JP2002230860A - 光磁気ヘッド及びそれを用いた光磁気記録装置 - Google Patents

光磁気ヘッド及びそれを用いた光磁気記録装置

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JP2002230860A JP2001311887A JP2001311887A JP2002230860A JP 2002230860 A JP2002230860 A JP 2002230860A JP 2001311887 A JP2001311887 A JP 2001311887A JP 2001311887 A JP2001311887 A JP 2001311887A JP 2002230860 A JP2002230860 A JP 2002230860A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 対物レンズの光学特性を阻害することなく、
磁気コイルを有効に放熱することができる光磁気ヘッド
を提供する。 【解決手段】 光磁気記録ヘッドは透明基板3の光磁気
ディスクと対向する面3a上に磁気コイル15を有す
る。面3a上には磁気コイル15の外側にヒートシンク
層80を備える。面3aと逆の面3bには対物レンズが
支持される。磁気コイル15で発生した熱はヒートシン
ク層80を介して光磁気ディスクと基板3との間の空間
に放熱される。光磁気ディスクが回転することにより発
生する気流により放熱が促進される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高NAの対物レン
ズを用いて光磁気記録媒体に情報を記録するための光磁
気記録装置及びそれに用いられる光磁気ヘッドに関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、マルチメディア化に対応して、大
量データを高密度で記録し、かつ高速に記録及び再生す
ることができる光記録媒体が使用されている。この光記
録媒体には、コンパクトディスクのようにディスク形成
時に情報がディスク上にピットとして予め記録された再
生専用媒体、CD−Rのように一度だけ記録を可能とし
た追記形媒体、及び光磁気記録方式や相変化記録方式を
用いて何度でもデータを書換えられる書換え形媒体があ
る。
【0003】これら光記録媒体のうち、高転送レートを
要求される分野では、主に光磁気記録媒体が用いられて
いる。この光磁気記録媒体を記録及び再生するときに
は、レーザ光をレンズで回折限界にまで絞り込んで光磁
気記録媒体に照射する。このレーザ光照射により光磁気
記録媒体上に形成された光スポットのサイズは、レーザ
光の波長をλ、レンズの開口数をNAとすると、λ/N
A程度となる。
【0004】より高密度な、すなわちより小さいパター
ンを記録または再生するためには、より小さいレーザ光
スポットが必要となる。光スポットを小さくするために
は、上式よりレーザ光波長(λ)を小さくするかあるいは
レンズの開口数(NA)を大きくすることが考えられる。
レンズの開口数(NA)は、レンズの絞り半角をθとする
とNA=sinθとあらわされ、1より小さい値となる。現
在市販されている光記録装置において使用されている対
物レンズのNAは大きくとも0.6程度である。このよ
うにNAの値が0.6程度に制限されているのは、NA
が大きくなるにつれて対物レンズの光軸がディスク面に
対して傾いたときに発生するコマ収差および非点収差が
大きくなるからである。この問題を解決するためには、
光が光磁気記録媒体の光磁気記録層に到達する前に透過
するディスクの透明基板の厚みを薄くする必要がある。
しかし、基板の厚みを薄くすると基板の剛性の低下から
ディスクの面振れが大きくなり、基板が対物レンズの光
軸に対して傾くために、前述の収差が発生することにな
る。
【0005】そこで、光をディスクに照射する際に、デ
ィスクの基板とは反対側、いわゆる膜面側から入射する
ことが考えられている。このように膜面入射方式を採用
したとしても、高NAの対物レンズを用いた場合に種々
の問題が残っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】例えば、光磁気記録装
置において、光学系と磁気コイルを一体にした光磁気ヘ
ッドが知られている。このような光磁気ヘッドは高NA
のレンズを用いて光磁気記録層に情報を記録するのに有
効となる。しかしながら、照射された光が磁気コイルを
加熱するために、特に高周波数の変調磁界を印加して記
録する際に記録特性を悪化させることになる。特開平1
1−316986号は、コイル支持部材とコイルとの間
に熱伝導膜を備えた光ヘッドを開示している。熱伝導膜
はコイル支持部材の熱伝導度よりも少なくとも数倍以上
の熱伝導度を有するために、コイルに発生する熱を熱伝
導膜を介して対物レンズに効率良く伝播してコイルの温
度上昇を抑制することができることが開示されている。
しかしながら、対物レンズに熱を伝播させると、レンズ
の熱膨張によりレンズの光学特性を劣化させるという問
題が生じる。
【0007】また、光磁気ヘッドは、通常、2種類のレ
ンズを組み合わせて対物レンズ系として用いており、高
NAのレンズを対物レンズに用いた場合には、それらの
レンズの光軸のずれによる波面収差が発生し易くなる。
かかる波面収差は、再生信号特性を低下させるため、対
物レンズ系の2種類のレンズの光軸を互いに高精度に合
わせこむ必要がある。
【0008】本発明は、前記従来技術の問題点を解決す
るためになされたものであり、その第1の目的は、対物
レンズの光学特性を阻害することなく、コイルを有効に
放熱することができる光磁気ヘッド及びそれを用いた光
磁気記録装置を提供することにある。
【0009】本発明の第2の目的は、光磁気ヘッドにお
ける対物レンズ系を構成する2つのレンズの光軸を高精
度に合わせて収差の発生を有効に防止することができる
光磁気ヘッド及びそれを用いた光磁気記録装置を提供す
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の態様に従
えば、情報記録媒体に情報を記録するために用いられる
光磁気記録ヘッドであって、前記情報記録媒体に光を集
光するためのレンズと;互いに平行な第1面及び第2面
を有し、第1面上に上記レンズを支持する基板と;上記
基板の第2面上に設けられた磁気コイルと;上記基板の
第2面上に設けられ、上記磁気コイルで発生した熱を放
熱するための放熱部材とを備える光磁気ヘッドが提供さ
れる。
【0011】本発明の光磁気ヘッドでは放熱部材が第2
面上に設けられているので、磁気コイルが光照射により
加熱してもその熱をレンズが設けられている基板の第1
面側に逃がすことがない。それゆえ、レンズ、特に0.
6≦NAの高NAの対物レンズの熱膨張を防止してレン
ズの光学特性を良好に維持することができる。一方、第
2面上に設けられた放熱部材は、磁気コイル及びその近
傍で発生した熱を、光磁気ヘッドと情報記録媒体の間の
空間に放熱することができる。特に、情報記録媒体は光
磁気ヘッドに対して、通常1m/s以上の線速度で回転
移動しているために、放熱部材はこの回転移動により発
生する気流により効率良く冷却される。
【0012】本発明において、放熱部材が、上記レンズ
の光軸方向において磁気コイルよりも情報記録媒体に近
い位置に設けられていること望ましい。特に、放熱部材
が、情報記録媒体と対向するように光磁気ヘッド上で露
出していると、情報記録媒体の回転移動により発生する
気流によって一層有効に冷却される。放熱部材が磁気コ
イルの外側に設けられていてもよい。
【0013】本発明において、上記基板はガラス平板に
し得る。第1面及び第2面が互いに平行なガラス平板を
用いることにより、対物レンズの光射出面が平坦化され
ている場合には、ガラス基板をレンズの光軸に対して正
確に直角に配置することが容易となり、ガラス平板通過
後の光路の調整が容易となる。
【0014】光磁気ヘッドにおいて良好な光ビームを得
るためには、レンズと支持基板を接着する際、接着層の
厚みを一定に制御する必要がある。レンズと支持基板と
の間にスペーサとなる支持パッドを設けることによっ
て、接着層厚みを一定に制御することができる。これに
より、支持基板をレンズの光軸に対して正確に直角に配
置することが容易となり、良好な光ビームが光磁気ディ
スク上で得られる。支持パッドは金属で構成することが
好ましい。金属にすることにより、コイルの端子をメッ
キする工程で同時に支持パッドを形成できるからであ
る。また、パッドを接着剤を用いて接着するとき、接着
剤はディスク基板表面(第2面)とレンズ光射出側端面
と間の部分(光透過部)に充填しても良く、この場合、
接着剤はレンズ及び基板の屈折率に近い屈折率を有する
ものを選択するのが望ましい。この部分に接着剤を充填
せずに空隙を形成する場合には、レンズ光射出側端面と
基板の第1面にはガラスと空隙との間で発生する光の界
面反射を防止するために反射防止膜を形成し得る。
【0015】上記基板の第2面に突出部または保護パッ
ドを設けてもよい。ディスク上にゴミが付着していて
も、突出部または保護パッドにより磁気コイル及び磁気
コイルの中央に設けられた光透過部が保護され、耐久性
の高い光磁気ヘッドを提供することができる。保護パッ
ドは種々の樹脂材料から形成し得る。
【0016】突出部の表面に酸化シリコンや窒化シリコ
ン、ジルコニア、ダイヤモンドライクカーボンなどの保
護膜を形成することによりさらに耐久性に優れた光磁気
ヘッドを提供できる。
【0017】本発明の光磁気ヘッドにおいて、上記レン
ズより上記支持基板が基板面方向において大きな面積を
有することが望ましい。このようにすると、基板の第1
面からコイルの端子を取り出すことが可能であり、ディ
スク面と近接する基板の第2面からコイルの端子がはみ
出すことがない。また、上記コイルは光軸方向に2層以
上積層され得る。コイルを2層以上積層させるには、例
えば、同一面(層)上で螺旋状コイルを外側から内側に
向かって形成した後(第1層形成)、内周端を光軸方向
の上方(又は下方)に折り曲げて延在させ、さらに外周
方向に折り曲げて螺旋状に延在させればよい(第2層形
