JP2002243847A - 信号処理装置 - Google Patents

信号処理装置

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JP2002243847A
JP2002243847A JP2001034416A JP2001034416A JP2002243847A JP 2002243847 A JP2002243847 A JP 2002243847A JP 2001034416 A JP2001034416 A JP 2001034416A JP 2001034416 A JP2001034416 A JP 2001034416A JP 2002243847 A JP2002243847 A JP 2002243847A
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Japan
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target
signal
band
weight
pass filter
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Application number
JP2001034416A
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English (en)
Inventor
Fuyuki Fukushima
冬樹 福島
Tetsuo Kirimoto
哲郎 桐本
Yasushi Hoshina
恭史 保科
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ランダム信号の周期Nにより、目標信号の復
調領域が決定される。そのため、目標の存在する可能性
の少ない領域についても復調処理が行われる結果、不当
に演算量が増加して、パルス圧縮処理に長時間を要する
課題があった。 【解決手段】 復調処理器40が目標信号を復調する
際、受信機4から出力される目標信号と送信信号の相関
結果の信号成分を制限する帯域通過フィルタ56を使用
し、目標予測位置伝達回路42から出力された目標の予
測位置の分布に関する情報を参照して帯域通過フィルタ
56の重みを設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、目標に反射され
た電波を受信して、目標を追尾する信号処理装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】図21は従来の信号処理装置を示す構成
図であり、図において、1は送信周波数帯域を逐次切替
ながら送信信号を変調する送信機、2は送信機1により
変調された送信信号である送信波を送信する送信アンテ
ナ、3は送信アンテナ2から送信された送信波のうち、
目標に反射した送信波を受信する受信アンテナ、4は受
信アンテナ3の受信信号について帯域制限や位相検波を
実施する受信機である。
【0003】5は受信機4から出力される受信信号と送
信機1から出力される送信信号の相関を求めて目標信号
を復調し、その目標信号から目標を検出する信号処理
系、6は送信機1から出力される送信信号を参照信号と
してA/D変換器7に出力する参照信号生成器、7は参
照信号生成器6から出力される参照信号をアナログ/デ
ィジタル変換するA/D変換器、8は受信機4から出力
される受信信号をアナログ/ディジタル変換するA/D
変換器、9は受信信号と参照信号の相関を求めて観測時
間から決定される全領域の目標信号を復調する全領域復
調処理器、10は雑音を目標信号と誤って判定する誤警
報確率を基準にして設定されたスレッショルドと、目標
信号の入力信号電力とを比較して、目標を検出する目標
検出処理器、11は目標検出処理器10の出力信号をカ
ルマンフィルタに通して目標の追尾処理を実施し、目標
の予測位置を計算する追尾処理系としての追尾処理器で
ある。
【0004】図22は全領域復調処理器9の内部を示す
構成図であり、図において、21は参照信号をフーリエ
変換する周波数領域変換コヒーレント積分回路、22は
受信信号をフーリエ変換する周波数領域変換コヒーレン
ト積分回路、23は周波数領域変換コヒーレント積分回
路21の出力信号と周波数領域変換コヒーレント積分回
路22の出力信号との各周波数成分について乗算を行う
相関回路、24は相関回路23の出力信号をフーリエ逆
変換する時間領域変換コヒーレント積分回路である。
【0005】次に動作について説明する。まず、送信機
1が送信信号を変調すると、送信アンテナ2が送信波を
目標に向けて照射する。ただし、送信機1は、所望の距
離分解能を達成するために必要な帯域の信号を送信す
る。図23は送信帯域と送信周波数の関係を表してお
り、送信帯域をM分割し、f1からfMをランダムに選
択して送信信号を生成する。
【0006】図24は送信信号を生成する手順を示すフ
ローチャートである。最初に、送信機1は、ランダム信
号の周期Nと、送信周波数の種類(f1,f2,…,f
M)を設定する(ステップST1)。そして、f1から
fMの送信周波数をランダムにN個選択することによ
り、N個の周波数をf’1,f’2,…,f’Nと設定
する(ステップST2)。
【0007】次に、送信機1は、f’1,f’2,…,
f’Nを送信周波数とする信号s’1,s’2,…,
s’Nを生成し(ステップST3)、下記の式(1)を
用いて送信信号s1,s2,…を生成する(ステップS
T4)。
【数1】
【0008】上記の手順により、f1からfNの周波数
がランダムにN周期で変動する(M/送信帯域)のパル
ス幅の信号が生成されて、送信アンテナ2から送信され
る。受信機4は、受信アンテナ3が目標に反射された電
波を受信すると、その受信信号について帯域制限や位相
検波を実施して、I(In−phase)成分とQ(Q
uadrature)成分から構成される複素信号であ
る受信信号を出力する。
【0009】信号処理系5のA/D変換器8は、受信機
4が受信信号を出力すると、その受信信号をアナログ/
