JP2002235661A - クラッチレス圧縮機の動力伝達装置 - Google Patents

クラッチレス圧縮機の動力伝達装置

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JP2002235661A
JP2002235661A JP2001031851A JP2001031851A JP2002235661A JP 2002235661 A JP2002235661 A JP 2002235661A JP 2001031851 A JP2001031851 A JP 2001031851A JP 2001031851 A JP2001031851 A JP 2001031851A JP 2002235661 A JP2002235661 A JP 2002235661A
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hub
metal ring
ring
power transmission
relay member
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JP2001031851A
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English (en)
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Masanori Amemori
雅典 雨森
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Valeo Thermal Systems Japan Corp
Original Assignee
Zexel Valeo Climate Control Corp
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H35/00Gearings or mechanisms with other special functional features
    • F16H35/10Arrangements or devices for absorbing overload or preventing damage by overload
    • F16H2035/103Arrangements or devices for absorbing overload or preventing damage by overload with drive interruption by structural failure of overload preventing means, e.g. using shear pins
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H55/00Elements with teeth or friction surfaces for conveying motion; Worms, pulleys or sheaves for gearing mechanisms
    • F16H55/32Friction members
    • F16H55/36Pulleys
    • F16H2055/366Pulleys with means providing resilience or vibration damping

Landscapes

  • Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)
  • Pulleys (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 離脱トルクのバラツキが小さく、設定した過
負荷時にプーリからシャフトへの回転動力の伝達を確実
に断つことができるクラッチレス圧縮機の動力伝達装置
を提供する。 【解決手段】 駆動源からの駆動力が伝わるプーリ10
と、シャフト2に装着されるハブ20と、プーリ10か
らハブ20に回転力を伝えるための中継部材30とを備
えたクラッチレス圧縮機の動力伝達装置において、所定
温度以上になったときに溶融する溶融部60を介してハ
ブ20に結合した金属リング50と中継部材30との間
にトレランスリング70を設ける。圧縮機側の負荷トル
クが設定値以上に過大になった場合、トレランスリング
70と金属リング50との接触面にすべりが生じ、接触
面に摩擦熱が発生する。この摩擦熱が金属リング50を
介して溶融部60に伝達され、溶融部60が溶融され、
シャフト2からプーリ10への過負荷トルクの伝達が遮
