JP3562396B2 - 紡績装置 - Google Patents

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    • DTEXTILES; PAPER
    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
    • D01HSPINNING OR TWISTING
    • D01H1/00Spinning or twisting machines in which the product is wound-up continuously
    • D01H1/11Spinning by false-twisting
    • D01H1/115Spinning by false-twisting using pneumatic means

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は紡績装置、特に圧空による旋回流を利用して紡績を行う空気紡績装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に空気紡績装置では、中空ガイド軸体の入口部で紡績ノズルから圧空を噴射し、旋回流を生じさせ、糸を実撚りしながら中空ガイド軸体内に送るようになっている。この際、糸が中空ガイド軸体の下流側にあるニップローラ及びデリベリローラ間に挟まれて下流側に送られる。これにより糸には下流側に向かうフィード力が与えられ、糸が実撚り紡績されることとなる。
【0003】
一方、糸切れが生じたとき再度糸を繋ぐ必要がある。従来は既にパッケージ側に巻き取られている糸の糸端を中空ガイド軸体に逆から通し、ノズル部の先端にまで運んでドラフト側の糸とピーシングするようにしていた。このため糸継ぎ前準備段階でミスが多く、ピーシング長を一定にするのが難しかった。
【0004】
そこで、本出願人は中空ガイド軸体内に上記旋回流と逆向きの旋回流を与える糸出しノズルの提案を行った。これによれば、逆向き旋回流で中空ガイド軸体内の糸を結束繊維状に紡績しつつ(これをセルフスピニングという)、その糸に下流側に向かうフィード力を与えられ、その糸を中空ガイド軸体から順方向に排出させることができる。よってこれを吸引管で運んでニップローラ及びデリベリローラ間に挟ませ、フィード力の転換を行って通常の実撚り紡績に移行すると共に、この実撚り糸をパッケージ側の実撚り糸とノッターで結束すれば、容易且つ好適に糸継ぎを行うことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記糸継ぎ過程において、中空ガイド軸体から出た糸を吸引管で捕捉できなかった場合、或いはセルフスピニングされた結束糸の強力不足により吸引管で吸引した際に糸切れした場合、中空ガイド軸体出口から出た糸は吸引管に吸引されることなく下方のダストコレクタに比較的弱い力で吸引される。
【0006】
この場合、糸はニップローラ及びデリベリローラに挟まれることがなく、また暫くすると糸出しノズルも停止されてしまうので、糸には何等フィード力が与えられない状態となる。一方、ドラフト部ではファイバを供給し続けるので、この結果ノズルチョークや中空ガイド軸体のチョークを起こすという問題がある。
【0007】
そしてさらにファイバを供給し続けると、チョークしているノズル部に対してファイバをどんどん送ることになり、この結果ドラフト部のフロントローラが摩耗して損傷するという問題がある。特にフロントローラの摩耗は糸物性に多大な影響を及ぼすため、改善は必須である。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る紡績装置は、ドラフト部と、その紡糸方向下流側に設けられた空気式紡績部と、糸継ぎ時に該空気式紡績部の出口から順送りして出てきた糸を吸引捕捉する吸引管と、該吸引管内の糸の有無を検出する糸検出センサと、該糸検出センサの検出結果に基づいて上記ドラフト部及び上記空気式紡績部の作動を制御する制御装置とを備えたものである。
