JP2002234882A - (メタ)アクリル酸エステル、その原料アルコール、および、それらの製造方法 - Google Patents

(メタ)アクリル酸エステル、その原料アルコール、および、それらの製造方法

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JP2002234882A
JP2002234882A JP2001366958A JP2001366958A JP2002234882A JP 2002234882 A JP2002234882 A JP 2002234882A JP 2001366958 A JP2001366958 A JP 2001366958A JP 2001366958 A JP2001366958 A JP 2001366958A JP 2002234882 A JP2002234882 A JP 2002234882A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 γ−ブチロラクトン構造を含む縮合環または
架橋環構造を分子内に有する(メタ)アクリル酸エステ
ル、その原料アルコール、および、簡便で高収率であ
り、生産性に優れたそれらの製造方法を提供する。 【解決手段】 本発明の(メタ)アクリル酸エステルは
下記式(1)で表され、1,3−ジエンと無水マレイン
酸とをディールス・アルダー反応させて得られる付加生
成物を還元し、これを水和して得られるアルコールを
(メタ)アクリルエステル化して製造される。 【化1】 (式(1)中、R1、R2、R3、R4は水素原子、メチル
基またはエチル基であり、X1、X2はいずれか一方が
(メタ)アクリロイルオキシ基であり、もう一方が水素原
子である。A1、A2はともに水素原子であるか、また
は、A1とA2とで−O−、−CH2−または−CH2CH
2−を形成している。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗料、接着剤、粘
着剤、インキ用レジン、レジスト等の構成成分樹脂の原
料モノマーとして有用な(メタ)アクリル酸エステル、
その原料アルコール、および、それらの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】縮合環状脂肪族化合物であるデカヒドロ
ナフタレン、架橋環状脂肪族化合物であるノルボルナ
ン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカン、ビシク
ロ[2.2.2]オクタンやアダマンタンは、低比重、
疎水性、透明性、耐熱性、環境安定性に優れた特性を示
す。また、これらの縮合環状脂肪族化合物や架橋環状脂
肪族化合物を分子内構造に有する(メタ)アクリル酸エ
ステルも、前述の優れた特性を示すことが知られてい
る。このような(メタ)アクリル酸エステルの合成方法
は、例えば、特公平5−27643号公報、特公平7−
13038号公報、特開昭63−8355号公報、Jpn.
J. Appl. Phys.,35,528(1996)に記載されている。
【0003】一方、環状エステルであるγ−ブチロラク
トンは、透明かつ高極性で、各種有機低分子や高分子の
良好な溶媒でありながら水溶性も有している。また、γ
−ブチロラクトン環は、β−プロピオン環、δ−バレロ
ラクトン環やε−カプロラクトン環と異なり、環そのも
のに重合性がほとんどないので、化学的にも極めて安定
な上に、熱安定性にも優れている。このような理由か
ら、γ−ブチロラクトン環を分子内に有する(メタ)ア
クリル酸エステルも同様に、透明性、高極性、溶解性、
安定性に優れていることが期待される。このような(メ
タ)アクリル酸エステルの合成方法は、例えば、特開平
10−212283号公報や特開平11−269160
号公報に記載されている。
【0004】近年、塗料、接着剤、粘着剤、インキ用レ
ジン、レジスト等の構成成分樹脂に用いられる(メタ)
アクリル酸エステル重合体に対して、透明性と安定性に
加えて、疎水性、耐熱性、適度な極性、各種有機溶媒へ
の溶解性を有していることが要求される場合がある。
【0005】このような性能を実現するための方法とし
て、縮合環または架橋環構造を分子内に含む(メタ)ア
クリル酸エステルと親水性の官能基を有する(メタ)ア
クリル酸(エステル)とを共重合させることが提案され
ている。例えば、J. Photopolymer Science and Techno
logy,7[1],31(1994)には、メタクリル酸−1−アダ
マンチルとメタクリル酸−t−ブチルとメタクリル酸の
組合せで共重合させる方法が記載されている。Proc. Of
SPIE,2438,433(1995)には、アクリル酸トリシクロ
デカニルとメタクリル酸テトラヒドロピラニルとメタク
リル酸の組合せで共重合させる方法が記載されている。
J. of Photopolymer Science and Technology,8[4],6
23(1995)には、メタクリル酸イソボルニルとメタクリ
ル酸メチルとメタクリル酸−t−ブチルとメタクリル酸
の組合せで共重合させる方法が記載されている。しかし
ながら、これらの方法により得られる共重合体は、疎水
性が強すぎたり、安定性に劣る場合がある。
【0006】一方、デカヒドロナフタレン、ノルボルナ
ン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカン、ビシク
ロ[2.2.2]オクタンやアダマンタンのような縮合
環または架橋環構造とγ−ブチロラクトン構造とを同一
分子内に有する(メタ)アクリル酸エステルは、縮合環
または架橋環構造に由来する疎水性と耐熱性に加えて、
γ−ブチロラクトン構造に由来する高極性や各種溶媒へ
の溶解性を有することが期待できる。また、シクロペン
タンやシクロヘキサンのような単純な脂環構造とγ−ブ
チロラクトン構造とを組み合わせた縮合環または架橋環
構造でも上記の効果を期待できる。
【0007】このような理由から、特開2000−26
446号公報において、5−(メタ)アクリロイルオキ
シ−6−ヒドロキシビシクロ[2.2.1]ヘプタン−
2−カルボキシリック−6−ラクトンを共重合した共重
合体が提案されている。しかしながら、5−(メタ)ア
クリロイルオキシ−6−ヒドロキシビシクロ[2.2.
1]ヘプタン−2−カルボキシリック−6−ラクトン
は、常温で固体であり、有機溶媒に対する溶解性が必ず
しも十分ではなく、溶液重合により(共)重合体を製造
するのは容易ではないという問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、γ−ブチロ
ラクトン構造を含む縮合環または架橋環構造を分子内に
有する(メタ)アクリル酸エステル、しかも、耐熱性、
適度な極性や有機溶媒に対する溶解性に優れた(メタ)
アクリル酸エステル、その原料アルコール、および、簡
便で高収率であり、生産性に優れたそれらの製造方法を
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、以
下の本発明により解決できる。 (I) 下記式(1)で表される(メタ)アクリル酸エステ
ル。
【0010】
【化5】
【0011】(式(1)中、R1、R2、R3、R4は水素
原子、メチル基またはエチル基であり、X1、X2はいず
れか一方が(メタ)アクリロイルオキシ基であり、もう一
方が水素原子である。A1、A2はともに水素原子である
か、または、A1とA2とで−O−、−CH2−または−
CH2CH2−を形成している。) (II) 下記式(2)で表されるアルコール。
【0012】
【化6】
【0013】(式(2)中、R1、R2、R3、R4は水素
原子、メチル基またはエチル基であり、Y1、Y2はいず
れか一方が水酸基であり、もう一方が水素原子である。
1、A2はともに水素原子であるか、または、A1とA2
とで−O−、−CH2−または−CH2CH2−を形成し
ている。) (III) 1,3−ジエンと無水マレイン酸とをディールス
・アルダー反応させて得られる下記式(3)で表される
付加生成物を還元して下記式(4)で表されるラクトン
を製造し、この式(4)で表されるラクトンを水和して
上記式(2)で表されるアルコールを製造する方法。
【0014】
【化7】
【0015】(式(3)中、R1、R2、R3、R4は水素
原子、メチル基またはエチル基である。A1、A2はとも
に水素原子であるか、または、A1とA2とで−O−、−
CH2−または−CH2CH2−を形成している。)
【0016】
【化8】
【0017】(式(4)中、R1、R2、R3、R4は水素
原子、メチル基またはエチル基である。A1、A2はとも
に水素原子であるか、または、A1とA2とで−O−、−
CH2−または−CH2CH2−を形成している。) (IV) 上記式(2)で表されるアルコールを(メタ)ア
クリルエステル化して上記式(1)で表される(メタ)
アクリル酸エステルを製造する方法。 (V) 前記(III)の方法により上記式(2)で表されるア
ルコールを製造し、このアルコールを(メタ)アクリル
エステル化して上記式(1)で表される(メタ)アクリ
ル酸エステルを製造する方法。
【0018】なお、ここで「(メタ)アクリル酸エステ
ル」とは、「アクリル酸エステル」および「メタクリル
酸エステル」を意味する。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の(メタ)アクリル酸エス
テルは、下記式(1)で表される(メタ)アクリル酸エ
ステル(以下、式(1)のエステルともいう。)であ
る。本発明の(メタ)アクリル酸エステルは、下記式
(1)で表される2種以上の(メタ)アクリル酸エステ
ルの混合物であってもよい。
【0020】
【化9】
【0021】式(1)中、R1、R2、R3、R4は水素原
子またはメチル基であり、X1、X2はいずれか一方が
(メタ)アクリロイルオキシ基であり、もう一方が水素原
子である。A1、A2はともに水素原子であるか、また
は、A1とA2とで−O−、−CH 2−または−CH2CH
2−を形成している。
【0022】本発明の(メタ)アクリル酸エステルは、
縮合環または架橋環構造とγ−ブチロラクトン構造とを
同一分子内に有する新規な化合物であり、耐熱性、適度
な極性、優れた有機溶媒に対する溶解性を有する。その
ため、例えば、塗料、接着剤、粘着剤、インキ用レジ
ン、レジスト等の構成成分樹脂に用いられる(メタ)ア
クリル酸エステル重合体の原料モノマーとして非常に有
用である。
【0023】このような本発明の(メタ)アクリル酸エ
ステルは、下記式(2)で表される本発明のアルコール
(以下、式(2)のアルコールともいう。)を(メタ)
アクリルエステル化することで得られる。
【0024】
【化10】
【0025】式(2)中、R1、R2、R3、R4は水素原
子、メチル基またはエチル基であり、Y1、Y2はいずれ
か一方が水酸基であり、もう一方が水素原子である。A
1、A2はともに水素原子であるか、または、A1とA2
で−O−、−CH2−または−CH2CH2−を形成して
いる。
【0026】式(2)中のR1、R2、R3、R4、A1
2、水素原子であるY1またはY2は、それぞれ、式
(1)中のR1、R2、R3、R4、A1、A2、水素原子で
あるX1またはX2に対応している。そして、式(2)中
のY1またはY2の水酸基が(メタ)アクリルエステル化
されて(メタ)アクリロイルオキシ基となり、上記式
(1)で表される(メタ)アクリル酸エステルが得られ
る。
【0027】上記の式(2)で表される本発明のアルコ
ールは、1,3−ジエンと無水マレイン酸とをディール