断される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はハウジングに収容
されたシャフトにプーリを介して外部駆動源の駆動力が
伝達されるクラッチレス圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】クラッチ付圧縮機においては、エンジン
の駆動力は電磁クラッチを介して圧縮機のシャフトに伝
達される。
【0003】このクラッチ付圧縮機では、圧縮機の内部
に焼付等の異常が発生したとき、クラッチすべりによる
摩擦熱をコイルに装着された温度ヒューズによって検知
して電磁クラッチを切り、エンジンへの過大な負荷によ
るエンジンストールを防止している。
【0004】一方、電磁クラッチを使用しないクラッチ
レス圧縮機では、圧縮機の内部に焼付等の異常が発生し
たとき、エンジンへの過大な負荷によるエンジンストー
ルを防止するため、プーリから圧縮機のシャフトへの動
力伝達を遮断するトルクリミッタ機構が必要になる。
【0005】例えば、特開平8−121333号公報に
は、破断用の切込みを形成したねじを用いて動力伝達を
遮断するクラッチレス圧縮機が開示されている。
【0006】このクラッチレス圧縮機では、板ばねの一
端をリベットによってハブ(駆動力伝達体)のフランジ
に取り付け、他端を破断用の切り込みが形成されたねじ
及びナットによってプーリの連結基板に取り付けた。
【0007】圧縮機側の過大なトルクが生じた場合、ね
じが破断用切込みの部位で破断し、過大な負荷がエンジ
ン側へ波及しないようにして、エンジンストールを防止
している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このトルクリ
ミッタ機構では温度、材料内部の欠陥、表面処理、熱処
理に起因する材料強度、加工寸法のばらつき又は繰返し
応力による疲労等の経時変化によって離脱トルクにばら
つきが生じ、設定した過負荷時にプーリからシャフトへ
の回転動力の伝達を確実に断つことができないおそれが
ある。
【0009】この発明はこのような事情に鑑みてなされ
たもので、その課題は離脱トルクのバラツキが小さく、
設定した過負荷時にプーリからシャフトへの回転動力の
伝達を確実に断つことができるクラッチレス圧縮機の動
力伝達装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
め請求項1記載の発明は、駆動源からの駆動力が伝わる
プーリと、シャフトに装着されるハブと、前記プーリか
ら前記ハブに回転力を伝えるための中継部材とを備えた
クラッチレス圧縮機の動力伝達装置において、前記ハブ
と前記中継部材との間に配置された金属リングと、前記
ハブ及び中継部材の一方と前記金属リングとを結合さ
せ、所定温度以上になったときに溶融してその結合状態
を解除する溶融部と、前記ハブ及び前記中継部材の他方
と前記金属リングとの間に配置され、周方向へ波形部分
が形成されたリング状の鋼部材とを備え、前記鋼部材の
弾力によって前記ハブ及び前記中継部材の他方と前記金
属リングとが一体的に結合していることを特徴とする。
【0011】圧縮機側の負荷トルクが設定値以上になっ
た場合、鋼部材と金属リングとの接触面にすべりが生
じ、接触面に摩擦熱が発生する。この摩擦熱が金属リン
グを介して溶融部に伝達され、溶融部が所定温度以上に
なったとき、溶融部が溶融され、プーリが空転する。
【0012】請求項2記載の発明は、駆動源からの駆動
力が伝わるプーリと、シャフトに装着されるハブと、前
記プーリから前記ハブに回転力を伝えるための中継部材
とを備えたクラッチレス圧縮機の動力伝達装置におい
て、前記中継部材と軸方向移動可能に嵌合する金属リン
グと、前記ハブと前記金属リングとの間に設けられ、周
方向へ波形部分が形成されたリング状の鋼部材とを備
え、前記鋼部材の弾力によって前記ハブと前記金属リン
グとが一体的に結合し、圧縮機側の負荷トルクが設定値
より大きくなったとき、前記ハブと前記金属リングとの
間の摩擦力に抗して前記金属リングが軸方向へ移動して
前記中継部材との嵌合状態が解除されるように、前記金
属リングが前記ハブに螺合していることを特徴とする。
【0013】圧縮機側の負荷トルクが設定値以上になっ
た場合、シャフトの回転が停止しているにもかかわらず
プーリは回転しているため、金属リングとハブとの接触
面にすべりが生じ、金属リングが軸方向へ移動して中継
部材との嵌合状態が解除され、プーリが空転する。
【0014】請求項3記載の発明は、駆動源からの駆動
力が伝わるプーリと、シャフトに装着されるハブと、前
記プーリから前記ハブに回転力を伝えるための中継部材
とを備えたクラッチレス圧縮機の動力伝達装置におい
て、前記中継部材と接触し、前記中継部材よりも線膨張
係数の小さい金属リングと、前記ハブと前記金属リング
