JP2002231841A - 半導体素子収納用パッケージ - Google Patents

半導体素子収納用パッケージ

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JP2002231841A
JP2002231841A JP2001022706A JP2001022706A JP2002231841A JP 2002231841 A JP2002231841 A JP 2002231841A JP 2001022706 A JP2001022706 A JP 2001022706A JP 2001022706 A JP2001022706 A JP 2001022706A JP 2002231841 A JP2002231841 A JP 2002231841A
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conductor
coaxial connector
frame
groove
hole
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Kiyonari Tanaka
聖也 田中
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Original Assignee
Kyocera Corp
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    • H01L2224/47Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process
    • H01L2224/48Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process of an individual wire connector
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    • H01L2224/48225Connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked the item being non-metallic, e.g. insulating substrate with or without metallisation
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 同軸コネクタの中心導体の貫通孔および配線
導体に対するずれをなくすことにより、特性インピーダ
ンスが安定した良好な高周波信号の伝送路を得ること。 【解決手段】 同軸コネクタ3が挿入されロウ付けされ
る枠体2の貫通孔8が、枠体2の外面側開口から内側に
かけて内寸法が小となる段差部9が形成され、段差部9
の枠体2の内面に略平行な面に外周導体3bの端部が嵌
入される溝9aが中心導体3aに略同心状に形成されて
おり、溝9aの内周側の内面は外周導体3bの端部に接
するとともに面取り部9bが形成され、外周側の内面は
外周導体3bの端部に非接触であり、かつ溝9aの深さ
が外周導体3bの端部の突出長さと略同じであって、同
軸コネクタ3は外周導体3bの貫通孔8に挿入される側
の端部が絶縁体3cよりも突出して溝9aに嵌入されて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、同軸コネクタを有
するとともに高周波で作動する半導体素子を収容する半
導体素子収納用パッケージに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体素子、特に高周波で作用す
る半導体素子を収容するための半導体素子収納用パッケ
ージ(以下、半導体パッケージという)は、一般に鉄
(Fe)−ニッケル(Ni)−コバルト(Co)合金や
銅(Cu)−タングステン(W)合金等から成り、上側
主面の略中央部に半導体素子を搭載する搭載部を有する
基体と、この基体の上側主面の外周部に搭載部を囲むよ
うに立設され、その側部に貫通孔を有する枠体とを具備
する。そして、半導体パッケージは、基体と、枠体と、
