JP2003006903A - 光ディスク装置 - Google Patents

光ディスク装置

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JP2003006903A
JP2003006903A JP2001190496A JP2001190496A JP2003006903A JP 2003006903 A JP2003006903 A JP 2003006903A JP 2001190496 A JP2001190496 A JP 2001190496A JP 2001190496 A JP2001190496 A JP 2001190496A JP 2003006903 A JP2003006903 A JP 2003006903A
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optical disk
slider
optical
optical disc
recording
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Application number
JP2001190496A
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English (en)
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Junji Hirokane
順司 広兼
Noboru Iwata
昇 岩田
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可撓性を有する光ディスクを用いた場合にお
いて、光ディスクの面振れを低減し、良好な記録再生を
可能とする。 【解決手段】 可撓性光ディスク1に対して記録または
再生を行う光ディスク装置において、可撓性光ディスク
1を回転駆動する回転駆動手段と、可撓性光ディスク1
と対向配置され、可撓性光ディスク1との対向面が平坦
面となっているスライダ6を有し、このスライダ6に可
撓性光ディスク1に対して記録または再生のための光を
集光する集光手段が設けられている光ピックアップ5
と、可撓性光ディスク1における光ピックアップ5側と
は反対側において可撓性光ディスク1と対向配置され、
可撓性光ディスク1との対向面が平坦面となっている安
定化板4とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高密度な情報の記
録および再生が可能であり、かつ、可撓性を有する光デ
ィスクを使用する光ディスク装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ディスクの高密度化を実現するために
は、光ディスク上に集光される光ビームのスポット径を
小さくすることが必要となる。そのためには、記録再生
に使用する光の波長を短くすること、および対物レンズ
の開口数NA(Numerical Aperture)を大きくすること
が有効である。しかしながら、光の波長を短くする、ま
たは対物レンズの開口数NAを大きくすると、光ディス
ク基板が傾いた場合に、大きなコマ収差が発生し、光ビ
ームを精度良く集光することができなくなる。これを補
うために、近年、光ディスク基板の薄型化が進められて
きた。
【0003】例えば、CD−ROM(Compact Disc Rea
d Only Memory )の場合、対物レンズの開口数NAが
0.45であり、光の波長が780nmであり、基板の
厚さが1.2mmである。これに対して、対物レンズの
開口数NAが0.6であり、光の波長が655nmであ
るDVD−ROM(Digital Versatile Disk Read Only
Memory )においては、基板の厚さを0.6mmとし
て、記録容量の増大と光ディスク基板の傾きに対する許
容量の拡大とを図っている。しかしながら、さらに光デ
ィスク基板が薄くなると、剛性の低下により光ディスク
基板自体の面振れにともなう基板の傾きが大きくなり逆
効果となる。したがって、単に、光ディスク基板を薄型
化することにより光ディスク基板の傾きに対する許容量
を拡大し、これによってさらに光の波長を短く、また対
物レンズの開口数NAを大きくできるようにすることに
は限界がある。
【0004】そこで、特開平10−308059号公報
では、光の波長を短くし、対物レンズの開口数NAを大
きくすることを目的として光ディスク基板を薄型化した
光ディスク、即ち可撓性を有するディスク基板を用いた
場合にも、光ディスクの回転時の面振れを抑制できる構
成を提案している。
【0005】上記公報に記載の構成では、図14に示す
ように、可撓性を有する光ディスク(以下、可撓性光デ
ィスクと称する)101に対して記録再生を行う光ディ
スク装置に、可撓性光ディスク101の回転状態を安定
化させる安定化板102を設けている。この光ディスク
装置では、光ピックアップ103内の光学系104から
出射した光ビームが可撓性光ディスク101に集光照射
されることにより記録が行われ、可撓性光ディスク10
1からの反射光が光学系104の光検出器により検出さ
れることで再生が行われる。
【0006】上記の構成によれば、センターハブ107
に保持された可撓性光ディスク101が、スピンドル1
08により回転駆動されることにより、可撓性光ディス
ク101と安定化板102とによって挟まれる空間が減
圧状態となる。このため、可撓性光ディスク101は、
安定化板102に吸い寄せられ、安定化板102と一定
の間隔を保ちながら安定して回転することが可能とな
る。したがって、可撓性光ディスク101の回転時の面
振れが抑制されることにより、良好な記録再生が行われ
る。
【0007】上記可撓性光ディスク101は、光の波長
が650nm以下であり、対物レンズ106aおよび1
06bからなる対物レンズ群106の開口数NAが0.
