JP2002235244A - 熱接着性複合繊維とこれを用いた不織布及び成形体 - Google Patents

熱接着性複合繊維とこれを用いた不織布及び成形体

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JP2002235244A JP2001032177A JP2001032177A JP2002235244A JP 2002235244 A JP2002235244 A JP 2002235244A JP 2001032177 A JP2001032177 A JP 2001032177A JP 2001032177 A JP2001032177 A JP 2001032177A JP 2002235244 A JP2002235244 A JP 2002235244A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】低温加工性に優れる熱接着性複合繊維、及び該
複合繊維から高強力で、嵩高性や風合いに優れる不織布
並びに成形体を提供すること。 【解決手段】プロピレンを主体とするオレフィン系2元
共重合体、またはプロピレンを主体とするオレフィン系
3元共重合体を鞘成分とし、結晶性ポリプロピレンを芯
成分とする鞘芯型複合繊維であって、示差走査熱分析法
によって得られる該鞘芯型複合繊維のDSC曲線が、3
つの融解ピークを示す熱接着性複合繊維および該複合繊
維から不織布および成形体を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱接着性複合繊
維、及びこれを用いた不織布並びにこの不織布から得ら
れる成形体である吸水性物品、及びワイパーに関する。
【0002】
【従来の技術】風合い(触感)、不織布強力などの特性
に優れた不織布が得られることから、種々の熱接着性複
合繊維が紙おむつや生理用品などの衛生材料用途に好適
に使用されてきた。しかし、近年、紙おむつや生理用品
等の吸収性物品を構成する部材の数や種類が増え、一つ
の製品中に種々の素材(樹脂)の不織布やフィルムが混
在するようになったことから、他素材との接着が可能な
成分を繊維表面に有する複合繊維が注目され、利用され
るようになってきた。なかでも、衛生材料用の不織布材
料には、他素材とのヒートシール性(熱接着性)に優れ
ているプロピレン共重合体からなる鞘成分がポリプロピ
レンからなる芯成分に被覆された形態を有する複合繊維
(以下、co−PP/PP系複合繊維と略記する場合が
ある)が好まれて用いられている。
【0003】最近、co−PP/PP系複合繊維からな
る不織布に対して、他素材とのヒートシール性だけでな
く、さらに嵩高性や風合いといった特性も強く求められ
るようになってきた。そのため、嵩高性や風合いを損な
わせないように、熱処理温度を抑えた加工条件で不織布
を製造することが余儀なくされている。しかし、このよ
うな加工条件で従来のco−PP/PP系複合繊維から
不織布を製造すると、該複合繊維同士が熱接着し難くな
るため、得られる不織布の強力が低くなるといった新た
な問題が生じていた。このようなことから、比較的低い
熱処理温度であっても、高い不織布強力、嵩高性、及び
良好な風合い(柔らかな触感)の不織布が得られやすい
熱風接着法が注目されており、この方法に適するco−
PP/PP系複合繊維が望まれている。
【0004】例えば、特開平5−9810号公報には、
示差走査熱分析装置により得られる鞘芯型複合繊維のD
SC曲線において鞘成分のプロピレン共重合体の融解ピ
ークと芯成分のポリプロピレンの融解ピークとが、特定
の関係式にある2つの融解ピーク(以下、ダブルピーク
という場合がある)を示すco−PP/PP系複合繊維
が開示されている。該公報では、熱風融着法において該
複合繊維を原料とすることで風合いや嵩高性に優れた不
織布を得ることが可能であるとされている。しかし、こ
の構成のco−PP/PP系複合繊維は、ポリプロピレ
ン繊維(単一系繊維)に比べて、風合いと嵩高性に優れ
た不織布が得られるものの、co−PP/PP系複合繊
維の中にあって、より実用的な高強力で、かつ嵩高性、
風合いに優れた不織布を高い寸法安定性のもとに作製す
ることは難しい。具体的に説明すると、紡糸・延伸工程
において、鞘成分と芯成分とを構成するプロピレン共重
合体と結晶性ポリプロピレンの配向結晶化を抑制させ
て、複合繊維の製造を行う場合、得られる該複合繊維の
DSC曲線には、それぞれの成分に起因する(該公報記
載の技術である特定関係式を含む)ダブルピークが明確
に現れる。しかし、このように配向結晶化を抑制した複
合繊維は、強度、剛性が不足し、充分な嵩高性を有する
不織布が得られにくい。逆に、強度、剛性が充分に発現
するように、紡糸・延伸工程において、鞘成分と芯成分
とを構成するそれぞれの成分の配向結晶化を促進させ
て、複合繊維の製造を行う場合、得られる該複合繊維の
DSC曲線には、それぞれの成分に起因する(該公報記
載の技術である特定関係式を含む)ダブルピークが現れ
る。しかし、この場合、2つのピークの温度差が小さく
