JP2002246214A - 希土類−鉄−窒素系磁石粉末及びその製造方法 - Google Patents

希土類−鉄−窒素系磁石粉末及びその製造方法

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JP2002246214A
JP2002246214A JP2001044661A JP2001044661A JP2002246214A JP 2002246214 A JP2002246214 A JP 2002246214A JP 2001044661 A JP2001044661 A JP 2001044661A JP 2001044661 A JP2001044661 A JP 2001044661A JP 2002246214 A JP2002246214 A JP 2002246214A
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rare earth
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nitrogen
magnet powder
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Takashi Ishikawa
尚 石川
Koichi Yokozawa
公一 横沢
Atsushi Kawamoto
淳 川本
Kenji Omori
賢次 大森
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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    • H01F1/0596Alloys characterised by their composition containing rare earth metals and magnetic transition metals, e.g. SmCo5 and Va elements, e.g. Sm2Fe17N2 of rhombic or rhombohedral Th2Zn17 structure or hexagonal Th2Ni17 structure

Abstract

(57)【要約】 【課題】 結晶の歪みが大幅に低減するとともに粉末配
向度が向上した、優れた磁気特性を示す希土類−鉄−窒
素系磁石粉末、及びその製造方法の提供。 【解決手段】 ThZn17型結晶構造を有する希土
類−鉄−窒素系磁石粉末であって、ThZn17型結
晶構造(113)回折線の積分幅が0.06度以下であ
り、かつ粉末配向度が1.44を超えることを特徴とす
る希土類−鉄−窒素系磁石粉末、及びその製造方法によ
り提供。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主としてボンド磁
石に用いられる希土類−鉄−窒素系磁石粉末、及びその
製造方法に関し、さらに詳しくは、結晶の歪みが大幅に
低減するとともに、粉末を磁界中で配向させた際の粉末
配向度が向上した、優れた磁気特性を示す希土類−鉄−
窒素系磁石粉末、及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、菱面体晶系、六方晶系、正方晶
系、又は単斜晶系の結晶構造を有する金属間化合物に窒
素を導入した希土類−鉄−窒素系磁性材料が、特に永久
磁石材料として優れた磁気特性を有することから注目さ
れている。例えば、特開昭60−131949号公報に
は、Fe−R−N(R:Y、Th、及び全てのランタノ
イド元素からなる群の中から選ばれた一種または二種以
上)で表される永久磁石が開示され、また、特開平2−
57663号公報には、六方晶系あるいは菱面体晶系の
結晶構造を有するR−Fe−N−H(R:イットリウム
を含む希土類元素のうちの少なくとも一種)で表される
磁気異方性材料が開示されている。さらに、特開平6−
279915号公報には、菱面体晶系、六方晶系、又は
正方晶系の結晶構造を有するThZn17型、TbC
型、又はThMn12型金属間化合物に窒素等を含
有させた希土類磁石材料が開示されている。
【0003】また、これらの磁石材料の磁気特性等を改
善するために、種々の添加物を用いることも検討されて
いる。例えば、特開平3−16102号公報には、六方
晶系あるいは菱面体晶系の結晶構造を有するR−Fe−
N−H−M(R:Yを含む希土類元素のうちの少なくと
も一種;M:Li、Na、K、Mg、Ca、Sr、B
a、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、
W、Mn、Pd、Cu、Ag、Zn、B、Al、Ga、
In、C、Si、Ge、Sn、Pb、Biの元素、及び
