JP2002234466A - 履帯式走行装置 - Google Patents

履帯式走行装置

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JP2002234466A
JP2002234466A JP2001135486A JP2001135486A JP2002234466A JP 2002234466 A JP2002234466 A JP 2002234466A JP 2001135486 A JP2001135486 A JP 2001135486A JP 2001135486 A JP2001135486 A JP 2001135486A JP 2002234466 A JP2002234466 A JP 2002234466A
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crawler
wheel
crawler belt
traveling device
type traveling
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JP2001135486A
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Kenzo Kimoto
健蔵 木元
Masaki Tamaru
正毅 田丸
Masaki Naruse
真己 成瀬
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Komatsu Ltd
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Komatsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 履帯に逆ぞり現象が発生しても損傷ぜず、履
帯内周面への泥土や砂礫等の異物の侵入を十分に防止す
ることのできる履帯式走行装置を提供する。 【解決手段】 転輪として起動輪2と遊動輪3と複数の
下転輪5とを備えると共に、トラックフレーム6の両端
部に起動輪2と遊動輪3とを装着し、トラックフレーム
6の下面に複数の下転輪5を装着し、起動輪2と遊動輪
3との間に巻装した履帯7を起動輪2により回転させて
走行する履帯式走行装置において、隣設する転輪と転輪
との間の間隙を閉塞するように転輪の回転軸方向の側方
に配置され履帯7の内周面への土の侵入を防止する遮蔽
部材19を備えると共に、この遮蔽部材19は履帯7の
幅方向の軸回りに揺動自在とされた構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、履帯式走行装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】トラックフレームの両端部に起動輪と遊
動輪とを装着し、トラックフレームの下面に下転輪を複
数装着し、起動輪と遊動輪との間に巻装した履帯を起動
輪により回転させて走行する履帯式走行装置において、
履帯の内周側に泥土や砂礫等の異物が侵入することを防
止する装置又は侵入し付着した泥土や砂礫等の異物を排
出する装置が考案されている。
【0003】例えば、図14は実開昭59−16357
5号公報に開示された装置である。すなわち、起動輪6
0とトラックフレーム61との間の間隙を閉塞する遮蔽
部材62をトラックフレーム61に取着している。この
遮蔽部材62は、走行時、特に旋回走行時に泥土や砂礫
等の異物が侵入して起動輪60と履帯63との間に噛み
込むのを防止するために設けられている。
【0004】また、図15は特開平8−310457号
公報に開示された装置である。すなわち、起動輪50の
側方で履帯51の内周側に近接する掻き取り部材52
が、トラックフレーム53から延設されたブラケット5
4に装着されている。また、遊動輪55の側方で履帯5
1の内周側に近接する掻き取り部材56が、遊動輪55
を支持するヨーク57に装着されている。前進又は後進
により履帯51が反時計回り又は時計回りに移動する
と、掻き取り部材52,56は履帯51の内周面に侵入
し付着した泥土や砂礫を強制的に剥離し履帯51の側方
へ排出する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来技術においては、以下に述べるような課題があ
る。すなわち、実開昭59−163575号公報の装置
においては、走行中に履帯63が石などの凸部に乗り上
