JP2002231237A - 水素吸蔵合金電極用材料の製造方法 - Google Patents
水素吸蔵合金電極用材料の製造方法Info
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- Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
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- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来よりも低コストで、従来と同等以上の容
量を有し、かつ、サイクル特性に優れた水素吸蔵合金電
極用材料を製造する方法を提供する。 【解決手段】 少なくともTiを含み、体心立方の結晶
構造を有する水素吸蔵合金からなる核合金の表面に、水
酸化ニッケルおよび酸化ニッケルよりなる群から選ばれ
た少なくとも1種を付与する。この工程の後、表面に水
酸化ニッケルおよび/または酸化ニッケルを有する核合
金を減圧下または還元雰囲気中で加熱処理する。この加
熱工程により、核合金と水酸化ニッケルおよび/または
酸化ニッケル中のニッケルとを反応させ、水素吸蔵合金
電極用材料を得る。
量を有し、かつ、サイクル特性に優れた水素吸蔵合金電
極用材料を製造する方法を提供する。 【解決手段】 少なくともTiを含み、体心立方の結晶
構造を有する水素吸蔵合金からなる核合金の表面に、水
酸化ニッケルおよび酸化ニッケルよりなる群から選ばれ
た少なくとも1種を付与する。この工程の後、表面に水
酸化ニッケルおよび/または酸化ニッケルを有する核合
金を減圧下または還元雰囲気中で加熱処理する。この加
熱工程により、核合金と水酸化ニッケルおよび/または
酸化ニッケル中のニッケルとを反応させ、水素吸蔵合金
電極用材料を得る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気化学的な水素
の吸蔵・放出を可逆的に行え、ニッケル水素蓄電池など
に用いられる水素吸蔵合金電極用材料の製造法に関す
る。
の吸蔵・放出を可逆的に行え、ニッケル水素蓄電池など
に用いられる水素吸蔵合金電極用材料の製造法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】水素を可逆的に吸蔵・放出し得る水素吸
蔵合金からなる電極は、理論容量密度がカドミウム電極
より大きく、亜鉛電極のような変形やデンドライトの形
成などもないことから、長寿命・無公害であり、しかも
高エネルギー密度を有するアルカリ蓄電池用負極として
今後の発展が期待されている。現在、電極として実用化
されている水素吸蔵合金は、AB5タイプ(A:La、
Zr、Tiなどの水素との親和性の大きい元素、B:N
i、Mn、Crなどの水素との親和性が小さい元素)の
La−Ni系またはMm−Ni系(Mm:ミッシュメタ
ル−希土類元素の混合物)の多元系合金である。しかし
ながら、この合金の理論容量では、今後の大幅な容量増
が見込めない。そこで、さらに放電容量の大きな新規水
素吸蔵合金材料が望まれている。
蔵合金からなる電極は、理論容量密度がカドミウム電極
より大きく、亜鉛電極のような変形やデンドライトの形
成などもないことから、長寿命・無公害であり、しかも
高エネルギー密度を有するアルカリ蓄電池用負極として
今後の発展が期待されている。現在、電極として実用化
されている水素吸蔵合金は、AB5タイプ(A:La、
Zr、Tiなどの水素との親和性の大きい元素、B:N
i、Mn、Crなどの水素との親和性が小さい元素)の
La−Ni系またはMm−Ni系(Mm:ミッシュメタ
ル−希土類元素の混合物)の多元系合金である。しかし
ながら、この合金の理論容量では、今後の大幅な容量増
が見込めない。そこで、さらに放電容量の大きな新規水
素吸蔵合金材料が望まれている。
【0003】AB5合金よりも大きな水素吸蔵量を持つ
合金として、Ti−V系の水素吸蔵合金がある。この合
金系を用いた水素吸蔵合金電極としては、例えばTix
VyNiz合金を用いた電極が、特開平6−228699
号公報や特開平7−268513号公報、特開平7−2
68514号公報などに提案されている。しかし、開示
されているTi−V系合金はNiを含んでおり、Niを
含む相が合金内に網目状に形成されるため、容量があま
り大きくない。さらに合金表面が腐食されやすい。
合金として、Ti−V系の水素吸蔵合金がある。この合
金系を用いた水素吸蔵合金電極としては、例えばTix
VyNiz合金を用いた電極が、特開平6−228699
号公報や特開平7−268513号公報、特開平7−2
68514号公報などに提案されている。しかし、開示
されているTi−V系合金はNiを含んでおり、Niを
含む相が合金内に網目状に形成されるため、容量があま
り大きくない。さらに合金表面が腐食されやすい。
【0004】そこで、合金の腐食を防ぐために、表層部
にNiを含む合金層を形成した水素吸蔵合金を用いた電
極が、特開平11−144728号公報などに提案され
ている。ここでは、Niを含まないTi−V系合金の表
面にメッキなどによりNiを付着させ、それを合金と反
応させることにより、Niを含む合金層を形成させてい
る。また、水酸化ニッケルを電極形成に用いるペースト
中に加え、そのペーストを用いて製造した水素吸蔵合金
電極なども提案されている(特開平3−239327号
公報)。
にNiを含む合金層を形成した水素吸蔵合金を用いた電
極が、特開平11−144728号公報などに提案され
ている。ここでは、Niを含まないTi−V系合金の表
面にメッキなどによりNiを付着させ、それを合金と反
応させることにより、Niを含む合金層を形成させてい
る。また、水酸化ニッケルを電極形成に用いるペースト
中に加え、そのペーストを用いて製造した水素吸蔵合金
電極なども提案されている(特開平3−239327号
公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】Ti−V系の水素吸蔵
合金の表面にNiメッキ等を行い、その表層部にNiを
含む合金層を形成させた材料は、La−Ni系やMm−
Ni系の多元系合金に比べて放電容量の大きな電極が得
られるという点では優れている。しかし、Niのメッキ
状態等が高率放電特性やサイクル特性に大きく影響する
という問題がある。例えば、メッキされていない部分が
多いと、合金の反応面積が小さくなり、耐食性が低下
し、高率放電特性やサイクル特性を低下させる。また、
メッキや蒸着の工程を行うと、電極の製造コストが高く
なるという問題もある。
合金の表面にNiメッキ等を行い、その表層部にNiを
含む合金層を形成させた材料は、La−Ni系やMm−
Ni系の多元系合金に比べて放電容量の大きな電極が得
られるという点では優れている。しかし、Niのメッキ
状態等が高率放電特性やサイクル特性に大きく影響する
という問題がある。例えば、メッキされていない部分が
多いと、合金の反応面積が小さくなり、耐食性が低下
し、高率放電特性やサイクル特性を低下させる。また、
メッキや蒸着の工程を行うと、電極の製造コストが高く
なるという問題もある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくともT
iを含み、体心立方の結晶構造を有する水素吸蔵合金か
らなる核合金の表面に水酸化ニッケルおよび酸化ニッケ
ルよりなる群から選ばれた少なくとも1種を付与する第
1の工程、ならびに表面に水酸化ニッケルおよび/また
は酸化ニッケルを有する核合金を減圧下または還元雰囲
気中で加熱処理することにより、核合金と、水酸化ニッ
ケルおよび/または酸化ニッケル中のニッケルとを反応
させ、核合金の表層部にニッケルを含む外周合金層を形
成する第2の工程を有する水素吸蔵合金電極用材料の製
造方法に関する。
iを含み、体心立方の結晶構造を有する水素吸蔵合金か
らなる核合金の表面に水酸化ニッケルおよび酸化ニッケ
ルよりなる群から選ばれた少なくとも1種を付与する第
1の工程、ならびに表面に水酸化ニッケルおよび/また
は酸化ニッケルを有する核合金を減圧下または還元雰囲
気中で加熱処理することにより、核合金と、水酸化ニッ
ケルおよび/または酸化ニッケル中のニッケルとを反応
させ、核合金の表層部にニッケルを含む外周合金層を形
成する第2の工程を有する水素吸蔵合金電極用材料の製
造方法に関する。
【0007】第1の工程で核合金の表面に付与される水
酸化ニッケルおよび/または酸化ニッケル中のニッケル
量は、核合金の100重量部あたり5〜20重量部であ
ることが好ましい。
酸化ニッケルおよび/または酸化ニッケル中のニッケル
量は、核合金の100重量部あたり5〜20重量部であ
ることが好ましい。
【0008】第1の工程においては、核合金を、Niイ
オンを含む溶液および苛性アルカリで処理して、核合金
の表面に水酸化ニッケルを生成させることにより、核合
金の表面に水酸化ニッケルを付与することが有効であ
る。
オンを含む溶液および苛性アルカリで処理して、核合金
の表面に水酸化ニッケルを生成させることにより、核合
金の表面に水酸化ニッケルを付与することが有効であ
る。
【0009】第1の工程と第2の工程の間には、表面に
水酸化ニッケルを有する核合金を20〜80℃のアルカ
リ溶液中に0.5〜2時間浸漬する工程を行うことが好
ましい。
水酸化ニッケルを有する核合金を20〜80℃のアルカ
リ溶液中に0.5〜2時間浸漬する工程を行うことが好
ましい。
【0010】また、第1の工程においては、核合金を、
水酸化ニッケルおよび/または酸化ニッケルの粉末と混
合して剪断力を付与し、核合金の表面に水酸化ニッケル
および/または酸化ニッケルを付着させることにより、
核合金の表面に水酸化ニッケルおよび/または酸化ニッ
ケルを付与することが有効である。
水酸化ニッケルおよび/または酸化ニッケルの粉末と混
合して剪断力を付与し、核合金の表面に水酸化ニッケル
および/または酸化ニッケルを付着させることにより、
核合金の表面に水酸化ニッケルおよび/または酸化ニッ
ケルを付与することが有効である。
【0011】ここで水酸化ニッケルの粉末を用いる場
