JP2002235831A - 無段変速機 - Google Patents

無段変速機

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JP2002235831A
JP2002235831A JP2001035822A JP2001035822A JP2002235831A JP 2002235831 A JP2002235831 A JP 2002235831A JP 2001035822 A JP2001035822 A JP 2001035822A JP 2001035822 A JP2001035822 A JP 2001035822A JP 2002235831 A JP2002235831 A JP 2002235831A
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shaft
input
gear mechanism
hydraulic motor
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JP2001035822A
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Nobuyuki Tani
信幸 谷
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Daikin Sauer Danfoss Ltd
Original Assignee
Daikin Sauer Danfoss Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 入力軸(1) からの伝達経路が二つに分岐され
て第1経路(L1)側が液圧ポンプ(11)に接続されるととも
に第2経路(L2)側が差動歯車機構(20)の第2入力部材(2
2)に接続され、さらに、液圧モータ(12)が差動歯車機構
(20)の第1入力部材(21)に接続され、差動歯車機構(20)
の出力部材(24)が上記出力軸(2)に接続された無段変速
機において、差動歯車機構(20)へ動力の伝達に用いられ
る歯車列(30)を能力に応じた大きさに小型化可能とし、
装置も小型化する。 【解決手段】 入力軸(1) と差動歯車機構(20)の第1入
力部材(21)とを、入力軸(1) 側の第1かさ歯車(31)と、
差動歯車機構(20)側の第2かさ歯車(32)とからなる歯車
列(30)を介して接続することで、入力軸(1) と出力軸
(2) を直角などの角度で配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ATV(All Terr
ain Vehicles)、バス、トラック、各種建設機械、もし
くは各種産業機械等に用いられる無段変速機に関し、特
に、ハイドロメカニカルトランスミッション(Hydro Me
chanical Transmission ;以下、「HMT」という)と
いわれる無段変速機に関する。このHMTは、流体の静
圧エネルギーを利用する静液圧式トランスミッション
(Hydro Static Transmission ;以下、「HST」とい
う)と、機械式トランスミッション(Mechanical Trans
mission ;以下、「MT」という)とを、遊星歯車機構
等の差動歯車機構を介して組み合わせることにより、無
段階で連続した変速を行うようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の無段変速機として、
米国特許第4,341,131号公報、もしくは、特開
昭54−35560公報により提案されたものが知られ
ている。このHMT(100A)は、図3に示すように、可変
斜板を有する油圧ポンプ(111)及び固定斜板を有する油
圧モータ(112) を閉回路(113) により互いに接続したH
ST(103) と、遊星歯車機構(120) 等を備えたMT(10
4) とを組み合わせたものである。この例では、MT(10
4) は、第1及び第2の2つの遊星歯車機構(120A,120B)
、及び各遊星歯車機構(120A,120B) の作動条件を切換
