JP2002246356A - 薄膜形成装置 - Google Patents

薄膜形成装置

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JP2002246356A
JP2002246356A JP2001042120A JP2001042120A JP2002246356A JP 2002246356 A JP2002246356 A JP 2002246356A JP 2001042120 A JP2001042120 A JP 2001042120A JP 2001042120 A JP2001042120 A JP 2001042120A JP 2002246356 A JP2002246356 A JP 2002246356A
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JP
Japan
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product
film forming
thin film
wafer
chamber
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JP2001042120A
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English (en)
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Masahisa Funamizu
将久 船水
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Sony Corp
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Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 常圧CVD装置において、ウェハーを搬送す
る搬送ベルト上に形成された生成物の除去を十分に行え
るようにする。 【解決手段】 ウェハー2を搭載して搬送する搬送ベル
ト3は無端状で、成膜チャンバー4を通過して薄膜が形
成されたウェハー2を降ろした前記搬送ベルト3はスク
ラバチャンバー17を通過する。このスクラバチャンバ
ー17は、前記搬送ベルト3にドライアイスを粒状にし
てなる固体粒を吹き付けて衝突させて、該搬送ベルト3
上の生成物に衝撃を与えてこれを剥離したり、クラック
を入れて剥離を促進するものである。このスクラバチャ
ンバー17を通過した搬送ベルト3はエッチングにより
生成物の除去を行うクリーニングチャンバー6に入り、
剥離が促進された状態となっている生成物の除去が行わ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウェハーに薄膜を
形成する薄膜形成装置に関する。詳しくは、ウェハーを
搬送する搬送手段に粒状の固形物を吹き付けて衝突させ
る、あるいは前記搬送手段に低温の気体を吹き付けるこ
とで、搬送手段上の生成物の除去を十分に行えるように
したものである。
【0002】
【従来の技術】ウェハーに薄膜を形成する薄膜形成装置
として、例えばCVD(化学的気相成長)装置がある。
図3は従来の常圧CVD装置の構成を示す説明図であ
る。従来の常圧CVD装置1は、ウェハー2を搬送する
無端状の搬送ベルト3と、前記ウェハー2上に薄膜を形
成する成膜チャンバー4と、前記搬送ベルト3に薄膜形
成前のウェハー2を供給するローダー5aと、前記搬送
ベルト3から薄膜形成後のウェハー2を受け取るアンロ
ーダー5bと、前記成膜チャンバー4を通過すること
で、前記搬送ベルト3に形成される生成物を該搬送ベル
ト3から除去するクリーニングチャンバー6と、前記ク
リーニングチャンバー6を通過した搬送ベルト3を洗浄
する超音波洗浄槽7と、前記超音波洗浄層7を通過した
搬送ベルト3を乾燥させるドライヤー8と、前記搬送ベ
ルト3を動かすローラ群9等から構成される。
【0003】前記成膜チャンバー4には、前記ウェハー
2に薄膜を形成するための成膜ガスを供給するガスヘッ
ド10と、前記ウェハー2を加熱するヒータ11等が設
けられる。また、前記成膜チャンバー4の内部を前記搬
送ベルト3が通過する構造となっている。これにより、
前記ウェハー2は、前記搬送ベルト3に載せられて前記