ディジタル変換して全領域復調処理器9に出力する。一
方、信号処理系5の参照信号生成器6は、送信機1から
出力される送信信号を参照信号としてA/D変換器7に
出力し、A/D変換器7は、その参照信号をアナログ/
ディジタル変換して全領域復調処理器9に出力する。
【0010】全領域復調処理器9の周波数領域変換コヒ
ーレント積分回路21は、A/D変換器7から参照信号
を受けると、その参照信号についてNM点の離散的なフ
ーリエ変換処理を実施して、その参照信号のNM点の周
波数成分をセル単位で計算する。また、周波数領域変換
コヒーレント積分回路22は、A/D変換器8から受信
信号を受けると、その受信信号についてNM点の離散的
なフーリエ変換処理を実施して、その受信信号のNM点
の周波数成分をセル単位で計算する。
【0011】相関回路23は、下記に示すように、周波
数領域変換コヒーレント積分回路21の出力信号と周波
数領域変換コヒーレント積分回路22の出力信号との各
周波数成分について乗算を実施する。
【数2】
【0012】時間領域変換コヒーレント積分回路24
は、相関回路23から出力信号を受けると、その出力信
号をフーリエ逆変換する。図25は周波数領域変換コヒ
ーレント積分回路21,22によりフーリエ変換が行わ
れ、時間領域変換コヒーレント積分回路24によりフー
リエ逆変換が行われる状況について表している。時間領
域変換コヒーレント積分回路24では、相関回路23の
出力信号についてNM点のフーリエ逆変換処理を実施す
る。
【0013】実際に距離cτ/2(c:光速、τ:送信
から受信までの遅れ時間)に目標が存在する場合は、送
信アンテナ2の送信波が目標に反射して、τだけ遅れて
受信アンテナ3により受信される。時間領域変換コヒー
レント積分回路24がフーリエ逆変換処理を行うことに
より、パルス圧縮処理が行なわれて、目標信号が復調さ
れて、遅れ時間τの部分にピークが検出される。なお、
時間領域変換コヒーレント積分回路24による出力信号
を基に次式により計算される距離分解能毎にNM点分の
目標距離からの受信信号成分に分離される。
【数3】
【0014】目標検出処理器10は、受信機雑音を目標
信号と誤って判定する誤警報確率が予めスレッショルド
として与えられており、全領域復調処理器9から復調さ
れた目標信号を受けると、そのスレッショルドと目標信
号の入力信号電力とを比較し、そのスレッショルドを越
えた信号成分を目標と判定する。即ち、式(3)で表さ
れる分解能で測られる距離毎に復調処理を行なった結
果、出力された信号成分とスレッショルドを比較し、ス
レッショルドを越えた信号成分の存在するレンジに目標
有りの判定を行う。以上の信号処理は、SPI(Sig
nal Processing Interval)単
位で行われる。SPI単位で信号処理結果が追尾処理器
11に伝達される。
【0015】追尾処理器11は、目標検出処理器10の
出力信号をカルマンフィルタに通して目標の追尾処理を
実施し、目標の予測位置を計算する。即ち、追尾目標信
号の得られるクラッタ等の不要信号環境下においては、
ゲート処理(目標の存在する可能性の高い領域の信号に
限定する処理)等により目標信号とクラッタを分離す
る。目標検出処理器10により目標信号の検出されたレ
ンジは、追尾処理器11に伝達され、追尾処理が行われ
る。追尾処理器11では、等速度運動を行っている目標
を想定して、追尾処理を行う。等速度運動を想定した目
標運動モデルは式(4)により表される。
【数4】
【0016】また、目標信号の観測モデルは式(5)に
より表される。
【数5】 式(5)では、各SPIにおいて目標の位置が観測され
る状況を表している。k−1SPI目の平滑値xハット
k−1と、その誤差共分散行列Pハットk−1が与えら
れた時、式(6)を用いてkSPI目の予測値xチルダ
kを計算する。式(6)によりkSPI目における目標
の予測位置が計算される。
【数6】
【0017】また、式(7)を用いてxチルダkの誤差
共分散行列Pチルダkを計算する。Pチルダkは2行2
列の行列となっており、その1行1列成分はxの予測位
置の誤差分散となっている。
【数7】
【0018】式(8)を用いてkSPI目におけるカル
マンゲインを計算する。
【数8】 式(9)を用いてkSPI目におけるxの平滑値xハッ
トkを計算する。
【数9】 式(10)を用いてxハットkの誤差共分散行列Pハッ
トkを計算する。
【数10】
【0019】また、k+1→kとして、式(6)を用い
て次のSPIの予測値を計算する。以降、同様の手順に
より各SPIにおける目標の予測位置と、その誤差分散
が計算される。実際の目標が式(4)で表される運動モ
デルに従って運動しており、式(5)で表される観測モ
デルに従って目標信号が観測される時、k−1SPIま
での観測データを用いて、カルマンフィルタ処理を行っ
た結果、kSPI目における目標位置の存在確率分布は
式(11)で表される正規分布となる。追尾処理器11
では、各SPI毎に目標位置と速度の平滑値、平滑誤差
共分散行列、目標位置と速度の予測値、予測誤差共分散
行列、目標信号電力を出力する。
【数11】
【0020】図26は「Radar Handboo
k」に記載されている全領域復調処理器を表している。
31は入力したインパルス信号の周波数成分を調整する
ことで送信信号を生成するコーディングフィルタ、32
は送信信号の各周波数成分の共役を周波数成分とする参
照信号と相関処理を実施して、パルス圧縮処理を行うマ
ッチドフィルタを表している。特開平1−307688
では、追尾機能を有するレーダを複数組み合わせ、共通
機構において捜索機能を持たせたパルス圧縮機構を付加
することで、レーダ間の電磁干渉をなくし、多目標対処
を可能としている。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】従来の信号処理装置は
以上のように構成されているので、ランダム信号の周期
Nにより、目標信号の復調領域が決定される。そのた
め、目標の存在する可能性の少ない領域についても復調
処理が行われる結果、不当に演算量が増加して、パルス
圧縮処理に長時間を要する課題があった。
