JP2002244672A - カラオケ装置におけるマルチプル予約演奏制御システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 利用者の順番を公平にしたうえで各利用者の
予約曲がわかるように表示し、各自の予約曲の演奏順を
計画的に変更したり演奏を取りやめたりすることが簡単
明瞭に行えるようにする。 【解決手段】 利用者により入力された曲識別子を待ち
行列に順番に登録してカラオケ楽曲の演奏順番を制御す
るカラオケ装置において、複数の群識別子にそれぞれ対
応づけして複数系統の前記待ち行列を管理する手段と、
前記曲識別子と前記群識別子を含んだ利用者入力を受け
付けて該当する前記待ち行列にその曲識別子を登録する
手段と、所定の順番で１つの群識別子に実行機会を与え
る手段と、実行機会が与えられた群識別子に対応する前
記待ち行列の内容に基づいて予約曲目リストをディスプ
レイに表示する手段と、ある群識別子に対応する前記予
約曲目リストの表示期間において当該群識別子を含んだ
利用者入力による予約変更情報を受け付けて該当の待ち
行列の内容を変更する手段と、ある群識別子に対応する
前記予約曲目リストの表示期間においてそのリストから
選出されたカラオケ楽曲を演奏する手段とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明が属する技術分野】この発明は、カラオケ装置に
おける演奏予約の制御方式に関し、とくに、利用者ごと
（あるいはグループごと）に予約曲を個別に管理するマ
ルチプル予約演奏制御システムに関する。

【０００２】

【従来の技術】周知のように、カラオケ装置内の中央制
御部はリモコン送信器や操作パネルなどのユーザインタ
フェースを用いて指定入力されたリクエスト楽曲の曲識
別子を操作制御部を介して受け取ると、その入力順と曲
識別子とを対応づけた演奏用予約テーブルを作成してこ
れをメモリに格納し、楽曲演奏予約の待ち行列として管
理する。中央制御部は、演奏用予約テーブルに基づいて
演奏シーケンス制御を行う。すなわち、演奏用予約テー
ブルに記載されている曲識別子をその演奏順番に従って
ピックアップし、その曲識別子に対応する音楽生成デー
タと歌詞描出データとをハードディスク装置より取り出
して処理していく。

【０００３】ところで1人の利用者が数多くの楽曲を予
約した場合に、上述のようなカラオケ装置では特定の人
ばかりが続けざまに歌うことになる。これではカラオケ
に慣れている人はどんどん演奏予約をして次々に歌うの
に対し、あまり慣れていない人は選曲や予約操作に手間
取ったりしてなかなか歌う順番がこないことになる。そ
のような事情に鑑み、手動で曲順を入れ替えるもの（特
開平８−１１５０９２公報参照）や特定の人だけに偏ら
ないように利用者の順番を自動的に入れ替えるもの（特
開平８−１２３４４９公報参照）などが考案されてい
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、カラオケに行
き慣れた人や常に最新の楽曲を歌いたがる人が複数人含
まれたグループなどでは、各利用者がそれぞれに自分の
持ち歌をストーリー仕立てで一気に予約してしまう場合
が多い。このような場合に、一曲ごとに演奏順番がきた
際に一時回避的にその楽曲の演奏を後回しにしたところ
で、１人の利用者が多数の楽曲を予約していると他の利
用者になかなか順番が回らないことに変わりはない。加
えて、他の利用者の予約曲も混在する中でいつ演奏する
ように変更するかを即時に判断するのも難しい。

【０００５】また、利用者の順番だけに注目してこれを
機械的に公平にしたところで、同じ楽曲が続けて演奏さ
れてしまう場面が少なくない。それでは後から歌う人の
楽しみは半減してしまうし、場も白けてしまう。さら
に、複数の利用者が重複して同じ楽曲を予約してしまう
と、誰が予約したのかわからない。

