JP2002234803A - エアゾール型殺虫剤 - Google Patents

エアゾール型殺虫剤

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JP2002234803A
JP2002234803A JP2001032715A JP2001032715A JP2002234803A JP 2002234803 A JP2002234803 A JP 2002234803A JP 2001032715 A JP2001032715 A JP 2001032715A JP 2001032715 A JP2001032715 A JP 2001032715A JP 2002234803 A JP2002234803 A JP 2002234803A
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Toshiyuki Kitagawa
利幸 北川
Kazuo Iijima
和男 飯島
Akira Okazaki
彰 岡崎
Haruhisa Uenoyama
晴久 上野山
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Kyowa Industrial Co Ltd
Original Assignee
Kyowa Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小さな容器によって、1回当たりの使用時間
を従来と同程度としても、従来と略同じ使用回数が得ら
れるエアゾール型殺虫剤の提供を目的とするものであ
る。 【解決手段】 バルブ開閉式の噴射機構を備えたエアゾ
ール容器1に殺虫剤成分と噴射ガスとを収納したエアゾ
ール型殺虫剤において、エアゾール容器1を容量200
cc以下の低容量容器とし、且つ、15秒当たりの噴射
量を5ml以下の低噴射量とする。そして、3秒連続噴霧
の霧の到達距離を100cm以上とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、エアゾール型殺
虫剤の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、ハエ、蚊、ゴキブリ等の害虫
の除去には、殺虫剤成分と噴射ガスとをエアゾール容器
に収納したエアゾール型殺虫剤が用いられている。この
エアゾール型殺虫剤は、300mlの容量の容器を用い
て、ハエ、蚊、ゴキブリ等の害虫に、吹きかけているも
のであった。ところが、今日の一般家庭においては、3
00mlの容量の比較的大きな容器よりも、小さな容器を
望む声がある。そこで、本願発明者は、小さな容器によ
って、従来と同じ程度の殺虫性があり、略同じ使用回数
が得られるエアゾール型殺虫剤を開発せんとした。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかして、上記の小型
容器を用いたエアゾール型殺虫剤の開発に際して、発明
者は、まず、容器のみを小さくした場合、容量が少なく
なった分だけ、使用回数が少なくなってしまう。そこ
で、容量を小さくした分、殺虫剤の濃度を高くし、その
分、使用者には、噴霧時間を少なく噴霧してもらうこと
を考えた。ところが、使用者は、殺虫剤の濃度が従来よ
り高いことを充分に知っていても、従来と略同じ時間だ
け、噴射用ボタンを押してしまう傾向があることが判明
した。また、殺虫剤は動く害虫に対して噴霧するため、
充分な到達距離を必要とすると共に、適当に広がりのあ
る霧を噴射できるものであることがより望ましい。しか
して、本願発明は、小さな容器によって、1回当たりの
使用時間を従来と同程度としても、従来と略同じ使用回
数が得られるエアゾール型殺虫剤の提供を目的とするも
のである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1の発明
は、バルブ開閉式の噴射機構を備えたエアゾール容器に
殺虫剤成分と噴射ガスとを収納したエアゾール型殺虫剤
において、エアゾール容器が、容量200cc以下の低
容量容器であると共に、15秒当たりの噴射量が5ml以
下の低噴射量としたものであり、3秒連続噴霧の霧の到
達距離が100cm以上であることを特徴とするエアゾー
ル型殺虫剤を提供する。
【0005】本願の請求項2の発明は、請求項1に記載
のエアゾール型殺虫剤にあって、噴射機構のステム先端
に装着される噴射用ボタンに設けられた噴射孔がストレ
ート孔であり、噴射孔の先端の噴孔の直径が0.25mm
以下であることを特徴とするものを提供する。本願請求
項3の発明は、請求項1に記載のエアゾール殺虫剤にあ
って噴射機構のステム先端に装着される噴射用ボタンに
設けられた噴射孔がストレート孔であり、噴射孔の先端
の噴孔の直径が0.25mm以下であり、ステムの連通孔
の直径が0.3mm以下、バルブハウジングの下孔の直径
が0.30mm以下であることを特徴とするものを提供す
る。本願の請求項4の発明は、請求項1に記載のエアゾ
ール型殺虫剤にあって、噴射機構のステム先端に装着さ
れる噴射用ボタンに設けられた噴射孔がストレート孔で
あり、噴孔の直径が0.2〜0.4mmであり、直径0.