えるための第1〜第3の3つのクラッチ機構(150A,150
B,150C)等を備え、変速比を、低速回転域、中速回転
域、高速回転域の3つの運転モードに分けて制御するよ
うにしている。
【0003】そして、上記第1〜第3のクラッチ機構(1
50A,150B,150C)のそれぞれの接続状態を断続切換制御す
るとともに、上記油圧ポンプ(111) の可変斜板をHMT
(100A)の変速比に応じて3つの運転モード毎に変更制御
することにより、エンジン等の駆動源からHMT(100A)
の入力軸(101) に入力される回転をHMT(100A)の出力
軸(102) に無段階に変化させて伝達するようにしてい
る。
【0004】この構成では、HMT(100A)の入力軸(10
1) と出力軸(102) とが同一軸心上に位置している。ま
た、油圧ポンプ(111) の回転軸(111a)と油圧モータ(11
2) の回転軸(112a)は、互いに同一軸心上に位置し、か
つHMT(100A)の入出力軸(101,102) に対して平行に位
置している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
構成では、HMT(100A)の入出力軸(101,102) とHST
(103) の回転軸(111a,112a) とが平行であり、各軸上に
遊星歯車機構(120A,120B) や油圧ポンプ(111) 及び油圧
モータ(112) などを配置しているため、ある程度の軸間
距離を必要とする。このため、各軸(101,102)(111a,112
a)間で動力を伝達する歯車列(150,151) が、必要な伝達
能力から定まる径よりも大型化し、装置も大型化してし
まう。
【0006】また、図4に示すように、油圧ポンプ(11
1) の回転軸(111a)と油圧モータ(112) の回転軸(112a)
とが互いに平行に配置されたアキシアルピストン機械
(例えば実公平3−30625号公報参照)をHST(1
03) に利用して、エンジン等の駆動源からHMT(100B)
への入力軸(101) と、HMT(100B)からの出力軸(102)
とを平行に配置する構成も考えられる。この場合、入力
軸(101) は平歯車の歯車列(151) 及び遊星歯車機構(12
0) を介して出力軸(102) に接続されるとともに、入力
軸(101) 上に油圧ポンプ(111) が、出力軸(102) と同心
上に油圧モータ(112)が配置されて、油圧ポンプ(111)
と油圧モータ(112) により閉回路(113) が構成されてい
る。なお、この例では、遊星歯車機構(120) は一段と
し、クラッチ機構を省略した構成としている。このよう
に構成しても、油圧ポンプ(111) の容量を調整して油圧
モータ(112) の出力回転数を変化させることにより、H
MT(100B)の出力軸(102) の回転を無段階に制御でき
る。
【0007】しかし、この場合でも、出力軸(102) の軸
心上に遊星歯車機構(120) などが存在し、両軸(101,10
2) 間に油圧ポンプ(111) と油圧モータ(112) が存在す
ることから、軸間距離を必要以上に大きくしなくてはな
らないため、上記と同様に歯車列(151) を大きな歯車で
構成することが必要になるとともに、装置も大型化して
しまう。
【0008】本発明は、このような問題点に鑑みて創案
されたものであり、その目的とするところは、HMTに
おいて軸間で動力を伝達する歯車列を能力に応じた大き
さに小型化し、装置も小型化できるようにすることであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、入力軸(1) か
ら差動歯車機構(20)への入力部分において、かさ歯車(3
1,32) からなる歯車列(30)を用いるようにしたものであ
る。
【0010】具体的に、本発明が講じた第1の解決手段
は、入力軸(1) と、出力軸(2) と、閉回路(13)を構成す
る液圧ポンプ(11)及び液圧モータ(12)を備えるとともに
該ポンプ(11)及びモータ(12)の少なくとも一方が容量可
変に構成された静液圧式トランスミッション(3) と、二
つの入力部材(21,22) 及び一つの出力部材(24)を有する
差動歯車機構(20)を備えた機械式トランスミッション
