損失が2.06dB
のものが得られた。
【0030】実施例2と比較例1との比較から判るよう
に、側面にグランド電極との短絡点7を持つような入出
力電極構造、特に、前記短絡点7が誘電体側面の上端よ
り低い位置にある入出力電極構造においては、短絡点7
を持たない入出力電極構造に比べ入出力結合が大きく、
比帯域幅の広い誘電体フィルタを得ることができる。
【0031】即ち、入出力電極構成部の誘電体露出部の
面積が同じ場合には、本発明の電極構造は、入出力イン
ピーダンスが小さく、結合部3の面積を大きくできるの
で、広い比帯域幅を持つことができ、そのため挿入損失
を小さくすることができる。また、結合部3の面積を同
一にするように構成した場合、本発明の電極構造の誘電
体露出部4の面積をさらに小さくでき、挿入損失をさら
に小さくできる。
【0032】(実施例3)図8に、本発明の高周波誘電
体フィルタの実装面の入出力電極を基板に実装し、基板
に形成された引出電極と電気的に接続した例を示す。図
8(a)は、誘電体フィルタを基板に実装した一実施形
態を示す図であり、図8(b)は、基板信号ライン11
と基板グランド電極12が形成された基板10と誘電体
フィルタを別個に示す図である。基板10には、10×
20×0.4mmtのテフロン(登録商標)基板を用
い、その上に図8(b)に示すように誘電体フィルタの
入出力電極と接続され外部回路につなげる引出電極とな
る1.17mm幅の基板信号ライン11と誘電体フィル
タのグランド電極につなげる基板グランド電極12とを
形成している。基板上にペースト状半田を塗り、その上
に誘電体フィルタを置きリフロー炉を利用して誘電体フ
ィルタの実装面の入出力電極と基板の基板信号ライン1
1を半田で電気的に接着することにより、22GHz帯
の3段の誘電体フィルタを基板10上に実装した。
【0033】本実施例に用いた誘電体フィルタは、3.
00×8.88×1.5mmtの大きさの3段フィルタ
であり、次のように作製した。3.00×3.00×
1.5mmtの誘電体ブロックをフィルタを形成する周
波数に寸法加工し、次のように、結合部、入出力電極構
成部およびグランド電極部を構成するように電極を形成
してTEモード共振器となるようにした。両端の共振器
の側面に1.5mm幅×0.5mm高さの入出力電極構
成部6を側面下端から設定し、その入出力電極構成部6
内に0.9mm幅のラインの入出力電極5を形成した。
また実装面には、1.4mm幅×1.0mm奥行の入出
力電極構成部6内に0.9mm幅×0.7mm奥行の入
出力電極5を形成した。共振器間の結合用に共振器の接
合面の中央に0.68mm幅×0.5mm高さの誘電体
露出部を中央に設けた。誘電体フィルタの前記入出力電
極構成部6と前記結合部以外の表面にはグランド電極を
形成した。最後にこれら共振器を半田等の導電性接着剤
で接合した。用いた誘電体材料の比誘電率εrは、9.
6である。
【0034】図9に図8の形態の基板に設置した誘電体
フィルタの特性を示す。中心周波数が22200MHz
で、3dB帯域幅が325MHzでピーク点の挿入損失
が、1.98dBである入力損失の小さい誘電体フィル
タが得られた。
【0035】このように、本発明の入出力電極パターン
を有する誘電体を用いて、実装面側の入出力電極と基板
信号ラインを半田等の導電性接着材により接着すること
により、基板に装着した入力損失の少ない誘電体フィル
タを容易に得ることができる。
【0036】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
おいては入出力電極を実装面を含む2面にわたって形成
したため、基板上の信号ラインと誘電体フィルタの入出
力電極を特別な金具を用いず半田等の導電性接着材で接
続できるため実装性にすぐれており、金具接続によるば
らつきがなく、また、基板に実装後の外部回路との整合
(VSWR)も側面の電極を一部修正することにより容
易に行うことができる。
【0037】またこのような2面にわたって入出力電極
構成部に誘電体露出面を形成しているにもかかわらず、
誘電体側面の入出力電極の一端をグランド電極に短絡さ
せることによって、入出力結合を強くし、電磁波のリー
クを小さくすることができ、低損失な誘電体フィルタを
得ることができる。さらに、このような短絡点を持たな
い構造の入出力電極に比べ広帯域幅のフィルタを構成す
ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る誘電体フィルタの一実施形態を示
す外観図である。
【図2】図1の誘電体フィルタの特性図である。
【図3】本発明に係る誘電体フィルタの他の実施形態を
示す外観図である。
【図4】誘電体の露出面積とQu値との関係を示す説明
図である。
【図5】本発明に係る誘電体フィルタの一実施例の特性
図である。
【図6】グランド電極と短絡点を有しない入出力電極を
形成した比較例となる誘電体フィルタの一実施形態を示
す外観図である。
【図7】図6の誘電体フィルタの特性図である。
【図8】本発明に係る誘電体フィルタを基板に実装した
一実施形態を示す外観図である。
【図9】図8の基板に実装した誘電体フィルタの特性図
である。
【図10】従来の誘電体フィルタを示す外観斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 誘電体フィルタ 2 誘電体(共振器) 3 結合部(結合孔) 4 誘電体露出部 5 入出力電極 6 入出力電極構成部 7 短絡点 8 グランド電極 9 実装面 10 基板 11 基板信号ライン(引出電極) 12 基板グランド電極 20 誘電体(共振器) 22 結合孔 24 引出電極(金具) 26 入出力電極

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の誘電体が直列に接合し、入出力電
    極構成部、グランド電極および結合部を有するTEモー
    ド誘電体フィルタであって、前記入出力電極構成部は入
    出力電極と該入出力電極に接する誘電体露出部とからな
    り、かつ前記入出力電極構成部は前記誘電体フィルタの
    両端の誘電体上に形成されており、前記結合部は誘電体
    同士の接合面内に形成され、前記グランド電極は前記入
    出力電極構成部と前記結合部とを除く誘電体表面に形成
    されており、前記入出力電極構成部および前記入出力電
    極は前記誘電体の実装面と前記接合面を除く一側面とに
    かけて連続して形成されており、前記側面の入出力電極
    の上端のみが前記グランド電極に短絡していることを特
    徴とする誘電体フィルタ。
  2. 【請求項2】 前記入出力電極と前記グランド電極との
    短絡点が前記誘電体側面の上端より低い位置に形成され
    ていることを特徴とする請求項1記載の誘電体フィル
    タ。
  3. 【請求項3】 前記誘電体フィルタを絶縁体基板上に載
    置し、前記絶縁体基板上に形成された基板信号ラインと
    前記誘電体フィルタの入出力電極の実装面に形成された
    電極部分とを電気的に接続したことを特徴とする請求項
    1または請求項2記載の誘電体フィルタ。
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