JP2002069761A - 紡績方法 - Google Patents

紡績方法

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JP2002069761A
JP2002069761A JP2000273547A JP2000273547A JP2002069761A JP 2002069761 A JP2002069761 A JP 2002069761A JP 2000273547 A JP2000273547 A JP 2000273547A JP 2000273547 A JP2000273547 A JP 2000273547A JP 2002069761 A JP2002069761 A JP 2002069761A
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spinning
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Masazumi Shigeyama
昌澄 重山
Harutoshi Sawada
晴稔 澤田
Yoshihisa Inoue
芳久 井上
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Murata Machinery Ltd
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Murata Machinery Ltd
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    • DTEXTILES; PAPER
    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
    • D01HSPINNING OR TWISTING
    • D01H1/00Spinning or twisting machines in which the product is wound-up continuously
    • D01H1/11Spinning by false-twisting
    • D01H1/115Spinning by false-twisting using pneumatic means

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
  • Spinning Or Twisting Of Yarns (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 繊維長の短い原料を使用して細番手の糸を製
造する場合でも確実に糸出しができる紡績方法を提供す
ることにある。 【解決手段】 ドラフト装置から供給される繊維束に、
軸方向に糸通路が形成された中空ガイド軸体と、該中空
ガイド軸体の先端部に旋回流を作用させる旋回流発生ノ
ズルとにより構成される紡績部で、通常紡績を施して紡
績糸を製造する紡績方法において、紡績開始時または糸
切れ時、上記繊維束に加えてコア繊維を紡績部に供給し
つつ、糸出し紡績を行って紡績部の糸排出側から糸出し
を行い、糸出し完了後、通常紡績に切り替えると共にコ
ア繊維の供給を停止するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、実撚り状の紡績糸
を製造する紡績方法に係り、特に、紡績開始時、糸出し
の補助として繊維束に加えてコア繊維を供給して糸出し
成功率の向上を図った紡績方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】実撚り状の紡績糸を製造する紡績糸製造
装置は、原料となるスライバーを所定の太さの繊維束に
ドラフトするドラフト装置、ドラフトされた繊維束が供
給される紡績部などで構成される。
【0003】紡績部は、軸方向に糸通路が形成された中
空ガイド軸体と、該中空ガイド軸体の先端部に旋回流を
作用させる旋回流発生ノズルとにより構成され、ドラフ
ト装置から供給される繊維束に、通常紡績を施して実撚
り状の紡績糸を製造するものである。
【0004】従来の紡績方法としては、紡績開始前に糸
継ぎ準備として、紡績部に種糸を逆通し、その状態で紡
績を開始して糸継ぎを行うピーシング方式の紡績方法が
広く知られているが、この方法では、種糸の逆通し作業