これらの元素並びにRの酸化物、フッ化物、炭化物、窒
化物、水素化物、炭酸塩、硫酸塩、ケイ酸塩、塩化物、
硝酸塩のうち少なくとも一種)で表される磁性材料が開
示され、また、特開平4−99848号公報には、Fe
−R−M−N(R:Y、Th、及び全てのランタノイド
元素;M:Ti、Cr、V、Zr、Nb、Al、Mo、
Mn、Hf、Ta、W、Mg、Si)で表される永久磁
石材料が開示されている。さらに、特開平3−1538
52号公報には、六方晶系あるいは菱面体晶系の結晶構
造を有するR−Fe−N−H−O−M(R:Yを含む希
土類元素のうちの少なくとも一種;M:Mg、Ti、Z
r、Cu、Zn、Al、Ga、In、Si、Ge、S
n、Pb、Biの元素、及びこれらの元素並びにRの酸
化物、フッ化物、炭化物、窒化物、水素化物のうち少な
くとも一種)で表される磁性材料が開示されている。
【0004】これらの磁性材料の多くは、平均粒径1〜
10μmの粉末として使用される。平均粒径が10μm
を超えると、必要な保磁力が得られなかったり、ボンド
磁石の表面が粗くなって磁粉の脱落が起こりやすく、一
方、平均粒径が1μm未満では、粉末の酸化による発熱
やThZn17型結晶構造を有する主相の分解による
磁気特性の低下が起こるという理由による。
【0005】磁性材料は、一般的に、1〜10μmを超
える平均粒径を有する希土類−鉄系の母合金粉末を製造
した後、窒素原子を導入するための窒化処理を行い、次
いで、上記所定の粒度に微粉化して製造される。
【0006】母合金粉末は、溶解鋳造法、液体急冷法、
還元拡散法等により製造される。溶解鋳造法では、希土
類金属、鉄、必要に応じてその他の金属を所定の比率で
調合して不活性ガス雰囲気中で高周波溶解し、得られた
合金インゴットを均一化熱処理した後、ジョークラッシ
ャー等で所定の粒度に粉砕して製造される。また、液体
急冷法では、上記合金インゴットから合金薄帯を作製、
これを粉砕して製造され、還元拡散法では、希土類酸化
物粉末、還元剤、鉄粉、必要に応じてその他の金属粉及
び/又は金属酸化物を出発原料として製造される。
【0007】ここで、窒化処理は、例えば、上記母合金
粉末を窒素やアンモニア、又はこれらと水素との混合ガ
ス雰囲気中で200〜700℃に加熱して行われる。
【0008】一方、上記以外の磁性材料の製造方法とし
て、特開平11−189811、310807、335
708号公報には、希土類−鉄系母合金相が平均粒径1
〜3μmであるCa還元拡散反応生成物を窒化処理する
方法が開示されている。
【0009】しかしながら、これらの製造方法にも問題
が残されており、例えば、母合金粉末を窒化処理した後
に所望の粒径に微粉化する製造方法については、工程が
単純で安価な製品が得られるという利点を有するもの
の、微粉化により生じる結晶の歪みによって保磁力が低
下するという問題がある。
【0010】また、平均粒径1〜3μmの希土類−鉄系
母合金相を含むCa還元拡散反応生成物を窒化処理する
製造方法については、工程が複雑でコスト的に不利であ
ることに加えて、Ca還元拡散反応生成物中の希土類−
鉄系母合金粉末には凝集・融着部が多く存在し、窒化処
理後も合金粉末同士が強く凝集・融着しているため、粉
末を磁界中で配向させた際の配向性(粉末配向度)が劣
り、磁化が低いという問題がある。このため、ジェット
ミル等の粉砕装置を用いて合金粉末の凝集・融着部を解
砕して微粉化する対応が採られているが、解砕の際に生
じる結晶の歪みのために保磁力が低下するという新たな
問題が発生している。
【0011】上述のとおり、磁性材料の磁気特性を向上
させるための試みは種々行われているが、未だ、満足す
べき磁気特性を示す磁性材料は得られていない。このた
め、上記従来技術の問題点を解決し、結晶の歪みが低減
するとともに粉末配向度が向上した、優れた磁気特性を
示す希土類−鉄−窒素系磁石粉末を開発することが強く
求められていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の従来技術の問題点に鑑み、結晶の歪みが大幅に低減す
るとともに粉末配向度が向上した、優れた磁気特性を示
す希土類−鉄−窒素系磁石粉末、及びその製造方法を提
供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を達成すべく鋭意研究した結果、ThZn17型結晶
構造を有する希土類−鉄−窒素系磁石粉末であって、特
定のThZn17型結晶構造(113)回折線の積分
幅と粉末配向度とを有する希土類−鉄−窒素系磁石粉末
により、上記課題が達成されることを見出し、斯かる知
見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0014】すなわち、本発明の第1の発明によれば、
ThZn17型結晶構造を有する希土類−鉄−窒素系