3〜0.4mmの導通孔を有するインサートチップが、噴
射用ボタンのステム装着部から噴孔までの経路中に装着
されたことを特徴とするものを提供する。本願の請求項
5の発明は、請求項1又は4に記載のエアゾール型殺虫
剤にあって、噴射機構のステム先端に装着される噴射用
ボタンに設けられた噴射孔がストレート孔であり、噴孔
の直径が0.2〜0.4mmであり、流量制限用部材がス
テム内に装着されたものであることを特徴とするものを
提供する。本願の請求項6の発明は、請求項1〜5の何
れかに記載のエアゾール型殺虫剤にあって、噴射機構が
直径0.4mm以下のベーパタップを備えたものであるこ
とを特徴とするものを提供する。本願の請求項7の発明
は、請求項1に記載のエアゾール型殺虫剤にあって、噴
射機構のステム先端に装着される噴射用ボタンに設けら
れた噴射孔がストレート孔であり、噴孔の直径が0.3
〜0.5mmであり、噴射機構のバルブハウジングに流体
を導入する下孔に流量制限用部材が装着され、噴射機構
のベーパタップにつながる流路に流量制限用部材が装着
されたことを特徴とするものを提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本願発明に係るエアゾール型殺虫
剤に用いる殺虫剤成分としては、ピレスロイド系殺虫
剤、有機リン系殺虫剤、カーバメイト系殺虫剤等を挙げ
ることができる。ピレスロイド系殺虫剤としては、フラ
メトリン、シフェノトリン、フェノトリン、ペルメトリ
ン、レスメトリン、アレスリン、フタルスリン、エムペ
ントリン、テフルスリン、プラレトリン、イミプロトリ
ン、トランスフルスリン等を例示し得る。有機リン系殺
虫剤としては、フェニトロチオン、クロルピリホス、マ
ラソン、ジクロルボス、ピリダフェンチオン、トリクロ
ルホン等を、カーバメイト系殺虫剤としては、カルバリ
ル、ベンフラカルブ、プロポクスル等を例示できる。ま
た、これらの殺虫剤の殺虫効果を増すために、ピペロニ
ルブトキサイド等の増強剤を配合してもよい。さらに、
ヒノキ油やヒバ油、柑橘類の果皮等からの抽出物等々、
殺虫効果のある種々の薬剤を適宜配合して用いることが
できる。本願発明に係る殺虫剤は、ハエ、蚊、ゴキブリ
の他、シロアリ、カメムシ、ハチ、ガ等の種々の虫に対
して使用でき、殺虫対象に併せて、種々の殺虫剤成分を
用いることができる。
【0007】この殺虫剤の配合率としては、従来のエア
ゾールにおいて用いられている率より多い率とする。例
えば、従来300mlの容量のエアゾール容器を使用した
殺虫剤を、100mlの容量のエアゾール容器に変更して
使用する場合であれば、配合率は3倍として、配合総量
を略同じくする。この配合率は、殺虫剤の種類等によっ
て当然変更されるが、目安として、製品中0.02〜
6.0wt/v%(重量/容量%)が好ましい。
【0008】上記の殺虫成分に加えて、必要に応じて溶
剤を配合して、原液とする。さらに原液には、必要に応
じて、界面活性剤等の他、害虫忌避剤、消臭剤、芳香
剤、殺菌剤、防黴剤、着色料などの殺虫剤以外の作用を
果たす薬剤を配合することもできる。溶剤としては、脂
肪族や芳香族等の炭化水素類、アルコール類、エーテル
類等を挙げることができる。より具体的には、ケロシ
ン、n−ペンタン、イソペンタン、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、ジクロロメタン、エタノール、イソプロ
ピルアルコール、エチレングリコール、アセトン、メチ
ルエチルケトン、ジエチルエーテル、酢酸エチル等のエ
ステル類等々、種々の溶剤を例示し得る。アセトニトリ
ル、ソルビタンモノオレート、ソルビタンモノラウレー
ト等の界面活性剤も使用することができる。この界面活
性剤は、殺虫剤を乳化、混合するために、溶剤と共に使
用できる。
【0009】本願発明に用いる噴射剤としては、上記の
原液を噴射できるものであればよく、その種類を問わな
いが、プロパン、イソブタン、n−ブタン、ジメチルエ