成)。そして、コイルの第2層の外周端を基板に予め形
成したスルーホールを通じて基板の第1面に引出すこと
ができる。
【0018】上記基板の第2面と上記コイルとの間に、
光透過用の開口部が形成された第1軟磁性層が設けても
良い。軟磁性層はコイル中心の光透過部を除く支持基板
面のほぼ全面に形成し得る。軟磁性層を設けることによ
りコイルに発生した熱が軟磁性層を通じて拡散し易くな
る。また、軟磁性層はコイルで発生する磁界を増大させ
る役割も果たす。さらに、第1軟磁性層に加えて、コイ
ルのディスク側に、光透過用の開口部が形成された第2
軟磁性層を設け得る。
【0019】第1及び第2軟磁性層を設ける場合には、
第2軟磁性層の光透過用の開口部の面積をA、第1軟磁
性層の光透過用の開口部の面積をBとした時にAがBよ
り大きいことが好ましい。AがBとほぼ同じであると、
コイルの近傍での磁界が大きくなり、コイルの中心位
置、すなわち、ディスク上の光スポット中心において磁
界があまり大きくならない。これに対して、AをBより
大きくすることで、コイルの中心位置まで磁界を強くす
ることが可能となる。しかし、AをBより極端に大きく
すると、上記効果が薄れる。このため、1.2≦A/B
≦3.2が特に好ましい。
【0020】軟磁性層はコイルを覆うように長方形状に
することが好ましい。これはコイルのディスク面あるい
はその反対面に形成する軟磁性層の透磁率の制御を容易
にするためである。または、軟磁性層を複数に分割して
短冊状にしても同様の効果が得られる。
【0021】本発明の第2の態様に従えば、情報記録媒
体に情報を記録するための光磁気記録装置であって、光
源と;光源からの光を上記情報記録媒体に照射して情報
を記録するための光磁気ヘッドと;上記情報記録媒体か
らの戻る光を検出する検出系と;を備え、上記光磁気ヘ
ッドが、前記情報記録媒体に光を集光するためのレンズ
と;互いに平行な第1面及び第2面を有し、第1面上に
上記レンズを支持する基板と;上記基板の第2面上に設
けられた磁気コイルと;上記基板の第2面上に設けら
れ、上記磁気コイルで発生した熱を放熱するための放熱
部材とを備える光磁気記録装置が提供される。
【0022】本発明の光磁気記録装置は、フォーカスサ
ーボとトラッキングサーボを同時に行う2次元アクチュ
エータを備えることが望ましい。この場合、2次元アク
チュエータに磁気コイルが設けられた基板を設置するこ
とが好ましい。この構造にすることにより、ディスクの
面振れ、偏心に追従してレンズを移動させて光ビームの
集光位置を変えた場合でも、光ビームが集光している記
録膜に安定に磁界が印加できる。レンズの開口数(NA)
は0.7〜0.95にし得る。なお、超高密度記録のた
めに、NAが1以上の固体イマージョンレンズを用い得
る。
【0023】上記光磁気ヘッドは浮上スライダ上に装着
して、浮上型ヘッドとすることができる。この場合、ス
ライダの表面に浮上用の溝を形成し得る。
【0024】情報記録媒体としては、例えば、トラック
ピッチが0.9μm以下のランド記録もしくはグルーブ
記録が行えるように、ランドもしくはグルーブを設けた
基板上に、少なくとも反射膜、記録層、透明誘電体層
を、この順に積層した光磁気記録媒体を用い得る。な
お、本明細書において用語「光磁気記録装置」とは、記
録のみならず再生機能をも有する装置を意図している。
【0025】本発明の第3の態様に従えば、情報記録媒
体に情報を記録するために用いられる光磁気記録ヘッド
であって、上記情報記録媒体に光を集光するための共通
の光軸を有する第1レンズ及び第2レンズと;第1レン
ズを保持する第1レンズホルダと;第2レンズを保持す
る第2レンズホルダと;第1レンズホルダと第2レンズ
ホルダ間に設けられ、第1レンズの光軸に垂直な方向に
第1レンズホルダを第2レンズホルダに対して相対移動
するための第1アクチュエータと;第1面及び第2面を
有し、第1面上に第1レンズホルダ及び第2レンズホル
ダが配置される基板と;上記基板の第2面上に設けられ
た磁気コイルと;を備える光磁気ヘッドが提供される。
【0026】上記光磁気ヘッドでは、第1アクチュエー
タにより第1レンズホルダを第2レンズホルダに対して
相対移動して第1レンズと第2レンズの光軸を正確に合
わせ込むことができる。それゆえ、高NAのレンズを第
2レンズに用いても波面収差の発生を防止することがで
きる。第1レンズと第2レンズの光軸のずれは、第1ア
クチュエータにより第1レンズホルダを第2レンズホル
ダに対して相対移動しながら、情報記録媒体からの再生
信号を検出することによって検出することができる。
【0027】上記光磁気ヘッドがピックアップ型のヘッ
ドの場合は、さらに、上記光軸方向に第1レンズホルダ
を第2レンズホルダに対して相対移動するための第2ア
クチュエータを備えるのが好ましい。
【0028】また、上記基板の第2面に保護パッドを設
け得る。この場合、保護パッドが少なくとも上記基板の
第2面の4つのコーナーを覆っていることが好ましい。
保護パッドは、基板の第2面の外周部の全体を覆ってい
ても良く、また、四隅だけに孤立したパッドを設けても
良い。パッドは、基板の第2面に貼り付けてもよく、あ
るいは基板にはめ込んでも良い。
【0029】保護パッドの材料として、ポリエチレン、
ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポ
リアクリレート、ポリメタクリレート、ABS樹脂、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリアセタール、ポリアリレ
ート、ナイロン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルア
ミド、フェノール樹脂、パーフロロポリエチレンなどの
フッ素樹脂等が挙げられる。
【0030】本発明の第4の態様に従えば、情報記録媒
体に情報を記録するための光磁気記録装置であって、光
源と;上記光源からの光を上記情報記録媒体に照射して
情報を記録するための光磁気ヘッドと;上記情報記録媒
体から戻る光を検出する検出系と;を備え、上記光磁気
ヘッドが、上記情報記録媒体に光を集光するための第1
レンズ及び第2レンズと;第1レンズを保持する第1レ
ンズホルダと;第2レンズを保持する第2レンズホルダ
と;第1レンズホルダと第2レンズホルダ間に設けら
れ、上記光軸に垂直な方向に第1レンズホルダを第2レ
ンズホルダに対して相対移動するための第1アクチュエ
ータと;第1面及び第2面を有し、第1面上に第2レン
ズを支持する基板と;上記基板の第2面上に設けられた
磁気コイルと;を備える光磁気記録装置が提供される。
上記光磁気記録装置は、さらに、第1レンズホルダを第
2レンズホルダに対して上記光軸方向に相対移動するた
めの第2アクチュエータを備え得る。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体例を図面を参
照しながら説明する。
【0032】実施例1 図1に示したように、本発明に従う光磁気ヘッド100
は、その下方に配置された光磁気ディスク5に光照射し
つつ磁界を印加することによって情報を記録するために
用いられ、2枚の組合せレンズ1,2で構成された対物
レンズ系と、レンズ1を保持するレンズホルダ7b及び
レンズ2を保持するレンズホルダ7aと、磁気コイル4
を有するコイル支持基板3とを含む。
【0033】基板3のディスク側の面3aには後に詳述
する磁気コイル4が埋設されている。基板3のレンズ側
の面3bにはレンズ支持用パッド8を介してレンズ2が
配置されている。レンズ2は、レンズ2はその光射出
部、すなわち、基板3の面3bと対向する面2aは平面
であり、面2aの反対側は凸球面となるように加工され
ている。レンズ2は、円筒状のレンズホルダ7a(ホル
ダ外枠)の底面に形成された開口部内に保持されてい
る。
【0034】レンズ1は、両面が凸球面であり、外周部
に平坦部が形成された凸レンズであり、レンズの平坦部
が円筒状のレンズホルダ7b(ホルダ内枠)の上端で保
持されている。レンズホルダ7bは、底面に開口部を有
し、この開口部はレンズ2へ入射する光を通過させる。
レンズホルダ7bの外径はレンズホルダ7aの内径とほ
ぼ等しく、レンズホルダ7bをレンズホルダ7aに嵌合
させることによりそれらのレンズホルダに保持されたレ
ンズ1,2の光軸が精密に位置合わせされている。これ
らのレンズ1,2から構成される対物レンズ系のNAは
0.85である。
【0035】レンズホルダ7aと基板3との間の空間
は、レンズ2の光射出部2aを除いて、接着剤6が充填
されている。また、レンズ2とレンズホルダ7bの下端
に形成された開口部との間にもまた接着剤6が充填され
ている。さらに、レンズ1の平坦部はレンズホルダ7a
の上端近傍に接着剤6で固定されている。
【0036】基板3は透明ガラス製であり、面3aと面
3bが高精度に平行になるように研磨加工されている。
基板3は、レンズ2の光射出部2aを完全に覆うように
レンズ2の底面積より大きな面積を有している。この図
には示してないが、光磁気ヘッド10には、フォーカス
サーボとトラッキングサーボを同時に行うアクチュエー
タが取り付けられる(図22参照)。
【0037】レンズホルダ7a、7bは、以下の理由か
らレンズ材料と同等の熱膨張率を有する材料で構成する
のが望ましい。本発明では放熱部材を基板面のディスク
側に配置させることに、磁気コイルに通電することによ
りまた光照射により磁気コイルで発生した熱をレンズに
伝播することを抑制している。それでも、レンズへの光
照射により発生した熱などでレンズ1,2及びレンズホ
ルダ7a,7bの温度が上昇する。レンズホルダ7a、
7bとレンズ1,2との熱膨張率がほぼ同じであれば、
レンズ1、2に発生する熱応力を最小にして、レンズの
光学特性を悪化を防止することができる。レンズの材質
に熱膨張率が小さいBK7等の硬質ガラスを用いた場合
は、レンズホルダ7a,7bの材料として、下記の表1
に示すような、コパール、42アロイ、41アロイ等が
良い。一方、レンズ1,2に熱膨張率の大きい硬質ガラ
ス、例えばソーダガラス等を用いた場合は、表1に示し
たような426アロイ、476アロイ、50アロイ等が
