JP2002236354A - 電子線又はx線用ネガ型レジスト組成物 - Google Patents

電子線又はx線用ネガ型レジスト組成物

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豊 阿出川
Kazuya Uenishi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子線またはX線の使用に対して感度、解像
力に優れ、矩形なプロファイルを有し、且つラフネス及
びレジスト液中のパーティクル数を低減させた化学増幅
系ネガ型レジスト組成物を提供する。 【解決手段】 アルカリ可溶性樹脂、酸発生剤、酸によ
り架橋する架橋剤、有機塩基性化合物及び有機溶剤を含
有する化学増幅系ネガ型レジスト組成物であり、酸によ
り架橋する架橋剤は、分子内にベンゼン環原子団を3〜
10個含むフェノール誘導体であり、分子量は2000
以下、ヒドロキシメチル基及びアルコキシメチル基を分
子内にそれぞれ1個以上有し、それらを少なくともいず
れかのベンゼン環原子団に結合している化合物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超LSIや高容量
マイクロチップの製造などの超マイクロリソグラフィプ
ロセスやその他のフォトファブリケーションプロセスに
好適に用いられるネガ型レジスト組成物に関するもので
ある。さらに詳しくは、エキシマレーザー光を含む、X
線、電子線等を使用して高精細化したパターン形成しう
るネガ型フォトレジスト組成物に関するものであり、特
に電子線等の高エネルギー線を用いる半導体素子の微細
加工に好適に用いることのできるネガ型レジスト組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】集積回路はその集積度を益々高めてお
り、超LSIなどの半導体基板の製造に於いてはハーフ
ミクロン以下の線幅から成る超微細パターンの加工が必
要とされるようになってきた。その必要性を満たすため
にフォトリソグラフィーに用いられる露光装置の使用波
長は益々短波化し、今では、遠紫外光やエキシマレーザ
ー光(XeCl、KrF、ArFなど)が検討されるま
でになってきている。更に、電子線あるいはX線により
更に微細なパターン形成が検討されるに至っている。
【0003】特に電子線あるいはX線は次世代もしくは
次々世代のパターン形成技術として位置付けられ、高感
度、高解像かつ矩形なプロファイル形状を達成し得るネ
ガ型レジストの開発が望まれている。電子線リソグラフ
ィーは、加速された電子線がレジスト材料を構成する原
子と衝突散乱を起こす過程でエネルギーを放出し、レジ
スト材料を感光させるものである。高加速化した電子線
を用いることで直進性が増大し、電子散乱の影響が少な
くなり高解像で矩形な形状のパターン形成が可能となる
が、一方では電子線の透過性が高くなり、感度が低下し
てしまう。この様に、電子線リソグラフィーにおいて
は、感度と解像性・レジスト形状がトレードオフの関係
にあり、これを如何に両立し得るかが課題であった。
【0004】従来より、化学増幅型ネガレジストについ
ては種々の酸発生剤が提案されてきた。特公平8−36
35号公報には有機ハロゲン化合物が、特開平2−15
0848、特開平6−199770にヨードニウム塩、
スルホニウム塩が、特開平2−52348、特開平4−
367864、特開平4−367865にCl、Brを
含有する酸発生剤が、特開平4−210960、特開平
4−217249にジアゾジスルホン、ジアゾスルホン
化合物、特開平4−226454にトリアジン化合物、
特開平3−87746、特開平4−291259、特開
平6−236024、米国特許5344742にスルホ
ネート化合物がそれぞれ開示されているが、これらの酸
発生剤では電子線照射下での感度と解像性・レジスト形
状のトレードオフを克服できるものではなかった。ま
た、架橋剤についても従来よりメチロールメラミン、レ
ゾール樹脂、エポキシ化されたノボラック樹脂、尿素樹
脂等が用いられてきているが、これらの架橋剤は、熱に
対して不安定であり、レジスト液とした時の保存安定性
に問題があり、更に電子線照射下での高感度と高解像性
及び矩形なレジスト形状の要求特性を満足できるもので
はなかった。また、形成されたパターンエッジ部のラフ
ネスが大きいという問題を有していたり、レジスト液中
のパーティクル数が多いという問題を有していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、電子線を使用するミクロファブリケーション本来の
性能向上技術の課題を解決することであり、電子線また
はX線の使用に対して感度と解像性・レジスト形状の特
性及びラフネス低減化、液中パーティクル低減化といっ
た性能を満足する電子線又はX線用ネガ型化学増幅系レ
ジスト組成物の開発である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意検討
した結果、ネガ型化学増幅系において、本発明の上記の
諸目的が、感光性組成物のタイプに依存し、特定の架橋
剤を用いることによって達成されることを知り、本発明
に至った。即ち、本発明は下記構成によって達成され
る。 (1) 少なくとも下記(A)、(B)、(C1)、
(D)、及び(E)を含有することを特徴とする電子線
又はX線用ネガ型レジスト組成物。 (A)アルカリ可溶性樹脂 (B)酸発生剤 (C1)分子内にベンゼン環原子団を3〜10個含むフ
ェノール誘導体であり、分子量2000以下、ヒドロキ
シメチル基及びアルコキシメチル基を分子内にそれぞれ
1個以上有し、それらを少なくともいずれかのベンゼン
環原子団に結合している、酸の作用により架橋反応を示
す架橋剤 (D)有機塩基性化合物 (E)有機溶剤 (2) さらに下記(C2)及び/又は(C3)を含有
することを特徴とする(1)記載の電子線又はX線用ネ
ガ型レジスト組成物。 (C2)分子内にベンゼン環原子団を3〜10個含むフ
ェノール誘導体であり、分子量2000以下、ヒドロキ
シメチル基を含まずアルコキシメチル基を分子内に2個
以上有し、それらを少なくともいずれかのベンゼン環原
子団に結合している、酸の作用により架橋反応を示す架
橋剤 (C3)分子内にベンゼン環原子団を3〜10個含むフ
ェノール誘導体であり、分子量2000以下、アルコキ
シメチル基を含まずヒドロキシメチル基を分子内に2個
以上有し、それらを少なくともいずれかのベンゼン環原
子団に結合している、酸の作用により架橋反応を示す架
橋剤 (3) (B)酸発生剤が、下記一般式(I)〜(II
I)のうちのいずれかで示される化合物であることを特
徴とする(1)または(2)に記載の電子線又はX線用
ネガ型レジスト組成物。
【0007】
【化2】
【0008】〔一般式(I)〜(III)において、R1〜R
37は、水素原子、アルキル基、アルコキシル基、ヒドロ
キシル基、ハロゲン原子、又は−S−R38で示せる基を
表す。−S−R38中のR38は、アルキル基又はアリール
基を表す。R1〜R38は、同一であってもよく、異なっ
ていてもよい。R1〜R15の場合、その中から選択され
る二つ以上は互いに直接末端で結合しあい、あるいは酸
素、イオウ及び窒素から選ばれる元素を介して結合しあ