ーテル(DME)、代替フロン、及びこれらの混合物な
どが例示し得る。
【0010】本願発明に係るエアゾール型殺虫剤の噴射
量は、15秒当たり、5.0ml以下の低噴射量とする。
下限としては、2.2ml/15秒とするが、3.0〜
5.0ml/15秒とするのが最も望ましい。そして、こ
の観点から、噴射剤60〜80容量%、原液40〜20
容量%とすることが好ましい。
【0011】本願発明に用いるエアゾール容器は、内容
量200ml以下(50〜200ml)の小型のものを用い
る。噴射機構は、通常のエアゾール容器用の噴射機構と
基本的の構造は同じでよいが、その具体例を図1に示
す。
【0012】この噴射機構の概要は、次のとおりであ
る。エアゾール容器1の上端には、容器内外の流路を開
閉するバルブを備えている。その構造は、開閉弁を備え
たバルブハウジング13に、ノズル孔12を有する筒状
のステム11が備えられており、このステム11のノズ
ル孔12内に、流量制限用部材としてステムインサート
25が挿入されている。このステムインサート25は、
図2に示すように、軸方向にスリット25aを有する柱
状部材であり、ノズル孔12内に挿入されることによっ
て、スリット25aのみが流路となるようにするもので
ある。尚、ステムインサート25は、小孔を備えた筒状
の部材として流路を制限するものであってもよく、或い
は、多孔質体とする等、ノズル孔12の流路を制限でき
るものであれば、その種類は適宜選択して用いることが
できる。
【0013】バルブハウジンク13の下端部には、筒状
の下孔14が延設され、この下孔14にチューブ15が
接続され、エアゾール容器内の原液及び噴射剤(以下、
噴射液という)を、このチューブ15からノズル孔12
に送り出す。ステム11の上端には、噴射用ボタン2が
取り付けられ、この噴射用ボタン2には、流量制限用の
インサートチップ24が装着されている。より詳しく
は、噴射用ボタン2の内部には、噴射孔21が形成され
ている。噴射孔21は、下端にステム11の上端と嵌合
するステム装着部を備えた縦孔21aと、縦孔21aか
ら横方向に伸びる横孔21bとを備え、縦孔21aには
流路の小さな導通孔24aを備えた挿入部材であるイン
サートチップ24が装着されることにより、その流路を
制限している。また、横孔21bの先端には、噴射チッ
プ3が設けられ、この噴射チップ3に形成された噴孔3
1から、噴射液が霧状で噴射される。この噴射チップ3
は、図4に示すように噴射用ボタン2と一体成型し、噴
射ボタン2の前方部分(本来噴射チップ3を設ける部
分)に穿孔し、噴孔31を設けることができる。尚、図
4の例では、噴孔31の前方に大きく開口した凹部32
を形成したが、この凹部32を設けずに実施することも
できる。
【0014】ステム11は、有底の筒状体から形成さ
れ、その壁面には連通孔17が穿設されており、ステム
11の下端部とバルブハウジング13の内部底面との間
には、弾性体16が設けられ、ステム11を常時上方へ
付勢している。これにより、連通孔17は、閉止体22
によって常時閉ざされた閉弁状態となっている。そし
て、ステム11が下方に押圧されることにより、閉止体
22と連通孔17との間が開いて、開弁状態となり、連
通孔17を介してノズル孔12とバルブハウジング13
の内部の導通路20が連通する。そして、このバルブハ
ウジング13の壁面には、ベーパタップ18が形成され
ている。このベーパタップ18によって、エアゾール容
器1の内部スペース19とバルブハウジング13の内部
の導通路20とが連通され、これにより、内部スペース
19内に存在する噴射剤の気化ガスが導通路20内に入
り、噴射液に気化ガスが混入する。
【0015】ここで、本願発明にあっては、15秒当た
りの噴射量を5.0ml以下の低噴射量とし、3秒連続噴
霧の霧の到達距離を100cm以上(100〜200cm)
とする。この3秒連続噴霧の霧の到達距離とは、エアゾ
ール容器から水平方向に3秒間連続して噴霧を行った際