望ましい。表中に各材料の成分及び熱膨張率を記載し
た。
【0038】
【表1】
【0039】次に、磁気コイル4が設けられている基板
(以下、磁気コイル基板90ともいう)の底面及び断面
を図2〜4を用いて説明する。図2のA−A’線の断面
図である図3に示したように、基板3はT字型の断面形
状を有するガラス基板である。基板3のディスク側の面
3aから突出した部分50は、レンズ2から射出した光
が光磁気ディスク5に向かうための光透過部として機能
する。突出部50(光透過部)の外側であって、基板3
のディスク側の面3a上には軟磁性層13aが形成され
ている。軟磁性層13aは、図2に示したように突出部
50を取り巻くように環状に形成されている。軟磁性層
13aはコイルで発生する磁界を強くするとともに磁気
異方性を制御することができ、またコイル4で発生した
熱の拡散を促進する。
【0040】コイルで発生する磁界が高周波になると、
軟磁性層には渦電流が流れてしまい、磁界が低下してし
まう恐れがある。このため、図示していないものの、軟
磁性層13aは2μm程度の軟磁性層を数nmの厚みの
絶縁層を介して積層した構造になっており、この構造に
より渦電流の発生を防止することができる。この例で
は、軟磁性層はパーマロイで形成されており、絶縁層は
酸化ケイ素で形成されている。軟磁性層及び絶縁層はス
パッタリングにより形成し得る。
【0041】軟磁性層13aの下方には、絶縁層として
機能するレジスト14を介して螺旋状の磁気コイル15
が光透過部50を周回するように形成されている。磁気
コイル15の外周端15aは基板3に形成されたスルー
ホール11を貫通して基板の面3bに設けられたリード
用端子18と連結されている。磁気コイル15の内周端
15bは下方に延在して方向転換して基板3の外周に向
かい上方に折れ曲がって基板3に形成されたスルーホー
ル11を貫通して基板の面3bに設けられたリード用端
子18と連結されている。磁気コイルの最大消費電力は
0.05W以上である。図2のB−B’線の断面図であ
る図4から分るように、磁気コイル15の外側には、レ
ジスト14の薄膜を介してヒートシンク層80が設けら
れている。ヒートシンク層80は磁気コイル15を取り
巻くように且つ基板3のほぼ全面を覆うように形成され
ている。ヒートシンク層80は磁気コイル15で発生し
た熱を受け取り基板3の外側、特に、ディスク5と基板
3の間の空間に逃がす働きをする。ヒートシンク層80
を用いて、ヒートシンク層80とディスクとの間に発生
する静電容量を測定して、ディスクとコイルの間隔を求
めることもできる。ディスクとコイルの間隔は、光磁気
ヘッドのディスク上での浮上量を制御するために用いら
れる。ヒートシンク層80は、スルーホールを通って基
板3の上面3b上に形成されたリード用端子18と連結
されている。磁気コイル15のさらに下方にはレジスト
14を介して第2の軟磁性層13bが形成されている。
そして、基板の下端部には軟磁性層13bを覆うように
保護層17が形成されている。基板3の面3b上にはレ
ンズ2を支持するための支持パッド8が形成されてい
る。
【0042】リード用端子18には、磁気コイル15に
電流を供給するための図示しない磁界印加用電源(磁界
制御部)が接続される。光磁気ヘッドの動作時には、図
示しないレーザ光源からの光がレンズ1,2で集光され
て光照射部50を通過して光磁気ディスク5上に照射さ
れる。光照射時に、記録信号に応じた極性の電流が磁気
コイルに流され、磁気コイルから所望の極性の磁界が光
磁気ディスクに印加される。こうして磁界変調方式によ
り情報が光磁気ディスクに記録される。
【0043】図2〜4に示した構造を有する磁気コイル
15を備える基板3の製造プロセスを図5及び6を用い
て説明する。最初に、図5(a)に示したように、透明
な正方形状のガラス基板70に、磁気コイル基板90が
形成される複数の正方形状の領域70aを区画する。ガ
ラス基板70は、屈折率が均一であり、温度変化に伴う
屈折率変化が少なく、しかも熱膨張が小さい材料が望ま
しく、石英系のガラスであるBK7を用いた。各区画領
域70aに、断面図5(b)に示したようにガラス基板
70を貫通する4つのスルーホール11をエキシマレー
ザを用いて形成する。この基板の厚みが高精度に均一化
されるように研磨剤で両面研磨して厚みを0.300m
mとした後、図5(c)及び図6(a)に示したように
4つのスルーホールの中央部であって光透過部(50)
になる部分にCr(またはTi)のマスク部82を形成
した。このマスク部82を含む基板の断面図を図6
(a)に示す。なお、図6のプロセスステップ(a)〜
(h)は説明を簡単にするために区画領域70aの一つ
だけに対する処理を示している。このマスク部82はフ
ォトマスクを用いたフォトリソグラフィーにより形成し
得る。次いで、図6(b)に示すように、エッチングし
てコイル部分を20μmを除去した。エッチングには反
応性ガスによるイオンエッチングを用いた。その後、マ
スク部82を、反応性ガスを変えてイオンエッチングす
ることにより除去した。
【0044】次いで、図6(c)に示すように、パーマ
ロイからなる軟磁性層13aを、ガラス基板3のエッチ
ング処理した面上にスパッタリングにより形成した。こ
の際、軟磁性層13aは、パーマロイ2μmを酸化ケイ
素層(中間絶縁層)2nmを介して4層積層した(不図
示)。パーマロイはスパッタリングにより形成した。次
に、形成された軟磁性層13a上にレジスト14を1μ
m塗布し、硬化させた。
【0045】次いで、さらにレジスト14を塗布して、
コイルパターン及びヒートシンク層に相当するマスクパ
ターンを用いて塗布したレジスト14を感光させ、現像
してコイル15及びヒートシンク層80になる部分のレ
ジストを取り除いた。そして、レジストが除去された部
分に、めっきで銅を5μmを厚みで充填した。こうし
て、図6(d)に示すようにレジスト14中に銅のコイ
ル15a(コイル上層)及びヒートシンク層80を形成
した。コイルの内径は120μm、外径は520μm、
巻き数は20.5ターンとした。
【0046】さらに、図7(e)に示すように、絶縁層
となるレジスト14をコイル15を覆うように塗布して
平滑化した。レジストの厚みは、コイル形成部上で1μ
mとした。次に、コイル15の端部をスルーホール11
を通して配線するために、図6(d)に示した処理と同
様の処理でコイル延在部15b(コイル下層)を作製し
た。このコイル延在部15bは、コイル15aの内側部
から下方に延在して後、折り曲がってコイルの外周部に
向かって延在し、折り曲がってスルーホール11に向か
うように形成した(図7(f))。
【0047】次に、図7(g)に示したように、絶縁層
となるレジスト14を塗布して平滑化した。この時、レ
ジストの厚みはコイル形成部で1μmであった。次い
で、第2の軟磁性層13bを形成する。軟磁性層13b
は軟磁性層13aをガラス基板3に形成したときと同様
に、パーマロイ2μmをそれぞれ中間絶縁層2nmを介
して4層に積層した。ディスク側の軟磁性層13bは、
内周がコイル15やレンズ側の軟磁性層13aより大き
く、内径部(開口部)の面積が軟磁性層13aの内径部
の面積の2倍となるようにした。
【0048】次に、図7(h)に示したように、保護膜
17として、窒化ケイ素100nmとダイヤモンドライ
クカーボン20nmをこの順でレジスト14及び軟磁性
層13bが露出している面に形成した。
【0049】次に、基板のレンズ側の面に、リード用端
子18とレンズ支持パッド8を、所定のレジストパター
ン内に3μmの銅層及び1μmの金層をそれぞれメッキ
で形成した後、レジスト膜をアッシング除去することで
形成した(図3参照)。レンズ支持パッド8は、図8に
示しようように環状に形成されている。最後に、基板7
0を区画領域ごとにダイサーで切断して、複数の磁気コ
イル基板90を得た。
【0050】こうして得られた磁気コイル基板90に、
図1に示すように、レンズ1,2をそれぞれレンズホル
ダ7a及び7bに組み込まれた状態で取り付けた。この
際、光透過部50に対する光路調整を行いつつレンズホ
ルダ7aを基板3に対して位置決めし、レンズホルダ7
aの外周側よりレンズホルダ7aと基板3との間に接着
剤6を充填した。接着剤として、ロックタイト(Loctit
e)社製ポリウレタン系接着剤3951を用いた。ここ
で、レンズ接着用パッド8はレンズとコイル用ガラス基
板の空隙を一定に保つとともに、レンズ2の光射出部に
接着剤が流れ込むのを防止している。レンズの光射出部
2aおよび基板3の面3bには反射防止膜を形成しても
よい。
【0051】実施例2 本発明の光磁気ヘッドの実施例2を図面を用いて説明す
る。この実施例では、レンズ支持パッド8’を、図9に
示すような4つの分離した環状部とした以外は、実施例
1と同様にして、磁気コイル基板を形成した。図10に
示すように、光磁気ヘッド102には、基板3上にレン
ズ1,2がレンズホルダ7a、7bを介して組み付けら
れている。この例でも、レンズ2はレンズ支持パッド
8’を介することによってレンズ2と基板3との間隔を
制御しつつ基板3上に載置されている。レンズ支持パッ
ド8’は4つの分離した環状部であるので、レンズホル
ダ7aの底部と基板面3bとの間に接着剤6を充填する
と、接着剤6はレンズ2の光射出部2aの下方の空間に
も流れ込む。ここで、レンズ2、基板3、接着剤6の屈
折率はほぼ同一のものを使用しているので、それらの間
を光が伝播するときの光の屈折が防止されている。好ま
しくはレンズ2、基板3及び接着剤6の屈折率の差は1
0%以下とよい。本例ではレンズ及び基板は石英(BK
7:n=1.512)で形成されており、接着剤は熱硬
化性接着剤である二液性エポキシ−EMI社製光学用接
着剤OPTOCAST3601(n=1.53)を用い
た。
【0052】[光磁気ディスクの製造]本発明の光磁気
ヘッドで情報を記録再生するために以下のようにして図
13に示した断面構造を有する光磁気ディスクを作製し
た。トラックピッチ0.6μmのランド記録再生用基板
21を、予め溝とピットを形成したスタンパを備えた射
出成形金型にポリカーボネート樹脂を充填することによ
り成形した。基板サイズは、直径130mm、厚さ1.
