JP2002246268A - 固体電解コンデンサ - Google Patents

固体電解コンデンサ

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JP2002246268A
JP2002246268A JP2001035820A JP2001035820A JP2002246268A JP 2002246268 A JP2002246268 A JP 2002246268A JP 2001035820 A JP2001035820 A JP 2001035820A JP 2001035820 A JP2001035820 A JP 2001035820A JP 2002246268 A JP2002246268 A JP 2002246268A
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electrolytic capacitor
anode
metal
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Application number
JP2001035820A
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English (en)
Inventor
Yasuhiko Nakada
泰彦 中田
Mikiya Shimada
幹也 嶋田
Emiko Igaki
恵美子 井垣
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンデンサ素子の容量集電箇所から陰極端子
に至るまでの抵抗を低下させることにより、低ESRの
固体電解コンデンサを提供する。 【解決手段】 陽極体1表面に誘電体層2、固体電解質
層3および導電層4がこの順序で積層されて形成された
容量形成部20bを含むコンデンサ素子20と、前記コ
ンデンサ素子20を封止する外装樹脂7と、前記陽極体
1と電気的に接続され、少なくとも一部を前記外装樹脂
7外部に露出させた陽極端子10と、前記導電層4と電
気的に接続され、少なくとも一部を前記外装樹脂7外部
に露出させた陰極端子8と、前記容量形成部20bを挟
むように前記導電層4上に積層された金属層6とを含
み、前記金属層6を介して、前記導電層4と前記陰極端
子8との間を電気的に接続した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体電解コンデン
サに関するものである。
【0002】
【従来の技術】固体電解コンデンサは、アルミニウムな
どの弁金属の陽極酸化により形成された酸化皮膜を誘電
体とし、この誘電体に固体電解質層を接触させたコンデ
ンサである。この固体電解コンデンサにおいては、弁金
属が陽極を構成し、固体電解質層が陰極を構成してい
る。
【0003】図5は、従来の単層型固体電解コンデンサ
の構造を表す断面図である。この固体電解コンデンサ
は、コンデンサ素子が外装樹脂7により被覆された構造
を有している。前記コンデンサ素子は、陽極体1表面
に、誘電体層2、固体電解質層3および導電層4が順次
積層されて構成されており、前記導電層4には導電性接
着剤16を介してリードフレーム8が接続されている。
このリードフレーム8は、その一部が外装樹脂7外部に
引き出され、陰極端子として機能している。また、陽極
体1は、その一部(陽極引出し部)がリードフレーム1
0と溶接により接続されている。このリードフレーム1
0は、その一部が外装樹脂7の外表面に露出され、陽極
端子として機能している。
【0004】図6は、従来の積層型固体電解コンデンサ
の構造を表す断面図である。この固体電解コンデンサ
は、複数個のコンデンサ素子が積層されており、この積
層体が外装樹脂7により被覆された構造を有している。
前記コンデンサ素子は、前述したものと同様に、陽極体
1表面に、誘電体層2、固体電解質層3および導電層4
が順次積層されて構成されている。この積層体には、導
電層4と導電性接着剤16を介して接続されたリードフ
レーム8が設けられており、このリードフレーム8が外
装樹脂7外部に引き出され、陰極端子として機能してい
る。また、前記積層体の各陽極体1は、その陽極引出し
部がリードフレーム10と溶接により接続されている。
このリードフレーム10は、その一部が外装樹脂7の外