の3秒直後に側面から観測された距離をいう。この霧の
到達距離を100cm以上とするためには、次の手段を施
す。第1は、噴射用ボタン2に設けられた噴射孔21
を、噴射方向の後方に直線的に伸びるストレート孔とす
る。図示の例では、横孔21bが、このストレート孔に
相当する。第2は、直径0.3〜0.4mmの導通孔24
aを有するインサートチップ24を、噴射用ボタンのス
テム装着部から噴孔までの経路中に装着する。図示の例
では、縦孔21aにインサートチップ24を装着してい
る。第3は、流量制限用部材を、ステム11内に装着す
る。図示の例では、ステム11のノズル孔12内に、ス
テムインサート25を挿入している。第4は、バルブハ
ウジング13の下孔14に、流量制限用部材25を装着
する。より好ましくは、下孔14の径についても、0.
20〜0.40mmの小さなものとして実施すればよい
が、加工精度の観点から、流量制限用部材25を装着し
て、直径0.20〜0.40mmの下孔と同程度の流量に
制限する。
【0016】第1のストレート孔については、低流量下
において、霧の到達距離を伸ばすには、噴射孔をストレ
ート孔にして、霧の直進性を得る必要があり、この条件
は、必須の条件と言える。
【0017】第2乃至第4の手段は、噴孔31との関係
において、選択して採用する。まず、噴孔31直径を極
めて小さなもの、具体的には0.25mm以下、(望まし
くは0.20〜0.25mm)とした場合には、第2乃至
第4の手段を用いずとも、低噴射量で霧の到達距離を長
くすることができる。但し、第2乃至第4の手段の少な
くとも1つ以上を用いて、到達距離を改善することも望
ましい。
【0018】次に、噴孔31直径を小さくした場合、具
体的には0.26mm以上、(望ましくは0.26〜0.
30mm)とした場合には、第2乃至第4の手段の内、少
なくとも1つを用いる。これにより、噴孔31までの段
階で、噴射液の流量を制限して、低噴射量下においても
高圧の噴射を実現して、到達距離を長くすることができ
る。第2乃至第4の手段の少なくとも2つ以上を併用し
て、到達距離を改善することも望ましく、具体的には、
図1に示したように、第1と第2の手段を併用する例を
例示し得るが、第3の手段と、第1又は第2の手段を併
用することもできる。
【0019】さらに、噴孔31直径を通常のものとした
場合、具体的には0.31mm以上、(望ましくは0.3
1〜0.40mm)とした場合にも、第2乃至第4の手段
の内、少なくとも1つを用いる。尚、このような噴孔3
1直径が通常のものとした場合には、第2乃至第4の手
段の少なくとも2つ以上を併用して、到達距離を改善す
ることも望ましく、具体的には、図1に示したように、
第1と第2の手段を併用する例を例示し得るが、第3の
手段と、第1又は第2の手段を併用してもよく、これら
を全て併用してもよい。
【0020】以上のように、低噴射量下において、霧の
到達距離を長くした場合、その弊害として生ずるのが、
霧の状態の悪化である。即ち、噴射液の種類によって
は、霧の粒子が大きくなったり、霧全体のボリューム感
がなくなってしまう。これを改善するため、さらに研究
を進めたところ、図1のように、ベーパタップ18を設
けることにより、低噴射量下において、良好な霧を得る
ことができるものとなった。ところが、このベーパタッ
プ18は、大きすぎると、到達距離が低下する原因とな
る。そのため、このベーパタップ18は、直径0.3mm
以下とする。
【0021】このように、ベーパタップ18や下孔14
の径を極めて小さくした場合、その加工が困難であり、
極めて高い加工精度が求められる。そのため、ベーパタ
ップ18や下孔14の径自体は、大きなものとして、ベ
ーパタップ18や下孔にフィルタ等を設けて、実質的
に、上記開口径(0.25〜0.30mm)に相当する流
量となるようにしてもよい。図3は、この例を示したも
のであり、下孔14については、下孔インサート26を