合、第1の工程で用いる前に、水酸化ニッケルの粉末
を、20℃以上のアルカリ溶液中に0.5〜24時間浸
漬する工程を行うことが好ましい。
合、第1の工程で用いる前に、水酸化ニッケルの粉末
を、20℃以上のアルカリ溶液中に0.5〜24時間浸
漬する工程を行うことが好ましい。
【0012】本発明は、また、少なくともTiを含み、
体心立方の結晶構造を有する水素吸蔵合金からなる核合
金の表面に、Zn、Al、Fe、MnおよびCuよりな
るA群から選ばれた少なくとも1種の元素を含む水酸化
ニッケルの固溶体および酸化ニッケルの固溶体よりなる
群から選ばれた少なくとも1種を付与する第1の工程、
ならびに表面に水酸化ニッケルの固溶体および/または
酸化ニッケルの固溶体を有する核合金を、減圧下または
還元雰囲気中で加熱処理することにより、核合金と、水
酸化ニッケルの固溶体および/または酸化ニッケルの固
溶体中のニッケルおよびA群元素とを反応させ、核合金
の表層部にニッケルおよびA群元素を含む外周合金層を
形成する第2の工程を有する水素吸蔵合金電極用材料の
製造方法に関する。
体心立方の結晶構造を有する水素吸蔵合金からなる核合
金の表面に、Zn、Al、Fe、MnおよびCuよりな
るA群から選ばれた少なくとも1種の元素を含む水酸化
ニッケルの固溶体および酸化ニッケルの固溶体よりなる
群から選ばれた少なくとも1種を付与する第1の工程、
ならびに表面に水酸化ニッケルの固溶体および/または
酸化ニッケルの固溶体を有する核合金を、減圧下または
還元雰囲気中で加熱処理することにより、核合金と、水
酸化ニッケルの固溶体および/または酸化ニッケルの固
溶体中のニッケルおよびA群元素とを反応させ、核合金
の表層部にニッケルおよびA群元素を含む外周合金層を
形成する第2の工程を有する水素吸蔵合金電極用材料の
製造方法に関する。
【0013】第1の工程で表面に付与される水酸化ニッ
ケルの固溶体および/または酸化ニッケルの固溶体中の
ニッケル量は、核合金の100重量部あたり5〜20重
量部であることが好ましい。
ケルの固溶体および/または酸化ニッケルの固溶体中の
ニッケル量は、核合金の100重量部あたり5〜20重
量部であることが好ましい。
【0014】水酸化ニッケルの固溶体および/または酸
化ニッケルの固溶体中に含まれる金属元素のうち、A群
元素の割合は、20モル%以下であることが好ましい。
化ニッケルの固溶体中に含まれる金属元素のうち、A群
元素の割合は、20モル%以下であることが好ましい。
【0015】第1の工程においては、核合金を、Niイ
オンおよびA群から選ばれた少なくとも1種の元素のイ
オンを含む溶液ならびに苛性アルカリで処理して、核合
金の表面にA群元素を含む水酸化ニッケルの固溶体を生
成させることにより、核合金の表面に水酸化ニッケルの
固溶体を付与することが有効である。
オンおよびA群から選ばれた少なくとも1種の元素のイ
オンを含む溶液ならびに苛性アルカリで処理して、核合
金の表面にA群元素を含む水酸化ニッケルの固溶体を生
成させることにより、核合金の表面に水酸化ニッケルの
固溶体を付与することが有効である。
【0016】第1の工程と第2の工程の間には、表面に
水酸化ニッケルの固溶体を有する核合金を20〜80℃
のアルカリ溶液中に0.5〜2時間浸漬する工程を行う
ことが好ましい。
水酸化ニッケルの固溶体を有する核合金を20〜80℃
のアルカリ溶液中に0.5〜2時間浸漬する工程を行う
ことが好ましい。
【0017】また、第1の工程においては、核合金を、
A群元素を含む水酸化ニッケルの固溶体および/または
酸化ニッケルの固溶体の粉末と混合して剪断力を付与
し、核合金の表面に水酸化ニッケルの固溶体および/ま
たは酸化ニッケルの固溶体を付着させることにより、核
合金の表面に水酸化ニッケルの固溶体および/または酸
化ニッケルの固溶体を付与することが有効である。
A群元素を含む水酸化ニッケルの固溶体および/または
酸化ニッケルの固溶体の粉末と混合して剪断力を付与
し、核合金の表面に水酸化ニッケルの固溶体および/ま
たは酸化ニッケルの固溶体を付着させることにより、核
合金の表面に水酸化ニッケルの固溶体および/または酸
化ニッケルの固溶体を付与することが有効である。
【0018】ここで水酸化ニッケルの固溶体の粉末を用
いる場合、第1の工程で用いる前に、水酸化ニッケルの
固溶体の粉末を、20℃以上のアルカリ溶液中に0.5
〜24時間浸漬する工程を行うことが好ましい。
いる場合、第1の工程で用いる前に、水酸化ニッケルの
固溶体の粉末を、20℃以上のアルカリ溶液中に0.5
〜24時間浸漬する工程を行うことが好ましい。
【0019】本発明で用いる水素吸蔵合金の組成は、一
般式:TiaM1 bCrcM2 dLe(M1はNb、Moおよび
Vよりなる群から選ばれた少なくとも1種、M2はM
n、Fe、Co、Cu、Zn、Zr、Ag、Hf、T
a、W、Al、Si、C、N、PおよびBよりなる群か
ら選ばれた少なくとも1種、Lは希土類元素およびYよ
りなる群から選ばれた少なくとも1種であって、0.3
≦a≦0.6、0.05≦b≦0.6、0.3≦c≦
0.6、0≦d≦0.2、0≦e≦0.03およびa+
b+c+d+e=1.0をすべて満たす)で表されるこ
とが好ましい。
般式:TiaM1 bCrcM2 dLe(M1はNb、Moおよび
Vよりなる群から選ばれた少なくとも1種、M2はM
n、Fe、Co、Cu、Zn、Zr、Ag、Hf、T
a、W、Al、Si、C、N、PおよびBよりなる群か
ら選ばれた少なくとも1種、Lは希土類元素およびYよ
りなる群から選ばれた少なくとも1種であって、0.3
≦a≦0.6、0.05≦b≦0.6、0.3≦c≦
0.6、0≦d≦0.2、0≦e≦0.03およびa+
b+c+d+e=1.0をすべて満たす)で表されるこ
とが好ましい。
【0020】本発明の第2の工程においては、加熱処理
を500〜700℃で、3〜48時間行うことが有効で
ある。
を500〜700℃で、3〜48時間行うことが有効で
ある。
【0021】本発明によれば、例えば、外周合金層のう
ちの70体積%以上がTiNiと同一の体心立方構造を
有する水素吸蔵合金電極用材料を効率よく得ることが可
能である。
ちの70体積%以上がTiNiと同一の体心立方構造を
有する水素吸蔵合金電極用材料を効率よく得ることが可
能である。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の水素吸蔵合金電極用材料
は、従来の体心立方構造を有する水素吸蔵合金からなる
核合金の表面に、ニッケルメタルではなく、水酸化ニッ
ケルおよび/または酸化ニッケルを付与し、加熱処理を
行う点に特徴を有する。水酸化ニッケルおよび酸化ニッ
ケルは、Ni以外の金属元素を含む固溶体であってもよ
い。加熱処理により、水酸化ニッケルや酸化ニッケル中
のニッケルは核合金と反応し、核合金の表層部に、少な
くともニッケルを含有する外周合金層が形成される。加
熱処理時には、表面に存在した水酸化ニッケルや酸化ニ
ッケル中のNiは、実質的に全て核合金の表層部と反応
し、酸素や水素は核合金の表面から還元雰囲気中に脱離
すると考えられる。本発明の方法によれば、従来のニッ
ケルメタルを核合金に付与するメッキや蒸着等を行う方
法に比べ、低コストで、薄くかつ均一に外周合金層を形
成することができる。また、均一な外周合金層が形成さ
れるため、電極材料の反応性および電極の高率放電特性
を改善することができる。
は、従来の体心立方構造を有する水素吸蔵合金からなる
核合金の表面に、ニッケルメタルではなく、水酸化ニッ
ケルおよび/または酸化ニッケルを付与し、加熱処理を
行う点に特徴を有する。水酸化ニッケルおよび酸化ニッ
ケルは、Ni以外の金属元素を含む固溶体であってもよ
い。加熱処理により、水酸化ニッケルや酸化ニッケル中
のニッケルは核合金と反応し、核合金の表層部に、少な
くともニッケルを含有する外周合金層が形成される。加
熱処理時には、表面に存在した水酸化ニッケルや酸化ニ
ッケル中のNiは、実質的に全て核合金の表層部と反応
し、酸素や水素は核合金の表面から還元雰囲気中に脱離
すると考えられる。本発明の方法によれば、従来のニッ
ケルメタルを核合金に付与するメッキや蒸着等を行う方
法に比べ、低コストで、薄くかつ均一に外周合金層を形
成することができる。また、均一な外周合金層が形成さ
れるため、電極材料の反応性および電極の高率放電特性
を改善することができる。
【0023】水酸化ニッケル中には、その調製時に種々
の元素を含ませることができる。水酸化ニッケルの固溶
体に含ませる元素としては、Zn、Al、Fe、Mn、
Cuなどが好ましい。これらの元素のうち、1種が単独
で固溶体に含まれていてもよく、2種以上が含まれてい
てもよい。前記元素を含んだ固溶体を用いて外周合金層
を形成した場合、製造直後の外周合金層にはその元素が
含まれている。そして、電極材料がアルカリ電解液に浸
された際、前記元素の一部が外周合金層から電解液に溶
出するなどして、外周合金層に電極材料の活性を高める
ニッケル相が形成される。従って、電極材料の特性をよ
り向上させることができる。
の元素を含ませることができる。水酸化ニッケルの固溶
体に含ませる元素としては、Zn、Al、Fe、Mn、
Cuなどが好ましい。これらの元素のうち、1種が単独
で固溶体に含まれていてもよく、2種以上が含まれてい
てもよい。前記元素を含んだ固溶体を用いて外周合金層
を形成した場合、製造直後の外周合金層にはその元素が
含まれている。そして、電極材料がアルカリ電解液に浸
された際、前記元素の一部が外周合金層から電解液に溶
出するなどして、外周合金層に電極材料の活性を高める
ニッケル相が形成される。従って、電極材料の特性をよ
り向上させることができる。
【0024】核合金の表面に水酸化ニッケルやその固溶
体を付与する方法としては、反応晶析により核合金の表
面に水酸化ニッケルやその固溶体を生成させる方法や、
機械的工程により核合金の表面に水酸化ニッケルや酸化
ニッケル、またはそれらの固溶体を付着させる方法が有
効である。これらのうち、前者の方法では、核合金の表
面に均一に水酸化ニッケルやその固溶体を付与すること
ができ、加熱処理により形成される外周合金層も均一に
