JP3506444B2 - インフレーションフィルム成形装置 - Google Patents

インフレーションフィルム成形装置

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  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は熱可塑性樹脂のインフレ
ーションフィルム成形装置に関し、特に高透明フィルム
製造に適したフィルム成形装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】インフレーションによるフィルムの製造
は、高密度ポリエチレン(以下HDPEという。)、低
密度ポリエチレン(以下LDPEという。)等のポリオ
レフィンフィルム製造に多く用いられている。 【0003】中でもいわゆるバランスフィルムと称され
る高密度ポリエチレンフィルムは、ポリプロピレンフィ
ルム、低密度ポリエチレンフィルムに比し、低温特性、
強度のバランスに優れているところからショッピングバ
ッグ等の包装用フィルムとして多量に使用されている。
しかし、透明性に欠けるため、高透明フィルムの開発が
望まれていた。 【0004】そこで直鎖状低密度ポリエチレン(以下L
LDPEという。)を原料として、高強度を維持するた
めにフロストライン高さを大きくしたロングネックタイ
プ(図1参照)による高速でのインフレーションフィル
ムの製造法を行ったところ、樹脂の溶融張力が低いため
安定性が悪く、高速成形が困難であったので押出樹脂温
度を低下させて行った。しかし、押出樹脂温度を低下さ
せるとメルトフラクチャーが起こり易くなり、フィルム
の透明性は著しく失われる。この改良としてダイスのリ
ップギャップを大きくするなどの手段でメルトフラクチ
ャーの防止をはかった。 【0005】このようにして得られたフィルムは、メル
トフラクチャーとして確認できるほどのフィルム表面の
肌荒れはなくともフィルムの透明性(ヘーズ)はポリプ
ロピレンのキャスティングフィルム(以下CPPとい
う。)ほどの透明性は得られなかった。この原因は低温
押出のためやはりミクロな表面の肌荒れが避けられず、
表面ヘーズを大きく悪くさせているものと推定された。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】本発明の第一の課題
は、高透明性で高速成形可能なLLDPEのインフレー
ションフィルム成形装置を開発するものであり、またそ
の適用可能な対象樹脂の範囲を検討することを目的とす
るものである。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明は、押出機の先端
部にスリットを有する環状ダイスと、該環状ダイスより
押出された溶融熱可塑性樹脂を、内圧で膨張させて形成
されるバブルを冷却固化するためのエアリングからなる
冷却手段と、該バブルを連続的に巻き取る巻取手段とを
少なくとも具備するポリオレフィン系樹脂用インフレー
ションフィルム成形装置において、ダイスとダイスから
押し出された溶融バブルが急激に膨張する位置の間に、
該バブルの周囲からその表面を非接触状態で加熱するた
めの加熱手段が設けられ、該加熱手段が、複数に分割さ
れる円環状で、最外側から断熱材、反射板を有し、かつ
円環状の内側の周囲に敷設された複数のヒーターと金網
を敷設した環状体で構成されたことを特徴とするポリオ
レフィン樹脂用インフレーションフィルム成形装置を開
発することにより上記の課題の多くを解決した。 【0008】以下図面により本発明の成形装置を更に具
体的に説明する。図1及び図2は本発明の装置を用いて
フィルムを製造しているときの断面図である。 【0009】通常のバランスフィルム製造に使用されて
いる環状スリットを有するダイス1から押し出された溶
融樹脂バブル3はダイス1の出口から一定の距離のA点
に至り、急激に膨張する。本発明はこのダイス1とA点
の間において溶融樹脂バブル3の周囲からその表面を加
熱するための手段3を設けたインフレーションフィルム
成形装置である。図1及び図2にはこの際内部安定体4
を設けた例を示したが、内部安定体は図1のごとくダイ
ス口径より細くとも良いし、図2のごとく太くとも良
