JP2002234654A - シート搬送装置 - Google Patents

シート搬送装置

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JP2002234654A
JP2002234654A JP2001033682A JP2001033682A JP2002234654A JP 2002234654 A JP2002234654 A JP 2002234654A JP 2001033682 A JP2001033682 A JP 2001033682A JP 2001033682 A JP2001033682 A JP 2001033682A JP 2002234654 A JP2002234654 A JP 2002234654A
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JP
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sheet
guide
elastic body
endless elastic
endless
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JP2001033682A
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English (en)
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Seiichi Hanatani
清市 花谷
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 枚葉印刷機の排紙装置に用いて好適のシート
搬送装置に関し、搬送されるシートのばたつきを防止
し、各装置構成要素へシートが接触しないようにしてそ
の損傷発生を防止できるようにする。 【解決手段】 表面に処理をされた枚葉状のシート1を
搬送するシート搬送装置であって、搬送されるシート1
の一側からシート1に向かって空気を吹き付けることで
シート1を所定の姿勢に案内する空気式の板状シートガ
イド5を備えるとともに、板状シートガイド5から吹き
付けられる空気によるシート1のばたつきをシート1の
他側から規制する無端状弾性体11を備えるようにす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、枚葉印刷機の排紙
装置において、搬送されるシートのばたつきを防止し、
シートへの各装置構成要素による傷入りを防止するのに
用いて好適の、シート搬送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図3〜図6は従来の枚葉印刷機を示すも
ので、図3はその概略構成図、図4はその排紙装置の側
面図、図5はその排紙装置におけるシート搬送装置の詳
細図、図6はその排紙装置に設置された真空吸引車の側
面図である。図3に示すように、従来の枚葉印刷機は、
主な構成要素として、シート供給装置10,複数組の印
刷装置21a〜21d(個々に区別しない場合は符号2
1で示す),シート搬送部(シート搬送装置)2とシー
ト積重部3とを備えた排紙装置30等から構成されてい
る。
【0003】シート供給装置10は、被印刷物となるシ
ート1を給紙テーブル10a上に積重させておき、印刷
に伴う消費速度に対応して最上段側のシート1から1枚
ずつ順次次工程へ供給する装置である。印刷装置部20
は、シート1へ所定の印刷を施すユニットであり、墨,
藍,紅,黄色等のインキ、あるいはその他の特殊な色の
インキを備えた複数組の印刷装置21a〜21dが並設
されたもので、図示省略のインキ溜に供給されたインキ
は、図示省略のインキローラ群を順次転移する過程で適
度に練られ、インキ被膜として版胴27に装着した刷版
28へ転移供給され、更に絵柄として下流のゴム胴29
外周面に転移される。その後、このインキが、ゴム胴2
9と圧胴24との間を走行するシート1の表面へ転写さ
れて、所定の印刷が完了する。
【0004】なお、1組の印刷装置21においては一色
のみの印刷しかできない。そこで、多色印刷を施す枚葉
印刷機では、シート走行方向に沿ってインキ色の異なる
複数組の印刷装置21a〜21dが並設された印刷装置
部(印刷装置群)として構成し、各印刷装置21を順次
通紙させることによって目的とする多色印刷を行なうよ
うになっている。
【0005】図3に例示した枚葉印刷機は、シート搬送
経路の上下において、それぞれ2組の印刷装置21a,
21cと21b,21dとが並設され、シート1の表裏