なる。また、核合金の表面に均一に酸化ニッケルやその
固溶体を付与する場合は、後者の機械的方法が有効であ
る。
体を付与する方法としては、反応晶析により核合金の表
面に水酸化ニッケルやその固溶体を生成させる方法や、
機械的工程により核合金の表面に水酸化ニッケルや酸化
ニッケル、またはそれらの固溶体を付着させる方法が有
効である。これらのうち、前者の方法では、核合金の表
面に均一に水酸化ニッケルやその固溶体を付与すること
ができ、加熱処理により形成される外周合金層も均一に
なる。また、核合金の表面に均一に酸化ニッケルやその
固溶体を付与する場合は、後者の機械的方法が有効であ
る。
【0025】前者の方法は、核合金をNi塩と苛性アル
カリを含む溶液中に浸漬することにより、核合金の表面
に水酸化ニッケルを生成させる方法である。前記溶液中
にA群元素の塩を含ませれば、核合金の表面にはA群元
素を含む水酸化ニッケルの固溶体が生成する。溶液の溶
媒としては、例えば水を用いればよい。また、核合金を
含む溶液は、浸漬工程の間中、攪拌することが好まし
い。
カリを含む溶液中に浸漬することにより、核合金の表面
に水酸化ニッケルを生成させる方法である。前記溶液中
にA群元素の塩を含ませれば、核合金の表面にはA群元
素を含む水酸化ニッケルの固溶体が生成する。溶液の溶
媒としては、例えば水を用いればよい。また、核合金を
含む溶液は、浸漬工程の間中、攪拌することが好まし
い。
【0026】Ni塩としては、硫酸ニッケル(NiSO
4)、硝酸ニッケル、塩化ニッケルなどが挙げられる。
これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて
用いてもよい。これらのうちでは、硫酸ニッケル水溶液
が好ましい。A群元素の塩としては、特に限定されない
が、例えば各元素の硫酸塩、硝酸塩などを用いればよ
い。また、NiとA群元素を含む複塩などを用いてもよ
い。
4)、硝酸ニッケル、塩化ニッケルなどが挙げられる。
これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて
用いてもよい。これらのうちでは、硫酸ニッケル水溶液
が好ましい。A群元素の塩としては、特に限定されない
が、例えば各元素の硫酸塩、硝酸塩などを用いればよ
い。また、NiとA群元素を含む複塩などを用いてもよ
い。
【0027】苛性アルカリとしては、例えばNaOH、
KOH、LiOHなどを用いればよく、アンモニアを併
用してもよい。核合金を浸漬する溶液におけるOHイオ
ン濃度は、例えば0.05mol/リットル以下であれ
ばよい。
KOH、LiOHなどを用いればよく、アンモニアを併
用してもよい。核合金を浸漬する溶液におけるOHイオ
ン濃度は、例えば0.05mol/リットル以下であれ
ばよい。
【0028】浸漬工程中は、溶液中のNiイオンやOH
イオンの濃度が大きく変化しないように、核合金を入れ
た反応槽にポンプを用いて連続的に浸漬用の溶液を供給
することが好ましい。上記濃度の溶液を連続的に反応槽
に供給した場合、例えば12〜15時間の浸漬により、
核合金100重量部あたりニッケル量が5〜20重量部
になるように水酸化ニッケルまたはその固溶体を核合金
の表面に付与することができる。
イオンの濃度が大きく変化しないように、核合金を入れ
た反応槽にポンプを用いて連続的に浸漬用の溶液を供給
することが好ましい。上記濃度の溶液を連続的に反応槽
に供給した場合、例えば12〜15時間の浸漬により、
核合金100重量部あたりニッケル量が5〜20重量部
になるように水酸化ニッケルまたはその固溶体を核合金
の表面に付与することができる。
【0029】核合金を浸漬する溶液には、緩衝剤とし
て、例えば硫酸アンモニウム((NH 4)2SO4)など
を別途に添加してもよい。
て、例えば硫酸アンモニウム((NH 4)2SO4)など
を別途に添加してもよい。
【0030】機械的工程により核合金の表面に水酸化ニ
ッケルや酸化ニッケル、またはそれらの固溶体を付着さ
せる方法では、例えば、核合金を水酸化ニッケル等の粉
末と混合して攪拌する。攪拌により、混合物に剪断力が
付与され、核合金の表面に水酸化ニッケル等が付着す
る。水酸化ニッケルや酸化ニッケル、またはそれらの固
溶体の粉末の平均粒径は、例えば20μm以下であるこ
とが好ましい。
ッケルや酸化ニッケル、またはそれらの固溶体を付着さ
せる方法では、例えば、核合金を水酸化ニッケル等の粉
末と混合して攪拌する。攪拌により、混合物に剪断力が
付与され、核合金の表面に水酸化ニッケル等が付着す
る。水酸化ニッケルや酸化ニッケル、またはそれらの固
溶体の粉末の平均粒径は、例えば20μm以下であるこ
とが好ましい。
【0031】核合金と、水酸化ニッケルや酸化ニッケ
ル、またはそれらの固溶体との混合割合は、核合金の表
面に付着させたいニッケル量に合わせればよい。例え
ば、核合金100重量部あたりのニッケル量が5〜20
重量部になるような量の水酸化ニッケルや酸化ニッケル
が適量である。攪拌には、どのような装置を用いてもよ
いが、例えばボールミル、シータコンポーザ、メカノフ
ュージョンなどが好適である。攪拌時間は、どのような
方法で混合物を攪拌するかによって異なるが、当業者が
最適な攪拌時間を選択することは容易である。
ル、またはそれらの固溶体との混合割合は、核合金の表
面に付着させたいニッケル量に合わせればよい。例え
ば、核合金100重量部あたりのニッケル量が5〜20
重量部になるような量の水酸化ニッケルや酸化ニッケル
が適量である。攪拌には、どのような装置を用いてもよ
いが、例えばボールミル、シータコンポーザ、メカノフ
ュージョンなどが好適である。攪拌時間は、どのような
方法で混合物を攪拌するかによって異なるが、当業者が
最適な攪拌時間を選択することは容易である。
【0032】水酸化ニッケルおよびその固溶体は、その
生成時に反応溶液中に存在する硫酸イオンを含んでいる
ことが多い。この硫酸イオンは、水酸化ニッケルやその
固溶体をアルカリ水溶液中に撹拌しながら浸漬するアル
カリ処理を施すことにより、除去することができる。ま
た、水酸化ニッケルおよびその固溶体は、層構造を有す
るが、アルカリ処理により、層間に水を含むα型の水酸
化ニッケルを層間の水が除去されたβ型の水酸化ニッケ
ルに変換することもできる。
生成時に反応溶液中に存在する硫酸イオンを含んでいる
ことが多い。この硫酸イオンは、水酸化ニッケルやその
固溶体をアルカリ水溶液中に撹拌しながら浸漬するアル
カリ処理を施すことにより、除去することができる。ま
た、水酸化ニッケルおよびその固溶体は、層構造を有す
るが、アルカリ処理により、層間に水を含むα型の水酸
化ニッケルを層間の水が除去されたβ型の水酸化ニッケ
ルに変換することもできる。
【0033】従って、アルカリ処理を行うと、加熱処理
時に核合金の表面の水酸化ニッケルや固溶体から除去さ
れる水分等が少なくなり、核合金の表層部に均質なニッ
ケルを含む外周合金層を形成することができる。アルカ
リ処理を行わないと、加熱処理時に除去される水分等が
多いため、外周合金層がひび割れ、部分的に核合金が露
出してしまうことがある。核合金が露出すると、核合金
が腐食してしまい、電池の放電容量が減少したり、高率
放電特性が低下したりする。
時に核合金の表面の水酸化ニッケルや固溶体から除去さ
れる水分等が少なくなり、核合金の表層部に均質なニッ
ケルを含む外周合金層を形成することができる。アルカ
リ処理を行わないと、加熱処理時に除去される水分等が
多いため、外周合金層がひび割れ、部分的に核合金が露
出してしまうことがある。核合金が露出すると、核合金
が腐食してしまい、電池の放電容量が減少したり、高率
放電特性が低下したりする。
【0034】アルカリ処理に用いる処理液としては、5
〜50重量%のNaOH水溶液、KOH、LiOHなど
が好ましい。
〜50重量%のNaOH水溶液、KOH、LiOHなど
が好ましい。
【0035】アルカリ処理は、核合金の表面に水酸化ニ
ッケルやその固溶体を付与してから行えばよい。ただ
し、機械的工程により核合金の表面に水酸化ニッケルや
その固溶体を付着させる場合は、予めアルカリ処理を施
した水酸化ニッケルやその固溶体の粉末を用いればよ
い。
ッケルやその固溶体を付与してから行えばよい。ただ
し、機械的工程により核合金の表面に水酸化ニッケルや
その固溶体を付着させる場合は、予めアルカリ処理を施
した水酸化ニッケルやその固溶体の粉末を用いればよ
い。
【0036】水酸化ニッケルや酸化ニッケルの固溶体を
用いる場合、固溶体に含まれるA群元素の割合は、20
モル%以下であることが好ましい。A群元素が20mo
l%をこえると、電池において、外周合金層内に残存す
るA群元素が多くなり、容量の低下などを引き起こす。
ただし、5mol%未満ではA群元素を含むことによる
効果が充分に得られない。従って、固溶体に含まれるニ
ッケル元素およびA群元素の割合は、それぞれ80〜9
5モル%および5〜20モル%であることが好ましいと
いえる。
用いる場合、固溶体に含まれるA群元素の割合は、20
モル%以下であることが好ましい。A群元素が20mo
l%をこえると、電池において、外周合金層内に残存す
るA群元素が多くなり、容量の低下などを引き起こす。
ただし、5mol%未満ではA群元素を含むことによる
効果が充分に得られない。従って、固溶体に含まれるニ
ッケル元素およびA群元素の割合は、それぞれ80〜9
5モル%および5〜20モル%であることが好ましいと
いえる。
【0037】核合金の表面に付与される水酸化ニッケル
や酸化ニッケル、またはそれらの固溶体の量は、核合金
100重量部に対して5〜20重量部のニッケルを与え
得る量がよい。ニッケル量が5重量部未満になると、核
合金の表層部に形成される外周合金層が薄くなり、一部
の合金粒子には外周合金層が形成されず、電極材料が不
均一になる。一方、20重量部をこえると、電極材料中
の核合金の比率が減少するため、電池の放電容量が小さ
くなる。
や酸化ニッケル、またはそれらの固溶体の量は、核合金
100重量部に対して5〜20重量部のニッケルを与え
得る量がよい。ニッケル量が5重量部未満になると、核
合金の表層部に形成される外周合金層が薄くなり、一部