8mm、センターホール径15mmとした。ランドの幅
は0.4μm、溝深さは60nmとした。この基板にイ
ンライン式DCマグネトロンスパッタ装置を用いて、反
射層22としてAu層を50nmの厚みで、記録再生層
23としてTbFeCo合金層を20nmの厚みで、透
明誘電体層24として窒化シリコン層を60nmの厚み
でそれぞれ形成した。次いで、窒化シリコン層の上に紫
外線硬化樹脂層25を5μmの厚みでスピンコートで形
成し、最後に潤滑剤層として、両末端に水酸基を有する
パーフルオロポリエーテル潤滑剤を平均膜厚1nmでス
ピンコートして形成した。各層の成膜条件は以下の通り
である。窒化シリコン層は、シリコンターゲットをAr
−N混合ガス (混合比2:1)を用いて、流量130
sccm(真空度2.0Pa)、投入パワー2kWでスパ
ッタして成膜した。Au層はAuターゲットを、Arガ
スを用いて流量80sccm(真空度1.2Pa)、投入
パワー2kWでスパッタして成膜した。TbFeCo合
金層は、Tb23Fe67Co10(原子%)合金ターゲ
ットを、Arガスを用いて流量100sccm(真空度
1.5Pa)、投入パワー500Wの条件でスパッタし
て成膜した。
【0053】この光磁気ディスクを、実施例1および実
施例2で作製した光磁気ヘッドを備えたドライブに組み
込み、所定のテスト信号を記録してエラーレートを測定
した。トラッキングは、Push−Pull方式を用い
た。ディスク回転数は毎分3600回転とした。
【0054】まず、図1に示したように基板3中に設け
た磁気コイル15からの磁界を測定するため、光変調記
録方式で使用される大型のコイルを、磁気コイル15に
対して、ディスクを挟んで磁気コイル15と対向する位
置に設置し、この大型コイルから発生する磁界をガウス
メータで測定した。これは、磁気コイル15が超小型で
あるために、発生する磁界を直接測定するのが困難であ
り、大型コイルで発生する磁界をバイアス磁界として印
加するためである。次にディスクをドライブに取り付け
て回転させ、フォーカスサーボ及びトラッキングサーボ
かけながらレーザパワーを調節してディスクにテスト信
号を記録した。この時、大型コイルで印加したバイアス
磁界と、磁気コイル15で発生する磁界とがバランスし
て光磁気信号が0となるバイアス磁界を求めて、本発明
のコイルで発生する磁界を求めた。コイル15に流れる
電流を調整して、光磁気ヘッドの磁気コイルから発生す
る磁界を150(Oe)に調整した。ディスクとコイル
保護膜17との間隔は10μmとした。
【0055】このドライブを用いて、最適記録パワーで
エラーレートを測定したところ、マーク長350nmの
マークで1×10−4以下であり、再生チャンネルが十
分に動作するレベルであることが分かった。なお、デー
タ変調方式は1−7(PRクラス1)を用いた。このマー
ク長でゾーンCAV方式を用いれば、ディスク片面で約
15Gbitの記憶容量を達成できることが分かる。
【0056】ここで、レンズ側に形成した軟磁性層13
aとディスク側に形成した軟磁性層13bの開口部の面
積比が、磁気コイル15から発生する磁界に対してどの
ように影響するかを調べるために、ディスク側に形成し
た軟磁性層13bの開口部の面積を種々の値に変更し
て、発生した磁界の大きさを測定した。結果を図14に
示す。図中、横軸はディスク側に形成した軟磁性層13
bの開口部の面積Aと、レンズ側に形成した軟磁性層1
3aの開口部の面積Bとの比A/Bを示す。縦軸は、異
なる上記面積比のディスクについて同一電流で磁界を測
定して、最大測定磁界(最適面積比)で各ディスクの発
生磁界を規格化した値を示す。1.2≦A/B≦3.1
の範囲で、最大測定磁界(最適面積比)の90%以上の
磁界が発生していることがわかる。それゆえ、A/Bは
1.2から3.2程度にするのが好ましい。
【0057】実施例1及び2で作製した光磁気ヘッド
は、図12に示すようなエアスライダ31に搭載して浮
上型ヘッドとしてもちいることができる。この場合、フ
ォーカスサーボ系を用いずに、ディスクとレンズを安定
に近接させることが可能となる。エアスライダは図示し
ないアームを介してロータリアクチュエータに接続され
る。光磁気ヘッドにレーザ光を送る光学系はアームの先
端に取り付けることができる。光磁気記録信号およびト
ラッキングに必要な信号は、例えば、アームの根元に取
り付けた検出部で検出することができる。検出系は、知
られた光磁気記録装置と同様のものを使用することがで
きる。
【0058】実施例3 この実施例では、図3に示した磁気コイル基板90に突
起部50を残さなかった以外は、実施例1と同様にして
磁気コイル基板を作製した。磁気コイル基板は、290
は、図11に示すようにコイル15の中央に位置する光
透過部55にはガラス材料が存在していない。このよう
な構造は、基板3を最初にエッチングすることなく、す
なわち、図6のプロセスステップ(a)及び(b)を省
略すれば得られる。このように、突起部50を空間にす
ると、コイル作製プロセスが簡略化され、またコイル形
成面に極めて平滑な面が得られることで生産性が向上す
る。こうして得られた磁気コイル基板290は、実施例
1と同様にして対物レンズ系を組み込んで光磁気ヘッド
を構成することができる。
【0059】実施例4 この例では、図15及び16に示したようにコイル支持
基板3のディスク側の面3aの外周部に枠状の突起部7
0を形成した以外は、実施例1と同様にして磁気コイル
基板390を製造した。この突起部70は、光透過部の
突起部50より高くなるように形成した。この突起部7
0は、例えば以下のようにして形成し得る。図6(a)
及び(b)で示したプロセスステップにおいて基板3の
突起部70に相当する外側部にもマスクを設け、反応性
エッチングを行う。次いで、得られた突起部70のみに
マスクを形成して、突起部50のマスクのみを除去し、
さらに反応性イオンエッチングすればよい。突起部70
は突起部50より1〜2μm程度突出しているのが好ま
しい。こうして得られた突起部70は、磁気コイル15
を保護するととも、光透過部の近傍に塵、埃などの付着
を防止する。
【0060】さらに、図15に示したように、突起部7
0上に保護膜9を形成し得る。保護膜9の材料として
は、酸化シリコン、窒化シリコン、ジルコニア、ダイヤ
モンドライクカーボンなどを用いることができる。保護
膜の厚さは、0.1〜0.2μmが好適である。
【0061】こうして得られた磁気コイル基板390に
実施例1と同様にして対物レンズ系を組み込んで図16
に示したような光磁気ヘッドを構成した。実施例1で作
製したのと同じ光磁気ディスクを、この実施例で作製し
た光磁気ヘッドを備えたドライブに組み込み、所定のテ
スト信号を記録してエラーレートを測定した。トラッキ
ングは、Push−Pull方式を用いた。ディスク回
転数は毎分3600回転とした。コイル15に流れる電
流を調整して、ヘッドのコイルから発生される磁界を1
50(Oe)にした。ディスクとコイル保護膜14との
間隔は10μmとした。このドライブを用いて、最適記
録パワーでエラーレートを測定したところ、マーク長3
50nmのマークで1×10−4以下であり、再生チャ
ンネルが十分に動作するレベルであることが分かった。
なおデータ変調方式は1−7(PRクラス1)を用いた。
このマーク長で、ゾーンCAVを用いれば、ディスク片
面で約15Gbitの記憶容量を達成できることが分か
る。
【0062】実施例4で作製した光磁気ヘッドをピック
アップ(固定型)として用いた光磁気ディスク記録再生
装置および実施例4で作製した光磁気ヘッドを浮上型ヘ
ッドとして用いた光磁気ディスク記録再生装置をそれぞ
れ用い、実施例1で作製した光磁気ディスクを5.25
インチサイズのISOディスクカートリッジに入れ、デ
ィスクの保管および記録再生試験のサイクルを繰り返し
て耐久性を調べた。この実験は通常の事務所環境(温度
約25℃)で行った。比較のため、突起部70の表面に
酸化シリコン、窒化シリコン、ジルコニア及びダイヤモ
ンドライクカーボンを保護膜としてつけたもの、保護膜
のないものおよび比較のため突起部70(パッド)が形
成されていないものを実験した。
【0063】この結果を表2に示す。耐久性は数箇所の
最内周から最外周まで10本のトラックを記録再生して
一つトラックのセクターでもエラーレートが30%以上
悪化したサイクル数を示す。
【0064】ピックアップ方式のヘッドでは、ディスク
が記録再生装置に入ると、ディスクを5秒間回転した