って環構造を形成していてもよい。R16〜R27の場合
も、同じように環構造を形成していてもよい。R28〜R
37の場合も、同じように環構造を形成していてもよい。
-は、有機スルホン酸のアニオンを示す〕 (4) 一般式(I)〜(III)の酸発生剤において、
-が、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、
又はアントラセンスルホン酸の中から選ばれた有機スル
ホン酸のアニオンであり、且つ水素原子の一部若しくは
全部がフッ素原子で置換されているか、或いは水素原子
の一部若しくは全部がフッ素原子で置換された有機基で
置換されていることを特徴とする(3)記載の電子線又
はX線用ネガ型レジスト組成物。
【0009】本発明のネガ型レジスト組成物の態様とし
ては下記及びが挙げられる。 アルカリ可溶性樹脂、酸発生剤、架橋剤、有機塩基
性化合物、有機溶剤を含有するネガ型レジストであっ
て、その架橋剤は、分子内にベンゼン環原子団を3〜1
0個含むフェノール誘導体でなり、分子量は2000以
下、ヒドロキシメチル基及びアルコキシメチル基を分子
内にそれぞれ1個以上有し、それらを少なくともいずれ
かのベンゼン環原子団に結合しているもので、酸によっ
て架橋する架橋剤である。 アルカリ可溶性樹脂、一般式(I)〜一般式(III)
で示される酸発生剤、架橋剤、有機塩基性化合物、有機
溶剤を含有するネガ型レジストであって、その架橋剤
は、分子内にベンゼン環原子団を3〜10個含むフェノ
ール誘導体でなり、分子量は2000以下、ヒドロキシ
メチル基及びアルコキシメチル基を分子内にそれぞれ1
個以上有し、それらを少なくともいずれかのベンゼン環
原子団に結合しているもので、酸によって架橋する架橋
剤である。 本発明においては、上記及びの態様のうち、本発明
の効果がより一層良好になる点での態様が好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明に使用する化合物に
ついて説明する。 (A)本発明で使用されるアルカリ可溶性樹脂 本発明では、酸発生剤などとともにアルカリ可溶性樹脂
を用いる。酸発生剤などとともに用いるアルカリ可溶性
樹脂は、水不溶でアルカリ水溶液に可溶な樹脂である。
酸発生剤などとともに用いられるアルカリ可溶性樹脂と
しては、例えばノボラック樹脂、水素化ノボラツク樹
脂、アセトン−ピロガロール樹脂、ポリ−o−ヒドロキ
シスチレン、ポリ−m−ヒドロキシスチレン、ポリ−p
−ヒドロキシスチレン、水素化ポリヒドロキシスチレ
ン、ハロゲンもしくはアルキル置換ポリヒドロキシスチ
レン、ヒドロキシスチレン−N−置換マレイミド共重合
体、o/p−及びm/p−ヒドロキシスチレン共重合
体、ポリヒドロキシスチレンの水酸基に対する一部O−
アルキル化物(例えば、5〜30モル%のO−メチル化
物、O−(1−メトキシ)エチル化物、O−(1−エト
キシ)エチル化物、O−2−テトラヒドロピラニル化
物、O−(t−ブトキシカルボニル)メチル化物等)も
しくはO−アシル化物(例えば、5〜30モル%のo−
アセチル化物、O−(t−ブトキシ)カルボニル化物
等)、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−
ヒドロキシスチレン共重合体、α−メチルスチレン−ヒ
ドロキシスチレン共重合体、カルボキシル基含有メタク
リル系樹脂及びその誘導体を挙げることができるが、こ
れらに限定されるものではない。上記のアルカリ可溶性
樹脂の中でも、特に好ましいアルカリ可溶性樹脂はノボ
ラック樹脂及びポリ−o−ヒドロキシスチレン、ポリ−
m−ヒドロキシスチレン、ポリ−p−ヒドロキシスチレ
ン及びこれらの共重合体、アルキル置換ポリヒドロキシ
スチレン、ポリヒドロキシスチレンの一部O−アルキル
化、もしくはO−アシル化物、スチレン−ヒドロキシス
チレン共重合体、α−メチルスチレン−ヒドロキシスチ
レン共重合体である。
【0011】上記のノボラック樹脂は、所定のモノマー
を主成分として、酸性触媒の存在下、アルデヒド類と付
加縮合させることにより得られる。所定のモノマーとし
ては、フェノール、m−クレゾール、p−クレゾール、
o−クレゾール等のクレゾール類、2,5−キシレノー
ル、3,5−キシレノール、3,4−キシレノール、
2,3−キシレノール等のキシレノール類、m−エチル
フェノール、p−エチルフェノール、o−エチルフェノ
ール、p−t−ブチルフェノール、p−オクチルフエノ
ール、2,3,5−トリメチルフェノール等のアルキル
フェノール類、p−メトキシフェノール、m−メトキシ
フェノール、3,5−ジメトキシフェノール、2−メト
キシ−4−メチルフェノール、m−エトキシフェノー
ル、p−エトキシフェノール、m−プロポキシフェノー
ル、p−プロポキシフェノール、m−ブトキシフェノー
ル、p−ブトキシフェノール等のアルコキシフェノール
類、2−メチル−4−イソプロピルフェノール等のビス
アルキルフェノール類、m−クロロフェノール、p−ク
ロロフェノール、o−クロロフェノール、ジヒドロキシ
ビフェニル、ビスフェノールA、フェニルフェノール、
レゾルシノール、ナフトール等のヒドロキシ芳香化合物
を単独もしくは2種類以上混合して使用することができ
るが、これらに限定されるものではない。
【0012】アルデヒド類としては、例えばホルムアル
デヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プ
ロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド、フェニルアセ
トアルデヒド、α−フェニルプロピルアルデヒド、β−
フェニルプロピルアルデヒド、o−ヒドロキシベンズア
ルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒド
ロキシベンズアルデヒド、o−クロロベンズアルデヒ
ド、m−クロロベンズアルデヒド、p−クロロベンズア
ルデヒド、o−ニトロベンズアルデヒド、m−ニトロベ
ンズアルデヒド、p−ニトロベンズアルデヒド、o−メ
チルベンズアルデヒド、m−メチルベンズアルデヒド、
p−メチルベンズアルデヒド、p−エチルベンズアルデ
ヒド、p−n−ブチルベンズアルデヒド、フルフラー
ル、クロロアセトアルデヒド及びこれらのアセタール
体、例えばクロロアセトアルデヒドジエチルアセタール
等を使用することができるが、これらの中で、ホルムア
ルデヒドを使用するのが好ましい。これらのアルデヒド
類は、単独でもしくは2種類以上組み合わせて用いられ
る。酸性触媒としては塩酸、硫酸、ギ酸、酢酸、シュウ
酸等を使用することができる。
【0013】こうして得られたノボラック樹脂の重量平
均分子量は、1,000〜30,000の範囲であるこ
とが好ましい。1,000未満では露光部の現像後の膜
減りが大きく、30,000を越えると現像速度が小さ
くなってしまう。特に好適なのは2,000〜20,0
00の範囲である。また、ノボラック樹脂以外の前記ポ
リヒドロキシスチレン、及びその誘導体、共重合体の重
量平均分子量は、2000以上、好ましくは2000〜
30000、より好ましくは2000〜20000であ
る。ここで、重量平均分子量はゲルパーミエーションク
ロマトグラフィーのポリスチレン換算値をもって定義さ
れる。アルカリ可溶性樹脂のアルカリ溶解速度は、0.
261Nテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド
(TMAH)で測定(23℃)して20Å/秒以上のも
のが好ましい。特に好ましくは200Å/秒以上のもの
である。本発明におけるこれらのアルカリ可溶性樹脂
は、単独で用いてもよく、2種類以上混合して使用して
もよい。アルカリ可溶性樹脂の使用量は、レジスト組成
物の全重量(溶媒を除く)を基準として、通常30〜9
0重量%、好ましくは50〜80重量%である。
【0014】(B)酸発生剤 本発明において使用される酸発生剤は、電子線またはX
線の照射により分解して酸を発生する化合物である。こ
の酸発生剤として、前記一般式(I)〜一般式(II
I)で示される化合物が好ましい。一般式(I)〜一般
式(III)中のR1〜R37は、アルキル基、アルコキ
シ基、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、または、−S−
38で示すことができる基である。R1〜R37が表すア
ルキル基は、直鎖状でもよく、分岐状でもよく、環状で
もよい。直鎖状又は分岐状アルキル基としては、例え
ば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、
sec−ブチル基、t−ブチル基など、例えば炭素数1
〜4個のアルキル基を挙げることができる。環状アルキ
ル基としては、例えばシクロプロピル基、シクロペンチ
ル基、シクロヘキシル基など炭素数3〜8個のアルキル
基を挙げることができる。R1〜R37が表すアルコキシ
基は、直鎖状でもよく、分岐状でもよく、環状アルコキ
シ基でもよい。直鎖状又は分岐状アルコキシ基として
は、例えば炭素数1〜8個のもの例えばメトキシ基、エ
トキシ基、ヒドロキシエトキシ基、プロポキシ基、n−
ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、t
−ブトキシ基、オクチルオキシ基などを挙げることがで
きる。環状アルコキシ基としては、例えば、シクロペン
チルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基が挙げられる。
【0015】R1〜R37が表すハロゲン原子としては、
フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子を挙げるこ
とができる。R1〜R37が表す−S−R38中のR38は、
アルキル基、又はアリール基である。R38が表すアルキ
ル基の範囲としては、例えばR1〜R37が表すアルキル
基として既に列挙したアルキル基中のいずれをも挙げる
ことができる。R38が表すアリール基は、フェニル基、
トリル基、メトキシフェニル基、ナフチル基など、炭素
数6〜14個のアリール基を挙げることができる。R1
〜R38が表すアルキル基以下、アリール基までは、いず
れも基の一部に更に置換基を結合して炭素数を増やして
いてもよく、置換基を有していなくてもよい。更に結合
していてもよい置換基としては、好ましくは、炭素数1
〜4個のアルコキシ基、炭素数6〜10個のアリール
基、炭素数2〜6個のアルケニル基を挙げることがで
き、シアノ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アルコキ
シカルボニル基、ニトロ基等も挙げることができる。そ
の他、ハロゲン原子でもよい。たとえば、フッ素原子、
塩素原子、沃素原子を挙げることができる。
【0016】一般式(I)中のR1〜R15で示す基は、
そのうちの2つ以上が結合し、環を形成していてもよ
い。環は、R1〜R15で示す基の末端が直接結合して形
成してもよい。炭素、酸素、イオウ、及び窒素から選択
される1種又は2種以上の元素を介して間接的に結びあ
い、環を形成していてもよい。R1〜R15のうちの2つ
以上が結合して形成する環構造としては、フラン環、ジ
ヒドロフラン環、ピラン環、トリヒドロピラン環、チオ
フェン環、ピロール環などに見られる環構造と同一の構
造を挙げることができる。一般式(II)中のR16〜R
27についても同様のことを言うことができる。2つ以上
が直接又は間接に結合し、環を形成していてもよい。一
般式(III)中のR28〜R37についても同様である。
一般式(I)〜(III)においてX-は、有機スルホン酸
のアニオンを示す。有機スルホン酸は、ベンゼンスルホ
ン酸、ナフタレンスルホン酸、又はアントラセンスルホ
ン酸の中から選ばれた有機スルホン酸であり、且つ水素
原子の一部若しくは全部がフッ素原子で置換されている
か、或いは水素原子の一部若しくは全部がフッ素原子で
置換された有機基で置換されていることが好ましい。フ
ッ素原子で置換される有機基としては、例えば、アルキ
ル基、アルコキシル基、アシル基、アシロキシル基、ス
ルホニル基、スルホニルオキシ基、スルホニルアミノ
基、アリール基、アラルキル基、アルコキシカルボニル
基等を挙げることができる。
【0017】フッ素原子で置換されたアルキル基は、少
なくとも1個のフッ素原子、好ましくは25個以下のフ
ッ素原子で置換された、炭素数1〜12の直鎖状、分岐
状、若しくは環状のアルキル基が好ましく、例えば、ト
リフロロメチル基、ペンタフロロエチル基、2,2,2
−トリフロロエチル基、ヘプタフロロプロピル基、ヘプ
タフロロイソプロピル基、パーフロロブチル基、パーフ
ロロオクチル基、パーフロロドデシル基、パーフロロシ
クロヘキシル基等を挙げることができる。なかでも、全
てフッ素で置換された炭素数1〜4のパーフロロアルキ
ル基が好ましい。フッ素原子で置換されたアルコキシル
基は、少なくとも1個のフッ素原子、好ましくは25個
以下のフッ素原子で置換された、炭素数が1〜12の直
鎖状、分岐状、若しくは環状のアルコキシル基が好まし
く、例えば、トリフロロメトキシ基、ペンタフロロエト
キシ基、ヘプタフロロイソプロピルオキシ基、パーフロ
ロブトキシ基、パーフロロオクチルオキシ基、パーフロ
ロドデシルオキシ基、パーフロロシクロヘキシルオキシ
基等を挙げることができる。なかでも、全てフッ素で置
換された炭素数1〜4のパーフロロアルコキシ基が好ま
しい。フッ素原子で置換されたアシル基は、炭素数が2
〜12で、1〜23個のフッ素原子で置換されているも
のが好ましい。具体的にはトリフロロアセチル基、フロ
ロアセチル基、ペンタフロロプロピオニル基、ペンタフ
ロロベンゾイル基等を挙げることができる。
【0018】フッ素原子で置換されたアシロキシ基は、
炭素数が2〜12で、1〜23個のフッ素原子で置換さ
れているものが好ましい。具体的にはトリフロロアセト
キシ基、フロロアセトキシ基、ペンタフロロプロピオニ
ルオキシ基、ペンタフロロベンゾイルオキシ基等を挙げ
ることができる。フッ素原子で置換されたスルホニル基
としては、炭素数が1〜12で、1〜25個のフッ素原
子で置換されているものが好ましい。具体的にはトリフ
ロロメタンスルホニル基、ペンタフロロエタンスルホニ
ル基、パーフロロブタンスルホニル基、パーフロロオク
タンスルホニル基、ペンタフロロベンゼンスルホニル
基、4−トリフロロメチルベンゼンスルホニル基等を挙
げることができる。フッ素原子で置換されたスルホニル
オキシ基としては、炭素数が1〜12、1〜25個のフ
ッ素原子で置換されているものが好ましい。具体的には
トリフロロメタンスルホニルオキシ、パーフロロブタン
スルホニルオキシ基、4−トリフロロメチルベンゼンス
ルホニルオキシ基等を挙げることができる。フッ素原子
で置換されたスルホニルアミノ基としては、炭素数が1
〜12であって、1〜25個のフッ素原子で置換されて
いるものが好ましい。具体的にはトリフロロメタンスル
ホニルアミノ基、パーフロロブタンスルホニルアミノ
基、パーフロロオクタンスルホニルアミノ基、ペンタフ
ロロベンゼンスルホニルアミノ基等を挙げることができ