磁石粉末であって、粉末X線回折のThZn17型結
晶構造(113)回折線の積分幅が0.06度以下であ
り、かつ粉末配向度が1.44を超えることを特徴とす
る希土類−鉄−窒素系磁石粉末が提供される。
【0015】また、本発明の第2の発明によれば、第1
の発明において、平均粒径が1〜10μmであることを
特徴とする希土類−鉄−窒素系磁石粉末が提供される。
【0016】また、本発明の第3の発明によれば、Th
Zn17型結晶構造を有し、かつ粉末同士の凝集・融
着部を実質的に含まない平均粒径1〜10μmの希土類
−鉄系合金微粉末を窒化処理することを特徴とする第1
又は第2の発明の希土類−鉄−窒素系磁石粉末の製造方
法が提供される。
【0017】また、本発明の第4の発明によれば、第3
の発明において、希土類−鉄系合金微粉末が、平均粒径
の大きい希土類−鉄系合金粉末を微粉化処理することに
より得られたものであることを特徴とする希土類−鉄−
窒素系磁石粉末の製造方法が提供される。
【0018】また、本発明の第5の発明によれば、第4
の発明において、希土類−鉄系合金粉末が、還元拡散法
により製造されたものであることを特徴とする希土類−
鉄−窒素系磁石粉末の製造方法が提供される。
【0019】また、本発明の第6の発明によれば、第3
〜第5のいずれかの発明において、希土類−鉄系合金微
粉末が、粒径1μm未満の粉末が30%未満であること
を特徴とする希土類−鉄−窒素系磁石粉末の製造方法が
提供される。
【0020】一方、本発明の第7の発明によれば、第3
〜第6のいずれかの発明において、窒化処理を施すに先
立ち、非酸化性かつ非窒化性雰囲気中500〜1000
℃で熱処理を行うことを特徴とする希土類−鉄−窒素系
磁石粉末の製造方法が提供される。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0022】1.希土類−鉄系合金粉末 本発明に用いる希土類−鉄系合金粉末としては、特に制
限されず、溶解鋳造法、液体急冷法、還元拡散法等の公
知の製造方法により得られたものを用いることができる
が、磁気特性をより向上させるために、以下の改善を図
ることが望ましい。
【0023】溶解鋳造法では、ThZn17型結晶構
造の主相だけでなく、磁気特性低下の原因となるαFe
相等の軟磁性相が生じる場合があるため、必要に応じ、
得られたインゴットにαFe相をなくすための均一化熱
処理を施す。
【0024】また、還元拡散法では、原料となるFe粉
末又はFe−Co粉末の粒径を適宜選択することにより
所望の粒径の合金粉末を得ることができるが、粉末同士
が凝集・融着してネック部が形成されることが多いた
め、例えば、希土類金属酸化物、Fe粉末又はFe−C
o粉末、及びCa等の還元剤の混合物に、CaCl
のアルカリ金属又はアルカリ土類金属の塩化物を添加
し、還元拡散反応を行わせる。なお、製造コストの観点
からは、希土類原料として酸化物を用いる還元拡散法が
望ましい。
【0025】2.希土類−鉄系合金微粉末 本発明に用いる希土類−鉄系合金微粉末は、R(Rは希
土類元素)と、Fe又はFe及びCoとを主構成成分と
する合金であるが、ThZn17型結晶構造を有し、
かつ粉末同士の凝集・融着部を実質的に含まない平均粒
径1〜10μmの微粉末であることを特徴とする。
【0026】本発明においては、凝集・融着部を実質的
に含まない平均粒径1〜10μmの粉末であれば、例え
ばアトマイズ法等で直接希土類−鉄系合金微粉末を製造
してもよく、あるいは粒径の大きな希土類−鉄系合金粉
末をさらに微粉化(解砕を含む)して製造してもよい。
合金粉末を微粉化する方法としては、特に制限されず、
例えば、湿式粉砕法ではボールミル粉砕や媒体攪拌型ミ
ル粉砕等を、乾式粉砕法では不活性ガスによるジェット
ミル粉砕等を用いることができる。これらの中でも、粉
末の凝集が少ないジェットミル粉砕が特に好ましい。
【0027】また、粉末の凝集をさらに少なくするた
め、例えば、ジェットミル粉砕では、不活性ガス中に5
vol%以下の酸素を導入して微粉化することが、ボー
ルミル粉砕や媒体攪拌ミル粉砕等では、小径の粉砕ボー
ル、あるいはステンレス鋼等ではなくジルコニア等の低
比重のセラミックス粉砕ボールを用いて微粉化すること
ができる。
【0028】次の合金微粉末への窒素導入工程(窒化工
程)において均一な窒化を行うため、合金微粉末の粒度
分布がシャープな粒度分布となるように、ディスパージ
ョンセパレーター、ターボプレックス、あるいはサイク
ロン等の分級機構を設けた粉砕設備を用いることが好ま
しい。特に、粒径が1μm未満の微粉末は、過度に窒化
されてThZn17型結晶構造を持つ主相が分解し、
磁石粉末の角型性や保磁力が低下するため、粒径が1μ
m未満の微粉末の割合は、積算で30%未満、好ましく
は20%未満とすることが好ましい。ここで、粒度分布