7以上である光ディスク装置での記録再生を実現するこ
とが可能である。さらに、上記公報には、図15に示す
ように、安定化板102を光ディスクカートリッジケー
ス109と一体的に構成することが提案されている。こ
の場合、光ピックアップ103は、光ディスクカートリ
ッジケース109の図示しない開口部から挿入されるこ
とになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図14
に示すような上記従来の可撓性光ディスク101を用い
た光ディスク装置においては、情報の記録再生を行うた
めに、安定化板102に対向して配置される対物レンズ
群106からなる集光手段を含む光ピックアップ103
が、電磁アクチュエータ等の駆動手段105により駆動
される。このため、光ピックアップ103が、可撓性光
ディスク101に近接し、光ピックアップ103と可撓
性光ディスク101との間に圧力変動が発生する。この
結果、光ピックアップ103周辺において、圧力変動に
伴う可撓性光ディスク101のバタツキ、即ち面振れが
発生し、良好な記録再生を行うことが困難となる。この
点については、図15の場合も同様であり、光ディスク
カートリッジケース109の図示しない開口部から、光
ピックアップ103が可撓性光ディスク101に近接す
ることにより、良好な記録再生を行うことが困難とな
る。
【0009】本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされ
たものであって、その目的は、可撓性光ディスクを用い
た場合において、光ディスクの面振れを低減し、良好な
記録再生を行うことが可能な光ディスク装置を提供する
ことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の光ディスク装置
は、可撓性を有する光ディスクに対して記録または再生
を行う光ディスク装置において、上記光ディスクを回転
駆動する回転駆動手段と、上記光ディスクと対向配置さ
れ、光ディスクとの対向面が平坦面となっているスライ
ダを有し、このスライダに上記光ディスクに対して記録
または再生のための光を集光する集光手段が設けられて
いる光ピックアップと、上記光ディスクにおける光ピッ
クアップ側とは反対側において光ディスクと対向配置さ
れ、光ディスクとの対向面が平坦面となっている安定化
板とを備えていることを特徴としている。
【0011】上記の構成によれば、光ピックアップは、
記録または再生のために、可撓性を有する、回転する光
ディスクに近接して配された場合、スライダを有するこ
とにより、光ディスクの表面から安定して浮上する。即
ち、スライダにより光ピックアップと光ディスクとの間
にはエアベアリング効果が生じ、光ピックアップと光デ
ィスクとの間の空間における圧力変動が抑制される。
【0012】したがって、可撓性を有する光ディスクが
上記安定化板の機能により安定して回転している場合に
おいて、この光ディスクに対して記録または再生のため
に光ピックアップを近接させた場合にも、光ディスクの
面振れを低減でき、良好な記録再生を行うことが可能と
なる。
【0013】また、本発明の光ディスク装置は、上記の
光ディスク装置において、スライダが積層状態に設けら
れた第1スライダ部材と第2スライダ部材とを有し、こ
れら第1スライダ部材と第2スライダ部材との間に圧電
素子層が設けられる一方、集光手段が第1レンズと第2
レンズとからなり、第1レンズが第1スライダ部材に設
けられ、第2レンズが第2スライダ部材に設けられてい
ることを特徴としている。
【0014】上記の構成によれば、第1レンズと第2レ
ンズとの間隔を圧電素子層に印加する電圧を制御するこ
とにより、容易に制御することができる。これにより、
光ディスクにおける基板の厚さやコート層の厚さの分布
に伴う焦点ずれを容易に補正することができる。
【0015】また、集光手段が第1レンズと第2レンズ
とによる2群レンズからなるので、光ディスクに記録再
生のための光を集光照射する際に、集光手段の開口数を
大きくし、光ビームスポット径をより小さくして、記録
密度を向上することができる。
