JP2002234547A - 包装用2重袋 - Google Patents

包装用2重袋

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JP2002234547A
JP2002234547A JP2001372068A JP2001372068A JP2002234547A JP 2002234547 A JP2002234547 A JP 2002234547A JP 2001372068 A JP2001372068 A JP 2001372068A JP 2001372068 A JP2001372068 A JP 2001372068A JP 2002234547 A JP2002234547 A JP 2002234547A
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synthetic resin
bonding
inner bag
heat
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JP2001372068A
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English (en)
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Yasuo Sakai
靖男 坂井
Akiyo Yasuhara
明世 安原
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OKADA SHIGYO KK
KH Neochem Co Ltd
Original Assignee
OKADA SHIGYO KK
Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 吸湿物質からなる粒体や粉体の輸送、保管中
の変質や品質劣化を防止する包装用2重袋を提供する。 【解決手段】 非通気性および防湿性を有する合成樹脂
製フィルムからなる外袋2と、通気性および透湿性を有
する合成樹脂製不織布シートの両端部を重ね合わせて封
筒貼り部6を形成し、前記封筒貼り部6を熱接着により
接着した筒状内袋3で構成され、外袋2内に内袋3が挿
入され該外袋底部と該内袋底部を熱接着によって一体化
され3方袋を形成し、前記外袋2を形成する合成樹脂製
フィルムが3種類以上の合成樹脂フィルム層を積層した
複合フィルムであり、また前記内袋3がポリエチレン系
スパンボンド不織布からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸湿性を有する粒
体や粉体などの包装用袋に関し、特に重量物バルク包装
に適した包装用2重袋に関するものである。
【0002】
【従来の技術】粒体や粉体を包装して輸送や貯蔵に用い
る袋としては、耐破袋性能を必要とし多くは2重袋が用
いられてきた。
【0003】特に、アミノ酸や食品粉末、医薬原体粉末
などの吸湿性物質や固結性物質の重量物バルク包装で
は、耐破袋性に加えて防湿機能を必要とし、防湿性を有
するポリエステルやポリエチレンからなる合成樹脂製フ
ィルム、アルミニウム箔をラミネートしたアルミ箔複合
フィルムなどで形成された3方袋を外袋とし、内装にイ
ンフレーションによるポリエチレンチューブ製の内袋が
用いられ、外袋と内袋の間に吸湿剤が入れられた2重袋
が使用されてきた。
【0004】しかし、このような包装では高温多湿の条
件に長時間置かれた場合、内容物に由来する水分または
包装時に取り込まれた水分が内装のポリエチレン袋内で
過飽和の状態となり内面に結露し水滴となったり、袋内
の水分の飽和状態が数カ月間にわたって持続されたりし
て内容物の変質や溶解または固化などの品質劣化を発生
することがあった。
【0005】上記問題を解決するためには、内袋内に結
露する前に水分を袋外に逃がし、また保管中や輸送中に
内袋、外袋が破袋しないことが必要である。
【0006】そこで、ポリエステルやポリエチレンフィ
ルムを積層した防湿性を有する合成樹脂複合フィルム、
アルミ箔複合フィルムからなる外袋と、通気性および透
湿性を有する繊維状不織布からなる内袋とで構成された
2重袋が使用されるようになったが、前記合成樹脂複合
フィルムの破袋強度が充分でないためハンドリング時に
損傷を受けたり、また、繊維状不織布では通気性および
透湿性は向上するが強度不足による破袋が発生したり、