との間に設けられ、周方向へ波形部分が形成されたリン
グ状の鋼部材とを備え、前記鋼部材の弾力によって前記
中継部材と前記ハブとが前記金属リングを介して一体的
に結合していることを特徴とする。
【0015】圧縮機側の負荷トルクが設定値以上になっ
た場合、シャフトの回転が停止しているにもかかわらず
プーリは回転しているため、鋼部材と金属リングとの接
触面又は鋼部材とハブとの接触面間にすべりが生じ、接
触面に摩擦熱が発生する。その熱によって金属リング及
び中継部材が膨張する。金属リングと中継部材との線膨
張率の差によって金属リングと中継部材との結合が緩
み、プーリが空転する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。
【0017】図1はこの発明の第1実施形態に係るクラ
ッチレス圧縮機の動力伝達装置の断面図、図2は図1の
A矢視図である。
【0018】このクラッチレス圧縮機の動力伝達装置
は、ラジアル軸受5を介してハウジング(図示せず)の
ボス部1aに回転可能に支持され、かつシャフト2を回
転中心として図示しないエンジン(駆動源)からの駆動
力によって回転するプーリ10と、シャフト2の端部に
リング8を介してセンタボルト6及びワッシャ7によっ
て固定されたハブ20と、プーリ10からハブ20に回
転力を伝えるための中継部材30とを備える。
【0019】ハブ20はフランジ部21と円筒部22と
で構成されている。
【0020】ラジアル軸受5の外輪5aに固着されたプ
ーリ10には環状の中継部材30の外周縁部がねじ41
によって固着されている。なお、ラジアル軸受5の内輪
5bはボス部1aに固着されている。
【0021】プーリ10は鉄を鍛造や機械加工によって
形成したものである。
【0022】また、プーリ10の外周面にはベルト(図
示せず)が巻き掛けられ、プーリ10はベルトを介して
エンジン(図示せず)のクランクシャフトに連結されて
いる。
【0023】中継部材30は、外側保持プレート42
と、この外側保持プレート42の内周側に間隔をおいて
配置された内側保持プレート43と、外側保持プレート
42と内側保持プレート43とを連結する弾性変形可能
なダンパゴム44とで構成される。
【0024】外側保持プレート42及び内側保持プレー
ト43は例えばアルミニウムで形成される。トルク(駆
動力)の伝達はダンパゴム44を介して行われる。
【0025】このダンパゴム44は例えば軸方向(ハブ
20から離れる方向)へ付勢された状態で接着剤によっ
て外側保持プレート42と内側保持プレート43とに固
定される。
【0026】内側保持プレート43とハブ20の円筒部
22との間には金属リング50が配置されている。金属
リング50は例えば鉄で形成される。
【0027】金属リング50と円筒部22との間には所
定温度以上になったときに溶融してその結合状態を解除
する溶融部60が結合されている。溶融部60は例えば
アクリル樹脂、AS樹脂(アクリロニトリル−スチレン
樹脂)、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−
スチレン樹脂)、これらのアロイ樹脂等の熱可塑性樹脂
を用いて形成される。
【0028】また、金属リング50と内側保持プレート
43との間にはトレランスリング(周方向へ波形部分が
形成されたリング状の鋼部材)70が設けられている。
【0029】図3はトレランスリングの組付方法を説明
する部分拡大斜視図である。
【0030】トレランスリング70は内側保持プレート
43の溝43aに配置される。このトレランスリング7
0の内周面に金属リング50が圧入によって組み付けら
れる。
【0031】この実施形態では、波形部分70aが内側
に出ているトレランスリング70を用い、波形部分70
aが金属リング50から半径方向の力を受けるようにし
ている。
【0032】トレランスリング70の波形部分70aが
ばねとして作用し、この作用力によって中継部材30と
金属リング50とが一体的に結合する。作用力は波形部
分70aの変形量に比例する。このトレランスリング7
0によって所定のスリップトルクを容易に得ることがで
きる。
【0033】次に、動力伝達装置の動作を説明する。
【0034】図4は動力伝達装置の動作を説明する図で
あり、図4(a)は圧縮機側の負荷トルクが設定値以内
である場合を示す図、図4(b)は圧縮機側の負荷トル
クが設定値以上に過大になった場合を示す図である。
【0035】エンジンによりベルトを介してプーリ10
が回転されるとき、その回転が中継部材30、トレラン
スリング70、金属リング50、溶融部60及びハブ2
0を介してシャフト2(図1参照)に伝達され、圧縮機
が圧縮運転される。
【0036】圧縮機側の負荷トルクが設定値以内である