両面に印刷が施せるよう構成されたものである。つま
り、図5に示される枚葉印刷機は、シート1の表面およ
び裏面に交互に印刷を施し、各面に2色の印刷が出来る
ように構成されている。
【0006】次に、上述のように印刷を終えたシート1
は、シート搬送部2において、最終印刷装置21dの圧
胴24dから排紙軸33のスプロケット35で駆動され
ている無端チェン31に具備されたチェングリッパ6に
より排紙装置30まで搬送され、排紙装置30下方に設
けられたシート積重部3の排紙テーブル17上へ積重さ
れる。続いて、所定量積重されると共に外部へ搬出され
ることになる。
【0007】ところで、上述のように印刷を完了したシ
ート1を排紙テーブル17まで搬送して積重していく排
紙装置30のシート搬送部2とシート積重部3の詳細
は、図4に示すように構成されている。シート搬送部2
は、排紙軸33に巻回され駆動する複数の無端チェン3
1,上記無端チェン31に具備された複数のチェングリ
ッパ6,シート1搬送軌道の上方にシート1の進行方向
および幅方向へ平面的に並設された複数組のファン4,
ブロア40に接続されてシート搬送部2上流側のシート
1搬送軌道の下方に備えられた板状のシートガイド5,
板状シートガイド5とシート積重部3との間に配置され
た真空吸引車8とから構成され、シート積重部3は、紙
当7を上方に備えた排紙テーブルによって構成されてい
る。
【0008】板状シートガイド5は、図5に示すよう
に、エアチャンバ36と、エアチャンバ36の上面(シ
ート1が通過する側)に穿設された複数個の空気孔39
とをそなえ、ブロア40からエアチャンバ36に供給さ
れた空気がこの空気孔39からシート1に向かって吹き
出され、非接触にてシート1を浮き上がらせてシート1
が垂れ下がるのを防ぐように機能する。
【0009】ファン4は、シート搬送部2上流側では、
搬送中のシート1上面に向けて下向きに空気を吹き付
け、板状シートガイド5からの空気(エア)の吹き付け
作用によって浮き上がったシート1を押し下げてシート
1の走行姿勢を適宜に調整し、シート搬送部2下流側で
は、チェングリッパ6から開放されたシート1をシート
積重部3の排紙テーブル17上に順次積重されていくよ
うにシート1上面に向けて下向きにエアを吹き付けるよ
うになっている。
【0010】真空吸引車8は、図6に示すように、外筒
34Aと内筒34Bとからなり、フレーム32に軸支さ
れてシート搬送部2の幅方向に向けて備えられたシャフ
ト19に複数装備されている。また、各真空吸引車8の
外筒34Aの外周面には、その全域に円周方向に沿って
複数個の吸引孔9が穿設されており、この外筒34Aの
フランジ部がシャフト19に固定されている。内筒34
Bは、周面の一部を円環状のスリット状に切り欠かれて
おり、内筒34Bのこの部分が外筒34Aの内側面に嵌
装され摺設されている。これにより、スリット状切り欠
きを通じて減圧ポンプ41により吸引孔9を減圧して吸
引を行なえるようになっている。
【0011】また、シャフト19はフレーム32を介し
てモータ38に接続され、シート1の搬送速度と連動し
て回転駆動するようになっている。なお、真空吸引車8
の外筒34Aの周速度(v2)は、シート1の搬送速度
(v1)よりもはるかに遅くなるように設定されてい
る。これにより、真空吸引車8は、搬送されるシート1
を回転しながら吸引・吸着してシート1の走行速度を落
とし、シート1がシート積重部3の紙当7に当接すると
共に、前当7に衝突する衝撃を緩和して確実に排紙テー
ブル17上に積重されていくように機能している。
【0012】なお、真空吸引車8は、シート1の長さに
対応してシート1の搬送方向およびシャフト19の軸方
向に移動可能であり、シート1の非印刷部分のみに接触
するように配置でき、印刷部分への傷入りや汚れを防止
できるようになっている。また、一般的に真空吸引車8
の幅(つまり、シート1吸引幅)は、片面印刷機では広
く、両面印刷機では狭く設定されている。
【0013】従来のシート搬送装置2は上述のごとく構
成されたもので、最終印刷装置21dにおいて印刷を完
了したシート1は、中継胴26を介してシート搬送部2
の無端チェン31に具備されたチェングリッパ6にその
前端部を把持され、シート1の中間部,後端部(紙尻)
は、ファン4および板状シートガイド5のエア吹き付け
作用により、ファン4と板状シートガイド5との間を浮
上した状態で搬送される。
【0014】次に、シート1は、シート積重部3の入口
側に備えられた真空吸引車8の上方で図示省略した紙放
しカムを介してチェングリッパ6から開放されると共
に、真空吸引車8により吸引・吸着されて走行速度が減
速されつつ、真空吸引車8の吸引作用とファン4のエア