成膜チャンバー4に送り込まれ、薄膜が形成される。
【0004】前記クリーニングチャンバー6は、前記搬
送ベルト3が通過する構造で、該クリーニングチャンバ
ー6には、酸系薬液を供給する供給口12と、この供給
口12から供給される酸系薬液を霧状にして前記搬送ベ
ルト3に対して噴射するノズル13と、前記酸系薬液が
噴霧されることで、前記搬送ベルト3からエッチングに
より除去される生成物等を排出する排出口14等が設け
られている。
【0005】前記超音波洗浄槽7は、純水が満たされて
いるとともに、浸漬させた前記搬送ベルト3の残留生成
物を超音波により洗浄除去する。また、前記超音波洗浄
槽7を出た搬送ベルト3に対してN2を高圧で噴射して
水分を飛ばすN2ブロー部15が設けられる。
【0006】以下に、従来の常圧CVD装置1の動作
を、搬送ベルト3の洗浄工程を中心に説明する。薄膜形
成前のウェハー2は、ローダー5aから搬送ベルト3に
供給される。搬送ベルト3は、図示しない駆動機構によ
り駆動されるローラ群9により矢印a方向に移動し、前
記ローダー5aより搬送ベルト3上に供給されたウェハ
ー2は前記成膜チャンバー4に入る。
【0007】成膜チャンバー4内では、常圧下でガスヘ
ッド10より成膜ガスが供給され、また、ヒータ11に
よる加熱が行われて、ウェハー2に薄膜が形成されて行
く。このウェハー2に薄膜が形成される工程で、搬送ベ
ルト3も前記成膜チャンバー4内を通過するので、膜状
の生成物が形成される。
【0008】薄膜が形成されたウェハー2は、搬送ベル
ト3により搬送されて成膜チャンバー4を出た後、該搬
送ベルト3からアンローダー5bに送られる。成膜チャ
ンバー4を通過してウェハー2を上述したようにアンロ
ーダー5bに渡した搬送ベルト3は、前記クリーニング
チャンバー6に入る。
【0009】クリーニングチャンバー6では、その内部
を通過する搬送ベルト3に対して、供給口12から供給
される酸系薬液をノズル13により霧状にして噴射す
る。これにより、上述したように成膜チャンバー4内を
通過することで生成された搬送ベルト3上の生成物と前
記噴霧された酸系薬液が化学反応を起こして、該生成物
はエッチングされ、排水口14より排水される。
【0010】クリーニングチャンバー6を通過した搬送
ベルト3は、前記超音波洗浄槽7に入る。この超音波洗
浄槽7には純水が満たされており、前記搬送ベルト3が
純水中で超音波により振動することで、該搬送ベルト3
上の残留生成物が洗浄除去される。
【0011】超音波洗浄槽7の純水中から出た搬送ベル
ト3は、N2ブロー部15でN2の高圧噴射を受けること
で水分が飛ばされ、ドライヤー8により乾燥される。そ
して、乾燥した搬送ベルト3は再度ローダー5aに到達
し、該ローダー5aより薄膜形成前のウェハー2の供給
を受け、成膜チャンバー4に入って行く。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、搬送ベ
ルト3は複雑な構造で表面に凹凸があるので、上述した
クリーニングチャンバー6および超音波洗浄槽7による
洗浄工程のみでは、生成物の除去能力が十分でないとい
う問題があった。
【0013】搬送ベルト3は無端状なので、クリーニン
グチャンバー6を通過した搬送ベルト3は再び成膜チャ
ンバー4に入ることになるが、搬送ベルト3上の生成物
の除去が十分に行われていないと、付着していた生成物
が成膜ガスの影響で搬送ベルト3から剥離し、ウェハー
2に付着してダストなってしまい、製品の歩留まりが著
しく低下するという問題があった。
【0014】搬送ベルト3の速度を遅くすることで、ク
リーニングチャンバー6における反応時間を長くするこ
とによりエッチングによる生成物の除去能力を上げるこ
とができるが、常圧CVD装置1の生産能力が搬送ベル
ト3の速度に依存することになり、生成物の除去能力を
保つためには該搬送ベルト3の速度は上げられないの
で、生産能力を上げることが困難であるという問題があ
った。
【0015】本発明は、このような課題を解決するため
になされたもので、搬送ベルトの速度によらず、該洗浄
ベルトから生成物を除去する能力を十分なものとできる
薄膜形成装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明に係る薄膜形成装
置は、ウェハーを載せて移動し、該ウェハーを搬送する
搬送手段と、前記搬送手段上のウェハーに薄膜を形成す
る薄膜形成手段と、前記薄膜形成手段を通過することで