げ、凸部が起動輪60と下転輪64との間に位置したと
き、履帯63には履帯が内周側にそる逆ぞり現象が発生
する。遮蔽部材62と履帯63との離間距離が小さい
と、逆ぞり現象により履帯63と遮蔽部材62とが干渉
し、履帯63や遮蔽部材62は破損又は変形してしま
う。履帯がゴム製である場合には履帯側の損傷は大きい
ものとなる。このため、履帯63との干渉を避けるため
に、遮蔽部材62と履帯63との離間距離は大きく確保
する必要があるが、このようにすると泥土や砂礫等の異
物の侵入を十分に防止できないという背反事象が生じて
しまう。また、特開平8−310457号公報の装置に
おいては、起動輪50側の掻き取り部材52を固定する
ためのブラケット54が、トラックフレーム53から延
設しているため大きなものが必要となりコスト高とな
る。また、起動輪50及び遊動輪55は、外周部の幅が
履帯51の幅に比して小さいため、起動輪50又は遊動
輪55の側方に掻き取り部材52,56を装着する空間
を有していたが、履帯が一体成形のゴムベルト履帯であ
り、履帯幅に略等しい幅を有する円筒形状の起動輪及び
遊動輪を備えた走行装置においては、図15に示すよう
な位置に掻き取り部材52,56を装着することができ
ない。
【0006】本発明は、上記の課題を解決する履帯式走
行装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】上記の目
的を達成するために、(1)転輪として起動輪と遊動輪
と複数の下転輪とを備えると共に、トラックフレームの
両端部に起動輪と遊動輪とを装着し、トラックフレーム
の下面に複数の下転輪を装着し、起動輪と遊動輪との間
に巻装した履帯を起動輪により回転させて走行する履帯
式走行装置において、隣設する転輪と転輪との間の間隙
を閉塞するように転輪の回転軸方向の側方に配置され履
帯の内周面への土の侵入を防止する遮蔽部材を備えると
共に、この遮蔽部材は履帯の幅方向の軸回りに揺動自在
とされた構成としている。ここで履帯の幅方向の軸回り
の軸とは起動輪、遊動輪、下転輪の軸に平行な軸のこと
である。また、(2)履帯の内周面に近接して配置され
履帯の内周面に付着する土を掻き取る掻き取り部材を備
えると共に、この掻き取り部材は履帯の幅方向の軸回り
に揺動自在とされた構成としている。 (3)前記掻き取り部材は、前記遮蔽部材に装着した構
成としている。 (4)掻き取り部材を下転輪に遊転自在に装着した構成
としている。 (5)遮蔽部材を下転輪に遊転自在に装着した構成とし
ている。 (6)前記遮蔽部材は、転輪の回転軸方向からの側面視
で転輪にオーバラップさせた構成としている。 (7)前記遮蔽部材は、その履帯の側に、履帯の内周面
に付着した土の外部への排出路としての切欠きを備えた
構成としている。 (8)履帯式走行装置は、起動輪、遊動輪及び下転輪の
各転輪幅をゴムベルト履帯幅と略同等にしたゴムベルト
履帯式走行装置であって、このゴムベルト履帯式走行装
置の下転輪を、トラックフレームに対して下転輪軸セン
タ軸支ブラケットを介して取付けて、下転輪両側方側に
回転端面を臨かせ、この両側の下転輪回転端面に前記遮
蔽部材を遊転自在に取付けた構成としている。 (9)前記両側の遮蔽部材を、下転輪の両側方の回転端
面に設けたベアリングを介して遊転自在に取付けると共
に、遮蔽部材とゴムベルト履帯との接触回転を防止する
ストッパを備えた構成としている。 (10)前記両側の遮蔽部材間に、ゴムベルト履帯の内
周突起を除く履帯内周面に近接させた掻き取り部材を跨
げて取付けると共に、掻き取り部材にガイドされた土砂
が遮蔽部材間内部から外部に排出されるように遮蔽部材
に切欠きを設けた構成としている。さらに、(11)前
記遮蔽部材を、起動輪に隣設する下転輪と、遊動輪に隣
設する下転輪とに装着して、それぞれ、起動輪及び遊動
輪との間の間隙を閉塞するようにした構成としている。
【0008】即ち、遮蔽部材をトラックフレームに対し
て履帯の幅方向回りに揺動自在に装着されるため、履帯
に逆ぞり現象が発生しても、遮蔽部材が履帯に押されて
揺動し、干渉による無理な負荷がかからず、履帯や遮蔽
部材に破損や変形することはない。これにより、遮蔽部
材をより履帯の内周面に接近して装着することが可能と
なり、遮蔽部材による履帯の内周面に侵入しようとする
泥土等の異物を排除する効果が向上する。この場合、平
坦地において履帯と遮蔽部材とが所定距離離間するよう
なストッパを設けることが望ましい。これにより、履帯
に逆ぞり現象が発生していない場合には、履帯と遮蔽部