【0022】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、パルス圧縮処理の高速化を図るこ
とができる信号処理装置を得ることを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】この発明に係る信号処理
装置は、目標検出手段が目標信号を復調する際、受信手
段から出力される受信信号と送信信号の相関結果の信号
成分を制限する帯域通過フィルタを使用し、追尾手段の
追尾結果である目標の予測位置の分布に関する情報を参
照して当該帯域通過フィルタを設定するようにしたもの
である。
【0024】この発明に係る信号処理装置は、送信信号
をフーリエ変換する第1の周波数領域変換コヒーレント
積分回路と、受信手段から出力される受信信号をフーリ
エ変換する第2の周波数領域変換コヒーレント積分回路
と、追尾手段の追尾結果である目標の予測位置の分布に
関する情報を参照して帯域通過フィルタの重みを設定す
る重み係数設定回路と、その第2の周波数領域変換コヒ
ーレント積分回路のフーリエ変換結果に上記重み係数設
定回路により設定された重みを乗算する乗算回路と、そ
の第1の周波数領域変換コヒーレント積分回路のフーリ
エ変換結果と上記乗算回路の乗算結果との相関を求める
相関回路と、その相関回路の相関結果の信号成分を制限
する帯域通過フィルタと、その帯域通過フィルタの出力
信号をフーリエ逆変換する時間領域変換コヒーレント積
分回路と、その時間領域変換コヒーレント積分回路のフ
ーリエ逆変換結果から目標を検出する目標検出処理器と
から目標検出手段を構成するようにしたものである。
【0025】この発明に係る信号処理装置は、目標捕捉
確率が最大になるように帯域通過フィルタの重みを設定
するようにしたものである。
【0026】この発明に係る信号処理装置は、信号対雑
音電力比と目標検出確率の関係を示す非線形関数を線形
関数に近似して、帯域通過フィルタの重みを計算するよ
うにしたものである。
【0027】この発明に係る信号処理装置は、計算によ
り求めた帯域通過フィルタの重みを目標捕捉確率を最大
にする帯域通過フィルタの重みと比較して、目標捕捉確
率の劣化を判定し、その目標捕捉確率の劣化が所定の範
囲に収まるまで繰り返し、計算により求めた帯域通過フ
ィルタの重みを更新するようにしたものである。
【0028】この発明に係る信号処理装置は、複数の線
形関数を用意し、最も近似精度の高い線形関数を用いて
帯域通過フィルタの重みを計算するようにしたものであ
る。
【0029】この発明に係る信号処理装置は、追尾手段
の追尾結果である目標予測誤差分散に基づいて帯域通過
フィルタの積分点数を設定するようにしたものである。
【0030】この発明に係る信号処理装置は、信号対雑
音電力比が予め設定された値より小さい場合、非線形関
数を直線近似するようにしたものである。
【0031】この発明に係る信号処理装置は、クラッタ
を考慮して帯域通過フィルタの重みを設定するようにし
たものである。
【0032】この発明に係る信号処理装置は、予め重み
が格納されたテーブルを参照して、帯域通過フィルタの
重みを設定するようにしたものである。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1による信
号処理装置を示す構成図であり、図において、1は送信
周波数を逐次切替ながら送信信号を変調する送信機、2
は送信機1により変調された送信信号(送信波)を送信
する送信アンテナである。なお、送信機1及び送信アン
テナ2から送信手段が構成されている。3は送信アンテ
ナ2から送信された送信波のうち、目標に反射した送信
波を受信する受信アンテナ、4は受信アンテナ3の受信
信号について帯域制限や位相検波を実施する受信機であ
る。なお、受信アンテナ3及び受信機4から受信手段が
構成されている。
【0034】5は受信機4から出力される受信信号と送
信機1から出力される送信信号の相関を求めて目標信号
を復調し、その目標信号から目標を検出する信号処理系
(目標検出手段)、6は送信機1から出力される送信信
号を参照信号としてA/D変換器7に出力する参照信号
生成器、7は参照信号生成器6から出力される参照信号
をアナログ/ディジタル変換するA/D変換器、8は受
信機4から出力される受信信号をアナログ/ディジタル
変換するA/D変換器、40は受信信号と参照信号の相
関を求めて目標信号を復調する復調処理器であり、復調
処理器40は目標信号を復調する際、受信信号と送信信
号の相関結果の信号成分を制限する帯域通過フィルタ5
6を使用し、目標予測位置伝達回路42から出力される
目標の予測位置の分布に関する情報を参照して帯域通過
フィルタ56の重みを設定するようにする。10は雑音
を目標信号と誤って判定する誤警報確率を基準にして設
定されたスレッショルドと、目標信号の入力信号電力と
を比較して、目標を検出する目標検出処理器である。
【0035】41は目標検出処理器10の検出結果に基
づいて目標を追尾する追尾処理系(追尾手段)、11は
目標検出処理器10の出力信号をカルマンフィルタに通
して目標の追尾処理を実施し、目標の予測位置を計算す
る追尾処理器、42は追尾処理器11の計算結果に基づ
いて目標の予測位置の分布に関する情報(目標の予測位
置、予測誤差分散、S/N)を信号処理系5に伝達する
目標予測位置伝達回路である。
【0036】図2は復調処理器40の内部を示す構成図
であり、図において、51は参照信号をフーリエ変換す
る周波数領域変換コヒーレント積分回路(第1の周波数
領域変換コヒーレント積分回路)、52は受信信号をフ
ーリエ変換する周波数領域変換コヒーレント積分回路
(第2の周波数領域変換コヒーレント積分回路)、53
は目標予測位置伝達回路42から出力される目標の予測
位置の分布に関する情報を参照して帯域通過フィルタ5
6の重みを設定する重み係数設定回路である。
【0037】54は周波数領域変換コヒーレント積分回
路52の出力信号の各周波数成分に対して重み係数設定
回路により設定された重みを乗算する乗算回路、55は
周波数領域変換コヒーレント積分回路51の出力信号と