の合金粒子には外周合金層が形成されず、電極材料が不
均一になる。一方、20重量部をこえると、電極材料中
の核合金の比率が減少するため、電池の放電容量が小さ
くなる。
【0038】核合金の平均粒径は、従来の水素吸蔵合金
電極用材料と同様でよい。例えば、75μm以下である
ことが好ましく、平均粒径としては20〜50μmであ
ることが好ましい。
電極用材料と同様でよい。例えば、75μm以下である
ことが好ましく、平均粒径としては20〜50μmであ
ることが好ましい。
【0039】次に、核合金の組成について説明する。核
合金の組成は、一般式:TiaM1 bCrcM2 dLeで表さ
れることが好ましい。すなわち核合金にはNiが含まれ
ていないことが望ましい。Niを構成元素として含有す
る水素吸蔵合金では、Niが第2相を形成し、その量に
相当する水素吸蔵量が低下する。このときNiが母相に
も少量溶解し、水素平衡圧の上昇を招くため、母相の水
素吸蔵量も低下する。したがって、水素吸蔵合金の組成
からはNiを除くことが好ましい。
合金の組成は、一般式:TiaM1 bCrcM2 dLeで表さ
れることが好ましい。すなわち核合金にはNiが含まれ
ていないことが望ましい。Niを構成元素として含有す
る水素吸蔵合金では、Niが第2相を形成し、その量に
相当する水素吸蔵量が低下する。このときNiが母相に
も少量溶解し、水素平衡圧の上昇を招くため、母相の水
素吸蔵量も低下する。したがって、水素吸蔵合金の組成
からはNiを除くことが好ましい。
【0040】Tiは原子半径が大きいため、これを含ま
せると水素吸蔵合金の格子サイズが大きくなり、水素平
衡圧も低下し、水素吸蔵量が増大する。また、Niを拡
散させた外周合金層を形成する場合にも、Tiが存在す
ると、低温でNiの拡散が進みやすくなる。上記一般式
において、aが0.3以上の場合に水素吸蔵量の増大に
顕著な効果が見られるが、0.6を超えると水素吸蔵合
金中の水素が安定化し、放出されにくくなる。
せると水素吸蔵合金の格子サイズが大きくなり、水素平
衡圧も低下し、水素吸蔵量が増大する。また、Niを拡
散させた外周合金層を形成する場合にも、Tiが存在す
ると、低温でNiの拡散が進みやすくなる。上記一般式
において、aが0.3以上の場合に水素吸蔵量の増大に
顕著な効果が見られるが、0.6を超えると水素吸蔵合
金中の水素が安定化し、放出されにくくなる。
【0041】V、NbおよびMoは、Tiと同様に原子
半径が大きいため、これを含ませると水素吸蔵合金の格
子サイズの増大に寄与する。また、これらの元素を含む
合金を用いると、電極のサイクル寿命が改善される。こ
れは、前記元素がTiの不動態化を抑制するためである
と考えられる。これらの元素の効果はいずれも同等であ
り、水素吸蔵合金の組成に単独で含まれていてもよく、
複数が同時に含まれていてもよい。上記一般式におい
て、bは0.05〜0.6であることが望ましい。
半径が大きいため、これを含ませると水素吸蔵合金の格
子サイズの増大に寄与する。また、これらの元素を含む
合金を用いると、電極のサイクル寿命が改善される。こ
れは、前記元素がTiの不動態化を抑制するためである
と考えられる。これらの元素の効果はいずれも同等であ
り、水素吸蔵合金の組成に単独で含まれていてもよく、
複数が同時に含まれていてもよい。上記一般式におい
て、bは0.05〜0.6であることが望ましい。
【0042】Crは、水素吸蔵合金の活性化を容易に
し、水素吸蔵合金にアルカリ電解液中での耐食性を付与
する。よい電極特性を得るためには、上記一般式におい
て、cが0.3以上であることが好ましい。しかし、C
rは水素吸蔵合金の水素平衡圧を上昇させるため、水素
吸蔵量が減少する。従って、これを抑制する観点から、
cは0.6以下であることが好ましい。
し、水素吸蔵合金にアルカリ電解液中での耐食性を付与
する。よい電極特性を得るためには、上記一般式におい
て、cが0.3以上であることが好ましい。しかし、C
rは水素吸蔵合金の水素平衡圧を上昇させるため、水素
吸蔵量が減少する。従って、これを抑制する観点から、
cは0.6以下であることが好ましい。
【0043】La、Ce等の希土類元素またはYを水素
吸蔵合金に少量含有させることにより、水素吸蔵合金の
水素吸蔵量をさらに増大させることができる。この効果
は、これらの元素が水素吸蔵合金に含まれている不純物
酸素を除去する作用を有することによると考えられる。
これらの元素を第2相として偏析させ、母相にはほとん
ど含まれないようにすれば、母相の組成にほとんど影響
を与えることなく、また、水素平衡圧なども変化させる
ことなく、水素吸蔵量を増大させることができる。これ
らの元素は、水素吸蔵合金中に3原子%以上加えても、
それ以上の効果の改善は認められない。
吸蔵合金に少量含有させることにより、水素吸蔵合金の
水素吸蔵量をさらに増大させることができる。この効果
は、これらの元素が水素吸蔵合金に含まれている不純物
酸素を除去する作用を有することによると考えられる。
これらの元素を第2相として偏析させ、母相にはほとん
ど含まれないようにすれば、母相の組成にほとんど影響
を与えることなく、また、水素平衡圧なども変化させる
ことなく、水素吸蔵量を増大させることができる。これ
らの元素は、水素吸蔵合金中に3原子%以上加えても、
それ以上の効果の改善は認められない。
【0044】Mn、Fe、Co、Cu、Zn、Zr、A
g、Hf、Ta、W、Al、Si、C、N、PおよびB
は、その原子半径に応じて水素吸蔵合金の格子サイズを
変化させ、水素平衡圧を制御し、水素吸蔵量を増大させ
る。これらの元素は水素吸蔵合金に単独で含まれていて
もよく、複数が同時に含まれていてもよい。Mn、Ta
またはAlは、水素吸蔵合金の水素吸蔵量を増大させる
効果を有し、Fe、Co、Cu、Zn、Zr、Ag、H
f、W、Si、N、PまたはBは、水素吸蔵合金の電気
化学的活性を高め、電池の放電容量やサイクル寿命の改
善に寄与する。上記一般式において、dは0.2をこえ
ると、体心立方構造以外の相が合金内に析出し、逆に水
素吸蔵量が減少したり、電極特性に悪影響を与えること
がある。
g、Hf、Ta、W、Al、Si、C、N、PおよびB
は、その原子半径に応じて水素吸蔵合金の格子サイズを
変化させ、水素平衡圧を制御し、水素吸蔵量を増大させ
る。これらの元素は水素吸蔵合金に単独で含まれていて
もよく、複数が同時に含まれていてもよい。Mn、Ta
またはAlは、水素吸蔵合金の水素吸蔵量を増大させる
効果を有し、Fe、Co、Cu、Zn、Zr、Ag、H
f、W、Si、N、PまたはBは、水素吸蔵合金の電気
化学的活性を高め、電池の放電容量やサイクル寿命の改
善に寄与する。上記一般式において、dは0.2をこえ
ると、体心立方構造以外の相が合金内に析出し、逆に水
素吸蔵量が減少したり、電極特性に悪影響を与えること
がある。
【0045】外周合金層は、表面に水酸化ニッケルやそ
の固溶体を有する核合金を例えば10-4Torr以下の
減圧下または水素ガスなどを有する還元雰囲気中で加熱
処理することにより形成される。
の固溶体を有する核合金を例えば10-4Torr以下の
減圧下または水素ガスなどを有する還元雰囲気中で加熱
処理することにより形成される。
【0046】電極材料に電気化学反応の触媒機能を付与
するためには、水素吸蔵合金の表面にNiを付与するこ
とが有効であるが、単に付着させるだけでは容量の低下
や水素拡散速度の低下が起こる。一方、水素吸蔵合金の
表層部にNi原子を拡散させて外周合金層を形成する
と、表層部に水素吸蔵反応に優れた特性を与えることが
でき、容量低下や水素拡散速度の低下も起こらない。
するためには、水素吸蔵合金の表面にNiを付与するこ
とが有効であるが、単に付着させるだけでは容量の低下
や水素拡散速度の低下が起こる。一方、水素吸蔵合金の
表層部にNi原子を拡散させて外周合金層を形成する
と、表層部に水素吸蔵反応に優れた特性を与えることが
でき、容量低下や水素拡散速度の低下も起こらない。
【0047】外周合金層は、Ti−Ni系合金の結晶構
造を有し、Ti以外の核合金の構成元素が含まれている
ことが、触媒機能、耐食性および水素吸蔵量のバランス
がよい点で好ましい。なかでも、TiNiと同じ体心立
方構造を有する合金相からなることが特に好ましく、外
周合金層の70体積%以上がTiNiと同一の体心立方
構造を有することが好ましい。
造を有し、Ti以外の核合金の構成元素が含まれている
ことが、触媒機能、耐食性および水素吸蔵量のバランス
がよい点で好ましい。なかでも、TiNiと同じ体心立
方構造を有する合金相からなることが特に好ましく、外
周合金層の70体積%以上がTiNiと同一の体心立方
構造を有することが好ましい。
【0048】
【実施例】次に、実施例に基づいて本発明を具体的に説
明する。はじめに以下の実施例および比較例で作製した
開放系電池および密閉系電池、ならびそれらの評価方法
について説明する。
明する。はじめに以下の実施例および比較例で作製した
開放系電池および密閉系電池、ならびそれらの評価方法
について説明する。
【0049】開放系電池 所定の電極材料粉末0.1gにCu粉末0.4gを混合
し、ペレット状に加圧成形した。これにNiメッシュを
圧着し、このメッシュにNiリボンを溶接した。これを
水素吸蔵合金負極とし、対極に負極に比べて過剰の電気
容量を有する水酸化ニッケル正極を配し、電解液に比重
1.30の水酸化カリウム水溶液を用い、電解液が豊富
な条件下で、負極で容量が規制された開放系電池を組み
立てた。
し、ペレット状に加圧成形した。これにNiメッシュを
圧着し、このメッシュにNiリボンを溶接した。これを
水素吸蔵合金負極とし、対極に負極に比べて過剰の電気
容量を有する水酸化ニッケル正極を配し、電解液に比重
1.30の水酸化カリウム水溶液を用い、電解液が豊富
な条件下で、負極で容量が規制された開放系電池を組み
立てた。
【0050】次に、開放系電池の充放電を繰り返し、そ
の放電容量を調べた。充電は、水素吸蔵合金1gあたり
100mAでの電流値で、1サイクル目は12時間、2
サイクル目以降は6時間行った。放電は、水素吸蔵合金
1gあたり50mAで、端子電圧が1.0Vになるまで