る。
【0019】フッ素原子で置換されたアリール基として
は、炭素数が6〜14で、1〜9個のフッ素原子で置換
されているものが好ましい。具体的にはペンタフロロフ
ェニル基、4−トリフロロメチルフェニル基、ヘプタフ
ロロナフチル基、ノナフロロアントラニル基、4−フロ
ロフェニル基、2,4−ジフロロフェニル基等を挙げる
ことができる。フッ素原子で置換されたアラルキル基と
しては、炭素数が7〜10で、1〜15個のフッ素原子
で置換されているものが好ましい。具体的にはペンタフ
ロロフェニルメチル基、ペンタフロロフェニルエチル
基、パーフロロベンジル基、パーフロロフェネチル基等
を挙げることができる。フッ素原子で置換されたアルコ
キシカルボニル基としては、炭素数が2〜13で、1〜
25個のフッ素原子で置換されているものが好ましい。
具体的にはトリフロロメトキシカルボニル基、ペンタフ
ロロエトキシカルボニル基、ペンタフロロフェノキシカ
ルボニル基、パーフロロブトキシカルボニル基、パーフ
ロロオクチルオキシカルボニル基等を挙げることができ
る。
【0020】このようなアニオンの中で、最も好ましい
-はフッ素置換ベンゼンスルホン酸アニオンであり、
中でもペンタフルオロベンゼンスルホン酸アニオンが特
に好ましい。また、上記含フッ素置換基を有するベンゼ
ンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、又はアントラセ
ンスルホン酸は、さらに直鎖状、分岐状あるいは環状ア
ルコキシ基、アシル基、アシロキシ基、スルホニル基、
スルホニルオキシ基、スルホニルアミノ基、アリール
基、アラルキル基、アルコキシカルボニル基(これらの
炭素数範囲は前記のものと同様)、ハロゲン(フッ素を
除く)、水酸基、ニトロ基等で置換されてもよい。以下
に、これらの一般式(I)〜(III)で表される化合物の
具体例を示すが、これに限定されるものではない。
【0021】
【化3】
【0022】
【化4】
【0023】
【化5】
【0024】
【化6】
【0025】
【化7】
【0026】
【化8】
【0027】一般式(I)、一般式(II)の化合物は、
次のような方法で合成できる。例えば、アリールマグネ
シウムブロミドなどのアリールグリニャール試薬とフェ
ニルスルホキシドとを反応させ、得られたトリアリール
スルホニウムハライドを対応するスルホン酸と塩交換す
る。別の方法もある。例えば、フェニルスルホキシドと
対応する芳香族化合物をメタンスルホン酸/五酸化二リ
ンあるいは塩化アルミなどの酸触媒を用いて縮合、塩交
換する方法がある。また、ジアリールヨードニウム塩と
ジアリールスルフィドを酢酸銅などの触媒を用いて縮
合、塩交換する方法などによって合成できる。上記のい
ずれの方法でも、フェニルスルホキシドは、置換基をベ
ンゼン環に置換させていてもよく、そのような置換基が
なくてもよい。一般式(III)の化合物は過ヨウ素酸塩を
用いて芳香族化合物を反応させることにより合成可能で
ある。本発明で使用する酸発生剤の含有量は、全ネガ型
レジスト組成物の固形分に対し、0.1〜20重量%が
適当であり、好ましくは0.5〜10重量%、更に好ま
しくは1〜7重量%である。酸発生剤として、例えば一
般式(I)〜一般式(III)の内のいずれかで表され
るような化合物を含む場合、その含有量は、全ネガ型レ
ジスト組成物の固形分に対し、0.1〜20重量%が適
当であり、好ましくは0.5〜10重量%、更に好まし
くは1〜7重量%である。
【0028】(他の酸発生剤)本発明においては、上記
一般式(I)〜一般式(III)で表わされる化合物以
外の電子線またはX線の照射により分解して酸を発生す
る他の化合物を用いることもできる。また、一般式
(I)〜一般式(III)で表わされる化合物と電子線
またはX線の照射により分解して酸を発生する他の化合
物とを併用してもよい。この場合、一般式(I)〜一般
式(III)で表わされる化合物と電子線またはX線の
照射により分解して酸を発生する他の化合物との比率
は、モル比で100/0〜20/80、好ましくは90
/10〜40/60、更に好ましくは80/20〜50
/50である。そのような他の酸発生剤としては、光カ
チオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色
素類の光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレジスト
等に使用されている電子線またはX線の照射により酸を
発生する化合物及びそれらの混合物を適宜に選択して使
用することができる。たとえばジアゾニウム塩、ホスホ
ニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、セレノニ
ウム塩、アルソニウム塩等のオニウム塩、有機ハロゲン
化合物、有機金属/有機ハロゲン化物、o−ニトロベン
ジル型保護基を有する酸発生剤、イミノスルフォネ−ト
等に代表される光分解してスルホン酸を発生する化合
物、ジスルホン化合物を挙げることができる。
【0029】また、これらの光により酸を発生する基、
あるいは化合物をポリマーの主鎖または側鎖に導入した
化合物、たとえば、特開昭63−26653号、特開昭
55−164824号、特開昭62−69263号、特
開昭63−146038号、特開昭63−163452
号、特開昭62−153853号、特開昭63−146
029号等に記載の化合物を用いることができる。さら
に米国特許第3,779,778号、欧州特許第12
6,712号等に記載の光により酸を発生する化合物も
使用することができる。
【0030】(C) 本発明で使用される架橋剤 本発明においては、酸により架橋する化合物(以下、適
宜、酸架橋剤又は単に架橋剤と称する)として、分子量
が2000以下(好ましくは1200以下、下限は好ま
しくは300)、分子内にベンゼン環を3〜10個(好
ましくは3〜5個)含み、ヒドロキシメチル基及びアル
コキシメチル基を少なくとも各1個以上有し、そのヒド
ロキシメチル基、アルコキシメチル基をその内の少なく
ともいずれかのベンゼン環に集中させ、あるいは振り分
けて結合してなるフェノール誘導体((C1) 架橋剤)
を使用する。ベンゼン環に結合するアルコキシメチル基
としては、炭素数6個以下のものが好ましい。具体的に
はメトキシメチル基、エトキシメチル基、n−プロポキ
シメチル基、i−プロポキシメチル基、n−ブトキシメ
チル基、i−ブトキシメチル基、sec−ブトキシメチ
ル基、t−ブトキシメチル基が好ましい。さらに、2−
メトキシエトキシ基及び、2−メトキシ−1−プロポキ
シ基の様に、アルコキシ置換されたアルコキシ基も好ま
しい。これらのフェノール誘導体の内、特に好ましいも
のを以下に挙げる。
【0031】
【化9】
【0032】
【化10】
【0033】
【化11】
【0034】
【化12】
【0035】
【化13】
【0036】(式中、L1〜L8は、ヒドロキシメチル
基、メトキシメチル基又はエトキシメチル基を示す。た
だし、各化合物は、ヒドロキシメチル基を少なくとも1
個、メトキシメチル基又はエトキシメチル基を少なくと
も1個有する。) 本発明の架橋剤は、ヒドロキシメチル基を有するフェノ
ール誘導体を中間体として、それを部分アルコキシメチ
ル化することにより合成される。ヒドロキシメチル基を
有するフェノール誘導体は、対応するヒドロキシメチル
基を有さないフェノール化合物(上記式においてL1
8が水素原子である化合物)とホルムアルデヒドを塩
基触媒下で反応させることによって得ることができる。
この際、樹脂化やゲル化を防ぐために、反応温度を60
℃以下で行うことが好ましい。具体的には、特開平6−
282067号、特開平7−64285号等に記載され
ている方法にて合成することができる。部分アルコキシ
メチル化は、対応するヒドロキシメチル基を有するフェ