場合(図4(a)参照)、圧縮機側の負荷トルクの変動
はダンパゴム44の弾性変形によって吸収される。この
ため、圧縮機側の負荷トルクの変動がエンジン側に波及
することがなく、エンジン回転数の変動を抑制できる。
【0037】圧縮機側の負荷トルクが設定値以上になっ
た場合、トレランスリング70と金属リング50との接
触面にすべりが生じ、接触面に摩擦熱が発生する。この
摩擦熱が金属リング50を介して溶融部60に伝達さ
れ、溶融部60が所定温度以上になったとき、溶融部6
0が溶融され、シャフト2からプーリ10への過負荷ト
ルクの伝達経路が遮断される(図4(b)参照)。
【0038】この実施形態のクラッチレス圧縮機の動力
伝達装置によれば、トレランスリング70によって所定
のスリップトルクを得ることができるため、離脱トルク
のバラツキを小さくでき、設定した過負荷時にプーリ1
0からシャフト2への回転動力の伝達を確実に断つこと
ができる。
【0039】また、エンジン始動時や急加速時には急激
にトルクが上昇するが、極短時間だけ過負荷状態となる
だけであるので、溶融部60の温度が所定温度に到ら
ず、プーリ10からシャフト2へのトルクの伝達経路が
遮断されない。
【0040】なお、通常摩擦を利用したトルクリミッタ
は摩擦係数を一定にするために二硫化モリブデン(Mo
2)による表面処理が必要になるが、トレランスリン
グ70を使用することによって表面処理が不要になり、
コストの低減を図ることができる。
【0041】また、溶融部60とトレランスリング70
との位置関係は逆であってもよく、この場合においても
同様の効果を奏する。
【0042】図5はこの発明の第2実施形態に係るクラ
ッチレス圧縮機の動力伝達装置の断面図、図6は図5の
B矢視図であり、第1実施形態と同一部分には同一符合
を付してその説明を省略する。
【0043】このクラッチレス圧縮機の動力伝達装置
は、ラジアル軸受5を介してハウジング(図示せず)の
ボス部1aに回転可能に支持され、かつシャフト2を回
転中心として図示しないエンジン(駆動源)からの駆動
力によって回転するプーリ10と、シャフト2の端部に
リング8を介してセンタボルト6及びワッシャ7によっ
て固定されたハブ120と、プーリ10からハブ120
に回転力を伝えるための中継部材130とを備える。
【0044】中継部材130とハブ120との間には、
金属リング150が配置されている。金属リング150
は小径円筒部151と大径円筒部152とを有する。
【0045】小径円筒部151の外周面には雄ねじ15
0aが形成されている。
【0046】大径円筒部152の内周面にはトレランス
リング170を配置する溝152aが形成されている。
大径円筒部152の外周面には周方向へ所定間隔をおい
て突起部153が形成されている。
【0047】ハブ120の円筒部122の内周面に形成
された雌ねじ122aが金属リング150の雄ねじ15
0aと螺合している。
【0048】中継部材130は、外側保持プレート14
2と、この外側保持プレート142の内周側に間隔をお
いて配置された内側保持プレート143と、外側保持プ
レート142と内側保持プレート143とを連結する弾
性変形可能なダンパゴム144とで構成される。トルク
(駆動力)の伝達はダンパゴム144を介して行われ
る。
【0049】このダンパゴム144は例えば軸方向(ハ
ブ120から離れる方向)へ付勢された状態で接着剤に
よって外側保持プレート142と内側保持プレート14
3とに固定される。
【0050】内側保持プレート143には突起部153
と軸方向で嵌合可能な凹部146が周方向へ所定間隔を
おいて形成されている。
【0051】また、ハブ120と金属リング150との
間にはトレランスリング(周方向へ波形部分170aが
形成されたリング状の鋼部材)170が設けられてい
る。
【0052】トレランスリング170の波形部分170
aがばねとして作用し、この作用力によってハブ120
と金属リング150とが一体的に結合している。作用力
は波形部分170aの変形量に比例する。このトレラン
スリング170がトルクリミッタとして機能する。
【0053】次に、動力伝達装置の動作を説明する。
【0054】図7は動力伝達装置の動作を説明する図で
あり、図7(a)は圧縮機側の負荷トルクが設定値以内
である場合を示す図、図7(b)は圧縮機側の負荷トル
クが設定値以上に過大になった場合を示す図である。
【0055】エンジンによりベルトを介してプーリ10
が回転されるとき、その回転が中継部材130、凹部1
46、突起部153、トレランスリング170、金属リ
ング150及びハブ120を介してシャフト2(図5参
照)に伝達され、圧縮機が圧縮運転される。
【0056】圧縮機側の負荷トルクが設定値以内である
場合(図7(a)参照)、金属リング150はハブ12
