JP2002242033A - 仮撚機の糸通し装置 - Google Patents
仮撚機の糸通し装置Info
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- JP2002242033A JP2002242033A JP2001037030A JP2001037030A JP2002242033A JP 2002242033 A JP2002242033 A JP 2002242033A JP 2001037030 A JP2001037030 A JP 2001037030A JP 2001037030 A JP2001037030 A JP 2001037030A JP 2002242033 A JP2002242033 A JP 2002242033A
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- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 仮撚加工された糸を加熱処理するヒータ以降
への糸通しを確実且つ簡単に行うことができる糸通し装
置を提供する。 【解決手段】 給糸パッケージから送られてくる糸を仮
撚加工する仮撚装置5と、仮撚加工された糸を加熱処理
するヒータ8と、加熱処理された糸を巻き取る巻取装置
mとを備えるとともに、前記ヒータ8を、前記糸を挿通
自在な小径で長尺状のパイプ材14を有するものに構成
してある仮撚機に設けられる糸通し装置であって、前記
パイプ材14の糸挿入側端に臨む糸排出口16と糸挿入
口17とを備え、前記糸挿入口17に挿入される糸を圧
搾流体によって前記糸排出口16から送り出す送出装置
18を、前記糸挿入側端に設ける。
への糸通しを確実且つ簡単に行うことができる糸通し装
置を提供する。 【解決手段】 給糸パッケージから送られてくる糸を仮
撚加工する仮撚装置5と、仮撚加工された糸を加熱処理
するヒータ8と、加熱処理された糸を巻き取る巻取装置
mとを備えるとともに、前記ヒータ8を、前記糸を挿通
自在な小径で長尺状のパイプ材14を有するものに構成
してある仮撚機に設けられる糸通し装置であって、前記
パイプ材14の糸挿入側端に臨む糸排出口16と糸挿入
口17とを備え、前記糸挿入口17に挿入される糸を圧
搾流体によって前記糸排出口16から送り出す送出装置
18を、前記糸挿入側端に設ける。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、延伸仮撚機等の仮
撚機の糸通し装置に係り、詳しくは、仮撚加工された糸
を加熱処理するヒータ以降の糸通しを行うもの関するも
のである。
撚機の糸通し装置に係り、詳しくは、仮撚加工された糸
を加熱処理するヒータ以降の糸通しを行うもの関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】先ずこの種の糸通し装置が用いられる延
伸仮撚機の機器配置等の概略構造を図5を参照して説明
する。即ち、延伸仮撚機51は、給糸パッケージ52か
ら解舒された例えば合成繊維のフィラメント糸Yを第1
フィードローラ53に導き、テクスチュアリング用の一
次ヒータ54とクーリングプレート55及び仮撚装置
(ニップツイスタ)56を経て、第2フィードローラ5
7に至る過程で、フィラメント糸Yを延伸しながら仮撚
及び熱固定して該フィラメント糸Yに嵩高加工を施し、
さらに、セッティング用の二次ヒータ58及び第3フィ
ードローラ59を経て、オイリング装置60によりオイ
リング処理を施し、巻取装置61によって巻取りパッケ
ージ62に巻き取るように構成されている。
伸仮撚機の機器配置等の概略構造を図5を参照して説明
する。即ち、延伸仮撚機51は、給糸パッケージ52か
ら解舒された例えば合成繊維のフィラメント糸Yを第1
フィードローラ53に導き、テクスチュアリング用の一
次ヒータ54とクーリングプレート55及び仮撚装置
(ニップツイスタ)56を経て、第2フィードローラ5
7に至る過程で、フィラメント糸Yを延伸しながら仮撚
及び熱固定して該フィラメント糸Yに嵩高加工を施し、
さらに、セッティング用の二次ヒータ58及び第3フィ
ードローラ59を経て、オイリング装置60によりオイ
リング処理を施し、巻取装置61によって巻取りパッケ
ージ62に巻き取るように構成されている。
【0003】作業をスタートさせるには、先ず糸Yを一
連の経路に通して巻取装置61の吸引部63まで到達さ
せる糸通し作業を行うことになる。この糸通しのうち、
高さが高くて糸通し操作が困難な一次ヒータ54の頂上
部分へは、伸長するアームの先に糸ガイドを取り付けた
糸通し装置64を用いる技術が、実開平6−16491
号公報などに開示されている。この糸通し装置64は、
第1フィードローラ53から第2フィードローラ57に
至る迄の糸通しを補助するために用いられる。
連の経路に通して巻取装置61の吸引部63まで到達さ
せる糸通し作業を行うことになる。この糸通しのうち、
高さが高くて糸通し操作が困難な一次ヒータ54の頂上
部分へは、伸長するアームの先に糸ガイドを取り付けた
糸通し装置64を用いる技術が、実開平6−16491
号公報などに開示されている。この糸通し装置64は、
第1フィードローラ53から第2フィードローラ57に
至る迄の糸通しを補助するために用いられる。
【0004】つぎに、二次ヒータ58の細いパイプ材の
中に糸Yを通すために、二次ヒータ58のパイプ材58
aの下端に、サクションガンを取り付けられ、パイプ材