【0016】また、本発明の光ディスク装置は、上記の
光ディスク装置において、スライダに、記録磁界発生の
ためのコイルが設けられていることを特徴としている。
【0017】上記の構成によれば、本発明の光ディスク
装置は、光ディスクが光磁気記録媒体のように記録に磁
界が必要な記録媒体である場合にも対応可能となる。
【0018】また、本発明の光ディスク装置は、上記の
光ディスク装置において、光ディスクがカートリッジケ
ースに収納されており、安定化板が上記カートリッジケ
ースにおけるスライダ側とは反対側の壁部からなること
を特徴としている。
【0019】上記の構成によれば、可撓性を有する光デ
ィスクを安定に回転させるための安定化板がカートリッ
ジケースにおけるスライダ側とは反対側の第1壁部から
なるので、光ディスク装置には安定化板が不要となり、
構造を簡素化することができる。
【0020】また、本発明の光ディスク装置は、上記の
光ディスク装置において、光ディスクがカートリッジケ
ースに収納されており、上記光ディスクとこの光ディス
ク両側における上記カートリッジケースの壁面との距離
が、それぞれ、10μm以上200μm以下に設定され
ていることを特徴としている。
【0021】上記の構成によれば、カートリッジケース
における光ディスクの両側の第1壁部および第2壁部を
安定化板として機能させることができるので、可撓性を
有する光ディスクの回転時の面振れをさらに抑制するこ
とができる。したがって、可撓性を有する光ディスクを
用いた場合において、光ディスクの回転をさらに安定化
させ、さらに良好な記録再生が可能となる。
【0022】また、本発明の光ディスク装置は、上記の
光ディスク装置において、壁部におけるスライダと対向
する位置に、軟磁性体が設けられていることを特徴とし
ている。
【0023】上記の構成によれば、光ディスクが光磁気
ディスクである場合に、この光磁気ディスクに対して印
加する記録磁界強度を大きくすることが可能となり、再
生信号品質を向上させることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】〔実施の形態1〕本発明の実施の
一形態について図1ないし図5に基づいて説明すれば、
以下の通りである。
【0025】図1は、本発明の実施の一形態の光ピック
アップ5を用いた光ディスク装置の断面概略図を示し、
図2は、図1の光ピックアップ5部分の断面拡大図を示
し、図3は、上記光ピックアップ5の平面図(図1にお
けるP方向矢視図)を示し、図4は、図2のスライダ6
およびスライダホルダー13の拡大断面図を示してい
る。
【0026】本実施の形態の光ディスク装置は、図1に
示すように、可撓性を有する光ディスク(以下、可撓性
光ディスクと称する)1が、センターハブ2を介してス
ピンドル3に保持され、回転駆動される。このように可
撓性光ディスク1の回転可能な装填位置には、可撓性光
ディスク1に対向して安定化板4が配置されている。こ
の安定化板4における可撓性光ディスク1との対向面は
平坦面となっている。これにより、可撓性光ディスク1
の回転に伴い、可撓性光ディスク1と安定化板4との間
が負圧状態となり、可撓性光ディスク1は、安定化板4
と一定間隔を維持して回転することになる。
【0027】上記可撓性光ディスク1における安定化板
4側の反対側には、スライダ6を備えた光ピックアップ
5が設けられている。
【0028】可撓性光ディスク1は、図2に示すよう
に、光ディスク基板7と光記録媒体層8と保護コート層
9とで構成されている。光ピックアップ5から出射され
る光ビーム10は、スライダ6に固定された集光手段と
しての第1および第2レンズ21、22により、光記録
媒体層8上に集光照射され、記録、消去および再生が行
われる。
【0029】上記光ディスク基板7としては、ポリエチ
レンテレフタレート(PET:polyethylene terephtha
late)フィルム等のフレキシブル樹脂基板が用いられ
る。光ディスク基板7の光ビーム集光面には、2P(ph
oto polymer )法等の光ディスク複製方式によりトラッ
キングのための案内溝が形成されている。