ス・アルダー反応させて得られる上記式(3)で表され
る付加生成物を還元して上記式(4)で表されるラクト
ンを製造し、このラクトンを水和することで得られる。
【0028】本発明によれば、上記式(2)で表される
アルコールを入手容易な1,3−ジエンと無水マレイン
酸のディールス・アルダー付加生成物から極めて短い工
程で製造することができる。また、このようにして得ら
れた上記式(2)で表されるアルコールから容易に上記
式(1)で表される(メタ)アクリル酸エステルを製造
することができる。
【0029】一般に、酸無水物からラクトンを得るに
は、ハイドライド還元剤などにより還元する方法が広く
知られており、例えば、J.Org.Chem.,
,3574(1970)には、種々の環状酸無水物に
対し、THFまたはDMF溶媒下、水素化ホウ素ナトリ
ウムを還元剤としてラクトン化合物を合成する方法が、
また、Synthesis,42(1974)には、γ
−クロトノラクトンの合成について、フランと無水マレ
イン酸からディールス・アルダー反応により得られる環
状酸無水物に対し、エタノール溶媒下、水素化ホウ素ナ
トリウムにより還元し、対応するラクトンを得る方法が
記載されている。また、ラクトンの単離方法は、例え
ば、同じくJ.Org.Chem.,35,3574
(1970)に、還元して得られた反応液を塩酸水溶液
で中和した後、エーテルで抽出し、濃縮する方法が記載
されている。
【0030】しかしながら、1,3−ジエンと無水マレ
イン酸のディールス・アルダー付加生成物をハイドライ
ド還元剤を用いて還元する場合、テトラヒドロフラン溶
媒下では1,3−ジエンと無水マレイン酸のディールス
・アルダー付加生成物の溶媒への溶解性が低く、懸濁状
態での反応となるため、反応を完結させるまでに長時間
を必要とする傾向がある。また、反応を速めようとする
と、高価な還元剤を多量に加えなければならず、経済的
ではない。さらに、テトラヒドロフランは水素化ホウ素
ナトリウムなど一般的な還元剤の溶解性も低く、反応に
長時間を必要とする傾向がある。一方、DMFなどの非
プロトン性極性溶媒の場合、1,3−ジエンと無水マレ
イン酸のディールス・アルダー付加生成物、水素化ホウ
素ナトリウムなど一般的な還元剤の溶解性は高く、反応
は少量の還元剤でも速やかに進行する。しかし、還元で
得られたラクトンは非プロトン性極性溶媒への溶解性が
高く、反応液を中和した後、エーテルで抽出し、濃縮す
る方法でラクトンを単離しようとすると、非プロトン性
極性溶媒が最後まで共存してしまいやすく、容易に単離
できない場合がある。また、非プロトン性溶媒を除去し
ようとすれば、大量の溶剤および水により何回も洗浄し
なければならない場合があり、非常に手間がかかる上、
単離収率を大幅に下げる場合もある。
【0031】本発明では、ディールス・アルダー付加生
成物を還元する際に溶媒として非プロトン性極性溶媒を
用い、得られるラクトンを抽出溶媒、好ましくはケトン
系溶媒により抽出した後、ラクトンを単離せずに抽出液
をそのまま次反応に用いることで、このような問題を解
決し、生産性の高い本発明の(メタ)アクリル酸エステ
ル、その原料アルコールの製造方法を提供している。
【0032】1.本発明の(メタ)アクリル酸エステル まず、上記式(1)で表される本発明の(メタ)アクリ
ル酸エステルについて説明する。
【0033】式(1)中、R1、R2、R3、R4は、それ
ぞれ独立に、水素原子、メチル基またはエチル基であ
り、水素原子またはメチル基が好ましい。メチル基およ
びエチル基の個数は0〜4つのいずれでもよいが、0〜
2つが好ましい。
【0034】X1、X2はいずれか一方が(メタ)アクリロ
イルオキシ基であり、もう一方が水素原子である。本発
明の(メタ)アクリル酸エステルでは、どちらが(メタ)
アクリロイルオキシ基であってもかまわない。
【0035】A1、A2はともに水素原子であるか、また
は、A1とA2とで−O−、−CH2−または−CH2CH
2−を形成している。中でも、優れた耐熱性が得られる
ので、A1とA2とで−O−、−CH2−または−CH2
2−を形成していることが好ましく、特にA1とA2
で−CH2−を形成していることが好ましい。
【0036】このような式(1)のエステルとして、具
体的には、以下のものが例示できる。
【0037】7−アクリロイルオキシ−3−オキサビシ
クロ[4.3.0]ノナン−2−オン、および、8−ア
クリロイルオキシ−3−オキサビシクロ[4.3.0]
ノナン−2−オン、ならびに、これらの混合物、
【0038】7−アクリロイルオキシ−7−メチル−3
−オキサビシクロ[4.3.0]ノナン−2−オン、7
−アクリロイルオキシ−8−メチル−3−オキサビシク
ロ[4.3.0]ノナン−2−オン、8−アクリロイル
オキシ−7−メチル−3−オキサビシクロ[4.3.
0]ノナン−2−オン、および、8−アクリロイルオキ
シ−8−メチル−3−オキサビシクロ[4.3.0]ノ
ナン−2−オン、ならびに、これらの混合物、
【0039】7−アクリロイルオキシ−6−メチル−3
−オキサビシクロ[4.3.0]ノナン−2−オン、7
−アクリロイルオキシ−9−メチル−3−オキサビシク
ロ[4.3.0]ノナン−2−オン、8−アクリロイル
オキシ−6−メチル−3−オキサビシクロ[4.3.
0]ノナン−2−オン、および、8−アクリロイルオキ
シ−9−メチル−3−オキサビシクロ[4.3.0]ノ
ナン−2−オン、ならびに、これらの混合物、
【0040】7,8−ジメチル−7−アクリロイルオキ
シ−3−オキサビシクロ[4.3.0]ノナン−2−オ
ン、および、7,8−ジメチル−8−アクリロイルオキ
シ−3−オキサビシクロ[4.3.0]ノナン−2−オ
ン、ならびに、これらの混合物、
【0041】8−アクリロイルオキシ−4−オキサトリ
シクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン、およ
び、9−アクリロイルオキシ−4−オキサトリシクロ
[5.2.1.02,6]デカン−3−オン、ならびに、
これらの混合物、
【0042】8−アクリロイルオキシ−7−メチル−4
−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3
−オン、8−アクリロイルオキシ−8−メチル−4−オ
キサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オ
ン、8−アクリロイルオキシ−9−メチル−4−オキサ
トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン、
8−アクリロイルオキシ−1−メチル−4−オキサトリ
シクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン、8−
アクリロイルオキシ−10−メチル−4−オキサトリシ
クロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン、9−ア
クリロイルオキシ−7−メチル−4−オキサトリシクロ
[5.2.1.02,6]デカン−3−オン、9−アクリ
ロイルオキシ−8−メチル−4−オキサトリシクロ
[5.2.1.02,6]デカン−3−オン、9−アクリ
ロイルオキシ−9−メチル−4−オキサトリシクロ
[5.2.1.02,6]デカン−3−オン、9−アクリ
ロイルオキシ−1−メチル−4−オキサトリシクロ
[5.2.1.02,6]デカン−3−オン、および、9
−アクリロイルオキシ−10−メチル−4−オキサトリ
シクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン、なら
びに、これらの混合物、
【0043】8−アクリロイルオキシ−4−オキサトリ
シクロ[5.2.2.02,6]ウンデカン−3−オン、
および、9−アクリロイルオキシ−4−オキサトリシク
ロ[5.2.2.02,6]ウンデカン−3−オン、なら
びに、これらの混合物、
【0044】8−アクリロイルオキシ−7−エチル−4
−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3
−オン、8−アクリロイルオキシ−8−エチル−4−オ
キサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オ
ン、8−アクリロイルオキシ−9−エチル−4−オキサ
トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン、
8−アクリロイルオキシ−1−エチル−4−オキサトリ
シクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン、8−
アクリロイルオキシ−10−エチル−4−オキサトリシ
クロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン、9−ア
クリロイルオキシ−7−エチル−4−オキサトリシクロ
[5.2.1.02,6]デカン−3−オン、9−アクリ
ロイルオキシ−8−エチル−4−オキサトリシクロ
[5.2.1.02,6]デカン−3−オン、9−アクリ
ロイルオキシ−9−エチル−4−オキサトリシクロ
[5.2.1.02,6]デカン−3−オン、9−アクリ
ロイルオキシ−1−エチル−4−オキサトリシクロ
[5.2.1.02,6]デカン−3−オン、および、9
−アクリロイルオキシ−10−エチル−4−オキサトリ
シクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン、なら
びに、これらの混合物、
【0045】8−アクリロイルオキシ−4,10−ジオ
キサトリシクロ[5.2.1.02, 6]デカン−3−オ
ン、および、9−アクリロイルオキシ−4,10−ジオ
キサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オ
ン、ならびに、これらの混合物、
【0046】8−アクリロイルオキシ−1−メチル−
4,10−ジオキサトリシクロ[5.2.1.02,6
デカン−3−オン、8−アクリロイルオキシ−7−メチ
ル−4,10−ジオキサトリシクロ[5.2.1.0
2,6]デカン−3−オン、9−アクリロイルオキシ−1
−メチル−4,10−ジオキサトリシクロ[5.2.
1.02,6]デカン−3−オン、および、9−アクリロ
イルオキシ−7−メチル−4,10−ジオキサトリシク
ロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン、ならび
に、これらの混合物、
【0047】7−メタクリロイルオキシ−3−オキサビ
シクロ[4.3.0]ノナン−2−オン、および、8−
メタクリロイルオキシ−3−オキサビシクロ[4.3.
0]ノナン−2−オン、ならびに、これらの混合物、
【0048】7−メタクリロイルオキシ−7−メチル−
3−オキサビシクロ[4.3.0]ノナン−2−オン、
7−メタクリロイルオキシ−8−メチル−3−オキサビ
シクロ[4.3.0]ノナン−2−オン、8−メタクリ
ロイルオキシ−7−メチル−3−オキサビシクロ[4.
3.0]ノナン−2−オン、および、8−メタクリロイ
ルオキシ−8−メチル−3−オキサビシクロ[4.3.
0]ノナン−2−オン、ならびに、これらの混合物、
【0049】7−メタクリロイルオキシ−6−メチル−
3−オキサビシクロ[4.3.0]ノナン−2−オン、
7−メタクリロイルオキシ−9−メチル−3−オキサビ
シクロ[4.3.0]ノナン−2−オン、8−メタクリ
ロイルオキシ−6−メチル−3−オキサビシクロ[4.
3.0]ノナン−2−オン、および、8−メタクリロイ
ルオキシ−9−メチル−3−オキサビシクロ[4.3.