58aの上から下への吸引流を形成する。吸引部65に
吸われる糸Yをパイプ材58aの上端に近づけると、糸
Yはパイプ材58aを経て、サクションガンで吸われ
る。このサクションガンを作業者が、第3フィードロー
ラ59、オイリング装置60に沿って引回することによ
り、これらに糸Yを掛け、巻取装置61の吸引部63に
糸Yを吸わせることにより、糸通しを行う。
中に糸Yを通すために、二次ヒータ58のパイプ材58
aの下端に、サクションガンを取り付けられ、パイプ材
58aの上から下への吸引流を形成する。吸引部65に
吸われる糸Yをパイプ材58aの上端に近づけると、糸
Yはパイプ材58aを経て、サクションガンで吸われ
る。このサクションガンを作業者が、第3フィードロー
ラ59、オイリング装置60に沿って引回することによ
り、これらに糸Yを掛け、巻取装置61の吸引部63に
糸Yを吸わせることにより、糸通しを行う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】二次ヒータ58の下端
部は、作業空間Wの床fと同等の低い位置にあり、腰を
曲げた姿勢でサクションガンを用いて行う二次ヒータ5
8下端部での糸吸出し作業が面倒で労力的に負担な作業
でもあり、改善の余地があった。又、二次ヒータ58か
ら出た糸Yを床fよりも低い位置にてオイリング装置6
0まで引き回す操作も窮屈な姿勢による行い難いもので
あった。また、二次ヒータの下端部に取り付けたサクシ
ョンガンを用いて二次ヒータ58の上端部から吸引する
場合、吸引力が弱いため、吸引部65から二次ヒータ5
8の上端部に糸Yを吸わせるのが難しかった。
部は、作業空間Wの床fと同等の低い位置にあり、腰を
曲げた姿勢でサクションガンを用いて行う二次ヒータ5
8下端部での糸吸出し作業が面倒で労力的に負担な作業
でもあり、改善の余地があった。又、二次ヒータ58か
ら出た糸Yを床fよりも低い位置にてオイリング装置6
0まで引き回す操作も窮屈な姿勢による行い難いもので
あった。また、二次ヒータの下端部に取り付けたサクシ
ョンガンを用いて二次ヒータ58の上端部から吸引する
場合、吸引力が弱いため、吸引部65から二次ヒータ5
8の上端部に糸Yを吸わせるのが難しかった。
【0006】本発明の目的は、仮撚加工された糸を加熱
処理するヒータ以降への糸通しを確実且つ簡単に行うこ
とができる糸通し装置を提供する点にある。
処理するヒータ以降への糸通しを確実且つ簡単に行うこ
とができる糸通し装置を提供する点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の構成は、給糸
パッケージから送られてくる糸を仮撚加工する仮撚装置
と、仮撚加工された糸を加熱処理するヒータと、加熱処
理された糸を巻き取る巻取装置とを備えるとともに、前
記ヒータを、前記糸を挿通自在な小径で長尺状のパイプ
材を有するものに構成してある仮撚機の糸通し装置であ
って、前記パイプ材の糸挿入側端に臨む糸排出口と糸挿
入口とを備え、前記糸挿入口に挿入される糸を圧搾流体
によって前記糸排出口から送り出す送出装置を、前記糸
挿入側端に設けてあることを特徴とする。
パッケージから送られてくる糸を仮撚加工する仮撚装置
と、仮撚加工された糸を加熱処理するヒータと、加熱処
理された糸を巻き取る巻取装置とを備えるとともに、前
記ヒータを、前記糸を挿通自在な小径で長尺状のパイプ
材を有するものに構成してある仮撚機の糸通し装置であ
って、前記パイプ材の糸挿入側端に臨む糸排出口と糸挿
入口とを備え、前記糸挿入口に挿入される糸を圧搾流体
によって前記糸排出口から送り出す送出装置を、前記糸
挿入側端に設けてあることを特徴とする。
【0008】請求項1の構成においては、ヒータにおけ
るパイプ材の糸挿入側端に、圧搾流体によって勢い良く
糸を送り出す送出装置を設けたので、この送出装置の糸
挿入口に糸端を設置すれば、後は送出装置を作動させる
だけで、パイプ材の内部に糸を通してその下端から出す
ことが可能になる。従って、パイプ材の下端に吸引機構
を配置するものに比較して、確実に糸を通すことがで
き、ヒータへの糸通し作業を自動化できる。
るパイプ材の糸挿入側端に、圧搾流体によって勢い良く
糸を送り出す送出装置を設けたので、この送出装置の糸
挿入口に糸端を設置すれば、後は送出装置を作動させる
だけで、パイプ材の内部に糸を通してその下端から出す
ことが可能になる。従って、パイプ材の下端に吸引機構
を配置するものに比較して、確実に糸を通すことがで
き、ヒータへの糸通し作業を自動化できる。
【0009】請求項2の構成は、請求項1の構成におい
て、前記送出装置における圧搾流体の流れ方向下手側の
位置に、噴出される圧搾流体の一部を該送出装置外に逃
がす回避経路を設けてあることを特徴とするものであ
る。
て、前記送出装置における圧搾流体の流れ方向下手側の
位置に、噴出される圧搾流体の一部を該送出装置外に逃
がす回避経路を設けてあることを特徴とするものであ
る。
【0010】請求項2の構成によれば、次のような作用
がある。即ち、ヒータにおける糸案内用のパイプ材内径
は、糸が通れば良いだけの細いものであるから、勢い良
く糸を飛ばすべく高圧の圧搾流体を噴出させたとして
も、パイプ材内を通過する圧搾流体の量が制限され、送
出装置の糸挿入口における吸引力も制限される。そこ
で、送出装置における圧搾流体の流れ方向下手側の位置
に、噴出される圧搾流体の一部を送出装置外に逃がす回
避経路を設けたので、糸を勢い良くパイプ材内に送り出
しながらも、送出装置の糸挿入口の吸引量が増加し、糸
