JP2002235095A - 防汚性能を有する硬質表面用洗浄剤組成物 - Google Patents

防汚性能を有する硬質表面用洗浄剤組成物

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JP2002235095A
JP2002235095A JP2001035099A JP2001035099A JP2002235095A JP 2002235095 A JP2002235095 A JP 2002235095A JP 2001035099 A JP2001035099 A JP 2001035099A JP 2001035099 A JP2001035099 A JP 2001035099A JP 2002235095 A JP2002235095 A JP 2002235095A
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film
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antifouling performance
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Katsutoshi Tanabe
勝敏 田辺
Noriaki Ozaki
憲明 尾崎
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WILSON KK
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C11ANIMAL OR VEGETABLE OILS, FATS, FATTY SUBSTANCES OR WAXES; FATTY ACIDS THEREFROM; DETERGENTS; CANDLES
    • C11DDETERGENT COMPOSITIONS; USE OF SINGLE SUBSTANCES AS DETERGENTS; SOAP OR SOAP-MAKING; RESIN SOAPS; RECOVERY OF GLYCEROL
    • C11D1/00Detergent compositions based essentially on surface-active compounds; Use of these compounds as a detergent
    • C11D1/88Ampholytes; Electroneutral compounds
    • C11D1/94Mixtures with anionic, cationic or non-ionic compounds
    • C11D2111/42

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】自動車の塗装面等の硬質表面に対して優れた洗
浄性を発揮し、洗浄後には硬質表面に優れた防汚性を有
する保護皮膜を形成できる組成物を提供する。 【解決手段】 両性界面活性剤、アニオン界面活性剤、
ノニオン界面活性剤、金属封鎖剤、及び水溶性溶剤から
選ばれた1種又は2種以上の洗浄成分と、この洗浄成分
と共に硬質表面に適用されてこの硬質表面に親水性の保
護皮膜を形成する皮膜形成物質と、この皮膜形成物質に
より形成される保護皮膜の密着性を向上せしめるバイン
ダー成分とを含む、防汚性能を有する硬質表面用洗浄剤
組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動車等の車両
の塗装面やホイール及び/又はホイールカバー、建物の
手摺や外壁、橋梁の欄干、自動販売機等の屋外設置物、
船舶の塗装面等の、特に屋外に露出する硬質表面に付着
した埃や水アカ、油汚れ、鳥の糞等の洗浄に用いる洗浄
剤組成物に係り、このような硬質表面に対して優れた洗
浄性を発揮すると同時に、洗浄後には硬質表面に優れた
防汚性を有する保護皮膜を形成する硬質表面用洗浄剤組
成物に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば自動車の塗装面は、走行中等に大
気中の埃や煤煙、油粒子等の汚染原因物質が付着し、し
かも、太陽光、雨水、空気等の塗装面を劣化させる原因
要素に常に曝されている。このため、自動車の塗装面を
綺麗に維持し、また、その劣化速度をできるだけ遅くし