【0009】
ここで、上記空気式紡績部は、旋回流を生じさせる2つのノズルを有し、上記制御装置は、糸継ぎ時における上記吸引管による糸の吸引捕捉完了後のタイミングにおいて、上記糸検出センサにより糸無しが検出されたとき、上記ドラフト部のバックローラの作動を停止すると共に上記2つのノズルを所定時間作動し続けるように制御するのが好ましい。
【0010】
また、上記制御装置は、少なくとも、ドラフト部を停止した際にドラフト部に残っているファイバが全て糸として排出されるまで、上記2つのノズルを作動し続けるように制御するのが好ましい。
【0011】
また、本発明に係る紡績装置は、ドラフト部と、その紡糸方向下流側に設けられた中空ガイド軸体と、中空ガイド軸体の入口部で旋回流を生じさせる紡績ノズルと、中空ガイド軸体の糸通路内にある糸に旋回流を与え、その糸に糸通路出口に向かうフィード力を与える糸出しノズルと、上記糸通路出口から出てきた糸を吸引捕捉する吸引管と、吸引管内の糸の有無を検出する糸検出センサと、糸検出センサの検出結果に基づいて上記ドラフト部、上記紡績ノズル及び上記糸出しノズルの作動を制御する制御装置とを備えたものである。
【0012】
上記制御装置は、糸継ぎ時における上記吸引管による糸の吸引捕捉完了後のタイミングにおいて、上記糸検出センサにより糸無しが検出されたとき、上記ドラフト部のバックローラの作動を停止すると共に上記紡績ノズル及び上記糸出しノズルを所定時間作動し続ける。
【0013】
上記制御装置は、糸継ぎ時における上記吸引管による糸の吸引捕捉完了後のタイミングにおいて、上記糸検出センサにより糸有りが検出されたとき、上記ドラフト部のバックローラ及び上記紡績ノズルを作動し続けると共に上記糸出しノズルの作動を所定時間経過後停止させる。このとき糸出しノズルは、少なくとも、糸継ぎ装置の糸継ぎ部において糸継ぎ動作が行われるまでに停止すれば、糸継ぎ完了後の糸に結束紡績糸が混入せず、全て実撚り紡績糸として巻き取ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0015】
図6に示すように、紡績装置1は、併設された多数の紡績ユニット2と、これら紡績ユニット2間に走行自在に設けられた糸継ぎ装置(糸継ぎ台車)3と、ブロアボックス4と、原動機ボックス5とからなる。
【0016】
図7及び図8に示すように、各紡績ユニット2は、紡績装置1本体のケーシング6に設けられており、ケーシング6の上端近傍に設けられたドラフト部7と、ドラフト部7の紡糸方向下流側に設けられドラフト部7から送られてくる繊維束8を紡績する紡績部9と、紡績部9の下流側に設けられ紡績糸10を送るための糸送り部11と、糸送り部11の下流側に設けられ紡績糸10を吸引するスラッフィングチューブからなる吸引部50と、吸引部50の下流側に設けられ紡績糸10の糸欠点を検出するためのヤーンクリヤラーからなる糸欠点検出部51と、糸欠点検出部51の下流側に設けられ紡績糸10を巻き取るための巻取部12とを備える。
【0017】
図8に示すように、ドラフト部7は、スライバ13を延伸して繊維束8にするためのものであり、バックローラ14、サードローラ15、エプロンベルト16を装架したミドルローラ17及びフロントローラ18の4つのローラから構成されている。
【0018】
図3に示すように、紡績部9は、フロントローラ18から送られる繊維束8を実撚りすべくその繊維束8に旋回流を与えるための紡績ノズル部19と、その実撚り後の糸を挿通させるガイド軸体部52とからなる。ガイド軸体部52はその中心部に中空ガイド軸体20を備えている。
【0019】
紡績ノズル部19は、ドラフトされた繊維束8を導入する案内孔21を有し、案内孔21から排出された繊維束8の流路上にニードル22を保持するニードルホルダ23と、ニードルホルダ23の下流側に密着され後述する中空ガイド軸体20の先端部24を所定の間隔を隔てて覆うと共に、中空ガイド軸体20の先端近傍に旋回流を発生させるための旋回流発生部25とからなる。
