JP2002244648A - アップライトピアノの鍵盤 - Google Patents

アップライトピアノの鍵盤

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JP2002244648A
JP2002244648A JP2001040404A JP2001040404A JP2002244648A JP 2002244648 A JP2002244648 A JP 2002244648A JP 2001040404 A JP2001040404 A JP 2001040404A JP 2001040404 A JP2001040404 A JP 2001040404A JP 2002244648 A JP2002244648 A JP 2002244648A
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JP2001040404A
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English (en)
Inventor
Makoto Kanemitsu
誠 金光
Shigenori Hirooka
茂範 廣岡
Masahiko Abiko
雅彦 安孫子
Mitsuo Yamashita
光夫 山下
Yutaka Nakao
豊 中尾
Hiromu Ota
▲煕▼ 太田
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Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 重りの材料として鉛に代わる代替材料を用い
ながら、重りの取付が簡単で、タッチ重さを効果的に付
加し且つ容易に調整することができるアップライトピア
ノの鍵盤を提供する。 【解決手段】 矩形の断面を有し、中央部において鍵盤
支点4に揺動自在に支持され、前後方向に延びる鍵盤本
体2と、鉛以外の材料で構成され、鍵盤本体2の後端部
の上面、背面および下面の少なくとも1つに面接触した
状態で取り付けられた重り13と、を備える。また、重
り13は、L形の断面を有し、鍵盤本体2の後端部の上
面および背面に面接触した状態で、上面にねじ止めされ
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アップライトピア
ノの鍵盤に関し、特にタッチ重さ(静荷重)を付加する
とともに調整するための重りを有する鍵盤に関する。
【0002】
【従来の技術】図8は、従来の一般的なアップライトピ
アノの鍵盤(白鍵および黒鍵)を示している。この鍵盤
51は、断面矩形の細長い木製の鍵盤本体2と、その前
部に取り付けられた白鍵カバー3aまたは黒鍵カバー3
bを備えている。鍵盤本体2は、その中央部において、
バランスピン4に揺動自在に支持されている。このバラ
ンスピン4は、棚板5上に載置された筬6の筬中7に立
設されている。また、鍵盤本体2の上面の後端部(演奏
者から見て奥側の端部)には、先座板8を介してポスト
ワイヤー9が立設され、その上端部にキャプスタン10
が取り付けられていて、このキャプスタン10にアクシ
ョン(図示せず)が載置される。この先座板8は鍵盤本
体2よりも堅い堅木で構成されている。また、棚板5上
には、キャプスタンの10の下側の位置に、木製の筬後
11が設けられ、その上面にフェルトから成る鍵盤枕1
2が貼り付けられており、離鍵時に、鍵盤51の後部が
鍵盤枕12に着座するようになっている。
【0003】また、鍵盤本体2には、鍵盤51のタッチ
重さを調整するための重り58が取り付けられている。
この重り58によるタッチ重さの調整は、音域に応じた
(低音域では大きく高音域では小さい)タッチ重さを得
るとともに、アクションの組立誤差などに起因する鍵盤
間のタッチ重さのばらつきを無くすことなどを目的とし
て、行われるものである。アップライトピアノの場合に
は、アクションの重さが比較的軽いためにタッチ重さが
不足がちになることから、重り58は通常、バランスピ
ン4よりも後ろ側、より具体的には、バランスピン4と
キャプスタン10とのほぼ中間位置に取り付けられる。
また、重り58は一般に、円柱状の鉛で構成されてお
り、鍵盤本体2の側面に形成した埋設孔(図示せず)に
「かしめ」によって取り付けられる。このように重り5
8として鉛が採用されているのは、金属の中でも比重が
高い(約11.3)こと、安価であることや、柔軟性お
よび延性に富み、上記のような成形や加工を行いやすい
ことなどによる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この従来の鍵盤51で
は、上述した理由から、重り58の材料として鉛が用い
られている。しかし、鉛は、有害物質であるため、鍵盤