前記搬送手段に形成された生成物を除去する洗浄手段と
を備えた薄膜形成装置において、前記薄膜形成手段を通
過して前記洗浄手段に至る前記搬送手段に、粒状の固形
物を吹き付けて衝突させる生成物除去手段を備えたもの
である。
【0017】また、本発明に係る薄膜形成装置は、ウェ
ハーを載せて移動し、該ウェハーを搬送する搬送手段
と、前記搬送手段上のウェハーに薄膜を形成する薄膜形
成手段と、前記薄膜形成手段を通過することで前記搬送
手段に形成された生成物を除去する洗浄手段とを備えた
薄膜形成装置において、前記薄膜形成手段を通過して前
記洗浄手段に至る前記搬送手段に、低温の気体を吹き付
ける生成物冷却手段を備えたものである。
【0018】上述した本発明では、薄膜形成手段を通過
することで搬送手段に形成された生成物に粒状の固形物
を衝突させることで衝撃を与えてこれを剥離したり、ク
ラックを入れて剥離を促進することができる。また、生
成物を冷却することでも、膜ストレスを発生させてこれ
を剥離したり、クラックを入れて剥離を促進することが
できる。
【0019】したがって、洗浄手段で搬送手段上の生成
物の除去が短時間で十分に行えるので、ウェハーの生産
能力を向上させることができるとともに、搬送手段から
の生成物の剥離によるウェハーへのダストの付着を防
ぎ、半導体製品の歩留まりを向上させることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】図1は薄膜形成装置として常圧C
VD装置を例にした本発明の第1の実施の形態を示す説
明図で、この第1の実施の形態における常圧CVD装置
16は、ウェハー2を搬送する搬送手段としての無端状
の搬送ベルト3と、前記ウェハー2上に薄膜を形成する
薄膜形成手段としての成膜チャンバー4と、前記搬送ベ
ルト3に薄膜形成前のウェハー2を供給するローダー5
aと、前記搬送ベルト3から薄膜形成後のウェハー2を
受け取るアンローダー5bと、前記成膜チャンバー4を
通過することで、前記搬送ベルト3に形成される生成物
を除去、および除去を促進させるための生成物除去手段
として、該成膜チャンバー4を通過した搬送ベルト3に
粒状の固形物(固体粒と称す)を衝突させるスクラバチ
ャンバー17と、前記スクラバチャンバー17を通過し
た搬送ベルト3を洗浄する洗浄手段として、該搬送ベル
ト3から生成物を除去するクリーニングチャンバー6お
よび前記クリーニングチャンバー6を通過した搬送ベル
ト3を洗浄する超音波洗浄槽7と、前記超音波洗浄層7
を通過した搬送ベルト3を乾燥させるドライヤー8と、
前記搬送ベルト3を動かすローラ群9等から構成され
る。
【0021】前記成膜チャンバー4には、前記ウェハー
2に薄膜を形成するための成膜ガスを供給するガスヘッ
ド10と、前記ウェハー2を加熱するヒータ11等が設
けられる。また、前記成膜チャンバー4の内部を前記搬
送ベルト3が通過する構造となっている。これにより、
前記ウェハー2は、前記搬送ベルト3に載せられて前記
成膜チャンバー4に送り込まれ、薄膜が形成される。
【0022】前記スクラバチャンバー17は前記搬送ベ
ルト3が通過する構造で、該スクラバチャンバー17に
は、固体粒を供給するダクト18aを介して固形物発生
器18が接続される。この固形物発生器18は、例えば
固形物を砕いて粒径が1〜2mm程度の固体粒を生成す
る。この第1の実施の形態では、固形物としてドライア
イスを用いて、これを砕いて粒径が1〜2mm程度の固
体粒を生成する。
【0023】ドライアイスを用いる理由は、安価に入手
可能であることから、コストを抑えることができるため
である。また、温度が−78℃と低いことから、搬送ベ
ルト3および生成物を冷却して、この冷却による搬送ベ
ルト3上の生成物と、前記ヒータ11により加熱されて
いた搬送ベルト3の温度差および該搬送ベルト3と生成
物の材質の違い等による両者の収縮率の違いから発生す
る応力(以下、この応力を膜ストレスと称す)で、生成
物を剥離させたりクラックを入れて剥離を促進させるこ
とができるためである。さらに、昇華して気体(二酸化
炭素)になるので、液体の排出を考慮する必要がなく、
かつ、この気体が無害であるので排気のための設備を簡
易なもので済ますことができるためである。
【0024】また、前記スクラバチャンバー17には、
前記固形物発生器18から送られてくる固体粒、この第
1の実施の形態ではドライアイスの固体粒を放出するた
めのノズル19が設けられる。このノズル19には、ス