の測定には、窒素ガス気流で粉末を分散させてレーザで
粒径を測定する方式(日本レーザ製HELOS−ROD
OS)を用いている。
【0029】また、還元拡散法では、上記のように、粉
末同士が凝集・融着してネック部が形成されることが多
いため、所望とする粒径よりも大きな合金粉末を製造
し、得られた粉末を所望の粒径に微粉化することにより
同時に凝集・融着部を解砕することが好ましい。
【0030】なお、残留磁化が、希土類−鉄−窒素系磁
石粉末に比べて希土類−鉄系合金粉末の方が低いため、
希土類−鉄系合金粉末の段階で微粉化すれば、粉砕中に
残留磁化のために粒子同士が凝集することなく、凝集の
少ないシャープな粒度分布を有する粉末が得られる。
【0031】微粉化処理によって得られた上記合金微粉
末には、粉砕により生じた結晶の歪みが残留し、次の窒
化工程においてαFe等の軟磁性相が発生する原因とな
る場合がある。αFe等の軟磁性相が発生すると保磁力
や角型性が低下するため、さらに磁気特性を向上させる
ためには、得られた合金微粉末を、窒化処理に先立っ
て、アルゴン、ヘリウム、真空等の非酸化性かつ非窒化
性雰囲気中、500〜1000℃で熱処理し、結晶の歪
みを除去することが好ましい。熱処理温度が500℃未
満であると、残留する結晶の歪みを除去する効果が十分
でなく、一方、1000℃を超えると、熱処理中に希土
類元素が激しく蒸発して希土類元素組成の制御が困難に
なるとともに、粉末に焼結部が形成されるので好ましく
ない。また、窒化処理と同時に400〜600℃で熱処
理を行うこともできる。窒化処理と同時の場合は、熱処
理温度が400℃未満であると、残留する結晶の歪みを
除去する効果が十分でなく、一方、600℃を超える
と、合金が希土類元素の窒化物と鉄に分解するので好ま
しくない。
【0032】3.希土類−鉄−窒素系磁石粉末 本発明の希土類−鉄−窒素系磁石粉末は、R(Rは希土
類元素)と、Fe又はFe及びCoとを主構成成分とす
る磁石粉末であるが、ThZn17型結晶構造(11
3)回折線の積分幅が0.06度以下であり、さらに、
粉末配向度が1.44を超えることを特徴とする。
【0033】本発明の希土類−鉄−窒素系磁石粉末は、
例えば、上記の希土類−鉄系合金微粉末に窒化処理を施
すことにより得られるが、この合金微粉末は、Th
型結晶構造を有し、さらに、粉末同士の凝集・融
着部を実質的に含まないため、得られた磁石粉末は、粉
末X線解析において、ThZn17型結晶構造(11
3)回折線の積分幅が0.06度以下であり、さらに、
粉末配向度が1.44を超え、優れた磁気特性を示す。
【0034】粉末X線回折のThZn17型結晶構造
(113)回折線の積分幅は、結晶の歪みの程度を示す
指標であるが、積分幅が0.06度を超える場合は、磁
石粉末の結晶歪みが大きくなっており、満足すべき保磁
力や角型性が得られない。また、粉末配向度は、磁石作
製中に磁界が印可され、個々の磁石粉末が磁界の方向に
配列した時の配列程度を示す指標であるが、粉末配向度
が1.44以下の場合は、粉体の配向性が悪く、満足す
べき磁化が得られない。
【0035】なお、積分幅は、マックサイエンス(株)
製X線回折装置M18XHF22を用い、Cuターゲッ
ト40kV400mAの条件でFT法スキャン(0.0
02deg/step、0.5sec/step)によ
り合金粉末のThZn17型結晶構造(113)回折
線の回折強度を測定し、2θ=29〜30度の範囲で強
度を積分する。この積分値をピーク強度で割ることによ
って積分幅が得られるが、本発明においては、この積分
幅から、同様に求めたLaB標準試料の積分幅を差し
引いたものを採用した。また、粉末配向度は、配向磁界
1194kA/m(15kOe)中で磁界と直角方向
に、あるいは無磁界中で、磁石粉末を圧力300MPa
(3t/cm)でプレス成形し、得られた各圧粉磁石
を3183kA/m(40kOe)でパルス着磁した
後、最大磁界1592kA/m(20kOe)の自記磁
束計で磁気特性を測定し、これらの測定値から下式によ
り求めた。 粉末配向度W={Jm’(15)/ρ(15)}/{J
m’(0)/ρ(0)} ここで、Jm’は磁界1592kA/m(20kOe)
での磁化、ρは圧粉体密度であり、添え字の15及び0
はそれぞれプレスするときの配向磁界(kOe)を表
す。なお、粉末配向度Wは1より大きい値を取り、その
値が大きいほど粉末配向度が良好であることを示す。
【0036】希土類−鉄系合金微粉末の窒化処理は、公
知の方法を用いることができ、例えば、Nガス雰囲
気、NガスとHガスの混合雰囲気、NHガスとH
ガスの混合雰囲気中、250〜600℃の温度範囲で
合金微粉末を加熱することにより行うことができる。加
熱温度が250℃未満では窒化が進まず、一方、600
℃を超えると合金が希土類元素の窒化物と鉄に分解する
ので好ましくない。加熱装置としては、静置式加熱炉、