枠体の側部の貫通孔内に挿入されるとともに枠体の内外
を気密に仕切るようにロウ付け接合され、かつ枠体の内
外を導通する同軸コネクタと、枠体の上面に接合されて
半導体素子を封止する蓋体とから主に構成される。
【0003】この従来の半導体パッケージにおいて、配
線導体を有する絶縁体から成るとともに半導体素子の搭
載部を上面に有する回路基板に、半導体素子を搭載した
状態で内部に収容する。そして、この回路基板の配線導
体と、枠体の側部の貫通孔等に嵌着されたセラミック端
子のメタライズ配線層とが、ボンディングワイヤを介し
て電気的に接続される。しかる後、枠体の上面に蓋体を
ロウ付け法やシームウエルド法等の溶接法を採用して接
合し、基体、枠体、セラミック端子および蓋体から成る
容器内部に半導体素子を収容し封止することによって、
製品としての半導体装置となる。
【0004】この半導体装置は、セラミック端子のメタ
ライズ配線層に接合されているリード端子が外部電気回
路基板に電気的に接合されることにより、半導体素子が
高周波で作動することとなる。
【0005】しかしながら、上記のセラミック端子で
は、構造上メタライズ配線層をセラミック部材で上下か
ら挟み込む部分があるため、その部分で特性インピーダ
ンスが変化していた。また、半導体素子の作動周波数の
高周波化に伴い、特性インピーダンスの変化が高周波信
号の伝送特性に大きく影響するようになってきている。
従って、セラミック端子に代わり特性インピーダンスが
変化しにくいとともに、外部からの電磁波に対する電磁
シールド性に優れた同軸コネクタが、半導体パッケージ
に装着されるようになってきている。
【0006】この同軸コネクタは、高周波信号が伝送さ
れる中心導体と、この中心導体の周囲に設けられ中心導
体を電気的に絶縁するための絶縁体と、この絶縁体の外
周に設けられグランドとなる外周導体とから構成されて
いる。
【0007】同軸コネクタを備えた半導体パッケージに
ついて、図6に断面図、図7に同軸コネクタの拡大断面
図を示す。これらの図において、21は基体、22は枠
体、23は同軸コネクタ、24は蓋体、25は半導体素
子、26は回路基板である。
【0008】これら基体21、枠体22、同軸コネクタ
23、蓋体24とから、回路基板26上面に搭載された
半導体素子25を収容する容器が構成される。
【0009】また、この同軸コネクタ23を備えた半導
体パッケージは、枠体22の側部に同軸コネクタ23が
挿入固定される円形の貫通孔28が形成されており、貫
通孔28は枠体22の外面側の開口から内側にかけて寸
法が小さい段差部29が形成されている。この貫通孔2
8内には、同軸コネクタ23が挿入されるとともに同軸
コネクタ23の外周面と貫通孔28の内周面とが半田等
の封着材30を介して接合されている。
【0010】同軸コネクタ23は、鉄(Fe)−ニッケ
ル(Ni)−コバルト(Co)合金等の金属から成る円
筒状の外周導体23bの中心部に、Fe−Ni−Co合
金等の金属から成る棒状の中心導体23aが絶縁体23
cを介して固定されて成る。グランド(接地電位部)と
しての外周導体23bは、封着材30を介して金属製の
枠体22に電気的に接続されており、また中心導体23
aは、半田等から成る導電性接着剤26bを介して回路
基板26の配線導体26aに電気的に接続される。
【0011】また、貫通孔28内に同軸コネクタ23を
挿入するとともに半田等のロウ材から成る封着材30を
外周導体23bと貫通孔28の内周面との隙間に挿入
し、しかる後、加熱して封着材30を溶融させ、溶融し
た封着材30を毛細管現象により外周導体23bと貫通
孔28の内周面との隙間に充填させることによって、同
軸コネクタ23が枠体22の貫通孔28内に半田等の封
着材30を介して嵌着される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の半導体パッケージでは、ロウ付けされる内周面が円
筒形状等である貫通孔28に、ロウ付けされる外周面が
円筒形状等となっている同軸コネクタ23の外周導体2
3bを、封着材30を介して嵌着しているため、貫通孔
28の幅は外周導体23bの幅よりも大きくなってい
る。また、外周導体23bの貫通孔28に挿入される側