表面に露出され、陽極端子として機能している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の単層型および積
層型固体電解コンデンサにおいては、固体電解質層3に
よって引き出される容量は、導電層4によって集電さ
れ、この導電層4から陰極端子に導かれる。また、積層
型固体電解コンデンサにおいては、コンデンサ素子同士
間に導電層17が介在しており、これによって導電層4
同士が接続されている。この導電層17は、導電層4と
ともに、容量の集電に寄与している。これらの導電層4
および17としては、例えば、カーボンペーストおよび
銀ペーストなど、導電性粒子を樹脂に分散させた導電性
ペーストが用いられている。
【0006】しかしながら、このような導電性ペースト
は、その比抵抗が高いという欠点を有している。そのた
め、上記従来の固体電解コンデンサにおいては、コンデ
ンサ素子の容量集電箇所から陰極端子に至るまでの抵抗
が高くなり、その結果、等価直列抵抗(以下、「ES
R」という。)が高くなるという問題があった。
【0007】そこで、本発明は、低ESRの固体電解コ
ンデンサを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の第1の固体電解コンデンサは、陽極体表面
に誘電体層、固体電解質層および導電層がこの順序で積
層されて形成された容量形成部を含むコンデンサ素子
と、前記コンデンサ素子を封止する外装樹脂と、前記陽
極体と電気的に接続され、少なくとも一部を前記外装樹
脂外部に露出させた陽極端子と、前記導電層と電気的に
接続され、少なくとも一部を前記外装樹脂外部に露出さ
せた陰極端子とを含む固体電解コンデンサであって、更
に、前記容量形成部を挟むように前記導電層上に積層さ
れた金属層を含み、前記金属層を介して、前記導電層と
前記陰極端子との間が電気的に接続されていることを特
徴とする。
【0009】このような構成の固体電解コンデンサにお
いては、導電層上に金属層を積層することにより、この
金属層を容量集電に寄与させるとともに、容量をコンデ
ンサ素子から陰極端子まで導くための経路の少なくとも
一部として機能させることができる。金属の比抵抗は、
導電性ペーストに比べて1桁以上低い。従って、前記第
1の固体電解コンデンサによれば、コンデンサ素子の容
量集電箇所から陰極端子に至るまでの抵抗を低下させ、
ESRの低下を図ることができる。
【0010】また、本発明の第2の固体電解コンデンサ
は、陽極体表面に誘電体層、固体電解質層および導電層
がこの順序で積層されて形成された容量形成部を含むコ
ンデンサ素子が複数個積層された積層体と、前記積層体
を封止する外装樹脂と、前記陽極体と電気的に接続さ
れ、少なくとも一部を前記外装樹脂外部に露出させた陽
極端子と、前記導電層と電気的に接続され、少なくとも
一部を前記外装樹脂外部に露出させた陰極端子とを含む
固体電解コンデンサであって、更に、前記容量形成部同
士間に介在するように前記導電層上に積層された金属層
を含み、前記金属層を介して、前記導電層同士間、およ
び、前記導電層と前記陰極端子との間が電気的に接続さ
れていることを特徴とする。
【0011】このような構成の固体電解コンデンサによ
っても、比抵抗の低い金属層を容量集電に寄与させると
ともに、容量をコンデンサ素子から陰極端子まで導くた
めの経路の少なくとも一部として機能させることがで
き、その結果、コンデンサ素子の容量集電箇所から陰極
端子に至るまでの抵抗を低下させ、ESRの低下を図る
ことができる。
【0012】前記第1および第2の固体電解コンデンサ
においては、金属層が、金、銀、銅およびこれらと同等
の電気抵抗を有する合金からなる群より選ばれる少なく
とも1種の金属を含むことが好ましい。これらの金属は
特に比抵抗が低いため、ESRを更に低下させることが
できる。
【0013】前記第1および第2の固体電解コンデンサ
においては、金属層にリードフレームが接続された構造
とし、このリードフレームを陰極端子として機能させる
ことができる。
【0014】また、金属層の一部が外装樹脂の外部に露
出しており、その露出部が陰極端子と接続された構造と
してもよい。更に、金属層に金属チップが接続され、そ
の露出部が陰極端子と接続された構造としてもよい。
【0015】この場合、陰極端子を、金属板と導電性樹
脂層とで構成することができる。また、陰極端子を、メ
ッキ層と導電性樹脂層とで構成してもよい。更には、陰
極端子を、メッキ層のみで構成することも可能である。