が必要であり、また良好な継ぎ目を確保するためには、
各種動作(種糸の走行開始・ドラフト装置の再駆動等)
の厳密なタイミング設定が必要である。
【0005】そこで、それらを不要にするために、旋回
流発生ノズルとは別に、新たに中空ガイド軸体内部に、
糸通路に圧空を噴射して旋回流を発生させる糸出しノズ
ルを設け、紡績開始時に、これら旋回流発生ノズルと糸
出しノズルとを共に作動させて糸出しを行うセルフスピ
ニング方式の紡績方法が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、セルフ
スピニング方式の紡績方法では、例えば、繊維長の短い
原料(スライバー)を使用して超細番手の糸を製造する
場合(紡績部に供給される繊維束の繊維数が少ない場
合)、紡績部の糸排出側からの糸出しの成功率が低下す
る(紡績部の糸排出口から引き出し可能な糸として排出
されない)という問題がある。
【0007】そこで、本発明の目的は、繊維長の短い原
料を使用して細番手の糸を製造する場合でも確実に糸出
しができる紡績方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために創案されたものであり、請求項1の発明
は、軸方向に糸通路が形成された中空ガイド軸体と、該
中空ガイド軸体の先端部に旋回流を作用させる旋回流発
生ノズルとより構成される紡績部で、ドラフト装置から
供給される繊維束に、通常紡績を施して紡績糸を製造す
る紡績方法において、紡績開始時、上記繊維束に加えて
コア繊維を紡績部に供給しつつ、糸出し紡績を行って紡
績部の糸排出側から糸出しを行い、糸出し完了後、通常
紡績に切り替えると共にコア繊維の供給を停止する紡績
方法である。
【0009】上記構成によれば、紡績開始時、糸出しの
補助として繊維束に加えてコア繊維を供給することで、
繊維長の短い原料を使用する場合のように糸出しが困難
な条件でも、確実に糸出しができる。
【0010】請求項2の発明は、コア繊維の供給は、糸
出し紡績から通常紡績に切り替えた後に停止する請求項
1記載の紡績方法である。この構成によれば、コア繊維
によって糸の強度を保つことで、糸出し紡績から通常紡
績への切り替え時に起こる糸切れを防止できる。
【0011】請求項3の発明は、糸出し紡績から通常紡
績への切り替えは、上記紡績部の下流側に設けられた糸
送り装置による紡績糸の送り出しが開始した後になされ
る請求項1又は2記載の紡績方法である。糸送り装置に
より下流側への糸送りが開始した後に吸引力を停止する
ことにより、下流側に向かう糸送り作用を連続的に作用
させることができ、確実な糸出し及び糸出し後の糸継ぎ
動作が行える。
【0012】請求項4の発明は、上記通常紡績は、中空
ガイド軸体及びその入口付近に作用する旋回流を使用し
て実撚り状の紡績糸を製造する実撚り紡績である請求項
1〜3のいずれかに記載の紡績方法である。これによ
り、巻き付き繊維が多い実撚り状の紡績糸が製造でき
る。
【0013】請求項5の発明は、糸出し紡績時には、上
記旋回流発生ノズルによる旋回流に加えて、中空ガイド
軸体の糸通路に圧空を噴射して糸通路入口に内部に向か
う吸引力を発生させる請求項1〜4のいずれかに記載の
紡績方法である。この構成によれば、中空ガイド軸体入
口付近の旋回流だけでは糸通路から排出されなかった糸
も、糸通路入口から内部に向かう吸引力を使って確実に
糸出しが行える。
【0014】請求項6の発明は、上記糸出し紡績は、旋
回流発生ノズルの旋回流と、この旋回流と逆方向で、中
空ガイド軸体の糸通路に圧空を噴射する糸出しノズルの
旋回流とを使って結束紡績糸を製造する結束紡績である
請求項5記載の紡績方法である。これにより、結束紡績
原理を使って確実な糸出しが行える。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適実施の形態
を添付図面にしたがって説明する。
【0016】まず、全体構成を図2で説明する。
【0017】図2は、本発明に係る紡績糸製造装置の全
体概略図を示したものである。
【0018】図2に示すように、紡績糸製造装置1は、
原料のスライバーSを製造する糸番手に応じた所定の太
さの繊維束Fにドラフトするドラフト装置2と、コア繊
維Cを供給するコア繊維供給装置3と、コア繊維Cとド
ラフトされた繊維束Fが供給される紡績部4と、紡績部
4から排出される実撚り状の紡績糸Yを巻き取ってパッ
ケージPにする巻き取り部5とを備えており、これらを