0に螺合状態が維持され、圧縮機側の負荷トルクの変動
はダンパゴム144の弾性変形によって吸収される。こ
のため、圧縮機側の負荷トルクの変動がエンジン側に波
及することがなく、エンジン回転数の変動を抑制でき
る。
【0057】圧縮機側の負荷トルクが設定値以上に過大
になった場合、ハブ120とトレランスリング170と
の間の摩擦力に抗してトレランスリング170と金属リ
ング150との接触面にすべりが生じる。金属リング1
50がハブ120に対して回転すると、金属リング15
0が緩んで軸方向(図7の左方向)へ移動し、内側保持
プレート143と金属リング150との嵌合状態が解除
され(図7(b)参照)、シャフト2からプーリ10へ
の過負荷トルクの伝達が遮断される。
【0058】この実施形態のクラッチレス圧縮機の動力
伝達装置によれば、第1実施形態と同様の効果を奏す
る。また、動力伝達装置を再利用することができる。
【0059】図8はこの発明の第3実施形態に係るクラ
ッチレス圧縮機の動力伝達装置の断面図、図9は図8の
C矢視図であり、第1実施形態と同一部分には同一符合
を付してその説明を省略する。
【0060】このクラッチレス圧縮機の動力伝達装置
は、ラジアル軸受5を介してハウジング(図示せず)の
ボス部1aに回転可能に支持され、かつシャフト2を回
転中心として図示しないエンジン(駆動源)からの駆動
力によって回転するプーリ10と、シャフト2の端部に
リング8を介してセンタボルト6及びワッシャ7によっ
て固定されたハブ220と、プーリ10からハブ220
に回転力を伝えるための中継部材230とを備える。
【0061】中継部材230の一部を構成する金属リン
グ250は小径円筒部251と大径円筒部252とを有
する。
【0062】小径円筒部251の外周面には雄ねじ25
0aが形成されている。
【0063】大径円筒部252の内周面にはトレランス
リング270を配置する溝252aが形成されている。
【0064】ハブ220の円筒部222の内周面に形成
された雌ねじ222aが金属リング250の雄ねじ25
0aと螺合している。
【0065】中継部材230は、外側保持プレート24
2と、この外側保持プレート242の内周側に間隔をお
いて配置された内側保持プレートとしての金属リング2
50と、外側保持プレート242と金属リング250と
を連結する弾性変形可能なダンパゴム244とで構成さ
れる。
【0066】外側保持プレート242の内周面には周方
向に120°間隔で凹部247が形成されている(図9
参照)。
【0067】ダンパゴム244の外周面には凹部247
に嵌合可能な凸部248が周方向に120°間隔で形成
されている。このダンパゴム244は軸方向へ移動可能
である。
【0068】トルク(駆動力)の伝達はダンパゴム24
4を介して行われる。
【0069】また、ハブ220と金属リング250との
間にはトレランスリング(周方向へ波形部分270aが
形成されたリング状の鋼部材)270が設けられてい
る。
【0070】トレランスリング270の波形部分270
aがばねとして作用し、この作用力によってハブ220
と金属リング250とが一体的に結合している。作用力
は波形部分270aの変形量に比例する。このトレラン
スリング270がトルクリミッタとして機能する。
【0071】次に、動力伝達装置の動作を説明する。
【0072】図10は動力伝達装置の動作を説明する図
であり、図10(a)は圧縮機側の負荷トルクが設定値
以内である場合を示す図、図10(b)は圧縮機側の負
荷トルクが設定値以上に過大になった場合を示す図であ
る。
【0073】エンジンによりベルトを介してプーリ10
が回転されるとき、その回転が中継部材230、トレラ
ンスリング270及びハブ220を介してシャフト2
(図5参照)に伝達され、圧縮機が圧縮運転される。
【0074】圧縮機側の負荷トルクが設定値以内である
場合(図10(a)参照)、金属リング250はハブ2
20に螺合状態が維持され、圧縮機側の負荷トルクの変
動はダンパゴム244の弾性変形によって吸収される。
このため、圧縮機側の負荷トルクの変動がエンジン側に
波及することがなく、エンジン回転数の変動を抑制でき
る。
【0075】圧縮機側の負荷トルクが設定値以上になっ
た場合、ハブ220とトレランスリング270との間の
摩擦力に抗してトレランスリング270と金属リング2
50との接触面にすべりが生じる。金属リング250が
ハブ220に対して回転すると、金属リング250が緩
んで軸方向(図10(a)の左方向)へ移動し、外側保
持プレート242とダンパゴム244との嵌合状態が解
除され(図10(b)参照)、シャフト2からプーリ1
0への過負荷トルクの伝達が遮断される。
【0076】この実施形態のクラッチレス圧縮機の動力