の端部が絶縁体3cより突出している。そのため、同軸
コネクタ23の外周導体23bを貫通孔28の内周面に
接合した際、中心導体23aが貫通孔28および配線導
体26aに対して上下および/または左右の方向にず
れ、その結果、高周波信号の特性インピーダンスが所定
値から大きくずれ,高周波信号が反射してしまう場合が
あった。
【0013】従って、本発明は上記問題点に鑑み完成さ
れたものであり、その目的は、同軸コネクタの中心導体
の貫通孔および配線導体に対する位置ずれをなくすこと
により、特性インピーダンスが安定した良好な高周波信
号の伝送路を有するものとすることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体パッケー
ジは、上側主面に半導体素子が載置される載置部を有す
る基体と、前記上側主面に前記載置部を囲繞するように
取着された金属製の枠体と、該枠体に設けられた貫通孔
に外側より挿入されロウ付けされた、筒状の外周導体お
よびその中心軸に設置された中心導体ならびにそれらの
間に介在させた絶縁体から成る同軸コネクタと、前記枠
体の上面に接合される蓋体とを具備して成る半導体素子
収納用パッケージにおいて、前記貫通孔は前記枠体の外
面側開口から内側にかけて内寸法が小となる段差部が形
成され、前記段差部の前記枠体の内面に略平行な面に前
記外周導体の端部が嵌入される溝が前記中心導体に略同
心状に形成されており、前記溝の内周側の内面は前記外
周導体の端部に接するとともに面取り部が形成され、外
周側の内面は前記外周導体の端部に非接触であり、かつ
前記溝の深さが前記外周導体の端部の突出長さと略同じ
であって、前記同軸コネクタは前記外周導体の前記貫通
孔に挿入される側の端部が前記絶縁体よりも突出して前
記溝に嵌入されていることを特徴とする。
【0015】本発明は、上記の構成により、段差部の枠
体の内面に略平行な面に外周導体の端部が嵌入される溝
が形成されており、溝の内周側の内面は外周導体の端部
に接するとともに面取り部が形成され、溝の外周側の内
面は外周導体の端部に非接触であり、かつ溝の深さが外
周導体の端部の突出長さと略同じであることから、同軸
コネクタを貫通孔の内周面に接合した際、中心導体が貫
通孔および配線導体に対して上下および/または左右の
方向に位置ずれして高周波信号のインピーダンスが所定
値から大きくずれ、高周波信号が反射することがなくな
る。その結果、特性インピーダンスが安定した良好な高
周波信号の伝送路を有するものとなる。
【0016】さらに、同軸コネクタの嵌入がし易くなる
と同時に、同軸コネクタを貫通孔内にAu−Sn等の低
融点ロウ材で接合した際、これらの接合時に発生する応
力を緩和することができ、同軸コネクタの絶縁体の亀裂
発生が防止される。その結果、半導体パッケージを気密
に封止することができる。
【0017】本発明において、好ましくは、前記溝の深
さが0.01〜0.5mmであることを特徴とする。
【0018】本発明は、上記の構成により、同軸コネク
タの嵌入がし易くなるとともに嵌入後の位置ずれや同軸
コネクタの外れも防止できる。
【0019】また本発明において、好ましくは、前記外
周導体の長さをLとした場合、前記溝の外周側の内面の
深さが0.5mm〜L/2であることを特徴とする。
【0020】本発明は、上記の構成により、さらに同軸
コネクタの嵌入がし易くなるとともに嵌入後の位置ずれ
や同軸コネクタの外れも防止できる。
【0021】本発明の半導体パッケージは、上側主面に
半導体素子が載置される載置部を有する基体と、前記上
側主面に前記載置部を囲繞するように取着された金属製
の枠体と、該枠体に設けられた貫通孔に外側より挿入さ
れロウ付けされた、筒状の外周導体およびその中心軸に
設置された中心導体ならびにそれらの間に介在させた絶
縁体から成る同軸コネクタと、前記枠体の上面に接合さ
れる蓋体とを具備して成る半導体素子収納用パッケージ
において、前記貫通孔は前記枠体の外面側開口から内側
にかけて内寸法が小となる段差部が形成され、前記段差
部の前記枠体の内面に略平行な面に前記外周導体の端部
の内周面に接する堤部が前記中心導体に略同心状に形成
されており、前記堤部の前記外周導体に接する面に面取