0]ノナン−2−オン、ならびに、これらの混合物、
【0050】7,8−ジメチル−7−メタクリロイルオ
キシ−3−オキサビシクロ[4.3.0]ノナン−2−
オン、および、7,8−ジメチル−8−メタクリロイル
オキシ−3−オキサビシクロ[4.3.0]ノナン−2
−オン、ならびに、これらの混合物、
【0051】8−メタクリロイルオキシ−4−オキサト
リシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン、お
よび、9−メタクリロイルオキシ−4−オキサトリシク
ロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン、ならび
に、これらの混合物、
【0052】8−メタクリロイルオキシ−7−メチル−
4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−
3−オン、8−メタクリロイルオキシ−8−メチル−4
−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3
−オン、8−メタクリロイルオキシ−9−メチル−4−
オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−
オン、8−メタクリロイルオキシ−1−メチル−4−オ
キサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オ
ン、8−メタクリロイルオキシ−10−メチル−4−オ
キサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オ
ン、9−メタクリロイルオキシ−7−メチル−4−オキ
サトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オ
ン、9−メタクリロイルオキシ−8−メチル−4−オキ
サトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オ
ン、9−メタクリロイルオキシ−9−メチル−4−オキ
サトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オ
ン、9−メタクリロイルオキシ−1−メチル−4−オキ
サトリシクロ[5.2.1.02, 6]デカン−3−オ
ン、および、9−メタクリロイルオキシ−10−メチル
−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン
−3−オン、ならびに、これらの混合物、
【0053】8−メタクリロイルオキシ−7−エチル−
4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−
3−オン、8−メタクリロイルオキシ−8−エチル−4
−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3
−オン、8−メタクリロイルオキシ−9−エチル−4−
オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−
オン、8−メタクリロイルオキシ−1−エチル−4−オ
キサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オ
ン、8−メタクリロイルオキシ−10−エチル−4−オ
キサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オ
ン、9−メタクリロイルオキシ−7−エチル−4−オキ
サトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オ
ン、9−メタクリロイルオキシ−8−エチル−4−オキ
サトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オ
ン、9−メタクリロイルオキシ−9−エチル−4−オキ
サトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オ
ン、9−メタクリロイルオキシ−1−エチル−4−オキ
サトリシクロ[5.2.1.02, 6]デカン−3−オ
ン、および、9−メタクリロイルオキシ−10−エチル
−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン
−3−オン、ならびに、これらの混合物、
【0054】8−メタクリロイルオキシ−4−オキサト
リシクロ[5.2.2.02,6]ウンデカン−3−オ
ン、および、9−メタクリロイルオキシ−4−オキサト
リシクロ[5.2.2.02,6]ウンデカン−3−オ
ン、ならびに、これらの混合物、
【0055】8−メタクリロイルオキシ−4,10−ジ
オキサトリシクロ[5.2.1.0 2,6]デカン−3−
オン、および、9−メタクリロイルオキシ−4,10−
ジオキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3
−オン、ならびに、これらの混合物、
【0056】8−メタクリロイルオキシ−1−メチル−
4,10−ジオキサトリシクロ[5.2.1.02,6
デカン−3−オン、8−メタクリロイルオキシ−7−メ
チル−4,10−ジオキサトリシクロ[5.2.1.0
2,6]デカン−3−オン、9−メタクリロイルオキシ−
1−メチル−4,10−ジオキサトリシクロ[5.2.
1.02,6]デカン−3−オン、および、9−メタクリ
ロイルオキシ−7−メチル−4,10−ジオキサトリシ
クロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン、ならび
に、これらの混合物など。
【0057】なお、7−アクリロイルオキシ−7−メチ
ル−3−オキサビシクロ[4.3.0]ノナン−2−オ
ン、8−アクリロイルオキシ−8−メチル−3−オキサ
ビシクロ[4.3.0]ノナン−2−オン、7,8−ジ
メチル−7−アクリロイルオキシ−3−オキサビシクロ
[4.3.0]ノナン−2−オン、7,8−ジメチル−
8−アクリロイルオキシ−3−オキサビシクロ[4.
3.0]ノナン−2−オン、8−アクリロイルオキシ−
8−メチル−4−オキサトリシクロ[5.2.1.0
2,6]デカン−3−オン、9−アクリロイルオキシ−9
−メチル−4−オキサトリシクロ[5.2.1.
2,6]デカン−3−オン、8−アクリロイルオキシ−
8−エチル−4−オキサトリシクロ[5.2.1.0
2,6]デカン−3−オン、9−アクリロイルオキシ−9
−エチル−4−オキサトリシクロ[5.2.1.
2,6]デカン−3−オン、7−メタクリロイルオキシ
−7−メチル−3−オキサビシクロ[4.3.0]ノナ
ン−2−オン、8−メタクリロイルオキシ−8−メチル
−3−オキサビシクロ[4.3.0]ノナン−2−オ
ン、7,8−ジメチル−7−メタクリロイルオキシ−3
−オキサビシクロ[4.3.0]ノナン−2−オン、
7,8−ジメチル−8−メタクリロイルオキシ−3−オ
キサビシクロ[4.3.0]ノナン−2−オン、8−メ
タクリロイルオキシ−8−メチル−4−オキサトリシク
ロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン、9−メタ
クリロイルオキシ−9−メチル−4−オキサトリシクロ
[5.2.1.02,6]デカン−3−オン、8−メタク
リロイルオキシ−8−エチル−4−オキサトリシクロ
[5.2.1.02,6]デカン−3−オン、9−メタク
リロイルオキシ−9−エチル−4−オキサトリシクロ
[5.2.1.02,6]デカン−3−オンは、中性条件
下では安定であるが、3級アルコールの(メタ)アクリ
ル酸エステルであるため、酸の作用により容易にアルコ
ール残基が脱離してカルボキシル基を生じる、いわゆる
潜在カルボキシルモノマーである。そのため、これらは
化学増幅型レジスト用樹脂の原料モノマーとして期待さ
れる。
【0058】2.本発明のアルコール 次に、上記式(1)で表される本発明の(メタ)アクリ
ル酸エステルの原料である、上記式(2)で表される本
発明のアルコールについて説明する。
【0059】式(2)中、R1、R2、R3、R4は水素原
子、メチル基またはエチル基であり、Y1、Y2はいずれ
か一方が水酸基であり、もう一方が水素原子である。A
1、A2はともに水素原子であるか、または、A1とA2
で−O−、−CH2−または−CH2CH2−を形成して
いる。
【0060】前述の通り、式(2)中のR1、R2
3、R4、A1、A2、水素原子であるY 1またはY2は、
それぞれ、式(1)中のR1、R2、R3、R4、A1
2、水素原子であるX1またはX2に対応しており、式
(2)中のY1またはY2の水酸基が(メタ)アクリルエ
ステル化されて式(1)中のX1またはX2の(メタ)アク
リロイルオキシ基になる。したがって、式(2)中のR
1、R2、R3、R4、A1、A2は、式(1)中のR1
2、R3、R4、A1、A2と同様のものであり、好まし
いものも同様である。
【0061】このような式(2)のアルコールとして、
具体的には、以下のものが例示できる。
【0062】7−ヒドロキシ−3−オキサビシクロ
[4.3.0]ノナン−2−オン、および、8−ヒドロ
キシ−3−オキサビシクロ[4.3.0]ノナン−2−
オン、ならびに、これらの混合物、7−ヒドロキシ−7
−メチル−3−オキサビシクロ[4.3.0]ノナン−
2−オン、7−ヒドロキシ−8−メチル−3−オキサビ
シクロ[4.3.0]ノナン−2−オン、8−ヒドロキ
シ−7−メチル−3−オキサビシクロ[4.3.0]ノ
ナン−2−オン、および、8−ヒドロキシ−8−メチル
−3−オキサビシクロ[4.3.0]ノナン−2−オ
ン、ならびに、これらの混合物、
【0063】7−ヒドロキシ−6−メチル−3−オキサ
ビシクロ[4.3.0]ノナン−2−オン、7−ヒドロ
キシ−9−メチル−3−オキサビシクロ[4.3.0]
ノナン−2−オン、8−ヒドロキシ−6−メチル−3−
オキサビシクロ[4.3.0]ノナン−2−オン、およ
び、8−ヒドロキシ−9−メチル−3−オキサビシクロ
[4.3.0]ノナン−2−オン、ならびに、これらの
混合物、
【0064】7,8−ジメチル−7−ヒドロキシ−3−
オキサビシクロ[4.3.0]ノナン−2−オン、およ
び、7,8−ジメチル−8−ヒドロキシ−3−オキサビ
シクロ[4.3.0]ノナン−2−オン、ならびに、こ
れらの混合物、
【0065】8−ヒドロキシ−4−オキサトリシクロ
[5.2.1.02,6]デカン−3−オン、および、9
−ヒドロキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.0
2,6]デカン−3−オン、ならびに、これらの混合物、
【0066】8−ヒドロキシ−7−メチル−4−オキサ
トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン、
8−ヒドロキシ−8−メチル−4−オキサトリシクロ
[5.2.1.02,6]デカン−3−オン、8−ヒドロ
キシ−9−メチル−4−オキサトリシクロ[5.2.
1.02,6]デカン−3−オン、8−ヒドロキシ−1−
メチル−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6
デカン−3−オン、8−ヒドロキシ−10−メチル−4
−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3
−オン、9−ヒドロキシ−7−メチル−4−オキサトリ
シクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン、9−
ヒドロキシ−8−メチル−4−オキサトリシクロ[5.
2.1.02,6]デカン−3−オン、9−ヒドロキシ−
9−メチル−4−オキサトリシクロ[5.2.1.0
2,6]デカン−3−オン、9−ヒドロキシ−1−メチル
−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン
−3−オン、および、9−ヒドロキシ−10−メチル−
4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−
3−オン、ならびに、これらの混合物、
【0067】8−ヒドロキシ−7−エチル−4−オキサ
トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン、
8−ヒドロキシ−8−エチル−4−オキサトリシクロ
[5.2.1.02,6]デカン−3−オン、8−ヒドロ
キシ−9−エチル−4−オキサトリシクロ[5.2.
1.02,6]デカン−3−オン、8−ヒドロキシ−1−
エチル−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6
デカン−3−オン、8−ヒドロキシ−10−エチル−4
−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3
−オン、9−ヒドロキシ−7−エチル−4−オキサトリ
シクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン、9−
ヒドロキシ−8−エチル−4−オキサトリシクロ[5.
2.1.02,6]デカン−3−オン、9−ヒドロキシ−
9−エチル−4−オキサトリシクロ[5.2.1.0
2,6]デカン−3−オン、9−ヒドロキシ−1−エチル
−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン
−3−オン、および、9−ヒドロキシ−10−エチル−
4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−
3−オン、ならびに、これらの混合物、
【0068】8−ヒドロキシ−4−オキサトリシクロ
[5.2.2.02,6]ウンデカン−3−オン、およ
び、9−ヒドロキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.