1ユニットとして構成されている。
【0019】ドラフト装置2は、上流側より、バックロ
ーラー6、サードローラー7、エプロンベルトが掛けら
れたセカンドローラー8、フロントローラー9を備えて
おり、ローラー間の周速差を利用して、スライバーSを
所定の太さの繊維束Fにドラフトするものである。
【0020】コア繊維供給装置3は、コア繊維巻糸体b
から解舒されたコア繊維Cを、エア噴出装置であるエア
サッカー10による空気流で送り出し、漏斗状ガイド1
1を介して紡績部4に供給するものである。エアサッカ
ー10と漏斗状ガイド11との間には、コア繊維Cを把
持及び切断可能なクランプカッター35が設けられてい
る。漏斗状ガイド11は、例えば、フロントローラー9
上流側に配置されているので、コア繊維Cがフロントロ
ーラー9上流側から繊維束Fと共に紡績部4に供給され
るようになっている。コア繊維Cとしては、例えば、ポ
リエステル等の合成繊維であるマルチフィラメント糸を
用いている。
【0021】紡績部4は、軸方向に貫通する糸通路が形
成された中空ガイド軸体13と、中空ガイド軸体13の
先端部に旋回流を作用させる旋回流発生ノズル12とよ
り構成され、ドラフト装置2から供給された綿等の繊維
束Fに、通常紡績を施して実撚り状の紡績糸Yを形成す
るものである。
【0022】巻き取り部5は、上流側の紡績部4から排
出される紡績糸Yを下流側に送り出す糸送り装置14、
紡績糸Yの良否(太さ)を判断し、所望の紡績糸Yが通
過しない場合は紡績糸Yを切断するヤーンクリアラー1
5などを備えている。糸送り装置14としては、紡績糸
Yをニップして送り出すデリベリローラー16とニップ
ローラー17とを用いている。
【0023】紡績糸製造装置1は、通常、並列(図では
紙面に垂直方向)に複数台並べた多ユニットとして用い
られる。各ユニットの巻き取り部5の背面には、1台の
糸継ぎ装置18が走行可能に設けられている。糸継ぎ装
置18は、上下方向に旋回自在な紡出側糸吸引部材1
9、糸継部20(機械式ノッター又は空気式スプライサ
ー)、巻取側糸吸引部材34などを備えている。
【0024】この糸継ぎ装置18は、あるユニットで糸
切れが発生した際、指定されたユニットの位置まで走行
して停止し、紡出側糸吸引部材19の先端が紡績部4の
糸排出口まで移動して紡績部4から排出される紡績糸Y
を吸引捕捉した後、紡出側糸吸引部材19を下方に旋回
させて引き出した紡績糸Yを糸継部20に導入するとと
もに、巻取側糸吸引部材34によりパッケージP側の紡
績糸Yを吸引補足した後、該巻取側糸吸引部材34を上
方に旋回させて引き出した紡績糸Yを糸継部20に導入
し、糸継部20により、糸出しされた紡績糸Yと、パッ
ケージPから引き出された紡績糸Yとを自動的に糸継ぎ
するものである。
【0025】図2の紡績糸製造装置1では、各紡績ユニ
ット毎にコア繊維巻糸体b及びコア繊維供給装置3(エ
アサッカー10、クランプカッター35、漏斗状ガイド
11等)を設けた例で説明したが、紡績ユニットに沿っ
て走行する糸継ぎ装置18に、コア繊維巻糸体及びコア
繊維供給装置を設けてもよい。この場合、コア繊維巻糸
体及びコア繊維供給装置を糸継ぎ装置18に1組設けれ
ばよいので、全体の構成が簡単になるという効果があ
る。
【0026】図3は、本発明に係る紡績糸製造装置の他
の形態の全体概略図を示したものである。
【0027】図3に示すように、紡績糸製造装置70
は、紡績ユニットに沿って走行する糸継ぎ装置71に、
コア繊維供給装置72及びコア繊維巻糸体Bを設けたも
のである。この紡績糸製造装置70では、糸継ぎ装置7
1が全ユニットの糸継ぎに対してコア繊維Cを供給する
必要があるので、コア繊維巻糸体Bとしては、ユニット
数を考慮して図2のコア繊維巻糸体bよりは大きなもの
を用いればよい。その他の構成は、図2の紡績糸製造装
置1とほぼ同じ構成である。
【0028】コア繊維供給装置72は、上下方向に旋回
自在であり、コア繊維巻糸体Bのコア繊維Cをドラフト
装置2のコア繊維供給位置(フロントローラー9の上流
側)まで搬送する略円弧状のコア繊維供給パイプ73
と、該パイプ73内に先端に向かう空気流を発生させる
糸噴出装置と、パイプ73内のコア繊維を切断する糸切
断装置と、パイプ73内で切断された糸を把持する糸把
持装置とを備えている。
【0029】コア繊維巻糸体Bとコア繊維供給パイプ7
3間には、ガイド部材74を設けている。このガイド部
材74は、コア繊維巻糸体Bから解舒されたコア繊維C
