JP2002243652A - 異物特定方法、異物特定装置、および発塵源特定方法 - Google Patents

異物特定方法、異物特定装置、および発塵源特定方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シリコンウエハや、液晶、PDPなどの試料
平面上の微小異物を検出し、これの成分を正確に特定す
ることができる異物特定方法およびそれを用いた装置を
提供する。 【解決手段】 ウエハ6上の異物18の位置を測定する
位置測定部と、前記異物の外観を観察する観察部と、前
記異物と前記観察部を結ぶ光軸上に移動可能なミラー
と、前記ミラーにレーザ光を反射させ前記異物にレーザ
光を照射するレーザ照射部と、前記レーザ光の照射によ
り発生する前記異物のラマン散乱光を前記ミラーに反射
させ検出するラマン光検出部と、前記ラマン光検出部に
より検出したラマン散乱光を分光分析する分析部を備え
ることにより、前記画像情と画像情報データベース23
と、前記ラマン散乱光と既知物質のラマン散乱分光特性
データベース22と、双方から近似物質を特定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶、PDP等の
ガラス基板やシリコンウエハ等の平面状の被検査対象物
表面に存在する微小異物の物質の成分を、容易に特定
し、発塵の原因を突き止めるための異物特定方法、発塵
源特定方法、異物特定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、このような異物の検出と成分分析
は、たとえば、特開平8−220007の公報に示され
ているように、パーティクル検査装置で被検査対象物表
面の異物の位置を検出し、被検査対象物を異物成分検査
装置に移載し被検査対象物表面の異物の成分を特定して
いた。このように、異物位置検出と成分分析は、別の機
械で行われていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
8−220007の公報に記載の発明では、異物位置検
出と成分分析は別の機械で行うため被検査対象物を移載
する必要があり、被検査対象物の反りや被検査対象物の
台上での位置決め誤差などにより異物成分検査装置に載
置した被検査対象物表面の異物の位置を特定するのに多
大な時間を要していた。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の異物特定方法は、移動部上に載置した被検査
対象物の検査面にビーム光を照射する工程と、前記照射
したビーム光により発生する前記検査面上の異物の散乱
光を検出する工程と、前記検出した散乱光から前記被検
査対象物の検査面上の異物の位置を特定する工程と、前
記特定した異物の位置にもとづき観察部の観察領域に前
記異物が入るように被検査対象物を前記移動部により移
動する工程と、前記異物の外観形状を前記観察部で観察
する工程と、前記観察した異物にレーザ照射部からレー
ザ光を照射する工程と、前記レーザ光により発生するラ
マン散乱光をラマン光検出部により検出する工程と、前
記検出したラマン散乱光を分光分析することで前記異物
の物質を特定することを特徴とする。
【0005】これにより1台の装置で異物の位置測定と
成分分析が行えるようになり、異物の成分分析時間が大
幅に短縮できる。
【0006】
【発明の実施の形態】図1〜図5に本発明の実施の形態
を示す。
【0007】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態を示す概略図である。図1において、架台1には、異
物散乱光検出部である受光素子2、ビーム照射部3、対
物レンズ4、検査する被検査対象物であるウエハ6、異
物18の観察部であるCCDカメラ7、ハーフミラー9
を内部にもつミラ−ボックス8、被検査対象物を移動さ
せる移動部であるXYZステージ5が固定されている。
また、レーザ照射部とラマン光検出部が一体となったラ
マン散乱分光器10は、ミラ−ボックス8と光ファイバ
11により接続され、各光学手段を配置する架台1と分
離して設置されている。さらに全体制御用パソコン20
と、ラマン散乱分光データベース22と既知物質の画像
データベース23を備えたラマン散乱分光用パソコン2
1も架台1と分離して設置されている。
【0008】以上のように構成された異物特定装置の動
作を図2に示すステップ図を参照し以下に説明する。ま
ず全体制御用パソコン20からの指令で、XYZステー
ジ5を移動させつつ、ビーム照射部3からレーザを被検
査対象物であるウエハ6に照射する。ウエハ6上に異物
18が存在すると、その散乱光は受光素子2で検出さ
れ、検出信号は全体制御用パソコン20に取り込まれ
る。この時、検出時刻とXYZステージ5の移動位置お