【0030】光記録媒体層8としては、GeSbTe
(ゲルマニウム・アンチモン・テルル)、InAgSb
Te(インジウム・銀・アンチモン・テルル)等の相変
化記録材料や、TbFeCo(テルビウム・鉄・コバル
ト)等の光磁気記録材料や、TbFeCo(テルビウム
・鉄・コバルト)およびGdFeCo(カドリニウム・
鉄・コバルト)等を複数層積層した超解像光磁気記録材
料や、色素系有機材料を用いた追記型記録材料を用いる
ことが可能である。また、光ディスク基板7上に凹凸ピ
ットを形成し、光記録媒体層8の代わりに反射膜を設け
た読出し専用の光ディスクであっても良い。
【0031】保護コート層9は、可撓性光ディスク1が
安定化板4に接触した際に、光記録媒体層8の損傷を防
ぐことを目的に設けられるものである。保護コート層9
としては、例えば、紫外線硬化樹脂層、または樹脂シー
ト接着層等の樹脂層とすることが可能である。また、窒
化ケイ素(SiN)や窒化アルミニウム(AlN)や炭
化ケイ素(SiC)等の薄膜を用いることも可能であ
る。また、これらの保護コート層9上にさらに潤滑性コ
ート層を形成しても良い。
【0032】光ピックアップ5は、図2に示すように、
上記スライダ6、スライダホルダー13および光ピック
アップキャリッジ20を有する。スライダ6は第1板バ
ネ16を介してスライダホルダー13に固定され、スラ
イダホルダー13は、第2板バネ12を介して光ピック
アップキャリッジ20に対して固定されている。光ピッ
クアップ5は、図示しないリニアモータまたはスイング
アームにより、可撓性光ディスク1の半径方向にアクセ
ス駆動される。
【0033】上記光ピックアップキャリッジ20には、
発光受光素子11が固定配置されている。この発光受光
素子11は、図3に示すように、発光素子17、フォー
カシング・トラッキング用受光素子18および再生信号
検出用受光素子19の光学素子を有する。発光受光素子
11から出射された光ビーム10は、図2に示すよう
に、スライダホルダー13に固定配置された立上げミラ
ー14により、可撓性光ディスク1の方向へと曲げら
れ、スライダ6に固定された第1レンズ21と第2レン
ズ22とを通過し、可撓性光ディスク1の光記録媒体層
8上に集光照射される。
【0034】上記スライダホルダー13は、第2板バネ
12を介して光ピックアップキャリッジ20に固定され
ていることより、図3に示すトラック方向23、即ちデ
ィスク半径方向に移動可能となっている。スライダホル
ダー13の駆動は、トラッキングアクチュエータにより
行なわれる。このトラッキングアクチュエータは、光ピ
ックアップキャリッジ20に固定された一対の永久磁石
24、およびスライダホルダー13に固定された一対の
コイル25からなる磁気回路を有する。上記駆動によ
り、第1および第2レンズ21、22を有するスライダ
6が、スライダホルダー13とともにトラック方向23
に移動し、トラッキングが行なわれる。このトラッキン
グは、フォーカシング・トラッキング用受光素子18か
らトラッキング誤差信号26が制御回路28へ出力さ
れ、制御回路28からの制御信号にてコイル25が駆動
されることにより行なわれる。
【0035】上記スライダ6は、可撓性光ディスク1と
対向して配置され、可撓性光ディスク1との対向面が平
坦面となっている。また、上記第1板バネ16により可
撓性光ディスク1の方向へと押圧されている。これによ
り、スライダ6は、可撓性光ディスク1が回転したとき
に、その回転に伴い発生する空気の流れにより、可撓性
光ディスク1とスライダ6との間にエアベアリングを形
成する。したがって、スライダ6は、可撓性光ディスク
1に対して、一定距離を維持して浮上する。
【0036】スライダ6は、図4に示すように、可撓性
光ディスク1の面に対して直交する方向に積層された第
1スライダ部材29aと第2スライダ部材29bとの間
に、圧電素子層15が挟み込まれた構成となっている。
【0037】第1および第2スライダ部材29a、29
bとしては、例えば、厚さが0. 2〜1. 5mmの金属
板、セラミック板、プラスチック板等の材料を用いるこ
とが可能である。また、圧電素子層15は、厚さが0.