2.02, 6]ウンデカン−3−オン、ならびに、これら
の混合物、
【0069】8−ヒドロキシ−4,10−ジオキサトリ
シクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン、およ
び、9−ヒドロキシ−4,10−ジオキサトリシクロ
[5.2.1.02,6]デカン−3−オン、ならびに、
これらの混合物、
【0070】8−ヒドロキシ−1−メチル−4,10−
ジオキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3
−オン、8−ヒドロキシ−7−メチル−4,10−ジオ
キサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オ
ン、9−ヒドロキシ−1−メチル−4,10−ジオキサ
トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン、
および、9−ヒドロキシ−7−メチル−4,10−ジオ
キサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オ
ン、ならびに、これらの混合物など。
【0071】3.本発明のアルコール、(メタ)アクリ
ル酸エステルの製造方法 次に、上記式(2)で表される本発明のアルコール、上
記式(1)で表される本発明の(メタ)アクリル酸エス
テルの製造方法について説明する。
【0072】式(2)のアルコールは、例えば、(メチ
ル−)5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物
等の1,3−ジエンと無水マレイン酸とのディールス・
アルダー付加生成物を還元し、水和することにより製造
することができる。
【0073】具体的には、まず1,3−ジエンと無水マ
レイン酸とをディールス・アルダー反応させて得られる
下記式(3)で表される付加生成物(以下、式(3)の
化合物という。)を選択的に還元して下記式(4)で表
されるオレフィンラクトン(以下、式(4)の化合物と
いう。)を得る。
【0074】
【化11】
【0075】(式(3)中、R1、R2、R3、R4は水素
原子、メチル基またはエチル基である。A1、A2はとも
に水素原子であるか、または、A1とA2とで−O−、−
CH2−または−CH2CH2−を形成している。)
【0076】
【化12】
【0077】(式(4)中、R1、R2、R3、R4は水素
原子、メチル基またはエチル基である。A1、A2はとも
に水素原子であるか、または、A1とA2とで−O−、−
CH2−または−CH2CH2−を形成している。) なお、式(3)、式(4)中のR1、R2、R3、R4、A
1、A2は、それぞれ、式(1)、式(2)中のR1
2、R3、R4、A1、A2に対応している。
【0078】式(3)の化合物は、1,3−ジエンと無
水マレイン酸とのディールス・アルダー付加反応で合成
することができる。このような1,3−ジエンとして
は、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、ピペリ
レン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、シクロ
ペンタジエン、メチルシクロペンタジエン、エチルシク
ロペンタジエン、1,3−シクロヘキサジエン、フラ
ン、2−メチルフラン等が挙げられる。ここで用いる
1,3−ジエンは、目的生成物に応じて適宜決めればよ
い。
【0079】1,3−ジエンと無水マレイン酸とのディ
ールス・アルダー付加反応は、通常、オートクレーブ等
の耐圧密閉容器で、ベンゼン、トルエン、キシレンなど
の芳香族炭化水素系溶媒を用いて昇温しながら行われる
が、無水マレイン酸がジエノフィルとして極めて活性が
高いため、J. Org. Chem., 84, 297(1962)、J. Am. Che
m. Soc., 102, 7816(1980)やJ. Am. Chem. Soc., 110,
5613(1988)のように、水、メタノール、ジメトキシエタ
ン、酢酸エチル、アセトニトリル、ホルムアミド、N,
N−ジメチルホルムアミドなどの極性溶媒を用いれば開
放系で0℃〜室温でも行うことができる。
【0080】また、1,3−ジエンと無水マレイン酸と
のディールス・アルダー付加生成物として市販品を使用
してもよい。
【0081】炭素−炭素二重結合の存在下、1,3−ジ
エンと無水マレイン酸とのディールス・アルダー付加生
成物である式(3)の化合物(酸無水物)を選択的に式
(4)の化合物に還元する方法は特に限定されないが、
通常、還元剤として金属水素化物や金属水素錯化合物を
用いて反応を行う。
【0082】このような金属水素化物、金属水素錯化合
物としては、例えば、ボラン・ジメチルスルフィド、水
素化ジイソブチルアルミニウム、水素化ホウ素ナトリウ
ム、水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素カリウム、水
素化ホウ素亜鉛、水素化トリ−s−ブチルホウ素リチウ
ム、水素化トリ−s−ブチルホウ素カリウム、水素化ト
リエチルホウ素リチウム、水素化アルミニウムリチウ
ム、水素化トリ−t−ブトキシアルミニウムリチウム、
水素化ビス(メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウ
ム等が挙げられる。還元剤の金属水素化物、金属水素錯
化合物は、1種を用いても、2種以上を併用してもよ
い。中でも、入手と取扱いが容易で、しかも、反応条件
が穏和であることから、水素化ホウ素ナトリウムを用い
ることが特に好ましい。
【0083】還元剤の金属水素化物、金属水素錯化合物
は、反応が過剰に進行してジオールまで還元されないよ
うに、その使用量を調節する必要がある。水素化ホウ素
ナトリウムの場合、その使用量は、式(3)の化合物1
モルに対して、0.5モル以上であることが好ましく、
また、式(3)の化合物1モルに対して、1.5モル以
下であることが好ましい。
【0084】水素化ホウ素ナトリウムによる還元の反応
温度は、十分な反応速度が得られるので、−20℃以
上、特に0℃以上であることが好ましく、また、十分に
反応時の発熱を抑制できるので、60℃以下、特に40
℃以下であることが好ましい。また、他の還元剤を用い
た場合も、通常、反応温度はこの程度であることが好ま
しい。
【0085】金属水素化物および/または金属水素錯化
合物を用いる還元反応の溶媒としては、例えば、メタノ
ール、エタノール等のアルコール系溶媒、ジエチルエー
テル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジグラ
イム、トリグライム等のエーテル系溶媒、酢酸エチル、
γ−ブチロラクトン等のエステル系溶媒、アセトニトリ
ル等のニトリル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド
(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチ
ルピロリドン等のアミド系溶媒、トルエン、ヘキサン等
の炭化水素系溶媒、ジメチルスルホキシド等が挙げられ
る。これらは1種を用いても、2種以上を混合して用い
てもよい。その中でも、反応速度が高く、水素化ホウ素
ナトリウム等の還元剤および式(3)の化合物の溶解性
が高いので、ジグライム、N,N−ジメチルホルムアミ
ド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メ
チルピロリドンが好ましく、安全性にも優れているの
で、ジグライム、N,N−ジメチルアセトアミド、N−
メチルピロリドンが特に好ましい。
【0086】式(3)の化合物に水素化ホウ素ナトリウ
ムを作用させた場合、酸無水物構造がヒドロキシカルボ
ン酸のホウ素錯体に変換される。この反応液に必要に応
じて水を加えた後、酸を加えて中和、好ましくはさらに
酸を加えて酸性にし、ラクトン化することで、式(4)
の化合物が得られる。このとき、溶液のpHは、通常、
2〜7程度とすることが好ましい。
【0087】反応液を中性、さらには酸性にするのに使
用する酸としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸
等の一般的な鉱酸類や、酸性イオン交換樹脂等を用いる
ことができる。これらは1種を用いても、2種以上を併
用してもよい。中でも、後の酸の除去を考えると、塩酸
または酸性イオン交換樹脂を用いることが好ましく、ま
た、大量合成の際の取扱いやすさ等を考慮すると、硫酸
を用いることが好ましい。
【0088】なお、前述したように、無水マレイン酸を
ジエノフィルとするディールス・アルダー反応は極性溶
媒を用いれば開放系で0℃〜室温でも進行することか
ら、適切な極性溶媒を選択してディールス・アルダー反
応を行った後、反応液に水素化ホウ素ナトリウム等の還
元剤を加えて還元し、中性〜酸性条件にしてラクトン化
することで式(4)の化合物を得ることができる。この
場合、式(3)の化合物として単離精製する必要はな
く、ディールス・アルダー付加反応と還元反応とを操作
上極めて簡便に連続的に行うことができる。
【0089】このようにして得られる式(4)の化合物
は、精製することなく次の反応に用いることができる
が、シリカゲルカラムクロマトグラフィーや精密蒸留に
より精製してもよい。
【0090】また、式(4)の化合物に低級カルボン酸
を付加した後加水分解してアルコールを製造する場合
は、式(4)の化合物を抽出溶媒により抽出し、得られ
る抽出液から式(4)の化合物を単離せずに、抽出液を
そのまま次の低級カルボン酸付加反応に供することが、
生産性の点で、好ましい。
【0091】式(4)の化合物を抽出する際の抽出溶媒
としては、ジメチルエーテル、メチル−tert−ブチ
ルエーテル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル類、
メチル−n−プロピルケトン、メチル−n−ブチルケト
ン、メチル−イソブチルケトン(以下、MIBKとい
う。)等のケトン類、トルエン、キシレンなどの芳香族
炭化水素類、酢酸エチルなどのエステル類などを用いる
ことができる。これらは1種を用いても、2種以上を混
合して用いてもよい。回収率、二液層の分離性を重視す
る場合は、ケトン類、特にMIBKを用いることが好ま
しい。
【0092】抽出溶媒の使用量は特に限定されないが、
原抽料に対して0.05質量倍以上であることが好まし
く、また、原抽料に対して20質量倍以下であることが
好ましい。
【0093】抽出の回数は、1回だけでもよいし、2回
以上行ってもよい。また、抽出層をさらに水を用いて洗
浄してもよい。
【0094】本発明では、この抽出液をそのまま式
(4)の化合物を単離せずに次の低級カルボン酸付加反
応に供することができるが、蒸留により溶媒を除去して
抽出液を濃縮してもよい。
【0095】低級カルボン酸付加反応に供する、必要に
応じて濃縮した抽出液中の式(4)の化合物の濃度は、
釜効率の点から1質量%以上、特に25質量%以上であ
ることが好ましく、また、反応の暴走を防ぐ点から95
質量%以下、特に70質量%以下であることが好まし
い。
【0096】なお、もちろん抽出液から式(4)の化合
物を単離して用いてもよい。
【0097】次いで、式(4)の化合物を水和して式
(2)のアルコールを得る。本発明では、前述の通り、
上記のようにして製造した式(4)の化合物の抽出液を
そのまま用いることができる。
【0098】ラクトンの存在下、式(4)の化合物の炭
素−炭素二重結合を水和する方法は特に限定されず、例
えば、(i) 水ホウ素化後、酸化的加水分解する方法、(i
i)酸触媒の存在下で低級カルボン酸を付加させて得られ
るエステルを加水分解する方法、(iii) Tetrahedron, 4
7, 5513(1991)、Liebigs Ann. Chem., 691(1993)のよう
に、ラクトンをアルカリ加水分解後、ヨードラクトン化
し、ヨウ素を還元的に除去して再びラクトン化する方法
などがある。中でも、(ii) 低級カルボン酸を用いる方
法が、収率、経済性、大規模化の観点から、好ましい。
【0099】(ii) 式(4)の化合物に低級カルボン酸
を付加して低級カルボン酸エステルを生成し、これを加
水分解して水和し、式(2)のアルコールを得る方法に
ついて説明する。
【0100】炭素−炭素二重結合に対する付加反応に用
いる低級カルボン酸としては、特に限定されず、例え
ば、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸等が挙げられる。中
でも、入手の容易さ、収率、経済性の点から、ギ酸を用
いることが好ましい。低級カルボン酸の使用量は、通
常、式(4)の化合物に対して2倍以上であることが好
ましい。
【0101】低級カルボン酸の付加反応に用いる酸触媒
としては、過塩素酸、p−トルエンスルホン酸、トリフ