【0016】前記第1および第2の固体電解コンデンサ
においては、陽極体の陽極引出し部とリードフレームと
が電気的に接続された構造とし、前記リードフレームを
陽極端子として機能させることができる。なお、「陽極
引出し部」とは、陽極体の一部であって、その表面が誘
電体層および固体電解質層で被覆されていない部分をい
う。
【0017】また、陽極体の陽極引出し部の一部が外装
樹脂の外部に露出しており、その露出部が陽極端子と接
続された構造としてもよい。この場合、陽極端子を金属
板と導電性樹脂層とで構成することができる。また、陽
極端子をメッキ層と導電性樹脂層とで構成してもよい。
更には、陽極端子をメッキ層のみで構成することも可能
である。
【0018】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)図1(A)
は、本発明の第1の実施形態にかかる固体電解コンデン
サの一例を示す断面図である。この固体電解コンデンサ
においては、コンデンサ素子20が外装樹脂7により被
覆されている。
【0019】図1(B)は、コンデンサ素子20の構造
を示す断面図である。このコンデンサ素子20は、陽極
体1と、前記陽極体1表面に形成された誘電体層2と、
前記誘電体層2上に形成された固体電解質層3とを備え
ている。更に、固体電解質層3上には、導電層4が形成
されている。
【0020】陽極体1としては、例えば、アルミニウ
ム、タンタルおよびニオブなどの弁金属を使用すること
ができる。また、その形状は、特に限定するものではな
いが、例えば平板状とすることができる。この場合、陽
極体1の厚みは、例えば50〜150μm、好ましくは
80〜120μmである。
【0021】更に、陽極体1は、外面に連通する多数の
微細な空孔を有する多孔体であることが好ましい。この
ような陽極体1は、アルミニウムを用いる場合は、アル
ミニウム箔にエッチングなどの粗面化処理を施すことに
より作製できる。また、タンタルまたはニオブを用いる
場合は、これらの金属粉末を圧縮成形し、その成形体を
焼結することにより作製できる。
【0022】誘電体層2としては、陽極体1を構成する
弁金属の酸化皮膜が用いられる。この誘電体層2は、陽
極端子との電気的接続をとるための陽極引出し部20a
を除く、陽極体1表面に形成される。この誘電体層2
は、陽極体1の一部(陽極引出し部20aとなる部分)
をマスキングした状態で陽極酸化を実施することにより
形成できる。また、別の方法としては、陽極体1表面全
体に陽極酸化を実施した後、陽極引出し部表面の酸化皮
膜を物理的に破壊することにより電気接続をとることが
できる。
【0023】固体電解質層3は、固体電解コンデンサの
陰極を構成する部材であり、例えば、ポリピロールおよ
びポリチオフェンなどを使用することができる。この場
合、その形成は、ピロールおよびチオフェンなどのモノ
マーを誘電体層2表面で重合させることにより実施でき
る。また、固体電解質層3としては、二酸化マンガンを
使用してもよい。この場合、その形成は、硝酸マンガン
などのマンガン塩を誘電体層2表面において熱分解する
ことにより実施できる。
【0024】導電層4としては、例えば、カーボンペー
ストおよび銀ペーストなどの導電性ペーストを使用する
ことができる。また、導電層4は、単層構造であって
も、多層構造であってもよい。
【0025】前記コンデンサ素子20においては、誘電
体層2、固体電解質層3および導電層4は、陽極引出し
部20aを除いた陽極体1表面に形成されている。すな
わち、前記コンデンサ素子20には、陽極体1表面が露
出している陽極引出し部20aと、陽極体1表面に誘電
体層2、固体電解質層3および導電層4が順次形成され
た部分20b(以下、「容量形成部」という。)とが存
在する。
【0026】前記固体電解コンデンサにおいては、容量
形成部20bの導電層上4に、好ましくは導電性接着剤
5を介して、金属層6が積層されている。この金属層6
は、図1(A)に示すように、容量形成部20bを上下
面(陽極体1の厚みを介して、互いに平行する二平面)
の二方向から挟むように積層されている。また、金属層
6は、容量形成部20bの上下面の全体を被覆している
ことが好ましく、更には、側面をも被覆していることが
好ましい。なお、金属層6で被覆されている領域の広さ
については、特に限定するものではないが、容量形成部
20b表面の50〜100%であることが好ましく、特