流動床式加熱炉、回転式加熱炉等を用いることができる
が、合金微粉末とガスとの接触を均一にするためには、
粉末を攪拌しながら窒化する。加熱温度が低すぎたり加
熱時間が短かすぎると粉末内部に未窒化相が残り、逆に
温度が高すぎたり加熱時間が長すぎると過窒化となり、
磁石粉末の磁化、保磁力、角型性が低下するため、適宜
処理条件を最適化する。
【0037】本発明の製造方法においては、窒化される
合金微粉末の平均粒径が1〜10μmと従来法に比べて
小さく、比表面積が大きいため、窒化処理に必要な時間
は従来法に比べて短くなり、生産性が向上する。他方、
比表面積が大きく活性な合金微粉末は、酸素を含む雰囲
気で取り扱うと容易に酸化し、窒化後の磁石粉末の磁気
特性が低下するため、取り扱いに注意する必要もあり、
例えば、湿式粉砕の場合には、粉砕溶媒の乾燥と窒化と
を同一炉内で行い、ジェットミル粉砕の場合には、製品
回収容器中に有機溶媒を予め入れておき、粉砕された微
粉末を溶媒中に沈めて酸素から遮断する。
【0038】また、工程数を減らしてコスト低減を図る
ため、平均粒径1〜10μmの合金微粉末を、窒素、ア
ンモニア、又はこれらと水素との混合ガス雰囲気中で2
50〜600℃で窒化処理を施す際に、特に400〜6
00℃で熱処理して結晶の歪みを除去することもでき
る。さらに、均一な窒素分布を得て磁石粉末の角型性を
向上させるために、必要に応じ、窒化処理に続いて、真
空中、又はアルゴンガス等の不活性ガス雰囲気中で磁石
粉末を加熱し、磁石粉末に過剰に導入された窒素を排出
させてもよい。上記のようにして得られた希土類−鉄−
窒素系磁石粉末を、樹脂バインダーと混合し、射出成
形、押出成形、又は圧縮成形することにより、優れた磁
気特性を示すボンド磁石を作製することができる。
【0039】
【実施例】以下、本発明の希土類−鉄−窒素系磁石粉
末、及びその製造方法をさらに詳細に説明するために、
実施例および比較例を挙げて具体的に説明するが、本発
明は、これらの実施例によって限定されるものではな
い。
【0040】(粉末磁気特性の評価)磁石粉末をパラフ
ィンワックスと混合して1592kA/m(20kO
e)の磁界の下で配向固化させた後、4775kA/m
(60kOe)でパルス着磁し、最大磁界1194kA
/m(15kOe)の振動試料型磁力計で磁気特性を測
定した。粉末の真比重は7.67とした。
【0041】実施例1 純度99.9wt%、粒度150メッシュ(以下同様に
タイラー標準。篩い目開き104μm)以下の電解Fe
粉末2.25kgと、純度99wt%、平均粒度325
メッシュ(篩い目開き43μm)の酸化Sm粉末1.0
1kgと、純度99wt%の粒状金属Ca 0.44k
gと、無水塩化Ca粉末0.05kgとを、Vブレンダ
ーを用いて混合した。次に、得られた混合物をステンレ
ス容器に入れ、アルゴン雰囲気下1150〜1180℃
で8〜10時間加熱して還元拡散反応を施した。次い
で、反応生成物を冷却した後、水中に投入し崩壊させ
た。得られたスラリーを、水洗、さらに酢酸を用いてp
H5.0まで酸洗浄して未反応のCaと副生したCaO
を除去した。洗浄後のスラリーを、濾過、エタノール置
換した後、真空乾燥し、平均粒径(以下同様に50%粒
子径)47μmの25.1wt%Sm−bal.Fe母
合金粉末約3kgを得た。粒度分布は、日本レーザ製H
ELOS−RODOS(窒素ガス分散圧3.0bar)
を用いて測定した。次に、このSm−Fe母合金粉末
を、窒素ガスを用いた旋回型ジェットミルで平均粒径
2.8μmに粉砕した。粉砕された合金粉末中の1μm
未満の粉末は積算で18%であった。この母合金粉末を
SEM観察したところ、粉末同士が凝集・融着している
部分は認められなかった。次いで、この粉末を酸素に触
れないように窒素雰囲気中で管状炉中に装填し、アンモ
ニア分圧0.35のアンモニア−水素混合ガス雰囲気中
465℃で240分加熱(窒化処理)した後、アルゴン
ガス中465℃で60分加熱(アニール処理)し、2
4.2wt%Sm−bal.Fe−3.4wt%N系磁
石粉末を得た。この磁石粉末を粉末X線解析したとこ
ろ、菱面体晶系のThZn17型結晶構造の回折線
(SmFe17金属間化合物)のみが観測され
た。また、結晶の歪みを評価するためにその(113)
回折線の積分幅を測定したところ、0.03度であっ
た。また、磁石粉末の磁気特性は、Jmが1.42T
(14.2kG)、Hcが931kA/m(11.7k
Oe)、Hkが493kA/m(6.2kOe)であ
り、Wは1.51であった。なお、Jmは磁界1194
kA/m(15kOe)での磁化、Hcは保磁力、Hk
は磁化Jが残留磁束密度Brの90%になったときの磁
界Hである。
【0042】実施例2 実施例1で得られたSm−Fe母合金粉末を、ジェット
ミルへの母合金粉末の供給速度を低減して平均粒径2.