挿入口付近に糸を持ってくるだけで、糸が勢い良く吸引
される。
がある。即ち、ヒータにおける糸案内用のパイプ材内径
は、糸が通れば良いだけの細いものであるから、勢い良
く糸を飛ばすべく高圧の圧搾流体を噴出させたとして
も、パイプ材内を通過する圧搾流体の量が制限され、送
出装置の糸挿入口における吸引力も制限される。そこ
で、送出装置における圧搾流体の流れ方向下手側の位置
に、噴出される圧搾流体の一部を送出装置外に逃がす回
避経路を設けたので、糸を勢い良くパイプ材内に送り出
しながらも、送出装置の糸挿入口の吸引量が増加し、糸
挿入口付近に糸を持ってくるだけで、糸が勢い良く吸引
される。
【0011】請求項3の構成は、請求項1又は2の構成
において、前記ヒータの前記パイプ材から出る糸を、前
記巻取装置の下方に導く中継パイプ材と、この中継パイ
プ材から出る糸を前記巻取装置の吸引部へ案内する案内
部材とを設けるとともに、前記案内部材には、該案内部
材の全長に亘って糸を開放するためのスリットを形成し
てあることを特徴とするものである。
において、前記ヒータの前記パイプ材から出る糸を、前
記巻取装置の下方に導く中継パイプ材と、この中継パイ
プ材から出る糸を前記巻取装置の吸引部へ案内する案内
部材とを設けるとともに、前記案内部材には、該案内部
材の全長に亘って糸を開放するためのスリットを形成し
てあることを特徴とするものである。
【0012】請求項3の構成においては、送出装置の作
用によってヒータから勢い良く出る糸を、中継パイプ材
中を通して確実に巻取装置の下方まで送れるとともに、
中継パイプ材から飛び出る糸は案内部材によって巻取装
置の吸引部へ案内されるようになる。つまり、ヒータの
入口から送出された糸を、送出装置の機能によって一気
に巻取装置の吸引部まで自動的に糸を通すことが可能に
なるのである。案内部材は、巻取りパッケージ側にスリ
ットが形成されたものであって、糸を容易に案内部材に
沿う状態から飛び出させることができるから、糸先端が
巻取装置の吸引部まで到達すると、糸は吸引部で吸われ
る張力により自動的に案内部材の外に出る。そのため、
作業者が糸をフィードローラやオイリング装置に通す操
作を簡単に行える。
用によってヒータから勢い良く出る糸を、中継パイプ材
中を通して確実に巻取装置の下方まで送れるとともに、
中継パイプ材から飛び出る糸は案内部材によって巻取装
置の吸引部へ案内されるようになる。つまり、ヒータの
入口から送出された糸を、送出装置の機能によって一気
に巻取装置の吸引部まで自動的に糸を通すことが可能に
なるのである。案内部材は、巻取りパッケージ側にスリ
ットが形成されたものであって、糸を容易に案内部材に
沿う状態から飛び出させることができるから、糸先端が
巻取装置の吸引部まで到達すると、糸は吸引部で吸われ
る張力により自動的に案内部材の外に出る。そのため、
作業者が糸をフィードローラやオイリング装置に通す操
作を簡単に行える。
【0013】請求項4の構成は、請求項3の構成におい
て、中継パイプ材から出る糸を、圧搾流体によって案内
部材に沿う方向に強制移送させる補助送出装置を備えて
あることを特徴とするものである。
て、中継パイプ材から出る糸を、圧搾流体によって案内
部材に沿う方向に強制移送させる補助送出装置を備えて
あることを特徴とするものである。
【0014】請求項4の構成においては、送出装置によ
って中継パイプ材終端まで飛ばされて来た糸に、補助送
出装置によって再び糸送り方向の加速力が加わるから、
中継パイプ材からの糸の送り出しが強化され、案内部材
の開放部分から圧搾空気が漏れても、糸を送りだすこと
ができる。
って中継パイプ材終端まで飛ばされて来た糸に、補助送
出装置によって再び糸送り方向の加速力が加わるから、
中継パイプ材からの糸の送り出しが強化され、案内部材
の開放部分から圧搾空気が漏れても、糸を送りだすこと
ができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、仮
撚機の一例である延伸仮撚機1の糸通し装置について、
図面に基づいて説明する。
撚機の一例である延伸仮撚機1の糸通し装置について、
図面に基づいて説明する。
【0016】先ず、延伸仮撚機の概略構成について説明
する。図1において、延伸仮撚機1は、給糸パッケージ
6から解舒された例えば合成繊維のフィラメント糸Yを
第1フィードローラ11に導き、テクスチュアリング用
の一次ヒータ3とクーリングプレート4及び仮撚装置
(ニップツイスタ)5を経て、一対の第2フィードロー
ラ12,12に至る過程で、フィラメント糸Yを延伸し
ながら仮撚及び熱固定して該フィラメント糸Yに嵩高加
工を施し、さらにセッティング用の二次ヒータ8及び中
継パイプ材13を経て、オイリング装置9によりオイリ
ング処理を施してから、巻取装置mにて巻取りパッケー
ジ7に巻き取るように構成したものである。符号Wは作
業者用の作業空間であり、fは作業空間Wの床である。
尚、延伸仮撚機1は、線Cに関して左右対称に一対配備
された状態で、かつ、紙面垂直方向に多数並設されてい
る。
する。図1において、延伸仮撚機1は、給糸パッケージ
6から解舒された例えば合成繊維のフィラメント糸Yを
第1フィードローラ11に導き、テクスチュアリング用
の一次ヒータ3とクーリングプレート4及び仮撚装置
(ニップツイスタ)5を経て、一対の第2フィードロー
ラ12,12に至る過程で、フィラメント糸Yを延伸し
ながら仮撚及び熱固定して該フィラメント糸Yに嵩高加
工を施し、さらにセッティング用の二次ヒータ8及び中