行った。そして、サイクル劣化率および高率放電特性を
以下の式で計算した。 サイクル劣化率(%)= 100−{(50サイクル後
の放電容量÷最大放電容量)×100} 高率放電特性(%)= (500mA/g放電での放電
容量÷50mA/g放電での放電容量)×100
の放電容量を調べた。充電は、水素吸蔵合金1gあたり
100mAでの電流値で、1サイクル目は12時間、2
サイクル目以降は6時間行った。放電は、水素吸蔵合金
1gあたり50mAで、端子電圧が1.0Vになるまで
行った。そして、サイクル劣化率および高率放電特性を
以下の式で計算した。 サイクル劣化率(%)= 100−{(50サイクル後
の放電容量÷最大放電容量)×100} 高率放電特性(%)= (500mA/g放電での放電
容量÷50mA/g放電での放電容量)×100
【0051】密閉系電池 加熱処理後の水素吸蔵合金粉末をカルボキシメチルセル
ローズ(CMC)の希水溶液と混合してペースト状に
し、平均孔径150μm、多孔度95%、厚さ1.0m
mの発泡状ニッケルシートに充填した。これを120℃
で乾燥してプレスし、その表面にフッ素樹脂粉末をコー
テングして水素吸蔵合金負極とした。
ローズ(CMC)の希水溶液と混合してペースト状に
し、平均孔径150μm、多孔度95%、厚さ1.0m
mの発泡状ニッケルシートに充填した。これを120℃
で乾燥してプレスし、その表面にフッ素樹脂粉末をコー
テングして水素吸蔵合金負極とした。
【0052】得られた水素吸蔵合金電極を、幅3.5c
m、長さ14.5cm、厚さ0.50mmに整え、所定
の正極、セパレータと組み合わせて渦巻き状の電極群を
構成した。電極群は4/5Aサイズの電槽に収納し、電
解液を注入後、電槽を封口して密閉系電池とした。
m、長さ14.5cm、厚さ0.50mmに整え、所定
の正極、セパレータと組み合わせて渦巻き状の電極群を
構成した。電極群は4/5Aサイズの電槽に収納し、電
解液を注入後、電槽を封口して密閉系電池とした。
【0053】正極は、幅3.5cm、長さ11cmの公
知の発泡式ニッケル正極である。正極にはリードを取り
付け、リードを正極端子に溶接した。また、セパレータ
は、親水基を付与したポリプロピレン製の不織布を用い
た。電解液は、比重1.30の水酸化カリウム水溶液を
用いた。この電池は正極で容量が規制されており、公称
容量1.6Ahである。
知の発泡式ニッケル正極である。正極にはリードを取り
付け、リードを正極端子に溶接した。また、セパレータ
は、親水基を付与したポリプロピレン製の不織布を用い
た。電解液は、比重1.30の水酸化カリウム水溶液を
用いた。この電池は正極で容量が規制されており、公称
容量1.6Ahである。
【0054】得られた電池を25℃において、0.1C
で12時間充電し、0.2Cで電圧が1.0Vになるま
で放電する充放電を数サイクル行い、電池を活性化させ
た。次いで、電池の充放電を繰り返した。充電は、0.
1Cの電流値で12時間行った。放電は、0.2Cの電
流値で、端子電圧が1.0Vになるまで行った。そし
て、サイクル劣化率を以下の式で計算した。 サイクル劣化(%)= 100−{(300サイクル後
の放電容量÷最大放電容量)×100}
で12時間充電し、0.2Cで電圧が1.0Vになるま
で放電する充放電を数サイクル行い、電池を活性化させ
た。次いで、電池の充放電を繰り返した。充電は、0.
1Cの電流値で12時間行った。放電は、0.2Cの電
流値で、端子電圧が1.0Vになるまで行った。そし
て、サイクル劣化率を以下の式で計算した。 サイクル劣化(%)= 100−{(300サイクル後
の放電容量÷最大放電容量)×100}
【0055】また、充電は前述と同条件で行い、放電は
1.0Cの電流値で行う充放電を行った。さらに0.2
Cの電流値で放電を1回行い、容量確認を行った。そし
て、密閉電池の高率放電特性を以下の式で計算した。 高率放電特性(%)=(1.0C放電での放電容量/
0.2C放電での放電容量)×100
1.0Cの電流値で行う充放電を行った。さらに0.2
Cの電流値で放電を1回行い、容量確認を行った。そし
て、密閉電池の高率放電特性を以下の式で計算した。 高率放電特性(%)=(1.0C放電での放電容量/
0.2C放電での放電容量)×100
【0056】以下の実施例および比較例で使用した水素
吸蔵合金(核合金)の粒径は、いずれも75μm以下と
した。
吸蔵合金(核合金)の粒径は、いずれも75μm以下と
した。
【0057】《実施例1》2Lの反応槽に、硫酸アンモ
ニウム((NH4)2SO4)および水酸化ナトリウムを
それぞれ0.025mol/Lおよび0.05mol/
Lの濃度で含む水溶液を800mL注いだ。次いで、反
応槽に体心立方構造を有する水素吸蔵合金粉末Ti0.45
Cr0.43Mo0.12を10g加えた。同時に0.075m
ol/Lの硫酸ニッケル(NiSO4)水溶液、0.1
5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液、および0.1
5mol/Lのアンモニア水を定量ポンプを用いて反応
槽に連続的に供給し、反応槽内を継続的に撹拌して合金
粉末の表面に水酸化ニッケルを生成させた。生成した水
酸化ニッケル中のニッケル量が、加えた合金の重量に対
して10重量%になるまで硫酸ニッケル水溶液、水酸化
ナトリウム水溶液、およびアンモニア水液を添加し続け
た。
ニウム((NH4)2SO4)および水酸化ナトリウムを
それぞれ0.025mol/Lおよび0.05mol/
Lの濃度で含む水溶液を800mL注いだ。次いで、反
応槽に体心立方構造を有する水素吸蔵合金粉末Ti0.45
Cr0.43Mo0.12を10g加えた。同時に0.075m
ol/Lの硫酸ニッケル(NiSO4)水溶液、0.1
5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液、および0.1
5mol/Lのアンモニア水を定量ポンプを用いて反応
槽に連続的に供給し、反応槽内を継続的に撹拌して合金
粉末の表面に水酸化ニッケルを生成させた。生成した水
酸化ニッケル中のニッケル量が、加えた合金の重量に対
して10重量%になるまで硫酸ニッケル水溶液、水酸化
ナトリウム水溶液、およびアンモニア水液を添加し続け
た。
【0058】また、0.075mol/Lの硫酸ニッケ
ル水溶液の代わりに、0.075mol/Lの硫酸ニッ
ケル水溶液と0.075mol/Lの表1に示すA群元
素イオンを含む水溶液とを、表1に示す割合で金属元素
を含むように体積比9:1で混合した溶液を用いたこと
以外、前記と同様にして合金粉末の表面にA元素を含む
水酸化ニッケルの固溶体を生成させた。固溶体中のニッ
ケル量が、加えた合金100重量部に対して10重量部
になるまで混合液、水酸化ナトリウム水溶液、およびア
ンモニア水液を添加し続けた。
ル水溶液の代わりに、0.075mol/Lの硫酸ニッ
ケル水溶液と0.075mol/Lの表1に示すA群元
素イオンを含む水溶液とを、表1に示す割合で金属元素
を含むように体積比9:1で混合した溶液を用いたこと
以外、前記と同様にして合金粉末の表面にA元素を含む
水酸化ニッケルの固溶体を生成させた。固溶体中のニッ
ケル量が、加えた合金100重量部に対して10重量部
になるまで混合液、水酸化ナトリウム水溶液、およびア
ンモニア水液を添加し続けた。
【0059】
【表1】
【0060】得られた表面に水酸化ニッケルまたはその
固溶体を有する合金粉末は、水酸化ナトリウムを25重
量%含む60℃の水溶液中に1時間撹拌しながら浸漬す
るアルカリ処理を行った。その後、合金粉末を乾燥さ
せ、減圧下、650℃で10時間加熱処理し、各種電極
材料1−1〜1−6を得た。
固溶体を有する合金粉末は、水酸化ナトリウムを25重
量%含む60℃の水溶液中に1時間撹拌しながら浸漬す
るアルカリ処理を行った。その後、合金粉末を乾燥さ
せ、減圧下、650℃で10時間加熱処理し、各種電極
材料1−1〜1−6を得た。
【0061】《比較例1》体心立方構造を有する10g
の水素吸蔵合金粉末Ti0.45Cr0.43Mo0.12に、合金
重量の10重量%に相当する量のNiを無電解メッキで
被覆させた。そして、合金粉末を実施例1と同様の条件
で加熱し、電極材料1−7を得た。
の水素吸蔵合金粉末Ti0.45Cr0.43Mo0.12に、合金
重量の10重量%に相当する量のNiを無電解メッキで
被覆させた。そして、合金粉末を実施例1と同様の条件
で加熱し、電極材料1−7を得た。
【0062】実施例1の電極材料1−1〜1−6および
比較例1の電極材料1−7を用いて、上記の開放系電池
および密閉系電池を作製し、上記評価を行った。結果を
表2に示す。
比較例1の電極材料1−7を用いて、上記の開放系電池
および密閉系電池を作製し、上記評価を行った。結果を
表2に示す。
【0063】
【表2】
【0064】核合金の表面に水酸化ニッケルを被覆して
から加熱処理を行って外周合金層を形成した電極材料1
−1では、450mAh/g以上の容量が得られてい
る。これは、従来の核合金にNiの無電解メッキを施し
てから加熱処理を行って外周合金層を形成した比較例の
電極材料1−7と同等である。一方、サイクル劣化率
は、電極材料1−1の方が1−7よりも優れている。こ
れは、電極材料1−1の方が無電解メッキよりもニッケ
ルを核合金の表面に均一に被覆させることができたため
と考えられる。
から加熱処理を行って外周合金層を形成した電極材料1
−1では、450mAh/g以上の容量が得られてい
る。これは、従来の核合金にNiの無電解メッキを施し
てから加熱処理を行って外周合金層を形成した比較例の
電極材料1−7と同等である。一方、サイクル劣化率
は、電極材料1−1の方が1−7よりも優れている。こ
れは、電極材料1−1の方が無電解メッキよりもニッケ
ルを核合金の表面に均一に被覆させることができたため
と考えられる。
【0065】各種A群元素を含む固溶体を被覆してから
加熱処理を行って外周合金層を形成した電極材料1−2
〜1−6は、特に高率放電特性が優れている。これは、
A群元素の一部が外周合金層からアルカリ電解液に溶け
出して核合金の表層部に活性なニッケル層が形成された