ノール誘導体とアルコールを酸触媒下で反応させること
によって得ることができる。この際、樹脂化やゲル化を
防ぐために、反応温度を100℃以下で行うことが好ま
しい。具体的には、欧州特許EP632003A1等に
記載されている方法にて合成することができる。中間体
のメチロール基からアルコキシメチル基への変換率とし
ては混合物として20〜98%、好ましくは30〜96
%、さらに好ましくは50〜95%(以上NMR測定
値)である。また、全てのメチロール基がアルコキシメ
チル基に完全に置換された化合物の含有量は、20〜9
6%、好ましくは50〜93%、さらに好ましくは60
〜90%(以上HPLC測定値)である。ヒドロキシメ
チル基及びアルコキシメチル基を各々1個以上有し、い
ずれかのベンゼン環に集中させ、あるいは振り分けて結
合してなるこのようなフェノール誘導体は、単独で使用
してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよ
い。上記の(C1)架橋剤は、全レジスト組成物固形分
中、通常3〜70重量%、好ましくは5〜50重量%の
添加量で用いられる。添加量が3重量%未満であると残
膜率が低下する傾向があり、また、70重量%を越える
と解像力が低下し、更にレジスト液の保存時の安定性の
点で余り好ましくない傾向がある。
【0037】また、本発明のネガ型レジスト組成物は、
更に、分子内にベンゼン環原子団を3〜10個(好まし
くは3〜5個)含むフェノール誘導体であり、分子量2
000以下(好ましくは1200以下、下限は好ましく
は300)、ヒドロキシメチル基を含まずアルコキシメ
チル基を分子内に2個以上有し、それらを少なくともい
ずれかのベンゼン環原子団に結合している、酸の作用に
より架橋反応を示す(C2)架橋剤、及び分子内にベン
ゼン環原子団を3〜10個(好ましくは3〜5個)含む
フェノール誘導体であり、分子量2000以下(好まし
くは1200以下、下限は好ましくは300)、アルコ
キシメチル基を含まずヒドロキシメチル基を分子内に2
個以上有し、それらを少なくともいずれかのベンゼン環
原子団に結合している、酸の作用により架橋反応を示す
(C3)架橋剤を含んでいてもよい。(C1)架橋剤に
加え、(C2)又は/及び(C3)架橋剤を併用する場
合は、(C1)〜(C3)架橋剤の合計量として、全レ
ジスト組成物固形分中3〜60重量%、好ましくは5〜
50重量%、更に好ましくは7〜30重量%である。
(C1)〜(C3)架橋剤の合計量に対し、(C2)架
橋剤の含有量は、51〜97重量%が好ましく、更に好
ましくは60〜95重量%であり、(C3)架橋剤の含
有量は、2〜40重量%が好ましく、更に好ましくは3
〜20重量%である。
【0038】本発明において、上記のフェノール誘導体
に加え、例えば以下のような他の架橋剤(i)、(i
i)を併用してもよい。上記の(C1)〜(C3)架橋
剤の合計量と、これと併用しうる他の架橋剤との比率
は、モル比で100/0〜20/80、好ましくは90
/10〜40/60、更に好ましくは80/20〜50
/50である。 (i) N−ヒドロキシメチル基、N−アルコキシメチ
ル基、若しくはN−アシルオキシメチル基を有する化合
物 (ii) エポキシ化合物 これらの架橋剤については以下に詳細に説明する。 (i) N−ヒドロキシメチル基、N−アルコキシメチ
ル基、若しくはN−アシルオキシメチル基を有する化合
物としては、欧州特許公開(以下、「EP−A」と記載
する)第0,133,216号、西独特許第3,63
4,671号、同第3,711,264号に開示された
単量体及びオリゴマー−メラミン−ホルムアルデヒド縮
合物並びに尿素−ホルムアルデヒド縮合物、EP−A第
0,212,482号に開示されたアルコキシ置換化合
物等に開示されたベンゾグアナミン−ホルムアルデヒド
縮合物等が挙げられる。更に好ましい例としては、例え
ば、少なくとも2個の遊離N−ヒドロキシメチル基、N
−アルコキシメチル基、若しくはN−アシルオキシメチ
ル基を有するメラミン−ホルムアルデヒド誘導体が挙げ
られ、中でもN−アルコキシメチル誘導体が特に好まし
い。
【0039】(ii)エポキシ化合物としては、一つ以
上のエポキシ基を含む、モノマー、ダイマー、オリゴマ
ー、ポリマー状のエポキシ化合物を挙げることができ
る。例えば、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンと
の反応生成物、低分子量フェノール−ホルムアルデヒド
樹脂とエピクロルヒドリンとの反応生成物等が挙げられ
る。その他、米国特許第4,026,705号公報、英
国特許第1,539,192号公報に記載され、使用さ
れているエポキシ樹脂を挙げることができる。(C1)
架橋剤以外の架橋剤を併用する場合、(C1)架橋剤を
含め架橋剤の総量は、全レジスト組成物固形分中、3〜
70重量%、好ましくは5〜60重量%、更に好ましく
は7〜40重量%で用いられる。
【0040】(D)有機塩基性化合物 本発明で用いることのできる好ましい有機塩基性化合物
とは、フェノールよりも塩基性の強い化合物である。中
でも含窒素塩基性化合物が好ましい。好ましい化学的環
境として、下記式(A)〜(E)の構造を挙げることが
できる。
【0041】
【化14】
【0042】ここで、R250 、R251 及びR252 は、同
一でも異なってもよく、水素原子、炭素数1〜6個のア
ルキル基、炭素数1〜6個のアミノアルキル基、炭素数
1〜6個のヒドロキシアルキル基又は炭素数6〜20個
の置換もしくは非置換のアリール基を表し、ここで、R
251とR252は、互いに結合して環を形成してもよい。R
253 、R254 、R255 及びR256 は、同一でも異なって
もよく、炭素数1〜6個のアルキル基を表す。更に好ま
しい化合物は、一分子中に異なる化学的環境の窒素原子
を2個以上有する含窒素塩基性化合物であり、特に好ま
しくは、置換もしくは未置換のアミノ基と窒素原子を含
む環構造の両方を含む化合物もしくはアルキルアミノ基
を有する化合物である。
【0043】好ましい具体例としては、置換もしくは未
置換のグアニジン、置換もしくは未置換のアミノピリジ
ン、置換もしくは未置換のアミノアルキルピリジン、置
換もしくは未置換のアミノピロリジン、置換もしくは未
置換のインダゾール、イミダゾール、置換もしくは未置
換のピラゾール、置換もしくは未置換のピラジン、置換
もしくは未置換のピリミジン、置換もしくは未置換のプ
リン、置換もしくは未置換のイミダゾリン、置換もしく
は未置換のピラゾリン、置換もしくは未置換のピペラジ
ン、置換もしくは未置換のアミノモルフォリン、置換も
しくは未置換のアミノアルキルモルフォリン等が挙げら
れる。好ましい置換基は、アミノ基、アミノアルキル
基、アルキルアミノ基、アミノアリール基、アリールア
ミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アシル基、アシロ
キシ基、アリール基、アリールオキシ基、ニトロ基、水
酸基、シアノ基である。
【0044】特に好ましい化合物として、グアニジン、
1,1−ジメチルグアニジン、1,1,3,3,−テト
ラメチルグアニジン、イミダゾール、2−メチルイミダ
ゾール、4−メチルイミダゾール、N−メチルイミダゾ
ール、2−フェニルイミダゾール、4,5−ジフェニル
イミダゾール、2,4,5−トリフェニルイミダゾー
ル、2−アミノピリジン、3−アミノピリジン、4−ア
ミノピリジン、2−ジメチルアミノピリジン、4−ジメ
チルアミノピリジン、2−ジエチルアミノピリジン、2
−(アミノメチル)ピリジン、2−アミノ−3−メチル
ピリジン、2−アミノ−4−メチルピリジン、2−アミ
ノ−5−メチルピリジン、2−アミノ−6−メチルピリ
ジン、3−アミノエチルピリジン、4−アミノエチルピ