粉末状内容物の漏れ、またハンドリング時の繊維くずが
異物として内容物に混入するなどの問題があった。
【0007】前記繊維状不織布の問題を解決するものと
して、合成樹脂からなるスパンボンド不織布が強度、通
気性、透湿性や内容物の漏れ防止などで満足するもので
あるが、製袋加工時の不織布単体同士の熱接着が困難で
あり安定した接着強度を得ることができなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来のポリエステルや
ポリエチレンフィルム、アルミ箔複合フィルムなどから
なる防湿性を有した複合フィルム製の外袋では、充分な
耐破袋性に欠けるという問題があり、ポリエチレン製の
内袋では通気性や透湿性が悪く結露発生の問題があっ
た。
【0009】また、繊維状不織布を用いた内袋では、そ
の通気性と粉末状内容物の漏れ防止の両立が困難であ
り、さらに繊維くずが異物として混入したり袋強度が不
足であるという問題があった。
【0010】合成繊維製スパンボンド不織布では、上記
繊維状不織布の問題は解決できるが、不織布単体同士の
熱接着が困難であり製袋加工が難しく、安定した接着強
度が得られず耐破袋性が劣る問題があった。
【0011】本発明は、主に吸湿物質からなる粒体、粉
体などの重量物をバルク包装して輸送、貯蔵などに用い
る袋であって、耐破袋性と防湿性に優れ内容物の変質や
品質劣化を防止することができる包装用2重袋を提供す
ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、非通気性およ
び防湿性を有する合成樹脂製フィルムからなる外袋と、
通気性および透湿性を有する合成樹脂製不織布シートの
両端部を重ね合わせて封筒貼り部を形成し、前記封筒貼
り部を熱接着により接着した筒状内袋で構成され、外袋
内に内袋が挿入され該外袋底部と該内袋底部を熱接着に
よって一体化され3方袋を形成してなる包装用2重袋で
ある。
【0013】本発明の包装用2重袋によれば、非通気性
および防湿性を有する外袋により外部からの水分の侵入
を防止し、通気性および透湿性を有する合成樹脂製不織
布を内袋に用いて内袋内の水分を逃がし内袋内面の結露
発生および袋内の水分の過飽和状態の持続を防ぐことが
でき、また封筒貼り熱接着で内袋を形成しているので耐
破袋性にも優れ、内容物の変質や品質劣化を防止するこ
とができる。
【0014】また、本発明は、前記外袋を形成する合成
樹脂製フィルムが3種類以上の合成樹脂フィルム層を積
層した複合フィルムであり、また前記内袋がポリエチレ
ン系スパンボンド不織布であることを特徴とする包装用
2重袋である。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について、図
面に基づき説明する。
【0016】図1は本発明による包装用2重袋1であ
り、耐破袋性と防湿性を有する外袋2と通気性および透
湿性を有する内袋3で構成されている。
【0017】外袋2は2枚の合成樹脂製複合フィルムシ
ート2a,2bが表、裏を合わせて両端部4,4で合掌
貼りに熱接着され袋状に形成され、内袋3は合成樹脂製
不織布からなるシートを熱接着部6でシート端部を重ね
合わせて封筒貼りに熱接着し筒状に形成されて前記外袋
2に挿入された後、底部5において外袋2と内袋3が共
に熱接着により一体に接着固定され、その外側の裁断部
7で裁断され3方袋を形成している。
【0018】前記外袋は図2に示すように、熱接着が可
能な熱可塑性合成樹脂を材料とする複合フィルムで構成
され、重量物の収納に対する耐破袋性のための強度と防
湿機能を具え、3方が熱接着され上部に開口部24が設
けられた3方袋を形成するようになっている。
【0019】従来の2重袋の外袋では、外層のポリエチ
レンテレフタレートフィルムと内層の直鎖状低密度ポリ
エチレンフィルムの2層複合フィルムやアルミ箔複合フ
ィルムが使用されていたが、熱接着部の接着強度は充分
であるが落下時などに熱接着部に隣接する接着エッジ部
において材料破壊による破袋(図10参照)を発生しや
すく、フィルム材料の強度が不足していた。
【0020】上記の強度不足を補うために、例えば強度
の高いナイロンフィルムを追加し3層フィルムとするこ
とで複合フィルムの材料強度を向上することができ、外
袋の耐破袋性を向上することができる。
【0021】外袋2に使用できる合成樹脂複合フィルム
材料としては、ポリエチレンテレフタレート、低密度ポ
リエチレン、高密度ポリエチレン、各種ナイロン、ポリ
塩化ビニル、ポリプロピレンなどの熱可塑性合成樹脂フ