【0020】
旋回流発生部25は、テーパ円筒状に形成されており、ニードルホルダ23と同心状に組み付けられるようになっている。旋回流発生部25の内部には、ニードルホルダ23から送られてくる繊維束8に旋回流を当てるための紡績室26が形成されており、紡績室26内に中空ガイド軸体20の先端部24が同軸状に収容されるようになっている。
【0021】
また、旋回流発生部25には、中空ガイド軸体20の入口部に旋回流を生じさせるための紡績ノズル27が複数形成されている。紡績ノズル27は、旋回流発生部25の径方向外側から紡績室26内につながる径細の孔であり、それぞれ空気を旋回流発生部25の内周に沿って糸走行方向に見て左回り(反時計回り、図4参照)方向48に流すように紡績室26の接線上に、かつ、繊維束8の送り方向下流側に傾斜して形成されている。これら紡績ノズル27からは圧縮空気(圧空)が選択的に噴射される。
【0022】
中空ガイド軸体20は、その先端部24が先細のテーパ円筒状に形成されており、軸心上に糸通路29を有し、先端に形成された糸通路29の入口28をニードル22へ向けて配されている。
【0023】
糸通路29は、糸排出側に向けて末広がり状に形成されている。具体的には、糸通路29は、径を多段に拡げて形成されており、入口28から排出側へ向けて所定長さ延びる径細の導入部30と、導入部30の下流側に段をなして拡径される第1拡径部31と、第1拡径部31の下流側に滑らかに接続されテーパ状に拡径される第2拡径部32と、第2拡径部32の下流側に段をなして拡径される第3拡径部33とからなる。第3拡径部33の端には糸通路29の出口34が形成されている。
【0024】
図4及び図5に示すように、中空ガイド軸体20の内部には、糸通路29に対して接線方向に設けた複数の糸出しノズル36が設けられる。糸出しノズル36は細径の孔からなり、それぞれ糸通路29の内周に沿って糸走行方向に見て右回り(時計回り、図4参照)方向49に空気を流すように等間隔に8箇所、第1拡径部31に接続されて形成されている。このように、紡績ノズル27による旋回流と、糸出しノズル36による旋回流の旋回方向とは逆方向となっている。
【0025】
また、中空ガイド軸体20の内部には出口34近傍から先端側へ延びて各糸出しノズル36に連通されるエア通路37が形成されている。エア通路37は、出口34側で圧気供給路38に接続されている。こうして糸出しノズル36からは圧空が選択的に噴射される。
【0026】
図7及び図8に示すように、糸送り部11は、紡績装置1本体のケーシング6に設けられるデリベリローラ39と、デリベリローラ39に近接自在に設けられるニップローラ40とからなる。そして、中空ガイド軸体20から出てきた紡績糸10をデリベリローラ39とニップローラ40の間に挟んでデリベリローラ39を回転駆動させることにより、紡績糸10を巻取部12側へ送るようになっている。図7に示す中空ガイド軸体20の出口34の下方にはダストコレクタ54が設けられる。これには常時吸引力が与えられ、出口34付近の風綿等を吸引除去するようになっている。
【0027】
糸継ぎ装置3は、紡績装置1本体のケーシング6に設けられたレール41上を走行する台車42と、台車42に設けられた糸継ぎ部であるノッター(ジェットスプライサー)43と、台車42に旋回可能に設けられ紡績部9の中空ガイド軸体20から出てきた紡績糸10を吸引しつつノッター43へ案内する吸引管44と、台車42に旋回可能に設けられ巻取部12に回転自在に支持されたパッケージ45から糸端を吸引してノッター43へ案内するサクションマウス46とからなる。
【0028】
吸引管44には、その途中に、管内の糸の有無を検出するための糸検出センサ53が設けられる。ここでは糸検出センサ53が光センサで構成される。
【0029】
かかる紡績装置1には図示しない制御装置が組み込まれており、これが後述する各部の動作を総括的に司るようになっている。特にこれは糸検出センサ53の検出結果に基づき吸引管44内の糸の有無を判断する。