ためと考えられる。
加熱処理を行って外周合金層を形成した電極材料1−2
〜1−6は、特に高率放電特性が優れている。これは、
A群元素の一部が外周合金層からアルカリ電解液に溶け
出して核合金の表層部に活性なニッケル層が形成された
ためと考えられる。
【0066】《実施例2》硫酸ニッケル水溶液と水酸化
ナトリウム水溶液を混合して水酸化ニッケルを沈降さ
せ、これをアルカリ処理して乾燥させた。得られた水酸
化ニッケルを20μm以下に粉砕した。アルカリ処理
は、沈降した水酸化ニッケルを80℃で25重量%のN
aOHを含む水溶液に撹拌しながら12時間浸漬するこ
とにより行った。
ナトリウム水溶液を混合して水酸化ニッケルを沈降さ
せ、これをアルカリ処理して乾燥させた。得られた水酸
化ニッケルを20μm以下に粉砕した。アルカリ処理
は、沈降した水酸化ニッケルを80℃で25重量%のN
aOHを含む水溶液に撹拌しながら12時間浸漬するこ
とにより行った。
【0067】浸漬処理後の水酸化ニッケル粉末を、体心
立方構造を有する水素吸蔵合金粉末Ti0.45Cr0.43M
o0.12に、水酸化ニッケル中のニッケル量が合金重量に
対して10重量%になるように加え、シータコンポーザ
(徳寿製)で混合攪拌した。その後、表面に水酸化ニッ
ケルを有する合金粉末を減圧下、600℃で6時間加熱
し、電極材料2−1を得た。
立方構造を有する水素吸蔵合金粉末Ti0.45Cr0.43M
o0.12に、水酸化ニッケル中のニッケル量が合金重量に
対して10重量%になるように加え、シータコンポーザ
(徳寿製)で混合攪拌した。その後、表面に水酸化ニッ
ケルを有する合金粉末を減圧下、600℃で6時間加熱
し、電極材料2−1を得た。
【0068】また、0.075mol/Lの硫酸ニッケ
ル水溶液の代わりに、0.075mol/Lの硫酸ニッ
ケル水溶液と0.075mol/Lの表3に示すA群元
素イオンを含む水溶液とを、表3に示す割合で金属元素
を含むように体積比9:1で混合した溶液を用いたこと
以外、前記と同様にしてA元素を含む水酸化ニッケルの
固溶体を沈降させ、これをアルカリ処理して乾燥させ
た。得られた水酸化ニッケルの固溶体を20μm以下に
粉砕した。アルカリ処理は、沈降した水酸化ニッケルの
固溶体を80℃で25重量%のNaOHを含む水溶液に
撹拌しながら12時間浸漬することにより行った。
ル水溶液の代わりに、0.075mol/Lの硫酸ニッ
ケル水溶液と0.075mol/Lの表3に示すA群元
素イオンを含む水溶液とを、表3に示す割合で金属元素
を含むように体積比9:1で混合した溶液を用いたこと
以外、前記と同様にしてA元素を含む水酸化ニッケルの
固溶体を沈降させ、これをアルカリ処理して乾燥させ
た。得られた水酸化ニッケルの固溶体を20μm以下に
粉砕した。アルカリ処理は、沈降した水酸化ニッケルの
固溶体を80℃で25重量%のNaOHを含む水溶液に
撹拌しながら12時間浸漬することにより行った。
【0069】
【表3】
【0070】浸漬処理後の固溶体粉末を、体心立方構造
を有する水素吸蔵合金粉末Ti0.45Cr0.43Mo
0.12に、固溶体中のニッケル量が合金重量に対して10
重量%になるように加え、シータコンポーザ(徳寿製)
で混合攪拌した。その後、表面に固溶体を有する合金粉
末を減圧下、650℃で10時間加熱し、電極材料2−
2〜2−6を得た。
を有する水素吸蔵合金粉末Ti0.45Cr0.43Mo
0.12に、固溶体中のニッケル量が合金重量に対して10
重量%になるように加え、シータコンポーザ(徳寿製)
で混合攪拌した。その後、表面に固溶体を有する合金粉
末を減圧下、650℃で10時間加熱し、電極材料2−
2〜2−6を得た。
【0071】一方、平均粒径5μmの酸化ニッケル粉末
を用意した。これを体心立方構造を有する水素吸蔵合金
粉末Ti0.45Cr0.43Mo0.12に、酸化ニッケル中のニ
ッケル量が合金重量に対して10重量%になるように加
え、シータコンポーザ(徳寿製)で混合攪拌した。その
後、表面に酸化ニッケルを有する合金粉末を減圧下、6
00℃で6時間加熱し、電極材料2−7を得た。
を用意した。これを体心立方構造を有する水素吸蔵合金
粉末Ti0.45Cr0.43Mo0.12に、酸化ニッケル中のニ
ッケル量が合金重量に対して10重量%になるように加
え、シータコンポーザ(徳寿製)で混合攪拌した。その
後、表面に酸化ニッケルを有する合金粉末を減圧下、6
00℃で6時間加熱し、電極材料2−7を得た。
【0072】電極材料2−1〜2−7を用いて、上記の
開放系電池および密閉系電池を作製し、上記評価を行っ
た。結果を表4に示す。
開放系電池および密閉系電池を作製し、上記評価を行っ
た。結果を表4に示す。
【0073】
【表4】
【0074】電極材料2−1〜2−7では、いずれも4
50mAh/g以上の放電容量が得られている。また、
サイクル劣化率も従来の電極材料と同等以上である。本
実施例のように機械的工程で水酸化ニッケルや酸化ニッ
ケル、またはそれらの固溶体を核合金の表面に付着させ
る方法は、無電解メッキを行う従来の方法よりも低コス
トである。また、A群元素を含む固溶体を用いた電極材
料2−2〜2−6では、実施例1と同様、高率放電特性
が優れている。
50mAh/g以上の放電容量が得られている。また、
サイクル劣化率も従来の電極材料と同等以上である。本
実施例のように機械的工程で水酸化ニッケルや酸化ニッ
ケル、またはそれらの固溶体を核合金の表面に付着させ
る方法は、無電解メッキを行う従来の方法よりも低コス
トである。また、A群元素を含む固溶体を用いた電極材
料2−2〜2−6では、実施例1と同様、高率放電特性
が優れている。
【0075】《実施例3》表5および6に示す各種組成
の水素吸蔵合金粉末を用いたこと以外、実施例1と同様
の操作を行って、電極材料3−1〜3−59を得た。そ
して、電極材料3−1〜3−59を用いて、上記の開放
系電池および密閉系電池を作製し、上記評価を行った。
結果を表7および8に示す。
の水素吸蔵合金粉末を用いたこと以外、実施例1と同様
の操作を行って、電極材料3−1〜3−59を得た。そ
して、電極材料3−1〜3−59を用いて、上記の開放
系電池および密閉系電池を作製し、上記評価を行った。
結果を表7および8に示す。
【0076】
【表5】
【0077】
【表6】
【0078】
【表7】
【0079】
【表8】
【0080】核合金の組成がTiaM1 bCrcM2 dL
e(M1はNb、MoおよびVよりなる群から選ばれた少
なくとも1種、M2はMn、Fe、Co、Cu、Zn、
Zr、Ag、Hf、Ta、W、Al、Si、C、N、P
およびBよりなる群から選ばれた少なくとも1種、Lは
希土類元素およびYよりなる群から選ばれた少なくとも
1種)で表され、0.3≦a≦0.6、0.05≦b≦
0.6、0.3≦c≦0.6、0≦d≦0.2、0≦e
≦0.03およびa+b+c+d+e=1.0を満たす
場合は、いずれも450mAh/g以上の放電容量が得
られている。また、サイクル劣化率および効率放電特性
も良好である。また、A群元素を含む固溶体を実施例1
と同様に核合金の表面に被覆させても同様の結果が得ら
れると考えられる。
e(M1はNb、MoおよびVよりなる群から選ばれた少
なくとも1種、M2はMn、Fe、Co、Cu、Zn、
Zr、Ag、Hf、Ta、W、Al、Si、C、N、P
およびBよりなる群から選ばれた少なくとも1種、Lは
希土類元素およびYよりなる群から選ばれた少なくとも
1種)で表され、0.3≦a≦0.6、0.05≦b≦
0.6、0.3≦c≦0.6、0≦d≦0.2、0≦e
≦0.03およびa+b+c+d+e=1.0を満たす
場合は、いずれも450mAh/g以上の放電容量が得
られている。また、サイクル劣化率および効率放電特性
も良好である。また、A群元素を含む固溶体を実施例1
と同様に核合金の表面に被覆させても同様の結果が得ら
れると考えられる。
【0081】《実施例4》表面に水酸化ニッケルを有す
る合金粉末のアルカリ処理の温度を10〜100℃の範
囲で変化させたこと以外、実施例1と同様の操作を行っ
て電極材料4−1〜4−5を得た。また、アルカリ処理
を行わなかったこと以外、実施例1と同様の操作を行っ
て電極材料4−6を得た。そして、電極材料4−1〜4
−6を用いて、上記の開放系電池および密閉系電池を作
製し、上記評価を行った。結果を表9に示す。
る合金粉末のアルカリ処理の温度を10〜100℃の範
囲で変化させたこと以外、実施例1と同様の操作を行っ
て電極材料4−1〜4−5を得た。また、アルカリ処理
を行わなかったこと以外、実施例1と同様の操作を行っ
て電極材料4−6を得た。そして、電極材料4−1〜4
−6を用いて、上記の開放系電池および密閉系電池を作
製し、上記評価を行った。結果を表9に示す。
【0082】
【表9】
【0083】アルカリ処理の温度が20〜80℃の場合
に、好ましい結果が得られている。処理温度が10℃で
は、水酸化ニッケル中に含まれている硫酸イオンや水分
の除去が不完全であると考えられる。一方、100℃で
は温度が高すぎて、核合金が腐食されてしまうと考えら
れる。アルカリ処理の効果は、A群元素を含む水酸化ニ
ッケルの固溶体を核合金の表面に生成させた場合も同様
の結果が得られると考えられる。
に、好ましい結果が得られている。処理温度が10℃で
は、水酸化ニッケル中に含まれている硫酸イオンや水分
の除去が不完全であると考えられる。一方、100℃で
は温度が高すぎて、核合金が腐食されてしまうと考えら
れる。アルカリ処理の効果は、A群元素を含む水酸化ニ
ッケルの固溶体を核合金の表面に生成させた場合も同様
の結果が得られると考えられる。
【0084】ここで、減圧下での加熱処理前の水酸化ニ
ッケルで被覆された水素吸蔵合金粉末の表面状態を図1
に示す。また、60℃でアルカリ処理を行ってから加熱
処理した合金粉末の表面状態を図2に示す。図2からニ
ッケルを含む外周合金層が核合金の表層部に均一に形成
されていることがわかる。また、アルカリ処理を行わず
に加熱処理した合金粉末の表面状態を図3に示す。図3
では加熱処理後の外周合金層がひび割れてしまい、核合
金の表面が部分的に露出している。
ッケルで被覆された水素吸蔵合金粉末の表面状態を図1