後、一旦回転を停止し、次にディスクの内周でフォーカ
スサーボを動作させる。その後、再度ディスクを回転さ
せた後、ヘッドを内周から外周まで移動させて数箇所の
特定トラックを記録再生するように制御した。フォーカ
スサーボ動作時にディスクの回転をいったん止め、内周
領域をフォーカス動作を開始するのは、ディスクの面振
れによってフォーカスサーボが引き込めないのを防止す
るためであり、また、内周領域の面振れが最も小さいの
でフォーカスサーボ動作後ディスクを回転したときにフ
ォーカスサーボが外れることを防止するためでもある。
【0065】浮上型ヘッドの評価は、ディスクを回転さ
せた後、ランプロード方式でディスク上の外周位置にヘ
ッドをロードし、外周から内周まで移動させて数箇所の
特定トラックを記録再生し、次に外周位置にヘッドを移
動させアンロードするように制御させることで行った。
【0066】
【表2】
【0067】表2に示すように突起部70(パッド)を
形成することによりドライブの耐久性が向上している。
また、突起部70の表面に酸化シリコン、窒化シリコ
ン、ジルコニア、ダイヤモンドライクカーボン(DL
C)を保護膜として形成することにより耐久性が一層向
上することが分かる。特に、突起部70の表面に酸化シ
リコンを形成し、その上にダイヤモンドライクカーボン
(DLC)を形成すると耐久性が著しく増加する。これ
は、摩耗が低下し、摩擦係数が低下するためと考えられ
る。
【0068】実施例5 実施例5は、実施例4の変形例であり、図17〜20を
用いて説明する。本実施例では、実施例4で作製した磁
気コイル基板において突起部70の代わりに図17に示
したように保護パッド91を設けることにより光磁気ヘ
ッドを作製した。このような磁気コイル基板は、以下の
ようにして作製することができる。図6(a)及び
(b)で示したプロセスステップにおいて基板3の突起
部50のみならず、突起部70に相当する外周部にもマ
スクを設けて反応性エッチングを行う。これにより、突
起部70を突起部50と同一の高さに形成することがで
きる。そして、突起部70上に保護パッド91を接着さ
せればよい。保護パッドは、後述する樹脂により形成す
ることができる。保護パッドは、一例として、図18に
示すように、基板の矩形の外周部(縁部)全体に設ける
額縁型パッド91を用いた。また、別の例として、図2
0に示すように4隅のみに設けるバンプ型パッド291
を用いた。保護パッド91、291は、予め作製した金
型を用いて、ポリアセタールまたはポリアリレート樹脂
を所定形状に成形して作製した。このパッドをエポキシ
系の接着剤で基板の外周部に張り付けて形成した。
【0069】図18に示したように基板3に張り付ける
代わりに、図19に示したように基板3の外周部に嵌め
込むようにパッド91を成形してもよい。パッドの高さ
は、磁気コイルとディスク表面の間隔の略1/5〜1/
2とすることが望ましい。1/5未満では、コイルの保
護能力が不十分であり、1/2より大きいと磁界コイル
チップの取り付け時の傾き精度を維持するのが困難にな
り、量産性が低下する。
【0070】上記のようなパッドが形成された光磁気ヘ
ッド(ピックアップ)を用いた光磁気ディスク記録再生
装置を用い、光磁気ディスクを5.25インチサイズの
ISOディスクカートリッジに入れ、ディスクの保管お
よび記録再生試験のサイクルを繰り返して耐久性を調べ
た。この実験は通常の事務所環境で行い、パッドはポリ
アセタール製のパッドとポリアリレート製のパッドを用
い、パッドの形状として額縁型及びバンプ型について実
験した。比較のためパッドが形成してないものも実験し
た。この結果を下記の表3に示す。耐久性は数箇所の最
内周から最外周まで10本のトラックを記録再生して一
つトラックのセクターでもエラーレートが30%以上悪
化したサイクル数を示す。
【0071】
【表3】
【0072】表3から分かるように樹脂でコイル保護用
パッドを形成することによりドライブの耐久性が向上し
ていることが分かる。保護パッドの材料としては、ポリ
エチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボ
ネート、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ABS
樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリアセタール、
ポリアリレート、ナイロン、ポリエーテルイミド、ポリ
エーテルアミド、フェノール樹脂、パーフロロポリエチ
レンなどのフッ素樹脂等が使用可能である。
【0073】実施例6 図21に実施例1の変形例を示す。図21に示した磁気
コイル基板は、ヒートシンク層800の膜厚が実施例1
の場合よりも厚く、ヒートシンク層800の下端がディ
スク側に一層近い以外は、実施例1と同様にして作製さ
れている。ヒートシンク層800がディスク側に一層接
近しているために、磁気コイル15から発生してヒート
シンク層に伝播した熱はディスクと基板3との空間に逃
げ易くなる。それゆえ、ヒートシンク層の放熱効果が向
上される。さらに、ヒートシンク層を下方に延在して保
護膜17に接触させてもよく、保護膜17を部分的に設
けずにヒートシンク層をディスク側に露出させても良
い。こうすることでヒートシンク層の放熱効果を一層向
上させることができる。
【0074】実施例7 この実施例では、図26に示したように、磁気コイル6
00を楕円形状に形成した以外は、実施例1と同様にし
て磁気コイル基板を形成し、それを用いて光磁気ヘッド
を作製した。楕円形状の磁気コイルは図6の(d)のコ
イルを形成するステップにおいてフォトマスクとして楕
円形の螺旋パターンを用いてフォトレジストを感光する
ことによって容易に形成することができる。
【0075】磁気コイル600を楕円形状に形成したの
は以下の理由による。すなわち、光磁気ヘッドを用いて
光磁気ディスクに情報を記録または再生する際にディス
クのトラッキングを行う必要がある。このトラッキング
は、レーザ光源や検出器が設置された固定光学系(図2
5参照)に設けられたガルバノミラーとヘッドをアーム
を介して支持するロータリアクチュエータが動作するこ
とで行われる。ガルバノミラーで反射された光はヘッド
に搭載されたレンズ等の移動光学系に送られる。ここ
で、トラッキングにおける高速な動作はガルバノミラー
の移動により行われるが、ガルバノミラーの移動により
光ビームはディスクの進行方向に直交する方向(ディス
ク半径方向)に振れることになる。この際、磁気コイル
を、ディスク半径方向が長軸となる楕円形に成形してお
けば、トラッキングの際に光ビームがディスク半径方向
に振れても磁気コイルに遮られることなくディスクに照
射されることができる。
【0076】実施例8 この実施例では、図27に示したように、磁気コイルが
設けられる基板700を長方形状に形成した以外は、実
施例1と同様にして磁気コイル基板を形成し、それを用
いて光磁気ヘッドを作製した。ガラス基板700を長方
形状にすることにより、磁気コイル一つ当たりが設置さ
れる基板面積を小さくして、製造コストを低下すること
ができる。この実施例では、基板700は4.4mm×
1.5mmとした。ガラス基板700の両側にはアルミ
ニウム製の保護基板800を設置した。
【0077】[他の記録媒体への応用]上記実施例で作
製した光磁気ヘッドは、光磁気ヘッドのみならず、相変
化記録媒体、特に膜面入射タイプの相変化記録媒体や色
素を用いた記録媒体(例えば、CD−R)を記録または
再生するために用いることもできる。相変化記録媒体や
色素を用いた記録媒体は、記録及び再生のために磁界を
印加する必要はないので、磁気コイルを動作させずに光
照射の目的で使用することができる。この場合、実施例
4で形成した基板上の突起部及び実施例5で形成したパ
ッドは、相変化記録媒体、特に膜面入射タイプの相変化
記録媒体や色素を用いた記録媒体(例えば、CD−R)
を記録または再生する場合においても有効であること
が、実施例4で行った耐久性試験に用いた光磁気ディス
クの代わりに相変化記録媒体および色素記録媒体を用い
た同様の耐久性試験により明らかとなった。
【0078】最初に、相変化記録媒体を以下に示す方法
で作製した。トラックピッチ0.6μmのランド記録再
生用の基板を、予め溝とピットを形成したスタンパを装
着した射出成形金型中にポリカーボネート樹脂を充填し
て成形した。基板サイズは、直径120mm、厚さ1.