挿入する。この下孔インサート26は、図2に示したス
テムインサートと同様、軸方向にスリットを有する柱状
部材としてもよく、小孔を備えた筒状の部材として流路
を制限するものであってもよい。或いは、多孔質等のフ
ィルタ部材を装着して、その流量を制限するものであっ
てもよい。ベーパタップ18は、下孔14からの流量に
見合った形の流量調整することが必要である。その為に
べーパタップ18は適当量の気体ガスを流量させる孔径
を設ける。即ち、ベーパタップ18には、その孔内に下
孔14用と同種の流量制限部材を設けてもよいが、その
孔内に取りつけることが困難な場合には、図3に示すよ
うに、ベーパタップ18に連通する流量制限用の流路2
7を、バルブハウジング13の外側に設け、この流路2
7内にベーパタップインサート28を装着する。このベ
ーパタップインサート28も、ステムインサートと同
様、軸方向にスリットを有する柱状部材、小孔を備えた
筒状の部材、多孔質等のフィルタ部材等々、その流量を
制限するものであれば種々の形態のものを利用できる。
この図3の手段は、図1の実施の形態においても、併用
することがてきる。
【0022】以上の構成により、低噴射量であっても、
エアゾール型殺虫剤として、充分な到達距離を確保する
と同時に、良好な状態の霧を噴霧することができるもの
である。その結果、従来より、小さな容量の容器(例え
ば従来の1/2〜1/3に当たる150〜100ml)に
あっても、その分殺虫剤成分の配合率を高めて(従来の
2〜3倍)、これを低噴射量(従来の1/2〜1/3)
で噴射することによって、1回当たりの使用時間を従来
と同程度としても、従来と略同じ使用回数が得られるエ
アゾール型殺虫剤を実現することができたものである。
【0023】
【実施例】次に、本願発明の理解を高めるために、実施
例1〜3を比較例1〜2と共に示すが、本願発明はこの
実施例に限定して理解されるべきではない。
【0024】実施例1 容器の容量:100ml 原液:ゴキブリ用殺虫剤 噴射剤:n−ブタンとDME[n−ブタン:DME=5
0:50(wt%)] 原液/噴射剤の容量比率:40/60 噴射量:2.97ml/15秒 噴孔31の直径:0.30mm バルブハウジングの下孔14の直径:0.30mm ステムの連通孔17の直径:0.30mm インサートチップ24の開口直径:0.30mm ステムインサート25:開口直径0.30mm相当 ベーパタップ孔18の直径:0.30mm 霧の到達距離:150cm 霧の状態:細かい霧が得られた
【0025】実施例2 容器の容量:100ml 原液:ゴキブリ用殺虫剤 噴射剤:n−ブタンとDME[n−ブタン:DME=5
0:50(wt%)] 原液/噴射剤の容量比率:40/60 噴射量:2.85ml/15秒 噴孔31の直径:0.30mm バルブハウジングの下孔14の直径:0.30mm ステムの連通孔17の直径:0.30mm インサートチップ24の開口直径:0.30mm ステムインサート25:開口直径0.30mm相当 ベーパタップ孔18の直径:0.40mm 霧の到達距離:140cm 霧の状態:細い霧であった
【0026】実施例3 容器の容量:100ml 原液:蚊、ハエ用殺虫剤 噴射剤:n−ブタンとDME[n−ブタン:DME=6
0:40(wt%)] 原液/噴射剤の容量比率:40/60 噴射量:4.05ml/15秒 噴孔31の直径:0.30mm (噴孔31は噴射用ボタン21と一体成型したものを使
用) バルブハウジングの下孔14の直径:0.30mm ステムの連通孔17の直径:0.30mm インサートチップ24の開口直径:0.40mm ステムインサート25:開口直径0.40mm相当 ベーパタップ孔18の直径:0.30mm 霧の到達距離:120cm 霧の状態:細かい霧が得られた
【0027】実施例4 容器の容量:100ml 原液:蚊、ハエ用殺虫剤 噴射剤:n−ブタンとDME[n−ブタン:DME=6