【0030】
ドラフト部7において、バックローラ14は、他のローラ15,17,18と独立に、クラッチ(図示せず)を介して常時回転のラインシャフトに接続される。クラッチの係合・離脱は流体シリンダ(図示せず)によって行われ、流体シリンダの作動は上記制御装置によって制御される。
【0031】
次に作用を述べる。
【0032】
まず、本装置における糸継ぎ動作を説明する。紡績装置1を始動させるための糸継ぎや、糸切れによる糸継ぎをする場合、糸継ぎ装置3を糸継ぎすべき紡績ユニット2まで走行させ、ドラフト部7の全ローラを作動(ON)させると共に、紡績ノズル27及び糸出しノズル36を作動(ON)させて圧空を噴射させる。
【0033】
ドラフト部7にてスライバ13が延伸され、繊維束8となって紡績部9へ送り出される。紡績部9へ送られた繊維束8は、ニードルホルダ23の案内孔21内に挿通される。
【0034】
紡績ノズル27から噴射される圧空は旋回しながら繊維束8の送り方向へ流れるため、ニードルホルダ23の案内孔21内を挿通された繊維束8は旋回流で緩い仮撚り状態にされながら中空ガイド軸体20の入口28付近へ送られる。
【0035】
また、糸出しノズル36から噴射される圧縮空気は、中空ガイド軸体20内に形成された糸通路29内で内周面に沿って流れ、旋回流を形成する。
【0036】
そして、糸通路29は、紡績糸10の排出側に向けて末広がり状に形成されているため、糸出しノズル36から糸通路29内に噴射された圧空は出口34側へ向かって流れ、径細の導入部30は負圧となっている。このため、中空ガイド軸体20の入口28に吸引方向(中空ガイド軸体20内へ向かう方向)の空気の流れが発生する。これにより、繊維束8を連続的に引き込むことができる。
【0037】
この繊維束8は第1拡径部31に至り、紡績ノズル部19とは逆向きの旋回流にさらされる。このため、互いに逆方向の旋回ノズルにより紡績糸を製造する公知の紡績技術により、緩い仮撚り状態の繊維束8は結束繊維状の結束紡績糸47として紡績されながら中空ガイド軸体20の出口34から排出される。このとき糸には当該旋回流によって出口34に向かうフィード力が与えられる。
【0038】
一方、この排出前に予め糸継ぎ装置3の吸引管44を上方に旋回させておき(図7仮想線参照)、吸引管44の入口を出口34に向けておく。そうすると出口34から結束紡績糸47の糸端が排出された時点で、その糸端が吸引管44に吸引捕捉され、結束紡績糸47が吸引管44に引き込まれていく。この状態で吸引管44を下方に旋回すると(図7実線参照)、結束紡績糸47がノッター43に案内される。
【0039】
この案内途中、結束紡績糸47は連続回転中のデリベリローラ39とニップローラ40の間に挟まれ、この直後に糸出しノズル36がOFF される。これにより糸出しノズル36によるフィード力が消失されると共に、ローラ上流側の糸全体にローラによるフィード力が与えられ、フィード力の転換が行われる。こうして紡績ノズル27と糸出しノズル36との協同作用による結束繊維紡績から、紡績ノズル27、中空ガイド軸体20、デリベリローラ39及びニップローラ40の協同作用による通常の実撚り紡績へと移行されることとなる。なお、暫くすると結束紡績糸47が全て吸引管44内に吸い込まれ、実撚り紡績糸がノッター43に渡されるようになる。
【0040】
このノッター43への受け渡しと並行して、パッケージ45側の実撚り紡績糸もサクションマウス46の旋回動作によりノッター43に渡しておく。
【0041】
こうして吸引管44側とサクションマウス46側の実撚り紡績糸がそれぞれノッター43に渡されたら、ノッター43を駆動させ、双方の実撚り紡績糸を結ぶようにする。これにより糸継ぎが完了し、パッケージ45には実撚り紡績糸のみが巻かれるようになる。なお、糸継ぎ時に、糸走行が停止することによる糸の弛みは、吸引部50に吸引されて吸収される。
【0042】