材との接触を防止できそれぞれの耐久性を向上させるこ
とも可能である。
【0009】また、本構造では掻き取り部材もトラック
フレームに対して履帯の幅方向の軸回りに揺動自在に装
着しているので、履帯に逆ぞり現象が発生しても、掻き
取り部材が履帯に押されて揺動するため、干渉による無
理な負荷がかからず履帯や掻き取り部材に破損や変形す
ることはない。これにより、掻き取り部材をより履帯の
内周面に接近して装着することが可能となり、掻き取り
部材による履帯の内周面に付着する泥土等の異物を排除
する効果が向上する。この場合、平坦地において履帯と
掻き取り部材とが所定距離離間するようなストッパを設
けることが望ましい。これにより、履帯に逆ぞり現象が
発生していない場合には、履帯と掻き取り部材との接触
を防止できそれぞれの耐久性を向上させることも可能で
ある。
【0010】また、掻き取り部材又は遮蔽部材を下転輪
に揺動自在に装着しているので、取付位置が掻き取り部
材又は遮蔽部材の配置位置に近いため、コンパクトな部
材を用いて装着することができる。また、前記遮蔽部材
は、転輪の回転軸方向からの側面視で転輪にオーバラッ
プしているので、異物侵入に対する遮蔽効果が高くなる
と共に、遮蔽部材に岩石等が衝突しても、遮蔽部材の変
形は転輪に接触して収まり、遮蔽部材の大きな損傷を防
止することができる。さらに、前記遮蔽部材は、その履
帯の側に、履帯の内周面に付着した土の外部への排出路
としての切欠きを備えているので、掻き取り部材で掻き
取った異物を切欠きから履帯の側方に排出することがで
きる。なお、掻き取り部材は平面視で履帯幅方向に対し
て若干傾斜して装着することが望ましい。これによる
と、履帯の移動に伴い、掻き取られた異物を切欠き方向
に押し出す作用が生じ、排土効果を向上することが可能
となる。また、旋回走行時には、履帯の前後両端に近い
ほど履帯の移動方向に対して横方向の移動が大きくなる
ため、起動輪や遊動輪付近から泥土等の異物が履帯の内
周面に侵入し易くなるが、上記構成では遮蔽部材を、起
動輪に隣設する下転輪と、遊動輪に隣設する下転輪とに
装着しているので、旋回走行時に侵入しようとする泥土
等の異物を排除する効果が向上する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して実施形態に
ついて詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態の走
行装置の側面図である。図2は、その要部の拡大側面図
であり、図3は図2の平面図であり、図4は図2の後方
正面図である。また、図5は、掻き取り部材と遮蔽部材
とを備えた排土装置の斜視図であり、図6は掻き取り部
材の装着状態を表す図3のA−A矢視図である。
【0012】油圧ショベルやブルドーザ等の作業車両
は、車両の左右に一対の履帯式の走行装置を備えてい
る。図1に示すように走行装置1は、転輪として、起動
輪2と遊動輪3と上転輪4と複数の下転輪5とを備えて
いる。起動輪2はトラックフレーム6の後端部(図の右
側)に装着され、遊動輪3はトラックフレーム6の前端
部に装着されている。また、上転輪4はトラックフレー
ム6の上部に装着され、複数の下転輪5はトラックフレ
ーム6の下面に間隔をおいて一列に装着されている。起
動輪2と遊動輪3との間には履帯7が巻装されている。
履帯7は、無端状に一体成形されたゴムベルト履帯であ
り、内周面の幅方向の中央部には、起動輪2の歯9に噛
み合う突起部8が周方向に等間隔で配置されている。
【0013】起動輪2は、履帯7の幅よりやや狭い幅を
有する円筒形状で、外周部の幅方向の中央部には、履帯
7の突起部8と噛み合う歯9が、起動輪2の外周面より
内方に突起部8と同一間隔で設けられ、スプロケットを
構成している。起動輪2は、起動輪2の歯9と履帯7の
突起部8との噛み合い、及び起動輪2の外周面と履帯7
の内周面とのほぼ全幅にわたる接触により、起動輪2の
駆動力を履帯7に伝えている。下転輪5は、図3及び図
4にも示すように、履帯7の突起部8を跨いで設けられ
た一対のローラ10,10を軸11で結合して構成され
ており、軸11を回転自在に軸支するブラケット12を
介してトラックフレーム6の下面に装着されている。下
転輪5の幅は、起動輪2の幅に略等しく、複数の下転輪
5により車体の重量を分散して履帯7に伝えると共に、
一対のローラ10,10により履帯7の突起部8をガイ
ドして履帯7の蛇行を防止している。遊動輪3は、下転
輪5と同様に一対のローラを備えた構造で履帯7の突起