乗算回路54の出力信号との各周波数成分について乗算
を行う相関回路、56は相関回路55の相関結果の信号
成分を制限する帯域通過フィルタ、57は帯域通過フィ
ルタ56の出力信号をフーリエ逆変換する時間領域変換
コヒーレント積分回路である。図3は復調処理器40等
の処理内容を示すフローチャートである。
【0038】次に動作について説明する。目標を検出す
る目的で、送信機1により変調された送信波が従来例と
同様にして、送信アンテナ2から送信される。目標から
反射した電波が受信アンテナ3により受信され、受信機
4から受信信号が出力される。
【0039】現時点のSPI(現SPI)の信号とし
て、復調処理器40に信号が伝達される。この時点で、
目標予測位置伝達回路42から、一つ前のSPI(前S
PI)における信号処理結果と追尾処理結果を基に推定
された現SPIにおける目標の予測位置の分布(正規分
布)に関する平均と分散が重み係数設定回路53に伝達
される。
【0040】重み係数設定回路53では、目標の予測位
置に相当するセルm0を中心とした前後Lセルを選択
し、そのLセルに存在する信号成分のみを通過させるた
めの帯域通過フィルタ56の重みの計算を終了してい
る。重みの計算は式(12)により計算される。
【数12】
【0041】周波数領域変換コヒーレント積分回路52
から出力された現SPIの信号について、式(12)で
設定された重みが乗算される。重み係数設定回路53に
より設定された重みが乗算された信号は相関回路55に
入力され、相関回路55の出力信号は帯域通過フィルタ
56に入力される。
【0042】帯域通過フィルタ56では、入力したN点
の信号をm点づつL個のグループに分け、各グループ毎
にm点のコヒーレント積分を実施して、L個の信号を出
力する。時間領域変換コヒーレント積分回路57では、
L点のコヒーレント積分を実施して、目標の予測位置に
相当するセルm0を中心とした前後Lセル分の範囲から
の受信信号について復調処理を行う。
【0043】以降は従来例と同様に動作し、現SPIに
おける目標位置と速度の平滑値、平滑誤差共分散行列、
次のSPI(次SPI)における目標位置と速度の予測
値、予測誤差共分散行列、目標信号電力が目標予測位置
伝達回路42に伝達される。目標予測位置伝達回路42
では、次SPIにおける目標の予測位置と、その分散値
と、現SPIにおけるS/Nを出力する。現SPIにお
けるS/Nは、追尾処理器11から伝達された目標信号
電力と既知である受信機4の受信機雑音電力を基に設定
される。目標予測位置伝達回路42から出力された次S
PIにおける目標の予測位置と分散値と現SPIにおけ
るS/Nは、信号処理系5の復調処理器40に伝達され
る。以降は従来例と同様に動作し、目標信号が検出され
て、追尾処理が行われる。
【0044】以上で明らかなように、この実施の形態1
によれば、復調処理器40が目標信号を復調する際、受
信機4から出力される目標信号と送信信号の相関結果の
信号成分を制限する帯域通過フィルタ56を使用し、目
標予測位置伝達回路42から出力された目標の予測位置
の分布に関する情報を参照して帯域通過フィルタ56の
重みを設定するように構成したので、目標の存在する可
能性の高い領域からの受信信号成分のみパルス圧縮処理
が行われる結果、パルス圧縮処理の高速化を図ることが
できる効果を奏する。
【0045】実施の形態2.図4は復調処理器40の内
部を示す構成図であり、図において、図2と同一符号は
同一または相当部分を示すので説明を省略する。58は
目標捕捉確率(目標が実際に存在して、固定スレッショ
ルドにより検出される確率)が最大になるように帯域通
過フィルタ56の重みを計算する重み係数設定回路であ
る。図5は重み係数設定回路58における重みの計算手
順を示すフローチャートである。
【0046】次に動作について説明する。上記実施の形
態1では、目標予測位置伝達回路42から出力された目
標の予測位置の分布に関する情報を参照して帯域通過フ
ィルタ56の重みを設定するものについて示したが、目
標捕捉確率が最大になるように帯域通過フィルタ56の
重みを設定してもよい。
【0047】具体的には、式(13)において、SNx
(w)が目標予測位置伝達回路42から伝達された現時
点における目標信号のS/Nを基に計算される。
【数13】 図5の処理手順により重みを計算する。即ち、初期重み
w1、評価関数Pd(w)、補償間隔d、収束の判定を
する際のδを設定するとともに、k=1、wk=wとす
る(ステップST11)。次に、式(14)を用いて評
価関数Pd(wk)の変化量を計算する(ステップST
12)。
【数14】
【0048】次に、wkと式(14)の結果を用いて、
式(15)によりwk+1を計算する(ステップST1
3)。
【数15】 次に、wk+1とwkの差の大きさwdを計算する(ス
テップST14)。
【0049】そして、wdとδを比較する(ステップS
T15)。wd<δの場合は終了し、それ以外では、k
=k+1として、ステップST12に移行する(ステッ
プST16)。上記の手続きにより計算されたwdkを
帯域通過フィルタ56の重みとして設定する。この実施
の形態2では、目標捕捉確率が最大になるように帯域通
過フィルタ56の重みを設定するため、目標の捕捉性能
を改善することができる効果を奏する。
【0050】実施の形態3.図6は復調処理器40の内
部を示す構成図であり、図において、図2と同一符号は
同一または相当部分を示すので説明を省略する。59は
信号対雑音電力比と目標検出確率の関係を示す非線形関
数を線形関数に近似して、帯域通過フィルタ56の重み
を計算する重み係数設定回路である。図7は重み係数設
定回路59における重みの計算手順を示すフローチャー
トである。
【0051】次に動作について説明する。上記実施の形
態1では、目標予測位置伝達回路42から出力された目
標の予測位置の分布に関する情報を参照して帯域通過フ
ィルタ56の重みを設定するものについて示したが、信
号対雑音電力比と目標検出確率の関係を示す非線形関数
を線形関数に近似して、帯域通過フィルタ56の重みを
計算するようにしてもよい。
【0052】具体的には、図7の処理手順により重みを