このように、糸通路29内でフィード力を与える糸出しノズル36を設けたので、糸継ぎ時に糸を順送りして糸通路出口34から排出することができる。これによりその排出された糸を吸引管44で吸引し、吸引管44の旋回動作によりデリベリローラ39とニップローラ40との間に挟ませ、フィード力の転換を行いつつ、ノッター43に案内して糸継ぎできる。従って従来装置で行われていたように、中空ガイド軸体20内において糸を逆流させるという複雑な前準備をなくすことができ、糸継ぎを容易且つ確実なものとすることができる。
【0043】
さて、以上が正常な糸継ぎ動作であるが、もし仮に中空ガイド軸体20から出た結束紡績糸47を吸引管44で捕捉できなかったり、セルフスピニングされた結束紡績糸47の強力不足により吸引管44で吸引した際に糸切れした場合、吸引ミスを起こし、中空ガイド軸体20の出口34から出た糸は吸引管44に吸引されることなく下方のダストコレクタ54に比較的弱い力で吸引される。
【0044】
こうなると糸には何等フィード力が与えられない状態となり、一方ドラフト部7でファイバを供給し続けるとノズルチョークや中空ガイド軸体のチョークに至る。さらにファイバを供給し続けると、チョークしているノズルに対しファイバをどんどん送ることになり、ドラフト部7のフロントローラ18を摩耗損傷させてしまう。特にフロントローラ18の摩耗は糸物性に多大な影響を及ぼすため改善は必須である。このような吸引ミスが生じると当然に糸継ぎもできず、そのユニットは停台となる。
【0045】
そこで、本装置では吸引管44内の糸の有無を検出する糸検出センサ53を設け、その検出結果に基づいて制御装置によりドラフト部7、紡績ノズル27及び糸出しノズル36の作動を制御するようにした。以下これについて詳述する。
【0046】
まず図2に示すように、正常な糸継ぎのときは、吸引管44により糸端が正常に吸引され、所定時刻Tで糸検出センサ53により糸有りが検出される。糸検出センサ53による糸有無検出は、極く短い瞬間的な確認ではなく、それよりやや長い所定時間継続した確認が行われる。これにより、吸引管44に一度吸引捕捉したがすぐにきれてしまった場合でも、確実に糸無しを検出することができる。このとき前述の如くドラフト部7のバックローラ14(B/R)及び他のローラ15,17,18がONされ続け、紡績ノズル27及び糸出しノズル36もONされ続け、時間ΔTの経過後に糸出しノズル36がOFF される。このΔTの間に糸がデリベリローラ39とニップローラ40間に挟まれ、糸出しノズル36がOFF した後に通常の実撚り紡績に移行されることとなる。時刻Tは、吸引管44によって糸通路出口34から排出された結束紡績糸47の吸引捕捉が完了した後の時刻として糸継ぎ開始と同時にバックローラ14がONされた時から所定時間経過後の時刻に設定される。
【0047】
一方、吸引ミスのときは、図1に示すように、時刻T0 で糸検出センサ53により糸無しが検出され、その瞬間バックローラ14がOFF されてファイバの供給が中止される。そしてドラフト部7の他のローラ15,17,18と、紡績ノズル27及び糸出しノズル36とが所定時間ΔT1 だけONされ、その時間ΔT1 の経過と同時に各ローラ15…と両ノズル27,26とがOFF される。
【0048】
このように、吸引ミスが生じたときは即座にバックローラ14を停止するので、ファイバの供給を中止してノズルチョーク、中空ガイド軸体のチョークを未然に防止すると共に、フロントローラ18の摩耗損傷を防止できる。またΔTの間は紡績ノズル27と糸出しノズル36とを作動させるので、この間にバックローラ14から下流側のドラフト部7に残っているファイバを糸として排出することができ、これによってもチョークを未然に防止できる。こうしてチョークが防止されると複数回の糸継ぎ(n回ノッティング)を行うことも可能となる。
【0049】
なお、吸引ミスのときは、紡績ノズル27及び糸出しノズル36をOFF した後(ΔT経過後)、ドラフト部7の全ローラ、紡績ノズル27及び糸出しノズル36を再びONし、再度吸引管44による吸引を試みるようにしてもよい。そして連続して所定回数ミスした場合はアラームを出力するようにしてもよい。