に90〜100%であることが好ましい。
【0027】金属層6の厚みについては、特に限定する
ものではないが、例えば5〜50μm、好ましくは10
〜30μmである。このような金属層6としては、例え
ば、金属箔を使用することができる。また、表面にカー
ボン粒子を埋め込んだ金属箔を用いてもよい。
【0028】また、金属層6の材質としては、比抵抗
が、例えば1.0×10-6〜1.0×10-5Ωcm、好
ましくは1.0×10-6〜3.0×10-6Ωcmである
ものを用いることができる。具体的には、例えば、金、
銀、銅およびこれらと同等の電気抵抗を有する合金から
選ばれる少なくとも1種の金属が挙げられる。
【0029】金属層6には、リードフレーム8が接続さ
れている。これは、例えば、図1(A)に示すように、
金属層6同士を溶接または導電性接着剤を用いて接合
し、これにリードフレーム8を接続することにより実施
できる。金属層6とリードフレーム8との接続は、例え
ば、導電性接着剤を介して実施することができる。ま
た、予め金属層6のリードフレーム8との接触面に金属
メッキ層を形成しておき、この金属メッキ層を介して接
続してもよい。
【0030】前記コンデンサ素子20は、外装樹脂7に
より被覆されている。外装樹脂7としては、例えば、エ
ポキシ樹脂を使用することができ、モールド成形および
ディップ成形などの方法により形成することができる。
【0031】外装樹脂7の1つの外面には、陽極体1の
一部(陽極引出し部20a)に接続されたリードフレー
ム10の一部が引き出されており、この外部に引き出さ
れた部分が陽極端子として機能する。なお、陽極体1と
リードフレーム10との接続は、例えば、溶接により実
施できる。また、外装樹脂7の別の一面には、リードフ
レーム8の一部が引き出されており、この外部に引き出
された部分が陰極端子として機能する。
【0032】なお、図1(A)においては、陰極の引き
出しにリードフレームを用いているが、本発明の固体電
解コンデンサはこれに限定されるものではない。例え
ば、図2(A)に示すように、金属層6自体を外装樹脂
7の外面に引き出し、これを外装樹脂7外部に設けた陰
極端子14と接続することも可能である。陰極端子14
は、例えば、金属板を用いて構成することができる。こ
の場合、金属層6と金属板との接続は、導電性接着剤1
3を介して実施することができる。また、陰極端子をメ
ッキ層により構成してもよい。この場合、金属層6とメ
ッキ層とは直接接続しても、導電性接着剤を介して接続
してもよい。
【0033】また、図2(B)に示すように、金属チッ
プ12を金属層6と接触するように配置し、この金属チ
ップ12の一部を外装樹脂7外部に露出させてもよい。
この場合、コンデンサ素子の金属層6と金属チップ12
とは、導電性接着剤11を介して接着させることができ
る。金属チップ12としては、例えば金および銀などを
用いることができ、その形状は、例えばリベット状とす
ることができる。また、更に、金属チップ12を、外装
樹脂7外部に設けた陰極端子14と接続することも可能
である。陰極端子14は、例えば、金属板を用いて構成
することができる。この場合、金属チップ12と金属板
との接続は、導電性接着剤13を介して実施することが
できる。また、陰極端子をメッキ層により構成してもよ
い。この場合、金属チップ12とメッキ層とは直接接続
しても、導電性接着剤を介して接続してもよい。
【0034】(第2の実施形態)図3は、本発明の第2
の実施形態にかかる固体電解コンデンサの一例を示す断
面図である。この固体電解コンデンサにおいては、複数
のコンデンサ素子20が積層されて、積層体が形成され
ている。なお、コンデンサ素子20の構造およびその各
構成部材は、前述した第1の実施形態と同様である。ま
た、その積層数については、特に限定するものではな
く、所望の容量に応じて適宜設定することができる。
【0035】前記積層体においては、前記コンデンサ素
子20の容量形成部同士の間に金属層6が介在してお
り、この金属層6を介して、各コンデンサ素子の導電層
4同士が電気的に接続されている。金属層6は、各コン
デンサ素子の導電層4上に、好ましくは導電性接着剤5
を介して、積層されている。
【0036】更に、金属層6は、コンデンサ素子20同
士間(すなわち、積層体内部)だけでなく、積層体の上
下面(積層体の厚みを介して互いに平行する二平面)に
も存在することが好ましい。また、金属層6は、各コン