に示す。また、60℃でアルカリ処理を行ってから加熱
処理した合金粉末の表面状態を図2に示す。図2からニ
ッケルを含む外周合金層が核合金の表層部に均一に形成
されていることがわかる。また、アルカリ処理を行わず
に加熱処理した合金粉末の表面状態を図3に示す。図3
では加熱処理後の外周合金層がひび割れてしまい、核合
金の表面が部分的に露出している。
【0085】《実施例5》水酸化ニッケルのアルカリ処
理の温度を10〜100℃の範囲で変化させたこと以
外、実施例2と同様の操作を行って電極材料5−1〜5
−5を得た。また、アルカリ処理を行わなかったこと以
外、実施例2と同様の操作を行って電極材料5−6を得
た。そして、電極材料5−1〜5−6を用いて、上記の
開放系電池および密閉系電池を作製し、上記評価を行っ
た。結果を表10に示す。
理の温度を10〜100℃の範囲で変化させたこと以
外、実施例2と同様の操作を行って電極材料5−1〜5
−5を得た。また、アルカリ処理を行わなかったこと以
外、実施例2と同様の操作を行って電極材料5−6を得
た。そして、電極材料5−1〜5−6を用いて、上記の
開放系電池および密閉系電池を作製し、上記評価を行っ
た。結果を表10に示す。
【0086】
【表10】
【0087】本実施例では、実施例4と異なり、水酸化
ニッケル粉末のみをアルカリ処理したため、処理温度が
100℃でも比較的よい結果が得られた。A群元素を含
む水酸化ニッケルの固溶体を核合金の表面に付着させた
場合も同様の結果が得られると考えられる。
ニッケル粉末のみをアルカリ処理したため、処理温度が
100℃でも比較的よい結果が得られた。A群元素を含
む水酸化ニッケルの固溶体を核合金の表面に付着させた
場合も同様の結果が得られると考えられる。
【0088】《実施例6》0.075mol/Lの硫酸
ニッケル水溶液の代わりに、0.075mol/Lの硫
酸ニッケル水溶液と0.075mol/LのMnイオン
を含む水溶液とを、NiイオンとMnイオンを表11に
示す割合で含むように混合した溶液を用いたこと以外、
実施例1と同様にして合金粉末の表面にMnを含む水酸
化ニッケルの固溶体を生成させた。このとき固溶体中の
ニッケル量が加えた合金重量に対して10重量%になる
まで、混合液、水酸化ナトリウム水溶液およびアンモニ
ア水液を添加し続けた。得られた表面にMnを含む水酸
化ニッケルの固溶体を有する合金粉末を25重量%の水
酸化ナトリウムを含む60℃の水溶液中に1時間撹拌し
ながら浸漬した。その後、粉末を乾燥させ、減圧下、6
50℃で10時間加熱して、電極材料6−1〜6−6を
得た。そして、電極材料6−1〜6−6を用いて、上記
の開放系電池および密閉系電池を作製し、上記評価を行
った。結果を表11に示す。
ニッケル水溶液の代わりに、0.075mol/Lの硫
酸ニッケル水溶液と0.075mol/LのMnイオン
を含む水溶液とを、NiイオンとMnイオンを表11に
示す割合で含むように混合した溶液を用いたこと以外、
実施例1と同様にして合金粉末の表面にMnを含む水酸
化ニッケルの固溶体を生成させた。このとき固溶体中の
ニッケル量が加えた合金重量に対して10重量%になる
まで、混合液、水酸化ナトリウム水溶液およびアンモニ
ア水液を添加し続けた。得られた表面にMnを含む水酸
化ニッケルの固溶体を有する合金粉末を25重量%の水
酸化ナトリウムを含む60℃の水溶液中に1時間撹拌し
ながら浸漬した。その後、粉末を乾燥させ、減圧下、6
50℃で10時間加熱して、電極材料6−1〜6−6を
得た。そして、電極材料6−1〜6−6を用いて、上記
の開放系電池および密閉系電池を作製し、上記評価を行
った。結果を表11に示す。
【0089】
【表11】
【0090】Niを80モル%以上およびMnを0〜2
0mol%含む固溶体を核合金の表面に生成させた場合
に、良好なサイクル特性および高率放電特性が得られて
いる。一方、Mnが25mol%以上含まれる場合に
は、外周合金層内に残存するMnが多くなりすぎて、容
量が低下するものと考えられる。Mn以外のA群元素を
水酸化ニッケル中に含ませた場合も同様の結果が得られ
ると考えられる。
0mol%含む固溶体を核合金の表面に生成させた場合
に、良好なサイクル特性および高率放電特性が得られて
いる。一方、Mnが25mol%以上含まれる場合に
は、外周合金層内に残存するMnが多くなりすぎて、容
量が低下するものと考えられる。Mn以外のA群元素を
水酸化ニッケル中に含ませた場合も同様の結果が得られ
ると考えられる。
【0091】《実施例7》水酸化ニッケル中のニッケル
量が水素吸蔵合金の重量に対して3〜25重量%になる
ように合金粉末の表面に水酸化ニッケルを生成させたこ
と以外、実施例1と同様の操作を行って、電極材料7−
1〜7−5を得た。そして、電極材料7−1〜7−5を
用いて、上記の開放系電池および密閉系電池を作製し、
上記評価を行った。結果を表12に示す。
量が水素吸蔵合金の重量に対して3〜25重量%になる
ように合金粉末の表面に水酸化ニッケルを生成させたこ
と以外、実施例1と同様の操作を行って、電極材料7−
1〜7−5を得た。そして、電極材料7−1〜7−5を
用いて、上記の開放系電池および密閉系電池を作製し、
上記評価を行った。結果を表12に示す。
【0092】
【表12】
【0093】合金重量に対して3重量%のニッケルを含
む水酸化ニッケルを生成させた合金では、高率放電特性
が不充分となっている。これは、加熱処理によって形成
された外周合金層の厚さが薄いためと考えられる。合金
重量に対して5〜20重量%のニッケルを含む水酸化ニ
ッケルを生成させた合金では、良好な放電容量や高率放
電特性が得られている。しかしながら、それ以上に水酸
化ニッケル量を増やしてしまうと、放電容量が著しく減
少している。これは、外周合金層が厚くなりすぎたため
と考えられる。A群元素を含む水酸化ニッケルの固溶体
を合金粒子の表面に生成させた場合も同様の結果が得ら
れると考えられる。
む水酸化ニッケルを生成させた合金では、高率放電特性
が不充分となっている。これは、加熱処理によって形成
された外周合金層の厚さが薄いためと考えられる。合金
重量に対して5〜20重量%のニッケルを含む水酸化ニ
ッケルを生成させた合金では、良好な放電容量や高率放
電特性が得られている。しかしながら、それ以上に水酸
化ニッケル量を増やしてしまうと、放電容量が著しく減
少している。これは、外周合金層が厚くなりすぎたため
と考えられる。A群元素を含む水酸化ニッケルの固溶体
を合金粒子の表面に生成させた場合も同様の結果が得ら
れると考えられる。
【0094】《実施例8》実施例1と同様の方法で水素
吸蔵合金粉末の表面に水酸化ニッケルを生成させた後、
実施例1と同様の条件でアルカリ処理を行い、減圧下ま
たは還元雰囲気下、400〜800℃で、2〜60時間
加熱処理を行い、各種電極材料を得た。そして、得られ
た電極材料を用いて、上記の開放系電池および密閉系電
池を作製し、上記評価を行った。結果を表13〜17に
示す。評価結果が不充分な場合は表13〜17に×を付
してある。
吸蔵合金粉末の表面に水酸化ニッケルを生成させた後、
実施例1と同様の条件でアルカリ処理を行い、減圧下ま
たは還元雰囲気下、400〜800℃で、2〜60時間
加熱処理を行い、各種電極材料を得た。そして、得られ
た電極材料を用いて、上記の開放系電池および密閉系電
池を作製し、上記評価を行った。結果を表13〜17に
示す。評価結果が不充分な場合は表13〜17に×を付
してある。
【0095】
【表13】
【0096】
【表14】
【0097】
【表15】
【0098】
【表16】
【0099】
【表17】
【0100】400℃の加熱処理では、加熱時間を60
時間まで長くしても約240mAh/gまでしか容量が
増加していない。これ以上長く加熱すればまだ容量が増
加する可能性はあると思われるが、実用的ではない。5
00〜700℃の加熱処理では、それぞれ処理時間は異
なるが、450mAh/g以上の放電容量が得られてい
る。高温になるほど加熱時間は短時間で済む傾向があ
る。また、低温で長時間の加熱を行うよりも高温で短時
間の加熱を行った方が、高率放電特性が優れていた。処
理温度が800℃まで高くなると放電容量が減少した
が、これは核合金の体心立方構造が崩れたためと考えら
れる。加熱処理の雰囲気としては、還元雰囲気よりも減
圧雰囲気の方が僅かによい結果が得られたが、大きな差
はなかった。
時間まで長くしても約240mAh/gまでしか容量が
増加していない。これ以上長く加熱すればまだ容量が増
加する可能性はあると思われるが、実用的ではない。5
00〜700℃の加熱処理では、それぞれ処理時間は異
なるが、450mAh/g以上の放電容量が得られてい
る。高温になるほど加熱時間は短時間で済む傾向があ
る。また、低温で長時間の加熱を行うよりも高温で短時
間の加熱を行った方が、高率放電特性が優れていた。処
理温度が800℃まで高くなると放電容量が減少した
が、これは核合金の体心立方構造が崩れたためと考えら
れる。加熱処理の雰囲気としては、還元雰囲気よりも減
圧雰囲気の方が僅かによい結果が得られたが、大きな差
はなかった。
【0101】実施例1〜8で得られた電極材料の結晶構
造をX線回折により分析した。X線回折測定は以下の条
件で行った。管球はCuを用い、管電圧を50kV、管
電流を150mA、スキャン速度を5゜/分、測定範囲
を2θ=20〜80°とした。X線回折パターンを分析
した結果、加熱処理により形成された外周合金層は体心
立方構造を有しており、高率放電特性に優れた電極材料
では、TiNiの結晶構造に帰属されるピーク強度が強
くなる傾向があった。
造をX線回折により分析した。X線回折測定は以下の条
件で行った。管球はCuを用い、管電圧を50kV、管
電流を150mA、スキャン速度を5゜/分、測定範囲
を2θ=20〜80°とした。X線回折パターンを分析
した結果、加熱処理により形成された外周合金層は体心
立方構造を有しており、高率放電特性に優れた電極材料
では、TiNiの結晶構造に帰属されるピーク強度が強
くなる傾向があった。
【0102】
【発明の効果】本発明によれば、従来の方法よりも低コ