て長期間に亘って良好な状態に維持するためには、自動
車の塗装面から汚れを取り去る洗浄作業と、汚れを取り
除いた後の塗装面にワックスやシリコンオイル等を主成
分とする撥水性や艶出し性等に優れた保護皮膜を形成せ
しめる、いわゆるワックスがけ作業とが欠かせないとさ
れている。
【0003】しかしながら、これら自動車の洗浄作業や
ワックスがけ作業は、その作業にかなりの長時間を要し
て煩雑であり、頻繁に行うのが難しいほか、ワックスが
けで塗装面上に形成される保護皮膜が親油性皮膜であっ
て、油粒子を吸着し易く、しかも、時として表面に粘着
性があって大気中の埃や煤煙を吸着し易く、結果として
汚れ易いという性質を有している。加えて、ワックスが
けで形成される保護皮膜は塗装面に対して密着性に優れ
ており、簡単な洗浄作業では塗装面から完全には落ち
ず、洗浄とワックスがけを繰り返すうちに頑固な汚れと
して塗装面上に残ってしまい、ひいては塗装面の艶が失
われる原因にもなっている。
【0004】ところで、このような自動車の塗装面に対
する洗浄作業及びワックスがけ作業という面倒で煩雑な
作業を改善するため、この洗浄作業とワックスがけ作業
とを同時に行うことができる自動車用の洗浄撥水剤も提
案されている(例えば、特開平11-279,490号、特開平11
-116,988号、特開平11-106,708号、特開平9-310,094
号、特開平8-183,949号、特開平6-145,603号等の各公
報)。しかしながら、これら各公報記載の洗浄撥水剤
は、それによって形成される保護皮膜がいずれも撥水性
や艶出し性等を目的とした親油性皮膜であり、簡単な洗
浄作業では塗装面から落ち難くて頑固な汚れの原因にな
るという問題は依然として解消されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、洗浄時には簡単な作業で塗装面から汚れを落とすこ
とができ、しかも、洗浄と同時に塗装面の表面に防汚性
に優れた保護皮膜を形成して汚れ難くすることができる
硬質表面用の洗浄剤について鋭意検討した結果、特定の
洗浄成分と、この洗浄成分と共に硬質表面に適用されて
この硬質表面に親水性の保護皮膜を形成する皮膜形成物
質と、形成される保護皮膜の密着性を向上せしめるバイ
ンダー成分とを含む組成物が洗浄剤として適しているこ
とを見出し、本発明を完成した。
【0006】従って、本発明の目的は、洗浄時には簡単
な作業で塗装面から汚れを落とすことができ、しかも、
洗浄と同時に塗装面の表面に防汚性に優れた保護皮膜を
形成することができる硬質表面用洗浄剤組成物を提供す
ることにある。また、本発明の目的は、洗浄作業後にワ
ックスがけをして撥水性や艶出し性等に優れた保護皮膜
を設けても、次の洗浄時にはこの保護皮膜を簡単な洗浄
作業で容易に落とすことができる硬質表面用洗浄剤組成
物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、両
性界面活性剤、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性
剤、金属封鎖剤、及び水溶性溶剤から選ばれた1種又は
2種以上の洗浄成分と、この洗浄成分と共に硬質表面に
適用されてこの硬質表面に親水性の保護皮膜を形成する
皮膜形成物質と、この皮膜形成物質により形成される保
護皮膜の密着性を向上せしめるバインダー成分とを含
む、防汚性能を有する硬質表面用洗浄剤組成物である。
【0008】ここで、親水性の保護皮膜とは、皮膜形成
物質により形成される保護皮膜が水に濡れる性質を有す
るということであり、保護皮膜の接触角については、6
5°以下、好ましくは60°以下である。この接触角が
65°より大きいと、防汚性能が著しく低下する。な
お、保護皮膜の接触角の値は、接触角精密測定装置(協
和化学社製:CA-1型)を用い、水滴下量0.04ml及び
温度(室温:25℃)の条件で測定した結果である。
【0009】本発明において、洗浄成分を構成する両性
界面活性剤としては、アルキルジメチルアミンオキサイ
ド、アルキルヒドロキシエチルアミンオキサイド、アル
キルジメチルベタイン、アルキルヒドロキシエチルベタ
イン、アミノ酸型両性界面活性剤、脂肪酸アミドアミン
オキサイド、上記活性剤中にフッ化炭化水素基含有の両
性界面活性剤等を挙げることができ、また、アニオン界
面活性剤としては、直鎖アルキルベンゼン脂肪酸塩、高