なるので、加工温度を芯成分の融点近くまで上げなけれ
ば、該複合繊維を用いて実用的な強力を有する不織布を
得ることができない上、たとえ加工温度が芯成分の融点
未満であったとしても、芯成分が熱の影響を受けて繊維
全体が軟化してしまい、満足できる嵩高な不織布は得ら
れなくなる。また、該複合繊維は、熱収縮が起こり易い
ことから、不織布の寸法安定性が低下し、さらに、目付
斑が発生する等の問題が起こり易くなるという問題点が
ある。
【0005】また、特開平2000−45125号公報
には、融解ピーク温度が150℃以上の樹脂を芯成分と
し、エチレン含有量の異なる2種類以上のco−PPの
混合物を鞘成分とした熱接着性繊維により面反発性やク
ッション性に優れ、折れじわの発生しない柔軟性に富む
不織布が得られることが開示されている。そして該公報
では、該熱接着性繊維は示差走査熱分析装置により得ら
れる融解ピークを3本以上有することが好ましいとされ
ている。しかし、該熱接着性繊維は鞘成分である該混合
物に起因する融解ピークが2本以上に分かれることによ
って、融解ピークが3本以上となるだけなので、弾性反
発力には好適であるが、特開平5−9810号公報の場
合と同様の理由により、高い不織布強力、嵩高性、及び
良好な風合い(柔らかな触感)を有する不織布を得ると
いう点において充分ではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高強
力で、かつ嵩高性、風合い(触感)に優れた不織布を、
高い寸法安定性のもとに作製することが可能な、低温加
工性に優れる熱接着性複合繊維を提供すること、及び該
複合繊維をウェブとして熱風接着法等により熱処理を施
することで得られる高強力で、嵩高性や風合い(触感)
に優れる不織布並びにそれより得られる良好な風合いを
有する吸収体物品、及びワイピング性能に優れるワイパ
ーを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討を重ねた。その結果、以下の構成
を採用することにより、所期の目的が達成される見通し
を得て、この知見に基づいて本発明を完成した。 (1)プロピレン共重合体を鞘成分とし、結晶性ポリプ
ロピレンを芯成分とする鞘芯型複合繊維であって、該プ
ロピレン共重合体は、プロピレンを主体とするオレフィ
ン系2元共重合体、またはプロピレンを主体とするオレ
フィン系3元共重合体であり、示差走査熱分析法によっ
て得られる該鞘芯型複合繊維のDSC曲線が、3つの融
解ピークを示し、最も低温側の融解ピークを(P1)、
最も高温側の融解ピークを(P2)、P1とP2の融解ピ
ーク間の融解ピークを(P3)とするとき、融解ピーク
(P1)のピーク温度(T1)と融解ピーク(P3)のピ
ーク温度(T3)との温度差(T3−T1)が10℃以
上、融解ピーク(P2)のピーク温度(T2)と融解ピー
ク(P3)のピーク温度(T3)との温度差(T2−T3
が4〜10℃の範囲であることを特徴とする熱接着性複
合繊維。 (2)融解ピーク(P2)の融解熱量(ΔH2)に対する
融解ピーク(P3)の融解熱量(ΔH3)の比(ΔH3
ΔH2)が0.4〜1であることを特徴とする前記
(1)項記載の熱接着性複合繊維。 (3)プロピレン共重合体が、エチレン含量3〜5重量
%、プロピレン含量92〜96重量%、1−ブテン含量
1〜3重量%のオレフィン系3元共重合体であることを
特徴とする前記(1)項記載の熱接着性複合繊維。 (4)前記(1)〜(3)項のいずれか1項記載の熱接
着性複合繊維からなる不織布。 (5)前記(4)項記載の不織布を用いた吸収性物品。 (6)前記(4)項記載の不織布を用いたワイパー。
【発明の実施の形態】
【0008】以下に本発明を詳細に説明する。本発明の
熱接着性複合繊維は、プロピレン共重合体を鞘成分と
し、結晶性ポリプロピレンを芯成分として構成される鞘
芯型複合繊維であって、該プロピレン共重合体は、プロ
ピレンを主体とするオレフィン系2元共重合体、または
プロピレンを主体とするオレフィン系3元共重合体であ
る。本発明の熱接着性複合繊維は、図1に示されるよう
に、示差走査熱分析法による鞘芯型複合繊維のDSC曲
線(1)が、最も低温側の該プロピレン共重合体に起因
する融解ピーク(P1)と、最も高温側の該結晶性ポリ
プロピレンに起因する融解ピーク(P2)との間に、該
結晶性ポリプロピレンに起因すると考えられる融解ピー
ク(P3)が現れる3つの融解ピーク(以下、トリプル
ピークという場合がある)を基本ピークとして有し、融
解ピーク(P1)のピーク温度(T1)と融解ピーク(P
3)のピーク温度(T3)との温度差(T3−T1)が10
℃以上であり、融解ピーク(P2)のピーク温度(T2
と融解ピーク(P3)のピーク温度(T3)との温度差
(T2−T3)が4〜10℃の範囲である。該複合繊維
は、DSC曲線におけるT3とT1との温度差(T3
1)が10℃以上なければならず、該温度差(T3−T
1)が10℃を大きく下回ると、良好な物性の不織布を
製造するための加工温度幅が狭くなり、不織布製造時に
おける熱風接着装置のわずかな加工温度のブレにより、