2〜1. 0mmの積層型の圧電素子層15、例えば、特
開平11−121820号公報に記載されているような
圧電素子を用いることが可能である。
【0038】また、第1レンズ21および第2レンズ2
2は、スライダ6を貫通する貫通孔30に、圧電素子層
15を挟むように取付けられている。即ち、第1レンズ
21は可撓性光ディスク1側の第1スライダ部材29a
に設けられ、第2レンズ22は、他方の第2スライダ部
材29bに設けられている。
【0039】したがって、圧電素子層15に電圧を印加
することにより、第1レンズ21と第2レンズ22との
距離が制御される。例えば、光ディスク基板7の厚さ変
動、または可撓性光ディスク1とスライダ6との間の浮
上高さの変動により発生する光記録媒体層8上での集光
状態の異常を修正すべくフォーカシングが行われる。こ
のフォーカシングは、フォーカシング・トラッキング用
受光素子18からフォーカス誤差信号27が制御回路2
8へ出力され、制御回路28からの制御信号にて圧電素
子層15の圧電素子が駆動されることにより行なわれ
る。
【0040】本実施の形態において、スライダ6の貫通
孔30は、スライダ6の可撓性光ディスク1に対向する
面、およびスライダホルダー13に対向する面に、それ
ぞれ中心線を合わせたすり鉢状の窪みを形成することに
より形成した。上記貫通孔30のそれぞれのすり鉢状の
窪みの斜面を基準面として、第1レンズ21および第2
レンズ22を接着剤によりスライダ6に固定した。この
ように、第1レンズ21と第2レンズ22とをスライダ
6に対して接着固定することにより、両レンズの位置合
わせが容易になるとともに、両レンズの水平方向への位
置ずれが発生しないことになる。したがって、トラッキ
ングにより水平方向に第1レンズ21および第2レンズ
22が駆動された場合においても、第1レンズ21と第
2レンズ22との光軸ずれを発生することなく、安定し
て良好な集光状態を実現することが可能となる。
【0041】(実施例1)可撓性光ディスク1は、厚さ
50μmのポリエチレンテレフタレート製の光ディスク
基板7上に、厚さ5μmの2P(photo polymer )樹脂
層が設けられており、該2P樹脂層上に幅0.23μm
のランドとグルーブとがスパイラル状に形成された深さ
20nmの凹凸案内トラックを有する。該案内トラック
上に、膜厚40nmの硫化亜鉛(ZnS)−二酸化ケイ
素(SiO2 )干渉膜、膜厚15nmのAgInSbT
e(銀・インジウム・アンチモン・テルル)相変化記録
膜、膜厚20nmの硫化亜鉛(ZnS)−二酸化ケイ素
(SiO2 )干渉膜、膜厚120nmの銀(Ag)反射
膜からなる光記録媒体層8を順次積層し、さらに、炭化
ケイ素(SiC)からなる保護コート層9を50nmの
厚さで形成した。
【0042】図1に示すように、上記可撓性光ディスク
1をスピンドル3に取付け、3000rpmで回転駆動
し、安定化板4に対して一定間隔を維持して回転させ
た。次に、光ピックアップ5のスライダ6を可撓性光デ
ィスク1に対して近接させ、可撓性光ディスク1上にス
ライダ6を浮上させることにより、可撓性光ディスク1
とスライダ6との間隔がおよそ10μmとなるように配
置した。
【0043】光ピックアップ5の発光受光素子11内の
発光素子17としては、波長405nmの半導体レーザ
を使用し、第1レンズ21および第2レンズ22は、実
効的な開口数NA(Numerical Aperture)が0.9とな
るように設計した。この構成において、光記録媒体層8
上における最適状態での光ビームスポット直径は350
nmであった。
【0044】ここで、発光素子17としての半導体レー
ザを第1レンズ21の出射光が0.5mWとなるように