クラバチャンバー17を通過する搬送ベルト3の幅全体
にドライアイスの固体粒を均等に衝突させるため、該搬
送ベルト3の幅方向に対して複数の放出口(オリフィ
ス)を設けてある。なお、固形物発生器18で生成した
ドライアイスの固体粒をダクト18aを介してノズル1
9まで輸送するため、N2を用いる。
【0025】さらに、前記スクラバチャンバー17に
は、ドライアイスの固体粒、これが昇華して気体となっ
たもの、および剥離した生成物を排気する排気口20が
設けられる。
【0026】前記クリーニングチャンバー6は、前記搬
送ベルト3が通過する構造で、該クリーニングチャンバ
ー6には、酸系薬液を供給する供給口12と、この供給
口12から供給される酸系薬液を霧状にして前記搬送ベ
ルト3に対して噴射するノズル13と、前記酸系薬液が
噴霧されることで、前記搬送ベルト3から除去される生
成物等を排出する排出口14等が設けられている。
【0027】前記超音波洗浄槽7は、純水が満たされて
いるとともに、浸漬させた前記搬送ベルト3の残留生成
物を超音波により洗浄除去する。また、前記超音波洗浄
槽7を出た搬送ベルト3に対してN2を高圧で噴射して
水分を飛ばすN2ブロー部15が設けられる。
【0028】なお、上述した第1の実施の形態の常圧C
VD装置16において、前記クリーニングチャンバー6
の経路長は、エッチングによる生成物の除去能力を落と
さないように従来の常圧CVD装置と同じにするため、
例えばローラ群9の配置を変更して、前記スクラバチャ
ンバー17を組み込むスペースを作り出すものとする。
【0029】以下に、第1の実施の形態の常圧CVD装
置16の動作を、搬送ベルト3の洗浄工程を中心に説明
する。薄膜形成前のウェハー2は、ローダー5aから搬
送ベルト3に供給される。搬送ベルト3は、図示しない
駆動機構により駆動されるローラ群9により矢印a方向
に移動し、前記ローダー5aより搬送ベルト3上に供給
されたウェハー2は前記成膜チャンバー4に入る。
【0030】成膜チャンバー4内では、常圧下でガスヘ
ッド10より成膜ガスが供給され、また、ヒータ11に
よる加熱が行われて、ウェハー2に薄膜が形成されて行
く。このウェハー2に薄膜が形成される工程で、搬送ベ
ルト3も前記成膜チャンバー4内を通過するので、該搬
送ベルト3のウェハー2を載せた以外の部分にも膜状の
生成物が形成される。
【0031】薄膜が形成されたウェハー2は、搬送ベル
ト3により搬送されて成膜チャンバー4を出た後、該搬
送ベルト3からアンローダー5bに送られる。成膜チャ
ンバー4を通過してウェハー2を上述したようにアンロ
ーダー5bに渡した搬送ベルト3は、前記スクラバチャ
ンバー17に入る。
【0032】スクラバチャンバー17では、その内部を
通過する搬送ベルト3に対して、前記固形物発生器18
で生成したドライアイスの固体粒をノズル19より噴射
して該搬送ベルト3に衝突させる。上述したように、ノ
ズル19は前記搬送ベルト3の幅方向に対して複数の放
出口を設けてあるので、搬送ベルト3は、幅方向全体に
ドライアイスの固体粒の衝突を受けながら、スクラバチ
ャンバー17を通過して行く。
【0033】これにより、上述したように成膜チャンバ
ー4内を通過することで形成された搬送ベルト3上の生
成物は、ドライアイスの固体粒が衝突したことによる衝
撃で剥離する。また、搬送ベルト3上の生成物は、ドラ
イアイスの固体粒は温度が低いことから、その衝突を受
けて該生成物の温度が低下することで発生する膜ストレ
スにより剥離する。この剥離した生成物、ドライアイス
の固体粒およびこれが昇華して気体になったものは排気
口20から排気される。また、剥離させることができな
かった生成物も、ドライアイスの固体粒が衝突したこと
による衝撃あるいは膜ストレスでクラックが入り、剥離
が促進される。
【0034】前記スクラバチャンバー17を通過した搬
送ベルト3は前記クリーニングチャンバー6に入る。ク
リーニングチャンバー6では、その内部を通過する搬送
ベルト3に対して、供給口12から供給される酸系薬液
をノズル13により霧状にして噴射する。これにより、
搬送ベルト3上の生成物と前記噴霧された酸系薬液が化
学反応を起こして、該生成物はエッチングされ、排水口
14より排水される。
【0035】ここで、搬送ベルト3がクリーニングチャ
ンバー6に入る段階では、該搬送ベルト3に残っている
生成物には例えばクラックが入っており、このクラック
に酸系薬液が入ることで、生成物の表面のみならず内部
