JP2002240129A - 熱可塑性樹脂の二層押出成形方法 - Google Patents
熱可塑性樹脂の二層押出成形方法Info
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Abstract
り溶融温度の高い熱可塑性樹脂で被覆した二層の熱可塑
性樹脂製品を、塩素系ガスを発生させずに、押出成形で
きるようにした方法を提供する 【解決手段】押出成形機として、内側金型8と中間金型
9と外側金型10とから成る内外3重構造のダイ部3を
備えるものを用い、内側金型8内の樹脂通路12を介し
て溶融温度が比較的低い第1の熱可塑性樹脂(PVC樹
脂)6aと、中間金型9と外側金型10との間の樹脂通
路13を介して溶融温度が比較的高い第2の熱可塑性樹
脂(PP樹脂またはABS樹脂)6bとを押出す。内側
金型8と中間金型9との間に断熱材11を介設し、内側
金型8の温度を中間金型9の温度より低温に維持して、
第1の熱可塑性樹脂6aが熱分解することを防止する。
Description
PVC樹脂などの溶融温度が比較的低い熱可塑性樹脂
を、PP樹脂またはABS樹脂などの溶融温度が比較的
高い熱可塑性樹脂で被覆して成る二層の熱可塑性樹脂製
品を成形する方法に関する。
り、ペンタン含有のポリスチレン樹脂から成る発泡性樹
脂に、PVC樹脂から成る非発泡性樹脂を被覆して二層
の熱可塑性樹脂製品を成形するものが知られている。こ
のもので用いる押出成形機は内側金型と外側金型とから
成る内外2重構造のダイ部を備えており、内側金型内の
樹脂通路を介してポリスチレン樹脂を溶融状態で押出
し、内側金型と外側金型との間の樹脂通路を介してPV
C樹脂を溶融状態で押出している。このようにして得ら
れる熱可塑性樹脂製品は、被覆用にPVC樹脂を用いる
のでリサイクルなどのため樹脂製品を溶融させる際にP
VC樹脂が高温で熱分解して塩素系ガスが発生する。
外2重構造のダイ部を備えた押出成形機を用い、PVC
樹脂を内側金型内の樹脂通路を介して押出し、PP樹脂
またはABS樹脂を内側金型と外側金型との間の樹脂通
路を介して押出すと、PVC樹脂から成る芯材を、PP
樹脂またはABS樹脂で被覆した二層の熱可塑性樹脂製
品を成形できる。この製品はリサイクルのために溶融し
ても、塩素系ガスの大気中への放出が抑制され、有利で
ある。ところが、このような押出成形方法では、溶融温
度が比較的高いPP樹脂またはABS樹脂を溶融状態に
保つため、内側と外側の両金型を比較的高温に加熱する
必要があり、内側金型内のPVC樹脂は熱分解を起こし
て安定した溶融状態を保つことができなくなる。また、
PVC樹脂が熱分解すると塩素系ガスが発生し、これが
押出成形機の金型などの金属部分に接触して金属腐食の
原因になるなどの不具合が生じる。
C樹脂を用いても、塩素系ガスを発生させずに、二層の
熱可塑性樹脂製品を押出成形できるようにした方法を提
供することを課題としている。
め、本発明は、溶融温度が比較的低い第1の熱可塑性樹
脂と溶融温度が比較的高い第2の熱可塑性樹脂とを二層
に押出成形する方法において、押出成形機として、内側
金型と中間金型と外側金型とから成る内外3重構造のダ
イ部を備えるものを用い、内側金型内の樹脂通路を介し
て第1の熱可塑性樹脂と、中間金型と外側金型との間の
樹脂通路を介して第2の熱可塑性樹脂とを押出すと共
に、内側金型と中間金型との間に断熱材を介設して、内
側金型の温度を中間金型の温度より低温に維持してい
る。
温度を第2の熱可塑性樹脂の溶融温度に合わせて比較的
高温に加熱しても、内側金型と中間金型との間に断熱材
を介設しているので内側金型に中間金型からの熱が伝導
されず、内側金型の温度を第1の熱可塑性樹脂の溶融温
度に合わせた比較的低温に維持して、第1の熱可塑性樹
脂を安定した溶融状態のまま押出すことができる。
VC樹脂、第2の熱可塑性樹脂としてPP樹脂またはA
BS樹脂を用いても、押出成形の際にPVC樹脂が熱分
解して塩素系ガスを発生、放出することを防ぐことがで
き、この塩素系ガスに起因する押出成形機の金型などの
金属部分の腐食を防止することができる。
を筒形状に成形する二軸押出成形機1の概要を示す。二
軸押出成形機1は、シリンダ部2a、2b、ダイ部3、
サイジング部4、冷却部5とから成り、二層の熱可塑性
樹脂製品の原料たる熱可塑性樹脂のうち、溶融温度が比
較的低い第1の熱可塑性樹脂6aと溶融温度が比較的高
い第2の熱可塑性樹脂6bとが、それぞれ図外のホッパ
に連なるシリンダ2a、2b内の各スクリュー7a、7
bにより押出軸方向に輸送されてダイ部3から押出さ
れ、サイジング部4で中子4aにより二層の熱可塑性樹
脂6a、6bが筒形状に成形された後に、冷却部5を通
って、最終的に、二層の熱可塑性樹脂製品が得られるよ
うに構成されている。
中間金型9と外側金型10とから成る内外3重構造に構
成されており、内側金型8と中間金型9との間に断熱材