リジン、3−アミノピロリジン、ピペラジン、N−(2
−アミノエチル)ピペラジン、N−(2−アミノエチ
ル)ピペリジン、4−アミノ−2,2,6,6−テトラ
メチルピペリジン、4−ピペリジノピペリジン、2−イ
ミノピペリジン、1−(2−アミノエチル)ピロリジ
ン、ピラゾール、3−アミノ−5−メチルピラゾール、
5−アミノ−3−メチル−1−p−トリルピラゾール、
ピラジン、2−(アミノメチル)−5−メチルピラジ
ン、ピリミジン、2,4−ジアミノピリミジン、4,6
−ジヒドロキシピリミジン、2−ピラゾリン、3−ピラ
ゾリン、N−アミノモルフォリン、N−(2−アミノエ
チル)モルフォリンなどが挙げられるがこれに限定され
るものではない。これらの含窒素塩基性化合物は、単独
であるいは2種以上一緒に用いられる。酸発生剤と有機
塩基性化合物の組成物中の使用割合は、(酸発生剤)/
(有機塩基性化合物)(モル比)=2.5〜300であ
ることが好ましい。該モル比が2.5未満では低感度と
なり、解像力が低下する場合があり、また、300を越
えると露光後加熱処理までの経時でレジストパターンの
太りが大きくなり、解像力も低下する場合がある。(酸
発生剤)/(有機塩基性化合物)(モル比)は、好まし
くは5.0〜200、更に好ましくは7.0〜150で
ある。
【0045】(E)溶剤類 本発明の感光性組成物は、上記各成分を溶解する溶媒に
溶かして支持体上に塗布する。ここで使用する溶媒とし
ては、エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、シク
ロペンタノン、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、
メチルエチルケトン、エチレングリコールモノメチルエ
ーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、2−
メトキシエチルアセテート、エチレングリコールモノエ
チルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメ
チルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテ
ルアセテート、トルエン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳
酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロ
ピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチ
ル、ピルビン酸プロピル、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、テ
トラヒドロフラン等が好ましく、これらの溶媒を単独あ
るいは混合して使用する。
【0046】(F)本発明の組成物に使用されるその他
の成分 本発明のネガ型レジスト組成物には必要に応じて、更に
染料、界面活性剤などを含有させることができる。 (F)−1 染料 好適な染料としては油性染料及び塩基性染料がある。具
体的にはオイルイエロー#101、オイルイエロー#1
03、オイルピンク#312、オイルグリーンBG、オ
イルブルーBOS,オイルブルー#603、オイルブラ
ックBY、オイルブラックBS、オイルブラックT−5
05(以上オリエント化学工業株式会社製)、クリスタ
ルバイオレット(CI42555)、メチルバイオレッ
ト(CI42535)、ローダミンB(CI45170
B)、マラカイトグリーン(CI42000)、メチレ
ンブルー(CI52015)等を挙げることができる。
【0047】(F)−2 界面活性剤類 上記溶媒に界面活性剤を加えることもできる。具体的に
は、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシ
エチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチ
ルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等の
ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエ
チレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレ
ンノニルフェノールエーテル等のポリオキシエチレンア
ルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオ
キシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタンモノ
ラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタン
モノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビ
タントリオレエート、ソルビタントリステアレート等の
ソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソル
ビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタン
モノパルミテ−ト、ポリオキシエチレンソルビタンモノ
ステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレ
エート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレー
ト等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類
等のノニオン系界面活性剤、エフトップEF301,E
F303,EF352(新秋田化成(株)製)、メガフ
ァックF171,F173 (大日本インキ(株)
製)、フロラ−ドFC430,FC431(住友スリー
エム(株)製)、アサヒガードAG710,サーフロン
S−382,SC101,SC102,SC103,S
C104,SC105,SC106(旭硝子(株)製)
等のフッ素系界面活性剤、オルガノシロキサンポリマー
KP341(信越化学工業(株)製)やアクリル酸系も
しくはメタクリル酸系(共)重合ポリフローNo.7
5,No.95(共栄社油脂化学工業(株)製)等を挙
げることができる。これらの界面活性剤の配合量は、本
発明の組成物中の固形分100重量部当たり、通常、2
重量部以下、好ましくは1重量部以下である。これらの
界面活性剤は単独で添加してもよいし、また、いくつか
の組み合わせで添加することもできる。
【0048】尚、本発明のレジスト組成物は、好ましく
はフッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤を含有す
る。本発明のレジスト組成物には、フッ素系界面活性
剤、シリコン系界面活性剤及びフッ素原子と珪素原子の
両方を含有する界面活性剤のいずれか、あるいは2種以
上を含有することが好ましい。これらの界面活性剤とし
て、例えば特開昭62-36663号、特開昭61-226746号、特
開昭61-226745号、特開昭62-170950号、特開昭63-34540
号、特開平7-230165号、特開平8-62834号、特開平9-544
32号、特開平9-5988号、米国特許5405720号、同5360692
号、同5529881号、同5296330号、同5436098号、同55761
43号、同5294511号、同5824451号記載の界面活性剤を挙
げることができ、下記市販の界面活性剤をそのまま用い
ることもできる。使用できる市販の界面活性剤として、
例えばエフトップEF301、EF303、(新秋田化成(株)製)、
フロラードFC430、431(住友スリーエム(株)製)、メガフ