計算する。まず、式(16)を用いて不要信号の相関行
列(m行m列)を計算する(ステップST21)。
【数16】 次に、式(17)を用いて距離xにおける目標信号の相
関行列(m行m列)を計算する(ステップST22)。
式(17)においてmxは、目標予測位置伝達回路42
から伝達されたS/Nと既知である受信機雑音電力を基
に設定する。
【数17】
【0053】次に、S/Nと目標検出確率の関係を表す
確率分布関数において、S/Nを2領域に分割し、各領
域において確率分布関数を線形の関数に近似する(ステ
ップST23)。S/Nmaxは目標予測位置伝達回路
42から伝達された目標信号のS/Nを設定する。図8
(a)はS/Nと検出確率の関係を表す関数を線形に近
似した状況について表している。領域1の直線を式(1
8)により定義する。
【数18】 また、領域2の直線を式(19)により定義する。
【数19】
【0054】次に、m点のフィルタ重みを1に設定し、
暫定的に帯域通過フィルタ56の特性を調べる。フィル
タゲインの大きさにより、レンジ領域を領域1と領域2
に分割する(ステップST24)。図8(b)はフィル
タ特性を基にレンジ領域を2つの領域に分割した状況に
ついて表している。
【0055】次に、スペクトル積出力時における目標信
号の相関行列を計算する(ステップST25)。即ち、
式(20)により相関行列φm1を計算する。
【数20】 また、式(21)により相関行列φm2を計算する(ス
テップST25)。式(20)、式(21)においてp
xは、目標予測位置伝達回路42より伝達された分散値
と、目標予測位置を平均値とする正規分布として生成す
る。
【数21】
【0056】次に、式(22)を用いて相関行列φを計
算する(ステップST26)。
【数22】 相関行列φの最大固有値に対応する固有ベクトルwop
t1を帯域通過フィルタ56の重みとして出力する。こ
の実施の形態3では、S/Nと目標検出確率の関係につ
いて表す非線形関数を線形関数に近似することにより、
目標の捕捉性能を改善する帯域通過フィルタ56の重み
が高速に計算される。
【0057】実施の形態4.図9は復調処理器40の内
部を示す構成図であり、図において、図2と同一符号は
同一または相当部分を示すので説明を省略する。60は
上記実施の形態3と同様にして計算した帯域通過フィル
タ56の重みを目標捕捉確率を最大にする帯域通過フィ
ルタ56の重みと比較して、目標捕捉確率の劣化を判定
し、その目標捕捉確率の劣化が所定の範囲に収まるまで
繰り返し、計算により求めた帯域通過フィルタ56の重
みを更新する重み係数設定回路である。図10は重み係
数設定回路60における重みの計算手順を示すフローチ
ャートである。
【0058】次に動作について説明する。上記実施の形
態3では、信号対雑音電力比と目標検出確率の関係を示
す非線形関数を線形関数に近似して、帯域通過フィルタ
56の重みを計算するものについて示したが、その計算
した帯域通過フィルタ56の重みを目標捕捉確率を最大
にする帯域通過フィルタ56の重みと比較して、目標捕
捉確率の劣化を判定し、その目標捕捉確率の劣化が所定
の範囲に収まるまで繰り返し、計算により求めた帯域通
過フィルタ56の重みを更新するようにしてもよい。
【0059】具体的には、図10の処理手順により重み
を計算する。まず、目標捕捉確率の収束を判定するため
の精度範囲δPdを設定する(ステップST31)。次
に、重み係数設定回路60は、上記実施の形態3におけ
る重み係数設定回路59と同様にして、準最適な重みw
opt1を計算する(ステップST32)。
【0060】次に、重みとしてwopt1を用いた場合
の目標捕捉確率の範囲を計算し、式(23)を用いて目
標捕捉確率の上限値Pd1を計算する。
【数23】 また、式(13)のwにwopt1を代入し、目標捕捉
確率の下限値Pd0を計算する(ステップST33)。
式(13)において、SNx(w)は式(24)により
計算する。
【数24】
【0061】次に、目標捕捉確率の収束について調べる
(ステップST34)。Pd1−Pd0がδPdより大
きい場合はステップST35に移行する。それ以外で
は、ステップST36に移行する。ステップST35で
は、上記実施の形態2と同様に式(14)、式(15)
を用いて重みを更新し、ステップST34に移行する。
また、ステップST36では、wopt1を帯域通過フ
ィルタ56の重みとして出力する。
【0062】この実施の形態4では、上記実施の形態3
の方法で設定した重みを初期重みとして用いて、評価関
数を改善する重みを探索することにより、目標捕捉確率
の劣化が所定の範囲内に定量的に保証されている重みが
設定される。したがって、目標の捕捉性能を改善するこ
とができる効果を奏する。
【0063】実施の形態5.図11は復調処理器40の
内部を示す構成図であり、図において、図2と同一符号
は同一または相当部分を示すので説明を省略する。61
は複数の線形関数を用意し、最も近似精度の高い線形関
数を用いて帯域通過フィルタ56の重みを計算する重み
係数設定回路である。
【0064】次に動作について説明する。上記実施の形
態3では、信号対雑音電力比と目標検出確率の関係を示
す非線形関数を線形関数に近似して、帯域通過フィルタ
56の重みを計算するものについて示したが、複数の線
形関数を用意し、最も近似精度の高い線形関数を用いて
帯域通過フィルタ56の重みを計算するようにしてもよ
い。
【0065】即ち、重み係数設定回路61は、上記実施
の形態3における重み係数設定回路59と同様に動作
し、S/Nと検出確率を表す関数を2種類の直線を用い
て近似する。このとき、重み係数設定回路61では、直
線近似の精度を改善するため、領域1と領域2におい
て、相互に異なる複数の近似を行い、それぞれの近似に
ついて式(21)を用いて、目標捕捉確率の上限値を計
算する。図12は領域1と領域2の境界を切り換えた場
合の近似の状況について表している。(a)では領域2
における関数の近似精度が劣化している。また、(c)
では領域1における関数の近似精度が劣化している。そ
のため、(b)の近似精度が最も良い近似となってい
る。
【0066】式(23)は目標捕捉確率の上限値となっ