1mm、センターホール径15mmとした。ランドの幅
は0.4μm、溝深さは60nmとした。その上にイン
ライン式マグネトロンスパッタ装置を用いて、反射層と
してAgRuAu層を100nmの厚みで、中間層とし
てZnS−SiO層を20nmの厚みで、記録層とし
てGeSnSbTe合金層を20nmの厚みで、透明誘
電体層としてZnS−SiO層を120nmの厚みで
それぞれ形成した。
【0079】ZnS−SiO層の上に紫外線硬化樹脂
層を5μmスピンコートで形成し、最後に潤滑剤層とし
て、両末端に水酸基を有するパーフルオロポリエーテル
潤滑剤を平均膜厚1nmでスピンコートして形成した。
各層の成膜条件は以下の通りである。ZnS−SiO
層は、(ZnS)80(SiO20(モル%)ター
ゲットをArガスを用いて、流量130sccm(真空
度2.0Pa)、投入パワー1kWでスパッタして成膜
した。AgRuAu層はAg98RuAu(at
%)ターゲットを、Arガスを用いて、流量80scc
m(真空度1.2Pa)、投入パワー2kWでスパッタ
して成膜した。GeSnSbTe合金層はGe15Sn
15Sb15Te55(at%)合金ターゲットを、A
rガスを用いて、流量100sccm(真空度1.5P
a)、投入パワー200Wの条件でスパッタして成膜し
た。
【0080】相変化媒体をディスクカートリッジに入
れ、実施例4と同様にしてディスクの保管および記録再
生試験のサイクルを繰り返して耐久性を調べた結果、表
2とほぼ同様の結果が得られた。また、基板上に、アゾ
系色素を用いた色素層及びAg 98RuAu(at
%)反射層を用いた色素記録媒体の場合も表2とほぼ同
様の結果が得られた。
【0081】以上のことから、光磁気媒体に限らず、膜
面入射型の相変化記録媒体や色素記録媒体においても、
突起部70の形成によりドライブの耐久性が向上し、パ
ッド部の表面に酸化シリコンや窒化シリコン、ジルコニ
ア、ダイヤモンドライクカーボンを保護膜として形成す
ることにより、耐久性がさらに向上することが分かっ
た。突起部70の表面に酸化シリコン形成、その上にダ
イヤモンドライクカーボン形成すると、特に耐久性が増
加するのは光磁気の場合と同様であった。
【0082】なお、上記の実験には実施例で作製した光
磁気ヘッドを用いたが、相変化媒体の場合は記録に際し
て外部磁界が不要なため、磁気コイルがないものを用い
ることもできる。すなわち、図6に示した磁気コイル基
板を形成するプロセスにおいて磁気コイル15を形成す
るステップ(d)及び(f)を省略するだけでよい。こ
のようなプロセスで図15において磁気コイル15が存
在しない磁気コイル基板を容易に作製することができ
る。この基板を用いて図1、12、17に示しようにヘ
ッドを構成することができ、このようなヘッドは相変化
媒体または色素記録媒体を記録及び/または再生するた
めの専用ヘッドとして動作し得る。
【0083】すなわち、本発明においては、情報記録媒
体に情報を記録するために用いられる光ヘッドであっ
て、前記情報記録媒体に光を集光するためのレンズと;
互いに平行な第1面及び第2面を有し、第1面上に上記
レンズを支持する基板と;上記基板の第2面上に設けら
れた突出部または保護パッドと;を備える光ヘッドを提
供することもできる。保護パッドは前述のような樹脂材
料から構成し得る。
【0084】なお、種々の実験及び検討の結果、光磁気
記録媒体および相変化媒体においては、ランドグルーブ
記録形式にした場合は、ランドとグルーブの記録特性が
そろい易いことから、入射するレーザの偏向方向を溝に
対して垂直にした方が望ましく、かつ溝の深さは隣接ト
ラックとのクロストークの観点からλ/(7n)〜λ/
(5n)が望ましいことが分かった。また、オングルー
ブ記録(光入射からみて凸の部分に記録)の場合は、記
録パワーマージンが広いこと、トラッキング信号が十分
得られることから、入射するレーザの偏光方向は、溝に
対して平行が望ましい。溝深さは、λ/(8n)より深
いと信号強度が低下してしまい、λ/(16n)より浅
いと十分なトラッキング信号が得られないため、λ/
(8n)〜λ/(16n)が望ましい。ここで、λは再
生のためのレーザの波長、nは保護膜すなわち紫外線硬
化樹脂の屈折率である。
【0085】実施例9 本実施例における、ピックアップ部1000の構造を、
図22を用いて説明する。図22に示すように、本ピッ
クアップ部1000はピックアップ本体部101とそれ
を取り囲むピックアップ支持部103から構成した。
【0086】ピックアップ本体部101は、主に、後述
する外部光学系からの光を集光するための第1レンズ1
10、第1レンズ110で集光された光のスポット径を
さらに微小化するための第2レンズ112、第1レンズ
110を固定するためのレンズホルダ114、第2レン
ズ112を固定するためのレンズホルダ116、第1レ
ンズ110及び第2レンズ112の光軸を調整するため
の圧電アクチュエータ118、光磁気ディスクに光磁気
記録するために用いる磁気コイル120及びその磁気コ
イル120を光磁気ディスク側に支持するためのコイル
支持基板122から構成した。
【0087】図22に示すように、コイル支持基板12
2上に第2レンズ112が配置されており、第1レンズ
110が第2レンズ112の直上に位置するように配置
されている。第1レンズ110は外周部分に平坦面を有
し、かつ両面が凸球面を形成する凸レンズであり、第2
レンズ112は、外周部にホルダ固定用の平坦面を有
し、かつ上面が凸球面に、下面が平坦面になるように形
成されたレンズである。第1レンズ110では外部光学
系からの光を第2レンズ112に集光し、その集光され
た光を、さらに光磁気ディスク上に所用のスポット径と
なるように第2レンズ112で集光する。レンズホルダ
114は、底面を有する円筒形であり、レンズホルダ1
14の上部枠上で第1レンズ110を固定する。また、
レンズホルダ114の底面中央部には第2レンズ112
への光入射用の開口部が設けてある。レンズホルダ11
6は、底面を有する円筒形であるが、底面中央部に第2
レンズ112を固定するための第2レンズ112と同じ
直径の開口部が設けてある。
【0088】第1レンズ110を固定したレンズホルダ
114は、レンズホルダ116の内側に隙間100μm
程度となるように配置される。レンズホルダ114の底
面の外周部には、圧電アクチュエータ118が埋設され
ている。圧電アクチュエータ118は、円周方向にそれ
ぞれ120°の間隔で3個設置されている(図23)。
圧電アクチュエータ118は、それぞれレンズホルダ1
16の底面内壁上に接地されて、レンズホルダ114を
レンズホルダ116上に水平に移動可能に支持してい
る。レンズホルダ114をレンズホルダ116に対して
水平方向に変位させ、第1レンズ110の光軸を第2レ
ンズ112の光軸AXに合わせることにより、第1レン
ズ110と第2レンズ112における光軸のズレを補正
することができる。これにより、上記2つのレンズの光
軸のズレにより発生する波面収差を最小化することが可
能となる。尚、本実施例では、圧電アクチュエータ11
8として、ピエゾアクチュエータを用いた。圧電アクチ
ュエータ118用の配線は、レンズホルダ116の側
壁、又は底面に加工した穴部にヨリ対線を通し、それを
各圧電アクチュエータ118に半田付けにより固定する
ことで行った。
【0089】ピックアップ支持部103は、ピックアッ
プ支持部本体150、フォーカシング用アクチュエータ
152、及びピックアップ本体部101をピックアップ
支持部103に移動可能に支持するための弾性部材15
8から構成される。フォーカシング用アクチュエータ1
52は、ピックアップ支持部本体150の上方であって
ピックアップ本体部101との間に設けられている。本
実施例では、フォーカシング用アクチュエータ152
は、ピックアップ本体部101のレンズホルダ116の
外周壁上方に取り付けられたアクチュエータコイル15
4、及びアクチュエータ用永久磁石156を備える。ピ
ックアップ本体部101は、板バネ等の弾性部材158
を介してピックアップ支持部本体150に支持されてい
るので、フォーカシング用アクチュエータ152による
鉛直方向の変位が可能である。これにより、ピックアッ
プ本体部101は、ピックアップ部1000内で鉛直方
向における変位の微調整が可能となる。したがって、光
磁気ディスクに対するフォーカスの微調整も可能とな
る。
【0090】以下に、本実施例に用いたピックアップ部
1000の光軸補正方法を、図24を用いて説明する。
本光軸ズレの補正は、光磁気ディスク400を用いて、
フォーカシング用アクチュエータ152及び圧電アクチ
ュエータ118を調整することで行われる。光磁気ディ
スク400は、その上面にレンズのNA及び使用するレ
ーザの波長で決まるレーザスポットサイズ程度の径か
ら、そのおよそ10倍程度(線方向)の径を有する長円
ピットまでトラッキングをかけられるように形成されて
いる。この光磁気ディスク400を所定の回転数で回転
させ、フォーカシング用アクチュエータ152を用いて
ピックアップ部本体101を鉛直方向(図中、矢印Z
D)に変位させながら、ピックアップ部1000により
レーザ光LSを光磁気ディスク400に集光させる。ピ
ットからの反射された光は第2レンズ112、第1レン
ズ110を透過し、後述する外部光学系の光磁気信号検
出器において再生される。このとき、ピックアップ部本
体101の変位した位置と再生信号強度からベストフォ
ーカス位置を求める。
【0091】次いで、様々な大きさのピットから得られ
た再生信号の中でも、特にサイズの小さいピット(最小