級アルキルベンゼンスルホン酸塩、脂肪酸塩(石鹸)、
N-サルコシン酸塩、アシル化ポリペプチド、リグニンス
ルホン酸塩、N-アシルアルキルタウリン塩、n-パラフィ
ンスルホン酸塩(SAS)、スルホコハク酸塩、イセチ
オン酸塩、α-オレフィンスルホン酸塩(AOS)、直
鎖第一級アルコール硫酸塩(AS)、ポリオキシエチレ
ン付加直鎖アルコール硫酸塩(AES)、アルキルリン
酸エステル、ジアルキルジチオリン酸亜鉛、上記活性剤
中にフッ化炭化水素基含有のアニオン系界面活性剤等を
挙げることができ、更に、ノニオン界面活性剤として
は、エチレンオキサイド付加アルキルフェノール(AP
E)、エチレンオキサイド付加高級アルコール(A
E)、ポリオキシエチレン付加ポリオキシプロピレング
リコール、アルカノールアミン-脂肪酸縮合物、アルカ
ノールアミド、アルキルポリグリコシド、上記活性剤中
にフッ化炭化水素基含有のノニオン系界面活性剤等を挙
げることができる。
【0010】また、この洗浄成分を構成する金属封鎖剤
としては、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ヒド
ロキシエチルイミノ二酢酸(HIDA)、ジハイドロキ
シエチルグリシン(DHEG)、ニトリロ三酢酸(NT
A)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HE
DTA)、ジエチレントリアミノ五酢酸(DTPA)、
トリエチレンテトラアミノ六酢酸(TTHA)、L-グ
ルタミン酸二酢酸(GLDA)、L-アスパラギン酸-
N,N-二酢酸(ASDA)、2-ヒドロキシエチルイミノ
二酢酸(HIMDA)、グルコン酸塩、3-ヒドロキシ-
2,2-イミノジコハク酸(HIDS)、ヒドロキシエタン
ジホスホン酸等、若しくはこれらの酸の一部又は全てが
アルカリ金属、アンモニウム等で中和された化合物を挙
げることができ、更に、水溶性溶剤としては、メチルグ
リコール、イソブチルグリコール、アリルグリコール、
フェニルグリコール、ベンジルグリコール等のE.O.系
グリコールエーテル類や、メチルプロピレングリコー
ル、プロピルプロピレングリコール、メチルプロピレン
グリコールアセテート等のP.O.系グリコールエーテル
類や、ジメチルグリコール、ジメチルプロピレングリコ
ール等のジアルキルグリコールエーテル類等を挙げるこ
とができる。
【0011】この洗浄成分の添加量は、0.05質量%
以上30質量%以下、好ましくは0.5質量%以上10
質量%以下であり、0.05質量%より少ないと、所望
の洗浄性能を発揮せしめることが難しくなり、反対に、
30質量%より多くなると、例えば自動車の塗装面に使
用した場合に、膨らみ、剥がれ、白化、変色等の塗膜損
傷を引き起こす虞があるほか、塗布時の延び性や拭取り
性等の作業性も低下する。
【0012】本発明において、上記洗浄成分と共に用い
る皮膜形成物質は、硬質表面に親水性の保護皮膜を形成
するものであり、光触媒性能を有する金属酸化物、無機
多孔質粉末、有機多孔質粉末、親水性官能基(例えば、
水酸基、アミノ基、カルボキシル基又はその塩、エステ
ル基、アミド基、エーテル基等をいう。以下、同様であ
る。)を有する変性シリコーン、親水性官能基を有する
天然ポリマー及びその部分変性物、及び親水性官能基を
有する合成ポリマーが挙げられ、これらはその1種のみ
を単独で用いることができるほか、2種以上の混合物と
して用いることもできる。
【0013】この皮膜形成物質を構成する金属酸化物と
しては、例えば、光触媒作用や紫外線遮蔽作用を有する
ものが好ましく、具体的には、TiO2、SrTiO3
KTiO3、SnO2、Nb25、WO3、Fe23、B
23、FeTiO3、ZnO、CdO、MoS2、Si
2、CeO2、ZrO2等を挙げることができ、使用す
る皮膜形成物質やバインダー成分によっても異なるが、
光触媒作用についてはあまり強すぎると、特にバインダ
ー成分として有機系のものを使用した際に形成された保
護皮膜が破壊されてしまうことがあるので、好ましくは
ZnO、ルチル型TiO2等の光触媒作用が比較的穏や
かなものがよい。なお、金属酸化物については、例えば
酸化チタンや酸化ケイ素等のようにゾルの形で得ること
ができるものについては、ゾルの形のまま添加してもよ
い。
【0014】また、皮膜形成物質を構成する無機多孔質
粉末としては、例えば、酸化珪素、珪酸カルシウム、珪