の重りにもできるだけ使用せず、他の代替材料を使用す
ることが望ましい。また、従来の鍵盤51では、鍵盤本
体52に形成した埋設孔への鉛のかしめによって、重り
58を取り付けるので、埋設孔の加工や鉛のかしめ作業
を鍵盤51ごとに行わなければならず、重り58の取付
作業が非常に煩雑である。また、同じ理由から、タッチ
重さを調整するには、例えば、鉛および埋設孔の大き
さ、あるいは埋設孔の形成位置を変えることが必要であ
るため、調整作業が非常に煩雑で手間がかかるととも
に、重り58を取り付けた後の再調整も容易ではない。
【0005】本発明は、このような課題を解決するため
になされたものであり、重りの材料として鉛に代わる代
替材料を用いながら、重りの取付が簡単で、タッチ重さ
を効果的に付加し且つ容易に調整することができるアッ
プライトピアノの鍵盤を提供することを目的としてい
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明のアップライトピアノの鍵盤は、矩形の断面
を有し、中央部において鍵盤支点に揺動自在に支持さ
れ、前後方向に延びる鍵盤本体と、鉛以外の材料で構成
され、鍵盤本体の後端部の上面、背面および下面の少な
くとも1つに面接触した状態で取り付けられた重りと、
を備えることを特徴とする。
【0007】この鍵盤では、その重りが、鉛以外の材料
で構成されるとともに、鍵盤本体の後端部に配置されて
いる。したがって、鍵盤支点から重りまでの腕の長さ
が、従来よりも大きくなり、ほぼ最大限に延びることに
よって、タッチ重さを非常に効果的に付加することがで
きる。また、鍵盤本体の後端部付近は、アップライトピ
アノの構造上、比較的スペースに余裕があるのが通常で
あるので、そのような余裕のあるスペースを利用して、
比較的大きな体積の重りを取り付けることが可能であ
る。以上の結果、鉛よりも比重の小さい材料を重りに採
用した場合でも、ある程度以上の比重を有するものであ
れば、従来と同等またはそれ以上のタッチ重さを付加す
ることができる。
【0008】また、重りは、鍵盤本体の後端部の上面、
背面および下面の少なくとも1つに面接触した状態で取
り付けられるので、ねじ止めや接着などによって、がた
つきのない安定した状態で取り付けることが可能にな
る。その結果、従来における鍵盤本体への埋設孔の加工
や鉛のかしめ作業は不要になるので、重りの取付作業を
簡素化することができる。
【0009】この場合、重りが、L形の断面を有し、鍵
盤本体の後端部の上面および背面に面接触した状態で取
り付けられていることが好ましい。
【0010】この構成によれば、重りが断面L形である
ので、平板状の重りを1つの面に取り付ける場合と比較
して、その体積をより大きくすることで、より大きなタ
ッチ重さを付加することが可能になる。また、重りが、
鍵盤本体の上面および背面に同時に面接触するので、安
定した取付状態を確実に得ることができる。
【0011】さらにこの場合、重りが、鍵盤本体の上面
にねじ止めされていることが好ましい。
【0012】この構成では、重りが上面にねじ止めされ
るので、ねじ止め作業を、鍵盤本体に上方からアクセス
しながら容易に行うことができる。また、鍵盤本体は通
常、板目材で構成されているので、その上面へのねじ止
めによって、ねじを鍵盤本体の木目を横断する方向に締
め付けることができ、したがって、高いねじ締結力を得
ることができる。
【0013】あるいはまた、重りが、鍵盤本体の後端部
の下面に取り付けられ、棚板には、離鍵時に鍵盤が重り
を介して着座する鍵盤枕が設けられていることが好まし
い。
【0014】この構成では、重りが鍵盤本体の下面に取
り付けられるとともに、鍵盤枕は棚板に直接、設けられ
ており、離鍵時、鍵盤は重りを介して鍵盤枕に着座す
る。すなわち、この場合の重りは、従来の筬後を鍵盤枕
と上下逆の配置関係で兼ねたものになるので、筬後を省
略することができる。また、重りが下面のみに設けられ
ているので、その設置位置を前後方向に調整し、鍵盤支
点からの距離を変えることによっても、タッチ重さを調
整できる。
【0015】これらの場合、重りが、互いに異なる重さ
を有する複数種類の重りで構成されていることが好まし
い。
【0016】この構成では、異なる重さを有する複数種
類の重りの中から、必要な重さを有する重りを選択し、
鍵盤本体に取り付けることによって、タッチ重さを容易
に調整することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を、図面
を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1実施形
態によるアップライトピアノの鍵盤(白鍵および黒鍵)
を示している。なお、この鍵盤1の基本的な構成は、す
でに説明した図8の従来の鍵盤51と同じであるので、