3μmに粉砕した。粉砕された合金粉末中の1μm未満
の粉末は積算で28%であった。この母合金粉末をSE
M観察したところ、粉末同士が凝集・融着している部分
は認められなかった。得られた粉砕粉末を、窒化処理時
間を220分とした以外は実施例1と同様にして24.
2wt%Sm−bal.Fe−3.3wt%N系磁石粉
末を得た。この磁石粉末の粉末X線解析では菱面体晶系
のThZn17型結晶構造の回折線(SmFe17
金属間化合物)のみが観測された。また、(11
3)回折線の積分幅は0.04度だった。また、磁石粉
末の磁気特性は、Jmが1.40T(14.0kG)、
Hcが1035kA/m(13.0kOe)、Hkが4
77kA/m(6.0kOe)であり、Wは1.50で
あった。
【0043】実施例3 実施例1で得られたジェットミル粉砕後のSm−Fe母
合金粉末を管状炉に装填し、アルゴンガス雰囲気中94
0℃で20分の熱処理を行った後、室温に冷却した。こ
の母合金粉末をSEM観察したところ、粉末同士が凝集
・融着している部分はほとんど認められなかった。得ら
れた母合金粉末を実施例1と同様に窒化・アニール処理
して24.2wt%Sm−bal.Fe−3.3wt%
N系磁石粉末を得た。この磁石粉末の粉末X線解析では
菱面体晶系のThZn17型結晶構造の回折線(Sm
Fe17金属間化合物)のみが観測された。ま
た、(113)回折線の積分幅は0.02度であった。
また、磁石粉末の磁気特性は、Jmが1.39T(1
3.9kG)、Hcが979kA/m(12.3kO
e)、Hkが501kA/m(6.3kOe)であり、
Wは1.49であった。
【0044】実施例4 熱処理を830℃で60分とした以外は実施例3と同様
にして24.2wt%Sm−bal.Fe−3.3wt
%N系磁石粉末を得た。窒化前のSm−Fe母合金粉末
をSEM観察したところ、粉末同士が凝集・融着してい
る部分は認められなかった。磁石粉末のX線解析では菱
面体晶系のThZn17型結晶構造の回折線(Sm
Fe17金属間化合物)のみが観測された。また、
(113)回折線の積分幅は0.02度であった。ま
た、磁石粉末の磁気特性は、Jmが1.40T(14.
0kG)、Hcが1011kA/m(12.7kO
e)、Hkが509kA/m(6.4kOe)であり、
Wは1.50であった。
【0045】実施例5 実施例2で得られたジェットミル粉砕後のSm−Fe母
合金粉末を管状炉に装填し、アルゴンガス雰囲気中54
0℃で80分の熱処理を行った後、室温に冷却した。こ
の母合金粉末をSEM観察したところ、粉末同士が凝集
・融着している部分は認められなかった。母合金粉末を
実施例2と同様に窒化・アニール処理して24.2wt
%Sm−bal.Fe−3.4wt%N系磁石粉末を得
た。この磁石粉末の粉末X線解析では菱面体晶系のTh
Zn17型結晶構造の回折線(SmFe17
属間化合物)のみが観測された。また、(113)回折
線の積分幅は0.03度であった。また、磁石粉末の磁
気特性は、Jmが1.39T(13.9kG)、Hcが
1058kA/m(13.3kOe)、Hkが493k
A/m(6.2kOe)であり、Wは1.50であっ
た。
【0046】実施例6 純度99.9wt%の電解Fe粉末と、電気Coと、金
属Smとを溶解鋳造した後、アルゴン雰囲気中1150
℃で20時間の均質化熱処理を行い、25.5wt%S
m−bal.Fe−7.8wt%Co合金塊を得た。こ
の合金塊をパルベライザ粉砕して100μm以下の粉末
を得た後、シクロヘキサンを溶媒とする湿式ボールミル
で平均粒径2.3μmに粉砕した。粉砕された合金粉末
中の1μm未満の粉末は積算で25%であった。この母
合金粉末をSEM観察したところ、粉末同士が凝集・融
着している部分は認められなかった。次に、得られた粉
砕粉末を、窒化処理時間を290分とした以外は実施例
1と同様にして窒化・アニール処理し、24.5wt%
Sm−bal.Fe−7.4wt%Co−3.4wt%
N系磁石粉末を得た。この磁石粉末の粉末X線解析では
菱面体晶系のThZn17型結晶構造の回折線(Sm
Fe17金属間化合物)のみが観測された。ま
た、ThZn17型結晶構造(113)回折線の積分