酸マグネシウム、珪酸ストロンチウム、珪酸アルミニウ
ム、珪酸バリウム、メタ珪酸アルミン酸マグネシウム等
の珪酸金属塩や、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、
炭酸コバルトなどの金属炭酸塩や、タングステン酸カル
シウム等のタングステン酸金属塩や、酸化コバルト、α
酸化鉄等の金属酸化物や、水酸化アルミニウム、水和酸
化鉄等の金属水酸化物や、合成ゼオライト、天然ゼオラ
イト、珪藻土等を挙げることができる。
【0015】更に、有機多孔質粉末としては、例えば、
ナイロンパウダー、セルロースパウダー、コーンスター
チ、ポリスチレンビース等を挙げることができ、また、
親水性官能基を有する変性シリコーンとしてポリエーテ
ル変性シリコーン等、親水性官能基を有する天然ポリマ
ーとしてデンプン類、マンナン類、アルギン酸ナトリウ
ム、アラビアゴム、デキストリン、にかわ、ゼラチン、
カゼイン、コラーゲン等、及び親水性官能基を有する合
成ポリマーとしてポリビニルアルコール、ポリアクリル
酸及びその塩、ポリエチレンオキシド、ポリアクリルア
ミド、ポリエチレングリコール等を例示することができ
る。
【0016】上記皮膜形成物質が粉末状である場合、好
ましくはその平均粒径が1nm以上30μm以下、より
好ましくは1nm以上5μm以下であり、比表面積が1
0m 2/g以上1000m2/g以下、好ましくは15m
2/g以上800m2/g以下である。平均粒径が1nm
より小さいものは性能的には問題ないがその入手が難し
く、反対に、30μmより大きくなると塗装面を損傷
し、また、保護皮膜の透明性が失われる。また、比表面
積が10m2/gより小さいと充分な防汚性能を発揮せ
しめることが難しくなり、1000m2/gより大きい
ものはその入手が難しい。
【0017】この皮膜形成物質の添加量については、通
常0.05質量%以上40質量%以下、好ましくは0.
1質量%以上20質量%以下であり、0.05質量%よ
り少ないと、所望の洗浄性能を発揮せしめることが難し
くなり、反対に、40質量%より多くなると、形成され
る保護皮膜が白く、ボケた感じになり、例えば自動車の
塗装面に使用した場合にその外観を損なう場合がある。
【0018】本発明において、皮膜形成物質により形成
される保護皮膜の硬質表面への密着性を向上せしめるバ
インダー成分としては、例えば天然ワックス、合成ワッ
クス、有機系樹脂、及びシリコーン類等が挙げられ、こ
れらはその1種のみを単独で使用できるほか、2種以上
の混合物として用いることもできる。このバインダー成
分は、単に形成される保護皮膜の硬質表面への密着性を
向上せしめるだけでなく、例えば皮膜形成物質が粉末で
ある場合には、粉末の各粒子間を結合して保護皮膜その
ものを形成する作用をも有する。
【0019】上記天然ワックスとしては、例えば、キャ
ンデリラワックス、カルナバワックス、ライスワック
ス、木ロウ、ホホバ油等の植物系ワックスや、みつろ
う、ラノリン、鯨ろう等の動物系ワックスや、モンタン
ワックス、オゾケライト、セレシン等の鉱物系ワックス
や、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワック
ス、ペトロラタム(ワセリン等)等の石油系ワックスを
挙げることができ、また、合成ワックスとしては、例え
ば、フッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレン等
の合成炭化水素や、変性基として水酸基、カルボキシ
基、アミノ基等の親水性官能基を有するか又は構造の一
部にエステル基を有するモンタンワックス誘導体、パラ
フィンワックス誘導体、マイクロクリスタリンワックス
誘導体等の変性ワックスや、硬化ひまし油、硬化ひまし
油誘導体等の水素化ワックスや、その他に脂肪酸類、酸
アミド類、エステル類、ケトン類、12-ヒドロキシステ
アリン酸、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、
塩素化炭化水素等が挙げられる。
【0020】更に、有機系樹脂としては、例えば、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリス
チレン、ポリビニルアルコール、フッ素樹脂、酢酸セル
ロース等や、これらのアクリル系、テルペン系、ロジン