【０００６】そこで本発明では、利用者の順番を公平に
したうえで、各利用者の予約曲がわかるように表示し、
自分の予約曲の演奏順を計画的に変更したり演奏を取り
やめたりすることが簡単明瞭に行えるようにすることを
目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明にかかるカラオケ装置におけるマルチプ
ル予約演奏制御システムは、利用者により入力された曲
識別子を待ち行列に順番に登録してカラオケ楽曲の演奏
順番を制御するカラオケ装置において、複数の群識別子
にそれぞれ対応づけして複数系統の前記待ち行列を管理
する手段と、前記曲識別子と前記群識別子を含んだ利用
者入力を受け付けて該当する前記待ち行列にその曲識別
子を登録する手段と、所定の順番で１つの群識別子に実
行機会を与える手段と、実行機会が与えられた群識別子
に対応する前記待ち行列の内容に基づいて予約曲目リス
トをディスプレイに表示する手段と、ある群識別子に対
応する前記予約曲目リストの表示期間において当該群識
別子を含んだ利用者入力による予約変更情報を受け付け
て該当の待ち行列の内容を変更する手段と、ある群識別
子に対応する前記予約曲目リストの表示期間においてそ
のリストから選出されたカラオケ楽曲を演奏する手段と
を備えることとした。

【０００８】このマルチプル予約演奏制御システムにお
いて、望ましくは、前記予約曲目リストの表示期間にお
いて次演奏予定曲を明示し、演奏変更情報が入力されず
に一定時間経過したら予約変更なしとみなして当該カラ
オケ楽曲を演奏するように構成する。

【０００９】また望ましくは、所定の操作により登録を
要求された前記予約曲目リストに未登録の楽曲を優先し
て待ち行列に登録する手段を備えたことを特徴とする。

【００１０】また望ましくは、前記予約曲目リストに表
示された全曲が演奏済みになるまで、演奏済みの楽曲も
明示することを特徴とする。

【００１１】

【発明の実施の形態】＝＝＝カラオケ装置の構成＝＝＝ 図１は本実施例におけるカラオケ装置の構成を示してい
る。内部にＣＰＵ・ＲＡＭ・ＲＯＭを含む中央制御部１
が制御バスを介して各周辺構成部を制御・統括してい
る。ハードディスク装置２はカラオケ楽曲の伴奏音楽デ
ータや歌詞データを含むカラオケデータを多数曲分蓄積
している。中央制御部１は操作制御部３を介してリクエ
ストを受け取ると、リクエスト入力の順番に従って該当
のカラオケデータを処理していく。すなわち、リクエス
ト楽曲に対応するカラオケデータをハードディスク装置
２から取り出し、含まれているカラオケ伴奏音楽データ
をシンセサイザー４に転送することによりカラオケ伴奏
音楽を生成させる。シンセサイザー４にはカラオケ伴奏
音楽を演奏する楽器に対応した複数の音源が含まれてお
り、これにより生成されたカラオケ伴奏音楽と、マイク
ロホン５により採取した歌唱音声とをミキシングアンプ
６にて混合しスピーカ７から音響出力する。ディスプレ
イ８には、映像制御部９を介して入力された背景映像と
ともに、歌唱すべき箇所の色変えをともなった歌詞画像
が表示される。

【００１２】＝＝＝パーソナルリモコン＝＝＝ 本実施例においては、利用者が個別にリモコン送信器
（パーソナルリモコン）を所持する。各リモコン送信器
にはそれぞれに固有のリモコン識別符号（リモコンＩ
Ｄ）が割り当られており、そのリモコンＩＤを含んだ送
信信号を発生する。この信号を受けたカラオケ装置はリ
モコン送信器からの入力信号中のリモコンＩＤを認知す
る。

【００１３】また、カラオケ装置はこのリモコンＩＤと
各リモコン送信器の所有者名などの個人情報とを対応づ
けた顧客名簿を適宜な記憶部に保持しており、受け取っ
たリモコンＩＤから操作されたリモコン送信器の所有者
などを認識できるようになっている。

【００１４】本実施例においてはこのリモコンＩＤを前
記群識別子として用い、予約操作に使用されたパーソナ
ルリモコンごとに予約曲を管理する。すなわち、リモコ
ンＩＤごとに演奏用予約管理テーブルを作成し、パーソ
ナルリモコン所有者（あるいは操作利用者）ごとの演奏
予約の待ち行列として管理する。