得られる不織布の嵩や風合いにばらつきが生じ易くな
る。該温度差(T3−T1)は、13℃以上であることが
より好ましい。また、該複合繊維は、DSC曲線におけ
る温度差(T2−T3)が4〜10℃の範囲でなければな
らない。該温度差(T2−T3)が10℃を大きく上回る
と、得られる不織布は嵩を得られにくくなる。一方、該
温度差(T2−T3)が、4℃を下回ると、該複合繊維の
剛性が高くなり過ぎ、さらに得られる不織布の風合いが
低下する恐れがある。該複合繊維は、融解ピーク
(P2)の融解熱量ΔH2に対する融解ピーク(P3)の
融解熱量ΔH3の比であるΔH3/ΔH2が0.1以上で
あることが望ましい。この値が0.1未満であると、得
られる不織布の強度や風合いが不良となる恐れがある。
ΔH3/ΔH2は、0.1〜1であることが好ましく、さ
らに0.4〜1であることがより好ましい。このΔH3
/ΔH2が、0.1〜1の範囲を大きく外れると、融解
ピーク(P2)、及び融解ピーク(P3)のいずれかが小
さくなり過ぎ、明確な融解ピークとして確認できなくな
り指標としての価値が失われる恐れがある。該融解熱量
ΔH3は、図1に示されるように、融解ピーク(P3)の
斜線部の融解熱量であり、該融解熱量ΔH2は、融解ピ
ーク(P2)の斜線部の融解熱量である。
【0009】本発明の熱接着性複合繊維を得るために
は、用いる原料樹脂を適宜選択する必要があり、それら
の樹脂を用いて繊維を成形する際の製造条件を適宜調整
する必要がある。本発明の熱接着性複合繊維の芯成分に
使用される結晶性ポリプロピレンとしては、メルトフロ
ーレート(230℃、21.18N,以下、MFRと略
記する場合がある)が、3〜50g/10分、融点が1
58℃以上の結晶性プロピレン単独重合体が好ましく用
いられる。なお、このような結晶性ポリプロピレンは、
チーグラー・ナッタ触媒や、メタロセン触媒を用いる公
知のプロピレン重合方法によって容易に得られる。
【0010】本発明の熱接着性複合繊維の鞘成分に使用
されるプロピレン共重合体としては、プロピレンを主体
とするオレフィン系2元共重合体、またはプロピレンを
主体とするオレフィン系3元共重合体が用いられる。こ
こで主体とは最も多い成分をいう。オレフィン系2元共
重合体としては、エチレン含量1〜15重量%、及びプ
ロピレン含量85〜99重量%のプロピレンを主体とす
るエチレン/プロピレンの2元共重合体、プロピレン含
量50〜99重量%、及び1−ブテン含量1〜50%重
量%のプロピレンを主体とするプロピレン/1−ブテン
の2元共重合体が利用できる。また、オレフィン系3元
共重合体としては、エチレン含量1〜10重量%、プロ
ピレン含量84〜98重量%、及び1−ブテン含量1〜
15重量%のプロピレンを主体とするオレフィン系3元
共重合体が利用でき、さらに、エチレン含量3〜5重量
%、プロピレン含量92〜96重量%、1−ブテン含量
1〜3重量%のオレフィン系3元共重合体が好ましく利
用できる。ここで、これらプロピレン共重合体はMFR
が3〜50g/10分、融点が120〜150℃の共重
合体が望ましい。このようなプロピレン共重合体はチー
グラー・ナッタ触媒や、メタロセン触媒を用いた公知の
オレフィンの共重合によって得ることができる。また、
これらプロピレン共重合体は、ブロック共重合体であっ
てもよいが、ランダム共重合体であることが望ましい。
該プロピレン共重合体のコモノマー(エチレン、1−ブ
テン)の含量が各々1重量%より少ないと、得られる熱
接着性複合繊維は、熱接着性が不充分となり易く、ま
た、該プロピレン共重合体の融点が前記の範囲外である
と、不織布加工速度、強力、嵩高性、風合い等のいずれ
かが悪化し易くなる。なお、プロピレン共重合体として
は、オレフィン系2元共重合体、オレフィン系3元共重
合体をそれぞれ単独に用いるだけでなく、本発明の効果
を阻害しない範囲内であれば、これらを混合して用いて
もよい。また、結晶性ポリプロピレンとプロピレン共重
合体との組み合わせは、融点差が20℃以上、好ましく
は30℃以上であるように適宜組み合わせることが望ま
しい。
【0011】本発明の熱接着性複合繊維の鞘成分と芯成
分に用いるプロピレン共重合体と結晶性ポリプロピレン
は、メルトフローレート比(鞘成分の紡糸後のメルトフ
ローレート/芯成分の紡糸後のメルトフローレート)を
考慮して選択するとよい。メルトフローレート比が大き
過ぎると、延伸により鞘成分の配向結晶化が進み難く、
芯成分の配向結晶化が進み易くなり、トリプルピークが
得られにくくなる。また、繊維表面の摩擦が大きくなる
ため、カード機で均質なウェブを得ることが困難とな
る。逆に、メルトフローレート比が小さ過ぎると、延伸
により鞘成分の配向結晶化が進み過ぎ、プロピレン共重
合体の融解ピーク(P1)が高温側にシフトし、融解ピ
ーク(P3)と重なり、ダブルピークとなる場合や、融
解ピーク(P1),(P3)が結晶性ポリプロピレンの融
解ピーク(P2)と重なり、シングルピークとなる場合
がある。なお、本発明では、メルトフローレート比が
1.8を超え4.0未満の範囲に設定することがよく、
2.2以上、4.0未満の範囲が好ましく、さらに2.