図1以降の図面では、従来と同様の構成要素について同
一の参照番号を付している。同図に示すように、この鍵
盤1は、鍵盤本体2と、その前部に取り付けられた白鍵
カバー3aまたは黒鍵カバー3bと、鍵盤本体2の上面
後端部に取り付けられたキャプスタン10と、その後ろ
側に取り付けられた重り13などを備えている。
【0018】鍵盤本体2は、スプルスなどの比較的軽量
で、粘り強く、弾力性に富む木質材(板目材)から成
り、矩形の断面を有し、前後方向に延びている。鍵盤本
体2の上面中央部には中座板14が接着され、これらを
上下方向に貫通するようにバランスピン孔15が形成さ
れている。一方、棚板5には、鍵盤1の中央部から前部
に相当する位置に筬6が、鍵盤1の後部に相当する位置
に筬後11が、それぞれ設けられている。筬6の筬中7
にはバランスピン4(鍵盤支点)が立設されていて、鍵
盤1は、そのバランスピン孔15がバランスピン4に係
合することによって、バランスピン4に揺動自在に支持
されている。また、筬後11の上面にはフェルトから成
る鍵盤枕12が貼り付けられていて、離鍵時に、鍵盤1
の後部が鍵盤枕12に着座するようになっている。
【0019】キャプスタン10は、従来と同様、鍵盤本
体2の上面後端部に、先座板8およびポストワイヤー9
を介して取り付けられており、このキャプスタン10上
にアクション(図示せず)が載置される。先座板8は鍵
盤本体2よりも堅い堅木から矩形に形成され、鍵盤本体
2の上面にその後端付近の部分を若干残すように配置さ
れ(図2参照)、接着されている。ポストワイヤー9は
鉄製で、その下端部が先座板8に差し込まれている。ま
た、キャプスタン10は、プラスチックなどから円柱状
に形成され、ポストワイヤー9の上端部に進退自在にね
じ込まれている。したがって、キャプスタン10をポス
トワイヤー9に対して回すことによって、キャプスタン
10の高さを調整することが可能である。
【0020】以上の構成により、鍵盤1の前部を押鍵す
ると、鍵盤1がバランスピン4を中心として揺動すると
ともに、これに伴い、アクションがキャプスタン10で
突き上げられ、作動することで、ハンマーが回動して弦
(いずれも図示せず)を叩くことによって、ピアノ音が
発生する。また、鍵盤1のタッチ重さ(静荷重)は、ア
クションと鍵盤1の重さによるバランスピン4回りのモ
ーメントのバランスによって定められることになる。
【0021】一方、重り13は、鍵盤1にタッチ重さを
付加するとともにタッチ重さを調整するためのものであ
り、金属、例えば鉄で構成されるとともに、図2に示す
ように、断面L形に形成されている。このように、重り
13の材料として鉄が好ましいのは、無害であるととも
に、金属材料の中では、比重が比較的大きく(約7.
9)、安価で加工性も良いためである。同図に示すよう
に、重り13は、鍵盤本体2の先座板8よりも後ろ側に
配置され、そのL形の2辺が鍵盤本体2の上面および背
面に面接触した状態で、ねじ16によって鍵盤本体2の
上面にねじ止めされている。また、重り13の一辺の長
さL1は鍵盤本体2および先座板8の背面間の距離に等
しく、且つ他辺の長さL2は鍵盤本体2の高さに等しく
なるように設定されている。このような寸法関係から、
重り13は、図2に示す取付状態で、その一辺の前面が
先座板8に当接するとともに、他辺の下面が鍵盤本体2
の下面と面一の状態になっている。
【0022】また、図3(a)〜(c)に示すように、
重り13としては、図2に示した重り13Aを含めて3
種類の重り13A〜13Cが用意されている。これらの
重り13A〜13Cは、2辺の長さL1、L2が互いに
同じであるとともに、厚さが互いに異なるように形成さ
れていて、厚さに応じた異なる所定の重さをそれぞれ有
している。重り13A〜13Cは、タッチ重さを調整す
る際に、必要な重さを有する1つが選択され、鍵盤本体
2に取り付けられる。
【0023】以上のように、本実施形態の鍵盤1によれ
ば、鍵盤本体2の後端部に重り13が取り付けられるの
で、バランスピン4から重り13までの腕の長さがほぼ
最大限に延びることによって、タッチ重さを非常に効果
的に付加することができる。例えば、図1と図8の比較
からわかるように、本実施形態の鍵盤1におけるバラン
スピン4から重り13までの腕の長さLAは、従来の鍵
盤51でのバランスピン4から重り58までの腕の長さ
LA0の約2倍に相当するので、従来の重り58の約1
/2の重さの重りによって、同等のタッチ重さの付与効
果が得られる。一方、本実施形態で重り13に採用した
鉄の比重は約7.9で、鉛の比重(約11.3)の1/
2よりも大きいので、従来の鉛から成る重り58と少な
くとも同体積であれば、従来と同等以上のタッチ重さを
付加することができる。
【0024】また、鍵盤本体2の後端部付近は、アップ
ライトピアノの構造上、スペースに比較的余裕があるの