幅は0.03度であった。また、磁石粉末の磁気特性
は、Jmが1.40T(14.0kG)、Hcが971
kA/m(12.2kOe)、Hkが462kA/m
(5.8kOe)であり、Wは1.48であった。
【0047】実施例7 実施例1で得られたSm−Fe母合金粉末を、シクロヘ
キサンを溶媒とする湿式ボールミルで平均粒径2.4μ
mに粉砕した。粉砕された合金粉末中の1μm未満の粉
末は積算で33%であった。この母合金粉末をSEM観
察したところ、逆粉砕による凝集は若干見られたが、粉
末同士が凝集・融着している部分は認められなかった。
得られた粉砕粉末を、窒化処理時間を220分とした以
外は実施例1と同様に窒化・アニール処理し、24.2
wt%Sm−bal.Fe−3.5wt%N系磁石粉末
を得た。この磁石粉末の粉末X線解析では、菱面体晶系
のThZn17型結晶構造の回折線(SmFe17
金属間化合物)に加えて、αFe(110)の回折
線が弱く観測された。また、Th2Zn17型結晶構造
(113)回折線の積分幅は0.05度であった。ま
た、磁石粉末の磁気特性は、Jmが1.38T(13.
8kG)、Hcが804kA/m(10.1kOe)、
Hkが414kA/m(5.2kOe)であり、Wは
1.48であった。
【0048】実施例8 熱処理を490℃で80分とした以外は実施例5と同様
にして24.2wt%Sm−bal.Fe−3.4wt
%N系磁石粉末を得た。窒化前のSm−Fe母合金粉末
をSEM観察したところ、粉末同士が凝集・融着してい
る部分は認められなかった。Sm−Fe−N系磁石粉末
のX線解析では菱面体晶系のThZn 17型結晶構造
の回折線(SmFe17金属間化合物)のみが観
測された。また、ThZn17型結晶構造(113)
回折線の積分幅は0.03度であった。また、磁石粉末
の磁気特性は、Jmが1.39T(13.9kG)、H
cが1050kA/m(13.2kOe)、Hkが48
5kA/m(6.1kOe)であり、Wは1.50であ
った。
【0049】従来例1 実施例1で得られたSm−Fe母合金粉末を、粉砕せず
に、アンモニア分圧0.35のアンモニア−水素混合ガ
ス雰囲気中465℃で410分窒化処理した後、アルゴ
ンガス中465℃で60分アニール処理し、24.2w
t%Sm−bal.Fe−3.3wt%N系磁石粉末を
得た。この磁石粉末を粉末X線解析したところ、菱面体
晶系のThZn17型結晶構造の回折線(SmFe
17金属間化合物)のみが観測された。次に、得ら
れた磁石粉末を、シクロヘキサンを溶媒とする湿式ボー
ルミルで平均粒径2.4μmに粉砕した。粉砕後の磁石
粉末のThZn17型結晶構造(113)回折線の積
分幅は0.11度であった。また、磁石粉末の磁気特性
は、Jmが1.43T(14.3kG)、Hcが732
kA/m(9.2kOe)、Hkが382kA/m
(4.8kOe)であり、Wは1.50であった。
【0050】従来例2 純度99wt%の酸化Sm粉末とFe2O3粉末を、S
m:Feが原子比で2:15となるように秤量し、水を
溶媒とした湿式ボールミルで混合した後に乾燥した。こ
の混合物を、大気中1450℃7時間加熱した後、再度
湿式ボールミル粉砕して平均粒径1.2μmの粉末を得
た。この粉末を水素ガス気流中600℃で3時間加熱し
た。この加熱物と粒状金属Caを混合し、アルゴンガス
気流中1000℃で1時間加熱して還元拡散反応させ
た。得られた反応物を窒素ガス気流中460℃で24時
間加熱して窒化処理した。反応生成物を冷却した後、水
中に投入して崩壊させた。得られたスラリーを繰り返し
水洗し、エタノールで置換した後、真空乾燥して平均粒
径3.1μmの24.6wt%Sm−bal.Fe−
3.3wt%N系磁石粉末を得た。この磁石粉末をSE
M観察したところ、粉末同士が凝集・融着している部分
が多く認められた。この磁石粉末のX線解析では菱面体
晶系のThZn17型結晶構造の回折線(SmFe
17金属間化合物)のみが観測された。また、(1
13)回折線の積分幅は0.02度であった。また、磁
石粉末の磁気特性は、Jmが1.24T(12.4k
G)、Hcが1058kA/m(13.3kOe)、H
kが446kA/m(5.6kOe)であり、Wは1.