デンサ素子の容量形成部の上下面(コンデンサ素子の厚
みを介して互いに平行する二平面)の全体を被覆してい
ることが好ましく、更には、側面をも被覆することが好
ましい。なお、金属層6を形成する領域の広さについて
は、特に限定するものではないが、各コンデンサ素子2
0について、容量形成部表面の50〜100%であるこ
とが好ましく、特に90〜100%であることが好まし
い。
【0037】なお、金属層6としては、第1の実施形態
と同様の材料を使用することができる。
【0038】金属層6には、リードフレーム8が接続さ
れている。これは、例えば、図3に示すように、金属層
6同士を溶接または導電性接着剤を用いて接合し、これ
にリードフレーム8を接続することにより実施できる。
また、金属層6とリードフレーム8との接続は、第1の
実施形態と同様に、例えば、導電性接着剤を介して実施
することができる。
【0039】前記積層体は、外装樹脂7により被覆され
ている。外装樹脂7の1つの外面には、陽極体1の一部
(陽極引出し部20a)に接続されたリードフレーム1
0の一部が引き出されており、この外部に引き出された
部分が陽極端子として機能する。なお、陽極体1とリー
ドフレーム10との接続は、例えば、溶接により実施す
ることができる。また、外装樹脂7の別の一面には、リ
ードフレーム8の一部が引き出されており、この外部に
引き出された部分が陰極端子として機能する。
【0040】なお、図3においては、陰極の引き出しに
リードフレームを用いているが、本発明の固体電解コン
デンサはこれに限定されるものではない。例えば、図4
(A)に示すように、金属層6自体を外装樹脂7の外面
に引き出し、これを外装樹脂7外部に設けた陰極端子1
4と接続することも可能である。陰極端子14は、例え
ば、金属板を用いて構成することができる。この場合、
金属層6と金属板との接続は、導電性接着剤13を介し
て実施することができる。また、陰極端子14をメッキ
層により構成してもよい。この場合、金属層6とメッキ
層とは直接接続しても、導電性接着剤を介して接続して
もよい。
【0041】また、図4(B)に示すように、金属チッ
プ12をコンデンサ素子の金属層6と接触するように配
置し、この金属チップ12の一部を外装樹脂7外部に露
出させてもよい。なお、金属チップ12としては、第1
の実施形態で例示したものと同様のものを使用すること
ができる。また、更に、金属チップ12を、外装樹脂7
外部に設けた陰極端子14と接続することも可能であ
る。陰極端子14は、例えば、金属板を用いて構成する
ことができる。この場合、金属チップ12と金属板との
接続は、導電性接着剤13を介して実施することができ
る。また、陰極端子14をメッキ層により構成してもよ
い。この場合、金属チップ12とメッキ層とは直接接続
しても、導電性接着剤を介して接続してもよい。
【0042】
【実施例】(実施例1)純度99.9%、厚さ100μ
mのアルミニウム箔を用意し、塩酸を主成分とするpH
1以下の酸性水溶液に浸漬した。このアルミニウム箔
と、酸性水溶液を入れた容器に取り付けたカーボン製電
極との間に交流電圧を印加して、電解エッチングを行っ
た。アルミニウム箔の拡面率が100倍程度になったと
ころでエッチングを終了し、アルミニウム箔を酸性水溶
液から引き上げて十分水洗した後、乾燥させた。
【0043】次に、アジピン酸アンモニウムを主成分と
するpH6程度の弱酸性水溶液に、前記アルミニウム箔
を浸漬した。前記アルミニウム箔を陽極とし、これと、
アジピン酸アンモニウムを入れた容器に取り付けたステ
ンレス製陰極との間に直流電圧を印加して陽極酸化を行
い、誘電体層を形成した。5Vの耐圧を持つ誘電体層が
形成されたところで陽極酸化を終了し、アルミニウム箔
をアジピン酸アンモニウム水溶液から引き上げて十分水
洗した後、乾燥させた。
【0044】前記アルミニウム箔を金型で打ち抜いて成
型した。成型は、容量形成部となる部分が、長さ3.5
mm、幅3.0mmの長方形となり、これに陽極引き出
し部となる部分が確保された形状となるように行った。
【0045】次に、電解重合における導通を確保するた
め、容量形成部となる部分の誘電体層表面を、導電性材
料でコーティングした。その後、電解重合膜を成長させ
るための電極をアルミニウム箔に取り付け、容量形成部
となる部分をピロールモノマー溶液に浸漬した。アルミ
ニウム箔に取り付けた電極を陽極とし、ピロールモノマ
ー溶液を入れた容器に取り付けたカーボン電極を陰極と