で、そのような余裕のあるスペースを利用して、従来よ
りも大きな体積の重り13を取り付けることが可能であ
る。したがって、重り13の材料として、例示した鉄は
もとより、ある程度以上の比重を有するものであれば、
従来と同等またはそれ以上のタッチ重さを付加すること
が可能であり、例えば他の金属やプラスチック、あるい
はこれらをブレンドした複合材料を採用できるなど、そ
の選択肢を広げることができる。
【0025】また、重り13が鍵盤本体2にねじ止めだ
けで取り付けられるので、従来における鍵盤本体への埋
設孔の加工や鉛のかしめ作業は不要になり、重り13の
取付作業を簡素化することができる。この場合、重り1
3が上面にねじ止めされるので、ねじ止め作業を、鍵盤
本体2に上方からアクセスしながら容易に行うことがで
きる。また、鍵盤本体2は板目材で構成されていて、上
面へのねじ止めにより鍵盤本体2の木目を横断する方向
にねじ16が締め付けられるので、高いねじ締結力を得
ることができる。さらに、重り13が、鍵盤本体2の上
面および背面に同時に面接触した状態で取り付けられる
ので、がたつきのない安定した取付状態を確保すること
ができる。
【0026】また、異なる重さを有する3種類の重り1
3A〜13Cの中から、必要な重さを有するものを選択
し、鍵盤本体2に取り付けることによって、タッチ重さ
を3段階で容易に調整することができる。
【0027】図4は、第1実施形態による重り13の2
つの変形例を示している。同図(a)に示す重り13
は、U形の断面を有するものであり、鍵盤本体2の後端
部に後方からはめ込まれ、その3つの内面が鍵盤本体2
の上面、背面および下面にそれぞれ接触した状態で、ね
じ16により鍵盤本体2の上面に取り付けられている。
したがって、この変形例では、上述した重り13がL形
の場合よりも、その体積を大きくし、より大きなタッチ
重さを得ることが可能であるとともに、重り13をより
安定した状態で取り付けることができる。また、ねじ1
6を締め付ける前に、重り13を鍵盤本体2にはめ込ん
だ状態で保持しておけるので、ねじ止め作業を容易に行
うことができる。なお、図5に示すように、鍵盤本体2
などに接触する重り13の面に突起13aを設け、この
突起13aを鍵盤本体2にくい込ませることによって、
より安定した取付状態を得るようにしてもよい。このこ
とは、他の形状の重り13についても同様である。
【0028】一方、図4(b)の重り13は、平板状の
ものであり、鍵盤本体2の背面、およびそれと面一の先
座板8の背面に、ねじ16によって取り付けられてい
る。したがって、この変形例では、重り13がL形の場
合と比較し、その重さが小さくなり、また、上面へのね
じ止めによる利点は得られないものの、単純な平板形状
の重り13を用いて、タッチ重さを付加することができ
る。
【0029】なお、これらの変形例の場合にも、図示し
ないが、異なる厚さの複数種類の重り13が用意されて
おり、それらから必要な重さを有するものを選択し、鍵
盤本体2に取り付けることによって、タッチ重さが調整
される。
【0030】図6は、本発明の第2実施形態による鍵盤
を示している。この実施形態では、重り13は、平板状
に形成され、鍵盤本体2の後端部の下面に、ねじなどで
取り付けられている。一方、棚板5には、重り13に相
当する位置に、フェルトから成る鍵盤枕12が直接、取
り付けられており、離鍵時に鍵盤1が重り13を介して
鍵盤枕12に着座するようになっている。なお、この実
施形態においても、図示しないが、異なる重さの複数種
類の重り13が用意されており、それらから1つの重り
13が選択して用いられる。他の構成は、第1実施形態
と同様である。
【0031】したがって、本実施形態においても、第1
実施形態と同様、重り13が鍵盤本体2の後端部に面接
触した状態で取り付けられるので、タッチ重さを効果的
に付加でき、第1実施形態の前述した効果を同様に得る
ことができる。また、重り13が下面のみに設けられて
いるので、その設置位置を前後方向に調整し、バランス
ピン4からの距離を変えることによっても、タッチ重さ
を調整できる。さらに、この場合の重り13は、従来の
筬後11(図8参照)を鍵盤枕12と上下逆の配置関係
で兼ねたものになるので、筬後11を省略することがで
きる。
【0032】図7は、第2実施形態による重り13の2
つの変形例を示している。すなわち、同図(a)に示す
重り13は、その長さをより大きくし、鍵盤本体2から
後方に一部、突出するように取り付けることによって、
タッチ重さの付加効果を高めたものである。また、同図
(b)の重り13は、鍵盤本体2の下面に形成した切欠
2aに嵌合した状態で取り付けることによって、より安
定した取付状態を確保するとともに、切欠2aの深さの
分、重り13を厚くすることによって、タッチ重さの付
加効果を高めたものである。