連続発光させ、可撓性光ディスク1からの反射光を用い
て、発光受光素子11内のフォーカシング・トラッキン
グ用受光素子18から得られるトラッキング誤差信号2
6とフォーカス誤差信号27とを制御回路28へ入力す
る。これらの入力信号に基づき、圧電素子層15へと一
対のフォーカシング制御用導線31により給電し、フォ
ーカシングが行われ、トラッキングアクチュエータを構
成するコイル25へと一対のトラッキング制御用導線3
2により給電し、トラッキングを行った。
【0045】上記方法により、フォーカシングおよびト
ラッキングを行った状態で、発光素子17としての半導
体レーザを第1レンズ21の出射光のパルスピークパワ
ーを5mWとなるようにパルス発光させ、AgInSb
Te(銀・インジウム・アンチモン・テルル)相変化記
録膜上に直径0.18μmの記録マークを0.36μm
ピッチで連続的に形成した。記録マーク形成後、発光素
子17としての半導体レーザを第1レンズ21の出射光
が0.5mWとなるように連続発光させ、可撓性光ディ
スク1からの反射光量変化を、再生信号検出用受光素子
19にて検出することにより再生を行った。ここで、再
生信号検出用受光素子19からの再生信号をスペクトラ
ムアナライザーで評価した結果、45dBの信号対雑音
比(CNR:Carrier to Noise ratio)が得られてお
り、本実施例においても、光ディスク装置として使用可
能な再生信号が得られることを確認した。
【0046】(実施例2)図5に実施例2の光ディスク
装置の構成を示す。実施例1の構成においては、図4に
示したように、可撓性光ディスク1の光ディスク基板7
側から記録再生のための光を入射させ、光記録媒体層8
上に直径350nmの光ビームスポットを形成し記録再
生を行ったため、光ディスク基板7の板厚変動にともな
う収差の発生が存在した。そこで、本実施例において
は、安定したフォーカシングを実現するため、保護コー
ト層9側から記録再生のための光を入射させ、第1およ
び第2レンズ21、22からなる2群集光レンズの実効
開口数を0.9とした。
【0047】本実施例においては、上記のように、保護
コート層9側から記録再生のための光を入射させること
により、集光光学系が光ディスク基板7の板厚変動の影
響を受けなくなるため、2群集光レンズの実効開口数を
より高くし、光ビームスポット直径をより小さくするこ
とが可能となる。
【0048】実施例2における可撓性光ディスク1は、
厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート製の光ディ
スク基板7上に、厚さ5μmの2P樹脂層が設けられて
おり、該2P樹脂層上に幅0.20μmのランドとグル
ーブとがスパイラル状に形成された深さ15nmの凹凸
案内トラックを有する。上記案内トラック上に膜厚12
0nmの銀(Ag)反射膜、膜厚20nmの硫化亜鉛
(ZnS)−二酸化ケイ素(SiO2 )干渉膜、膜厚1
5nmのAgInSbTe(銀・インジウム・アンチモ
ン・テルル)相変化記録膜、膜厚40nmの硫化亜鉛
(ZnS)−二酸化ケイ素(SiO2 )干渉膜からなる
光記録媒体層8を順次積層し、炭化ケイ素(SiC)か
らなる保護コート層9を3nmの厚さで形成した。上記
炭化ケイ素(SiC)保護層は、膜厚が極めて薄く、収
差発生を伴う膜厚変動は存在しなかった。
【0049】図1と同様に、上記可撓性光ディスク1を
スピンドル3に取付け、3000rpmで回転駆動し、
安定化板4に対して一定間隔を維持して回転させた。次
に、スライダ6を光ピックアップ5とともに可撓性光デ
ィスク1に対して近接させ、可撓性光ディスク1上にス
ライダ6を浮上させることにより、可撓性光ディスク1