からも化学反応が起こるので、生成物の剥離が促進され
る。これにより、搬送ベルト3上の生成物は短時間のエ
ッチングにより十分除去され、このエッチングの工程の
ために、搬送ベルト3の速度を低く設定しておく必要は
無くなる。
【0036】クリーニングチャンバー6を通過した搬送
ベルト3は、前記超音波洗浄槽7に入る。この超音波洗
浄槽7には純水が満たされており、前記搬送ベルト3が
純水中で超音波により振動することで、該搬送ベルト3
上の残留生成物が洗浄除去される。
【0037】超音波洗浄槽7の純水中から出た搬送ベル
ト3は、N2ブロー部15でN2の高圧噴射を受けること
で水分が飛ばされ、ドライヤー8により乾燥される。そ
して、乾燥した搬送ベルト3は再度ローダー5aに到達
し、該ローダー5aより薄膜形成前のウェハー2の供給
を受け、成膜チャンバー4に入って行く。
【0038】以上説明したように本発明の第1の実施の
形態では、常圧CVD装置16の成膜チャンバー4を通
過した搬送ベルト3に対して、固体粒を衝突させてか
ら、エッチングによる生成物の除去を行うこととしたの
で、エッチングを行う前に、搬送ベルト3上の生成物を
既に除去したり、また、生成物にクラックを入れて、エ
ッチングのための酸系薬液を生成物の内部にも入れるこ
とが可能となり、エッチングによる生成物の除去能力を
上げることが可能となる。
【0039】このように、搬送ベルト3上の生成物を除
去する能力は、スクラバチャンバー17において搬送ベ
ルト3に衝突させる固体粒の粒径や固体粒を衝突させる
速度等によりコントロールできるので、搬送ベルト3の
速度によりエッチングによる生成物の除去能力をコント
ロールする必要がない。これにより、搬送ベルト3の速
度を落とすことなく生成物の除去能力を上げることがで
きるので、生産性の向上を図ることが可能となる。
【0040】また、固体粒としてドライアイスの固体粒
を用いることで、これを搬送ベルト3上の生成物に衝突
させることで、該生成物を冷却できるので、搬送ベルト
3と生成物の温度差および両者の収縮率の違い等から膜
ストレスを発生させ、生成物を剥離させたり剥離を促進
可能となり、生成物の除去能力をより高めることが可能
である。
【0041】さらに、ドライアイスの固体粒は搬送ベル
ト3に衝突した後二酸化炭素に昇華するため、スクラバ
チャンバー17において固体粒を排出する装置として、
排気を行う排気口20を設ければよく、また、排気され
る二酸化炭素は無害であるので、排気口20は簡素な構
造で済ませることが可能で、環境への配慮を安価に行う
ことが可能である。また、ドライアイス自体が安価なの
で、常圧CVD装置16の運用における搬送ベルト3の
洗浄のためのコストの上昇も抑えることが可能である。
【0042】図2は薄膜形成装置として常圧CVD装置
を例にした本発明の第2の実施の形態を示す説明図で、
この第2の実施の形態における常圧CVD装置21は、
上述した第1の実施の形態の常圧CVD装置17のスク
ラバチャンバー17を、生成物冷却手段として搬送ベル
ト3および該搬送ベルト3に付着した生成物を冷却する
スクラバチャンバー22に置き換えたものである。な
お、この第2の実施の形態の常圧CVD装置21の他の
構成は、図1で説明したものと同じであるので、ここで
はその構成の説明を省略する。
【0043】前記スクラバチャンバー22は前記搬送ベ
ルト3が通過する構造で、該スクラバチャンバー22に
は、ダクト22aを介して低温気体発生器23が接続さ
れる。この低温気体発生器23は、液体窒素中にN2
注入するバブリングを行うことで、液体窒素を気化させ
て低温の気体(N2)を大量に発生させる。この低温気
体発生器23で発生させた低温の気体はダクト22aを
介してスクラバチャンバー22に送り込まれ、ノズル2
2bから搬送ベルト3上の生成物に吹き付けられて、こ
れを冷却する。第1の実施の形態で説明したように、生
成物を冷却すると、この冷却による搬送ベルト3上の生
成物と、ヒータ11により加熱されていた搬送ベルト3
の温度差および該搬送ベルト3と生成物の材質の違い等
による両者の収縮率の違いから発生する膜ストレスで、
生成物を剥離させたりクラックを入れて剥離を促進させ
ることができる。また、前記スクラバチャンバー22に
は、前記低温気体発生器23から送られて来た低温の気
体および剥離した生成物を排気する排気口24が設けら
れる。
【0044】以下に、第2の実施の形態の常圧CVD装