ルオロメタンスルホン酸、酸性イオン交換樹脂、ヘテロ
ポリ酸等を用いることができる。これらは1種を用いて
も、2種以上を併用してもよい。中でも、収率、経済性
の点から、トリフルオロメタンスルホン酸を用いること
が好ましい。酸触媒の使用量は、通常、式(4)の化合
物に対して0.1倍以上であることが好ましい。
【0102】低級カルボン酸の付加反応の反応温度は、
通常、80℃以上であることが好ましい。
【0103】また、付加反応させる際、式(4)の化合
物、低級カルボン酸および酸触媒を一括に仕込んでもよ
いが、反応収率を重視する場合は、低級カルボン酸と酸
触媒とをあらかじめ混合しておき、その中に式(4)の
化合物を滴下する方法が好ましい。
【0104】得られる低級カルボン酸エステルは溶媒を
留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーや精密蒸
留により精製してもよい。
【0105】次いで、得られた低級カルボン酸エステル
に水を添加して加水分解(アルカリ加水分解)により水
和し、式(2)のアルコールを得る。
【0106】加水分解の際、添加する水の量は特に制限
されないが、反応液質量に対して0.5質量倍以上であ
ることが好ましく、また、5質量倍以下であることが好
ましい。
【0107】また、抽出効率を高めるため、塩化ナトリ
ウム水溶液等を用いてもよい。
【0108】また、本発明では、アルカリ加水分解する
ことも好ましい。低級カルボン酸エステルをアルカリ加
水分解する際に用いる塩基としては、例えば、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、シアン
化ナトリウム、シアン化カリウム、ヒドラジン、グアニ
ジン等が挙げられる。これらは1種を用いても、2種以
上を併用してもよい。このとき、γ−ブチロラクトン構
造を加水分解しないよう、塩基は基質に対し1〜1.2
当量の範囲で量を調節して加える。
【0109】アルカリ加水分解に使用する溶媒として
は、水以外に、例えば、メタノール、エタノール等のア
ルコール類あるいはテトラヒドロフラン等のエーテル類
と水とを混合したもの等が挙げられる。
【0110】加水分解の反応温度は、化合物により適宜
選択すればよい。
【0111】このようにして得られる式(2)のアルコ
ールは、精製することなく次の反応に用いることができ
るが、シリカゲルカラムクロマトグラフィーや精密蒸留
により精製してもよい。また、式(2)のアルコールを
抽出溶媒により抽出し、溶媒を留去した後、必要に応じ
てシリカゲルカラムクロマトグラフィーや減圧蒸留を行
ってもよい。
【0112】式(2)のアルコールを抽出する際の抽出
溶媒としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素
類、ジメチルエーテル、メチル−tert−ブチルエー
テル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル類、メチル
−n−プロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、M
IBK等のケトン類、酢酸エチルなどのエステル類など
を用いることができる。これらは1種を用いても、2種
以上を混合して用いてもよい。中でも、回収率が高く、
二液層の分離性が良好なので、ケトン類、特にMIBK
を用いることが好ましい。
【0113】抽出溶媒の使用量は特に限定されないが、
原抽料に対して0.05質量倍以上であることが好まし
く、また、原抽料に対して20質量倍以下であることが
好ましい。
【0114】抽出の回数は、1回だけでもよいし、2回
以上行ってもよい。また、抽出層をさらに水、または、
炭酸水素ナトリウム水溶液や炭酸ナトリウム水溶液等の
弱アルカリ水溶液を用いて洗浄してもよい。
【0115】減圧蒸留の方法は、一般的な単蒸留でもよ
いし、強制撹拌式または遠心式薄膜蒸発器を用いて留出
させてもよいが、熱履歴による変質を防ぐため、薄膜蒸
発器を用いることが好ましい。
【0116】次に、式(1)のエステルの製造方法につ
いて説明する。
【0117】式(1)のエステルは、式(2)のアルコ
ールを(メタ)アクリルエステル化することにより得ら
れる。(メタ)アクリルエステル化の方法としては、例
えば、(メタ)アクリル酸ハライド、(メタ)アクリル
酸無水物、(メタ)アクリル酸、または、(メタ)アク
リル酸エステルと式(2)のアルコールとを反応させて
エステル化する方法が挙げられる。
【0118】(メタ)アクリル酸ハライドまたは(メ
タ)アクリル酸無水物で(メタ)アクリルエステル化す
る際には、通常、塩基が使用される。ここで用いられる
塩基は、生成する酸を中和するものであれば特に限定さ
れないが、例えば、トリエチルアミン、ピリジン、2−
メチルピリジン、2−メチル−5−エチルピリジン、
2,6−ジメチルピリジン、トリエチレンテトラミン、
トリエタノールアミン、ピペラジン、炭酸水素ナトリウ
ム等が挙げられる。これらは1種を用いても、2種以上
を併用してもよい。
【0119】このときのモル比は、(メタ)アクリル酸
ハライドの場合、アルコール1モルに対して、(メタ)
アクリル酸ハライドは1.2モル以上、または、2モル
以下であることが好ましく、塩基は1.3モル以上、ま
たは、2.4モル以下であることが好ましい。また、
(メタ)アクリル酸無水物の場合、アルコール1モルに
対して、(メタ)アクリル酸無水物は0.9モル以上、
または、1.5モル以下であることが好ましく、塩基は
0.5モル以上、または、1.6モル以下であることが
好ましい。
【0120】また、より短い反応時間で反応を完結させ
ることができるので、系内に4−ジメチルアミノピリジ
ン等を加えてもよい。
【0121】反応温度は、十分に反応速度が速くなるの
で、−80℃以上、特に−20℃以上であることが好ま
しく、また、十分に副反応が少なくなるので、100℃
以下、特に80℃以下であることが好ましい。また、
(メタ)アクリル酸ハライドで(メタ)アクリルエステ
ル化する場合、反応活性が高いため、20℃以下、さら
には−20〜20℃で反応を行うことが特に好ましい。
また、(メタ)アクリル酸無水物で(メタ)アクリルエ
ステル化する場合、反応活性が低いため、40℃以上、
さらには40〜80℃で反応を行うことが特に好まし
い。
【0122】反応の際、溶媒は必須ではないが、温度制
御のために、2−ブタノン、4−メチル−2−ペンタノ
ン等のケトン系溶媒、塩化メチレン、クロロホルムなど
のハロゲン化炭化水素系溶媒を使用することが好まし
い。
【0123】なお、(メタ)アクリル酸無水物で(メ
タ)アクリルエステル化する場合、高温による重合を防
止するために、重合防止剤を使用し、エアーバブリング
を行うことが好ましい。
【0124】この際に使用できる重合防止剤としては、
例えば、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール等の
フェノール系化合物、N,N’−ジイソプロピル−p−
フェニレンジアミン、N,N’−ジ−2−ナフチル−p
−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−(1,3
−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン等のアミ
ン系化合物、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラ
メチルピペリジン−N−オキシル、4−[H−(OCH
2CH2n−O]−2,2,6,6−テトラメチルピペ
リジン−N−オキシル(ただしn=1〜18)等のN−
オキシル系化合物等が挙げられる。重合防止剤は1種を
用いても2種以上を併用してもよく、その使用量は特に
限定されず、適宜決めればよい。
【0125】一方、(メタ)アクリル酸で(メタ)アク
リルエステル化する際には、通常、酸触媒が使用され
る。ここで用いられる酸触媒としては、例えば、硫酸、
p−トルエンスルホン酸一水和物、酸性イオン交換樹脂
等が挙げられる。これらは1種を用いても、2種以上を
併用してもよい。
【0126】このときのモル比は、アルコール1モルに
対して、(メタ)アクリル酸は1.02モル以上、特に
1.05モル以上、または、2.5モル以下、特に2モ
ル以下であることが好ましく、酸触媒は0.001モル
以上、特に0.01モル以上、または、0.2モル以
下、特に0.1モル以下であることが好ましい。
【0127】反応は、通常、デカンター等の装置を用い
て水を除きながら行い、共沸溶媒としてテトラヒドロフ
ラン、ヘキサンやトルエン等を使用する。
【0128】反応温度は、通常、反応速度の点から、0
℃以上、特に40℃以上、さらには60℃以上であるこ
とが好ましく、また、170℃以下、特に150℃以
下、さらには130℃以下であることが好ましい。
【0129】なお、高温による重合を防止するために、
重合防止剤を使用し、エアーバブリングを行うことが好
ましい。この際に使用できる重合防止剤としては、(メ
タ)アクリル酸無水物で(メタ)アクリルエステル化す
る場合と同様のものが挙げられる。
【0130】また、(メタ)アクリル酸エステル、好ま
しくは(メタ)アクリル酸メチルとのエステル交換反応
により(メタ)アクリルエステル化する際には、エステ
ル交換反応用触媒が使用される。ここで用いられる触媒
は、一般的なエステル交換反応用触媒であればよく、例
えば、テトラメトキシチタン、テトラ−n−ブトキシチ
タン、テトライソプロポキシチタン等のチタン系触媒、
ジブチル錫オキシド、ジオクチル錫オキシド等の錫系触
媒等が挙げられる。これらは1種を用いても、2種以上
を併用してもよい。
【0131】このときのモル比は、チタン系触媒の場
合、アルコール1モルに対して、(メタ)アクリル酸エ
ステルは1.5モル以上、または、20モル以下である
ことが好ましく、触媒は0.0001モル以上、また
は、0.05モル以下であることが好ましい。また、錫
系触媒の場合、アルコール1モルに対して、(メタ)ア
クリル酸エステルは1.5モル以上、または、20モル
以下であることが好ましく、触媒は0.0005モル以
上、または、0.1モル以下であることが好ましい。
【0132】反応温度は、通常、−30℃以上であるこ
とが好ましく、また、150℃以下であることが好まし
い。副生するアルコールを除き、十分な反応速度が得ら
れるので、60〜150℃が特に好ましい。
【0133】なお、高温による重合を防止するために、
重合防止剤を使用し、エアーバブリングを行うことが好
ましい。この際に使用できる重合防止剤としては、(メ
タ)アクリル酸無水物で(メタ)アクリルエステル化す
る場合と同様のものが挙げられる。
【0134】式(2)のアルコールを(メタ)アクリル
エステル化する方法としては、反応性および収率を考慮
すると(メタ)アクリル酸ハライドか(メタ)アクリル
酸無水物を用いる方法が好ましく、装置上および前処理
上の単純さを考慮すると(メタ)アクリル酸を用いる方
法が好ましく、回収性および廃棄物処理を考慮すると
(メタ)アクリル酸エステルでエステル交換する方法が
好ましい。
【0135】本発明の(メタ)アクリル酸エステルは、
(メタ)アクリルエステル化後、必要に応じてメタノー
ル等を加え、水等で洗浄した後、溶媒を留去し、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーや精密蒸留により精製し
て得られる。
【0136】
【実施例】以下、本発明を実施例によって詳しく説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。な
お、以下、%は断りのない限り質量%である。
【0137】[実施例1] 下記の式(5)で示される
8−ヒドロキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.
2,6]デカン−3−オンと9−ヒドロキシ−4−オキ
サトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン
の混合物(以下、式(5)の化合物という。)の製造例
【0138】
【化13】
【0139】白色固体の5−ノルボルネン−2,3−ジ
カルボン酸無水物(和光純薬工業社製)82.1g
(0.5mol)をN,N−ジメチルアセトアミド60
0mlに溶解し、攪拌機、温度計を備えたフラスコに入
れ、氷水浴で0〜10℃に冷却した。温度が40℃以上
にならないよう注意しながら、これに水素化ホウ素ナト
リウム21.0g(0.5mol)を少しずつ加え、1
2時間攪拌した。攪拌終了後、中和熱、発泡に注意しな
がら、6規定塩酸をpH2になるまで加え、6時間放置
した。そして、反応液をトルエンで抽出後、有機層を合
わせて水で洗浄して硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留
去したところ、白色固体の4−オキサトリシクロ[5.