系、アミノ系、アルキッド系、オレフィン系、脂環族系
等の各種の変性物を挙げることができ、また、シリコー
ン類としては、シリコーン樹脂、ジメチルシリコーン、
アミノ変性シリコーン、カルボキシル変性シリコーン、
アルコール変性シリコーン、シラノール変性シリコー
ン、フェニル変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコ
ーン等を例示することができる。
【0021】このようなバインダー成分の添加量につい
ては、通常0.02質量%以上15質量%以下、好まし
くは0.05質量%以上7.5質量%以下であり、この
添加量が0.02質量%より低いと、防汚性について所
望の持続効果を得ることができず、また、15質量%を
超えると、バインダー成分の多くは有機物であり、排気
煤等の付着を助長し、形成される保護皮膜中に含まれる
皮膜形成物質の添加比率が減少し、形成される保護皮膜
について所望の親水性を得ることができなくなって防汚
性能が低下するので好ましくない。このバインダー成分
の添加量は、皮膜形成物質の添加量の半分以下が好まし
い。
【0022】そして、本発明においては、上記洗浄成
分、皮膜形成物質、及びバインダー成分を所定の割合で
含む水中油型のエマルジョンとして製剤され、硬質表面
用洗浄剤として用いられる。ここで、洗浄成分、皮膜形
成物質、及びバインダー成分を所定の割合で含む水中油
型のエマルジョンとして製剤するために、上記バインダ
ー成分を溶解する油性溶剤、例えば、工業ガソリン、ケ
ロシン、ミネラルスピリット、イソパラフィン溶剤、ナ
フテン溶剤、シリコーン溶剤(環状シロキサンの4〜6
量体)等を、所定の割合、好ましくは0.5質量%以上
50質量%以下、より好ましくは1質量%以上35質量
%以下の割合で添加するのがよい。この油性溶剤の使用
量が0.5質量%より少ないと、任意のバインダー成分
を溶解できないという問題が生じ、反対に、50質量%
より多くなると、水中油型エマルジョンとして製剤され
難くなるという問題が生じる。
【0023】更に、本発明においては、製剤された水中
油型エマルジョンの安定性を向上させるために、この種
の水中油型エマルジョン製剤において汎用されている乳
化安定剤を所定の範囲内で添加してもよく、例えば、両
性界面活性剤、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性
剤、シリコーン界面活性剤、及び増粘剤から選ばれた1
種又は2種以上の乳化安定剤を0.02質量%以上30
質量%以下、好ましくは0.1質量%以上5質量%以下
の範囲内で添加する。
【0024】また、本発明においては、この種の水中油
型エマルジョン製剤において汎用されている防腐剤・防
黴剤、例えば芳香族ヒドロキシ化合物、有機酸の金属
塩、安息香酸、サリチル酸、パラヒドロキシ安息香酸エ
ステル、ベンゾイソチアゾニオン、メチルイソチアゾニ
オン等を所定の割合、例えば0.01質量%以上5質量
%以下、好ましくは0.05質量%以上2質量%以下の
範囲内で添加してもよく、これによって製品の長期保存
性が改善される。
【0025】なお、本発明の硬質表面用洗浄剤組成物に
は、上記以外に、例えば作業性や仕上げ性、研磨性、滑
性、光沢性等の性能向上を目的に、従来公知の他の添加
剤をそれぞれその目的に応じて添加することができる。
【0026】本発明の硬質表面用洗浄剤組成物の調製
は、上記各成分を用いて従来の方法により容易に行うこ
とができ、典型的には、油性溶剤中に油溶性成分を溶解
させ、次いで水以外の添加物を均一に分散させた後、水
を添加して均一に混合し、エマルジョン化させることに
より行われる。
【0027】本発明の硬質表面用洗浄剤組成物は、屋外
に露出して埃や水アカ、油汚れ、鳥の糞等の汚れが付着
する種々の硬質表面を洗浄し、また、洗浄後にこのよう
な汚れが硬質表面に付着して例えば塗装面等を損傷する
のを未然に防止するために用いられるものであり、実際
の使用に際しては、従来の洗浄剤(クリーナー)と同様
に、スポンジ、タオル等を用いて洗浄剤組成物を硬質表
面に塗布し、次いで適当な時間放置して乾燥させ、その
後にタオル等の布や不織布等を用いて拭取り作業を行え
ばよい。
【0028】また、上記のような洗浄作業後にワックス
がけをして撥水性や艶出し性等に優れた保護皮膜を設け
ても、次の洗浄時にはワックスがけで形成された皮膜と
共にこの保護皮膜を簡単な洗浄作業で容易に落とすこと