よび受光素子2の検出時刻を同期させて、ウエハ6上の
異物18の位置を特定する。この様にしてウエハ6全表
面を検査し異物18のウエハ6上の位置を全体制御用パ
ソコン20に記録し、ウエハ6上の異物の分布図14
(図3)を作成する(ステップ1:S1)。
【0009】この分布図14を元に、特定の異物の成分
を調査する。図1において、この異物18の外観の詳細
を調べるために、ウエハ6上の異物の分布位置情報にも
とづいてXYZステージ5を移動させ、異物詳細観察用
CCDカメラ7の視野内に異物18を移動し、CCDカ
メラ7で異物18を撮像する(ステップ2:S2)。こ
の異物撮像時にはハーフミラー9は対物レンズ4の光軸
外にあるので、異物を鮮明に撮像できる。図4に、この
異物撮像画像15と異物18の概略図をしめす。
【0010】次に、図1に示す様にミラーボックス8の
内部にある、ハーフミラー9を駆動装置により作動さ
せ、ハーフミラー9を、対物レンズ4の光軸外から光軸
上に来るように移動する。
【0011】次に、全体制御用パソコン20でラマン散
乱分光分析モードに切り替えるため、ラマン散乱分光用
パソコン21を起動させる。そしてラマン散乱分光用パ
ソコン21からの指令で、ラマン散乱分光器10からレ
ーザ光を、光ファイバ11を通じてハーフミラー9に当
て、その反射光を異物18に照射する。このとき、CC
Dカメラ7で、レーザ光が異物18に照射しているか観
察しながら行う。
【0012】この照射したレーザ光により発生した異物
からのラマン散乱光が、照射した光ファイバ11を通し
てラマン散乱分光器10で検出される。ラマン散乱分光
器10で検出したラマン散乱光のデータをラマン散乱分
光用パソコン21で解析すると、異物18の分光特性と
してのラマン散乱分光データ17(図5)が得られる
(ステップ3:S3)。
【0013】そして、ラマン散乱分光用パソコン21に
接続されたハードディスク内部の既知物質のラマン散乱
分光データベース22の中で、検出したラマン散乱分光
データ17とグラフの形状が近似するデータの物質を数
種類選定する(ステップ4:S4)。(図5に代表的な
近似データ16を示す)。
【0014】さらに、CCDカメラ7で撮像した異物1
8の拡大画像20(図5)より、既知物質の画像データ
ベース23の中で、外形状況や色等が近似するデータの
中から、外観が近似するデータの物質を数種類選定する
(ステップ5:S5)。
【0015】これらの2種類の方法で選定した物質のう
ち共通する物質をさらに選定する(ステップ6:S
6)。この選定した物質のラマン散乱データベース22
と画像データベース23双方のデータと、測定したラマ
ン散乱分光データと外観データが、最も近似する物質を
異物18の物質として特定する(ステップ7:S7)。
【0016】この検出した異物の物質の成分により発塵
源を特定することが出来る。例えば、異物の物質の成分
が酸化ステンレスである場合は、スパッタ装置の配管の
材料であるステンレスが腐食性ガスにより酸化して発生
した物であると特定できる。
【0017】以上により1台の装置で異物の位置測定と
成分分析が行えるようになり、異物の検出から成分分析
までの時間が大幅に短縮できる。
【0018】さらにラマン散乱分光分析のみによる、異
物の物質の特定の正解率は、50%程度であったが、こ
の画像処理データベース分析方式を併用することによ
り、90%以上の異物の物質の特定の正解率を実現でき
る。
【0019】また、異物の外観観察時には観察光軸上か
らハーフミラーをはずして観察できるので、鮮明な異物
の外観観察が実現できる。
【0020】また、ラマン散乱光分光分析のためのレー
ザー光の異物への照射は、直接ではなく光ファイバーを
通しハーフミラーで反射させて異物への照射をするた
め、ラマン分光分析部が本体と別置きに設置が可能にな
り、コンパクトで異物特定速度の速い異物特定機を実現
できる。
【0021】
【発明の効果】以上のように、本発明の異物特定方法、
発塵源特定方法、および異物特定装置によれば、1台の
装置で異物の位置測定と成分分析が行えるようになり、
異物の成分分析時間が大幅に短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す概略図
【図2】本発明の実施の形態の異物の物質特定方法のス
テップ図
【図3】本発明の実施の形態の異物の分布位置を示す図
【図4】本発明の実施の形態の異物撮像画像を示す概略
【図5】本発明の実施の形態の異物とラマン散乱分光デ
ータを示す図
【符号の説明】
1 架台 2 受光素子(異物散乱光検出部) 3 ビーム照射部 5 XYZステージ(移動部) 6 ウエハ(被検査対象物) 7 CCDカメラ(観察部) 8 ミラーボックス 9 ハーフミラー(ミラー) 10 ラマン散乱分光器(レーザ照射部とラマン光検出