継パイプ材13を経て、オイリング装置9によりオイリ
ング処理を施してから、巻取装置mにて巻取りパッケー
ジ7に巻き取るように構成したものである。符号Wは作
業者用の作業空間であり、fは作業空間Wの床である。
尚、延伸仮撚機1は、線Cに関して左右対称に一対配備
された状態で、かつ、紙面垂直方向に多数並設されてい
る。
【0017】つまり、作業用区間Wを基準とした場合に
は、その前側に仮撚装置5、第2フィードローラ12,
12、二次ヒータ8等が配置され、後側に第1フィード
ローラ11、一次ヒータ3部位への第1糸掛け機構i
1、巻取装置m等が配置されている。又、床fの下方に
は、中継パイプ材13、オイリング装置9等が配置して
あり、作業空間Wを取り囲む状態に各機械装置類を配備
してある。
は、その前側に仮撚装置5、第2フィードローラ12,
12、二次ヒータ8等が配置され、後側に第1フィード
ローラ11、一次ヒータ3部位への第1糸掛け機構i
1、巻取装置m等が配置されている。又、床fの下方に
は、中継パイプ材13、オイリング装置9等が配置して
あり、作業空間Wを取り囲む状態に各機械装置類を配備
してある。
【0018】仮撚装置5は、フィラメント糸Yを挟むよ
うに、側面視でX状に対抗配置された一対の撚りベルト
2,2と、これら各撚りベルト2用の駆動モータ10,
10とで構成されている。駆動モータ10としては、例
えば直流ブラシレスモータを使用できる。仮撚装置5
は、糸道に対して傾斜している2個の撚りベルト2,2
を、互いに下流側に移動する状態に高速駆動すること
で、搬送される糸Yを高速で撚るものである。尚、仮撚
装置5としては、複数の回転ディスクに糸Yを接触させ
て撚りを付与するフリクション型を使用することもでき
る。又、仮撚装置5の下流側近傍にはフィラメント糸Y
の状態、すなわち解撚側の糸張力を連続的に検出するテ
ンションセンサ20を設けてある。
うに、側面視でX状に対抗配置された一対の撚りベルト
2,2と、これら各撚りベルト2用の駆動モータ10,
10とで構成されている。駆動モータ10としては、例
えば直流ブラシレスモータを使用できる。仮撚装置5
は、糸道に対して傾斜している2個の撚りベルト2,2
を、互いに下流側に移動する状態に高速駆動すること
で、搬送される糸Yを高速で撚るものである。尚、仮撚
装置5としては、複数の回転ディスクに糸Yを接触させ
て撚りを付与するフリクション型を使用することもでき
る。又、仮撚装置5の下流側近傍にはフィラメント糸Y
の状態、すなわち解撚側の糸張力を連続的に検出するテ
ンションセンサ20を設けてある。
【0019】二次ヒータ8は、内部空間14sに糸Yを
挿通自在な小径(例えば内径4mm程度)で長尺状のパ
イプ材14と、このパイプ材14を昇温自在な加熱機構
15とから構成されている。加熱機構15はオイル加
熱、電熱ヒータ等で構成されている。パイプ材14は僅
に湾曲した状態で上下向きに立設されており、床fに標
準的な体形の作業者が立った場合、パイプ材14の上端
は作業者の腰付近の高さ位置にあり、下端は床fよりも
低い位置にある。そして、パイプ材14の糸挿入側端に
おける内部空間に臨む糸排出口16と糸挿入口17とを
備え、糸挿入口17に挿入される糸Yを吸い込んで圧搾
流体によって勢い良く糸排出口16に送り出し可能な主
送出装置18(図2参照)を、パイプ材14の糸挿入側
端、即ち上端に設けてある。
挿通自在な小径(例えば内径4mm程度)で長尺状のパ
イプ材14と、このパイプ材14を昇温自在な加熱機構
15とから構成されている。加熱機構15はオイル加
熱、電熱ヒータ等で構成されている。パイプ材14は僅
に湾曲した状態で上下向きに立設されており、床fに標
準的な体形の作業者が立った場合、パイプ材14の上端
は作業者の腰付近の高さ位置にあり、下端は床fよりも
低い位置にある。そして、パイプ材14の糸挿入側端に
おける内部空間に臨む糸排出口16と糸挿入口17とを
備え、糸挿入口17に挿入される糸Yを吸い込んで圧搾
流体によって勢い良く糸排出口16に送り出し可能な主
送出装置18(図2参照)を、パイプ材14の糸挿入側
端、即ち上端に設けてある。
【0020】中継パイプ材13は、外径12mm程度の
直線状で中空のパイプ材で構成され、その始端13aが
終端よりも若干高くなる状態で床fの下方において横臥
配置されている。始端13aは、斜めの連結管19を介
してパイプ材14の下端に、互いの内部空間13s,1
4s(図2及び図3参照)が連通する状態で連結されて
いる。中継パイプ材13の終端13bには、斜めの連結
管21と補助送出装置22とをこの順に介して案内部材
23を接続してある。連結管21は、斜めの糸経路21
aが形成された経路ブロック21Aと、経路パイプ21
Bよで構成されている(図3参照)。
直線状で中空のパイプ材で構成され、その始端13aが
終端よりも若干高くなる状態で床fの下方において横臥
配置されている。始端13aは、斜めの連結管19を介
してパイプ材14の下端に、互いの内部空間13s,1
4s(図2及び図3参照)が連通する状態で連結されて
いる。中継パイプ材13の終端13bには、斜めの連結
管21と補助送出装置22とをこの順に介して案内部材
23を接続してある。連結管21は、斜めの糸経路21
aが形成された経路ブロック21Aと、経路パイプ21
Bよで構成されている(図3参照)。
【0021】図3に示すように、補助送出装置22は、
中継パイプ材13の終端13bから連結管21を通って
送られてくる糸Yを、立設状態の案内部材23に沿って
上昇移動させるべく勢い良く上方に噴き上げるためのも