部8をガイドすると共に、トラックフレーム6に配置さ
れたリコイルスプリング(図示せず)により前後方向
(図1の左右方向)に支持されている。リコイルスプリ
ングにより、障害物との衝突、或いは乗り上げ時に遊動
輪3に加わる衝撃力を緩和すると共に、履帯7の張り加
減を調整している。なお遊動輪3の幅は、下転輪5と同
様に起動輪2の幅に略等しい。
【0014】車両前後方向の前後両端の下転輪5,5に
はそれぞれ、図5に斜視図にて概略形状を示す排土装置
13,13が装着されている。排土装置13は、側板1
4,15と、側板14,15とを連結するステー16
と、ステー16の下端部に装着される掻き取り部材とし
てのスクレーパ17、17とから大略構成されている。
起動輪2側の排土装置13について示す図2〜図4を用
いて、排土装置13についてさらに詳細に説明する。
【0015】側板14は、下転輪5の側面をほぼ覆う下
転輪5への取付部18と、下転輪5と起動輪2との間の
間隙を閉塞する遮蔽部19とを有する側面20を備えて
いる。側面20の遮蔽部19側の端部は、側面視の投影
で起動輪2の外周面に沿って若干オーバラップする形状
となっている。側板14の下端は、後述するストッパ2
2により側板14が定常の姿勢をとっている場合に、履
帯7の内周面と距離t1ほど離間している。また、遮蔽
部19の取付部18寄りの下端部には、スクレーパ17
により掻き取られる泥土や砂礫を排出する切欠き26が
設けられている。側板14の取付部18と遮蔽部19と
は、図3にも示すように、下転輪5の側面と履帯7の側
面との間に配される。側板14の上端部は、側面20に
連続し下転輪5側に傾斜する傾斜面21となっている。
傾斜面21はトラックフレーム6の側面近傍まで延びて
いる。
【0016】図4にも示すように、下転輪5の側方に配
される側板14は、内輪側を下転輪5のローラ10に装
着されたベアリング23の外輪側に装着されたリング2
4に、ボルト25により固着されており、下転輪5に対
して遊転自在となっている。側板14の遮蔽部19とは
反対側(図2の左側)端部の傾斜面21の下転輪5側に
は、トラックフレーム6の底面に当接するストッパ22
が設けられており、ストッパ22がトラックフレーム6
に当接する側板14の定常の姿勢から、側板14が時計
回りに回転するのを規制してる。側板14とは反対側の
下転輪5の側方に装着される側板15は、側板14と対
称形状である。
【0017】側板14,15とを連結するステー16
は、両端が遮蔽部19の中央下端寄りに縦向きに装着さ
れる板状部材である。図3に示すように、ステー16は
平面視で、中央部27が下転輪5側に寄る略弓形の形状
で、両端部に中央部27に向かって下転輪5側に傾斜す
るスクレーパ取付部28,28を備えている。ステー1
6の中央部27の下端には、履帯7の突起部8との干渉
を避ける切欠き29が設けられている。ステー16のス
クレーパ取付部28,28の下端部には、下転輪5のロ
ーラ10の幅と略等しい幅を有する樹脂製(例えば、ナ
イロン6)のスクレーパ17,17がそれぞれ装着され
ている。スクレーパ17の下端は、図3のA−A矢視図
である図6に示すように、下転輪5側が若干鋭角となっ
ており、ストッパ22により側板14が定常の姿勢をと
っている場合に、履帯7の内周面と距離t2ほど離間し
ている。
【0018】図7に示すように、トラックフレーム6は
左右の走行装置1,1を互いに接続するフレーム6A,
6Aを備えている。図4に示すようにフレーム6Aの上
面は、断面が釣鐘形状であるトラックフレーム6の頂部
に連続する傾斜面となっている。トラックフレーム6の
後部には、トラックフレーム6と起動輪2との間を覆う
カバー6Bが固着されている。図8に示すようにカバー
6Bは、後方から見て左側はトラックフレーム6の釣鐘
形状に沿う側面と、この側面に連続しフレーム6Aの上
面に沿う傾斜面とを備えている。また、カバー6Bの後
端部は図7に示すように、起動輪2の外周面との間に狭
い隙間(10mm程度)を形成する形状となっている。
トラックフレーム6の前部には、トラックフレーム6と
遊動輪3との間を覆うカバー6Cが装着されている。カ
バー6Bの断面は、トラックフレーム6の断面に沿う釣
鐘形状で、カバー6Bの前端部は図7に示すように、遊
動輪3の外周面との間に狭い隙間(20mm程度)を形
成する形状となっている。
【0019】車両が平坦な地面にいる場合(走行してい
る場合も含む)、排土装置13は遮蔽部19やステー1
6やスクレーパ17により、揺動中心よりスクレーパ1