をコア繊維供給パイプ73内に案内するものである。
【0030】糸噴出装置としてはエアサッカー、糸切断
装置としてはカッター、糸把持装置としてはクランパ等
を用い、これら各装置の作動は図2の例と同様に行う。
これら糸切断装置、糸把持装置、糸噴出装置は、例え
ば、全てコア繊維供給パイプ73途中にある供給部75
に備えられている。
【0031】コア繊維供給パイプ73は、紡出側糸吸引
部材19と共通の軸回りに、紡出側糸吸引部材19と一
体的に旋回するように旋回自在に支持されており、紡出
側糸吸引部材19が上方に旋回する際、それと共に、先
端部がドラフト装置2のコア繊維供給位置近傍に位置す
るまで上方に旋回する。(図では旋回時の状態を1点鎖
線で描いている。)このように、共通軸回りに一体的に
旋回するようにすると、旋回用の駆動源が1つでよく、
構成が簡単になるという効果がある。
【0032】なお、当然のことながら、コア繊維供給パ
イプ73を紡出側糸吸引部材19と別個に旋回自在にす
ることもできる。
【0033】次に、紡績部4を説明する。
【0034】図4は、本発明に係る紡績部4の断面図を
示したものである。
【0035】図4に示すように、紡績部4は、紡績ノズ
ルである旋回流発生ノズル12と、旋回流発生ノズル1
2内に設けられる中空ガイド軸体13とからなり、旋回
流発生ノズル12の先端(繊維束導入部)がフロントロ
ーラー9の下流側出口近傍となるように配置している。
【0036】旋回流発生ノズル12は、全体が略円筒状
に形成されたノズル本体21からなる。その先端には、
入口キャップ22が若干突出するように取り付けられて
いる。入口キャップ22の軸方向には、フロントローラ
ー9から供給されるコア繊維Cと繊維束Fとを受け入れ
る通路23が形成され、通路23の出口付近にコア繊維
Cと繊維束Fとの広がりを絞るブッシュ24が設けられ
ている。
【0037】ノズル本体21の上流側には、周方向に空
気を流すための環状流路25を形成しており、この環状
流路25から径方向に空気を導き、ブッシュ24の下流
側(中空ガイド軸体13の先端近傍)に空気を噴射する
ためのノズル孔26を複数形成している。各ノズル孔2
6は、上流側から下流側にかけて若干傾斜するようにし
てノズル本体21内に形成されている。一方、ノズル本
体21の下流側には、ノズル孔26から噴射された空気
を、ノズル本体21と中空ガイド軸体13先端部との間
の隙間gを介して外部へ逃がす空間部27を形成してい
る。
【0038】旋回流発生ノズル12は、例えば、環状流
路25に空気供給装置を接続し、その噴射圧が高低切り
替え自在となるようにしてブッシュ24の下流側に旋回
流を発生させるようにしている。
【0039】中空ガイド軸体13は、先端部が若干細く
なるようにして全体を略棒状に形成しており、その軸方
向に断面略円形状の糸通路28を貫通するように形成し
ている。糸通路28は、上流側糸通路28u、中流側糸
通路28m、下流側糸通路28dからなり、その断面積
が上流側から下流側にしたがって大きくなるようにして
いる。
【0040】この中空ガイド軸体13は、その先端部が
ノズル本体21と若干の隙間gを形成するように、か
つ、糸通路28の糸入口29がノズル孔26の出口のす
ぐ下流側となるようにして旋回流発生ノズル12内に挿
入されている。
【0041】中空ガイド軸体13の後端には、例えば、
圧空供給装置30を接続しており、中空ガイド軸体13
内には、圧空供給装置30から供給された圧空を流すた
めの円筒状の圧空流路31を、中流側糸通路28mから
下流側糸通路28dに沿って形成している。この圧空流
路31は、内径が糸通路28より大きく、外径が中空ガ
イド軸体13より小さくなるようにしている。
【0042】糸出しノズル32は、中空ガイド軸体13
内の糸通路28の接線方向に沿って複数形成され、圧空
流路31の上流側端部と糸通路28とを結ぶようにして
いる。糸出しノズル32は、圧空流路31を流れる圧空
を導き、その圧空を糸通路28に噴射し、旋回流発生ノ
ズル12による旋回流とは逆方向の旋回流を糸通路28
内に発生させるようになっている。
【0043】糸通路28は、上流側から下流側になるに
したがって断面積が大きくなるように形成されている。
このため、糸出しノズル32から糸通路28に噴射され
た圧空は、糸通路28に旋回流を発生させつつ糸通路2
8の下流側に向かって流れ、糸排出口33から排出され
る。一方、ノズル孔26から噴射された糸入口29付近