伝達装置によれば、第2実施形態と同様の効果を奏す
る。
【0077】なお、トレランスリング270とねじ部
(雄ねじ250aと雌ねじ222aとで形成される)と
の位置関係は逆であってもよく、この場合においても同
様の効果を奏する。
【0078】また、上記実施形態では外側保持プレート
242の内周面に凹部247を形成し、ダンパゴム24
4の外周面に凸部248を形成したが、この構成に限る
ものではなく、外側保持プレート242の内周面に凸部
を形成し、ダンパゴム244の外周面に凹部を形成して
もよい。
【0079】図11はこの発明の第4実施形態に係るク
ラッチレス圧縮機の動力伝達装置の断面図、図12は図
11のD矢視図であり、第1実施形態と同一部分には同
一符合を付してその説明を省略する。
【0080】このクラッチレス圧縮機の動力伝達装置
は、ラジアル軸受5を介してハウジング(図示せず)の
ボス部1aに回転可能に支持され、かつシャフト2を回
転中心として図示しないエンジン(駆動源)からの駆動
力によって回転するプーリ10と、シャフト2の端部に
リング8を介してセンタボルト6及びワッシャ7によっ
て固定されたハブ320と、プーリ10からハブ320
に回転力を伝えるための中継部材330とを備える。
【0081】中継部材330は、外側保持プレート34
2と、この外側保持プレート342の内周側に間隔をお
いて配置された内側保持プレート343と、外側保持プ
レート342と内側保持プレート343とを連結する弾
性変形可能なダンパゴム344とで構成される。
【0082】外側保持プレート342及び内側保持プレ
ート343は例えばアルミニウムで形成される。トルク
(駆動力)の伝達はダンパゴム344を介して行われ
る。
【0083】このダンパゴム344は例えば軸方向(ハ
ブ320から離れる方向)へ付勢された状態で接着剤に
よって外側保持プレート342と内側保持プレート34
3とに固定される。
【0084】内側保持プレート343には内側保持プレ
ート343より線膨張係数の小さい金属リング350が
接触している。金属リング350は例えば鉄で形成され
る。
【0085】内側保持プレート343と金属リング35
0とがトルクリミッタとして機能する。
【0086】ハブ320の円筒部322と金属リング3
50との間にはトレランスリング(周方向へ波形部分3
70aが形成されたリング状の鋼部材)370が設けら
れている。
【0087】トレランスリング370は金属リング35
0の溝350aに配置されている。このトレランスリン
グ370の内周面にハブ320が圧入によって組み付け
られている。
【0088】トレランスリング370の波形部分370
aがばねとして作用し、この作用力によってハブ320
と中継部材330とが金属リング350を介して一体的
に結合している。作用力は波形部分370aの変形量に
比例する。
【0089】次に、動力伝達装置の動作を説明する。
【0090】図13は動力伝達装置の動作を説明する図
であり、図13(a)は圧縮機側の負荷トルクが設定値
以内である場合を示す図、図13(b)は圧縮機側の負
荷トルクが設定値以上に過大になった場合を示す図であ
る。
【0091】エンジンによりベルトを介してプーリ10
が回転されるとき、その回転が中継部材330、金属リ
ング350、トレランスリング370及びハブ320を
介してシャフト2(図11参照)に伝達され、圧縮機が
圧縮運転される。
【0092】圧縮機側の負荷トルクが設定値以内である
場合(図13(a)参照)、圧縮機側の負荷トルクの変
動はダンパゴム344の弾性変形によって吸収される。
このため、圧縮機側の負荷トルクの変動がエンジン側に
波及することがなく、エンジン回転数の変動を抑制でき
る。
【0093】圧縮機側の負荷トルクが設定値以上になっ
た場合、トレランスリング370とハブ320との接触
面にすべりが生じ、接触面に摩擦熱が発生する。この摩
擦熱が金属リング350を介して内側保持プレート34
3に伝達される。このとき、金属リング350と内側保
持プレート343との線膨張係数の差によって金属リン
グ350と内側保持プレート343との結合が緩み、シ
ャフト2からプーリ10への過負荷トルクの伝達が遮断
される。
【0094】なお、過負荷トルクがなくなると、金属リ
ング350と内側保持プレート343とが再び結合し、
トルクがシャフト2に伝達される。
【0095】この実施形態のクラッチレス圧縮機の動力
伝達装置によれば、第2実施形態と同様の効果を奏す
る。
【0096】なお、トレランスリング370とハブ32
0及び金属リング350とを線膨張係数が近い材料で構
成することによって、温度に起因する離脱トルクのばら
つきを抑制することができる。
【0097】
【発明の効果】以上に説明したように請求項1〜3のい
ずれか1項記載の発明のクラッチレス圧縮機によれば、