7側に重心があるので、時計回りに回転しようとする
が、側板14にストッパ22が設けられているため、ス
トッパ22がトラックフレーム6に当接する図2に示す
排土装置13の定常の姿勢を保っている。車両が走行
(前進、後進、旋回)すると、履帯7の内周面上に泥土
や砂礫等の異物が侵入し付着する。前進の場合は、履帯
7は図1では反時計回りに移動し、内周面上の泥土や砂
礫はスクレーパ17,17に掻き取られ、履帯7の移動
方向に対するスクレーパ17の傾斜により、図3及び図
5に示す矢印に沿って、側板14,15の切欠き26,
26から履帯7の側方に排出される。また、スクレーパ
17,17と履帯7との離間距離t2によりスクレーパ
17,17に掻き取られなかった泥土や砂礫は、起動輪
2を通過して上方に移動し一部の泥土や砂礫が履帯7の
内周面から剥離し下方に落下するが、トラックフレーム
6の上部の断面が図4に示すように釣鐘形状で泥土や砂
礫が溜りにくくなっており、落下する泥土や砂礫を履帯
7の側方に排出する作用を有している。フレーム6A上
に落下する泥土や砂礫も、フレーム6Aの上面が傾斜し
てトラックフレーム6の頂部に連続しているので、フレ
ーム6A上やトラックフレーム6上に溜まりにくく、履
帯7の側方に排出される。また、排土装置13の上方か
ら落下してくる泥土や砂礫は、傾斜面21が確実に履帯
7の側方に排出している。後進の場合には、遊動輪3側
の排土装置13が上記と同様に作用する。
【0020】旋回の際には、履帯7の前後両端に近いほ
ど履帯7の移動方向に対して横方向の移動が大きくなる
ので、起動輪2や遊動輪3付近から泥土や砂礫が侵入し
やすいが、排土装置13の遮蔽部19により、泥土の侵
入を防いでいる。走行中に履帯7が石などの凸部に乗り
上げ履帯7に逆ぞり現象が発生した場合、図9に示すよ
うに、履帯7がスクレーパ17(または遮蔽部19)を
介して下転輪5の軸心回りに排土装置13を揺動し、逆
ぞり現象がなくなると排土装置13は自重により図2に
示す定常の姿勢に戻る。
【0021】履帯7に逆ぞり現象が発生した場合でも、
履帯7に押されて排土装置13が揺動して干渉による無
理な負荷がかかるのを回避することができるので、履帯
7や排土装置13に破損や変形が生じない。また、逆ぞ
り現象により排土装置13と履帯7とが干渉してもかま
わない構造であるため、遮蔽部19と履帯7との離間距
離t1及びスクレーパ17と履帯7との離間距離t2を
従来と比較して大幅に小さくすることができる。これに
より、泥土侵入に対する遮蔽効果及び泥土を掻き取って
排出する排土効果を向上することができる。さらに、遮
蔽部19が起動輪2に若干オーバラップしているので、
遮蔽効果が高くなると共に、側方から遮蔽部19に岩等
が衝突した場合でも、遮蔽部19の変形は起動輪2の側
面に達して収まるので、大きな損傷を防止でき、遮蔽効
果も損なわれることはない。また、排土装置13は、下
転輪5の一側に側板14を、他側に側板15を装着し、
側板14,15をステー16にて連結しているので、剛
性が向上する。さらに、側板14,15は、スクレーパ
17の装着位置の側方に排土用の切欠きを備えているの
で、スクレーパ17で掻き取った異物を切欠きから履帯
の側方に排出することができる。そして、スクレーパ1
7は平面視で履帯幅方向に対して若干傾斜して装着され
ているので、履帯の移動に伴い、掻き取られた異物を切
欠き方向に押し出す作用が生じ、排土効果を向上するこ
とができる。
【0022】起動輪2及び遊動輪3にはそれぞれの外周
面と狭い隙間をおいてカバー6A,6Bが設置されてい
るので、起動輪2又は遊動輪3の外周面に付着し堆積す
る泥土は掻き落とされる。また、履帯7の内周面に付着
した泥土が起動輪2又は遊動輪3を通過して上方に移動
した後に、履帯7の内周面から剥離して起動輪2又は遊
動輪3とトラックフレーム6との間に落下しても、落下
する泥土をカバー6A,6Bの釣鐘形状の側面に沿って
履帯7の側方に排出して、履帯7の内周面上に落下する
ことを防止できる。泥土を溜まりにくくするトラックフ
レーム6の断面形状(釣鐘状)は、遊動輪3の緩衝装置
(前述のリコイルスプリング)を装着するトラックフレ
ーム6の前部(図7の左側)にも適用され、この部分に
おいても泥土の溜まりにくい構造となっている。
【0023】なお、本発明は上記実施形態に限定するも
のではなく、本発明の範囲内においてさまざまな変形を
加えることができるのは言うまでもない。例えば、トラ
ックフレーム6に対して揺動自在に装着した排土装置1
3の揺動中心を下転輪5の軸心として、排土装置13を