の旋回流は、隙間gを流れて空間部27から外部へ排出
される。
【0044】本実施の形態では、糸通路28の糸入口2
9から糸通路28内部に向かう強い吸引力を発生させて
おり、コア繊維Cと繊維束Fとを糸入口29に引き込
み、糸通路28を挿通させて糸排出口33から糸出しを
するようにしている。
【0045】さて、図1は、本発明の好適実施の形態で
ある紡績方法のON・OFFタイミング図を示したもの
である。
【0046】図1に示すように、本発明の紡績方法は、
紡績開始時、繊維束Fに加えてコア繊維Cを紡績部4に
供給しつつ、糸出し紡績を行って紡績部4の糸排出側か
ら糸出しを行い、糸出し完了後、通常紡績に切り替える
と共にコア繊維Cの供給を停止するものである。
【0047】コア繊維Cの供給は、糸出し紡績から通常
紡績に切り替えた後に停止することで、即ち、糸出し紡
績から通常紡績に切り替えた時点ではまだコア繊維Cが
紡績部4内に存在することで、切り替え時における糸通
路28内の空気流状態の変化による糸切れを防止でき
る。
【0048】糸出し紡績から通常紡績への切り替えは、
紡績糸Yを吸引補足した紡出側糸吸引部材19が下方に
旋回して、紡績部4の下流側に設けられた糸送り装置1
4による紡績糸Yの送り出しが開始した後になされるよ
うにしている。
【0049】通常紡績は、中空ガイド軸体13及びその
入口付近に作用する旋回流を使用して実撚り状の紡績糸
Yを製造する実撚り紡績である。
【0050】糸出し紡績時には、旋回流発生ノズル12
による旋回流に加えて、中空ガイド軸体13の糸通路2
8に圧空を噴射し、糸通路28の糸入口29に糸通路2
8内部に向かう吸引力を発生させるようにしている。こ
の吸引力によって、繊維束Fをコア繊維Cとともに、糸
通路28内に引き込むことができる。
【0051】糸出し紡績は、旋回流発生ノズル12の旋
回流と、この旋回流と逆方向で、中空ガイド軸体13の
糸通路28に圧空を噴射する糸出しノズル32の旋回流
とを使って結束紡績糸を製造する結束紡績である。
【0052】なお、糸出しノズル32は、必ずしも旋回
流を発生させるものである必要はなく、少なくとも、糸
通路28内に繊維束F及びコア繊維Cを引き込む吸引力
を発生できればよい。
【0053】本発明では、紡績開始時に、コア繊維Cを
供給しつつ糸出し紡績を行って糸出しを行い、糸出しし
た紡績糸Yに糸送り装置14によるフィード力が作用し
た後に、糸出しノズル32を停止して、通常紡績に切り
替えると共にコア繊維Cの供給を停止している。
【0054】糸出しの補助として繊維束Fに加えてコア
繊維Cを供給しているので、繊維長の短い原料を用いて
超細番手の糸を製造する場合でも、紡績開始時に、コア
繊維Cの周囲に繊維束Fが巻き付いたコアヤーンCYと
して紡績部4から排出することができる。糸出しノズル
32により、糸通路28の糸入口29に糸通路28内部
に向かう強い吸引力が発生するため、この吸引力によっ
て繊維束F及びコア繊維Cを糸通路28に引き込んで通
過させることができる。その後、糸出しノズル32及び
コア繊維Cの供給を停止しているので、コアヤーンCY
に続いて実撚り状の紡績糸Yが紡績部4から排出され
る。
【0055】このように、糸出し時のみ、通常紡績に加
えて糸出しノズル32の作動及びコア繊維Cの供給を行
うことで、紡績糸Yを確実に糸出しすることができる。
【0056】最初にコアヤーンCYを紡糸し、糸送り装
置14によりフィード力を備えた後、糸出しノズル32
の作動を停止し、その後コア繊維Cの供給のみを停止す
ることにより、通常紡績への切り替えを連続的に行うこ
とができる。切り替え後にコア繊維Cの供給を停止する
ことで、糸出し紡績から通常紡績への切り替え時の糸切
れも防止できる。
【0057】これにより、今まで困難であった繊維長の
短い原料における超細番手の紡糸再開も可能となり、紡
糸再開の成功率も原料に起因せず、安定した効率を確保
することができる。
【0058】コア繊維Cとしては、例えば、ポリエステ
ル等の合成繊維であるマルチフィラメント糸を用いてい
るが、コア繊維Cを含んだ部分は最終的に除去されてパ
ッケージPに巻き取られるので、周囲に繊維束Fが巻き
付いたコアヤーンとして糸通路28を挿通できる太さの
ものであれば、いかなるものを用いてもよい。
【0059】次に、本発明の作用を説明する。
【0060】図5は、図4に示した紡績部4の通常紡績
時における拡大断面図を示したものである。
【0061】図5に示すように、通常紡績時、ドラフト