離脱トルクのバラツキが小さく、設定した過負荷時にプ
ーリからシャフトへの回転動力の伝達を確実に断つこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の第1実施形態に係るクラッチ
レス圧縮機の動力伝達装置の断面図である。
【図2】図2は図1のA矢視図である。
【図3】図3はトレランスリングの組付方法を説明する
部分拡大斜視図である。
【図4】図4は動力伝達装置の動作を説明する図であ
り、図4(a)は圧縮機側の負荷トルクが設定値以内で
ある場合を示す図、図4(b)は圧縮機側の負荷トルク
が設定値以上に過大になった場合を示す図である。
【図5】図5はこの発明の第2実施形態に係るクラッチ
レス圧縮機の動力伝達装置の断面図である。
【図6】図6は図5のB矢視図である。
【図7】図7は動力伝達装置の動作を説明する図であ
り、図7(a)は圧縮機側の負荷トルクが設定値以内で
ある場合を示す図、図7(b)は圧縮機側の負荷トルク
が設定値以上に過大になった場合を示す図である。
【図8】図8はこの発明の第3実施形態に係るクラッチ
レス圧縮機の動力伝達装置の断面図である。
【図9】図9は図8のC矢視図である。
【図10】図10は動力伝達装置の動作を説明する図で
あり、図10(a)は圧縮機側の負荷トルクが設定値以
内である場合を示す図、図10(b)は圧縮機側の負荷
トルクが設定値以上に過大になった場合を示す図であ
る。
【図11】図11はこの発明の第4実施形態に係るクラ
ッチレス圧縮機の動力伝達装置の断面図である。
【図12】図12は図11のD矢視図である。
【図13】図13は動力伝達装置の動作を説明する図で
あり、図13(a)は圧縮機側の負荷トルクが設定値以
内である場合を示す図、図13(b)は圧縮機側の負荷
トルクが設定値以上に過大になった場合を示す図であ
る。
【符号の説明】
2 駆動シャフト 20、120,220,320 ハブ 30,130,230,330 中継部材 50,150,250,350 金属リング 60 溶融部 70,170,270,370 トレランスリング(周
方向へ波形部分が形成されたリング状の鋼部材)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動源からの駆動力が伝わるプーリと、
    シャフトに装着されるハブと、前記プーリから前記ハブ
    に回転力を伝えるための中継部材とを備えたクラッチレ
    ス圧縮機の動力伝達装置において、 前記ハブと前記中継部材との間に配置された金属リング
    と、 前記ハブ及び中継部材の一方と前記金属リングとを結合
    させ、所定温度以上になったときに溶融してその結合状
    態を解除する溶融部と、 前記ハブ及び前記中継部材の他方と前記金属リングとの
    間に配置され、周方向へ波形部分が形成されたリング状
    の鋼部材とを備え、 前記鋼部材の弾力によって前記ハブ及び前記中継部材の
    他方と前記金属リングとが一体的に結合していることを
    特徴とするクラッチレス圧縮機の動力伝達装置。
  2. 【請求項2】 駆動源からの駆動力が伝わるプーリと、
    シャフトに装着されるハブと、前記プーリから前記ハブ
    に回転力を伝えるための中継部材とを備えたクラッチレ
    ス圧縮機の動力伝達装置において、 前記中継部材と軸方向移動可能に嵌合する金属リング
    と、 前記ハブと前記金属リングとの間に設けられ、周方向へ
    波形部分が形成されたリング状の鋼部材とを備え、 前記鋼部材の弾力によって前記ハブと前記金属リングと
    が一体的に結合し、 圧縮機側の負荷トルクが設定値より大きくなったとき、
    前記ハブと前記金属リングとの間の摩擦力に抗して前記
    金属リングが軸方向へ移動して前記中継部材との嵌合状
    態が解除されるように、前記金属リングが前記ハブに螺
    合していることを特徴とするクラッチレス圧縮機の動力
    伝達装置。
  3. 【請求項3】 駆動源からの駆動力が伝わるプーリと、
    シャフトに装着されるハブと、前記プーリから前記ハブ
    に回転力を伝えるための中継部材とを備えたクラッチレ
    ス圧縮機の動力伝達装置において、 前記中継部材と接触し、前記中継部材よりも線膨張係数
    の小さい金属リングと、 前記ハブと前記金属リングとの間に設けられ、周方向へ
    波形部分が形成されたリング状の鋼部材とを備え、 前記鋼部材の弾力によって前記中継部材と前記ハブとが
    前記金属リングを介して一体的に結合していることを特
    徴とするクラッチレス圧縮機の動力伝達装置。
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