して、これらの間に直流電圧を印加し、電解重合により
誘電体層上にポリピロール層を成長させた。誘電体層上
がポリピロール層で被覆されたところで電解重合を終了
し、アルミニウム箔をアルコール洗浄および水洗した
後、乾燥させた。
【0046】続いて、前記ポリピロール層上にカーボン
ペーストを塗布し、更に銀ペーストを塗布して、二層構
造の導電層を形成し、コンデンサ素子を作製した。
【0047】一方、厚さ10μmの銀箔を用意し、これ
を、コンデンサ素子の容量形成部と重なり合う部分の形
状が同じになるように金型で打ち抜いて成型した。
【0048】前記コンデンサ素子を積層して、積層体を
作製した。このとき、コンデンサ素子の容量形成部同士
間には、前記銀箔を介在させた。また、積層体の上下面
にも、コンデンサ素子の容量形成部を被覆するように前
記銀箔を積層した。コンデンサ素子と銀箔との間は、い
ずれも銀ペーストにより接着した。なお、積層体の作製
には、コンデンサ素子を16個、銀箔を17枚使用し
た。
【0049】前記積層体を構成する銀箔をかしめて一つ
に束ね、これに、銀ペーストを用いてリードフレームを
接着した。また、前記積層体の各陽極体の陽極引出し部
と、リードフレームとを、溶接により接続した。その
後、前記積層体をモールド法によって樹脂封止した。こ
れを、積層体の形状に応じて適宜切断成型し、固体電解
コンデンサを作製した。なお、作製された固体電解コン
デンサは、コンデンサ素子および金属層の積層数が異な
ること以外は、図3と実質的に同様の構造を有する。
【0050】(比較例1)実施例1と同様にしてコンデ
ンサ素子を作製し、このコンデンサ素子を積層して積層
体を作製した。このとき、コンデンサ素子の容量形成部
同士間には銀ペーストを介在させた。なお、積層体の作
製には、コンデンサ素子を16個使用した。 前記積層
体の下面に存在するコンデンサ素子の導電層に、銀ペー
ストを用いてリードフレームを接着した。また、前記積
層体の各陽極体の陽極引出し部と、リードフレームと
を、溶接により接続した。その後、前記積層体をモール
ド法によって樹脂封止した。これを、積層体の形状に応
じて適宜切断成型し、固体電解コンデンサを作製した。
なお、作製された固体電解コンデンサは、コンデンサ素
子の積層数が異なること以外は、図6と実質的に同様の
構造を有する。
【0051】上記実施例1および比較例1で作製した固
体電解コンデンサについて、1Vのバイアス電圧を印加
して、100Hz〜40MHzにおいて、周波数特性を
測定した。
【0052】その結果、100kHzでのESR値を比
較すると、比較例1で作製された固体電解コンデンサ
は、20mΩという高い値を示したのに対して、実施例
1で作製した固体電解コンデンサは、9mΩと低い値を
示した。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の固体電解
コンデンサによれば、比抵抗の低い金属層を容量集電に
寄与させるとともに、容量をコンデンサ素子から陰極端
子まで導くための経路の少なくとも一部として機能させ
ることができ、その結果、コンデンサ素子の容量集電箇
所から陰極端子に至るまでの抵抗を低下させ、ESRの
低下を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態に係る固体電解コン
デンサの一例を示す断面図である。
【図2】 (A)本発明の第1の実施形態に係る固体電
解コンデンサの別の一例を示す部分断面図である。
(B)本発明の第1の実施形態に係る固体電解コンデン
サの更に別の一例を示す部分断面図である。
【図3】 本発明の第2の実施形態に係る固体電解コン
デンサの一例を示す断面図である。
【図4】 (A)本発明の第1の実施形態に係る固体電
解コンデンサの別の一例を示す部分断面図である。
(B)本発明の第1の実施形態に係る固体電解コンデン
サの更に別の一例を示す部分断面図である。
【図5】 従来の単層型固体電解コンデンサの構造を示
す断面図である。
【図6】 従来の積層型固体電解コンデンサの構造を示
す断面図である。
【符号の説明】
1 陽極体 2 誘電体層 3 固体電解質層 4 導電層 5,11,13,16,17 導電性接着剤 6 金属層 7 外装樹脂 8,10,15 リードフレーム 12 金属チップ 14 陰極端子 20 コンデンサ素子

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陽極体表面に誘電体層、固体電解質層お