5〜3.8の範囲がより好ましい。該メルトフローレー
ト比の調整には、プロピレン共重合体に過酸化物等の分
子量降下剤を添加してMFRを変化させる方法や、プロ
ピレン共重合体の紡糸温度を変化させる方法が容易に実
施でき好ましい。ここでいう個々のメルトフローレート
値は、熱接着性複合繊維を製造する際にノズルから押し
出され熱履歴等を受けた単成分の樹脂の測定値である。
【0012】本発明の熱接着性複合繊維は、公知の複合
溶融紡糸法により同心鞘芯型、または偏心鞘芯型の複合
繊維として紡糸され、適切な延伸倍率で延伸された後、
捲縮が施され、所定の長さに切断され使用される場合が
多い。複合溶融紡糸では、鞘成分に用いる樹脂と芯成分
に用いる樹脂との複合重量比が、鞘成分/芯成分=20
/80〜70/30重量%の範囲とすることが好まし
い。鞘成分が20重量%を下回る場合には、得られる複
合繊維の熱接着性が低下し、得られる不織布も充分な強
力、及び低温接着性を得ることが困難となる。また、鞘
成分が70重量%を上回る場合には、得られる複合繊維
の熱接着性は充分となるものの、繊維の熱収縮率が高く
なり、寸法安定性が低下する。なお、熱処理時のウェブ
の熱収縮が少ないことから同心鞘芯型が好ましく、偏心
鞘芯型とする際には偏心率を小さくし、該複合繊維の収
縮率を小さくすることが必要である。ウェブの熱収縮率
(145℃、5分)が10%を超すと寸法安定性が低下
することから、ウェブの熱収縮率は10%以下であるこ
とが好ましく、6%以下であることがより好ましい。
【0013】本発明の熱接着性複合繊維を製造する際
に、ノズルから押し出された未延伸の複合繊維を延伸す
る工程において、その延伸倍率を特定の範囲に調整する
ことが望ましい。延伸倍率が特定の範囲よりも低すぎる
と、複合繊維のDSC曲線は、トリプルピークを示さ
ず、複合繊維の強度や剛性が不足しウェブ製造時にウェ
ブの嵩が低くなり易い。その結果、得られる不織布の嵩
高性は失われる。逆に、延伸倍率が特定の範囲よりも高
すぎると、DSC曲線においてプロピレン共重合体の融
解ピーク(P1)は高温側にシフトし、トリプルピーク
を示さなくなる。延伸倍率は、前記メルトフローレート
比とのバランスを考慮しながら調整する必要があるので
特定しにくいが、2.2を超え4.0未満の範囲に実効
延伸倍率を設定することが好ましく、さらに2.5〜
3.7であることがより好ましい。上記のように本発明
では、鞘成分と芯成分との樹脂の組み合わせを前記メル
トフローレート比となるように選択し、前記メルトフロ
ーレート比を有するように紡糸を行うことによって繊維
化し、さらに上記のような適切な倍率で延伸することに
より、融点の異なる実質的に2種類の樹脂から構成され
る熱接着性複合繊維でありながら、ダブルピークではな
く、本発明の範囲である特定のトリプルピークのDSC
曲線の形状を呈する熱接着性複合繊維を容易に得ること
ができる。なお、該複合繊維のDSC曲線の形状がトリ
プルピークとなるのは、上記に示すような特定の製造条
件下で熱接着性複合繊維を製造することによって芯成分
の融解ピークが2つに分かれ3つ目の融解ピークが発現
するためであると考えられる。
【0014】本発明の熱接着性複合繊維は、0.5〜1
1dtex/fの範囲の繊度、及び3〜60山/25.