装置でドラフトされた繊維束Fは、旋回流発生ノズル1
2の旋回流(図では右向き)により、紡績部4内の糸通
路28に導入される。繊維束Fを構成する繊維の先端
は、先行する繊維束Fに引かれて中空ガイド軸体13に
糸入口29から糸通路28内部へと導かれる。繊維束F
を構成する繊維の後端は、紡績部4の入口近傍にあるフ
ロントローラー9による拘束力がなくなると、旋回流発
生ノズル12の旋回流の軸方向分力により繊維束Fより
分離して中空ガイド軸体13の糸入口29から反転する
と共に繊維束Fを構成する繊維の先端が糸通路28に引
き込まれることにより、旋回流発生ノズル12の旋回流
で、先行する繊維束Fの周囲に巻き付いて実撚り状の紡
績糸Yとして糸通路28から排出され、その実撚り状の
紡績糸Yが巻き取り部5で巻き取られてパッケージPと
なる。このとき、糸出しノズル32から圧空は噴射され
ていない。
【0062】図6は、図4に示した紡績部4の糸出し紡
績時における拡大断面図を示したものである。
【0063】糸切れ時は、バックローラー7停止により
スライバーSの供給が停止し、糸送り装置14も停止す
る。
【0064】図6に示すように、紡績再開時には、ドラ
フト装置2のローラーのうち、停止していたローラーで
あるバックローラー6及びサードローラー7が再駆動し
て繊維束Fが紡績部4に供給される。バックローラー6
及びサードローラー7の再駆動に合わせ、コア繊維供給
装置3の作動(エアサッカー10による糸送り)によ
り、フロントローラー9の上流側から繊維束Fと合わさ
るようにコア繊維Cの供給が開始されるとともに、旋回
流発生ノズル12及び糸出しノズル32の作動が開始さ
れる。
【0065】紡績部4に供給されたコア繊維Cと繊維束
Fとは、逆方向に旋回する2つの旋回流を使ったいわゆ
る結束紡績原理によって結束糸状のコアヤーンCYとし
て糸出しされる。
【0066】糸出しされた結束糸状のyを紡出側糸吸引
部材19で引き出して、コアヤーンyにデリベリーロー
ラー16によるフィード力が作用した後、旋回流発生ノ
ズル12は作動したまま糸出しノズル32の作動を停止
して通常紡績に切り替えると共に、その直後にコア繊維
Cの供給を停止し、糸継ぎ装置18でコア繊維Cを含む
部分(コアヤーンCY)を除去すると共に、パッケージ
Pから引き出された実撚り状の紡績糸Yと糸継ぎするこ
とで、巻き付き繊維が多い正常な実撚り状(リング糸に
似た)の紡績糸Yのみが巻き取られてパッケージPにな
る。
【0067】本発明では、紡績開始時(初期の紡績開始
時及び糸切れ後の待機状態からの紡績開始時を含む)
に、コア繊維Cを供給しつつ糸出し紡績を行って糸出し
を行った後、糸出しノズル32を停止して通常紡績に切
り替えると共にコア繊維Cの供給を停止している。
【0068】糸出しの補助として繊維束Fに加えてコア
繊維Cを供給しているので、繊維長の短い原料を用いて
も、紡出側糸吸引部材19により引き出し可能な形態の
糸(コアヤーンCY)として紡績部4から排出できる。
【0069】このように、本発明によれば、繊維長の短
い原料を使用する場合のように、糸出しが困難な条件で
も確実に糸出しが行える。言い換えれば、繊維長の短い
原料で超細番手の糸を製造する場合でも、紡績開始時に
紡績部4の排出側から糸継部20に導入するために引き
出し可能な糸を排出し、紡績再開を自動的に行える。コ
アヤーンCYを紡糸し、糸送り装置14によりフィード
力を備えた後、糸出しノズル32の作動を停止し、その
後繊維束Fの供給を継続したままコア繊維Cの供給を停
止することにより、通常紡績の下でコア繊維Cを含まな
い紡績糸Yの製造に自動的に切り替えることができる。
糸出し紡績から通常紡績への切り替え時の糸切れも防止
できる。また、下流側に向かう糸送り作用を連続的に作
用させることができ、確実な糸出し及び糸出し後の糸継
ぎ動作が行える。
【0070】中空ガイド軸体13入口付近の旋回流だけ
では引き出し可能な糸として排出されないが、本発明に
おいては、糸出しノズル32を設けているので、糸通路
28の糸入口29に糸通路28内部に向かう吸引力を発
生させることができ、この吸引力を使って確実な糸出し
が行える。
【0071】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明によれば次のごとき優れた効果を発揮する。
【0072】(1)糸出しが困難な条件でも確実に糸出
しが行える。(紡績開始時に紡績部の排出側から引き出