(4) とを備え、上記入力軸(1) からの伝達経路が二つに
分岐されて第1経路(L1)側が液圧ポンプ(11)に接続され
るとともに第2経路(L2)側が差動歯車機構(20)の第2入
力部材(22)に接続され、さらに、液圧モータ(12)が差動
歯車機構(20)の第1入力部材(21)に接続され、差動歯車
機構(20)の出力部材(24)が上記出力軸(2) に接続された
無段変速機を前提としている。
【0011】そして、この無段変速機は、上記入力軸
(1) と差動歯車機構(20)の第2入力部材(22)とが、上記
入力軸(1) 側の第1かさ歯車(31)と、上記差動歯車機構
(20)側の第2かさ歯車(32)とからなる歯車列(30)を介し
て接続されていることを特徴としている。
【0012】この第1の解決手段においては、入力軸
(1) の回転力は、二つに分岐されて、第1経路(L1)側で
は液圧ポンプ(11)に入力され、第2経路(L2)側では第
1,第2かさ歯車(31,32) からなる歯車列(30)を介して
差動歯車機構(20)の第2入力部材(22)に入力される。第
1経路(L1)では液圧ポンプ(11)への入力により液圧モー
タ(12)が回転するが、液圧ポンプ(11)と液圧モータ(12)
の少なくとも一方が可変容量に構成されているので、液
圧モータ(12)の回転数は無段階で可変となり、この液圧
モータ(12)の回転が、差動歯車機構(20)の第1入力部材
(21)に伝達される。このようにして差動歯車機構(20)に
2つの入力が与えられると、差動歯車機構(20)の出力部
材(24)は、両入力部材(21,22) の回転数に応じた回転数
で回転する。このため、出力軸(2) が無段階の可変速度
で回転する。
【0013】また、本発明が講じた第2の解決手段は、
上記第1の解決手段において、差動歯車機構(20)が、液
圧モータ(12)の回転軸(14)に連結された太陽ギヤ(21)
と、該太陽ギヤ(21)と同心上に配置された内歯ギヤ(22)
と、太陽ギヤ(21)及び内歯ギヤ(22)に噛合する遊星ギヤ
(23)と、該遊星ギヤ(23)を支持する遊星キャリヤ(24)と
を備えた遊星歯車機構により構成されており、上記第1
かさ歯車(31)が入力軸(1) に固定されるとともに、第2
かさ歯車(32)が上記内歯ギヤ(22)に固定され、さらに、
液圧モータ(12)の回転軸(14)が中空軸に構成されるとと
もに、出力軸(2)が遊星キャリヤ(24)の中心に連結され
て液圧モータ(12)の中空の回転軸(14)を貫通するように
構成されていることを特徴としている。
【0014】この構成において、遊星歯車機構(20)は、
図4の例に示したように1段で構成してもよいし、図3
の例に示したように複数段にしてクラッチ機構を併用
し、運転モード毎に変速比を制御する構成にしてもよ
い。
【0015】この第2の解決手段では、遊星歯車機構(2
0)において、太陽ギヤ(21)が第1入力部材となり、内歯
ギヤ(22)が第2入力部材となる。また、遊星キャリヤ(2
4)が出力部材となる。そして、入力軸(1) の回転が、第
1,第2かさ歯車(31,32) からなる歯車列(30)を介して
内歯ギヤ(22)に与えられる一方、液圧モータ(12)の出力
が太陽ギヤ(21)に与えられると、遊星ギヤ(23)が各入力
回転に応じた速度で公転し、遊星キャリヤ(24)が可変速
度で回転する。遊星キャリヤ(24)は、該遊星キャリヤ(2
4)に連結されたHMT(10)の出力軸(2) に伝達され、該
出力軸(2) が回転する。
【0016】また、本発明が講じた第3の解決手段は、
上記第1の解決手段において、差動歯車機構(20)が、液
圧モータ(12)の回転軸(14)に連結された太陽ギヤ(21)
と、該太陽ギヤ(21)と同心上に配置された内歯ギヤ(22)
と、太陽ギヤ(21)及び内歯ギヤ(22)に噛合する遊星ギヤ
(23)と、該遊星ギヤ(23)を支持する遊星キャリヤ(24)と
を備えた遊星歯車機構により構成されており、上記第1
かさ歯車(31)が入力軸(1) に固定されるとともに、第2
かさ歯車(32)が上記内歯ギヤ(22)に固定され、さらに、
遊星キャリヤ(24)と出力軸(2) とが歯車列(40)を介して
接続されていることを特徴としている。