のであり、主送出装置18における主ノズルsn(後
述)と同構造の補助ノズルhnのみで構成されたもので
ある。但し、補助ノズルhnは主ノズルsnとは上下が
反転された姿勢で設置されている。
中継パイプ材13の終端13bから連結管21を通って
送られてくる糸Yを、立設状態の案内部材23に沿って
上昇移動させるべく勢い良く上方に噴き上げるためのも
のであり、主送出装置18における主ノズルsn(後
述)と同構造の補助ノズルhnのみで構成されたもので
ある。但し、補助ノズルhnは主ノズルsnとは上下が
反転された姿勢で設置されている。
【0022】図1に示すように、案内部材23は、補助
送出装置22で噴き上げられた糸Yをオイリング装置9
の上方に位置する巻取装置mの吸引部m1へ案内して送
るガイドレール機能を発揮させるためのものであり、側
面視で略逆J字形状になる様にパイプ材を曲げて構成さ
れている。この案内部材23には、これの前記巻取パッ
ケージ側が案内部材23の全長に亘って糸を開放するた
めの幅1mm程度のスリットが形成されており、補助送
出装置22の勢いによって噴き上げられ、上端の屈曲部
23kによって横側方に変更させられた糸Yの先端を吸
引部m1 に吸わせ、吸引部m1の吸引力で糸Yをスリッ
トから飛び出させて図示の糸道Yとするガイド機能を有
している。
送出装置22で噴き上げられた糸Yをオイリング装置9
の上方に位置する巻取装置mの吸引部m1へ案内して送
るガイドレール機能を発揮させるためのものであり、側
面視で略逆J字形状になる様にパイプ材を曲げて構成さ
れている。この案内部材23には、これの前記巻取パッ
ケージ側が案内部材23の全長に亘って糸を開放するた
めの幅1mm程度のスリットが形成されており、補助送
出装置22の勢いによって噴き上げられ、上端の屈曲部
23kによって横側方に変更させられた糸Yの先端を吸
引部m1 に吸わせ、吸引部m1の吸引力で糸Yをスリッ
トから飛び出させて図示の糸道Yとするガイド機能を有
している。
【0023】オイリング装置9は、第3フィードローラ
24とヤーンクリアラ25の後に設けられ、常時外周に
オイルが供給される状態で回転自在に構成されたオイリ
ングローラ26と、オイリングローラ26に糸を掛ける
べく糸Yをオイリングローラ側へ強制的に寄せるための
糸ガイド27等を備えて構成されており、床fの下方で
巻取装置m側に寄った位置に配置されている。このオイ
リング装置9は、仮撚及び熱処理され、かつ、巻取りパ
ッケージ7へ送られる前の糸Yにオイリング処理を施す
機能を有している。第3フィードローラ24は、第3フ
ィードローラ12とともに、二次ヒータ8で熱処理され
る糸の張力を制御するために設けられている。この第3
フィードローラ24は、通常は二次ヒータ8の下方に設
けられるが、案内部材23の側方から飛び出した糸の糸
掛けのために、案内部材23の下端の巻取装置m側に配
置されている。
24とヤーンクリアラ25の後に設けられ、常時外周に
オイルが供給される状態で回転自在に構成されたオイリ
ングローラ26と、オイリングローラ26に糸を掛ける
べく糸Yをオイリングローラ側へ強制的に寄せるための
糸ガイド27等を備えて構成されており、床fの下方で
巻取装置m側に寄った位置に配置されている。このオイ
リング装置9は、仮撚及び熱処理され、かつ、巻取りパ
ッケージ7へ送られる前の糸Yにオイリング処理を施す
機能を有している。第3フィードローラ24は、第3フ
ィードローラ12とともに、二次ヒータ8で熱処理され
る糸の張力を制御するために設けられている。この第3
フィードローラ24は、通常は二次ヒータ8の下方に設
けられるが、案内部材23の側方から飛び出した糸の糸
掛けのために、案内部材23の下端の巻取装置m側に配
置されている。
【0024】ここで、巻取り作業の開始に先立って行わ
れる糸通し作業について説明すると、給糸パッケージ6
から解舒されて第1フィードローラ11下方の糸ガイド
を経た糸Yを、仮撚装置5部位に配置された糸ガイド2
8に通し、開いた状態の下側の第2フィードローラ12
を経てから、糸端を主送出装置18の糸挿入口17部位
に位置させる[図4(イ)参照]。このとき、スイッチ
操作等によって主及び補助送出装置18,22は作動状
態にある。
れる糸通し作業について説明すると、給糸パッケージ6
から解舒されて第1フィードローラ11下方の糸ガイド
を経た糸Yを、仮撚装置5部位に配置された糸ガイド2
8に通し、開いた状態の下側の第2フィードローラ12
を経てから、糸端を主送出装置18の糸挿入口17部位
に位置させる[図4(イ)参照]。このとき、スイッチ
操作等によって主及び補助送出装置18,22は作動状
態にある。
【0025】すると、第1及び第2送出装置18,22
における圧搾空気の勢いにより、糸Yは二次ヒータ8、
中継パイプ材13、案内部材23等を通って瞬時にして
巻取装置mに到達し、吸引部m1に糸端が吸われ、図4
(ロ)に示すように、仮通し糸yが張設された状態が現
出される(図1参照)。
における圧搾空気の勢いにより、糸Yは二次ヒータ8、
中継パイプ材13、案内部材23等を通って瞬時にして
巻取装置mに到達し、吸引部m1に糸端が吸われ、図4
(ロ)に示すように、仮通し糸yが張設された状態が現
出される(図1参照)。
【0026】そして、図1に示すように、仮通し糸yの
先端を巻取装置mの吸引部m1に吸引走行させた状態
で、先ず、第1糸掛け機構i1を作動させ(先端に糸Y
を保持した長尺状のスライド部材aを人為操作又は駆動