4mmの範囲の捲縮数であることが好ましい。また、ウ
ェブへの加工性の点から、カード方式によってウェブを
作製する場合には、25〜75mmの範囲の繊維長が好
ましく、また、空気流開繊方式によってウェブを作製す
る場合には、3〜30mmの範囲の繊維長が好ましい。
【0015】本発明の不織布を作製する場合には、本発
明の効果を妨げない範囲で、他の繊維を混綿して用いる
ことができる。他の繊維としては、ポリエステル繊維、
ポリアミド繊維、ポリアクリル繊維、ポリプロピレン繊
維、ポリエチレン繊維等が例示できる。また、これら他
の繊維と混綿する場合には、一般に、不織布中の本発明
の熱接着性複合繊維量が20重量%未満であると、充分
な不織布強力やヒートシール性が得られなくなる恐れが
ある。そのため、本発明の熱接着性複合繊維が不織布重
量に対して20重量%以上、混合されていることが好ま
しい。
【0016】本発明の不織布は、公知の方法で不織布と
するとができる。例えば、カード方式あるいは空気流開
繊方式によって、本発明の熱接着性複合繊維を所望の目
付のウェブとし、これを熱風接着法によって不織布とす
る方法等が挙げられる。紙おむつや生理用ナプキン等の
吸収性物品に用いられる衛生材料として本発明の不織布
を使用する場合には、単糸繊度が0.5〜11dtex
/fの熱接着性複合繊維から得られる不織布を用いるこ
とが好ましく、このとき、不織布の目付は8〜50g/
2が好ましく、10〜30g/m2がより好ましい。ま
た、不織布の比容積が20〜150cm3/g、不織布
強力が1〜500N/5cmの範囲であるとより好まし
い。なお、熱接着性複合繊維の単糸繊度が0.5dte
x/f未満であると、カード機で均質なウェブを得るこ
とが困難となり、逆に、11dtex/fを超えている
と、不織布の目が粗くなり、これを紙おむつ等の表面材
として使用した場合には、肌触りが悪くなる傾向にあ
る。また、目付が8g/m2未満では薄過ぎるため充分
な不織布強力が得られにくく、逆に、50g/m2を超
すと好ましい不織布強力は得られるものの、肌触りが悪
く、さらにコスト高になる。不織布の比容積が20cm
3/g未満であるとペーパーライクとなり嵩高性、風合
い(触感)が悪く、150cm3/gを超すと、ウェブ
に充分な熱処理が施されないため、接着が不充分となり
満足する不織布強力を得ることが困難となる。さらに、
不織布強力が1N/5cm未満であると、衛生材料とし
て使用する場合、加工、及び使用時に破れなどの問題が
発生し、500N/5cmを超えるとペーパーライクと
なり嵩高性、風合い(触感)が悪くなる傾向にある。
【0017】本発明の不織布は、吸収性物品や、ワイパ
ーの材料として好適に使用できる。このとき、他の不織
布、フィルム、パルプシート、編み物、及び織物から選
ばれた少なくとも1種を積層した複合化不織布として用
いてもよい。
【0018】
【実施例】以下、実施例、及び比較例により本発明を具
体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。なお、実施例、及び比較例における各種の物性
値は、以下の方法によって測定した。
【0019】(1)示差走査熱分析(DSCチャート) 複合繊維を測定試料とし、JIS K 7121に準
じ、Dupont熱分析装置により試料量約4mg、昇
温速度10℃/minの条件で測定した。得られた複合
繊維のチャート曲線(DSC曲線)の形状が、1つの融
解ピークであればシングルピーク、2つの融解ピークで
あればダブルピーク、3つの融解ピークであればトリプ
ルピークと分類した。なお、DSC曲線に現れる明らか
なノイズは融解ピークとしては数えずに除外した。ま
た、融解ピークの値もJIS K 7121に準じて測
定した。融解熱量比ΔH3/ΔH2は、図1に示されるよ
うに、融解ピーク(P3)の斜線部の面積を求め、これ
より融解熱量を算出し、これをΔH3とし、同様に融解
ピーク(P3)の斜線部の面積を求め、これより融解熱
量を算出し、これをΔH2とし、ΔH3の値をΔH2の値
で除することにより算出した。
【0020】(2)メルトフローレート(MFR) 樹脂のMFRは、JIS K 7210に準じて測定を
行った(試験条件はJIS K 7210 試験条件1
4に準拠した)。また、紡糸後のMFRは、表1に示し
た紡糸温度で個々単独紡糸し、得られた単一繊維をJI
S K 7210に準じて測定を行った。さらにメルト
フローレート比は、鞘成分の紡糸後のMFRを芯成分の
紡糸後のMFRで除することにより算出した。
【0021】(3)複合繊維の強度、及び伸度 総デシテックス数が888〜1333dtex(800
〜1200d/f)の太さになるように複合繊維を採取
し、これを試料として使用し、試験長100mm、引張
速度100mm/minの条件で、引張試験機(島津製
作所製オートグラフ AGS500D)により試験を実