置21の動作を、搬送ベルト3の洗浄工程を中心に説明
する。薄膜形成前のウェハー2は、ローダー5aから搬
送ベルト3に供給される。搬送ベルト3は、図示しない
駆動機構により駆動されるローラ群9により矢印a方向
に移動し、前記ローダー5aより搬送ベルト3上に供給
されたウェハー2は前記成膜チャンバー4に入る。
【0045】成膜チャンバー4内では、常圧下でガスヘ
ッド10より成膜ガスが供給され、また、ヒータ11に
よる加熱が行われて、ウェハー2に薄膜が形成されて行
く。このウェハー2に薄膜が形成される工程で、搬送ベ
ルト3も前記成膜チャンバー4内を通過するので、該搬
送ベルト3のウェハー2を載せた以外の部分にも膜状の
生成物が形成される。
【0046】薄膜が形成されたウェハー2は、搬送ベル
ト3により搬送されて成膜チャンバー4を出た後、該搬
送ベルト3からアンローダー5bに送られる。成膜チャ
ンバー4を通過してウェハー2を上述したようにアンロ
ーダー5bに渡した搬送ベルト3は、前記スクラバチャ
ンバー22に入る。
【0047】スクラバチャンバー22には、前記低温気
体発生器23で発生させた低温の気体が送り込まれて、
その内部を通過する搬送ベルト3上の生成物に吹き付け
られている。これにより、生成物は冷却され、この冷却
により生成物に発生する膜ストレスにより生成物は剥離
する。この剥離した生成物および低温の気体は排気口2
4から排気される。また、剥離させることができなかっ
た生成物も、膜ストレスでクラックが入り、剥離が促進
される。
【0048】前記スクラバチャンバー22を通過した搬
送ベルト3は前記クリーニングチャンバー6に入る。ク
リーニングチャンバー6では、その内部を通過する搬送
ベルト3に対して、供給口12から供給される酸系薬液
をノズル13により霧状にして噴射する。これにより、
搬送ベルト3上の生成物と前記噴霧された酸系薬液が化
学反応を起こして、該生成物はエッチングされ、排水口
14より排水される。
【0049】ここで、搬送ベルト3がクリーニングチャ
ンバー6に入る段階では、該搬送ベルト3に残っている
生成物には例えばクラックが入っており、このクラック
に酸系薬液が入ることで、生成物の表面のみならず内部
からも化学反応が起こるので、生成物の剥離が促進され
る。これにより、搬送ベルト3上の生成物は短時間のエ
ッチングにより十分除去され、このエッチングの工程の
ために、搬送ベルト3の速度を低く設定しておく必要は
無くなる。
【0050】クリーニングチャンバー6を通過した搬送
ベルト3は、前記超音波洗浄槽7に入る。この超音波洗
浄槽7には純水が満たされており、前記搬送ベルト3が
純水中で超音波により振動することで、該搬送ベルト3
上の残留生成物が洗浄除去される。
【0051】超音波洗浄槽7の純水中から出た搬送ベル
ト3は、N2ブロー部15でN2の高圧噴射を受けること
で水分が飛ばされ、ドライヤー8により乾燥される。そ
して、乾燥した搬送ベルト3は再度ローダー5aに到達
し、該ローダー5aより薄膜形成前のウェハー2の供給
を受け、成膜チャンバー4に入って行く。
【0052】以上説明したように本発明の第2の実施の
形態では、常圧CVD装置21の成膜チャンバー4を通
過した搬送ベルト3を冷却してから、エッチングによる
生成物の除去を行うこととしたので、エッチングを行う
前に、搬送ベルト3上の生成物を既に除去したり、ま
た、生成物にクラックを入れて、エッチングのための酸
系薬液を生成物の内部にも入れることが可能となり、エ
ッチングによる生成物の除去能力を上げることが可能と
なる。
【0053】このように、搬送ベルト3上の生成物を除
去する能力は、スクラバチャンバー22に送り込む低温
の気体の温度等によりコントロールできるので、搬送ベ
ルト3の速度によりエッチングによる生成物の除去能力
をコントロールする必要がない。
【0054】これにより、搬送ベルト3の速度を落とす
ことなく生成物の除去能力を上げることができるので、
生産性の向上を図ることが可能となる。
【0055】そして、この第2の実施の形態では、搬送
ベルト3および該搬送ベルト3に付着している生成物を
冷却することで該生成物の剥離および剥離を促進してい
るので、搬送ベルト3にダメージを与えることは無い。
【0056】なお、上述した第1および第2の実施の形
態において、薄膜形成装置として常圧CVD装置を例に
説明したが、本発明は、他のCVD装置にも適用可能で
ある。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、ウェハ