【0050】
本装置では糸検出センサ53を吸引管44の途中即ち糸継ぎ装置3側に設けている。こうすると個々の紡績ユニット2に設ける必要がなくなり、センサ数を最少としてシンプル化、低コスト化を実現できる。
【0051】
ここで前述したように、ドラフト部7のバックローラ14は、流体シリンダを制御してクラッチを係合・離脱させることにより作動・停止される。従来バックローラは、糸継ぎ時に一度駆動を開始すると、所定のカム形状によって定まる一定時間は停止できなかった。そしてこれがノズルチョークを生じさせる原因ともなっていた。本装置では流体シリンダを介してバックローラ14の作動を制御するので、糸検出センサ53の検出結果に基づいて任意のタイミングでバックローラ14を作動・停止させることができる。なお、流体シリンダは電磁ソレノイド等に置き換えることもでき、要はバックローラの作動を電気信号に基づき切り替えられるものなら如何なるものでもよい。
【0052】
以上、本発明の実施の形態は他にも様々なものが考えられる。
【0053】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、次のような優れた効果が発揮される。
【0054】
(1)吸引ミス時にノズルチョーク、中空ガイド軸体のチョークを未然に防止でき、フロントローラの摩耗損傷を防止できる。
【0055】
(2)吸引ミス時にドラフト部に残っているファイバを糸として排出し、チョークを未然に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】吸引ミスのときの作動状況を示すタイムチャートである。
【図2】正常な吸引が行われたときの作動状況を示すタイムチャートである。
【図3】紡績装置の要部を示す断面図である。
【図4】図3の要部拡大図である。
【図5】図4のX−X線断面図である。
【図6】紡績装置の正面図である。
【図7】紡績装置の縦断側面図である。
【図8】紡績ユニットの構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 紡績装置
7 ドラフト部
8 繊維束
10 紡績糸
14 バックローラ
20 中空ガイド軸体
27 紡績ノズル
29 糸通路
34 出口
36 糸出しノズル
44 吸引管
47 結束紡績糸
52 ガイド軸体部
53 糸検出センサ
ΔT,ΔT 所定時間

Claims (3)

  1. ドラフト部と、その紡糸方向下流側に設けられた空気式紡績部と、糸継ぎ時に該空気式紡績部の出口から順送りして出てきた糸を吸引捕捉する吸引管と、該吸引管内の糸の有無を検出する糸検出センサと、該糸検出センサの検出結果に基づいて上記ドラフト部及び上記空気式紡績部の作動を制御する制御装置とを備えたことを特徴とする紡績装置。
  2. 上記空気式紡績部は、旋回流を生じさせる2つのノズルを有し、上記制御装置は、糸継ぎ時における上記吸引管による糸の吸引捕捉完了後のタイミングにおいて、上記糸検出センサにより糸無しが検出されたとき、上記ドラフト部のバックローラの作動を停止すると共に上記2つのノズルを所定時間作動し続けるように制御する請求項1記載の紡績装置。
  3. ドラフト部と、その紡糸方向下流側に設けられた中空ガイド軸体と、該中空ガイド軸体の入口部で旋回流を生じさせる紡績ノズルと、中空ガイド軸体の糸通路内にある糸に旋回流を与え、その糸に糸通路出口に向かうフィード力を与える糸出しノズルと、上記糸通路出口から出てきた糸を吸引捕捉する吸引管と、該吸引管内の糸の有無を検出する糸検出センサと、該糸検出センサの検出結果に基づいて上記ドラフト部、上記紡績ノズル及び上記糸出しノズルの作動を制御する制御装置とを備えたことを特徴とする紡績装置。
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