【0017】このように構成すると、入力軸(1) の回転
が、第2解決手段と同様の経路で遊星歯車機構(20)の各
入力部材(21,22) に伝達されて、遊星キャリヤ(24)が無
段階に可変速度で回転する。そして、この回転が、歯車
列(40)を介して出力軸(2) に伝達され、該出力軸(2) が
可変速度で回転する。
【0018】
【発明の効果】上記第1の解決手段によれば、入力軸
(1) の回転を、第1,第2かさ歯車(31,32) を介して差
動歯車機構(20)に伝達するようにしているので、入力軸
(1) と出力軸(2) とを、平行でなく、直角などの角度で
配置できる。このため、差動歯車機構(20)や油圧ポンプ
(11)及び油圧モータ(12)などの配置が歯車(31,32) のピ
ッチ径の決定に影響することがなくなり、各歯車(31,3
2) を必要以上に大きなピッチ径にせずに、伝達トルク
に応じたサイズに小型化でき、HMT(10)の小型化も可
能となる。
【0019】また、入力軸(1) と出力軸(2) とを一定の
間隔で平行に配置する必要がなくなるため、HMT(10)
の設計の自由度も高くなる。
【0020】さらに、図3や図4に示したように入力軸
(101) と出力軸(102) とが平行なHMT(100A,100B)
は、例えば横置きエンジンの4輪駆動車などに適用した
場合には、出力軸(102) が横向きになるために、ドライ
ブシャフトへの伝達部にかさ歯車などの方向変換用の歯
車列が必要になるが、上記解決手段では出力軸(2) を縦
向きに配置できるためにドライブシャフトに利用するこ
とも可能となり、歯車列の削減を図ることが可能にな
る。また、図3や図4の例ではかさ歯車によるドライブ
シャフトへの動力伝達部がHMT(100A,100B) の出力側
になるのに対し、上記第1の解決手段ではかさ歯車(31,
32) をHMT(10)の入力側の高速回転部分に用いている
ので、かさ歯車(31,32) の歯車列(30)をコンパクトに構
成できる。
【0021】また、上記第2の解決手段によれば、差動
歯車機構(20)を遊星歯車機構として、入力軸(1) と内歯
ギヤ(22)とをかさ歯車(31,32) を介して連結し、遊星キ
ャリヤ(24)に出力軸(2) を連結する具体的な構成によ
り、入力軸(1) と出力軸(2) とが直角などの任意の角度
で配置される。また、液圧モータ(12)の回転軸(14)を中
空にして、その中にHMT(10)の出力軸(2) を貫通させ
ているので、遊星キャリヤ(24)から出力軸(2) への動力
伝達を歯車列を用いずに直接に行うことができる。この
場合、液圧モータ(12)は一部が特殊な構造となるが、差
動歯車機構(20)から出力軸(2) へ動力を伝達する歯車列
が不要であるために、小型化に関して効果が高い利点が
ある。
【0022】また、上記第3の解決手段によれば、遊星
キャリヤ(24)の回転を、歯車列(40)を介して出力軸(2)
に伝達しているので、液圧モータ(12)の回転軸(14)を中
空にするなどの構成が不要となる。このため、遊星キャ
リヤ(24)から出力軸(2) へ動力を伝達する歯車列(40)が
必要になるものの、一般的な液圧モータ(12)を用いるこ
とができるのでコストが安い利点がある。
【0023】
【発明の実施の形態1】以下、本発明の実施形態1を図
面に基づいて詳細に説明する。
【0024】図1は、この実施形態1に係るHMT(10)
の動力伝達系統図である。このHMT(10)は、例えばA
TVなどの4輪駆動車に用いられる無段変速機であっ
て、駆動源であるエンジンのクランクシャフトに接続さ
れる入力軸(1) と、ドライブシャフトとして(またはド
ライブシャフトに連結して)用いられる出力軸(2) と、
HST(3) と、MT(4) とから構成されている。
【0025】HST(3) は、液圧ポンプ(11)及び液圧モ
ータ(12)を備えるとともに、該液圧ポンプ(11)及び液圧
モータ(12)の少なくとも一方が可変容量に構成されてい
る。具体的には、液圧ポンプ(11)は可変斜板を有する容
量可変の斜板式油圧ピストンポンプ(以下、油圧ポンプ
という)により構成され、液圧モータ(12)は固定斜板を
有する容量固定の斜板式油圧ピストンモータ(以下、油