り部が形成されているとともに前記堤部の高さが前記外
周導体の端部の突出長さと略同じであって、前記同軸コ
ネクタは前記外周導体の前記貫通孔に挿入される側の端
部が前記絶縁体よりも突出して前記堤部に嵌合されてい
ることを特徴とする。
【0022】本発明は、上記の構成により、段差部の枠
体の内面に略平行な面に外周導体の端部の内周面に接す
る堤部が形成されており、堤部の外周導体に接する面に
面取り部が形成されているとともに堤部の高さが外周導
体の端部の突出長さと略同じであることから、同軸コネ
クタの嵌合がし易くなるとともに、同軸コネクタを貫通
孔内にAu−Sn等の低融点ロウ材で接合した際、これ
らの接合時に発生する応力を緩和することができ、同軸
コネクタの絶縁体の亀裂発生が防止される。その結果、
半導体パッケージを気密に封止することができる。ま
た、同軸コネクタの絶縁体と貫通孔の段差部底部との間
に大きな隙間の発生がなくなることにより、特性インピ
ーダンスが不安定になり高周波信号が反射することを防
止できる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の半導体パッケージ
を添付の図面に基づいて説明する。図1は本発明の半導
体パッケージを示す断面図である。図2は図1の同軸コ
ネクタを示す拡大断面図であり、図3は図2の同軸コネ
クタの他の実施形態を示す拡大断面図である。
【0024】図1,図2において、1は基体、2は枠
体、3は同軸コネクタ、4は蓋体である。基体1の上側
主面には、IC,LSI,半導体レーザー(LD),フ
ォトダイオード(PD)等の半導体素子5を搭載した回
路基板6を載置するための載置部1aが形成されてお
り、載置部1aには半導体素子5が、例えばアルミナ質
セラミックスから成る回路基板6に搭載された状態で載
置固定される。また、回路基板6がなく、その代わりに
基体1の上面が台状に盛り上がっていても良く、あるい
は同軸コネクタ3と半導体素子5とが直接接続される構
造となっていても良い。
【0025】なお、回路基板6に搭載された半導体素子
5は、その電極が回路基板6に被着されているメタライ
ズから成る配線導体6aにボンディングワイヤ7等を介
して電気的に接続されている。また、基体1の上側主面
の外周部には、載置部1aを囲繞するようにして枠体2
が立設されており、枠体2は基体1とともにその内側に
半導体素子5を収容する空所を形成する。
【0026】この基体1は、Fe−Ni−Co合金やC
u−W等の金属材料や、アルミナ,窒化アルミニウム,
ムライト等のセラミックスから成り、金属材料から成る
場合には、そのインゴット(塊)に圧延加工や打ち抜き
加工等の従来周知の金属加工法を施すことによって所定
の形状に製作される。一方、セラミックスから成る場合
には、その原料粉末に適当な有機バインダや溶剤等を添
加混合しペースト状と成すとともに、このペーストをド
クターブレード法やカレンダーロール法によってセラミ
ックグリーンシートと成し、しかる後セラミックグリー
ンシートに適当な打ち抜き加工を施し、これを複数枚積
層し焼成することによって作製される。
【0027】なお、基体1が金属材料から成る場合、そ
の表面に耐蝕性に優れかつロウ材との濡れ性に優れる金
属、具体的には厚さ0.5〜9μmのNi層と、厚さ
0.5〜5μmのAu層を順次メッキ法により被着させ
ておくのがよく、基体1が酸化腐蝕するのを有効に防止
できるとともに、基体1上面の載置部1aに半導体素子
5を回路基板6を間に介して強固に接着固定させること
ができる。
【0028】一方、基体1がセラミックスから成る場
合、半導体素子5を回路基板6を間に介して載置する載
置部1aに、耐蝕性に優れかつロウ材との濡れ性に優れ
る金属、具体的には厚さ0.5〜9μmのNi層と、厚
さ0.5〜5μmのAu層を順次メッキ法により被着さ
せておくのがよく、基体1上面の載置部1aに半導体素
子5を回路基板6を間に介して強固に接着固定させるこ
とができる。
【0029】枠体2は、基体1上に載置部1aを囲繞す
るように取着され、Fe−Ni−Co合金やCu−W等
の金属材料から成る。それらの金属を従来周知の圧延加
工法、絞り加工法等の金属加工法を採用して所定の枠状
となすことによって製作される。