施し、次式に従って複合繊維の強度、及び伸度を算出し
た。 複合繊維の強度(cN/dtex)=F/Td F :最大荷重時の荷重(cN) Td:総デシテックス数(dtex) 複合繊維の伸度(%)=(L/L0×100)−100 L :最大荷重時のつかみ幅(mm) L0 :もとのつかみ幅(mm)
【0022】(4)ウェブ熱収縮率(%) 複合繊維をカード機により、約200g/m2のウェブ
とし、得られたウェブをカード機の流れ方向(MD)、
カード機の流れに直角な方向(CD)に沿って、それぞ
れ25cm×25cmの長さにカットし、次いでそれを
循環熱風式ドライヤーで145℃、5分間熱処理し、さ
らに室温で5分間放冷後、MDの長さを測定し、MDの
熱処理前後の長さを次式に当てはめることによりウェブ
熱収縮率を求めた。 ウェブ熱収縮率(%)=(L0−L)/L0×100 L0:熱処理前のウェブの長さ L:熱処理後のウェブの長さ
【0023】(5)不織布強力(23g/m2換算強
力) 複合繊維を用いて作製された不織布のカード機の流れ方
向(MD)、及びカード機の流れに直角な方向(CD)
に対して、それぞれ150mm×50mmの長さの試験
片を作製し、つかみ幅100mm、引張速度200mm
/minの条件下で引張試験機(島津製作所製オートグ
ラフ AGS500D)により各試験片を測定した。次
に、得られた最大荷重を、23g/m2に換算し、不織
布強力(MD強力、及びCD強力)とした。
【0024】(6)比容積 複合繊維を用いて作製された不織布150mm×150
mmの重量と厚みを測定し、次式により不織布の比容積
を算出した。 比容積(cm3/g)=(T×150×150)/(W
×1000) T:不織布の厚み(mm) W:不織布の重量(g)
【0025】(7)風合い 複合繊維を用いて作製された不織布の触感試験を、10
名のパネラーにより実施した。その結果を5段階に分類
した。 10名全員が“柔らかな触感”であると判定した場合 「5」 9名が“柔らかな触感”であると判定した場合 「4」 7,8名が“柔らかな触感”であると判定した場合 「3」 5,6名が“柔らかな触感”であると判定した場合 「2」 6名以上が“柔らかな触感”ではないと判定した場合 「1」 触感試験の結果の分類が、「5」、「4」となった不織
布は、特に柔らかい不織布であると判断した。「3」と
なった不織布は、従来の不織布並の柔らかさであると判
断し、「2」、「1」となった不織布は、風合いが不良
であると判断した。また、紙おむつの風合いも同様の方
法、判定により評価判断を行った。
【0026】実施例1 エチレン含量4.0重量%、プロピレン含量93.35
重量%、及び1−ブテン含量2.65重量%からなるオ
レフィン系3元共重合体(MFRが16g/10mi
n、融点が131℃)に分子量降下剤を0.03重量%
添加し、これをプロピレン共重合体として鞘成分に用
い、結晶性ポリプロピレン(MFRが10g/10分)
を芯成分に用いて、ノズル(孔径0.8mm)を備えた
複合紡糸装置により紡糸し、複合重量比(鞘成分/芯成
分)が45/55、単糸繊度が4.4dtex/fであ
る同心鞘芯型複合未延伸糸を得た。なお、鞘成分の紡糸
温度は250℃、芯成分の紡糸温度は270℃であり、
紡糸時の引き取り速度は、900m/minであった。
次に、第一延伸機の熱ロールを60℃に、第二延伸機の
熱ロールを90℃に温度設定し、第一延伸機/第二延伸
機によって該未延伸糸を3.1倍に延伸し、スタッファ
ボックスで機械捲縮を付与し、85℃で乾燥した後、こ
れを切断して、1.7dtex/f×38mmの熱接着
性複合繊維を得た。この熱接着性複合繊維をカード機で
ウェブとした後、加工温度(136℃、142℃)、風
速(2m/sec)、コンベア速度(8.5m/mi
n)に設定したコンベア付きサクションバンドドライヤ
ー(熱風接着装置)によって、熱処理し、目付け約23
g/m2の不織布とした。得られた複合繊維、及び熱風
接着法にって得られた不織布の物性を表1に示す。
【0027】実施例2 エチレン含量4.0重量%、プロピレン含量93.35
重量%、及び1−ブテン含量2.65重量%からなるオ
レフィン系3元共重合体(MFRが16g/10分、融
点が131℃)に分子量降下剤を添加せず、プロピレン
共重合体として鞘成分に用いた点、及び鞘成分の紡糸温
度を250℃から330℃に変更した点以外は、実施例
1に準拠して複合繊維、及び不織布を製造した。これら
の物性を表1に示す。
【0028】実施例3 エチレン含量4.0重量%、プロピレン含量93.35
重量%、及び1−ブテン含量2.65重量%からなるオ
レフィン系3元共重合体(MFRが39g/10分)を
プロピレン共重合体として鞘成分に用いた以外は、実施
例1に準拠して複合繊維、及び不織布を製造した。これ
らの物性を表1に示す。