【００１５】＝＝＝演奏予約の受付処理＝＝＝ 図２にパーソナルリモコンからカラオケ楽曲の演奏予約
を受け付けるプロセスについての手順を示した。前述の
パーソナルリモコンから予約操作の信号を中央制御部１
が受信すると、その信号中にリモコンＩＤが含まれてい
るか否かを確認する（図２のステップ１０１、１０
２）。リモコンＩＤが含まれていたら、これまでの予約
操作に利用されているか否か、すなわちそのリモコンＩ
Ｄに対応した待ち行列がＲＡＭ上に存在するか否かを確
認する（ステップ１０３）。

【００１６】そのリモコンＩＤ対応の待ち行列がない場
合には、そのリモコンＩＤ対応の待ち行列を新たに定義
し、ＲＡＭに記憶する。そして予約操作とともに送られ
てきた曲識別子を待ち行列に登録する（ステップ１０
５，１０６）。このとき、存在するリモコンＩＤの数
（すなわちリモコンＩＤ対応待ち行列の数）を示すＮの
値を１だけ増やす。Ｎの初期値は１である。

【００１７】そのリモコンＩＤ対応の待ち行列が既に存
在している場合には、その待ち行列の最後尾に予約する
楽曲の曲識別子を登録する（ステップ１０４）。

【００１８】また、中央制御部１が受け取った予約操作
の信号にリモコンＩＤが含まれていなかった場合（例え
ばカラオケ装置本体の操作パネルから入力操作をした場
合など）には、操作利用者を特定する必要がないとみな
し、所定の待ち行列に曲識別子を登録する。例えばリモ
コンＩＤ＝１などとして他のリモコンＩＤ対応の待ち行
列と区別できるようにしておく。

【００１９】＝＝＝予約曲の演奏順番制御＝＝＝ 図３には、カラオケ装置が演奏予約の待ち行列から次に
演奏する楽曲をピックアップする手順を示した。

【００２０】演奏予約の待ち行列を前記の演奏予約手順
にて定義された順に参照する。すなわち、中央制御部１
は、まずＲＡＭ上に１番最初に定義された待ち行列を参
照する。そしてこの待ち行列に登録された予約曲のリス
トを作成し、その予約曲リストおよび次演奏予定曲がわ
かるようにディスプレイ８に表示する。次演奏予定曲と
は当初は未演奏の楽曲のうちでこの待ち行列に最初に登
録された楽曲である。このとき、この待ち行列に対応す
るリモコンＩＤからこのパーソナルリモコンの所有者
（操作利用者）を認識し、その名前をあわせてディスプ
レイに表示する。ディスプレイに表示された画面例を図
４に示した。

【００２１】ディスプレイに表示された名前の操作利用
者は、予約曲リストを見て所定の時間内に、歌唱したい
楽曲の番号をパーソナルリモコンのテンキーやカーソル
キーの上下で選択しセットキーを押下することで次演奏
予定曲を決定（変更）する。ここでは表示された利用者
のパーソナルリモコンでしか操作できないようにする
と、他の利用者との混乱が生じにくく便利である。ある
いは次演奏予定曲が未演奏の最先登録曲のままでよい場
合は、所定の時間が経過するまで何も操作しなくてもよ
い。やがてカラオケ装置は決定された楽曲の演奏を始め
る。演奏が終わると、２番目に定義された待ち行列につ
いて、上記と同様のプロセスで次に演奏する楽曲を決定
する。

【００２２】このようにして中央制御部１は１以上Ｎ
（リモコンＩＤの数）以下の整数ｉを１から順に抽出
し、ｉ番目の待ち行列について演奏楽曲を決定すると、
次は（ｉ＋１）番目の待ち行列について演奏曲を決定す
る。Ｎ番目の待ち行列についての処理が終わると、１番
目の待ち行列についての処理に移行する。これを繰り返
すことにより、リモコンＩＤごとの演奏が公平になる。

【００２３】＝＝＝その他の実施例＝＝＝ 次演奏予定曲を決定する手順において、取消キーを押せ
ば当該楽曲が待ち行列から削除されるようにしてもよ
い。また前述の実施例では演奏曲を変更した場合に演奏
されなかった変更前の楽曲は演奏が決定されるまで当該
待ち行列の次演奏予定曲に順次先送りされる方式をとっ
たが、予約曲リスト表示中に所定の操作によって当該待
ち行列の曲順をあらかじめ入れ替えられるようにしても
よい。