圧モータという)により構成されている。
【0026】このHST(3) は、上記油圧ポンプ(11)と
油圧モータ(12)を互いに接続して閉回路(13)を構成した
もので、油圧ポンプ(11)の容量を調節することにより、
油圧モータ(12)の回転軸(14)を可変速度で駆動するよう
に構成されている。油圧ポンプ(11)の容量は、図示して
いないが、油圧シリンダや、ボールネジ機構などの駆動
機構を用いて可変斜板の角度を調整することで自動制御
される。なお、閉回路(13)には、方向制御弁その他の油
圧部品が設けられているが、図では省略している。
【0027】HST(3) は、図示しないケーシング内に
油圧ポンプ(11)と油圧モータ(12)を収納して一体型に構
成してもよいし、油圧ポンプ(11)と油圧モータ(12)を配
管で接続した構成にしてもよい。
【0028】一方、MT(4) は、二つの入力部材(21,2
2) と一つの出力部材(24)とを有する差動歯車機構とし
て、遊星歯車機構(20)を備えている。遊星歯車機構(20)
は、上記油圧モータ(12)の回転軸(14)に固定された太陽
ギヤ(21)と、該太陽ギヤ(21)と同心上に配置された内歯
ギヤ(22)と、太陽ギヤ(21)及び内歯ギヤ(22)に噛合する
遊星ギヤ(23)と、該遊星ギヤ(23)を支持する遊星キャリ
ヤ(24)とを備えている。
【0029】上記入力軸(1) からの動力伝達経路は、か
さ歯車(31,32) の一種であるマイターギヤからなる歯車
列(30)を用いることにより、HST(3) を通る第1経路
(L1)と、MT(4) を通る第2経路(L2)とに分岐されてい
る。また、各経路(L1,L2) の動力が、HST(3) とMT
(4) に分岐された後、遊星歯車機構(20)で合成され、出
力軸(2) に伝達されるようになっている。このため、上
記太陽ギヤ(21)を第1入力部材とし、内歯ギヤ(22)を第
2入力部材とする一方、遊星キャリヤ(24)を出力部材と
している。
【0030】第1経路(L1)側において、入力軸(1) が油
圧ポンプ(11)に接続され、油圧モータ(12)の回転軸(14)
が、遊星歯車機構(20)の第1入力部材である太陽ギヤ(2
1)に固定されている。上記入力軸(1) は、第2経路(L2)
側においては、該入力軸(1)に固定された第1かさ歯車
(31)から、該第1かさ歯車(31)に噛合する第2かさ歯車
(32)を介して、遊星歯車機構(20)の第2入力部材である
内歯ギヤ(22)に連結されている。さらに、遊星歯車機構
(20)の出力部材である遊星キャリヤ(24)が、HMT(10)
の出力軸(2) に固定されている。なお、上記第2かさ歯
車(32)は、上記内歯ギヤ(22)と同心上の位置で該内歯ギ
ヤ(22)に固定されている。
【0031】この構成において、油圧モータ(12)の回転
軸(14)は中空軸に構成されている。そして、上記遊星キ
ャリヤ(24)の中心に出力軸(2) が固定されるとともに、
該出力軸(2) が油圧モータ(12)の中空の回転軸(14)を貫
通している。この出力軸(2)の回転は、ディファレンシ
ャルギヤなどを介してATVの車輪へ伝達される。
【0032】次に、このHMT(1) における動力の伝達
について説明する。
【0033】まず、エンジンの出力は、入力軸(1) から
油圧ポンプ(11)に伝達されるとともに、かさ歯車(31,3
2) の歯車列(30)を介して遊星歯車機構(20)の内歯ギヤ
(22)にも伝達される。油圧ポンプ(11)が駆動されると、
該ポンプ(11)から吐出される作動油が油圧モータ(12)に
作用し、該油圧モータ(12)の回転軸(14)が回転する。こ
の油圧モータ(12)の回転軸(14)は、油圧ポンプ(12)の可
変斜板を角度調整することにより無段階の可変速度で回
転し、太陽ギヤ(21)も無段階の可変速度で回転する。
【0034】このようにして内歯ギヤ(22)と太陽ギヤ(2
1)とが回転すると、遊星ギヤ(23)が各ギヤ(21,22) の回
転速度に応じた速度で公転する。このため、遊星キャリ
ヤ(24)が回転し、同時にHMT(10)の出力軸(2) が回転
して、その回転力がATVの車輪に伝達される。
【0035】−実施形態1の効果− 本実施形態1によれば、入力軸(1) の回転を、第2経路