ができるので、本発明の硬質表面用洗浄剤組成物は、ワ
ックスがけの前の洗浄に用いる洗浄剤としても好適に使
用することができる。
【0029】本発明の硬質表面用洗浄剤組成物は、自動
車等の車両の塗装面やホイール及び/又はホイールカバ
ー、建物の手摺、橋梁の欄干、自動販売機等の屋外設置
物、船舶の塗装面等の、特に屋外に露出する硬質表面に
適用できるものであるが、塗装面に対する保護性能に優
れているので、特に自動車等の車両の塗装面やホイール
及び/又はホイールカバーに用いる洗浄剤組成物として
好適である。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、実施例及び比較例に基づい
て、本発明の好適な実施の形態を具体的に説明する。
【0031】実施例1〜10及び比較例1〜5 表1に示すように、洗浄成分としてデカン(C10)ジメ
チルアミンオキサイド(ライオン社製商品名:アロモッ
クスDM10DW)、L-アスパラギン酸-N,N-ジ酢酸(帝国化
学社製商品名:クレワットBiADS)及びプロピレングリ
コールモノメチルエーテル(日本乳化剤社製商品名:MF
G)を用い、皮膜形成物質として酸化亜鉛(光触媒、平
均粒径0.02μm、比表面積50m2/g;堺化学社製商品
名:NANOFINE-50)、酸化チタン(光触媒、平均粒径0.0
8μm、比表面積70m2/g;堺化学社製商品名:STR-60
N)、珪藻土(無機多孔質粉末、平均粒径1.9μm、比表
面積300m2/g;日本シリカ社製商品名:ニップジェル
AZ200)、ゼオライト(無機多孔質粉末、平均粒径2.5μ
m;ユニオン昭和社製商品名:モレキュラーシーブスZL
D4040)、酸化アルミニウム(平均粒径1.5μm、比表面
積2.0m2/g;住友化学社製商品名:アルミナAL-M41
P)、及びシリコンパウダー(平均粒径3.0μm、比表面
積20m2/g;GE東芝シリコーン社製商品名:トスパ
ール130)を用い、バインダー成分として高級アルコー
ル(変性パラフィンワックス;ペトロライト社製商品
名:ユニリン700)、ポリエチレン(日本精蝋社製商品
名:HNP-9)、及びアミノ変性シリコーン(東レ・ダウ
コーニングシリコーン社製商品名:SF8417)を用い、更
に、乳化安定剤としてキサンタンガム(ケルコケミカル
社製商品名:ケルザンS)及びPOEアルキルエーテル
(日本エマルジョン社製商品名:エマレックスシリー
ズ)を、作業性及び仕上げ性の向上を目的にジメチルシ
リコーンオイル(東レ・ダウコーニングシリコーン社製
商品名:SH-200-5)を、また、防腐剤としてベンゾイソ
チアゾニオン(バイエル社製商品名:プリベントールD-
6)をそれぞれ表1に示す割合で添加し、表1に示す石
油溶剤(出光石油化学社製商品名:IP1620)と水とを用
いて洗浄剤組成物を調製した。
【0032】得られた各実施例及び比較例の洗浄剤組成
物について、以下の方法で防汚性、防汚持続性、及び洗
浄性を調べた。
【0033】[防汚性]白色塗装板上に、上記各実施例
及び比較例で得られた洗浄剤組成物をスポンジを用いて
塗布し、次いで室温(25℃)で30分放置し、表面が
白くなるまで乾燥させた後、タオルを用いて拭き取り、
保護皮膜を形成した。
【0034】このようにして得られた保護皮膜を有する
白色塗装板上に、ディーゼルエンジン車のマフラー部よ
り採取した排気煤を水に分散させて得られた汚水をミス
ト状にして吹き付け、次いで70℃で焼き付けるか、若
しくは2週間屋外暴露を行い、汚れの付着具合を目視に
て観察し、結果を◎:汚れの付着が見られない、 ○:
若干の汚れの付着が見られる、△:ワックス等何も塗布
しない塗装状態と同程度の汚れが付着する、×:ワック
ス等何も塗布しない塗装状態以上に汚れが付着するの、
4段階で評価した。
【0035】[防汚持続性]上記のようにして得られた
保護皮膜について、上記塗同様の屋外暴露を行い、汚れ
の付着具合を目視にて観察し、上記防汚性評価○(若干
の汚れの付着が見られる)以上の状態がどの程度の期間
持続するかを調べ、◎:2ヶ月以上持続した、 ○:1
ヶ月以上2ヶ月未満持続した、×:1ヶ月未満であった
の3段階で評価した。
【0036】[洗浄性] 試験1(浸透性試験) 未精錬キャンバスを一辺1インチの正方形に切り取って
得られた試験片を上記各実施例及び比較例の洗浄剤組成
物上に浮かべ、それが沈降するまでの時間を測定するキ