【００２４】また、前述の操作利用者を特定しない待ち
行列を優先的に演奏するためのものと解して、登録され
たら他のリモコンＩＤ対応の待ち行列に先がけて演奏す
るようにしてもよい。

【００２５】パーソナルリモコンでは利用者ごとに1つ
のリモコン送信器を使用することを前提にしているた
め、前述の実施例では利用者単位の予約曲管理であった
が、１つのリモコン送信器を複数人で利用すれば当然に
グループごとの予約曲管理も可能である。グループ対抗
で歌合戦をやる場合に各グループ内での順番を適宜に変
更する際などにも本発明は有効である。

【００２６】その他、前述の実施例ではリモコンＩＤを
群識別子として取り扱ったが、利用者ごとにユーザＩＤ
を割り振りこれを群識別子とする方法も考えられる。利
用者は演奏予約をする際にユーザＩＤも入力するように
すれば、大勢で共通のリモコン送信器や操作パネルを使
っても本発明を実施できる。

【００２７】

【発明の効果】この発明にかかるマルチプル予約制御シ
ステムによれば、すべての利用者に歌唱の機会が公平に
訪れるようになり、なおかつ各利用者の予約曲が一覧表
示されるため各自が予約曲の演奏順を計画的に変更した
り演奏を取りやめたりすることが簡単明瞭に行えるよう
になる。これにより多数曲歌う利用者もあまり歌わない
利用者も不公平感を感じずに楽しむことができ、カラオ
ケ利用の機会、利用者の数ともに増大する効果も期待で
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例に係るカラオケ装置の構成
例である。

【図２】この発明の一実施例に係るカラオケ装置で実行
される予約受付プロセスの制御手順を示すフローチャー
トである。

【図３】この発明の一実施例に係るカラオケ装置で実行
される演奏制御プロセスの演奏順番制御手順を示すフロ
ーチャートである。

【図４】この発明の一実施例に係るカラオケ装置におい
て予約曲リストをユーザに示す際にディスプレイに表示
される画面の概略図であり、（Ａ）、（Ｂ）、（Ｃ）は
それぞれリモコン送信器Ａ、Ｂ、Ｃに対応したものであ
る。

【符号の説明】

１ 中央制御部 ２ ハードディスク装置 ３ 操作制御部 ４ シンセサイザー ５ マイクロホン ６ ミキシングアンプ ７ スピーカ ８ ディスプレイ ９ 映像制御部

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 利用者により入力された曲識別子を待ち
   行列に順番に登録してカラオケ楽曲の演奏順番を制御す
   るカラオケ装置において複数の群識別子にそれぞれ対応
   づけして複数系統の前記待ち行列を管理する手段と、 前記曲識別子と前記群識別子を含んだ利用者入力を受け
   付けて該当する前記待ち行列にその曲識別子を登録する
   手段と、 所定の順番で１つの群識別子に実行機会を与える手段
   と、 実行機会が与えられた群識別子に対応する前記待ち行列
   の内容に基づいて予約曲目リストをディスプレイに表示
   する手段と、 ある群識別子に対応する前記予約曲目リストの表示期間
   において当該群識別子を含んだ利用者入力による予約変
   更情報を受け付けて該当の待ち行列の内容を変更する手
   段と、 ある群識別子に対応する前記予約曲目リストの表示期間
   においてそのリストから選出されたカラオケ楽曲を演奏
   する手段と、を備えたことを特徴とするカラオケ装置に
   おけるマルチプル予約演奏制御システム。
2. 【請求項２】 請求項１に記載のマルチプル予約演奏制
   御システムであって、前記予約曲目リストの表示期間に
   おいて次演奏予定曲を明示し、演奏変更情報が入力され
   ずに一定時間経過したら予約変更なしとみなして当該カ
   ラオケ楽曲を演奏することを特徴とする。
3. 【請求項３】 請求項１または２に記載のマルチプル予
   約演奏制御システムであって、所定の操作により登録を
   要求された前記予約曲目リストに未登録の楽曲を優先し
   て待ち行列に登録する手段を備えたことを特徴とする。
4. 【請求項４】 請求項１〜３に記載のマルチプル予約演
   奏制御システムであって、前記予約曲目リストに表示さ
   れた全曲が演奏済みになるまで、演奏済みの楽曲も明示
   することを特徴とする。