ストで、同等以上の容量を有し、サイクル特性に優れた
水素吸蔵合金電極用材料を得ることができる。
ストで、同等以上の容量を有し、サイクル特性に優れた
水素吸蔵合金電極用材料を得ることができる。
【図1】水酸化ニッケルで被覆された水素吸蔵合金粉末
の表面状態を示す図である。
の表面状態を示す図である。
【図2】アルカリ処理後に加熱処理した水素吸蔵合金粉
末の表面状態を示す図である。
末の表面状態を示す図である。
【図3】アルカリ処理を行わずに加熱処理した水素吸蔵
合金粉末の表面状態を示す図である。
合金粉末の表面状態を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C23C 26/00 C23C 26/00 C H01M 4/24 H01M 4/24 J 10/30 10/30 Z (72)発明者 岡田 行広 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 4K018 AA06 BA20 BC28 BC35 BD07 4K044 AA06 AB01 BA06 BA12 BC02 CA04 CA16 CA23 CA62 5H028 AA05 BB03 BB05 BB15 EE05 HH01 HH08 5H050 AA07 AA08 AA19 BA14 CA03 CB18 DA03 DA09 EA12 FA04 GA02 GA13 GA22 GA27 HA01 HA02 HA14
Claims (15)
- 【請求項1】 少なくともTiを含み、体心立方の結晶
構造を有する水素吸蔵合金からなる核合金の表面に水酸
化ニッケルおよび酸化ニッケルよりなる群から選ばれた
少なくとも1種を付与する第1の工程、ならびに表面に
水酸化ニッケルおよび/または酸化ニッケルを有する核
合金を減圧下または還元雰囲気中で加熱処理することに
より、核合金と、水酸化ニッケルおよび/または酸化ニ
ッケル中のニッケルとを反応させ、核合金の表層部にニ
ッケルを含む外周合金層を形成する第2の工程を有する
水素吸蔵合金電極用材料の製造方法。 - 【請求項2】 第1の工程で核合金の表面に付与された
水酸化ニッケルおよび/または酸化ニッケル中のニッケ
ル量が、核合金の100重量部あたり5〜20重量部で
ある請求項1記載の水素吸蔵合金電極用材料の製造方
法。 - 【請求項3】 第1の工程において、核合金を、Niイ
オンを含む溶液および苛性アルカリで処理して、核合金
の表面に水酸化ニッケルを生成させることにより、核合
金の表面に水酸化ニッケルを付与する請求項1記載の水
素吸蔵合金電極用材料の製造方法。 - 【請求項4】 第1の工程と第2の工程の間に、表面に
水酸化ニッケルを有する核合金を20〜80℃のアルカ
リ溶液中に0.5〜2時間浸漬する工程を有する請求項
3記載の水素吸蔵合金電極用材料の製造方法。 - 【請求項5】 第1の工程において、核合金を、水酸化
ニッケルおよび/または酸化ニッケルの粉末と混合して
剪断力を付与し、核合金の表面に水酸化ニッケルおよび
/または酸化ニッケルを付着させることにより、核合金
の表面に水酸化ニッケルおよび/または酸化ニッケルを
付与する請求項1記載の水素吸蔵合金電極用材料の製造
方法。 - 【請求項6】 第1の工程で用いる前に、水酸化ニッケ
ルの粉末を、20℃以上のアルカリ溶液中に0.5〜2
4時間浸漬する工程を有する請求項5記載の水素吸蔵合
金電極用材料の製造方法。 - 【請求項7】 少なくともTiを含み、体心立方の結晶
構造を有する水素吸蔵合金からなる核合金の表面に、Z
n、Al、Fe、MnおよびCuよりなるA群から選ば
れた少なくとも1種の元素を含む水酸化ニッケルの固溶
体および酸化ニッケルの固溶体よりなる群から選ばれた
少なくとも1種を付与する第1の工程、ならびに表面に
水酸化ニッケルの固溶体および/または酸化ニッケルの
固溶体を有する核合金を、減圧下または還元雰囲気中で
加熱処理することにより、核合金と、水酸化ニッケルの
固溶体および/または酸化ニッケルの固溶体中のニッケ
ルおよびA群元素とを反応させ、核合金の表層部にニッ
ケルおよびA群元素を含む外周合金層を形成する第2の
工程を有する水素吸蔵合金電極用材料の製造方法。 - 【請求項8】 第1の工程で表面に付与された水酸化ニ
ッケルの固溶体および/または酸化ニッケルの固溶体中
のニッケル量が、核合金の100重量部あたり5〜20
重量部である請求項7記載の水素吸蔵合金電極用材料の
製造方法。 - 【請求項9】 水酸化ニッケルの固溶体および/または
酸化ニッケルの固溶体中に含まれる金属元素のうち、A
群元素の割合が、20モル%以下である請求項7記載の
水素吸蔵合金電極用材料の製造方法。 - 【請求項10】 第1の工程において、核合金を、Ni
イオンおよびA群から選ばれた少なくとも1種の元素の
イオンを含む溶液ならびに苛性アルカリで処理して、核
合金の表面にA群元素を含む水酸化ニッケルの固溶体を
生成させることにより、核合金の表面に水酸化ニッケル
の固溶体を付与する請求項7記載の水素吸蔵合金電極用
材料の製造方法。 - 【請求項11】 第1の工程と第2の工程の間に、表面
に水酸化ニッケルの固溶体を有する核合金を20〜80
℃のアルカリ溶液中に0.5〜2時間浸漬する工程を有
する請求項10記載の水素吸蔵合金電極用材料の製造方
法。 - 【請求項12】 第1の工程において、核合金を、A群
元素を含む水酸化ニッケルの固溶体および/または酸化
ニッケルの固溶体の粉末と混合して剪断力を付与し、核
合金の表面に水酸化ニッケルの固溶体および/または酸
化ニッケルの固溶体を付着させることにより、核合金の
表面に水酸化ニッケルの固溶体および/または酸化ニッ
ケルの固溶体を付与する請求項7記載の水素吸蔵合金電
極用材料の製造方法。 - 【請求項13】 第1の工程で用いる前に、水酸化ニッ
ケルの固溶体の粉末を、20℃以上のアルカリ溶液中に
0.5〜24時間浸漬する工程を有する請求項12記載
の水素吸蔵合金電極用材料の製造方法。 - 【請求項14】 水素吸蔵合金の組成が、一般式: TiaM1 bCrcM2 dLe (M1はNb、MoおよびVよりなる群から選ばれた少
なくとも1種、M2はMn、Fe、Co、Cu、Zn、
Zr、Ag、Hf、Ta、W、Al、Si、C、N、P
およびBよりなる群から選ばれた少なくとも1種、Lは
希土類元素およびYよりなる群から選ばれた少なくとも
1種であって、0.3≦a≦0.6、0.05≦b≦
0.6、0.3≦c≦0.6、0≦d≦0.2、0≦e
≦0.03およびa+b+c+d+e=1.0をすべて
満たす)で表される請求項1または7記載の水素吸蔵合
金電極用材料の製造方法。 - 【請求項15】 第2の工程において、加熱処理を50
0〜700℃で、3〜48時間行う請求項1または7記
載の水素吸蔵合金電極用材料の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001019191A JP2002231237A (ja) | 2001-01-26 | 2001-01-26 | 水素吸蔵合金電極用材料の製造方法 |
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001019191A JP2002231237A (ja) | 2001-01-26 | 2001-01-26 | 水素吸蔵合金電極用材料の製造方法 |
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002231237A true JP2002231237A (ja) | 2002-08-16 |
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ID=18885110
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|---|---|---|---|
| JP2001019191A Pending JP2002231237A (ja) | 2001-01-26 | 2001-01-26 | 水素吸蔵合金電極用材料の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2002231237A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002363605A (ja) * | 2001-06-11 | 2002-12-18 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 水素吸蔵合金の製造方法 |
| JP2006188737A (ja) * | 2005-01-07 | 2006-07-20 | Toyota Motor Corp | 水素吸蔵合金 |
| CN105406032A (zh) * | 2015-12-28 | 2016-03-16 | 吉林大学 | 储氢合金与纳米多孔镍复合材料(HSAs/NPNi)的制备方法及其应用 |
| JP2018070931A (ja) * | 2016-10-27 | 2018-05-10 | トヨタ自動車株式会社 | 負極材料および電池 |
-
2001
- 2001-01-26 JP JP2001019191A patent/JP2002231237A/ja active Pending
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| JP2006188737A (ja) * | 2005-01-07 | 2006-07-20 | Toyota Motor Corp | 水素吸蔵合金 |
| CN105406032A (zh) * | 2015-12-28 | 2016-03-16 | 吉林大学 | 储氢合金与纳米多孔镍复合材料(HSAs/NPNi)的制备方法及其应用 |
| JP2018070931A (ja) * | 2016-10-27 | 2018-05-10 | トヨタ自動車株式会社 | 負極材料および電池 |
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