2.1.02,6]−8−デセン−3−オン57.3g
(0.38mol、収率76%)を得た。
【0140】次いで、攪拌機、温度計、コンデンサーを
備えたフラスコにギ酸71.7g(1.56mol)、
4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]−8−デ
セン−3−オン52.6g(0.35mol)を入れ、
発熱に注意しながらトリフルオロメタンスルホン酸5.
3g(0.035mol)を少しずつ加えた。そして、
100℃で6時間反応した後、反応液から過剰のギ酸を
留去した。残さに水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機
層を合わせて水、飽和重曹水で洗浄した後、硫酸ナトリ
ウムで乾燥し、溶媒を留去して、未精製の8−ホルミル
オキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6
デカン−3−オンと9−ホルミルオキシ−4−オキサト
リシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オンの混
合物を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーで精製し、透明な液体の8−ホルミルオキシ−4−オ
キサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オ
ンと9−ホルミルオキシ−4−オキサトリシクロ[5.
2.1.02,6]デカン−3−オンの混合物38.1g
(0.19mol、収率55%)を得た。
【0141】次いで、攪拌機、温度計、コンデンサーを
備えたフラスコに8−ホルミルオキシ−4−オキサトリ
シクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オンと9−
ホルミルオキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.
2,6]デカン−3−オンの混合物35.3g(0.1
8mol)、メタノール100mlを入れた。これに1
0%水酸化カリウム水溶液100gを加え、室温で12
時間攪拌してアルカリ加水分解し、メタノールを留去し
た。残さを酢酸エチルで抽出し、有機層を合わせて水で
洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去し
て、未精製の式(5)の化合物を得た。これをシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーで精製し、透明な液体の式
(5)の化合物26.1g(0.16mol、収率86
%)を得た。
【0142】実施例1で得られた式(5)の化合物の1
H−NMRスペクトルを図1に、13C−NMRスペクト
ルを図2に、MSスペクトルを図3に示す。
【0143】[実施例2] 下記の式(6)で示される
8−メタクリロイルオキシ−4−オキサトリシクロ
[5.2.1.02,6]デカン−3−オンと9−メタク
リロイルオキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.
2,6]デカン−3−オンの混合物(以下、式(6)の
化合物という。)の製造例
【0144】
【化14】
【0145】攪拌機、2つの滴下ロート、温度計、コン
デンサーを備えたフラスコに実施例1で製造した式
(5)の化合物16.8g(0.10mol)、乾燥ジ
クロロメタン80mlを入れた。滴下ロートの一方には
トリエチルアミン13.2g(0.13mol)を、も
う一方にはメタクリル酸クロリド12.5g(0.12
mol)を仕込み、フラスコの内部を窒素置換して系内
を約−5℃にした。そして、フラスコ内を攪拌しなが
ら、トリエチルアミンとメタクリル酸クロリドを、メタ
クリル酸クロリドに対してトリエチルアミンが小過剰に
なるように調整しながら、1時間かけて滴下した。この
時、わずかな発熱が観察された。滴下終了後、ジメチル
アミノピリジン0.3g(0.002mol)を加えて
系内が室温に戻るのに任せ24時間攪拌を続けた。そし
て、反応液に注意深くメタノール100mlを加え、
水、飽和重曹水で順次洗浄した後、硫酸マグネシウムで
乾燥し、溶媒を留去して、未精製の式(6)の化合物を
得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精
製し、透明な液体の式(6)の化合物18.4g(0.
078mol、収率78%)を得た。なお、式(6)の
化合物は、メタクリロイルオキシ基がエンド配向かエキ
ソ配向かにより異性体の混合物となる。
【0146】実施例2で得られた式(6)の化合物の1
H−NMRスペクトルを図4に、13C−NMRスペクト
ルを図5に、各成分のMSスペクトルを図6、図7、図
8、図9に示す。
【0147】このようにして得られた本発明の(メタ)
アクリル酸エステルの溶解性について評価した。
【0148】得られた式(6)の化合物を表1に示した
各種溶媒に室温で溶解し、25質量%溶液の作成を試み
た。評価の際に用いた溶媒はいずれも精製したものであ
る。また、比較例1として、5−メタクリロイルオキシ
−6−ヒドロキシビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2
−カルボキシリック−6−ラクトンの溶解性についても
同様にして評価した。その結果を表1に示す。溶解性
は、 ○:均一な透明溶液が得られる、 △:エマルジョンが発生、または、少量の沈殿が析出す
る、 ×:完全に二層分離する、または、多量の沈殿が析出す
る、 のように評価した。
【0149】
【表1】
【0150】本発明の(メタ)アクリル酸エステルであ
る式(6)の化合物は、比較例1と比べて、有機溶媒に
対する溶解性に優れていることがわかる。
【0151】[実施例3] 下記の式(7)で示される
8−アクリロイルオキシ−4−オキサトリシクロ[5.
2.1.02,6]デカン−3−オンと9−アクリロイル
オキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6
デカン−3−オンの混合物(以下、式(7)の化合物と
いう。)の製造例
【0152】
【化15】
【0153】攪拌機、2つの滴下ロート、温度計、ジム
ロート冷却菅を備えたガラスフラスコに実施例1で製造
した式(5)の化合物8.4g(0.05mol)、乾
燥ジクロロメタン40mlを入れた。滴下ロートの一方
にはトリエチルアミン6.6g(0.065mol)
を、もう一方にはアクリル酸クロリド5.4g(0.0
6mol)を仕込み、フラスコの内部を窒素置換して系
内を約−5℃にした。そして、フラスコ内を攪拌しなが
ら、トリエチルアミンとアクリル酸クロリドを、アクリ
ル酸クロリドに対してトリエチルアミンが小過剰になる
ように調整しながら、1時間かけて滴下した。この時、
わずかな発熱が観察された。滴下終了後、ジメチルアミ
ノピリジン0.1g(0.001mol)を加えて系内
が室温に戻るのに任せ24時間攪拌を続けた。そして、
反応液に注意深くメタノール35mlを加え、水、飽和
重曹水で順次洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、
溶媒を留去して、未精製の式(7)の化合物を得た。こ
れをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、式
(7)の化合物9.3g(0.042mol、収率84
%)を得た。なお、式(7)の化合物は、アクリロイル
オキシ基がエンド配向かエキソ配向かにより異性体の混
合物となる。
【0154】実施例3で得られた式(7)の化合物の1
H−NMRスペクトルを図10に、1 3C−NMRスペク
トルを図11に、各成分のMSスペクトルを図12、図
13、図14、図15に示す。
【0155】[実施例4] 下記の式(8)で示される
8−メタクリロイルオキシ−8−メチル−4−オキサト
リシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オンと8
−メタクリロイルオキシ−1−、−7−、−10−メチ
ル−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ
ン−3−オンと9−メタクリロイルオキシ−9−メチル
−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン
−3−オンと9−メタクリロイルオキシ−1−、−7
−、−10−メチル−4−オキサトリシクロ[5.2.
1.02,6]デカン−3−オンの混合物(以下、式
(8)の化合物という。)の製造例
【0156】
【化16】
【0157】5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸
無水物(和光純薬工業社製)の代わりに透明な黄色の液
体のメチル−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸
無水物(和光純薬工業社製)を用いた以外は実施例1と
同様にして酸無水物の還元、二重結合へのギ酸の付加、
ギ酸エステルの加水分解をし、得られたアルコールを実
施例2と同様にしてメタクリル酸クロリドによるエステ
ル化反応を行ったところ、式(8)の化合物を得た。
【0158】[実施例5] 下記の式(9)で示される
7−メタクリロイルオキシ−3−オキサビシクロ[4.
3.0]ノナン−2−オンと8−メタクリロイルオキシ
−3−オキサビシクロ[4.3.0]ノナン−2−オン
の混合物(以下、式(9)の化合物という。)の製造例
【0159】
【化17】
【0160】5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸
無水物(和光純薬工業社製)の代わりに白色固体のテト
ラヒドロフタル酸無水物(関東化学社製)を用いた以外
は実施例1と同様にして酸無水物の還元、二重結合への
ギ酸の付加、ギ酸エステルの加水分解をし、得られたア
ルコールを実施例2と同様にしてメタクリル酸クロリド
によるエステル化反応を行ったところ、式(9)の化合
物を得た。
【0161】[実施例6] 下記の式(10)で示され
る8−メタクリロイルオキシ−4,10−ジオキサトリ
シクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オンと9−
メタクリロイルオキシ−4,10−ジオキサトリシクロ
[5.2.1.02,6]デカン−3−オンの混合物(以
下、式(10)の化合物という。)の製造例
【0162】
【化18】
【0163】5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸
無水物(和光純薬工業社製)の代わりに白色固体のエキ
ソ−3,6−エポキシ−1,2,3,6−テトラヒドロ
フタル酸無水物(アルドリッチ社製)を用いた以外は実
施例1と同様にして酸無水物の還元、二重結合へのギ酸
の付加、ギ酸エステルの加水分解をし、得られたアルコ
ールを実施例2と同様にしてメタクリル酸クロリドによ
るエステル化反応を行ったところ、式(10)の化合物
を得た。
【0164】[実施例7] 下記の式(11)で示され
る8−メタクリロイルオキシ−4−オキサトリシクロ
[5.2.2.02,6]ウンデカン−3−オンと9−メ
タクリロイルオキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.
2.02,6]ウンデカン−3−オンの混合物(以下、式
(11)の化合物という。)の製造例
【0165】
【化19】
【0166】5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸
無水物(和光純薬工業社製)の代わりに白色固体のエン
ド−ビシクロ[2.2.2]オクト−5−エン−2,3
−ジカルボン酸無水物(アルドリッチ社製)を用いた以
外は実施例1と同様にして酸無水物の還元、二重結合へ
のギ酸の付加、ギ酸エステルの加水分解をし、得られた
アルコールを実施例2と同様にしてメタクリル酸クロリ
ドによるエステル化反応を行ったところ、式(11)の
化合物を得た。
【0167】[実施例8] 下記の式(12)で示され
る7−メチル−3−オキサビシクロ[4.3.0]−7
−ノネン−2−オンと8−メチル−3−オキサビシクロ
[4.3.0]−7−ノネン−2−オンの混合物(以
下、式(12)の化合物という。)の製造例
【0168】
【化20】
【0169】攪拌機、温度計を備えたフラスコに無水マ
レイン酸49.0g(0.5mol)、p−メトキシフ
ェノール0.05g、N,N−ジメチルアセトアミド6
00mlを仕込んで溶解させ、室温でイソプレン34.