吹き付け作用とにより下方へ移動されて、シート1前端
部がシート積重部3の紙当7に当接し、位置を揃えられ
てシート積重部3の排紙テーブル17上に順次積重され
ていく。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の枚葉
印刷機におけるシート搬送装置では、板状シートガイド
5からの吹き付け空気に対向するように各ファン4から
空気が吹き出されるが、このとき、ファン4同士の空気
流が互いに干渉して流れが複雑であるため、搬送される
シート1の走行姿勢を安定させることが難しく、特に、
チェングリッパ6で保持されていないシート1の紙尻側
(シート1後端部)がばたつき、このばたついた状態で
真空吸引車8に吸引され接触すると、シート1下面に多
数条の傷が発生するという課題がある。
【0016】このようにシート1の下面に傷が発生する
と、印刷物の品質が著しく低下し、場合によっては商品
にならなくなることがある。また、チェングリッパ6に
保持されていないシート1の後端部が、幅方向にばたつ
いた状態で真空吸引車8に吸引され接触すると、接触傷
の部分が横ずれするため、印刷部分に真空吸引車8が接
触しないようにするには、その横ずれの幅だけ印刷を施
さない余白量を増やさなければならなく、必要印刷面に
対してより大きい用紙を用いる必要があり、資源の無駄
となる。
【0017】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、搬送されるシートのばたつきを抑え所定の姿
勢で搬送できるようにして、この際、各装置構成要素へ
シートが接触しないようにしてその損傷発生を防止でき
るようにした、枚葉印刷機のシート搬送装置を提供する
ことを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明のシート搬送装置は、枚葉状のシートを搬送す
るシート搬送装置であって、搬送される該シートの一側
から該シートに向かって空気を吹き付けることで該シー
トを所定の軌道に案内する空気式の板状シートガイドを
備えるとともに、該板状シートガイドから吹き付けられ
る空気による該シートのばたつきを該シートの他側から
規制するガイド部材が備えられていることを特徴として
いる。
【0019】本発明のシート搬送装置は、枚葉印刷機に
おける印刷部と排紙部との間に設けられることが好まし
い(請求項2)。該ガイド部材が、複数本の伸縮自在な
無端状弾性体から構成されていることが好ましい(請求
項3)。該無端状弾性体が、該シートの印刷を施さない
余白部に対応して配設されていることが好ましい(請求
項4)。
【0020】該無端状弾性体が、該シートの余白部に対
応した位置になるように該シート幅方向に移動可能に構
成されていることが好ましい(請求項5)。該シートを
搬送する無端チェンをそなえ、該無端状弾性体が、該無
端チェンと同期して移動することが好ましい(請求項
6)。該板状シートガイドが搬送される該シートの下方
に配設され、該無端状弾性体が該シートの上方に配設さ
れていることが好ましい(請求項7)。
【0021】該板状シートガイドに対向するように配設
され、該シートの他側から該シートに向かって空気を吹
き付けることで該シートを所定の姿勢に案内するファン
が備えられていることが好ましい(請求項8)。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面により、本発明の実施
形態について説明する。図1および図2は本発明の一実
施形態としてのシート搬送装置を示すもので、図1は枚
葉印刷機における排紙装置の側面図、図2はシート搬送
装置の詳細な説明図である。なお、図1,図2におい
て、前述した従来例のシート搬送装置と同一の部位につ
いては同一の符号を用いて示している。
【0023】本実施形態のシート搬送装置は、印刷装置
21で印刷されたシート1を排紙する排紙装置30のシ
ート搬送部2として構成され、印刷装置21から受け渡
された枚葉状のシート1を排紙装置30のシート積重部
3に搬送するためのものであり、この搬送時に、シート
1が、各装置構成要素と接触しないようにして接触傷が
発生するのを防ぐようにしながら、シート1を適正な姿
勢にして搬送できるようにするものである。
【0024】このため、本シート搬送装置(シート搬送
部)2は、図1に示すように、従来例と同様に、無端チ
ェン31と、この無端チェン31に具備されたチェング
リッパ6と、シート1搬送経路内のシート1の進行方向
及び幅方向へ平面的に配置された複数組のファン4と、
シート搬送部2の上流側下方に設備された板状シートガ
イド5と、シート積重部3の上方入り口付近に設置され