ているため、上限値の最も小さい値となる近似が最も精
度が良いことになる。そこで、重み係数設定回路61で
は、目標捕捉確率の最も小さくなる近似の結果を用いて
計算した重みを準最適重みとして出力する。この実施の
形態5では、S/Nと目標検出確率の関係を表す非線形
関数を近似する線形関数を複数用意し、最も近似精度の
良い線形関数を用いることにより、目標捕捉性能が改善
される。
【0067】実施の形態6.図13は復調処理器40の
内部を示す構成図であり、図において、図2と同一符号
は同一または相当部分を示すので説明を省略する。62
は目標予測位置伝達回路42から出力される目標予測誤
差分散に基づいて帯域通過フィルタ56の積分点数を設
定する重み係数設定回路である。
【0068】次に動作について説明する。上記実施の形
態3では、信号対雑音電力比と目標検出確率の関係を示
す非線形関数を線形関数に近似して、帯域通過フィルタ
56の重みを計算するものについて示したが、目標予測
位置伝達回路42から出力される目標予測誤差分散に基
づいて帯域通過フィルタ56の積分点数を設定するよう
にしてもよい。
【0069】即ち、重み係数設定回路62は、目標予測
位置伝達回路42から伝達された次SPIにおける目標
位置に関する予測誤差分散に基づいて帯域通過フィルタ
56の積分点数を設定することにより、所望の目標捕捉
確率が得られるように距離比を設定する。
【0070】次に、図14(a)により定義される正規
分布の3dB距離幅を計算する。正規分布は、目標予測
位置伝達回路42から伝達された次SPIにおける目標
の予測位置と予測誤差分散により生成されている。ま
た、式(25)を用いて、図14(b)により定義され
る帯域通過フィルタ56の3dB距離幅を計算する。
【数25】
【0071】帯域通過フィルタ56の3dB距離幅の通
過帯域に相当する積分点数m(m=帯域通過フィルタ5
6の3dB距離幅/距離分解能)を設定し、その積分点
数mを帯域通過フィルタ56と時間領域変換コヒーレン
ト積分回路57に伝達する。帯域通過フィルタ56で
は、伝達されたm点毎にコヒーレント積分を行う。ま
た、時間領域変換コヒーレント積分回路57では、式
(26)により積分点数Lを計算し、コヒーレント積分
を行う。
【数26】
【0072】この実施の形態6では、帯域通過フィルタ
56の点数を、目標予測位置伝達回路42から伝達され
た目標予測誤差分散に基づいて設定することにより、目
標捕捉性能が改善される。
【0073】実施の形態7.図15は復調処理器40の
内部を示す構成図であり、図において、図2と同一符号
は同一または相当部分を示すので説明を省略する。63
は信号対雑音電力比が予め設定された値より小さい場
合、非線形関数を直線近似して、帯域通過フィルタ56
の重みを計算する重み係数設定回路である。
【0074】次に動作について説明する。上記実施の形
態3では、信号対雑音電力比と目標検出確率の関係を示
す非線形関数を線形関数に近似して、帯域通過フィルタ
56の重みを計算するものについて示したが、信号対雑
音電力比が予め設定された値より小さい場合、非線形関
数を直線近似して、帯域通過フィルタ56の重みを計算
するようにしてもよい。
【0075】即ち、重み係数設定回路63は、上記実施
の形態3における重み係数設定回路59と同様に動作
し、S/Nと検出確率の関係を表す関数の直線近似を行
う。このとき、S/Nが予め設定された値よりも小さい
場合、1本の直線を用いてS/Nと検出確率の関係を表
す関数の直線近似を行う。図16はS/Nが小さい場合
に1本の直線で近似した状況について表している。
【0076】以降、領域1=全領域、領域2なしとし
て、式(20)と式(21)を計算する。その結果、φ
m2=0行列となるため、式(22)にφm2=零行列
を代入してφを計算する。以降は上記実施の形態3と同
様に動作する。この実施の形態7では、S/Nが小さい
場合に、S/Nと目標検出確率の関係を表す非線形関数
を直線近似することにより、目標の捕捉性能を改善する
帯域通過フィルタ56の重みが高速に計算される。
【0077】実施の形態8.図17はこの発明の実施の
形態8による信号処理装置を示す構成図であり、図にお
いて、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので
説明を省略する。43はクラッタを抑圧し、目標の存在
する可能性の高い領域からのレーダ受信信号に限定して
復調処理を行う復調処理器、44はクラッタの存在する
レンジ領域を検出するクラッタ識別器である。
【0078】図18は復調処理器43の内部を示す構成
図であり、図において、図2と同一符号は同一または相
当部分を示すので説明を省略する。64はクラッタを考
慮して帯域通過フィルタ56の重みを設定する重み係数
設定回路である。
【0079】次に動作について説明する。復調処理器4
3の重み係数設定回路64は、目標予測位置伝達回路回
路42から次SPIにおける目標の予測位置の分布(正
規分布)に関する平均と分散が伝達され、クラッタ識別
器44からクラッタの発生領域とクラッタ電力がレンジ
セル単位で伝達されると、不要信号の相関行列φnを式
(27)により計算する。
【数27】
【0080】以降は、上記実施の形態3と同様に動作
し、現SPIにおける固定スレッショルドを越えた信号
成分の存在するレンジ領域とその電力値が、クラッタ識
別器44に伝達される。クラッタ識別器44に伝達され
た信号は図19の状況となっている。固定スレッショル
ドを越えた目標信号成分と、クラッタ成分が存在する。
一般的にクラッタ成分は目標信号電力に比較して電力値
が大きくなっている。
【0081】そこで、クラッタ識別器44では、クラッ
タ判定用スレッショルドにより、クラッタの発生領域を
検出する。クラッタ識別器44では、クラッタの発生領
域とその電力値をレンジセル単位で復調処理器43の重
み係数設定回路64に伝達する。クラッタ識別器44は
図3における目標予測位置伝達回路42と同じタイムチ
ャートで動作する。この実施の形態8では、クラッタを
考慮して帯域通過フィルタ56の重みが設定されている