ーを載せて移動し、該ウェハーを搬送する搬送手段と、
前記搬送手段上のウェハーに薄膜を形成する薄膜形成手
段と、前記薄膜形成手段を通過することで前記搬送手段
に形成された生成物を除去する洗浄手段とを備えた薄膜
形成装置において、前記薄膜形成手段を通過して前記洗
浄手段に至る前記搬送手段に、粒状の固形物を吹き付け
て衝突させる生成物除去手段を備えたものである。
【0058】また、本発明は、ウェハーを載せて移動
し、該ウェハーを搬送する搬送手段と、前記搬送手段上
のウェハーに薄膜を形成する薄膜形成手段と、前記薄膜
形成手段を通過することで前記搬送手段に形成された生
成物を除去する洗浄手段とを備えた薄膜形成装置におい
て、前記薄膜形成手段を通過して前記洗浄手段に至る前
記搬送手段に、低温の気体を吹き付ける生成物冷却手段
を備えたものである。
【0059】これにより、薄膜形成手段を通過すること
で搬送手段に形成された生成物に衝撃を与えてこれを剥
離したり、クラック入れて剥離を促進することができ
る。また、生成物を冷却することでも、膜ストレスを発
生させてこれを剥離したり、クラック入れて剥離を促進
することができる。
【0060】したがって、洗浄手段で搬送手段上の生成
物の除去が短時間で十分に行えるので、ウェハーの生産
能力を向上させることができるとともに、搬送手段から
の生成物の剥離によるウェハーへのダストの付着を防
ぎ、半導体製品の歩留まりを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】薄膜形成装置として常圧CVD装置を例にした
本発明の第1の実施の形態を示す説明図である。
【図2】薄膜形成装置として常圧CVD装置を例にした
本発明の第2の実施の形態を示す説明図である。
【図3】従来の常圧CVD装置の構成を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
2・・・ウェハー、3・・・搬送ベルト、4・・・成膜
チャンバー、6・・・クリーニングチャンバー、7・・
・超音波洗浄槽、16・・・常圧CVD装置、17・・
・スクラバチャンバー、18・・・固形物発生器、19
・・・ノズル、21・・・常圧CVD装置、22・・・
スクラバチャンバー、23・・・低温気体発生器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C23C 16/44 C23C 16/44 J H01L 21/205 H01L 21/205 21/68 21/68 A

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウェハーを載せて移動し、該ウェハーを
    搬送する搬送手段と、前記搬送手段上のウェハーに薄膜
    を形成する薄膜形成手段と、前記薄膜形成手段を通過す
    ることで前記搬送手段に形成された生成物を除去する洗
    浄手段とを備えた薄膜形成装置において、 前記薄膜形成手段を通過して前記洗浄手段に至る前記搬
    送手段に、粒状の固形物を吹き付けて衝突させる生成物
    除去手段を備えたことを特徴とする薄膜形成装置。
  2. 【請求項2】 前記生成物除去手段は、粒状のドライア
    イスを前記搬送手段に衝突させることを特徴とする請求
    項1記載の薄膜形成装置。
  3. 【請求項3】 ウェハーを載せて移動し、該ウェハーを
    搬送する搬送手段と、前記搬送手段上のウェハーに薄膜
    を形成する薄膜形成手段と、前記薄膜形成手段を通過す
    ることで前記搬送手段に形成された生成物を除去する洗
    浄手段とを備えた薄膜形成装置において、 前記薄膜形成手段を通過して前記洗浄手段に至る前記搬
    送手段に、低温の気体を吹き付ける生成物冷却手段を備
    えたことを特徴とする薄膜形成装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US9093599B2 (en) 2013-07-26 2015-07-28 First Solar, Inc. Vapor deposition apparatus for continuous deposition of multiple thin film layers on a substrate

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