ィルムを挙げることができ、また、これらのフィルム表
面に薄膜を蒸着したシリカ蒸着フィルム、アルミニウム
蒸着フィルム、アルミナ蒸着フィルム、アルミニウム箔
をラミネートしたアルミニウムラミネートフィルム等を
挙げることができる。
【0022】図2に例示したように外袋2の外層21が
ポリエチレンテレフタレートにシリカを蒸着したシリカ
蒸着ポリエチレンテレフタレート(以下、PET+Si
oxと略す)、中層22がナイロン(以下、NYと略
す)、内層23が直鎖状低密度ポリエチレン(以下、L
LDPEと略す)からなる3層複合フィルムからなるこ
とが強度、防湿性に優れ好ましい形態である。
【0023】ポリエチレンテレフタレートは防湿性を有
し強度、融点が高く耐外傷性、高温度下での強度を維持
できるが、さらにポリエチレンテレフタレートにシリカ
を蒸着したPET+Sioxが防湿性をより向上するこ
とができ吸湿物質の包装に適すものである。
【0024】NYはPETよりフィルム強度が高く、N
Yフィルムを中層に用いることにより耐破袋性をさらに
向上することができ、NYフィルムの厚み増加に伴い破
袋の発生頻度を低減することができる。
【0025】また、LLDPEは融点が低いため、製袋
時の熱接着加工性を容易にすることができるので内層フ
ィルムに適している。
【0026】従来の繊維状不織布の欠点を補うものとし
て、合成樹脂製スパンボンド不織布は通気性が大きい
(JIS L1006によるガーレー通気度 22秒/
100cc以上)にもかかわらず、強度が高く、微粉末
の漏れ防止性があり、しかもバクテリアを透過させない
ので衛生上も好ましい特徴がある。
【0027】しかし、スパンボンド不織布は、その単体
同士の安定した熱接着が困難であることから、従来の製
袋加工方法では糊付け、縫製または熱接着性樹脂フィル
ムを複合させる方法が主であった。
【0028】スパンボンド不織布は熱接着加工を施した
場合、加工部が透明化(フィルム化)した状態で応力が
かかると接着エッジ部分からの材料破壊が発生し、加工
部が不透明の状態では疑似接着しかしておらず、応力が
かかると材料の層間破壊または界面剥離により破壊し耐
破袋性が劣ることから、本発明では下記の接着方法の改
良を行った。
【0029】図3は内袋3の構造を示したもので、スパ
ンボンド不織布シート31を左右両側の折り返し部3
2,33で折り返し、シート両端部34を表裏の片側同
士を打ち合わせるように重ね合わせ封筒貼り部8を形成
し、熱接着部6において熱接着し筒状に形成したもので
ある。
【0030】この不織布を筒状に形成する際、シート両
端部を重ね合わせ熱接着部とした封筒貼りにより、シー
ト端部の両面を貼り合わせた合掌貼り方式よりも接着部
強度を向上することができる。
【0031】図4に示すような不織布シート端部の両面
45を貼り合わせた合掌貼り方式では、袋内圧の応力は
接着部分の境界部に点応力41(図4a)および境界部
に沿った線応力43(図4b)となって集中し、接着破
壊は剥離状に進み接着強度を充分活かすことができな
い。
【0032】これに対して図5の封筒貼り方式の場合
は、図5に示すように袋内の内圧は面応力51として働
き、内圧が袋内全体に均等にかかるため接着部にかかる
応力が分散され、接着強度が有効に活かされる。
【0033】従って、合掌貼りと封筒貼りの単位幅当た
りの接着強度測定値が同じ場合でも、接着部への負荷の
かかり方が異なり封筒貼り方式の方がより大きな負荷に
耐えることができ、接着部の貼り合わせ形態を改良する
ことで実質上の耐破袋性を向上することができる。
【0034】また、熱接着方法の改良としては図6に示
すように、金属製プレート61にスパンボンド不織布シ
ート31を巻き付け、シート両端部の重ね合わせ部分8
に片側のみから熱板64を当てるようにする。
【0035】熱接着は温度、圧力、時間の3要素に依存
することから、接着圧力は一定とし、低温側に熱板温度
を設定して接着時間を増やすことで、接着部分が透明化
せず且つ疑似接着よりも高い接着強度を得ることができ
る。
【0036】接着温度、接着圧力および接着時間等は、
予備試験を行うことにより任意に設定することが出来
る。例えば、温度は310〜350℃が好ましく、32
5〜332℃がさらに好ましい。また、接着圧力は、3
〜15Kg/cmが好ましく、5〜10Kg/cm
がより好ましく、6〜8Kg/cmがさらに好
ましい。接着時間は0.5〜5秒間が好ましく、1〜2
秒間がさらに好ましい。
【0037】金属プレート61は長時間の使用で熱板6