(L2)側において、第1,第2かさ歯車(31,32) からなる
歯車列(30)を介して遊星歯車機構(20)に伝達するように
しているので、入力軸(1) と出力軸(2) とを、平行でな
く直角に配置できる。したがって、両軸(1,2) の配置
に、遊星歯車機構(20)や油圧ポンプ(11)及び油圧モータ
(12)の配置などが影響することがなくなる。また、この
実施形態1ではかさ歯車(31,32) の歯車列(30)をHMT
(10)の入力側に用いているため、出力側でかさ歯車(31,
32) を用いて方向を変換する場合と比べて伝達トルクが
小さくて済み、小径のかさ歯車を使用できる。以上のこ
とから、各歯車(31,32) を必要以上に大きなピッチ径に
する必要がなく、伝達トルクに応じたサイズに小型化で
きることとなり、HMT(10)の小型化が可能となる。
【0036】また、この実施形態1では、入力軸(1) と
出力軸(2) とを一定の間隔を保って平行に配置する必要
がないため、HMT(10)の設計の自由度も高くなる。
【0037】さらに、入力軸と出力軸とが平行なHMT
では、横置きエンジンの4輪駆動車に適用した場合など
には出力軸が横向きになるために、ドライブシャフトへ
の伝達部に方向変換用の歯車列が必要になるのに対し
て、本実施形態ではHMT(10)の入力側で予め方向を変
換しているので出力軸(2) をドライブシャフトに利用で
き、歯車列を削減できる利点もある。
【0038】また、油圧モータ(12)の回転軸(14)を中空
にして、その中にHMT(10)の出力軸(2) を貫通させて
いるので、遊星キャリヤ(24)から出力軸(2) への動力伝
達を、歯車列を用いずに直接に行うことができる。この
ように、遊星歯車機構(20)から出力軸(2) へ動力を伝達
する歯車列が不要であるため、小型化に関する効果が高
い利点がある。
【0039】
【発明の実施の形態2】本発明の実施形態2は、油圧モ
ータ(12)の回転軸(14)を中空とせず、出力軸(2) を油圧
モータ(12)の回転軸(14)と平行に配置するようにした例
である。
【0040】この例では、遊星キャリヤ(24)を太陽ギヤ
(21)に対して油圧モータ(12)側に配置して、油圧モータ
(12)の出力軸(14)が遊星キャリヤ(24)の中心部を貫通す
るようにしている。また、遊星キャリヤ(24)の外周に平
歯車(41)を形成し、この平歯車に噛合する平歯車(42)を
出力軸(2) に固定している。このように、本実施形態で
は、遊星キャリヤ(24)と出力軸(2) とを平歯車(41,42)
の歯車列(40)を介して接続するようにしている。
【0041】その他の部分については、実施形態1と同
様に構成されているため、具体的な説明は省略する。
【0042】このように構成しても、遊星キャリヤ(24)
から出力軸(2) への回転力の伝達が歯車列(40)を介して
行われる点を除いては、実施形態1と同様の作用で動力
が伝達される。
【0043】そして、実施形態1と同様に、入力軸(1)
の回転を、第2経路(L2)側において、第1,第2かさ歯
車(31,32) からなる歯車列(30)を介して遊星歯車機構(2
0)から出力軸(2) に伝達するようにしているので、入力
軸(1) と出力軸(2) とを、平行でなく、直角に配置する
ことにより、各歯車(31,32) を小型化できるとともに、
HMT(10)の小型化が可能となり、設計の自由度も高く
なる。
【0044】また、遊星キャリヤ(24)の回転を、歯車列
(40)を介して出力軸(2) に伝達しているので、油圧モー
タ(12)の回転軸(14)を中空にする必要がなく、通常の油
圧モータ(12)を用いて安価に構成できる。
【0045】
【発明のその他の実施の形態】本発明は、上記実施形態
について、以下のような構成としてもよい。
【0046】例えば、上記実施形態では、かさ歯車(31,
32) としてマイターギヤを用いて入力軸(1) と出力軸
(2) とを直角に配置するようにしているが、ベベルギヤ
を用いて入力軸(1) と出力軸(2) とを直角以外の適当な
角度で配置するようにしてもよい。
【0047】また、上記実施形態では遊星歯車機構(20)