ァックF171、F173、F176、F189、R08(大日本インキ
(株)製)、サーフロンS−382、SC101、102、103、10
4、105、106(旭硝子(株)製)、トロイゾルS-366(ト
ロイケミカル(株)製)等のフッ素系界面活性剤又はシ
リコン系界面活性剤を挙げることができる。またポリシ
ロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)も
シリコン系界面活性剤として用いることができる。フッ
素系及び/又はシリコン系界面活性剤の配合量は、本発
明の組成物中の固形分を基準として、通常0.001重
量%〜2重量%、好ましくは0.01重量%〜1重量%
である。これらの界面活性剤は単独で添加してもよい
し、また、いくつかの組み合わせで添加することもでき
る。
【0049】精密集積回路素子の製造などにおいてレジ
スト膜上へのパターン形成工程は、基板(例:シリコン
/二酸化シリコン皮覆、ガラス基板、ITO基板等の透
明基板等)上に、本発明のネガ型フォトレジスト組成物
を塗布し、次に電子線描画装置を用いて照射を行い、加
熱、現像、リンス、乾燥することにより良好なレジスト
パターンを形成することができる。本発明のネガ型フォ
トレジスト組成物の現像液としては、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウ
ム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アル
カリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一ア
ミン類、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等の第
二アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン
等の第三アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエ
タノーアミン等のアルコ−ルアミン類、テトラメチルア
ンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒ
ドロキシド、コリン等の第四級アンモニウム塩、ピロー
ル、ピペリジン等の環状アミン類、等のアルカリ類の水
溶液を使用することができる。更に、上記アルカリ類の
水溶液にイソプロピルアルコール等のアルコール類、ノ
ニオン系等の界面活性剤を適当量添加して使用すること
もできる。これらの現像液の中で好ましくは第四アンモ
ニウム塩、更に好ましくは、テトラメチルアンモニウム
ヒドロオキシド、コリンである。
【0050】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明の内容がこれにより限定されるものでは
ない。 1.構成素材の合成例 (1)酸発生剤 1)ペンタフロロベンゼンスルホン酸テトラメチルアン
モニウム塩の合成 ペンタフロロベンゼンスルホニルク
ロリド25gを氷冷下メタノール100mlに溶解さ
せ、これに25%テトラメチルアンモニウムヒドロキシ
ド水溶液100gをゆっくり加えた。室温で3時間攪拌
するとペンタフロロベンゼンスルホン酸テトラメチルア
ンモニウム塩の溶液が得られた。この溶液をスルホニウ
ム塩、ヨードニウム塩との塩交換に用いた。
【0051】2)トリフェニルスルホニウムペンタフロ
ロベンゼンスルホネートの合成 ジフェニルスルホキシド50gをベンゼン800mlに
溶解させ、これに塩化アルミニウム200gを加え、2
4時間還流した。反応液を氷2Lにゆっくりと注ぎ、こ
れに濃塩酸400mlを加えて70℃で10分加熱し
た。この水溶液を酢酸エチル500mlで洗浄し、ろ過
した後にヨウ化アンモニウム200gを水400mlに
溶解したものを加えた。析出した粉体をろ取、水洗した
後酢酸エチルで洗浄、乾燥するとトリフェニルスルホニ
ウムヨージドが70g得られた。トリフェニルスルホニ
ウムヨージド30.5gをメタノール1000mlに溶
解させ、この溶液に酸化銀19.1gを加え、室温で4
時間攪拌した。溶液をろ過し、これに過剰量のペンタフ
ロロベンゼンスルホン酸テトラメチルアンモニウム塩の
溶液を加えた。反応液を濃縮し、これをジクロロメタン
500mlに溶解し、この溶液を5%テトラメチルアン
モニウムヒドロキシド水溶液、および水で洗浄した。有
機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮するとトリフ
ェニルスルホニウムペンタフロロベンゼンスルホネート
(I−1)が得られた。
【0052】3)ジ(4−t−アミルフェニル)ヨード
ニウムペンタフロロベンゼンスルホネートの合成 t−アミルベンゼン60g、ヨウ素酸カリウム39.5
g、無水酢酸81g、ジクロロメタン170mlを混合
し、これに氷冷下濃硫酸66.8gをゆっくり滴下し
た。氷冷下2時間攪拌した後、室温で10時間攪拌し
た。反応液に氷冷下、水500mlを加え、これをジク
ロロメタンで抽出、有機相を炭酸水素ナトリウム、水で
洗浄した後濃縮するとジ(4−t−アミルフェニル)ヨ
ードニウム硫酸塩が得られた。この硫酸塩を、過剰量の
ペンタフロロベンゼンスルホン酸テトラメチルアンモニ
ウム塩の溶液に加えた。この溶液に水500mlを加
え、これをジクロロメタンで抽出、有機相を5%テトラ
メチルアンモニウムヒドロキシド水溶液、および水で洗
浄した後濃縮するとジ(4−t−アミルフェニル)ヨー
ドニウムペンタフロロベンゼンスルホネート(III-1)が
得られた。その他の化合物についても上記と同様の方法
を用いて合成できる。
【0053】(2) 架橋剤 架橋剤〔HM−1〕の合成 1−〔α−メチル−α-(4−ヒドロキシフェニル)エ
チル〕−4−〔α,α−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)エチル〕ベンゼン20g(本州化学工業(株)製T
risp−PA)を10%水酸化カリウム水溶液に加
え、撹拌、溶解した。次にこの溶液を撹伴しながら、3
7%ホルマリン水溶液60mlを室温下で1時間かけて
徐々に加えた。さらに室温下で6時間撹伴した後、希硫
酸水溶液に投人した。析出物をろ過し、十分水洗した
後、メタノール30mlより再結晶することにより、下
記構造のヒドロキシメチル基を有するフェノール誘導体
〔HM−1]の白色粉末20gを得た。
【0054】
【化15】
【0055】架橋剤〔HMM−1〕の合成 上記合成例で得られたヒドロキシメチル基を有するフェ
ノール誘導体〔HM−1〕20gを1リットルのメタノ
ールに加え、加熱撹拌し、溶解した。次に、この溶液に
濃硫酸1mlを加え、6時間加熱還流した。反応液を冷
却し、炭酸カリウム2gをを加えた。この混合物を十分
濃縮した後、酢酸エチル300mlを加えた。この溶液
を水洗した後、濃縮乾固させることにより、下記構造の
メトキシメチル基を有するフェノール誘導体〔HMM−
1〕の白色固体18gを得た。液体クロマトグラフィー
にて架橋剤〔HM−1〕の全てのメチロール基がメトキ
シメチル基に変換された割合を求めたところ70%(面
積比)であり、またNMRから求められた混合物中のメ
チロール基とメトキシメチル基の比は10:90であっ
た。
【0056】
【化16】
【0057】さらに、同様にして以下に示すフェノール
誘導体を合成した。
【0058】
【化17】
【0059】
【化18】
【0060】
【化19】
【0061】
【化20】
【0062】2.実施例〔実施例、比較例〕 (1)レジストの塗設 上記の合成例から選んだ本発明を構成する化合物と比較
用化合物を用いて、下記表1に示す組成のフォトレジス
ト組成物の溶液を調整した。各試料溶液を0.1μmの