による自動操作で持ち上げる)て、第1フィードローラ
11下方の糸ガイドと糸ガイド28とに亘って張設され
ている仮通し糸yを持ち上げ、一次ヒータ3及びクーリ
ングプレート4部位に糸掛けさせるのである。次いで、
仮通し糸yを人為操作で、開いた状態の第1フィードロ
ーラ11、開いた状態の仮撚装置5、テンションセンサ
20、開いた状態の下側の第2フィードローラ12に通
す。
先端を巻取装置mの吸引部m1に吸引走行させた状態
で、先ず、第1糸掛け機構i1を作動させ(先端に糸Y
を保持した長尺状のスライド部材aを人為操作又は駆動
による自動操作で持ち上げる)て、第1フィードローラ
11下方の糸ガイドと糸ガイド28とに亘って張設され
ている仮通し糸yを持ち上げ、一次ヒータ3及びクーリ
ングプレート4部位に糸掛けさせるのである。次いで、
仮通し糸yを人為操作で、開いた状態の第1フィードロ
ーラ11、開いた状態の仮撚装置5、テンションセンサ
20、開いた状態の下側の第2フィードローラ12に通
す。
【0027】それから、図4(ハ)示すように、案内部
材23から若干横側方に離れた状態で、補助送出装置2
2と巻取装置mとに亘って張設されている仮通し糸yを
人為操作で開いた状態の第3フィードローラ24及びオ
イリング装置9に糸掛けするのである。尚、仮通し糸y
をオイリング装置9に糸掛けしてから、第1糸掛け機構
i1を作動させるように[図4の(イ)(ロ)(ハ)の
順]しても良い。
材23から若干横側方に離れた状態で、補助送出装置2
2と巻取装置mとに亘って張設されている仮通し糸yを
人為操作で開いた状態の第3フィードローラ24及びオ
イリング装置9に糸掛けするのである。尚、仮通し糸y
をオイリング装置9に糸掛けしてから、第1糸掛け機構
i1を作動させるように[図4の(イ)(ロ)(ハ)の
順]しても良い。
【0028】つぎに、第1フィードローラ11、仮撚装
置5、第2フィードローラ12,12、第3フィードロ
ーラ24を閉じ、同時に巻取装置mの糸掛け装置m2を
作動させ、ボビンBに綾巻きを開始させる。
置5、第2フィードローラ12,12、第3フィードロ
ーラ24を閉じ、同時に巻取装置mの糸掛け装置m2を
作動させ、ボビンBに綾巻きを開始させる。
【0029】次に、瞬時にして糸通しを行うための主及
び補助送出装置18,22の構造について説明する。図
2に示すように、主送出装置18は、圧搾空気を糸送り
方向の下流側に送る主ノズルsn、主ノズルsnの先端
部が嵌入される第1連結筒29、第1連結筒29の先端
部が嵌入される第2連結筒30、及び、これら両連結筒
29,30毎に形成された圧逃がし機構31,31等か
ら構成されている。
び補助送出装置18,22の構造について説明する。図
2に示すように、主送出装置18は、圧搾空気を糸送り
方向の下流側に送る主ノズルsn、主ノズルsnの先端
部が嵌入される第1連結筒29、第1連結筒29の先端
部が嵌入される第2連結筒30、及び、これら両連結筒
29,30毎に形成された圧逃がし機構31,31等か
ら構成されている。
【0030】主ノズルsnは、漏斗状の入口(糸挿入口
の一例)17と、圧搾空気の供給孔32aと、経路32
bとが形成された段付ボス32で構成されている。図示
しないコンプレッサーからの圧搾空気が供給される供給
孔32aには、斜め下方に向けて経路32bに開口する
複数の噴出口32cが連通される一般的な構造のもので
ある。高圧の空気を流すことによる強力な吸引力によ
り、段付ボス32の上面に置かれた糸Yを、入口17か
ら瞬時にして経路32bに取り込むことができる。
の一例)17と、圧搾空気の供給孔32aと、経路32
bとが形成された段付ボス32で構成されている。図示
しないコンプレッサーからの圧搾空気が供給される供給
孔32aには、斜め下方に向けて経路32bに開口する
複数の噴出口32cが連通される一般的な構造のもので
ある。高圧の空気を流すことによる強力な吸引力によ
り、段付ボス32の上面に置かれた糸Yを、入口17か
ら瞬時にして経路32bに取り込むことができる。
【0031】第1連結筒29には、パイプ材14と同径
のパイプ29pが埋設されるとともに、これら両者2
9,29pとの間に迂回した回避経路31aを形成する
ためのスペーサ33、及び一対の側孔29cを有してい
る。パイプ29pに形成された一対の横孔29bから始
まる回避経路31aは、スペーサ33の内外径と、パイ
プ29p外径等との径方向に僅かな隙間を設定しておく
ことで形成されており、それによって圧逃がし機構31
を構成してある。
のパイプ29pが埋設されるとともに、これら両者2
9,29pとの間に迂回した回避経路31aを形成する
ためのスペーサ33、及び一対の側孔29cを有してい
る。パイプ29pに形成された一対の横孔29bから始
まる回避経路31aは、スペーサ33の内外径と、パイ
プ29p外径等との径方向に僅かな隙間を設定しておく
ことで形成されており、それによって圧逃がし機構31
を構成してある。
【0032】第2連結筒30は、外スペーサ34、内ス
ペーサ35、板材で成る出口漏斗36を内嵌装備すると
ともに、一対の圧逃がし用側孔30c、及びパイプ材1
4の上端部に外嵌されたフランジ14aを内嵌する下端
の小径部30aが形成されている。内スペーサ35に
は、第1連結筒29のパイプ29p下端を内嵌する段部
35aと、一対の圧逃がし用横孔35bとが形成されて
いる。横孔35bと側孔30cとに亘る回避経路31b
は、内スペーサ35の外径と外スペーサ34との径方向
に僅かな隙間を設定しておくことで形成されている。