【0030】また、枠体2の側部には、同軸コネクタ3
が挿入固定される貫通孔8が形成されており、貫通孔8
内には同軸コネクタ3が挿入されるとともに外周導体3
bの外周面と貫通孔8の内周面とが半田等から成る封着
材10を介して固定される。
【0031】同軸コネクタ3は、枠体2の貫通孔8内に
挿入固定され、内部に収容する半導体素子5を外部の同
軸ケーブルに電気的に接続するものであり、Fe−Ni
−Co合金等の金属から成る円筒形等の筒状の外周導体
3bの中心軸に、同じくFe−Ni−Co合金等の金属
から成る棒状の中心導体3aが、硼硅酸ガラスやアルミ
珪酸塩ガラス等のガラスから成る絶縁体3cを介して固
定された構造を有する。
【0032】また、中心導体3aと外周導体3bの熱膨
張係数は、絶縁体3cの熱膨張係数より大きいものとす
るのが好ましく、例えば、Fe−Ni−Co合金の熱膨
張係数は約4×10-6〜5.5×10-6/℃(室温〜4
00℃)、硼硅酸ガラスの熱膨張係数は約3×10-6
3.8×10-6/℃(室温〜400℃)となる。
【0033】また、同軸コネクタ3は、外周導体3bが
枠体2に約200〜400℃の融点を有する金(Au)
−錫(Sn)等の低融点ロウ材から成る封着材10を介
して、また、中心導体3aが回路基板6の配線導体6a
に半田等の導電性接着剤6bを介してそれぞれ電気的に
接続されている。
【0034】図2に示すように、貫通孔8の段差部9
に、外周導体3bの挿入される側の端部が嵌入する溝9
aを、中心導体3aに対して略同心状に設ける。溝9a
の中心導体3a側の内周面は外周導体3bの端部に接し
ており、C面やR面やテーパー面等の面取り部9bが形
成され、かつ溝9aの深さが外周導体3bの端部の突出
長さと略同じである。この構成により、同軸コネクタ3
の中心導体3aを貫通孔8の内周面に接合した際、同軸
コネクタ3の中心導体3aが貫通孔8および配線導体6
aに対して上下および/または左右の方向にずれて、高
周波信号のインピーダンスが所定値から大きくずれ高周
波信号が反射してしまうということがなくなり、特性イ
ンピーダンスが安定した良好な高周波信号の伝送路を有
することができる。
【0035】同軸コネクタ3を貫通孔8内に封着材10
で接合する際、中心導体3aが外周導体3bに比べ、厚
さが厚くかつ長さが長いため、応力が互いに相殺される
ことはなく中心導体3aから絶縁体3cの方向に応力が
残存し易くなる。特に中心導体3aと絶縁体3c間の界
面に大きな応力が発生し易くなる。このため、溝9aの
中心導体3a側(内周側)の内面に外周導体3bの端部
を接し、かつ溝9aの外周側の内面に外周導体3bの端
部を非接触とすることにより、応力を非接触部分で緩和
することができる。さらに、溝9aの中心導体3a側の
内面が同軸コネクタとの位置合わせの機能を果たし、外
周導体3aの嵌入がし易くなる。
【0036】但し、溝9aの内面に外周導体3bの両端
部が接触していない場合や溝9aの外周側の内面に外周
導体3bの端部が接している場合は、非接触部分が小さ
くなって応力を十分に緩和させることができず、封着材
10での接合時に中心導体3aと絶縁体3c間の界面に
応力が集中して絶縁体3cに亀裂が発生し易くなり、半
導体パッケージを気密に封止することが困難になる。
【0037】溝9aの外周側の内面と外周導体3bの端
部間の非接触部分の隙間は、0.05mm以上あること
が好ましく、0.05mm未満だと、応力を十分に緩和
させることができず、封着材10での接合時に中心導体
3aと絶縁体3c間の界面に応力が集中して絶縁体3c
に亀裂が発生し易くなり、半導体パッケージを気密に封
止することが困難になる。
【0038】また、溝の深さ9cは0.01〜0.5m
mが好ましく、0.01mm未満の場合、外周導体3b
の端部の溝9aへの引っ掛かりが弱くなり、中心導体3
aの貫通孔8および配線導体6aに対するずれが生じ易
くなり、その結果、高周波信号の特性インピーダンスが
所定値から大きくずれ高周波信号が反射し易くなる。ま
た、0.5mmを超えると、同軸コネクタ3が大型化し
て半導体パッケージが大型化するという不具合が生じ易
い。
【0039】図3に示すように、外周導体3bの長さを
Lとした場合、溝9aの外周側の内面の深さ9dは0.