下転輪5に装着する例にて説明したが、図10に示すよ
うに、トラックフレーム6にブラケット31を取着し、
このブラケット31に排土装置13と同様の遮蔽部19
とスクレーパ17とを備えた排土装置32を軸支するよ
うに構成してもよい。
【0024】ステー16を介して左右の側板14,15
が一体となって揺動する排土装置13の例を挙げて説明
したが、左右が分離して独立に揺動するようにしてもよ
い。すなわち、ステー16が中央部27で切断された形
態の排土装置となる。ゴムベルト履帯の場合、履帯の幅
方向の片側のみが凸部に乗り上げて逆ぞりする場合があ
り、左右が一体となっていれば、逆ぞりしていない側の
遮蔽部19やスクレーパ17も揺動して、遮蔽効果や排
土効果が低減してしまうが、左右独立揺動の排土装置で
あれば、これらの効果が低減することはない。なお、排
土装置13は、掻き取り部材(スクレーパ17)と遮蔽
部材(遮蔽部19)とを備えている例を挙げたが、泥土
の付着防止を重要視する場合には、図11に示すよう
に、側板35がステー16の取付部までしかない排土装
置34でもよい。
【0025】さらに、砂礫等の侵入防止を重要視する場
合には、図12に示すように、遮蔽部36を備えた側板
37のみの構成でもよい。この場合、左右の側板を連結
するステーにより剛性を向上させてもよいし、ステーは
用いずに、左右の側板を独立揺動させるようにしてもよ
い。また、図12の二点鎖線L1,L2(L1は、隣設
する側板の揺動による干渉を避ける切欠きであり、L2
は、隣設する下転輪の外周面に沿って若干オーバラップ
する形状)にて示す形状の側板38を用いて、図13に
示すように、排土装置13を装着していない下転輪5に
装着することにより、砂礫等の侵入に対する遮蔽効果を
さらに向上することができる。
【0026】スクレーパ17の材質として、樹脂を例に
挙げたが、金属製であってもかまわない。履帯7として
一体成形されたゴムベルト履帯の例にて説明したが、芯
金入りのゴム履板をリンクで結合したゴム履帯や、金属
履板をリンクで結合した金属履帯に、本発明を適用して
もかまわない。
【0027】以上説明したように、本発明によれば、ス
クレーパや遮蔽部材をトラックフレームに対して揺動自
在に装着しているので、履帯に逆ぞり現象が発生して
も、スクレーパや遮蔽部材が履帯に押されて逃げるの
で、干渉による破損の虞がない。このため、履帯とスク
レーパの隙間及び履帯と遮蔽部材との隙間を狭くするこ
とができ、これにより、泥土や砂礫等の異物に対しての
遮蔽効果や排土効果を大幅に向上することができる。ま
た、トラックフレームの断面形状を釣鐘形状として泥土
や砂礫が溜まりにくく、落下してくる泥土や砂礫を側方
に排土するので、走行装置の清掃が容易になると共に、
走行装置の各部の摩耗や損傷を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係わる走行装置の側面図である。
【図2】図1の要部の拡大側面図である。
【図3】図2の平面図である。
【図4】図2の後方正面図である。
【図5】排土装置の斜視図である。
【図6】掻き取り部材の装着状態を表す図3のA−A矢
視図である。
【図7】実施形態に係わるトラックフレームの側面図で
ある。
【図8】図7の後方正面図である。
【図9】動作説明の側面図である。
【図10】別態様の排土装置の側面図である。
【図11】別態様の排土装置の側面図である。
【図12】別態様の排土装置の側面図である。
【図13】別態様の走行装置の側面図である。
【図14】従来技術の側面図である。
【図15】従来技術の側面図である。
【符号の説明】
1…走行装置、2…起動輪、3…遊動輪、5…下転輪、
6…トラックフレーム、7…履帯、12…ブラケット、
13…排土装置、14,15…側板、16…ステー、1
7…スクレーパ、19…遮蔽部、22…ストッパ、23
…ベアリング、26…切欠き。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 転輪として起動輪と遊動輪と複数の下転
    輪とを備えると共に、トラックフレームの両端部に起動
    輪と遊動輪とを装着し、トラックフレームの下面に複数
    の下転輪を装着し、起動輪と遊動輪との間に巻装した履
    帯を起動輪により回転させて走行する履帯式走行装置に
    おいて、 隣設する転輪と転輪との間の間隙を閉塞するように転輪
    の回転軸方向の側方に配置され履帯の内周面への土の侵