い。また内部安定体4を設けない成形装置であっても本
発明の効果は得られる。 【0010】本発明の対象となる樹脂は、インフレーシ
ョンフィルム成形可能な熱可塑性樹脂であればすべて適
用可能である。例えばLLDPE、LDPE、エチレン
−酢酸ビニル共重合体、HDPE、ポリ塩化ビニル、ポ
リプロピレン、ラジカル重合性モノマーとエチレンとの
共重合体など通常の樹脂に使用可能である。特に溶融張
力をできるだけ高くして押し出すことが要望され、かつ
それに伴ってメルトフラクチャーが生起し易いLLDP
Eのような分子量分布が狭くて溶融張力の低い熱可塑性
樹脂の成形に対して有効である。 【0011】LLDPEを例として説明すると、LLD
PEを原料とするインフレーションフィルム成形は溶融
張力が低いため、溶融樹脂バブルは一般にダイス出口に
おいて急激に膨張するいわゆる低フロストラインタイプ
(図5のタイプ)が用いられ、ダイス出口から一定の距
離のところで急激に膨張するロングネックタイプ(図1
に示すタイプ)のフィルム成形はあまり行われていなか
った。 【0012】ロングネックタイプの成形法によるフィル
ムは、低フロストラインタイプ(図5)のフィルムに比
して強度の高いフィルムが得られ、かつ高速で成形して
も高強度のフィルム製造が可能であるので、この方法に
より高透明フィルムを製造することが望ましい。 【0013】従って本発明のインフレーションフィルム
成形装置は従来発表され、使用されている種々のタイプ
のインフレーションフィルム装置に適用できるものが望
ましいことになる。 【0014】そこでまずLLDPEフィルムのインフレ
ーション成形の問題点を検討したところ、メルトフラク
チャーを起こし易いのはダイスのリップギャップを大き
くすることにより解決しているが、それでも発生すると
きは押出樹脂温度を高くしなければならない。一方、高
速成形のためのバブル安定性のためには押出樹脂温度を
低下させることが必要なことが分かった。 【0015】またこの場合ロングネックタイプの溶融樹
脂バブルは、ダイス出口から膨張点までは樹脂層が厚く
比較的ゆっくりと進み、膨張点に至って急激に膨張する
と共に薄く、かつ高速で引き取られている。 【0016】メルトフラクチャーはダイス出口でスウェ
リングする際、その表面が荒れて膨張点までの間に充分
に緩和せず、フィルム表面にその荒れが残ってくる現象
と考えられる。 【0017】従ってメルトフラクチャーが発生しても膨
張点(A点)までの間に緩和が完了すれば低温での押出
し、即ちバブル安定性を改善できるものと考えられる。 【0018】本発明はこの推論によりダイス出口から膨
張点(A点)までの間においてバブルの表面を緩和でき
るように加熱する手段5を適用することにより、上記課
題の多くを解決した。 【0019】加熱手段5としてはダイス1から膨張点
(A点)に至る間にニクロム線ヒーター、セラミックヒ
ーター、遠赤外線ヒーターなどの輻射加熱方式によるこ
とが好ましい。また極性基を有するポリ塩化ビニル等の
樹脂の場合は輻射加熱の外に誘電加熱方式も使用でき
る。 【0020】加熱手段5の具体的な構造の一例として図
3及び図4に示すごとき加熱手段5が用いられる。 【0021】立ち上がりの際加熱手段5は開いておいて
バブルを通過させ、樹脂バブル3が巻き取り機に到達し
たらこれを閉じて運転するように操作できるように2つ
程度に分割型とする。加熱手段は外側から断熱材51、
反射板52、ヒーター53、金網54等から構成され、
バブルができるだけ均一に加熱できるように構成されて
いる。 【0022】 【作用】ダイス出口から膨張点までの間の溶融樹脂バブ
ルは膨張後のフィルムの数十倍〜数百倍の厚さがあり、
膨張後の速度に比して相当ゆっくりしており、また溶融
樹脂は粘度が高く熱伝導性が小さいため、外周から強く
加熱されても影響は樹脂バブルの表面の薄い部分だけに
止まるようである。 【0023】従って溶融樹脂バブル安定性をはかるため
低温で押し出された樹脂バブルはその表面のみ溶融張力
を低下させるだけで大半は押し出されたままの溶融張力
を維持し、この加熱がバブル安定性に与える影響は小さ
いものと思われる。 【0024】また上記の説明から分かるように高速成形