た真空吸引車8とを備えている。
【0025】本シート搬送装置2に備えられた上記各要
素は、従来例のものと同様であり、チェングリッパ6
は、図2(a)に示すように、装置幅方向に掛け渡され
た固定軸12に取り付けられた爪座13と、回動可能な
軸14に取り付けられた爪15とからなり、無端チェン
31に具備されて一体的に旋回走行するように構成され
ている。
【0026】図1に示すように、板状シートガイド5
は、空気を供給するブロア40に接続されてシート搬送
部2の上流側下方に設置されており、上面に複数個の空
気孔39を穿設されたエアチャンバ36をそなえ、ブロ
ア40からエアチャンバ36に供給された空気が各空気
孔39から吹き出し、チェングリッパ6に把持されてい
ないシート1後端部を浮き上がらせて、シート1が搬送
中に垂れ下がるのを防ぐように機能している。
【0027】ファン4は、シート搬送部2におけるシー
ト1搬送経路内のシート1進行方向及び幅方向へ平面的
に複数組設置されており、シート1の上方から下向きに
空気を吹き付け、搬送されるシート1を押し下げるよう
になっている。したがって、チェングリッパ6に把持さ
れ搬送されているシート1は、シート1下方に設置され
た板状シートガイド5と上方に設置されたファン4とか
ら空気が吹き付けられることにより、板状シートガイド
5とファン4との間を浮上した状態で搬送されるように
なっている。
【0028】なお、シート搬送部2下流側に設けられた
ファン4は、チェングリッパ6から開放されたシート1
をシート積重部3の排紙テーブル17上に順次積重され
ていくようにシート1上面に向けて下向きにエアを吹き
付けるようになっている。このようなシート搬送装置2
では、印刷装置21において印刷を完了したシート1
を、圧胴24dから中継胴26を介して受け渡される
が、この際、シート1はシート搬送装置2上流端におい
て無端チェン31に具備されたチェングリッパ6により
把持されて板状シートガイド5の上方を通り、その後、
図示省略の紙放しカムを介してチェングリッパ6から開
放されるようになっている。その後、シート1は真空吸
引車8により吸着されてその走行速度を減速され、排紙
テーブル17の紙当7に当接してシート前端部を揃えら
れ、安定した姿勢で排紙テーブル17上に積重されてゆ
くようになっている。
【0029】本実施形態では、シート1の搬送経路にお
いて、真空吸引車8に吸引・吸着される際、特に、チェ
ングリッパ6に把持されていないシート1後端部がばた
ついて、真空吸引車8のシート1への接触による接触傷
がシート1の幅方向に付かないように、シート1のばた
つきを抑えるガイド部材として無端状弾性体11が備え
られている。
【0030】無端状弾性体11は、ゴム等の伸縮自在な
無端状のもので、図2(b),(c)に示すように、固
定軸12にセットビス37等によって固設されたプーリ
16に巻回されると共に、各スプロケット35と同軸の
各排紙軸33に掛け渡され、装置幅方向におけるチェン
グリッパ6の相互間に、チェングリッパ6と共に旋回走
行するよう構成されている。また、プーリ16は、固定
軸12の任意の位置において固定できるように備えられ
ている。
【0031】この無端状弾性体11は装置幅方向に複数
本並んで配設されると共に、各々の無端状弾性体11は
装置幅方向に移動が可能になっており、固定軸12の任
意の位置に配置させることができるようになっている。
また、図2に示すように、無端状弾性体11がチェング
リッパ6に同期して水平走行する際、プーリ16に巻回
された無端状弾性体11の外周面がチェングリッパ6に
把持されたシート1の上面と対応するように無端状弾性
体11の厚みやプーリ16の直径が設定されている。
【0032】本発明の一実施形態としてのシート搬送装
置は、上述のごとく構成されているので、最終印刷装置
21dの圧胴24dから中継胴26を介して排紙軸33
へと順次移送されたシート1は、排紙軸33を巻回して
走行する無端チェン31に具備されたチェングリッパ6
に把持された状態で、シート積重部3の上方まで移送さ
れる。その際、移送途上のシート1は、板状シートガイ
ド5から上向きに供給されるエアの吹き付け作用により
押し上げられると共に、ファン4から下向きに供給され
るエアの吹き付け作用により押し下げられて板状シート
ガイド5とファン4との間を浮上した状態で走行する。
この時、上下のエアの干渉によって、あるいは、複数の
ファン4からの下向きエアどうしの干渉によって生じる
乱流に起因し、チェングリッパ6に把持されていないシ
ート後端部にばたつきが生じ易いが、無端状弾性体11
がこのシート1後端部のばたつきを抑え、シート1の走
行中の蛇行を防ぐことができる。