ため、目標捕捉性能が改善される。
【0082】実施の形態9.図20は復調処理器40の
内部を示す構成図であり、図において、図2と同一符号
は同一または相当部分を示すので説明を省略する。65
は予め重みが格納された重みテーブル、66は重みテー
ブル65を参照して、帯域通過フィルタ56の重みを設
定する重み係数設定回路である。
【0083】次に動作について説明する。重み係数設定
回路66は、目標予測位置伝達回路42から次SPIに
おける目標の予測位置と分散値と現SPIにおけるS/
Nが伝達されると、それらの伝達情報に基づいて重みテ
ーブル65から重みを選択する。なお、重みテーブル6
5には、次SPIにおける目標の予測位置と、分散と、
現SPIにおけるS/Nについての範囲が各々設定され
ており、その範囲毎に対応する重みが用意されている。
この実施の形態9では、重みをSPI毎に計算する必要
がないので、処理の高速化を図ることができる。
【0084】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、目標
検出手段が目標信号を復調する際、受信手段から出力さ
れる受信信号と送信信号の相関結果の信号成分を制限す
る帯域通過フィルタを使用し、追尾手段の追尾結果であ
る目標の予測位置の分布に関する情報を参照して当該帯
域通過フィルタを設定するように構成したので、パルス
圧縮処理の高速化を図ることができる効果がある。
【0085】この発明によれば、送信信号をフーリエ変
換する第1の周波数領域変換コヒーレント積分回路と、
受信手段から出力される受信信号をフーリエ変換する第
2の周波数領域変換コヒーレント積分回路と、追尾手段
の追尾結果である目標の予測位置の分布に関する情報を
参照して帯域通過フィルタの重みを設定する重み係数設
定回路と、その第2の周波数領域変換コヒーレント積分
回路のフーリエ変換結果にその重み係数設定回路により
設定された重みを乗算する乗算回路と、その第1の周波
数領域変換コヒーレント積分回路のフーリエ変換結果と
その乗算回路の乗算結果との相関を求める相関回路と、
その相関回路の相関結果の信号成分を制限する帯域通過
フィルタと、その帯域通過フィルタの出力信号をフーリ
エ逆変換する時間領域変換コヒーレント積分回路と、そ
の時間領域変換コヒーレント積分回路のフーリエ逆変換
結果から目標を検出する目標検出処理器とから目標検出
手段を構成したので、構成の複雑化を招くことなく、目
標を検出することができる効果がある。
【0086】この発明によれば、目標捕捉確率が最大に
なるように帯域通過フィルタの重みを設定するように構
成したので、目標の捕捉性能を改善することができる効
果がある。
【0087】この発明によれば、信号対雑音電力比と目
標検出確率の関係を示す非線形関数を線形関数に近似し
て、帯域通過フィルタの重みを計算するように構成した
ので、目標の捕捉性能を改善する帯域通過フィルタの重
みを高速に計算できる効果がある。
【0088】この発明によれば、計算により求めた帯域
通過フィルタの重みを目標捕捉確率を最大にする帯域通
過フィルタの重みと比較して、目標捕捉確率の劣化を判
定し、その目標捕捉確率の劣化が所定の範囲に収まるま
で繰り返し、計算により求めた帯域通過フィルタの重み
を更新するように構成したので、目標の捕捉性能を改善
することができる効果がある。
【0089】この発明によれば、複数の線形関数を用意
し、最も近似精度の高い線形関数を用いて帯域通過フィ
ルタの重みを計算するように構成したので、目標捕捉性
能を改善することができる効果がある。
【0090】この発明によれば、追尾手段の追尾結果で
ある目標予測誤差分散に基づいて帯域通過フィルタの積
分点数を設定するように構成したので、目標捕捉性能を
改善することができる効果がある。
【0091】この発明によれば、信号対雑音電力比が予
め設定された値より小さい場合、非線形関数を直線近似
するように構成したので、目標の捕捉性能を改善する帯
域通過フィルタの重みを高速に計算できる効果がある。
【0092】この発明によれば、クラッタを考慮して帯
域通過フィルタの重みを設定するように構成したので、
目標捕捉性能を改善することができる効果がある。
【0093】この発明によれば、予め重みが格納された
テーブルを参照して、帯域通過フィルタの重みを設定す
るように構成したので、処理の高速化を図ることができ
る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による信号処理装置
を示す構成図である。
【図2】 復調処理器の内部を示す構成図である。
【図3】 復調処理器等の処理内容を示すフローチャー
トである。
【図4】 復調処理器の内部を示す構成図である。
【図5】 重み係数設定回路における重みの計算手順を
示すフローチャートである。
【図6】 復調処理器の内部を示す構成図である。
【図7】 重み係数設定回路における重みの計算手順を
示すフローチャートである。
【図8】 検出確率の線形近似の状況を示す説明図であ
る。
【図9】 復調処理器の内部を示す構成図である。
【図10】 重み係数設定回路における重みの計算手順
を示すフローチャートである。
【図11】 復調処理器の内部を示す構成図である。
【図12】 検出確率の線形近似の精度について説明す
る説明図である。
【図13】 復調処理器の内部を示す構成図である。
【図14】 距離幅の定義を示す説明図である。
【図15】 復調処理器の内部を示す構成図である。
【図16】 検出確率の直線近似の精度について説明す
る説明図である。
【図17】 この発明の実施の形態8による信号処理装
置を示す構成図である。
【図18】 復調処理器の内部を示す構成図である。
【図19】 スレッショルドの状況を示す説明図であ
る。
【図20】 復調処理器の内部を示す構成図である。
【図21】 従来の信号処理装置を示す構成図である。
【図22】 全領域復調処理器の内部を示す構成図であ
る。
【図23】 送信帯域と送信周波数の関係を表す説明図
である。
【図24】 送信信号を生成する手順を示すフローチャ
ートである。
【図25】 フーリエ変換等の状況を示す説明図であ
る。