1g(0.5mol)を10分かけて滴下した。そし
て、室温のまま6時間撹拌しながら反応させた。6時間
経過後、フラスコを氷水浴につけて系内を0〜10℃に
冷却した。温度が40℃以上にならないよう注意しなが
ら、これに水素化ホウ素ナトリウム21.0g(0.5
mol)を少しずつ加え、12時間攪拌した。攪拌終了
後、中和熱、発泡に注意しながら、6規定塩酸をpH2
になるまで加え、6時間放置した。そして、反応液をト
ルエンで抽出後、有機層を合わせて水で洗浄して硫酸ナ
トリウムで乾燥し、溶媒を留去したところ、白色固体の
式(12)の化合物51.5g(0.31mol、収率
62%)を得た。
【0170】[実施例9] 下記の式(13)で示され
る7−メタクリロイルオキシ−7−メチル−3−オキサ
ビシクロ[4.3.0]ノナン−2−オンと8−メタク
リロイルオキシ−8−メチル−3−オキサビシクロ
[4.3.0]ノナン−2−オンの混合物(以下、式
(13)の化合物という。)の製造例
【0171】
【化21】
【0172】5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸
無水物(和光純薬工業社製)の代わりに実施例8で製造
した式(12)の化合物を用いた以外は実施例1と同様
にして二重結合へのギ酸の付加、ギ酸エステルの加水分
解をし、得られたアルコールを実施例2と同様にしてメ
タクリル酸クロリドによるエステル化反応を行ったとこ
ろ、式(13)の化合物を得た。
【0173】[実施例10] 式(6)の化合物の製造
例 攪拌機、温度計、ジムロート冷却管を備えたガラスフラ
スコに実施例1で製造した式(5)の化合物16.8g
(0.10mol)、メタクリル酸無水物200.2g
(0.15mol)、ピリジン(0.16mol)、p
−メトキシフェノール0.01g、2−ブタノン75g
を入れ、空気を毎分5ml導入しながら油浴につけて反
応温度50℃で12時間撹拌した。その後、この温度の
まま注意深くメタノール12.5g(0.4mol)を
加え、3時間撹拌した。そして、反応液から低沸分を留
去し、水を加えて酢酸エチルで抽出し、有機層を合わせ
て20%炭酸カリウム水溶液、飽和塩化アンモニウム水
溶液、飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾
燥し、溶媒を留去して、未精製の式(6)の化合物を得
た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
し、透明な液体の式(6)の化合物15.4g(0.0
65mol、収率65%)を得た。
【0174】[実施例11] 式(6)の化合物の製造
例 攪拌機、温度計、滴下ロート、デカンター、ジムロート
冷却管を備えたガラスフラスコにメタクリル酸17.2
g(0.2mol)、p−トルエンスルホン酸一水和物
1.9g(0.01mol)、p−メトキシフェノール
0.01g、テトラヒドロフラン200gを入れ、フラ
スコ内を撹拌し、空気を毎分5ml導入しながら油浴に
つけて系内を加熱還流させた。そして、滴下ロートに実
施例1で製造した式(5)の化合物16.8g(0.1
0mol)をテトラヒドロフラン100gに溶解させた
もの仕込み、2時間かけて滴下した。滴下終了後、反応
によって生成する水をテトラヒドロフランとともに共沸
除去しながら、反応温度75℃で8時間、エステル化反
応を行った。反応終了後、反応液を室温に冷却して10
%水酸化ナトリウム水溶液を加えて触媒を中和し、20
%炭酸カリウム水溶液、飽和塩化アンモニウム水溶液、
飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、
溶媒を留去して、未精製の式(6)の化合物を得た。こ
れをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、透
明な液体の式(6)の化合物11.1g(0.047m
ol、収率47%)を得た。
【0175】[実施例12] 式(6)の化合物の製造
例 攪拌機、温度計、オールダーショーを備えたガラスフラ
スコに実施例1で製造した式(5)の化合物16.8g
(0.10mol)、メタクリル酸メチル200.2g
(2.0mol)、p−メトキシフェノール0.03g
を入れ、油浴につけて反応温度105℃で2時間加熱還
流し、留出した水を抜液した。そして、反応液を冷却し
てジオクチル錫オキシド3.61g(0.01mol)
を加え、反応温度105℃で12時間加熱還流してエス
テル交換反応を行った。反応終了後、反応液を室温に冷
却して、メタクリル酸メチルを留去して、未精製の式
(6)の化合物を得た。これをシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーで精製し、透明な液体の式(6)の化合物
13.2g(0.056mol、収率56%)を得た。
【0176】[実施例13] 式(6)の化合物の製造
例 かきまぜ機、温度計、滴下ロートを備えた3L丸底フラ
スコに水素化ホウ素ナトリウム22.3g(0.53m
ol)、DMF344.0gを入れ、室温にて撹拌し、
水素化ホウ素ナトリウムを溶解させた後、氷浴中で内温
を0〜5℃とした。これとは別に500mlビーカーに
白色固体の5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無
水物(和光純薬工業社製)161.6g(0.984m
ol)、DMF242.4gを入れ、よく撹拌し、固体
を完全に溶解させた後、上記滴下ロートに移し、フラス
コ内温が5〜30℃の範囲になるよう注意しながら滴下
した。滴下終了後、氷浴中でさらに2時間撹拌を続け
た。そして、1.5Lの水をフラスコ内温が5〜30℃
の範囲になるよう注意しながら添加した後、pHが0.
5になるまで濃硫酸を加えた。これをMIBKにより2
回抽出した。この時、水層と有機層との分離は良好であ
った。そして、有機層を合わせて水で洗浄した後、エバ
ポレータにより濃縮した。この濃縮液をキャピラリーカ
ラムHP−5(ヒューレット・パッカード社製)を用い
たガスクロマトグラフィーにて分析したところ、4−オ
キサトリシクロ[5.2.1.02,6]デセン−3−オ
ン133.2g(0.887mol)、収率90%が得
られた。また、濃縮液中のMIBKは42質量%であっ
た。
【0177】次に、濃縮液からラクトンを単離しないで
低級カルボン酸付加反応を行った。
【0178】かきまぜ機、冷却器、温度計を備えた2L
丸底フラスコに濃縮液245.8g(4−オキサトリシ
クロ[5.2.1.02,6]デセン−3−オン131.
8g(0.877mol)、MIBK102.5gを含
有している。)、ギ酸312.2g(6.51mol)
を入れ、撹拌した後、トリフルオロメタンスルホン酸2
6.3g(0.17mol)を発熱に注意しながら少量
ずつ添加した。これを油浴中に浸して液内温を100℃
とし、6時間撹拌した。そして、反応液を室温まで冷却
し、一部内容物を取ってガスクロマトグラフィーにより
分析したところ、8−ホルミルオキシ−4−オキサトリ
シクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オンと9−
ホルミルオキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.
2,6]デカン−3−オンの混合物103.3g(0.
526mol)、収率60%が得られた。
【0179】次に、15%塩化ナトリウム水溶液820
mlを反応液に加え、室温(25℃)にて2時間撹拌
し、加水分解させた。これをMIBKで2回抽出し、有
機層を合わせて15%塩化ナトリウム水溶液、飽和重曹
水溶液で洗浄した後、エバポレータにより30〜50
℃、6.7kPaでMIBKが留出しなくなるまで濃縮
した。この濃縮液を130〜140℃、130〜400
Paの条件下、強制撹拌型薄膜蒸発器にかけ、式(5)
の化合物68.0g(0.403mol)、収率46%
が得られた。
【0180】かきまぜ機、2つの滴下ロート、温度計、
コンデンサーを備えたフラスコに得られた式(5)の化
合物16.8g(0.10mol)、乾燥ジクロロメタ
ン80mlを入れた。滴下ロートの一方にはトリエチル
アミン13.2g(0.13mol)を、もう一方には
メタクリル酸クロリド12.5g(0.12mol)を
仕込み、フラスコの内部を窒素置換して系内を約−5℃
した。そして、フラスコ内を攪拌しながら、トリエチル
アミンとメタクリル酸クロリドを、メタクリル酸クロリ
ドに対してトリエチルアミンが小過剰になるように調節
しながら、1時間かけて滴下した。この時、わずかな発
熱が観察された。滴下終了後、ジメチルアミノピリジン
0.3gを加えて系内が室温に戻るのに任せ18時間撹
拌を続けた。そして、反応液に注意深くメタノール10
0mlを加え、水、飽和重曹水溶液で順次洗浄した後、
硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去して、未精製の
式(6)の化合物を得た。これをシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーで精製し、透明な液体の式(6)の化合
物15.0g(0.063mol)、収率63%を得
た。
【0181】[実施例14] 式(8)の化合物の製造
例 5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物の代わ
りにメチル−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸
無水物(和光純薬工業社製)143.9g(0.807
mol)を用いた以外は実施例13と同様にして、メチ
ル−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デセ
ン−3−オンを含有するMIBK溶液283.6gを得
た。この濃縮液をガスクロマトグラフィーにより分析し
たところ、メチル−4−オキサトリシクロ[5.2.
1.02,6]デセン−3−オン114.4g(0.69
7mol)、収率86%であり、MIBK56質量%で
あった。
【0182】次いで、このMIBK溶液278.0g
(メチル−4−オキサトリシクロ[5.2.1.
2,6]デセン−3−オン112.1g(0.683m
ol)、MIBK155.9g含有)を用いた以外は実
施例13と同様にして、透明な液体のメチル−8−ヒド
ロキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6
デカン−3−オンとメチル−9−ヒドロキシ−4−オキ
サトリシクロ[5.2.1.0 2,6]デカン−3−オン
の混合物(以下混合物Aと呼ぶ)49.4g(0.27
1mol)、収率40%を得た。
【0183】次いで、混合物A18.2g(0.10m
ol)を用いた以外は実施例13と同様にして、透明な
液体の式(8)の化合物15.3g(0.061mo
l)、収率61%を得た。
【0184】[参考例1] 式(6)の化合物の製造例 5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物16
4.0g(1.00mol)を用い、実施例13と同様
にして還元を行った。そして、反応液に水を添加した
後、pHが0.5になるまで塩酸を加えた。これをヘキ
サンにより2回抽出し、有機層を合わせて水で洗浄し
た。ヘキサン層と水層とを分離する際、界面にエマルシ
ョン層が発生し、分離が著しく困難であった。そして、
ヘキサン層をエバポレータにより留出物がなくなるまで
濃縮したが、目的物の単離はできなかった。DMF濃度
をガスクロマトグラフィで分析したところ、15質量%
残存していた。DMFを除くため、フラスコにヘキサン
と水を加えてよく撹拌した後、分層し、ヘキサン層を再
びエバポレータにかけ、留出物がなくなるまで濃縮し
た。DMFを除く操作を2回繰り返し行ったところ、D
MF濃度は3質量%であった。この時、フラスコ内に付
着性の高い白色の固体が存在し、この取り出しは困難で
あった。これをガスクロマトグラフィにて分析したとこ
ろ、4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デセ
ン−3−オン67.6g(0.450mol)、収率4
5%が得られた。実施例13に比べて収率が大幅に低下
し、さらに操作が煩雑となった。
【0185】次いで、この4−オキサトリシクロ[5.