し可能な糸を排出できる。) (2)糸出し紡績から実撚り紡績への切り替え時(中空
ガイド軸体内部に向かう吸引力の停止時)に起こる糸切
れを防止できる。
【0073】(3)糸送り装置により下流側への糸送り
が開始した後に吸引力を停止することにより、下流側に
向かう糸送り作用を連続的に作用させることができ、確
実な糸出し及び糸出し後の糸継ぎ動作が行える。
【0074】(4)巻き付き繊維が多い実撚り状(リン
グ糸に似た)の紡績糸が製造できる。
【0075】(5)糸通路の糸入口から糸通路内部に向
かう吸引力を使って確実な糸出しが行える。
【0076】(6)結束紡績原理を使って確実に糸出し
が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適実施の形態を示すON・OFFタ
イミング図である。
【図2】本発明に係る紡績糸製造装置の全体概略図であ
る。
【図3】本発明に係る紡績糸製造装置の他の形態の全体
概略図である。
【図4】本発明に係る紡績部の断面図である。
【図5】図4に示した紡績部の通常紡績時における拡大
断面図である。
【図6】図4に示した紡績部の糸出し紡績時における拡
大断面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 芳久 京都府京都市伏見区竹田向代町136番地 村田機械株式会社本社工場内 Fターム(参考) 4L036 MA33 MA35 MA39 PA21 PA31 PA41 PA45 PA46 RA24 UA21 4L056 AA14 AA19 BA05 BD12 EB04 EB12 EB18 EB28 EC75

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸方向に糸通路が形成された中空ガイド
    軸体と、該中空ガイド軸体の先端部に旋回流を作用させ
    る旋回流発生ノズルとにより構成される紡績部で、ドラ
    フト装置から供給される繊維束に、通常紡績を施して紡
    績糸を製造する紡績方法において、紡績開始時、上記繊
    維束に加えてコア繊維を紡績部に供給しつつ、糸出し紡
    績を行って紡績部の糸排出側から糸出しを行い、糸出し
    完了後、通常紡績に切り替えると共にコア繊維の供給を
    停止することを特徴とする紡績方法。
  2. 【請求項2】 コア繊維の供給は、糸出し紡績から通常
    紡績に切り替えた後に停止する請求項1記載の紡績方
    法。
  3. 【請求項3】 糸出し紡績から通常紡績への切り替え
    は、上記紡績部の下流側に設けられた糸送り装置による
    紡績糸の送り出しが開始した後になされる請求項1又は
    2記載の紡績方法。
  4. 【請求項4】 上記通常紡績は、中空ガイド軸体及びそ
    の入口付近に作用する旋回流を使用して実撚り状の紡績
    糸を製造する実撚り紡績である請求項1〜3のいずれか
    に記載の紡績方法。
  5. 【請求項5】 糸出し紡績時には、上記旋回流発生ノズ
    ルによる旋回流に加えて、中空ガイド軸体の糸通路に圧
    空を噴射して糸通路入口に内部に向かう吸引力を発生さ
    せる請求項1〜4のいずれかに記載の紡績方法。
  6. 【請求項6】 上記糸出し紡績は、旋回流発生ノズルの
    旋回流と、この旋回流と逆方向で、中空ガイド軸体の糸
    通路に圧空を噴射する糸出しノズルの旋回流とを使って
    結束紡績糸を製造する結束紡績である請求項5記載の紡
    績方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6655122B2 (en) * 2000-09-01 2003-12-02 Murata Kikai Kabushiki Kaisha Core yarn manufacturing machine and core yarn manufacturing method
JP2005120500A (ja) * 2003-10-15 2005-05-12 Murata Mach Ltd 紡績糸及びその製造方法
JP2014522919A (ja) * 2011-07-01 2014-09-08 マシーネンファブリク リーター アクチェンゲゼルシャフト 粗糸を製造する粗紡機並びにスライバに準備紡績する方法

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