を1段にしているが、2段以上に構成して、クラッチ機
構と組み合わせて用いるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係るHMTの動力伝達系
統図である。
【図2】本発明の実施形態2に係るHMTの動力伝達系
統図である。
【図3】第1の従来例に係るHMTの動力伝達系統図で
ある。
【図4】第2の従来例に係るHMTの動力伝達系統図で
ある。
【符号の説明】
(1) 入力軸 (2) 出力軸 (3) HST(静油圧式トランスミッション) (4) MT(機械式トランスミッション) (10) HMT(無段変速機) (11) 液圧ポンプ(斜板式油圧ピストンポンプ) (12) 液圧モータ(斜板式油圧ピストンモータ) (13) 閉回路 (14) 回転軸 (20) 遊星歯車機構(差動歯車機構) (21) 太陽ギヤ(第1入力部材) (22) 内歯ギヤ(第2入力部材) (23) 遊星ギヤ (24) 遊星キャリヤ(出力部材) (30) 歯車列 (31) 第1かさ歯車 (32) 第2かさ歯車 (40) 歯車列 (41,42) 平歯車

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力軸(1) と、出力軸(2) と、閉回路(1
    3)を構成する液圧ポンプ(11)及び液圧モータ(12)を備え
    るとともに該ポンプ(11)及びモータ(12)の少なくとも一
    方が容量可変に構成された静液圧式トランスミッション
    (3) と、二つの入力部材(21,22) 及び一つの出力部材(2
    4)を有する差動歯車機構(20)を備えた機械式トランスミ
    ッション(4) とを備え、 上記入力軸(1) からの伝達経路が二つに分岐されて第1
    経路(L1)側が液圧ポンプ(11)に接続されるとともに第2
    経路(L2)側が差動歯車機構(20)の第2入力部材(22)に接
    続され、さらに、液圧モータ(12)が差動歯車機構(20)の
    第1入力部材(21)に接続され、差動歯車機構(20)の出力
    部材(24)が上記出力軸(2) に接続された無段変速機であ
    って、 上記入力軸(1) と差動歯車機構(20)の第2入力部材(22)
    とが、上記入力軸(1)側の第1かさ歯車(31)と、上記差
    動歯車機構(20)側の第2かさ歯車(32)とからなる歯車列
    (30)を介して接続されていることを特徴とする無段変速
    機。
  2. 【請求項2】 差動歯車機構(20)が、液圧モータ(12)の
    回転軸(14)に連結された太陽ギヤ(21)と、該太陽ギヤ(2
    1)と同心上に配置された内歯ギヤ(22)と、太陽ギヤ(21)
    及び内歯ギヤ(22)に噛合する遊星ギヤ(23)と、該遊星ギ
    ヤ(23)を支持する遊星キャリヤ(24)とを備えた遊星歯車
    機構により構成され、 上記第1かさ歯車(31)が入力軸(1) に固定されるととも
    に、第2かさ歯車(32)が上記内歯ギヤ(22)に固定され、 液圧モータ(12)の回転軸(14)が中空軸に構成されるとと
    もに、出力軸(2) が遊星キャリヤ(24)の中心に連結され
    て液圧モータ(12)の中空の回転軸(14)を貫通するように
    構成されていることを特徴とする請求項1記載の無段変
    速機。
  3. 【請求項3】 差動歯車機構(20)が、液圧モータ(12)の
    回転軸(14)に連結された太陽ギヤ(21)と、該太陽ギヤ(2
    1)と同心上に配置された内歯ギヤ(22)と、太陽ギヤ(21)
    及び内歯ギヤ(22)に噛合する遊星ギヤ(23)と、該遊星ギ
    ヤ(23)を支持する遊星キャリヤ(24)とを備えた遊星歯車
    機構により構成され、 上記第1かさ歯車(31)が入力軸(1) に固定されるととも
    に、第2かさ歯車(32)が上記内歯ギヤ(22)に固定され、 遊星キャリヤ(24)と出力軸(2) とが歯車列(40)を介して
    接続されていることを特徴とする請求項1記載の無段変
    速機。
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