ピット)からの出力が大きく、かつ分解能(=最小ピッ
トからの再生信号/最大ピットからの再生信号)も大き
くなるよう、圧電アクチュエータ118に駆動電圧をか
けてレンズホルダ114をレンズホルダ116に対して
水平方向(図中、矢印ZD)を変位させる。最小ピット
からの信号及び分解能の両方がほぼ最大となったところ
が第1レンズ110の光軸が第2レンズ112の光軸A
Xにほぼ一致していると考えられる。ここで、光磁気デ
ィスク400を取り外し、第1レンズ110と第2レン
ズ112の相対位置を固定するために、圧電アクチュエ
ータ118に駆動電圧を供給しているヨリ対線を外し、
ヨリ対線を通す穴部134からエポキシ接着剤を注入す
ることでレンズホルダ114と116を固定する。尚、
上記のような調整を光磁気ディスク400がドライブ内
にローディングされたときに行うことも可能である。こ
の場合、光軸ズレを補正するためのピット領域を予めデ
ィスク上に形成しておき、この領域における再生信号を
利用して、光軸調整を行うこととなる。
【0092】本発明におけるピックアップ部1000を
組み込んだ、光磁気記録装置の光学系全体の具体例を図
25に示す。本発明の実施の形態は、図25に示すよう
に、ピックアップ部1000を含む可動光学系200、
固定光学系300、光磁気ディスク400、及び磁界制
御部500から構成されている。図25中、固定光学系
300については通常の光磁気ディスクを記録または再
生するためのドライブと同様の光学系を使用することが
できる。すなわち、半導体レーザのようなレーザ光源3
02から射出されたレーザ光は、レンズ304、プリズ
ム306、308、ビームスプリッタ310を通過し、
ミラー202、204で反射された後、ピックアップ部
1000の第1レンズ110に入射し、さらに第2レン
ズ112で集光されて、光磁気ディスク400の記録層
で焦点を結ぶ。このとき、ピックアップ部1000内の
磁気コイル120には磁界制御部500から記録信号に
応じた電流が供給されることにより、磁気コイル120
から記録用磁界が発生する。こうして記録層には、磁界
変調方式により記録信号に応じた記録マークが形成され
る。ここで、記録方式としては磁界変調方式に限らず、
光変調方式、または光パルス磁界変調方式でも記録可能
である。
【0093】再生時に、光磁気ディスク400からの反
射光は、ミラー204、202で反射された後、ビーム
スプリッタ310で反射されてビームスプリッタ312
で2つのビームスプリッタ314、326に向かう光に
分割される。ビームスプリッタ314に入射した反射光
はさらにそこで分割されてフォーカシング検出用検出器
320とトラッキング信号検出用検出器316にそれぞ
れ入射する。また、1/2波長板322及びレンズ32
4を通過してビームスプリッタ326に入射した反射光
は、互いに直交する偏光成分の光を検出する光検出器3
28、330に入射し、カー回転角に応じた再生信号を
検出する。
【0094】以上、本発明の光磁気ヘッド及び光磁気記
録装置を実施例により具体的に説明してきたが、本発明
はそれらの実施例に限定されるものではなく、当業者が
本発明の特許請求の範囲から想到し得る種々の変形例及
び改良例を含み得る。例えば、光磁気ヘッドに搭載され
た対物レンズ系には種々のレンズを用いることができ、
近接場記録を可能にする固体イマージョンレンズをディ
スク側のレンズとして用いても良い。また、磁気コイル
及び基板の形状、寸法及び材料は種々のものを採用して
よい。実施例2では、レンズ2の光射出面2aと基板の
上面3bとの間に接着剤を充填したが、レンズ2と接着
剤の界面での屈折あるいは接着剤と基板3の界面での屈
折をより一層防止するために、レンズ2の光射出面2a
と基板の上面3bとの間に屈折率マッチング用のオイル
を充填してもよい。このオイルの屈折率はレンズ及び基
板を構成する材料の屈折率とほぼ同一のものを用い得
る。
【0095】上記実施例1〜8ではエキシマレーザでス
ルーホール11を形成したが、エキシマレーザに代えて
マスクを用いたサンドブラストでスルーホール11を形
成しても良い。また、コスト及び量産性の観点からスル
ーホール11を形成せずに、配線をコイルの端まで形成
してコイル作成後に基板の側面に配線パターンを形成し
てもよい。
【0096】
【発明の効果】本発明の第1の態様に従う光磁気ヘッド
によれば、磁気コイル基板上の磁気コイルが設けられた
面、すなわち、光磁気ディスクと対向する側に放熱部材
が設けられているので、磁気コイルで発生した熱を有効
に光磁気ディスクと磁気コイルとの間の空間に放熱する
ことができる。特に、光磁気ディスクの回転移動により
発生する気流を利用して磁気コイルを有効に冷却するこ
とができる。特に、高周波信号が記録されるときでも磁
気コイルの磁気特性を阻害することはなく、また良好な
トラッキングが行われる。それゆえ、本発明の光磁気ヘ
ッド及びそれを搭載した光磁気記録装置は高密度記録に
極めて有用である。また、本発明の光磁気ヘッド及びそ
れを搭載した光磁気記録装置は、製造プロセスが簡単で
あり、低コストで製造することができる。
【0097】本発明の第3の態様に従う光磁気ヘッドで
は、第1レンズホルダを第2レンズホルダに対してレン
ズの光軸と直交する方向に相対移動するアクチュエータ
を備えるので、第1レンズと第2レンズの光軸を正確に
合わせ込むことができる。このため、高NAのレンズを
第2レンズに用いても波面収差の発生を防止することが
できる。それゆえ、本発明の光磁気ヘッド及びそれを搭
載した光磁気記録装置は高密度記録に極めて有用とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例1で作製した光磁気ヘッドの構
造を示す概略説明図である。
【図2】図2は、図1の光磁気ヘッドの磁気コイル基板
の概略的な透視背面図である。
【図3】図3は、図2のA−A’面で切断した磁気コイ
ル基板の概略断面図である。
【図4】図4は、図2のB−B’面で切断した磁気コイ
ル基板の概略断面図である。
【図5】図5は、実施例1の光磁気ヘッドを製造するた
めに用いたガラス基板の加工プロセスを示す図であり、
(a)はスルーホールを形成した基板の平面図であり、
(b)は(a)の断面図であり、(c)はマスク部を設
けた平面図である。
【図6】図6は、実施例1の光磁気ヘッドの磁気コイル
基板を製造するためのプロセスステップ(a)〜(d)
を示す図である。
【図7】図7は、実施例1の光磁気ヘッドの磁気コイル
基板を製造するためのプロセスステップ(e)〜(h)
を示す図である。
【図8】図8は、実施例1で作製した光磁気ヘッドにお
けるリード用端子とレンズ支持パッドの基板上での配置
を示す概念図である。
【図9】図9は、実施例2で作製した光磁気ヘッドにお
けるリード用端子とレンズ支持パッドの基板上での配置
を示す概念図である。
【図10】図10は、実施例2で作製した光磁気ヘッド
の概略構造を示す図である。
【図11】図11は、実施例3で作製した光磁気ヘッド
の磁気コイル基板の概略断面図である。
【図12】図12は、エアスライダーに搭載された状態
の実施例2の光磁気ヘッドを示す図である。
【図13】図13は、実施例1で作製した光磁気ディス
クの概略断面図である。
【図14】図14は、レンズ側に形成した軟磁性層とデ
ィスク側に形成した軟磁性層の開口部の面積比A/Bに
対する磁気コイル15から発生する磁界の変化を示すグ
ラフである。
【図15】図15は実施例4で作製した、突出部70が
形成された磁気コイル基板の概略断面図である。
【図16】図16は、図15に示した磁気コイル基板を
組み込んだ光磁気ヘッドの構造を示す概略図である。
【図17】図17は、実施例5において作製した、パッ
ドを備えた磁気コイル基板を有する光磁気ヘッドの概略
構造を示す図である。
【図18】図18は、実施例5において作製した光磁気
ヘッドの基板に設けられたパッド91の形状を示す図で
ある。
【図19】図19は、実施例5において作製した光磁気
ヘッドの基板に設けられたパッドの図17とは別の取り
付け形態(嵌め込み型)を示す図である。
【図20】図20は、実施例5において作製した光磁気
ヘッドの基板に設けられたバンプ型パッド291を示す
図である。
【図21】図21は、実施例6で作製した磁気コイル基
板の概略断面図である。
【図22】図22は、実施例9における光磁気ヘッド
(ピックアップ部)の概略構造を示す図である。
【図23】図23は、図22の光磁気ヘッドを光軸AX
と直交する面で切断した断面図であり、圧電アクチュエ
ータの配置を説明する図である。
【図24】図24は、実施例9におけるピックアップの
光軸補正の調整を概念的に説明する図である。
【図25】図25は、実施例9のピックアップを用いた
光磁気記録装置の光学系の概略図である。
【図26】図26は、実施例7で作製した楕円形状の磁
気コイルパターンを有する磁気コイル基板の概略的な透
視背面図である。
【図27】図27は、実施例8で作製した長方形状基板
を有する磁気コイル基板の概略的な透視背面図である。
【符号の説明】