【0033】なお、本発明は、説明した実施形態に限定
されることなく、種々の態様で実施することができる。
例えば、実施形態では、重り13の代表的な材料の例と
して、鉄を挙げたが、実施形態の説明でも述べたよう
に、本発明では、ある程度以上の比重を有するものであ
れば、所要のタッチ重さを確保できるので、そのような
比重を有する、鉛以外の他の金属、プラスチック、さら
には金属とプラスチックとをブレンドした複合材料など
を適宜、採用することが可能である。
【0034】また、第1実施形態では、重り13が3種
類の重さの重り13A〜13Cで構成されているが、こ
れらの種類を増やすことによって、タッチ重さをより多
段階にきめ細かく調整するようにしてもよい。このこと
は、変形例および第2実施形態の場合も同様である。
【0035】さらに、キャプスタン10を支持する先座
板8を、鉄などで構成し、重りとして兼用してもよく、
それもまた、本発明の範囲内である。その場合には、先
座板8を主要なタッチ重さを付加する主重りとし、例え
ば第1実施形態のL形の重り13をタッチ重さを微調整
するための副重りとして用いるなどの使い分けを行うこ
とも可能である。
【0036】また、実施形態は、アコースティックなア
ップライトピアノの鍵盤の例であるが、本発明は、アッ
プライト型の電子ピアノなどの鍵盤にも適用することが
可能である。その他、本発明の趣旨の範囲内で、細部の
構成を適宜、変更することが可能である。
【0037】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のアップラ
イトピアノの鍵盤は、重りの材料として鉛に代わる代替
材料を用いながら、重りの取付が簡単で、タッチ重さを
効果的に付加し且つ容易に調整することができるなどの
効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態によるアップライトピア
ノの鍵盤を含む鍵盤装置を示す斜視図である。
【図2】図1の鍵盤の後端部およびその周辺の構成を示
す部分拡大側面図である。
【図3】複数種類の重りを示す図である。
【図4】第1実施形態の2つの変形例を示す、図2と同
様の部分拡大側面図である。
【図5】図4の1つの変形例による重りを示す斜視図で
ある。
【図6】本発明の第2実施形態を示す、図1と同様の斜
視図である。
【図7】第2実施形態の2つの変形例を示す、図2と同
様の部分拡大側面図である。
【図8】従来のアップライトピアノの鍵盤を含む鍵盤装
置を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 鍵盤 2 鍵盤本体 4 バランスピン(鍵盤支点) 5 棚板 11 キャプスタンヘッド 12 鍵盤枕 13 重り(13A〜13C) 16 ねじ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安孫子 雅彦 静岡県浜松市寺島町200番地 株式会社河 合楽器製作所内 (72)発明者 山下 光夫 静岡県浜松市寺島町200番地 株式会社河 合楽器製作所内 (72)発明者 中尾 豊 静岡県浜松市寺島町200番地 株式会社河 合楽器製作所内 (72)発明者 太田 ▲煕▼ 静岡県浜松市寺島町200番地 株式会社河 合楽器製作所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 矩形の断面を有し、中央部において鍵盤
    支点に揺動自在に支持され、前後方向に延びる鍵盤本体
    と、 鉛以外の材料で構成され、前記鍵盤本体の後端部の上
    面、背面および下面の少なくとも1つに面接触した状態
    で取り付けられた重りと、 を備えることを特徴とするアップライトピアノの鍵盤。
  2. 【請求項2】 前記重りが、L形の断面を有し、前記鍵
    盤本体の後端部の上面および背面に面接触した状態で取
    り付けられていることを特徴とする、請求項1に記載の
    アップライトピアノの鍵盤。
  3. 【請求項3】 前記重りが、前記鍵盤本体の上面にねじ
    止めされていることを特徴とする、請求項2に記載のア
    ップライトピアノの鍵盤。
  4. 【請求項4】 前記重りが、前記鍵盤本体の後端部の下
    面に取り付けられ、棚板には、離鍵時に当該鍵盤が前記
    重りを介して着座する鍵盤枕が設けられていることを特
    徴とする、請求項1に記載のアップライトピアノの鍵
    盤。
  5. 【請求項5】 前記重りが、互いに異なる重さを有する
    複数種類の重りで構成されていることを特徴とする、請
    求項1ないし4のいずれかに記載のアップライトピアノ
    の鍵盤。
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