【0033】また、ガイド部材である無端状弾性体11
は柔軟であると共に無端状であるため、搬送されるシー
トに柔軟に接触し継目が当たることもなく、ガイド部材
のシートへの接触による傷入りを与えないようにするこ
とができる。これにより、シート1が真空吸引車8によ
り吸引・吸着され走行速度が減速される際に、真空吸引
車8との接触によるシート1への傷入り及び接触傷の横
ずれを低減することができる。それゆえ、シート1印刷
面の絵柄と絵柄との間における余白量を少なくすること
ができる。つまり、シート1印刷面の印刷可能な領域の
幅をより大きくすることができるため損紙を減少させる
ことができる。
【0034】さらに、剛性が低い薄紙から剛性の高い厚
紙までの広い領域にわたり、シート1の安定した走行姿
勢を制御することが可能であるため、人手による作業を
これまでよりも少なくでき、印刷作業の効率を高めると
共に生産コストを低減することができる。なお、無端状
弾性体11の断面は、丸,三角,四角等の形状のもので
も良く、無端状弾性体11の外周面(表面)にシリコン
やフッ素等の汚れ付着防止剤を塗布すると、シート1が
弾性体11に接触する際のシート1の汚れ防止にさらに
効果を発揮する。
【0035】以上、本発明の実施形態について説明した
が、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではな
く、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施
することができる。例えば、本実施形態では、板状シー
トガイド5のエアの吹き付けにより浮き上がったシート
1を押し下げるため、板状シートガイド5に対向する位
置におけるシート1上方に、下向きにエアを吹き付ける
ファン4を設置したが、特にファン4を取り付ける必要
はなく、板状シートガイド5及び無端状弾性体11だけ
で搬送されるシート1のばたつきを抑制するように構成
しても良い。
【0036】また、本実施形態においてはガイド部材と
して、無端状弾性体11を用い、この無端状弾性体11
がシート1と共に移動するものとしたが、このガイド部
材は搬送されるシート1上面に接触してシート1のばた
つきを防止することができれば良く、例えば、板状シー
トガイド5に対応する位置にシート1と摺接するように
固定したガイド部材でも良い。この場合、ガイド部材の
摺接面は滑らかな表面加工を施されたものとすることが
好ましい。
【0037】また、枚葉印刷機だけでなく、搬送される
シートのばたつきを防止する目的で種々多様な装置にお
いても利用できる。特に、印刷だけでなく表面に何らか
の処理を施され表面の傷が品質に大きく影響するシート
を搬送するのに適用すれば、効果的である。
【0038】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の本
発明のシート搬送装置によれば、空気式の板状シートガ
イドが搬送されるシートの一側からシートに向かって空
気を吹き付けてシートを所定の姿勢に案内する際に、板
状シートガイドから吹き付けられる空気によりシートの
ばたつきが生じ易くなるが、ガイド部材がシートの他側
からシートの動きを規制するので、シートのばたつきが
防止されて、シートが安定した姿勢で搬送されるように
なり、各装置構成要素との接触によるシートへの傷入り
を低減することができるようになる。
【0039】請求項2記載の本発明のシート搬送装置に
よれば、枚葉印刷機における印刷部と排紙部との間に設
けるので、印刷を施されたシートのばたつきが防止され
て印刷されたシートが各装置構成要素に接触するのを防
止でき、接触傷が入るのを防ぐことができるようにな
る。請求項3記載の本発明のシート搬送装置によれば、
ガイド部材が、複数本の伸縮自在な無端状弾性体である
ので、搬送されるシートに柔軟に接触しながらシートの
ばたつきを防ぐことができるようになる。
【0040】請求項4記載の本発明のシート搬送装置に
よれば、無端状弾性体が、シートの印刷を施さない余白
部に対応しているので、無端状弾性体によるシート印刷
部への接触傷を与えないようにしながら、シートのばた
つきを抑えることができるようになる。請求項5記載の
本発明のシート搬送装置によれば、無端状弾性体が、シ
ートの余白部に対応した位置になるようにシート幅方向
に移動可能であるので、シートへの印刷範囲が変わって
もシートの余白部に無端状弾性体を適切に設置すること
ができ、印刷領域の異なる種々のシートに対して、無端
状弾性体によるシート印刷部への接触傷を与えないよう
にしながらシートのばたつきを抑えることができるよう
になる。
【0041】請求項6記載の本発明のシート搬送装置に