1,2 レンズ 3 磁気コイル基板 4,15 磁気コイル 5、400 光磁気ディスク 6 接着剤 7a、7b レンズホルダ 8 レンズ支持パッド 11 スルーホール 13a、13b 軟磁性層 14 レジスト 17 保護膜 21 ディスク基板 22 反射層 23 記録層 24 透明誘電体層 31 浮上スライダ 32 ミラー 80 ヒートシンク層 1000 ピックアップ部 101 ピックアップ本体部 102 ピックアップ支持部 110 第1レンズ 112 第2レンズ 114、116 レンズホルダ 118 圧電アクチュエータ 120 磁気コイル 122 コイル支持基板 130 接着剤 132 レンズ接着用パッド 134 圧電素子の電子供給線の為の穴部 150 ピックアップ支持部本体 152 フォーカシング用アクチュエータ 154 アクチュエータコイル 156 アクチュエータ用永久磁石 158 弾性部材 200 可動光学系 300 固定光学系 302 レーザ光源 304 コリメーターレンズ 306、308 プリズム 310、312、314、326 ビームスプリッタ 316 トラッキング信号検出器 318、324 レンズ 320 フォーカス信号検出器 322 1/2波長板 328、330 光磁気信号検出器 500 磁界制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 粟野 博之 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 (72)発明者 田村 礼仁 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 (72)発明者 麿 毅 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 (72)発明者 杉山 寿紀 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 Fターム(参考) 5D075 AA03 CD17 CF03 CF10 5D119 AA09 AA22 BA01 BB05 JA43 JB02 MA09

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報記録媒体に情報を記録するために用
    いられる光磁気ヘッドであって、前記情報記録媒体に光
    を集光するためのレンズと;互いに平行な第1面及び第
    2面を有し、第1面上に上記レンズを支持する基板と;
    上記基板の第2面上に設けられた磁気コイルと;上記基
    板の第2面上に設けられ、上記磁気コイルで発生した熱
    を放熱するための放熱部材とを備える光磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 放熱部材が、上記レンズの光軸方向にお
    いて磁気コイルよりも情報記録媒体に近い位置に設けら
    れている請求項1に記載の光磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】 放熱部材が磁気コイルの外側に設けられ
    ている請求項1に記載の光磁気ヘッド。
  4. 【請求項4】 上記基板が、ガラス平板である請求項1
    に記載の光磁気ヘッド。
  5. 【請求項5】 さらに、上記基板の第1面上にレンズを
    支持する支持パッドが設けられている請求項1に記載の
    光磁気ヘッド。
  6. 【請求項6】 上記基板の第2面上に、磁気コイルを保
    護するための突出部が形成されている請求項1に記載の
    光磁気ヘッド。
  7. 【請求項7】 上記突出部の表面に保護膜が形成されて
    いる請求項6に記載の光磁気ヘッド。
  8. 【請求項8】 上記基板の第2面上に、保護パッドが設
    けられている請求項1に記載の光磁気ヘッド。
  9. 【請求項9】 上記保護パッドが樹脂製である請求項8
    に記載の光磁気ヘッド。
  10. 【請求項10】 上記レンズより上記支持基板が基板面
    方向に大きい請求項1に記載の光磁気ヘッド。
  11. 【請求項11】上記コイルが2層以上積層されている請
    求項1に記載の光磁気ヘッド。
  12. 【請求項12】 上記基板の第2面と上記コイルとの間
    に、光透過用の開口部が形成された第1軟磁性層が設け
    られている請求項1に記載の光磁気ヘッド。
  13. 【請求項13】 さらにコイルの情報記録媒体側に、光
    透過用の開口部が形成された第2軟磁性層が設けられて
    いる請求項12に記載の光磁気ヘッド。
  14. 【請求項14】 第2軟磁性層の光透過用の開口部の面
    積が第1軟磁性層の光透過用の開口部の面積よりも大き
    い請求項13に記載の光磁気ヘッド。
  15. 【請求項15】 情報記録媒体に情報を記録するための
    光磁気記録装置であって、 光源と;光源からの光を上記情報記録媒体に照射して情
    報を記録するための光磁気ヘッドと;上記情報記録媒体
    から戻る光を検出する検出系と;を備え、 上記光磁気ヘッドが、 上記情報記録媒体に光を集光するためのレンズと;互い
    に平行な第1面及び第2面を有し、第1面上に上記レン
    ズを支持する基板と;上記基板の第2面上に設けられた
    磁気コイルと;上記基板の第2面上に設けられ、上記磁
    気コイルで発生した熱を放熱するための放熱部材とを備
    える光磁気記録装置。
  16. 【請求項16】 放熱部材が、上記レンズの光軸方向に
    おいて磁気コイルよりも情報記録媒体に近い位置に設け
    られている請求項15記載の光磁気記録装置。
  17. 【請求項17】 放熱部材が磁気コイルの外側に設けら
    れている請求項15に記載の光磁気記録装置。
  18. 【請求項18】 さらに、上記基板の第1面上にレンズ
    を支持する支持パッドが設けられている請求項15に記
    載の光磁気記録装置。
  19. 【請求項19】 上記基板の第2面上に突出部が形成さ
    れている請求項15に記載の光磁気記録装置。
  20. 【請求項20】 上記基板の第2面に、保護パッドが設
    けられている請求項15に記載の光磁気記録装置。
  21. 【請求項21】 情報記録媒体が、光磁気ヘッドに対し
    て1.0m/s以上の速度で回転移動している請求項1
    5に記載の光磁気記録装置。
  22. 【請求項22】 上記レンズのNAが0.6以上である
    請求項15に記載の光磁気記録装置。
  23. 【請求項23】 情報記録媒体に情報を記録するために
    用いられる光磁気記録ヘッドであって、 上記情報記録媒体に光を集光するための第1レンズ及び
    第2レンズと;第1レンズを保持する第1レンズホルダ
    と;第2レンズを保持する第2レンズホルダと;第1レ
    ンズホルダと第2レンズホルダ間に設けられ、第1レン
    ズの光軸に垂直な方向に第1レンズホルダを第2レンズ
    ホルダに対して相対移動するための第1アクチュエータ
    と;第1面及び第2面を有し、第1面上に第1レンズホ
    ルダ及び第2レンズホルダが配置されている基板と;上
    記基板の第2面上に設けられた磁気コイルと;を備える
    光磁気ヘッド。
  24. 【請求項24】 さらに、上記基板の第2面上に設けら
    れ、上記磁気コイルで発生した熱を放熱するための放熱
    部材を備える請求項23に記載の光磁気ヘッド。
  25. 【請求項25】 さらに、上記光軸方向に第1レンズホ
    ルダを第2レンズホルダに対して相対移動するための第
    2アクチュエータを備える請求項24に記載の光磁気ヘ
    ッド。
  26. 【請求項26】 上記基板の第2面に、保護パッドが設
    けられている請求項24に記載の光磁気ヘッド。
  27. 【請求項27】 上記保護パッドが少なくとも上記基板
    の第2面の4つのコーナーを覆っている請求項26記載
    の光磁気ヘッド。
  28. 【請求項28】 上記保護パッドが樹脂製である請求項
    26記載の光磁気ヘッド。
  29. 【請求項29】 情報記録媒体に情報を記録するための
    光磁気記録装置であって、 光源と;上記光源からの光を上記情報記録媒体に照射し
    て情報を記録するための光磁気ヘッドと;上記情報記録
    媒体からの戻る光を検出する検出系と;を備え、 上記光磁気ヘッドが、 上記情報記録媒体に光を集光するための第1レンズ及び
    第2レンズと;第1レンズを保持する第1レンズホルダ
    と;第2レンズを保持する第2レンズホルダと;第1レ
    ンズホルダと第2レンズホルダ間に設けられ、第1レン
    ズの光軸に垂直な方向に第1レンズホルダを第2レンズ
    ホルダに対して相対移動するための第1アクチュエータ
    と;第1面及び第2面を有し、第1面上に第1レンズホ
    ルダ及び第2レンズホルダを支持する基板と;上記基板
    の第2面上に設けられた磁気コイルと;を備える光磁気
    記録装置。
  30. 【請求項30】 さらに、上記基板の第2面上に設けら
    れ、上記磁気コイルで発生した熱を放熱するための放熱
    部材を備える請求項29に記載の光磁気記録装置。
  31. 【請求項31】 さらに、上記光軸方向に第1レンズホ
    ルダを第2レンズホルダに対して相対移動するための第
    2アクチュエータを備える請求項29に記載の光磁気記
    録装置。
  32. 【請求項32】 上記基板の第2面に、保護パッドが設
    けられている請求項29に記載の光磁気記録装置。
  33. 【請求項33】 上記保護パッドが少なくとも上記基板
    の第2面の4つのコーナーを覆っている請求項32に記
    載の光磁気記録装置。
  34. 【請求項34】 上記保護パッドが樹脂製である請求項
    32に記載の光磁気記録装置。
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