【図26】 従来の信号処理装置によるパルス圧縮処理
の概要を示す説明図である。
【符号の説明】
1 送信機(送信手段)、2 送信アンテナ(送信手
段)、3 受信アンテナ(受信手段)、4 受信機(受
信手段)、5 信号処理系(目標検出手段)、6参照信
号生成器、7 A/D変換器、8 A/D変換器、10
目標検出処理器、11 追尾処理器、40 復調処理
器、41 追尾処理系(追尾手段)、42 目標予測位
置伝達回路、43 復調処理器、44 クラッタ識別
器、51周波数領域変換コヒーレント積分回路(第1の
周波数領域変換コヒーレント積分回路)、52 周波数
領域変換コヒーレント積分回路(第2の周波数領域変換
コヒーレント積分回路)、53 重み係数設定回路、5
4 乗算回路、55 相関回路、56 帯域通過フィル
タ、57 時間領域変換コヒーレント積分回路、58
重み係数設定回路、59 重み係数設定回路、60 重
み係数設定回路、61 重み係数設定回路、62 重み
係数設定回路、63 重み係数設定回路、64 重み係
数設定回路、65 重みテーブル、66 重み係数設定
回路。
フロントページの続き (72)発明者 保科 恭史 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 5J070 AC01 AD02 AH02 AH04 AH31 AH35 AH40 BB06

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信周波数帯域を逐次切替ながら送信信
    号を変調して送信する送信手段と、上記送信手段により
    送信された送信波のうち、目標に反射された送信波を受
    信して受信信号を出力する受信手段と、上記受信手段か
    ら出力される受信信号と上記送信信号の相関を求めて目
    標信号を復調し、その目標信号から目標を検出する目標
    検出手段と、上記目標検出手段の検出結果に基づいて目
    標を追尾する追尾手段とを備えた信号処理装置におい
    て、上記目標検出手段が目標信号を復調する際、上記受
    信手段から出力される受信信号と上記送信信号の相関結
    果の信号成分を制限する帯域通過フィルタを使用し、上
    記追尾手段の追尾結果である目標の予測位置の分布に関
    する情報を参照して当該帯域通過フィルタを設定するこ
    とを特徴とする信号処理装置。
  2. 【請求項2】 送信信号をフーリエ変換する第1の周波
    数領域変換コヒーレント積分回路と、受信手段から出力
    される受信信号をフーリエ変換する第2の周波数領域変
    換コヒーレント積分回路と、追尾手段の追尾結果である
    目標の予測位置の分布に関する情報を参照して帯域通過
    フィルタの重みを設定する重み係数設定回路と、上記第
    2の周波数領域変換コヒーレント積分回路のフーリエ変
    換結果に上記重み係数設定回路により設定された重みを
    乗算する乗算回路と、上記第1の周波数領域変換コヒー
    レント積分回路のフーリエ変換結果と上記乗算回路の乗
    算結果との相関を求める相関回路と、上記相関回路の相
    関結果の信号成分を制限する帯域通過フィルタと、上記
    帯域通過フィルタの出力信号をフーリエ逆変換する時間
    領域変換コヒーレント積分回路と、上記時間領域変換コ
    ヒーレント積分回路のフーリエ逆変換結果から目標を検
    出する目標検出処理器とから目標検出手段を構成するこ
    とを特徴とする請求項1記載の信号処理装置。
  3. 【請求項3】 重み係数設定回路は、目標捕捉確率が最
    大になるように帯域通過フィルタの重みを設定すること
    を特徴とする請求項2記載の信号処理装置。
  4. 【請求項4】 重み係数設定回路は、信号対雑音電力比
    と目標検出確率の関係を示す非線形関数を線形関数に近
    似して、帯域通過フィルタの重みを計算することを特徴
    とする請求項2記載の信号処理装置。
  5. 【請求項5】 重み係数設定回路は、計算により求めた
    帯域通過フィルタの重みを目標捕捉確率を最大にする帯
    域通過フィルタの重みと比較して、目標捕捉確率の劣化
    を判定し、その目標捕捉確率の劣化が所定の範囲に収ま
    るまで繰り返し、計算により求めた帯域通過フィルタの
    重みを更新することを特徴とする請求項4記載の信号処
    理装置。
  6. 【請求項6】 重み係数設定回路は、複数の線形関数を
    用意し、最も近似精度の高い線形関数を用いて帯域通過
    フィルタの重みを計算することを特徴とする請求項4記
    載の信号処理装置。
  7. 【請求項7】 重み係数設定回路は、追尾手段の追尾結
    果である目標予測誤差分散に基づいて帯域通過フィルタ
    の積分点数を設定することを特徴とする請求項4記載の
    信号処理装置。
  8. 【請求項8】 重み係数設定回路は、信号対雑音電力比
    が予め設定された値より小さい場合、非線形関数を直線
    近似することを特徴とする請求項4記載の信号処理装
    置。
  9. 【請求項9】 重み係数設定回路は、クラッタを考慮し
    て帯域通過フィルタの重みを設定することを特徴とする
    請求項2記載の信号処理装置。
  10. 【請求項10】 重み係数設定回路は、予め重みが格納
    されたテーブルを参照して、帯域通過フィルタの重みを
    設定することを特徴とする請求項2記載の信号処理装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2016188786A (ja) * 2015-03-30 2016-11-04 三菱電機株式会社 窓関数決定装置、パルス圧縮装置、レーダ信号解析装置、レーダ装置、窓関数決定方法およびプログラム
JP7464392B2 (ja) 2020-01-16 2024-04-09 日本無線株式会社 クラッタ識別装置及びクラッタ識別プログラム

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