ャンバス法により行った。結果は沈降するまでの時間が
短いほど浸透性に優れていることになる。
【0037】試験2(洗浄力試験) 自動車の白色塗装面に自動車のマフラー部より採取した
排気煤を吹き付け、70℃で2時間焼付け処理をしたも
のと、1ヵ月洗車せずに屋外に放置した自動車の白色塗
装面とを試験塗装面とし、ごの試験塗装面に上記各実施
例及び比較例の洗浄剤組成物を滴下し、30秒後に力を
加えず拭き上げ、白色度の回復度を評価した。
【0038】上記2つの試験1及び2の結果を総合的に
判断して洗浄性能とし、◎:完全に汚れが落ちた、○:
大部分の汚れが落ちた、△:かなり汚れが残る、×:汚
れが落ちないの三段階で評価した。以上の防汚性、防汚
持続性、及び洗浄性の評価結果を表1に示す。なお、表
1中の実施例6の洗浄剤組成物について、その接触角を
測定した結果は47.5°であった。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】本発明の硬質表面用洗浄剤組成物によれ
ば、洗浄時には簡単な作業で塗装面から汚れを落とすこ
とができ、しかも、洗浄と同時に塗装面の表面に防汚性
に優れた保護皮膜を形成することができる。また、この
ような洗浄作業後にワックスがけをして撥水性や艶出し
性等に優れた保護皮膜を設けても、次の洗浄時にはワッ
クスがけで形成された皮膜と共にこの保護皮膜を簡単な
洗浄作業で容易に落とすことができ、ワックスがけの前
の洗浄に用いる洗浄剤としても好適に使用することがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C11D 3/37 C11D 3/37 3/38 3/38 3/43 3/43 10/02 10/02

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両性界面活性剤、アニオン界面活性剤、
    ノニオン界面活性剤、金属封鎖剤、及び水溶性溶剤から
    選ばれた1種又は2種以上の洗浄成分と、この洗浄成分
    と共に硬質表面に適用されてこの硬質表面に親水性の保
    護皮膜を形成する皮膜形成物質と、この皮膜形成物質に
    より形成される保護皮膜の密着性を向上せしめるバイン
    ダー成分とを含むことを特徴とする防汚性能を有する硬
    質表面用洗浄剤組成物。
  2. 【請求項2】 皮膜形成物質が、金属酸化物、無機多孔
    質粉末、有機多孔質粉末、親水性官能基を有する変性シ
    リコーン、親水性官能基を有する天然ポリマー及びその
    部分変性物、及び親水性官能基を有する合成ポリマーか
    ら選ばれた1種又は2種以上の混合物である請求項1に
    記載の防汚性能を有する硬質表面用洗浄剤組成物。
  3. 【請求項3】 金属酸化物が、酸化亜鉛である請求項1
    又は2に記載の防汚性能を有する硬質表面用洗浄剤組成
    物。
  4. 【請求項4】 皮膜形成物質が粉末状であり、その平均
    粒径が1nm〜30μmであって、比表面積が10〜1
    000m2/gである請求項2又は3に記載の防汚性能
    を有する硬質表面用洗浄剤組成物。
  5. 【請求項5】 バインダー成分が、天然ワックス、合成
    ワックス、有機系樹脂、及びシリコーン類から選ばれた
    1種又は2種以上の混合物である請求項1〜4のいずれ
    かに記載の防汚性能を有する硬質表面用洗浄剤組成物。
  6. 【請求項6】 洗浄成分0.05〜30質量%、皮膜形
    成物質0.05〜40質量%、及びバインダー成分0.
    02〜15質量%を含む請求項1〜5のいずれかに記載
    の防汚性能を有する硬質表面用洗浄剤組成物。
  7. 【請求項7】 両性界面活性剤、アニオン界面活性剤、
    ノニオン界面活性剤、シリコーン界面活性剤、及び増粘
    剤から選ばれた1種又は2種以上の乳化安定剤を0.0
    2〜30質量%の範囲内で含有する請求項1〜6のいず
    れかに記載の防汚性能を有する硬質表面用洗浄剤組成
    物。
  8. 【請求項8】 硬質表面が自動車の塗装面、ホイール、
    又はホイールカバーである請求項1〜7のいずれかに記
    載の防汚性能を有する硬質表面用洗浄剤組成物。
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