部) 11 光ファイバ 14 ウエハ上の異物の分布図 15 異物撮像画像 18 異物 20 全体制御用パソコン(異物位置特定部含む) 21 ラマン散乱分光用パソコン(ラマン分光分析部) 22 既知物質のラマン散乱分光データベース 23 既知物質の画像データベース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G043 AA03 CA07 DA06 EA03 FA01 GA02 GB03 HA01 HA02 HA05 JA01 LA01 NA01 NA05 NA06 2G051 AA51 AB01 BA10 BB17 CA04 CB05 CC17 DA07 EA14 EB09

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動部上に載置した被検査対象物の検査
    面にビーム光を照射する工程と、前記照射したビーム光
    により発生する前記検査面上の異物の散乱光を検出する
    工程と、前記検出した散乱光から前記被検査対象物の検
    査面上の異物の位置を特定する工程と、前記特定した異
    物の位置にもとづき観察部の観察領域に前記異物が入る
    ように前記被検査対象物を前記移動部により移動する工
    程と、前記異物の外観形状を前記観察部で観察する工程
    と、前記観察した異物にレーザ照射部からレーザ光を照
    射する工程と、前記レーザ光により発生するラマン散乱
    光をラマン光検出部により検出する工程と、前記検出し
    たラマン散乱光を分光分析することで前記異物の物質を
    特定することを特徴とする異物特定方法。
  2. 【請求項2】 前記分光分析は、前記検出したラマン散
    乱光の分光特性と既知物質のラマン散乱分光特性データ
    ベースを比較することで前記異物の物質を特定するもの
    であることを特徴とする請求項1に記載の異物特定方
    法。
  3. 【請求項3】 前記分光分析により数種類の物質を選定
    する第1選定工程と、前記観察した異物の外観形状と既
    知の異物物質の形状や色等の画像情報データベースから
    数種類の物質を選定する第2選定工程と、前記第1選定
    工程で選定した数種類の物質と前記第2選定工程で選定
    した数種類の物質との共通物質を選定する第3選定工程
    と、前記第3選定工程で選定した物質の前記ラマン散乱
    分光特性データベースと前記画像情報データベースの双
    方の情報と前記検出したラマン散乱光の分光特性と前記
    観察した異物の外観形状がそれぞれの情報に最も近似す
    る物質を前記異物の物質であると特定することを特徴と
    する請求項2に記載の異物特定方法。
  4. 【請求項4】 前記異物の外観形状を前記観察部で観察
    する工程の後、前記異物と前記観察部を結ぶ光軸上にミ
    ラーを移動する工程と、前記ミラーにレーザ照射部から
    レーザ光を反射させ前記異物にレーザ光を照射すること
    を特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の異物特
    定方法。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれかに記載の異物
    特定方法を用いて特定した前記異物成分にもとづき、前
    記被検査対象物の製造工程での前記異物が発塵する工程
    を特定することを特徴とする発塵源特定方法。
  6. 【請求項6】 被検査対象物を移動させる一つの移動部
    と、前記被検査対象物の検査面にビーム光を照射するビ
    ーム照射部と、前記照射したビーム光により発生する前
    記検査面上の異物の散乱光を検出する散乱光検出部と、
    前記検出した散乱光から前記被検査対象物の検査面上の
    異物の位置を特定する異物位置特定部と、前記異物の外
    観を観察する観察部と、前記異物と前記観察部を結ぶ光
    軸上に移動可能なミラーと、前記ミラーにレーザ光を反
    射させ前記異物にレーザ光を照射するレーザ照射部と、
    前記レーザ光の照射により発生する前記異物のラマン散
    乱光を前記ミラーに反射させ検出するラマン光検出部
    と、前記ラマン光検出部により検出したラマン散乱光を
    分光分析する分析部を備えることを特徴とする異物特定
    装置。
  7. 【請求項7】 前記レーザ照射部から照射するレーザ光
    を前記ミラーに伝達するとともに前記ミラーに反射した
    前記異物のラマン散乱光を前記ラマン検出部に伝達する
    光ファイバーを備えることを特徴とする請求項6に記載
    の異物特定装置。
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