11を介設している。
ダ部2aに連通する樹脂通路12になっており、また、
中間金型9と外側金型10との間に環状の空隙を設け
て、該空隙をシリンダ部2bに連通する樹脂通路13に
している。
々温度調整用ヒータ8a、9aが埋設され、また、外側
金型10にも外周にバンドヒータ10aが巻装されてい
る。
a、2bから溶融状態の第1の熱可塑性樹脂6a、6b
がスクリュー7a、7bにより樹脂通路12、13に供
給される。このとき、図2に示すように、中間金型9と
外側金型10とは各ヒータ9a、10aにより第2の熱
可塑性樹脂6bの溶融温度に合わせた比較的高温に温度
調整され、樹脂6bは安定した溶融状態を保って樹脂通
路13を流れる。また、内側金型8はヒータ8aによ
り、第1の熱可塑性樹脂6aの溶融温度に合わせた比較
的低温に温度調整され、且つ、高温の中間金型9から内
側金型8への熱伝導が断熱材11で遮断されるため、第
1の熱可塑性樹脂6aも安定した溶融状態を保って樹脂
通路12を流れる。
熱可塑性樹脂6bが外側金型10に連続する軸方向先方
の狭窄部14で樹脂通路12から押出される第1の熱可
塑性樹脂6aの外周に積層される。その後、サイジング
部4内で二層の熱可塑性樹脂6a、6bが中子4aによ
り筒形状に成形される。
a、6bはそれぞれ溶融状態を保てる程度に高温であ
り、上記積層に際し、比較的高温に保たれた第2の熱可
塑性樹脂6bの熱が伝導されて、第1の熱可塑性樹脂6
aの第2の熱可塑性樹脂6bに対する接触面近傍から分
解ガスや揮発分が発生することがある。しかし、第1の
熱可塑性樹脂6aから分解ガスや揮発分が発生しても、
第1の熱可塑性樹脂6aの上記接触面は、第2の熱可塑
性樹脂6bにより被覆されるので、発生する分解ガスや
揮発分は熱可塑性樹脂製品の内部にごく微小の気泡とし
て密封され、外部には放出されない。
れた二層の熱可塑性樹脂6a、6bは、続いて冷却部5
で水冷パイプ等の冷却手段5aにより冷却され、最終的
に筒形状の二層成形樹脂製品として成形される。
C樹脂を、第2の熱可塑性樹脂6bとしてPP樹脂また
はABS樹脂を用いた場合、内側金型8を比較的低温に
維持して、押出成形の際のPVC樹脂の熱分解による塩
素系ガスの発生・放出を防止することができるので、こ
の塩素系ガスに起因する金型など金属部分の腐食を招く
ことはない。
によれば、押出成形により、芯材に用いる熱可塑性樹脂
に対して、それより溶融温度が高い熱可塑性樹脂で被覆
した二層の熱可塑性樹脂製品を、芯材に用いる熱可塑性
樹脂から分解ガスや揮発分を外部に放出することなく押
出成形できる。したがって、芯材の原料としてPVC樹
脂を用いても、塩素系ガスを外部に放出せずに製品を押
出成形でき、且つ、押出成形機の耐久性の悪化も生じな
い。
面図
脂 8 内側金型 9 中間金型 10 外側金型 11 断熱材 12、13 樹脂通路
Claims (1)
- 【請求項1】溶融温度が比較的低い第1の熱可塑性樹
脂、例えばPVC樹脂と溶融温度が比較的高い第2の熱
可塑性樹脂、例えばPP樹脂またはABS樹脂とを二層
に押出成形する方法において、押出成形機として、内側
金型と中間金型と外側金型とから成る内外3重構造のダ
イ部を備えるものを用い、内側金型内の樹脂通路を介し
て第1の熱可塑性樹脂と、中間金型と外側金型との間の
樹脂通路を介して第2の熱可塑性樹脂とを押出すと共
に、内側金型と中間金型との間に断熱材を介設して、内
側金型の温度を中間金型の温度より低温に維持すること
を特徴とする熱可塑樹脂の二層押出成形方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001043657A JP4510308B2 (ja) | 2001-02-20 | 2001-02-20 | 熱可塑性樹脂の二層押出成形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002240129A true JP2002240129A (ja) | 2002-08-28 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023156168A1 (de) * | 2022-02-21 | 2023-08-24 | KraussMaffei Extrusion GmbH | Extrusionswerkzeug und extrusionsanlage |
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-
2001
- 2001-02-20 JP JP2001043657A patent/JP4510308B2/ja not_active Expired - Fee Related
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