    入を防止する遮蔽部材を備えると共に、 この遮蔽部材は履帯の幅方向の軸回りに揺動自在とされ
    ていることを特徴とする履帯式走行装置。
  2. 【請求項2】 転輪として起動輪と遊動輪と複数の下転
    輪とを備えると共に、トラックフレームの両端部に起動
    輪と遊動輪とを装着し、トラックフレームの下面に複数
    の下転輪を装着し、起動輪と遊動輪との間に巻装した履
    帯を起動輪により回転させて走行する履帯式走行装置に
    おいて、 履帯の内周面に近接して配置され履帯の内周面に付着す
    る土を掻き取る掻き取り部材を備えると共に、 この掻き取り部材は履帯の幅方向の軸回りに揺動自在と
    されていることを特徴とする履帯式走行装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の履帯式走行装置におい
    て、 隣設する転輪と転輪との間の間隙を閉塞するように転輪
    の回転軸方向の側方に配置され履帯の内周面への土の侵
    入を防止する遮蔽部材を備えると共に、 前記掻き取り部材は、前記遮蔽部材に装着したことを特
    徴とする履帯式走行装置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の履帯式走行装置におい
    て、 掻き取り部材を下転輪に遊転自在に装着したことを特徴
    とする履帯式走行装置。
  5. 【請求項5】 請求項1または3に記載の履帯式走行装
    置において、 遮蔽部材を下転輪に遊転自在に装着したことを特徴とす
    る履帯式走行装置。
  6. 【請求項6】 請求項1または3に記載の履帯式走行装
    置において、 前記遮蔽部材は、転輪の回転軸方向からの側面視で転輪
    にオーバラップさせたことを特徴とする履帯式走行装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項3記載の履帯式走行装置におい
    て、 前記遮蔽部材は、その履帯の側に、履帯の内周面に付着
    した土の外部への排出路としての切欠きを備えたことを
    特徴とする履帯式走行装置。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の履帯式走行装置におい
    て、 履帯式走行装置は、起動輪、遊動輪及び下転輪の各転輪
    幅をゴムベルト履帯幅と略同等にしたゴムベルト履帯式
    走行装置であって、 このゴムベルト履帯式走行装置の下転輪を、トラックフ
    レームに対して下転輪軸センタ軸支ブラケットを介して
    取付けて、下転輪両側方側に回転端面を臨かせ、この両
    側の下転輪回転端面に前記遮蔽部材を遊転自在に取付け
    たことを特徴とする履帯式走行装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の履帯式走行装置におい
    て、 前記両側の遮蔽部材を、下転輪の両側方の回転端面に設
    けたベアリングを介して遊転自在に取付けると共に、 遮蔽部材とゴムベルト履帯との接触回転を防止するスト
    ッパを備えたことを特徴とする履帯式走行装置。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の履帯式走行装置におい
    て、 前記両側の遮蔽部材間に、ゴムベルト履帯の内周突起を
    除く履帯内周面に近接させた掻き取り部材を跨げて取付
    けると共に、 掻き取り部材にガイドされた土砂が遮蔽部材間内部から
    外部に排出されるように遮蔽部材に切欠きを設けたこと
    を特徴とする履帯式走行装置。
  11. 【請求項11】 請求項1または8記載の履帯式走行装
    置において、 前記遮蔽部材を、起動輪に隣設する下転輪と、遊動輪に
    隣設する下転輪とに装着して、それぞれ、起動輪及び遊
    動輪との間の間隙を閉塞するようにしたことを特徴とす
    る履帯式走行装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101724714B1 (ko) * 2010-12-22 2017-04-19 두산인프라코어 주식회사 건설중장비의 트랙 가드 장치

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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