4からの伝導熱で発熱し、接着条件が変化したり、伝導
熱により不織布31と金属プレート61とが疑似接着す
ることを防ぐため、金属プレート全体をシリコーンなど
の遮熱コーティング材で覆い且つ下部プレート65には
水冷などの冷却手段66を設け金属プレート61の発熱
を抑えるようにする。
【0038】上記の封筒貼り方式と熱接着方法の改良法
を採用することにより、スパンボンド不織布でなる内袋
の接着強度を改善し、耐破袋性を向上することができ
る。
【0039】スパンボンド不織布はポリエチレン、ポリ
エステル、ナイロン、ポリプロピレンなどの熱可塑性合
成樹脂を材料とすることができるが、製袋時の熱接着加
工を容易にするために低融点を有するポリエチレン系材
料が好ましく、市販品としては100%ポリエチレン製
のスパンボンド不織布「タイベック」(デュポン社商
標)を挙げることができる。
【0040】本発明の包装用2重袋は、外袋2と内袋3
を一体化して形成されるが、両者の接着固定が不充分で
あると耐破袋性が低下するので、両者を完全に接着固定
する必要がある。
【0041】袋底部の接着部分は、両端を熱接着により
筒状に形成された外袋2に、内袋3の封筒貼り重なり部
を外袋2の中央部に位置して挿入され、袋底部が熱接着
され一体化された後、袋底部の外側を裁断し2重袋が形
成される。
【0042】袋底部の完全な接着を得るには、図7に示
す熱接着部分の外袋の複合フィルム(2a、2b)内層
のLLDPE73と内袋不織布のポリエチレン74が一
旦完全に溶融しフィルム(透明)化する必要があり、一
部に不完全溶融部分があると、その部分の接着強度が低
くなり、不織布の層間破壊による破袋が発生しやすくな
る。
【0043】通常の熱接着方式では、熱板を片側または
両側から一定の圧力で圧着した後に冷却し接着強度を得
るものであるが、本発明では図7に示すように内袋の不
織布の封筒貼り重なり部分(3枚部分)77があり、こ
の3枚部分に均一な接着面を従来法で形成するのは困難
であった。
【0044】前記3枚部分の均一な接着面を得るには、
熱接着の熱板75を片側とし、反対側はゴム板76とし
て、さらに図9に示すように前記3枚部分77以外の熱
板側は遮熱効果を有する遮熱シート(例えばテフロン
(登録商標) シートなど)78で覆い熱伝達量を下
げ、前記3枚部分77への熱伝達量を上げて、接着面全
体に均一に熱量が加わるようにする。
【0045】また、図9のようにゴム板側の3枚部分に
はテフロン(登録商標) などの遮熱シート79で突出
部81を設け不織布の3枚部分77に圧力がより加わる
ようにすることで、接着部全体を均一に且つ完全に熱接
着することができる。
【0046】接着温度、接着圧力および接着時間等は、
予備試験を行うことにより任意に設定することが出来
る。例えば、温度は310〜350℃が好ましく、32
5〜332℃がさらに好ましい。また、接着圧力は、3
〜15Kg/cmが好ましく、5〜10Kg/cm
がより好ましく、6〜8Kg/cmがさらに好
ましい。接着時間は0.5〜5秒間が好ましく、1〜2
秒間がさらに好ましい。
【0047】上記の接着方法の改良により、図8に示す
ように外袋の内層フィルムのLLDPEと内袋のスパン
ボンド不織布を構成するポリエチレン樹脂が一旦溶融状
態となり一体化され、冷却されると一層のポリエチレン
樹脂層90を形成し強固な熱接着強度を得ることができ
る。
【0048】さらに、前記の3枚部分77のみを再度熱
接着するポイント熱接着工程を設けることで、長時間に
渉る生産体制においても接着強度のばらつきを低減する
ことができる。
【0049】なお、この包装用2重袋の形成は予め3方
を熱接着した外袋に、筒状の内袋を挿入し再度袋底部を
熱接着で一体化してもよい。
【0050】[実施例] 実施例1 PET+Siox/LLDPEからなる2層複合フィル
ムの材料強度を補うため、材料強度の高いナイロンフィ
ルムを中間層に追加した3層複合フィルムで外袋を形成
し、耐破袋性能を評価した。
【0051】耐破袋性能の評価は下記の落下テスト方法
により実施し、破袋枚数と破袋状態により評価した。結
果を表1に示した。
【0052】落下テスト方法 袋寸法:袋外寸は815×520mmの2重袋。
【0053】内容物量:粉体10kgを内袋に収納し、
内袋をバンディング、外袋は熱接着シール。
【0054】落下条件:高さ80cmからの自然落下。
落下面は平面鉄板。
【0055】テスト回数:10枚。
【0056】落下方法:袋1枚につき、上下面各1回、