フィルターで濾過したのち、スピンコーターを利用し
て、シリコンウェハー上に塗布し、110℃、90秒間
真空吸着型のホットプレートで乾燥して、膜厚0.5μ
mのレジスト膜を得た。
【0063】
【表1】
【0064】表1において使用した略号は下記の内容を
示す。 <樹脂> P−1: ポリ−(p−ヒドロキシスチレン) Mw10,000 Mw/Mn=1.4 P−2: ノボラック樹脂・m−クレゾール/p−クレ
ゾール=45/55(モル比) Mw6,500
【0065】
【化21】
【0066】
【化22】
【0067】PMMHMM−1: 完全にメトキシメチ
ル化されたHMM−1
【0068】<有機塩基> TPI: 2,4,5−トリフェニルイミダゾール <有機溶剤> PGMMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテ
ルアセテート <界面活性剤> W−1: トロイゾルS−366(トロイケミカル社
製)
【0069】(2)レジストパターンの作成 このレジスト膜に電子線描画装置(加速電圧50Ke
V)を用いて照射を行った。照射後にそれぞれ110℃
の真空吸着型ホットプレートで60秒間加熱を行い、
2.38%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイ
ド(TMAH)水溶液で60秒間浸漬し、30秒間水で
リンスして乾燥した。感度は、0.20μmライン(ラ
イン:スペース=1:1)を解像する時の照射エネルギ
ーを感度とし、その照射量における限界解像力(ライン
とスペースが分離解像)を解像力とした。0.20μm
ライン(ライン:スペース=1:1)が解像しないもの
ついては限界の解像力を解像力とし、その時の照射エネ
ルギーを感度とした。プロファイルは、得られたパター
ンの断面形状を走査型電子顕微鏡により観察した。ラフ
ネスは、0.10μmのランアンドスペースパターン
(上層パターン)におけるラインエッジ部分のラフネス
の大きさをSEMにて観察して目視評価した。良好な方
から順にA、B、Cの3段階で評価し、ラインエッジに
ラフネス(凹凸)が殆ど見られないものをAとし、ライ
ンエッジにラフネス(凹凸)が少し見られるものをBと
し、ラインエッジにラフネス(凹凸)が明らかに見られ
るものをCとした。パーティクル数と経時保存後のパー
ティクルの増加数: 上記のように調製したレジスト組
成物溶液(塗液)について調液直後(パーティクル初期
値)と、4℃で1週間放置した後(経時後のパーティク
ル数)の液中のパーティクル数を、リオン社製、パーテ
ィクルカウンターにてカウントした。パーティクル初期
値とともに、(経時後のパーティクル数)−(パーティ
クル初期値)で計算されるパーティクル増加数を評価し
た。パーティクルは、レジスト組成物液1ml中の0.
3μm以上のパーティクル数をカウントした。性能評価
結果を表2に示した。
【0070】
【表2】
【0071】〔評価結果の説明〕表2により、本発明に
係わるレジスト組成物は、高感度、高解像力で矩形なプ
ロファイルを示し、且つラフネス及びレジスト液中のパ
ーティクル数を低減させ得ることが明らかであり、特に
酸発生剤として一般式(I)〜(III)で示される化
合物を併用することにより感度、解像力を大きく向上さ
せ得ることが明らかである。これらにより本発明に係わ
るレジスト組成物が特に電子線照射に好適であり、極め
て優れた性能を示すことが明らかである。
【0072】
【発明の効果】本発明により、感度、解像力に優れ、し
かも矩形なプロファイルを有し、且つラフネス及びレジ
スト液中のパーティクル数を低減させた電子線又はX線
用化学増幅系ネガ型レジスト組成物を提供することがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/027 H01L 21/30 502R (72)発明者 上西 一也 静岡県榛原郡吉田町川尻4000番地 富士写 真フイルム株式会社内 Fターム(参考) 2H025 AA01 AA02 AA03 AB16 AC05 AC06 AD01 BE00 BE07 CB42 CC03 CC17 CC20 4J002 BC121 BH011 CC031 CC101 EB116 EJ047 EJ067 EN028 ER028 EU048 EU118 EU128 EV256 EV296 EV306 FD147 FD206 GP03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも下記(A)、(B)、(C
    1)、(D)、及び(E)を含有することを特徴とする
    電子線又はX線用ネガ型レジスト組成物。 (A)アルカリ可溶性樹脂 (B)酸発生剤 (C1)分子内にベンゼン環原子団を3〜10個含むフ
    ェノール誘導体であり、分子量2000以下、ヒドロキ
    シメチル基及びアルコキシメチル基を分子内にそれぞれ
    1個以上有し、それらを少なくともいずれかのベンゼン
    環原子団に結合している、酸の作用により架橋反応を示
    す架橋剤 (D)有機塩基性化合物 (E)有機溶剤
  2. 【請求項2】 さらに下記(C2)及び/又は(C3)
    を含有することを特徴とする請求項1記載の電子線又は
    X線用ネガ型レジスト組成物。 (C2)分子内にベンゼン環原子団を3〜10個含むフ
    ェノール誘導体であり、分子量2000以下、ヒドロキ
    シメチル基を含まずアルコキシメチル基を分子内に2個
    以上有し、それらを少なくともいずれかのベンゼン環原
    子団に結合している、酸の作用により架橋反応を示す架
    橋剤 (C3)分子内にベンゼン環原子団を3〜10個含むフ
    ェノール誘導体であり、分子量2000以下、アルコキ
    シメチル基を含まずヒドロキシメチル基を分子内に2個
    以上有し、それらを少なくともいずれかのベンゼン環原
    子団に結合している、酸の作用により架橋反応を示す架
    橋剤
  3. 【請求項3】 (B)酸発生剤が、下記一般式(I)〜
    (III)のうちのいずれかで示される化合物であるこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の電子線又はX
    線用ネガ型レジスト組成物。 【化1】 〔一般式(I)〜(III)において、R1〜R37は、水素原
    子、アルキル基、アルコキシル基、ヒドロキシル基、ハ
    ロゲン原子、又は−S−R38で示せる基を表す。−S−
    38中のR38は、アルキル基又はアリール基を表す。R
    1〜R38は、同一であってもよく、異なっていてもよ
    い。R1〜R15の場合、その中から選択される二つ以上
    は互いに直接末端で結合しあい、あるいは酸素、イオウ
    及び窒素から選ばれる元素を介して結合しあって環構造
    を形成していてもよい。R16〜R27の場合も、同じよう
    に環構造を形成していてもよい。R28〜R37の場合も、
    同じように環構造を形成していてもよい。X-は、有機
    スルホン酸のアニオンを示す〕
  4. 【請求項4】 一般式(I)〜(III)の酸発生剤にお
    いて、X-が、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホ
    ン酸、又はアントラセンスルホン酸の中から選ばれた有
    機スルホン酸のアニオンであり、且つ水素原子の一部若
    しくは全部がフッ素原子で置換されているか、或いは水
    素原子の一部若しくは全部がフッ素原子で置換された有
    機基で置換されていることを特徴とする請求項3記載の
    電子線又はX線用ネガ型レジスト組成物。
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