2.1.02,6]デセン−3−オン60.0g(0.3
99mol)を用いて実施例13と同様にして、8−ホ
ルミルオキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.0
2,6]デカン−3−オンと9−−ホルミルオキシ−4−
オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−
オンの混合物45.5g(0.232mol)、収率5
8%を得、さらに、実施例1と同様にして加水分解を行
い、式(5)の化合物29.9g(0.178mo
l)、収率44%を得た。
【0186】次いで、この式(5)の化合物16.8g
(0.10mol)を用いて実施例1と同様にして、式
(6)の化合物14.2g(0.06mol、収率60
%)を得た。
【0187】[実施例15] 式(7)の化合物の製造
例 メタクリル酸クロリド12.5g(0.12mol)の
代わりにアクリル酸クロリド10.9g(0.12mo
l)を用いた以外は実施例13と同様にして、透明な液
体の式(7)の化合物12.9g(0.058mol、
収率58%)を得た。
【0188】[実施例16] 式(6)の化合物の製造
例 かきまぜ機、温度計、オールダーショーを備えたガラス
フラスコに実施例13で製造した式(5)の化合物1
6.8g(0.10mol)、メタクリル酸メチル20
0.2g、p−メトキシフェノール0.03gを入れ、
油浴につけて反応温度105℃で2時間加熱還流し、留
出した水を抜液した。そして、反応液を冷却してジオク
チル錫オキシド3.61g(0.01mol)を加え、
反応温度105℃で8時間加熱還流してエステル交換反
応を行った。反応終了後、反応液を室温に冷却して、メ
タクリル酸メチルを留去して、未精製の式(6)の化合
物を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー
で精製し、式(6)の化合物13.2g(0.056m
ol、収率56%)を得た。
【0189】[実施例17]ジャケットおよび撹拌機付
き200Lグラスライニング反応釜にDMF18.0k
g、水素化ホウ素ナトリウム1.17kg(27.8m
ol)を入れて撹拌し、水素化ホウ素ナトリウムを溶解
した後、ジャケットにブラインを通液し、釜内温を0〜
5℃とした。また、釜尻より0.1L/分で窒素ガスの
供給を開始した。25L溶解槽に市販の5−ノルボルネ
ン−2,3−ジカルボン酸無水物8.46kg(51.
5mol)、DMF12.7kgを入れて撹拌し、5−
ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物を完全に溶
解させた。そして、定量ポンプを用いて、調製した5−
ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物のDMF溶
液を釜内温が30℃を越えないように反応釜にフィード
した。終了後、釜内温を5〜15℃に保ちながら2時間
撹拌を続けた。釜内温が30℃を越えないように水80
kgを少量ずつ供給した後、pHが0.5になるまで濃
硫酸を少量ずつ供給し、撹拌を3時間続けた。次に、窒
素ガスの供給を止め、MIBK40kgで2回抽出した
後、有機層を合わせて水45kgで洗浄した。この有機
層を50℃、6.6kPaで、液中のMIBK濃度が5
0質量%程度になるまで濃縮した。濃縮液の一部を採取
し、ガスクロマトグラフィーにより分析したところ、4
−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デセン−3
−オン6.90kg(45.9mol)、収率89%が
得られた。また、MIBK濃度は57%であった。その
後、釜内容物を25L容器に移した。この時、液の流動
性はよく、問題なく反応釜から排出できた。
【0190】続いて、同じ200Lグラスライニング反
応釜にギ酸21.8kg(454.7mol)を投入
し、撹拌しながらトルフルオロメタンスルホン酸0.7
kg(4.57mol)を少量ずつ加えた後、100℃
に加熱した。この中に濃縮液17.2kg(4−オキサ
トリシクロ[5.2.1.02,6]デセン−3−オン
6.83kg(45.5mol)、MIBK9.7kg
含有している。)を定量ポンプにより4時間かけて滴下
し、終了後、温度を100℃に保ちながら2時間撹拌を
続けた。反応液を一部採取し、ガスクロマトグラフィー
で分析したところ、8−ホルミルオキシ−4−オキサト
リシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オンと9
−ホルミルオキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.
1.02,6]デカン−3−オンの混合物6.69kg
(34.1mol)、収率75%が得られた。
【0191】次に、15%塩化ナトリウム水溶液55k
gを加えて15〜20℃で2時間撹拌し、加水分解させ
た後、MIBK28kgで2回抽出し、有機層を合わせ
て15%塩化ナトリウム水溶液22kg、飽和重曹水溶
液22kgで洗浄した。この有機層を50℃、6.7k
Paで減圧蒸留し、MIBKが留出しなくなるまで濃縮
した。伝熱面積0.1m2の強制撹拌式薄膜蒸発器を用
い、130〜140℃、130〜530Paにおいて処
理し、式(5)の化合物4.40kg(26.2mo
l)、収率58%を得た。
【0192】続いて、同じグラスライニング反応釜にジ
クロロメタン23.5kg、式(5)の化合物4.20
kg(25.0mol)を入れて撹拌し、釜内部を窒素
で置換し、ブラインで冷却して系内を約−5℃にした。
メタクリル酸クロリド3.13kg(29.6mo
l)、トリエチルアミン3.28kg(32.1mo
l)を、メタクリル酸クロリドに対してトリエチルアミ
ンが小過剰になるように調節しながら、定量ポンプによ
り、2時間かけてフィードした。終了後、ジメチルアミ
ノピリジン0.06kgを加えて系内が室温に戻るのに
任せ11時間撹拌を続けた。反応液にメタノール19k
gを加えた後、水20kg、飽和重曹水溶液20kgで
洗浄した。有機層を45〜60℃、101.3kPaで
蒸留し、溶媒が留出しなくなるまで濃縮した。伝熱面積
0.1m2の強制撹拌式薄膜蒸発器を用い、130〜1
40℃、133Pa以下において処理し、式(6)の化
合物3.54kg(15.0mol)、収率60%を得
た。
【0193】
【発明の効果】本発明によれば、γ−ブチロラクトン構
造を含む縮合環または架橋環構造を分子内に有する(メ
タ)アクリル酸エステル、しかも、耐熱性、適度な極
性、有機溶媒に対する溶解性に優れた(メタ)アクリル
酸エステル、その原料アルコール、および、簡便で高収
率であり、生産性に優れたそれらの製造方法を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた式(5)の化合物の1H−
NMRスペクトルである。
【図2】実施例1で得られた式(5)の化合物の13C−
NMRスペクトルである。
【図3】実施例1で得られた式(5)の化合物のMSス
ペクトルである。
【図4】実施例2で得られた式(6)の化合物の1H−
NMRスペクトルである。
【図5】実施例2で得られた式(6)の化合物の13C−
NMRスペクトルである。
【図6】実施例2で得られた式(6)の化合物の各成分
のMSスペクトル(1)である。
【図7】実施例2で得られた式(6)の化合物の各成分
のMSスペクトル(2)である。
【図8】実施例2で得られた式(6)の化合物の各成分
のMSスペクトル(3)である。
【図9】実施例2で得られた式(6)の化合物の各成分
のMSスペクトル(4)である。
【図10】実施例3で得られた式(7)の化合物の1
−NMRスペクトルである。
【図11】実施例3で得られた式(7)の化合物の13
−NMRスペクトルである。
【図12】実施例3で得られた式(7)の化合物の各成
分のMSスペクトル(1)である。
【図13】実施例3で得られた式(7)の化合物の各成
分のMSスペクトル(2)である。
【図14】実施例3で得られた式(7)の化合物の各成
分のMSスペクトル(3)である。
【図15】実施例3で得られた式(7)の化合物の各成
分のMSスペクトル(4)である。
フロントページの続き (72)発明者 小泉 淳史 広島県大竹市御幸町20番1号 三菱レイヨ ン株式会社大竹事業所内 Fターム(参考) 4C037 AA02 RA20 4C071 AA03 BB02 CC12 EE05 FF15 GG01 HH05 HH09 KK11 LL07

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(1)で表される(メタ)アクリ
    ル酸エステル。 【化1】 (式(1)中、R1、R2、R3、R4は水素原子、メチル
    基またはエチル基であり、X1、X2はいずれか一方が
    (メタ)アクリロイルオキシ基であり、もう一方が水素原
    子である。A1、A2はともに水素原子であるか、また
    は、A1とA2とで−O−、−CH2−または−CH2CH
    2−を形成している。)
  2. 【請求項2】 下記式(2)で表されるアルコール。 【化2】 (式(2)中、R1、R2、R3、R4は水素原子、メチル
    基またはエチル基であり、Y1、Y2はいずれか一方が水
    酸基であり、もう一方が水素原子である。A1、A2はと
    もに水素原子であるか、または、A1とA2とで−O−、
    −CH2−または−CH2CH2−を形成している。)
  3. 【請求項3】 1,3−ジエンと無水マレイン酸とをデ
    ィールス・アルダー反応させて得られる下記式(3)で
    表される付加生成物を還元して下記式(4)で表される
    ラクトンを製造し、この式(4)で表されるラクトンを
    水和して上記式(2)で表されるアルコールを製造する
    方法。 【化3】 (式(3)中、R1、R2、R3、R4は水素原子、メチル
    基またはエチル基である。A1、A2はともに水素原子で
    あるか、または、A1とA2とで−O−、−CH2−また
    は−CH2CH2−を形成している。) 【化4】 (式(4)中、R1、R2、R3、R4は水素原子またはメ
    チル基である。A1、A2はともに水素原子であるか、ま
    たは、A1とA2とで−O−、−CH2−または−CH2
    2−を形成している。)
  4. 【請求項4】 上記式(3)で表される付加生成物を還
    元する際に用いる還元剤が、金属水素化物および/また
    は金属水素錯化合物である請求項3に記載のアルコール
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記式(3)で表される付加生成物を還
    元する際に用いる溶媒が、ジグライム、N,N−ジメチ
    ルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−
    メチルピロリドンからなる群から選ばれる少なくとも1
    種である請求項3または4に記載のアルコールの製造方
    法。
  6. 【請求項6】 上記式(3)で表される付加生成物を還
    元後、中和して下記式(4)で表されるラクトンを製造
    する請求項3〜5のいずれかに記載のアルコールの製造
    方法。
  7. 【請求項7】 塩酸、酸性イオン交換樹脂または硫酸を
    用いて中和する請求項6に記載のアルコールの製造方
    法。
  8. 【請求項8】 上記式(4)で表されるラクトンに低級
    カルボン酸を付加して低級カルボン酸エステルを製造
    し、これを加水分解して水和する請求項3〜7のいずれ
    かに記載のアルコールの製造方法。
  9. 【請求項9】 低級カルボン酸を付加する前に、製造し
    た上記式(4)で表されるラクトンを抽出溶媒により抽
    出し、得られる抽出液から上記式(4)で表されるラク
    トンを単離せずにそのまま低級カルボン酸を付加させる
    請求項8に記載のアルコールの製造方法。
  10. 【請求項10】 抽出溶媒が、ケトン系溶媒である請求
    項9に記載のアルコールの製造方法。
  11. 【請求項11】 低級カルボン酸付加反応に供する、抽
    出液中の上記式(4)で表されるラクトンの濃度が、1
    〜95質量%である請求項9または10に記載のアルコ
    ールの製造方法。
  12. 【請求項12】 上記式(2)で表されるアルコールを
    (メタ)アクリルエステル化して上記式(1)で表され
    る(メタ)アクリル酸エステルを製造する方法。
  13. 【請求項13】 請求項3〜11のいずれかに記載の方
    法により上記式(2)で表されるアルコールを製造し、
    このアルコールを(メタ)アクリルエステル化して上記
    式(1)で表される(メタ)アクリル酸エステルを製造
    する方法。
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