    よび導電層がこの順序で積層されて形成された容量形成
    部を含むコンデンサ素子と、前記コンデンサ素子を封止
    する外装樹脂と、前記陽極体と電気的に接続され、少な
    くとも一部を前記外装樹脂外部に露出させた陽極端子
    と、前記導電層と電気的に接続され、少なくとも一部を
    前記外装樹脂外部に露出させた陰極端子とを含む固体電
    解コンデンサであって、更に、前記容量形成部を挟むよ
    うに前記導電層上に積層された金属層を含み、前記金属
    層を介して、前記導電層と前記陰極端子との間が電気的
    に接続されていることを特徴とする固体電解コンデン
    サ。
  2. 【請求項2】 陽極体表面に誘電体層、固体電解質層お
    よび導電層がこの順序で積層されて形成された容量形成
    部を含むコンデンサ素子が複数個積層された積層体と、
    前記積層体を封止する外装樹脂と、前記陽極体と電気的
    に接続され、少なくとも一部を前記外装樹脂外部に露出
    させた陽極端子と、前記導電層と電気的に接続され、少
    なくとも一部を前記外装樹脂外部に露出させた陰極端子
    とを含む固体電解コンデンサであって、更に、前記容量
    形成部同士間に介在するように前記導電層上に積層され
    た金属層を含み、前記金属層を介して、前記導電層同士
    間、および、前記導電層と前記陰極端子との間が電気的
    に接続されていることを特徴とする固体電解コンデン
    サ。
  3. 【請求項3】 金属層が、金、銀、銅およびこれらと同
    等の電気抵抗を有する合金からなる群より選ばれる少な
    くとも1種の金属を含む請求項1または2のいずれかに
    記載の固体電解コンデンサ。
  4. 【請求項4】 金属層にリードフレームが接続され、前
    記リードフレームが陰極端子として機能する請求項1〜
    3のいずれかに記載の固体電解コンデンサ。
  5. 【請求項5】 金属層の一部が外装樹脂の外部に露出し
    ており、その露出部が陰極端子と接続されている請求項
    1〜3のいずれかに記載の固体電解コンデンサ。
  6. 【請求項6】 金属層に金属チップが接続され、前記金
    属チップの一部が外装樹脂の外部に露出しており、その
    露出部が陰極端子と接続されてる請求項1〜3のいずれ
    かに記載の固体電解コンデンサ。
  7. 【請求項7】 陰極端子が、金属板と導電性樹脂層とで
    構成されている請求項5または6に記載の固体電解コン
    デンサ。
  8. 【請求項8】 陰極端子が、メッキ層と導電性樹脂層と
    で構成されている請求項5または6に記載の固体電解コ
    ンデンサ。
  9. 【請求項9】 陰極端子が、メッキ層で構成されている
    請求項5または6に記載の固体電解コンデンサ。
  10. 【請求項10】 陽極体の陽極引出し部とリードフレー
    ムとが電気的に接続され、前記リードフレームが陽極端
    子として機能する請求項1〜9のいずれかに記載の固体
    電解コンデンサ。
  11. 【請求項11】 陽極体の陽極引出し部の一部が外装樹
    脂の外部に露出しており、その露出部が陽極端子と接続
    されている請求項1〜9のいずれかに記載の固体電解コ
    ンデンサ。
  12. 【請求項12】 陽極端子が、金属板と導電性樹脂層と
    で構成されている請求項11に記載の固体電解コンデン
    サ。
  13. 【請求項13】 陽極端子が、メッキ層と導電性樹脂層
    とで構成されている請求項11に記載の固体電解コンデ
    ンサ。
  14. 【請求項14】 陽極端子が、メッキ層で構成されてい
    る請求項11に記載の固体電解コンデンサ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009076872A (ja) * 2007-08-29 2009-04-09 Panasonic Corp チップ形固体電解コンデンサ
JP2010165797A (ja) * 2009-01-14 2010-07-29 Sanyo Electric Co Ltd 固体電解コンデンサおよびその製造方法

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