ペーサ35、板材で成る出口漏斗36を内嵌装備すると
ともに、一対の圧逃がし用側孔30c、及びパイプ材1
4の上端部に外嵌されたフランジ14aを内嵌する下端
の小径部30aが形成されている。内スペーサ35に
は、第1連結筒29のパイプ29p下端を内嵌する段部
35aと、一対の圧逃がし用横孔35bとが形成されて
いる。横孔35bと側孔30cとに亘る回避経路31b
は、内スペーサ35の外径と外スペーサ34との径方向
に僅かな隙間を設定しておくことで形成されている。
【0033】図3に示すように、補助送出装置22は、
前述の主ノズルsnと同部品の補助ノズルhnのみ(こ
れに付帯するエア供給管やコンプレッサー等は当然に必
要である)で構成されており、主送出装置18に適用さ
れる状態とは、上下が逆さまとなった状態で案内部材2
3始端の下側に配置されている。即ち、圧搾空気の供給
孔32aと、経路32bとが形成された段付ボス32、
複数の噴出口32cが形成された段付ボス32で構成さ
れており、連結管21の経路パイプ21Bの上端に接続
される。
前述の主ノズルsnと同部品の補助ノズルhnのみ(こ
れに付帯するエア供給管やコンプレッサー等は当然に必
要である)で構成されており、主送出装置18に適用さ
れる状態とは、上下が逆さまとなった状態で案内部材2
3始端の下側に配置されている。即ち、圧搾空気の供給
孔32aと、経路32bとが形成された段付ボス32、
複数の噴出口32cが形成された段付ボス32で構成さ
れており、連結管21の経路パイプ21Bの上端に接続
される。
【0034】以上の構成による主送出装置18及び補助
送出装置22によれば、主ノズルsnに供給されて噴出
される圧搾空気により、その糸挿入口17部位に置かれ
た糸Y(仮通し糸y)先端を吸引して、第1及び第2連
結筒29,30を通って糸排出口16からパイプ材14
の内部空間14sへ勢い良く送り出すので、糸Y先端は
瞬時にして中継パイプ材13の内部空間13sをも通り
過ぎて補助送出装置22部位に達する。
送出装置22によれば、主ノズルsnに供給されて噴出
される圧搾空気により、その糸挿入口17部位に置かれ
た糸Y(仮通し糸y)先端を吸引して、第1及び第2連
結筒29,30を通って糸排出口16からパイプ材14
の内部空間14sへ勢い良く送り出すので、糸Y先端は
瞬時にして中継パイプ材13の内部空間13sをも通り
過ぎて補助送出装置22部位に達する。
【0035】このとき、主ノズルsnから大量の圧搾空
気が排出されるので、その反動による強力な負圧(吸引
力)が糸挿入口17に作用し、その付近に位置された糸
Y先端を瞬時にしてパイプ在14内に引き込まれる。そ
の強力な吸引力を生むべく大量のエアーの大部分は、上
下一対の圧逃がし機構31,31から外部に排出される
ので、小径のパイプ材14の内部空間14sに入り切ら
ない高圧で大量の圧搾空気による糸Yの吸引に成功して
いる。即ち、パイプ材14内に送り込める空気量をQ
1,上側の圧逃がし機構31による空気の逃げ量をQ
2、下側の圧逃がし機構31による空気の逃げ量をQ3
とすると、主ノズルsnには単位時間当たりQ1+Q2
+Q3の流量を有する圧搾空気が供給される。
気が排出されるので、その反動による強力な負圧(吸引
力)が糸挿入口17に作用し、その付近に位置された糸
Y先端を瞬時にしてパイプ在14内に引き込まれる。そ
の強力な吸引力を生むべく大量のエアーの大部分は、上
下一対の圧逃がし機構31,31から外部に排出される
ので、小径のパイプ材14の内部空間14sに入り切ら
ない高圧で大量の圧搾空気による糸Yの吸引に成功して
いる。即ち、パイプ材14内に送り込める空気量をQ
1,上側の圧逃がし機構31による空気の逃げ量をQ
2、下側の圧逃がし機構31による空気の逃げ量をQ3
とすると、主ノズルsnには単位時間当たりQ1+Q2
+Q3の流量を有する圧搾空気が供給される。
【0036】補助送出装置22部位に達た糸Yは、そこ
で再度補助ノズルhnによる勢いの良い送出し作用を受
け、案内部材23に沿って勢い良く上方に飛び出し、屈
曲部23kに沿って巻取装置mの吸引部m1まで達す
る。つまり、主及び補助送出装置18,22を起動させ
ておくと、主送出装置18の糸挿入口17付近に糸Y先
端を位置させるだけで、直ちにパイプ材14に吸い込ま
れて瞬時にして巻取装置mの吸引部m1まで糸Yを自動
的に通せるのである。
で再度補助ノズルhnによる勢いの良い送出し作用を受
け、案内部材23に沿って勢い良く上方に飛び出し、屈
曲部23kに沿って巻取装置mの吸引部m1まで達す
る。つまり、主及び補助送出装置18,22を起動させ
ておくと、主送出装置18の糸挿入口17付近に糸Y先
端を位置させるだけで、直ちにパイプ材14に吸い込ま
れて瞬時にして巻取装置mの吸引部m1まで糸Yを自動
的に通せるのである。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
仮撚機の糸通し装置では、ヒータの糸通し方向上手側端
に、糸を勢い良く送り出す送出装置を装備することによ
って、その送出装置の作動によって糸をヒータ内に通過
させることができ、面倒な糸通し操作の大部分が自動化
されるとともに、ヒータの糸の送出により、糸通しを簡
単且つ確実に行うことができる。
仮撚機の糸通し装置では、ヒータの糸通し方向上手側端
に、糸を勢い良く送り出す送出装置を装備することによ
って、その送出装置の作動によって糸をヒータ内に通過
させることができ、面倒な糸通し操作の大部分が自動化
されるとともに、ヒータの糸の送出により、糸通しを簡