0:40(wt%)] 原液/噴射剤の容量比率:40/60 噴射量:4.90ml/15秒 噴孔31の直径:0.20mm バルブハウジングの下孔14の直径:0.20mm ステムの連通孔17の直径:0.20mm ベーパタップ孔18の直径:0.40mm 霧の到達距離:150cm 霧の状態:細かい霧であった
【0028】実施例5 容器の容量:100ml 原液:蚊、ハエ用殺虫剤 噴射剤:n−ブタンとDME[n−ブタン:DME=6
0:40(wt%)] 原液/噴射剤の容量比率:40/60 噴射量:4.25ml/15秒 噴孔31の直径:0.25mm バルブハウジングの下孔14の直径:0.30mm ステムの連通孔17の直径:0.30mm インサートチップ24の開口直径:0.30mm ベーパタップ孔18の直径:0.40mm 霧の到達距離:130cm 霧の状態:細かい霧であった
【0029】実施例6 容器の容量:100ml 原液:ゴキブリ用殺虫剤 噴射剤:n−ブタンとDME[n−ブタン:DME=5
0:50(wt%)] 原液/噴射剤の容量比率:40/60 噴射量:4.30ml/15秒 噴孔31の直径:0.25mm バルブハウジングの下孔14の直径:0.30mm ステムインサート25:開口直径0.30mm相当 ステムの連通孔17の直径:0.30mm ベーパタップ孔18の直径:0.40mm 霧の到達距離:130cm 霧の状態:細かい霧であった
【0030】実施例7 容器の容量:100ml 原液:ゴキブリ用殺虫剤 噴射剤:n−ブタンとDME[n−ブタン:DME=5
0:50(wt%)] 原液/噴射剤の容量比率:40/60 噴射量:4.90ml/15秒 噴孔31の直径:0.20mm バルブハウジングの下孔14の直径:0.30mm ステムの連通孔17の直径:0.25mm 下穴チップ26:直径0.30mm相当 ベーパタップ孔18の直径:0.30mm 霧の到達距離:130cm 霧の状態:細かい霧であった
【0031】実施例8 容器の容量:100ml 原液:蚊、ハエ用殺虫剤 噴射剤:n−ブタンとDME[n−ブタン:DME=6
0:40(wt%)] 原液/噴射剤の容量比率:40/60 噴射量:4.95ml/15秒 噴孔31の直径:0.35mm バルブハウジングの下孔14の直径:0.30mm ステムの連通孔17の直径:0.30mm インサートチップ24の開口直径:0.30mm ステムインサート25:開口直径0.30mm相当 ベーパタップ孔18の直径:0.40mm 霧の到達距離:150cm 霧の状態:細かい霧であった
【0032】比較例1 容器の容量:300ml 原液:ゴキブリ用殺虫剤 噴射剤:n−ブタンとDME[n−ブタン:DME=6
0:40(wt%)] 原液/噴射剤の容量比率:40/60 噴射量:8.92ml/15秒 噴孔31の直径:0.35mm ベーパタップ孔18の直径:0.30mm 霧の到達距離:150cm 霧の状態:細かい霧が得られた
【0033】比較例2 容器の容量:300ml 原液:蚊、ハエ用殺虫剤 噴射剤:n−ブタンとDME[n−ブタン:DME=6
0:40(wt%)] 原液/噴射剤の容量比率:40/60 噴射量:4.05g/15秒 噴孔31の直径:0.30mm ベーパタップ孔18の直径:0.30mm 霧の到達距離:160cm 霧の状態:細かい霧が得られた
【0034】比較例3 容器の容量:100ml 原液:ゴキブリ用殺虫剤 噴射剤:n−ブタンとDME[n−ブタン:DME=5
0:50(wt%)] 原液/噴射剤の容量比率:40/60 噴射量:8.90g/15秒 噴孔31の直径:0.30mm バルブハウジングの下孔14の直径:0.30mm ステムの連通孔17の直径:0.30mm ベーパタップ孔18の直径:なし 霧の到達距離:170cm 霧の状態:荒い霧であった
【0035】
【発明の効果】以上、本願発明は、小さな容器によっ
て、1回当たりの使用時間を従来と同程度としても、従
来と略同じ使用回数が得られるエアゾール型殺虫剤を提
供することができたものである。特に、請求項2〜6の
発明にあっては、充分な到達距離の霧を確実に得ること