5mm〜L/2であることが好ましく、0.5mm未満
の場合、同軸コネクタ3と貫通孔8との位置合わせが困
難となる。L/2を超えると、外周導体3bと貫通孔8
の内面との接合面積が小さくなって強度が低下し、半導
体パッケージ内の気密が損なわれるという不具合が生じ
易い。
【0040】また、図4は本発明の半導体パッケージの
他の実施形態を示す断面図であり、図5は図4の同軸コ
ネクタの拡大断面図である。
【0041】図4,図5に示すように、貫通孔8の段差
部9に外周導体3bと接する堤部9eを設け、堤部9e
の外周導体3bに接する面にC面やR面やテーパー面等
の面取り部9bを形成し、堤部の高さ9fが外周導体3
bの端部の突出長さと略同じとする。この構成により、
同軸コネクタの嵌入がし易くなると同時に、同軸コネク
タを貫通孔内にAu−Sn等の低融点ロウ材で接合した
際、これらの接合時に発生する応力を緩和することがで
き、同軸コネクタの絶縁体への亀裂が防止される。その
結果、半導体パッケージを気密に封止することができ
る。また、同軸コネクタ3の絶縁体3cと貫通孔8の段
差部9との間に大きな隙間の発生がなくなることによ
り、特性インピーダンスが不安定になり高周波信号が反
射することを防止できる。
【0042】そして、本発明の半導体パッケージは、基
体1の載置部1aに半導体素子5をその電極と電気的に
接続された配線導体6aを有する回路基板6に搭載した
状態で搭載固定し、回路基板6の配線導体6aと同軸コ
ネクタ3の中心導体3bとを半田を介して電気的に接続
し、しかる後、枠体2の上面にFe−Ni−Co合金等
の金属から成る蓋体4を半田付け法やシームウエルド法
により接合することにより製品としての半導体装置とな
る。また、同軸コネクタ3と外部の同軸ケーブルとを接
続することにより、内部に収容する半導体素子5が外部
電気回路に電気的に接続されることとなる。
【0043】かくして、本発明は、段差部の枠体の内面
に略平行な面に外周導体の端部が嵌入される溝が中心導
体に略同心状に形成されており、溝の内周側の内面は外
周導体の端部に接するとともに面取り部が形成され、外
周側の内面は外周導体の端部に非接触であり、かつ溝の
深さが外周導体の端部の突出長さと略同じであって、同
軸コネクタは外周導体の貫通孔に挿入される側の端部が
絶縁体よりも突出して溝に嵌入されていることから、同
軸コネクタの中心導体を貫通孔の内周面に接合した際、
中心導体が貫通孔および配線導体に対して上下および/
または左右の方向にずれて高周波信号のインピーダンス
が所定値から大きくずれ高周波信号が反射してしまうと
いうことがなくなり、特性インピーダンスが安定した良
好な高周波信号の伝送路を有することができる。
【0044】さらに、同軸コネクタの嵌入がし易くなる
とともに、同軸コネクタを貫通孔内にAu−Sn等の低
融点ロウ材で接合した際、これらの接合時に発生する応
力を緩和することができ、同軸コネクタの絶縁体への亀
裂が防止される。その結果、半導体パッケージを気密に
封止することができる。
【0045】また、本発明によれば、同軸コネクタの嵌
入がし易くなるとともに嵌入後の位置ずれや同軸コネク
タの外れも防止できる。
【0046】本発明は、段差部の枠体の内面に略平行な
面に外周導体の端部の内周面に接する堤部が中心導体に
略同心状に形成されており、堤部の外周導体に接する面
に面取り部が形成されているとともに堤部の高さが外周
導体の端部の突出長さと略同じであって、同軸コネクタ
は外周導体の貫通孔に挿入される側の端部が絶縁体より
も突出して堤部に嵌合されていることから、同軸コネク
タの嵌合がし易くなるとともに、同軸コネクタを貫通孔
内にAu−Sn等の低融点ロウ材で接合した際、これら
の接合時に発生する応力を緩和することができ、同軸コ