よれば、無端状弾性体が、シートを搬送する無端チェン
と同期して移動するので、無端状弾性体とシートとの速
度差によるシートへの擦り傷や接触傷を与えないように
しながら、シートのばたつきを確実に抑えることができ
るようになる。請求項7記載の本発明のシート搬送装置
によれば、搬送されるシートの下方に板状シートガイド
を配設し、シートの上方に無端状弾性体を配設している
ので、シートの上側及び下側からシートを所定の姿勢に
案内しながら、確実にシートのばたつきを抑えることが
できるようになる。
【0042】請求項8記載の本発明のシート搬送装置に
よれば、板状シートガイドに対向するようにファンを配
設し、ファンがシートの他側からシートに向かって空気
を吹き付けてシートに接触することなくシートを所定の
姿勢に案内することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としてのシート搬送装置を
示す模式的な側面図である。
【図2】本発明の一実施形態としてのシート搬送装置に
おけるチェングリッパおよび無端状弾性体を示す図であ
って、(a)はチェングリッパの断面図,(b)は無端
状弾性体の上面図,(c)は無端状弾性体の側面図であ
る。
【図3】従来の枚葉印刷機を示す全体の模式的な側面図
である。
【図4】従来の枚葉印刷機におけるシート搬送装置を示
す模式的な側面図である。
【図5】従来の枚葉印刷機におけるシート搬送装置の板
状シートガイドの模式的な側面図である。
【図6】従来の枚葉印刷機のシート搬送装置における真
空吸引車の側面図である。
【符号の説明】 1 シート 2 シート搬送部(シート搬送装置) 3 シート積重部 4 ファン 5 シートガイド 6 チェングリッパ 7 紙当 8 真空吸引車 9 空気吸引孔 10 シート供給装置 10a 給紙テーブル 11 無端状弾性体(ガイド部材) 12 固定軸 13 爪座 14 回動軸 15 爪 16 プーリ 17 排紙テーブル 19 シャフト 20 印刷装置部 21,21a〜21d 印刷装置 22 第1中間胴 24,24a〜24d 圧胴 25 中間胴 26 中継胴 27 版胴 28 刷版 29 ゴム胴 30 排紙装置 31 無端チェン 32 フレーム 33 排紙軸 34 外筒 35 スプロケット 36 エアチャンバ 37 セットビス 38 モータ 39 空気孔 40 ブロア 41 減圧ポンプ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 枚葉状のシートを搬送するシート搬送装
    置であって、 搬送される該シートの一側から該シートに向かって空気
    を吹き付けることで該シートを所定の姿勢に案内する空
    気式の板状シートガイドを備えるとともに、該板状シー
    トガイドから吹き付けられる空気による該シートのばた
    つきを該シートの他側から規制するガイド部材が備えら
    れていることを特徴とする、シート搬送装置。
  2. 【請求項2】 枚葉印刷機における印刷部と排紙部との
    間に設けられたことを特徴とする、請求項1記載のシー
    ト搬送装置。
  3. 【請求項3】 該ガイド部材は、複数本の伸縮自在な無
    端状弾性体から構成されていることを特徴とする、請求
    項1又は2記載のシート搬送装置。
  4. 【請求項4】 該無端状弾性体は、該シートの印刷を施
    さない余白部に対応して配設されていることを特徴とす
    る、請求項3記載のシート搬送装置。
  5. 【請求項5】 該無端状弾性体は、該シートの該余白部
    に対応した位置になるように該シート幅方向に移動可能
    に構成されていることを特徴とする、請求項4記載のシ
    ート搬送装置。
  6. 【請求項6】 該シートを搬送する無端チェンをそな
    え、該無端状弾性体は、該無端チェンと同期して移動す
    ることを特徴とする、請求項3〜5の何れかの項に記載
    のシート搬送装置。
  7. 【請求項7】 該板状シートガイドが、搬送される該シ
    ートの下方に配設され、該無端状弾性体が該シートの上
    方に配設されていることを特徴とする、請求項1〜6の
    何れかの項に記載のシート搬送装置。
  8. 【請求項8】 該板状シートガイドに対向するように配
    設され、該シートの他側から該シートに向かって空気を
    吹き付けることで該シートを所定の姿勢に案内するファ
    ンが備えられていることを特徴とする、請求項1〜7の
    何れかの項に記載のシート搬送装置。
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