ができ、請求項7の発明にあっては、良好な状態の霧を
得ることができたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施の形態に係るエアゾール容器の
要部断面図である。
【図2】(A)は同実施の形態に係るエアゾール容器に
おけるステムインサートの斜視図であり、(B)は同ス
テムインサートの要部断面図である。
【図3】本願発明の他の実施の形態に係るエアゾール容
器の要部断面図である。
【図4】本願発明の他の実施の形態に係るエアゾール容
器の噴射用ボタンの断面図である。
【符号の説明】
1 エアゾール容器 2 噴射用ボタン 3 噴射チップ 11 ステム 12 ノズル孔 13 バルブハウジンク 14 下穴 17 連通孔 18 ベーパタップ 21 噴射孔 24 インサートチップ 25 ステムインサート 31 噴孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4H011 AC01 AC02 AC04 BA01 BB15 BC01 DA21 DB05 DD05 DE16

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バルブ開閉式の噴射機構を備えたエアゾ
    ール容器に殺虫剤成分と噴射ガスとを収納したエアゾー
    ル型殺虫剤において、 エアゾール容器が、容量200cc以下の低容量容器で
    あると共に、15秒当たりの噴射量が5ml以下の低噴射
    量としたものであり、 3秒連続噴霧の霧の到達距離が100cm以上であること
    を特徴とするエアゾール型殺虫剤。
  2. 【請求項2】 噴射機構のステム先端に装着される噴射
    用ボタンに設けられた噴射孔がストレート孔であり、噴
    射孔の先端の噴孔の直径が0.25mm以下であることを
    特徴とする請求項1記載のエアゾール型殺虫剤。
  3. 【請求項3】 噴射機構のステム先端に装着される噴射
    用ボタンに設けられた噴射孔がストレート孔であり、噴
    射孔の先端の直径が0.25mm以下であり、ステムの連
    通孔の直径が0.3mm以下、バルブハウジングの下孔の
    直径が0.3mm以下であることを特徴とする請求項1記
    載のエアゾール殺虫剤。
  4. 【請求項4】 噴射機構のステム先端に装着される噴射
    用ボタンに設けられた噴射孔がストレート孔であり、噴
    射孔の先端の直径が0.2〜0.4mmであり、直径0.
    3〜0.4mmの導通孔を有するインサートチップが、噴
    射用ボタンのステム装着部から噴孔までの経路中に装着
    されたことを特徴とする請求項1記載のエアゾール型殺
    虫剤。
  5. 【請求項5】 噴射機構のステム先端に装着される噴射
    用ボタンに設けられた噴射孔がストレート孔であり、噴
    孔の直径が0.2〜0.4mmであり、 流量制限用部材が、ステム内に装着されたことを特徴と
    する請求項1又は4記載のエアゾール型殺虫剤。
  6. 【請求項6】 噴射機構が直径0.4mm以下のベーパタ
    ップを備えたものであることを特徴とする請求項1〜5
    の何れかに記載のエアゾール型殺虫剤。
  7. 【請求項7】 噴射機構のステム先端に装着される噴射
    用ボタンに設けられた噴射孔がストレート孔であり、噴
    孔の直径が0.3〜0.5mmであり、 噴射機構のバルブハウジングに流体を導入する下孔に流
    量制限用部材が装着され、 噴射機構のベーパタップにつながる流路に流量制限用部
    材が装着されたことを特徴とする請求項1に記載のエア
    ゾール型殺虫剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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