ネクタの絶縁体の亀裂発生が防止される。その結果、半
導体パッケージを気密に封止することができる。また、
同軸コネクタの絶縁体と貫通孔の段差部底部との間に大
きな隙間の発生がなくなることにより、特性インピーダ
ンスが不安定になり高周波信号が反射することを防止で
きる。
【0047】なお、本発明は上述の実施の形態に限定さ
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で
あれば種々の変更は可能である。例えば、溝9aの外周
側の内面を2段以上の階段状にすることにより、低融点
ロウ材との接合面積が大きくなり、枠体2と外周導体3
b間をより強固なものとすることができる。
【0048】
【発明の効果】本発明は、同軸コネクタが挿入されロウ
付けされる枠体の貫通孔は、枠体の外面側開口から内側
にかけて内寸法が小となる段差部が形成され、段差部の
枠体の内面に略平行な面に外周導体の端部が嵌入される
溝が中心導体に略同心状に形成されており、溝の内周側
の内面は外周導体の端部に接するとともに面取り部が形
成され、外周側の内面は外周導体の端部に非接触であ
り、かつ溝の深さが外周導体の端部の突出長さと略同じ
であって、同軸コネクタは外周導体の貫通孔に挿入され
る側の端部が絶縁体よりも突出して溝に嵌入されている
ことから、同軸コネクタの貫通孔への嵌入がし易くなる
とともに、同軸コネクタを貫通孔内にAu−Sn等の低
融点ロウ材で接合した際、これらの接合時に発生する応
力を緩和することができ、同軸コネクタの絶縁体の亀裂
発生が防止される。その結果、半導体パッケージを気密
に封止することができる。
【0049】また本発明は、好ましくは、溝の深さが
0.01mm〜0.5mmであることより、同軸コネク
タの嵌入がさらにし易くなるとともに、嵌入後の位置ず
れや同軸コネクタの外れも防止できる。
【0050】また本発明は、好ましくは、外周導体の長
さをLとした場合、溝の内周面に対向する内周面の深さ
が0.5mm〜L/2であることより、同軸コネクタの
嵌入がさらにし易くなるとともに、嵌入後の位置ずれや
同軸コネクタの外れも防止できる。
【0051】本発明は、同軸コネクタが挿入されロウ付
けされる枠体の貫通孔が、枠体の外面側開口から内側に
かけて内寸法が小となる段差部が形成され、段差部の枠
体の内面に略平行な面に外周導体の端部の内周面に接す
る堤部が中心導体に略同心状に形成されており、堤部の
外周導体に接する面に面取り部が形成されているととも
に堤部の高さが外周導体の端部の突出長さと略同じであ
って、同軸コネクタは外周導体の貫通孔に挿入される側
の端部が絶縁体よりも突出して堤部に嵌合されているこ
とから、同軸コネクタの嵌合がし易くなるとともに、同
軸コネクタを貫通孔内にAu−Sn等の低融点ロウ材で
接合した際、これらの接合時に発生する応力を緩和する
ことができ、同軸コネクタの絶縁体の亀裂発生を防止で
きる。その結果、半導体パッケージを気密に封止するこ
とができる。また、同軸コネクタの絶縁体と貫通孔の段
差部底部との間に大きな隙間の発生がなくなり、特性イ
ンピーダンスが不安定になり高周波信号が反射すること
を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体パッケージの実施の形態の例を
示す断面図である。
【図2】図1の半導体パッケージにおける同軸コネクタ
を示す拡大断面図である。
【図3】図2の同軸コネクタについて実施の形態の他の
例を示す拡大断面図である。
【図4】本発明の半導体パッケージについて実施の形態
の他の例を示す断面図である。
【図5】図4の半導体パッケージにおける同軸コネクタ
を示す拡大断面図である。
【図6】従来の半導体パッケージの例を示す断面図であ
る。