とスライダ6との間隔がおよそ2μmとなるように配置
した。
【0050】光ピックアップ5の発光受光素子11内の
発光素子17としては、波長405nmの半導体レーザ
を使用し、第1レンズ21および第2レンズ22は、実
効的な開口数NAが1.0となるように設計した。この
構成において、光記録媒体層8上における最適状態での
光ビームスポット直径は320nmであった。
【0051】ここで、発光素子17としての半導体レー
ザを第1レンズ21の出射光が0.4mWとなるように
連続発光させ、可撓性光ディスク1からの反射光を用い
て、発光受光素子11内のフォーカシング・トラッキン
グ用受光素子18から得られるトラッキング誤差信号2
6とフォーカス誤差信号27とを制御回路28へ入力す
る。これらの入力信号に基づき、圧電素子層15へと一
対のフォーカシング制御用導線31により給電し、フォ
ーカシングを行い、トラッキングアクチュエータを構成
するコイル25へと一対のトラッキング制御用導線32
により給電し、トラッキングを行った。
【0052】上記方法により、フォーカシングおよびト
ラッキングを行った状態で、発光素子17としての半導
体レーザを第1レンズ21の出射光のパルスピークパワ
ーを5mWとなるようにパルス発光させ、AgInSb
Te(銀・インジウム・アンチモン・テルル)相変化記
録膜上に直径0.16μmの記録マークを0.32μm
ピッチで連続的に形成した。記録マーク形成後、発光素
子17としての半導体レーザを第1レンズ21の出射光
が0.4mWとなるように連続発光させ、可撓性光ディ
スク1からの反射光量変化を、再生信号検出用受光素子
19により検出することにより再生を行った。ここで、
再生信号検出用受光素子19からの再生信号をスペクト
ラムアナライザーで評価した結果、46dBの信号対雑
音比(CNR)が得られており、実施例2においても、
光ディスク装置として使用可能な再生信号が得られるこ
とを確認するとともに、実施例1よりも微小な記録マー
クにおいて、実施例1よりも高いCNRを実現すること
ができた。
【0053】〔実施の形態2〕本発明の実施の他の形態
を図6および図7に基づいて以下に説明する。なお、図
7は、図6に示す光ディスクカートリッジケース33の
平面図である。本実施の形態においては、可撓性光ディ
スク1が、図6に示すように、光ディスクカートリッジ
ケース33に収納されており、前記安定化板4が、光デ
ィスクカートリッジケース33のスライダ6側とは反対
側の第1壁部34により構成されている。
【0054】光ディスクカートリッジケース33は、図
7に示すように、可撓性光ディスク1のセンターハブ2
を、スピンドル3に保持するための第1開口部35と、
スライダ6を可撓性光ディスク1に近接配置するための
第2開口部36とを有している。また、光ディスクカー
トリッジケース33には、防塵の目的で、開閉可能なス
ライドシャッター37が設けられている。
【0055】ここで、可撓性光ディスク1を、スライダ
6側とは反対側の第1壁部34の内面に近接する位置に
保持し、スピンドル3により回転駆動することにより、
可撓性光ディスク1は、近接する第1壁部34の内面を
前記安定化板4として、安定に回転駆動される。
【0056】このように、第1壁部34を安定化板4と
することにより、光ディスク装置内に安定化板4を設け
る必要が無くなり、光ディスク装置の簡略化が図れる。
【0057】また、光ディスクカートリッジケース33
には、安定化板4として機能する第1壁部34とは反対
側の壁部に、第1開口部35および第2開口部36の両
方を形成している。これにより、光ディスクカートリッ
ジケース33の片面のみにスライドシャッター37を形
成して第1開口部35および第2開口部36を覆うこと