29であった。
【0051】従来例3 従来例2で得られた磁石粉末を旋回型ジェットミルで平
均粒径2.4μmに粉砕した。磁石粉末のSEM観察で
は、従来例2に比べてかなり少なくなったものの、焼結
部が残っていることが確認された。また、(113)回
折線の積分幅は0.07度であった。また、磁石粉末の
磁気特性は、Jmが1.33T(13.3kG)、Hc
が788kA/m(9.9kOe)、Hkが470kA
/m(5.9kOe)であり、Wは1.44であった。
【0052】参考例1 実施例1と、従来例1と、従来例3の磁石粉末を真空中
230℃で1時間加熱した。加熱後の保磁力Hcは、実
施例1の粉末が883kA/m(11.1kOe)であ
ったのに対し、従来例1の粉末は422kA/m(5.
3kOe)、従来例3の粉末は780kA/m(9.8
kOe)であった。
【0053】以上の結果から明らかなように、本発明の
希土類−鉄−窒素系磁石粉末は、粉末X線解析を行う
と、ThZn17型結晶構造(113)回折線の積分
幅が0.06度以下であり、さらに、粉末配向度が1.
44を超えているため、従来例に比べて、磁化、保磁
力、角型性等の磁気特性に優れ、耐熱性にも優れてい
る。
【0054】
【発明の効果】以上のとおり、本発明の希土類−鉄−窒
素系磁石粉末は、粉末X線解析を行うと、ThZn
17型結晶構造(113)回折線の積分幅が0.06度
以下であり、さらに、粉末配向度が1.44を超えてお
り、結晶の歪みが大幅に低減するとともに粉末配向度が
向上しているため、従来例に比べて、磁化、保磁力、角
型性等の磁気特性に優れ、耐熱性にも優れている。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B22F 9/20 C23C 8/26 C23C 8/26 H01F 41/02 G H01F 1/053 1/06 A 41/02 1/04 A (72)発明者 川本 淳 千葉県市川市中国分3−18−5 住友金属 鉱山株式会社中央研究所内 (72)発明者 大森 賢次 千葉県市川市中国分3−18−5 住友金属 鉱山株式会社中央研究所内 Fターム(参考) 4K017 AA04 BA06 BB12 BB18 EA03 EH01 4K018 BC01 BD01 4K028 AA02 AB01 AC08 5E040 AA03 CA01 HB07 HB11 HB17 NN06 NN18 5E062 CC05 CD04 CG03

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ThZn17型結晶構造を有する希土
    類−鉄−窒素系磁石粉末であって、粉末X線回折のTh
    Zn17型結晶構造(113)回折線の積分幅が0.
    06度以下であり、かつ粉末配向度が1.44を超える
    ことを特徴とする希土類−鉄−窒素系磁石粉末。
  2. 【請求項2】 平均粒径が1〜10μmであることを特
    徴とする請求項1に記載の希土類−鉄−窒素系磁石粉
    末。
  3. 【請求項3】 ThZn17型結晶構造を有し、かつ
    粉末同士の凝集・融着部を実質的に含まない平均粒径1
    〜10μmの希土類−鉄系合金微粉末に窒化処理を施す
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の希土類−鉄−
    窒素系磁石粉末の製造方法。
  4. 【請求項4】 希土類−鉄系合金微粉末が、平均粒径の
    大きい希土類−鉄系合金粉末を微粉化処理することによ
    り得られたものであることを特徴とする請求項3に記載
    の希土類−鉄−窒素系磁石粉末の製造方法。
  5. 【請求項5】 希土類−鉄系合金粉末が、還元拡散法に
    より製造されたものであることを特徴とする請求項4に
    記載の希土類−鉄−窒素系磁石粉末の製造方法。
  6. 【請求項6】 希土類−鉄系合金微粉末が、粒径1μm
    未満の粉末が30%未満であることを特徴とする請求項
    3〜5のいずれか1項に記載の希土類−鉄−窒素系磁石
    粉末の製造方法。
  7. 【請求項7】 窒化処理に先立ち、非酸化性かつ非窒化
    性雰囲気中500〜1000℃で熱処理を行うことを特
    徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記載の希土類−
    鉄−窒素系磁石粉末の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11453057B2 (en) * 2016-03-04 2022-09-27 National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology Samarium-iron-nitrogen alloy powder and method for producing same

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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