【図7】図6の半導体パッケージの同軸コネクタを示す
拡大断面図である。
【符号の説明】 1:基体 1a:載置部 2:枠体 3:同軸コネクタ 3a:中心導体 3b:外周導体 3c:絶縁体 5:半導体素子 8:貫通孔 9:段差部 9a:溝 9b:面取り部 9c:溝の深さ 9e:堤部 9f:堤部の高さ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上側主面に半導体素子が載置される載置
    部を有する基体と、前記上側主面に前記載置部を囲繞す
    るように取着された金属製の枠体と、該枠体に設けられ
    た貫通孔に外側より挿入されロウ付けされた、筒状の外
    周導体およびその中心軸に設置された中心導体ならびに
    それらの間に介在させた絶縁体から成る同軸コネクタ
    と、前記枠体の上面に接合される蓋体とを具備して成る
    半導体素子収納用パッケージにおいて、前記貫通孔は前
    記枠体の外面側開口から内側にかけて内寸法が小となる
    段差部が形成され、前記段差部の前記枠体の内面に略平
    行な面に前記外周導体の端部が嵌入される溝が前記中心
    導体に略同心状に形成されており、前記溝の内周側の内
    面は前記外周導体の端部に接するとともに面取り部が形
    成され、外周側の内面は前記外周導体の端部に非接触で
    あり、かつ前記溝の深さが前記外周導体の端部の突出長
    さと略同じであって、前記同軸コネクタは前記外周導体
    の前記貫通孔に挿入される側の端部が前記絶縁体よりも
    突出して前記溝に嵌入されていることを特徴とする半導
    体素子収納用パッケージ。
  2. 【請求項2】 前記溝の深さが0.01〜0.5mmで
    あることを特徴とする請求項1記載の半導体素子収納用
    パッケージ。
  3. 【請求項3】 前記外周導体の長さをLとした場合、前
    記溝の外周側の内面の深さが0.5mm〜L/2である
    ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の半導体
    素子収納用パッケージ。
  4. 【請求項4】 上側主面に半導体素子が載置される載置
    部を有する基体と、前記上側主面に前記載置部を囲繞す
    るように取着された金属製の枠体と、該枠体に設けられ
    た貫通孔に外側より挿入されロウ付けされた、筒状の外
    周導体およびその中心軸に設置された中心導体ならびに
    それらの間に介在させた絶縁体から成る同軸コネクタ
    と、前記枠体の上面に接合される蓋体とを具備して成る
    半導体素子収納用パッケージにおいて、前記貫通孔は前
    記枠体の外面側開口から内側にかけて内寸法が小となる
    段差部が形成され、前記段差部の前記枠体の内面に略平
    行な面に前記外周導体の端部の内周面に接する堤部が前
    記中心導体に略同心状に形成されており、前記堤部の前
    記外周導体に接する面に面取り部が形成されているとと
    もに前記堤部の高さが前記外周導体の端部の突出長さと
    略同じであって、前記同軸コネクタは前記外周導体の前
    記貫通孔に挿入される側の端部が前記絶縁体よりも突出
    して前記堤部に嵌合されていることを特徴とする半導体
    素子収納用パッケージ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7556107B1 (ja) 2023-07-24 2024-09-25 京セラ株式会社 プラグおよびこれを備えた電子部品収納用パッケージ、電子モジュール

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