各辺各1回、各角各1回の合計10回の落下を行い、各
落下の都度に破袋の有無を確認。
【0057】
【表1】
【0058】試作1はPET+Siox/LLDPEか
らなる2層複合フィルムで外袋が形成された従来品であ
り、落下1回目から外袋の底部に破袋を発生した。破袋
状態は図10に示すように袋底部の接着端部に隣接した
外袋フィルム部分101での材料破壊であり、全数が同
じ状態で破袋した。この時の袋底部の接着強度は4.5
Kg/15mm幅であり、接着部での破袋は見られず、
フィルム強度が接着端部にかかる負荷に耐えることがで
ず、材料強度が不足していることを示している。
【0059】試作2は15μm厚のNYフィルムを中間
層に追加し3層複合フィルムとして、材料強度を上げた
ものである。10枚中2枚に破袋が発生し、破袋状態は
試作1と同様の接着端部に隣接した外袋の材料破壊であ
り、NYフィルムの追加によって耐破袋性はかなりの改
善効果を表しているが、未だ材料強度が充分にないこと
を示している。
【0060】試作3は材料強度をさらに上げるため、N
Yフィルムの厚みを25μmとし、フィルム構成として
PET+Siox12μm/NY25μm/LLDPE
60μmとしたものである。10枚の落下テストにおい
て破袋は発生せず、フィルムの材料強度が充分であるこ
とを示している。
【0061】上記のように、中間層のNYフィルムの厚
みが試作2の15μmであると、破袋の発生はNYフィ
ルムの無い場合の試作1に比べ1/5に低減し、耐破袋
性にかなり改善効果があるが、未だ破袋が生じている。
さらに厚みを25μmに増加した試作3では、耐破袋性
が大幅に向上し破袋の発生は見られない。従って、中間
層のNYフィルムの厚みは耐破袋性の観点から、試作2
の15μmを越えたものが好ましく、さらには25μm
以上が特に好ましい厚みである。
【0062】実施例2 内袋を構成するポリエチレン製スパンボンド不織布の封
筒貼り方式による接着強度についての評価を実施した。
試料の不織布はデュポン製「タイベック」を使用した。
【0063】タイベックシート端部を重ね合わせ、熱接
着部分の幅を10mmとして、合掌貼りにしたテスト1
と2、封筒貼りのテスト3に熱接着部を形成し、引張試
験機によりその15mm幅当たりの接着力を測定した。
表2にその結果を示した。
【0064】
【表2】
【0065】テスト1は熱板を合掌貼り接着部の両面か
ら当て、タイベックを透明化するまで圧着させたもの
で、接着隣接部において材料破壊が発生した。テスト2
は熱板を両側から合掌貼り接着部に当て、タイベックが
透明化されない状態であり、タイベックは疑似接着しか
せず層間または界面破壊を発生した。接着強度は両者共
に1〜2Kg/15mm幅であり、内容物重量に耐える
袋としての機能を果たさないものであった。
【0066】テスト3は封筒貼りで接着部を形成し、さ
らに図6に示した接着改良方法によるもので低温長時間
で接着処理を行ったものであり、タイベックは透明化せ
ずに高接着強度が得られた。
【0067】以上のように、外袋には強度に優れた耐破
袋性と防湿性を有する合成樹脂製複合フィルムを用い、
内袋には通気性および透湿性に優れた合成樹脂製スパン
ボンド不織布を封筒貼りにし、熱接着方法を改良して内
袋の封筒貼り強度と外内袋の底部を完全接着化し2重袋
を形成することで、内容物の吸湿物質や固化し易い物質
の品質劣化や輸送中の破袋を発生させない、重量物バル
ク包装用途に適した包装用2重袋を得ることができる。
【0068】この包装用2重袋は主に顆粒、細粒、微粉
(パウダー状)などの粉末状吸湿物質の収納に適し、内
容物を収納後熱接着や接着剤または紐、ゴムバンドなど
の結束により開口部を封緘し密封することができる。
【0069】また、この包装用2重袋の運用方法として
は、10Kg程度の重量であればそのまま輸送、流通が
できる。また、それ以上の重量用途の場合はダンボー
ル、ファイバードラムなどに収納して流通させることが
でき、より安全な運用が可能となる。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による包装
用2重袋は、非通気性および防湿性を有する合成樹脂製
フィルムからなる外袋と、通気性および透湿性を有する
合成樹脂製不織布シートの両端部を重ね合わせて封筒貼
り部を形成し、前記封筒貼り部を熱接着により接着した
筒状内袋で構成され、外袋内に内袋が挿入され該外袋底
部と該内袋底部を熱接着によって一体化され3方袋を形
成した耐破袋性と防湿性を有し、前記外袋を形成する合