単且つ確実に行うことができる。
【0038】請求項2に記載の仮撚機の糸通し装置で
は、送出装置における糸送り方向下手側に圧搾流体の回
避経路を設ける工夫により、内径が細く、単位時間当た
りの流量が限られるパイプ材に対して大きな吸引力を発
生させることができ、請求項1の構成による前記効果が
確実に得られる信頼性のあるものにできる。
は、送出装置における糸送り方向下手側に圧搾流体の回
避経路を設ける工夫により、内径が細く、単位時間当た
りの流量が限られるパイプ材に対して大きな吸引力を発
生させることができ、請求項1の構成による前記効果が
確実に得られる信頼性のあるものにできる。
【0039】請求項3に記載の仮撚機の糸通し装置で
は、ヒータ通過後の糸を、外部に露出すること無く引き
続き中継パイプ材内を通し、かつ、その後も案内部材を
用いて巻取装置までガイドさせることにより、送出装置
の送り出し勢いによって、糸をヒーター始端から巻取装
置まで通す操作が機械化され、更なる労力の軽減並びに
糸通し作業の効率化を図ることができる。
は、ヒータ通過後の糸を、外部に露出すること無く引き
続き中継パイプ材内を通し、かつ、その後も案内部材を
用いて巻取装置までガイドさせることにより、送出装置
の送り出し勢いによって、糸をヒーター始端から巻取装
置まで通す操作が機械化され、更なる労力の軽減並びに
糸通し作業の効率化を図ることができる。
【0040】請求項4に記載の仮撚機の糸通し装置で
は、中継パイプ材と案内部材との間の位置に補助送出装
置を追加設定することにより、ヒータ始端から巻取部に
至る糸通しが確実に行えるようになり、請求項3の構成
による前記効果を信頼性良く奏することができる利点が
ある。
は、中継パイプ材と案内部材との間の位置に補助送出装
置を追加設定することにより、ヒータ始端から巻取部に
至る糸通しが確実に行えるようになり、請求項3の構成
による前記効果を信頼性良く奏することができる利点が
ある。
【図1】延伸仮撚機の概略構成を示す側面図である。
【図2】主送出装置の構造を示す断面側面図である。
【図3】補助創出装置の構造を示す一部切欠きの側面図
である。
である。
【図4】二次ヒータ以降での糸通し動作を示す作用図で
ある。
ある。
【図5】従来の延伸仮撚機の概略構成を示す側面図であ
る。
る。
5 仮撚装置 6 給糸パッケージ 8 二次ヒータ(ヒータ) 9 オイリング装置 13 中継パイプ材 13s 内部空間 14 パイプ材 14s 内部空間 15 加熱機構 16 糸排出口 17 糸挿入口 18 主送出装置(送出装置) 出装置) 22 補助送出装置 23 案内部材 31a,31b 回避経路 Y 糸
Claims (4)
- 【請求項1】 給糸パッケージから送られてくる糸を仮
撚加工する仮撚装置と、仮撚加工された糸を加熱処理す
るヒータと、加熱処理された糸を巻き取る巻取装置とを
備えるとともに、前記ヒータを、前記糸を挿通自在な小
径で長尺状のパイプ材を有するものに構成してある仮撚
機の糸通し装置であって、 前記パイプ材の糸挿入側端に臨む糸排出口と糸挿入口と
を備え、前記糸挿入口に挿入される糸を圧搾流体によっ
て前記糸排出口から送り出す送出装置を、前記糸挿入側
端に設けてある仮撚機の糸通し装置。 - 【請求項2】 前記送出装置における圧搾流体の流れ方
向下手側の位置に、噴出される圧搾流体の一部を該送出
装置外に逃がす回避経路を設けてある請求項1に記載の
仮撚機の糸通し装置。 - 【請求項3】 前記ヒータの前記パイプ材から出る糸
を、前記巻取装置の下方に導く中継パイプ材と、この中
継パイプ材から出る糸を前記巻取装置の吸引部へ案内す
る案内部材とを設けるとともに、前記案内部材には、該
案内部材の全長に亘って糸を開放するためのスリットを
形成してある請求項1又は2に記載の仮撚機の糸通し装
置。 - 【請求項4】 前記中継パイプ材から出る糸を、圧搾流
体によって前記案内部材に沿う方向に強制移送させる補
助送出装置を備えてある請求項3に記載の仮撚機の糸通
し装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001037030A JP2002242033A (ja) | 2001-02-14 | 2001-02-14 | 仮撚機の糸通し装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001037030A JP2002242033A (ja) | 2001-02-14 | 2001-02-14 | 仮撚機の糸通し装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002242033A true JP2002242033A (ja) | 2002-08-28 |
Family
ID=18900218
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001037030A Pending JP2002242033A (ja) | 2001-02-14 | 2001-02-14 | 仮撚機の糸通し装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002242033A (ja) |
-
2001
- 2001-02-14 JP JP2001037030A patent/JP2002242033A/ja active Pending
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