を目的として可能な限りの低温での押出成形をする場合
のフィルムの表面性質(肌荒れ、表面ヘーズ、平滑性、
光沢など)の改善に有効な装置である。 【0025】特にメルトフラクチャーとして認識はでき
ない微小な表面肌荒れ(表面ヘーズ)は、本装置により
成形するときはこれが著しく改善されていることは、表
面ヘーズが改善されていることからも推定でき、この効
果はLLDPEに限らず、インフレーション成形可能な
熱可塑性樹脂一般に適用できることは容易に理解できる
ものである。 【0026】 【実施例】実施例及び比較例に用いたLLDPE、LD
PE及びHDPEのMFR、密度、MW /MN を表1に
示す。 【0027】フィルム成形に使用した成形機は、スクリ
ュー口径65mmφ、L/D=28の押出機であり、こ
れに100mmφのスパイラルダイス(リップギャップ
1.2mm)をセットし、外径100mmφのフェルト
を巻いたアルミニウム製円筒の安定体及び内径160m
mφのセラミックヒーターを用いてスクリュー回転数を
変えながら、フィルムを成形した。この場合のダイス温
度、引取速度、ブローアップ比(BUR)、バブル表面
加熱温度(赤外線輻射温度計で測定)は表1に示すとお
りである。 【0028】得られたフィルムの物性はJISに準じて
行った。なお、サンプルフィルムの表面に流動パラフィ
ンを塗布してヘーズを測定し、通常のヘーズ値より差し
引いたものを表面ヘーズ値とした。 【0029】 【表1】【0030】 【発明の効果】本発明の装置は、高速成形による生産が
可能であり、メルトフラクチャーの発生し易い樹脂であ
っても透明性の高いインフレーションフィルム成形がで
きる装置である。 【0031】特に熱可塑性樹脂の種類を問わず従来のイ
ンフレーションフィルム装置を若干改造するだけで適用
可能なものである。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の成形装置のダイス付近の運転時の断面
図である。 【図2】本発明の成形装置のダイス付近の他の例であ
る。 【図3】本発明成形装置の加熱手段の平面図である。 【図4】本発明成形装置の加熱手段の断面図である。 【図5】従来の成形装置によるダイス付近の運転時の断
面図である。 【符号の説明】 1 ダイス 2 エアリング 3 溶融樹脂バブル 4 安定体 5 加熱手段 51 断熱材 52 反射板 53 ヒーター 54 金網 A バブル膨張点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−113530(JP,A) 特開 昭56−118829(JP,A) 特開 昭46−5744(JP,A) 特開 平5−245926(JP,A) 特開 平5−245925(JP,A) 特開 平4−27519(JP,A) 特許3407899(JP,B2) 特許3407898(JP,B2) 特許2993719(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 55/00 - 55/30 B29C 47/00 - 47/96

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 押出機の先端部にスリットを有する環状
    ダイスと、該環状ダイスより押出された溶融熱可塑性樹
    脂を、内圧で膨張させて形成されるバブルを冷却固化す
    るためのエアリングからなる冷却手段と、該バブルを連
    続的に巻き取る巻取手段とを少なくとも具備するポリオ
    レフィン系樹脂用インフレーションフィルム成形装置に
    おいて、ダイスとダイスから押し出された溶融バブルが
    急激に膨張する位置の間に、該バブルの周囲からその表
    面を非接触状態で加熱するための加熱手段が設けられ、
    該加熱手段が、複数に分割される円環状で、最外側から
    断熱材、反射板を有し、かつ円環状の内側の周囲に敷設
    された複数のヒーターと金網を敷設した環状体で構成さ
    れたことを特徴とするポリオレフィン樹脂用インフレー
    ションフィルム成形装置。
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