成樹脂フィルムが3種類以上の合成樹脂フィルム層を積
層した複合フィルムであり、また前記内袋がポリエチレ
ン系スパンボンド不織布であることを特徴としものであ
り、吸湿性のある粒体や粉体の重量物バルク包装用の袋
として適したものであって、耐破袋性と防湿性に優れる
ので吸湿物質の輸送、貯蔵中に高温多湿の条件下に置か
れても長期にわたり内容物の変質や品質劣化の発生を防
止する効果がある。
【0071】また、封筒貼りによる内袋形態やその熱接
着方法の改良、および外袋と内袋の底部熱接着方法の改
良により接着強度を改善することで耐破袋性をさらに向
上することができ、上記の効果を一層向上することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明実施例の包装用2重袋の概略図であ
る。
【図2】 本発明実施例の外袋概略図である。
【図3】 本発明実施例の内袋概略図である。
【図4】 従来の両面接着方式の袋内圧応力を説明した
図である。
【図5】 本発明の封筒貼り方式の袋内圧応力を説明し
た図である。
【図6】 本発明の封筒貼り熱接着改良法を説明した概
略図である。
【図7】 本発明実施例の袋底部の熱接着改良法を説明
した断面概略図である。
【図8】 本発明実施例の袋底部の熱接着後の断面図で
ある。
【図9】 本発明実施例の袋底部の熱接着改良法を説明
した概略図である。
【図10】 破袋状態を示した図である。
【符号の説明】
1……包装用2重袋 2……外袋 2a,2b……合成樹脂製複合フィルム 3……内袋 4……外袋の熱接着部 5……袋底部の熱接着部 6……内袋の封筒貼り熱接着部分 7……裁断部 8……内袋の封筒貼り部 21,22,23……複合フィルム層 24……開口部 31……合成樹脂製不織布シート 32,33……折り返し部 34……シート両端部 41,42,43,51……応力 45……内袋の合掌貼り部 61……金属プレート 64,75……熱板 65……下部プレート 66……冷却手段 71……PET+Sioxフィルム層 72……NYフィルム層 73……LLDPEフィルム層 74……不織布のポリエチレン層 76……ゴム板 77……封筒貼り重なり部分(3枚部分) 78,79……遮熱シート 81,82……遮熱シートの突出部、凹部 90……ポリエチレン樹脂層 101……外層フィルム材料破壊部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D04H 3/16 D04H 3/16 // B31B 21/64 B31B 21/64 (72)発明者 安原 明世 大阪府大阪市中央区北久宝寺町4丁目4番 16号 岡田紙業株式会社内 Fターム(参考) 3E064 AA05 AA09 BA17 BA27 BA28 BA30 BA35 BA36 BA54 BA60 BB04 BC07 BC20 EA18 FA06 GA01 HD07 HE01 HM01 HN05 3E067 AA05 BA12B BA12C BB15B BB15C BB16B BB16C BB25C BC03B BC03C CA03 CA05 EA08 FA04 FC01 GB03 3E075 AA28 BA42 BB02 BB03 CA01 DD13 DD38 DD45 DD49 GA04 3E086 AD01 BA04 BA13 BA15 CA01 CA28 4L047 AA14 BA08 BA23 CA06 CC13 CC16

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非通気性および防湿性を有する合成樹脂
    製フィルムからなる外袋と、通気性および透湿性を有す
    る合成樹脂製不織布シートの両端部を重ね合わせて封筒
    貼り部を形成し、前記封筒貼り部を熱接着により接着し
    た筒状内袋で構成され、外袋内に内袋が挿入され該外袋
    底部と該内袋底部を熱接着によって一体化され3方袋を
    形成してなる包装用2重袋。
  2. 【請求項2】 前記外袋を形成する合成樹脂製フィルム
    が3種類以上の合成樹脂フィルム層を積層した複合フィ
    ルムであることを特徴とする請求項1に記載の包装用2
    重袋。
  3. 【請求項3】 前記内袋がポリエチレン系スパンボンド
    不織布であることを特徴とする請求項1または2に記載
    の包装用2重袋。
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