【0029】比較例1〜3 オレフィン系3元共重合体に分子量降下剤を添加せず、
プロピレン共重合体として鞘成分に用い、表1に示すよ
うに延伸倍率をそれぞれ2.4倍(比較例1)、3.1
倍(比較例2)、1.6倍(比較例3)として延伸した
以外は、実施例1に準拠して複合繊維、及び不織布を製
造した。これらの物性を表1に示す。なお、表1に示し
た以外に、比較例3の複合繊維を用いて、130℃の加
工温度で不織布加工を行ったが、不織布は得られていな
い。
【0030】比較例4、比較例5 表1に示すように延伸倍率をそれぞれ1.6倍(比較例
4)、4.0倍(比較例5)に延伸した以外は、実施例
1に準拠して複合繊維、及び不織布を製造した。これら
の物性を表1に示す。なお、表1に示した以外に、比較
例4の複合繊維を用いて、130℃の加工温度で不織布
加工を行ったが、不織布は得られていない。
【0031】実施例4 市販の紙おむつからバックシートを取外し、その部分に
加工温度136℃で作製した実施例1と同様の不織布を
ホットメルトで貼り付け、評価用の紙おむつ(吸収性物
品)を作製した。この紙おむつの風合いを評価したとこ
ろ、「5」であった。なお、市販の紙おむつの風合いを
評価したところ、「3」となったことから、本発明の吸
収性物品は風合いに優れていると判断した。このことか
ら、本発明の不織布は、紙おむつ等の吸収性物品の用途
に好ましく利用できることがわかった。
【0032】比較例6 加工温度136℃で作製した比較例1の不織布を用いた
以外は、実施例4と同様の加工を行い、評価用の紙おむ
つを作製した。この紙おむつの風合いを評価したとこ
ろ、「2」であった。このことから、比較例6の紙おむ
つは、ソフト感に欠け、風合いが不良であることがわか
った。
【0033】実施例5,比較例7 加工温度146℃で作製した実施例1の不織布をワイパ
ーとし(実施例5)、加工温度146℃で作製した比較
例5の不織布をワイパーとし(比較例7)、床面の拭き
掃除を行ったところ、実施例1の不織布は嵩が高く空隙
が大きいことから、毛髪などのゴミが良好に拭き取れ
た。また、不織布強力が高いことから形状保持に優れ、
拭き取り時にワイパーから熱接着性複合繊維の脱落が見
られなかった。しかし、比較例5の不織布は嵩が低いこ
とから、毛髪の絡みが悪く拭き取り性能が劣っていた。
【0034】
【表1】
【0035】表1の結果から、ウェブの材料として本発
明の熱接着性複合繊維(実施例1〜3)を用い、融解ピ
ーク(P1)のピーク温度(T1)よりも数℃低い加工温
度(136℃)で不織布加工を行った場合には、良好な
不織布強力を有する不織布が得られた。これに対して、
ウェブの材料として比較例5の熱接着性複合繊維を用い
該加工温度で不織布加工を行った場合には、ウェブは熱
接着せず、その結果、不織布が得られなかった。また、
ウェブの材料として比較例1の熱接着性複合繊維を用い
た場合には、不織布は得られたものの、熱接着性が不充
分であったために測定出来るだけの不織布強力を有して
いなかった。さらに、比較例2では得られた複合繊維の
DSC曲線がシングルピークを示し、加工温度(136
℃)との温度差が26.1℃と大きいため、接着が全く
起こらず不織布は得られていない。また、ウェブの材料
として比較例3,4の熱接着性複合繊維を用い約4℃低
い加工温度(130℃)で不織布加工を行った場合に
は、不織布は得られなかった。従って、本発明の熱接着
性複合繊維を用いることで、低い加工温度であっても、
実用的な不織布強力を有し、嵩高性、風合いに優れた不
織布が得られた。これより本発明の熱接着性複合繊維は
低温加工性に優れていることがわかった。なおウェブの
材料として実施例2の熱接着性複合繊維を用いて、13
6℃の加工温度で加工を行って得られた不織布は、実施
例1,3の熱接着性複合繊維から得られた不織布と比べ
て、不織布強力(MD強力)が低い値を示している。次
に、ウェブの材料として熱接着性複合繊維(実施例1〜
3、比較例1、2及び5)を用い、融解ピーク(P1
のピーク温度(T1)よりも数℃高い加工温度(142
℃)で不織布加工を行った場合には、良好な不織布強力
を有する不織布が得られた。しかし、熱接着性複合繊維
(比較例1、2及び5)を用いて得られた不織布は、風
合いに劣っていた。また、ウェブの材料として比較例
3,4の熱接着性複合繊維を用い、融解ピーク(P1
のピーク温度(T1)よりも数℃高い加工温度(136
℃、142℃)で不織布加工を行った場合にも、良好な
不織布強力を有する不織布が得られたが、不織布の風合
いは不充分であった。
【0036】
【発明の効果】本発明の熱接着性複合繊維は、該熱接着
性複合繊維をウェブとし、これを熱風接着法により鞘成
分の融解ピークのピーク温度以上で熱処理することで、
高い不織布強力と良好な風合いを有する不織布が製造で
き、また、該ウェブを該ピーク温度未満で熱処理するこ
とで、高い寸法安定性(低いウェブ熱収縮率)のもとに
実用的な不織布強力を有する不織布が製造できる、低温
加工性に優れる複合繊維である。得られる不織布は、高
強力で、嵩高性、風合い(触感)に優れている。さらに
該不織布を用いて作られる吸収性物品は、良好な風合い
を有している。また、該不織布を用いて作られるワイパ
ーは、不織布強力が高いことから形状保持に優れ、拭き
取り時にワイパーから熱接着性複合繊維の脱落が生じに
くい良好な物性を有している。さらに該ワイパーは、嵩
が高いことから、ワイピング性能に優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱接着性複合繊維のDSCチャートの
模式図である。
【符号の説明】
1 :鞘芯型複合繊維(熱接着性複合繊維)のDSC
曲線 P1 :プロピレン共重合体に由来する融解ピーク P2 :結晶性ポリプロピレンに由来する融解ピーク P3 :結晶性ポリプロピレンに由来する融解ピーク T0 :プロピレン共重合体の軟化開始温度 T1 :融解ピーク(P1)のピーク温度 T2 :融解ピーク(P2)のピーク温度 T3 :融解ピーク(P3)のピーク温度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D04H 1/54 A61F 13/18 310Z 4L047 330 // A61F 13/49 A41B 13/02 E A47L 13/16 Fターム(参考) 3B029 BB06 3B074 AA02 AA08 AB01 AC03 4C003 BA08 CA04 DA04 4C098 AA09 DD10 DD23 DD25 DD26 DD28 4L041 AA07 BA02 BA05 BA21 BA49 BC04 BD04 BD07 BD11 CA38 CA42 DD01 DD05 DD15 4L047 AA14 AA26 AA27 BA09 BB01 BB08 BB09 CB07 CC04 CC05 CC14 EA02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロピレン共重合体を鞘成分とし、結晶
    性ポリプロピレンを芯成分とする鞘芯型複合繊維であっ
    て、該プロピレン共重合体は、プロピレンを主体とする
    オレフィン系2元共重合体、またはプロピレンを主体と
    するオレフィン系3元共重合体であり、示差走査熱分析
    法によって得られる該鞘芯型複合繊維のDSC曲線が、
    3つの融解ピークを示し、最も低温側の融解ピークを
    (P1)、最も高温側の融解ピークを(P2)、P1とP2
    の融解ピーク間の融解ピークを(P3)とするとき、融
    解ピーク(P1)のピーク温度(T1)と融解ピーク(P
    3)のピーク温度(T3)との温度差(T3−T1)が10
    ℃以上、融解ピーク(P2)のピーク温度(T2)と融解
    ピーク(P3)のピーク温度(T3)との温度差(T2
    3)が4〜10℃の範囲であることを特徴とする熱接
    着性複合繊維。
  2. 【請求項2】 融解ピーク(P2)の融解熱量(ΔH2
    に対する融解ピーク(P3)の融解熱量(ΔH3)の比
    (ΔH3/ΔH2)が0.4〜1であることを特徴とする
    請求項1記載の熱接着性複合繊維。
  3. 【請求項3】 プロピレン共重合体が、エチレン含量3
    〜5重量%、プロピレン含量92〜96重量%、1−ブ
    テン含量1〜3重量%のオレフィン系3元共重合体であ
    ることを特徴とする請求項1記載の熱接着性複合繊維。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項記載の熱接
    着性複合繊維からなる不織布。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の不織布を用いた吸収性物
    品。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の不織布を用いたワイパ
    ー。
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JP2016507012A (ja) * 2013-01-14 2016-03-07 ペガス ノンウーヴンズ スポレチノスト エス ルチェニム オメゼニムPEGAS NONWOVENS s.r.o. 捲縮した2成分又は多成分繊維から成るバット
WO2018181909A1 (ja) * 2017-03-31 2018-10-04 ダイワボウホールディングス株式会社 分割型複合繊維及びこれを用いた繊維構造物

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