が可能となり、光ディスクカートリッジケース33の簡
素化が可能となる。
【0058】本実施の形態の構成において、前記実施例
1と同じ可撓性光ディスク1を用いて、実施例1と同じ
記録再生を行った結果、44.5dBの信号対雑音比
(CNR)が得られた。したがって、本実施の形態の構
成においても、光ディスク装置として使用可能な再生信
号が得られることを確認した。
【0059】また、本実施の形態に示した光ディスクカ
ートリッジケース33を、前記実施例2に示した光ディ
スク装置、ただし、安定化板4を排除したものに適用す
ることが可能であることは明らかである。
【0060】〔実施の形態3〕本発明の実施のさらに他
の形態を図8および図9に基づいて以下に説明する。な
お、図9は、図8に示す光ディスクカートリッジケース
33の平面図である。本実施の形態においては、可撓性
光ディスク1が、図8に示すように、光ディスクカート
リッジケース33に収納されており、前記安定化板4
が、スライダ6側とは反対側の第1壁部34により構成
され、さらに、第1開口部35および第2開口部36が
形成されている側の第2壁部38が第2の安定化板とし
て機能するようにしている。これにより、可撓性光ディ
スク1の回転をさらに安定化することができる。
【0061】前記の図6に示した構成では、光ディスク
カートリッジケース33において、スライダ6とは反対
側の第1壁部34が安定化板4として機能し、可撓性光
ディスク1の回転駆動の安定化を実現した。しかしなが
ら、前記構成では、光ディスクカートリッジケース33
内において可撓性光ディスク1が第1壁部34から離れ
る方向に自由度を持ち回転することになる。したがっ
て、外部から振動等の影響を受けた場合には、可撓性光
ディスク1が光ディスクカートリッジケース33内の空
間でバタツキ、安定した回転駆動が阻害されることにな
る。
【0062】そこで、本実施の形態では、光ディスクカ
ートリッジケース33の第1壁部34と第2壁部38と
の間において、第1壁部34と可撓性光ディスク1との
間の空気圧力と、第2壁部38と可撓性光ディスク1と
の間の空気圧力とが釣り合うように、可撓性光ディスク
1を回転させるようにしている。このために、第1壁部
34と可撓性光ディスク1との間の距離と、第2壁部3
8と可撓性光ディスク1との間の距離とを、それぞれ、
1 0μm以上200μm以下としている。具体的には、
可撓性光ディスク1を、第1壁部34と第2壁部38と
の中間位置で回転させるようにし、第1壁部34と第2
壁部38との間隔をt1とし、可撓性光ディスク1の厚
さをt2とすると、次のようになる。(t1−t2)が
20μmとなるように、t1およびt2を決めることに
より、第1壁部34と可撓性光ディスク1との間の距離
と、第2壁部38と可撓性光ディスク1との間の距離と
は、それぞれ10μmとなる。また、(t1−t2)が
400μmとなるように、t1およびt2を決めること
により、第1壁部34と可撓性光ディスク1との間の距
離と、第2壁部38と可撓性光ディスク1との間の距離
とは、それぞれ200μmとなる。これにより、可撓性
光ディスク1は、空気圧力が釣り合うように、第1壁部
34と第2壁部38との中間位置で安定して回転するこ
とになる。
【0063】可撓性光ディスク1と第1壁部34との間
の距離、および可撓性光ディスク1と第2壁部38との
間の距離が10μmより小さくなると、可撓性光ディス
ク1が第1壁部34または第2壁部38と衝突し、可撓
性光ディスク1表面に傷が発生することになる。また、
可撓性光ディスク1と第1壁部34との間の距離、およ
び、可撓性光ディスク1と第2壁部38との間の距離が
200μmより大きくなると、第1壁部34および第2
壁部38が前記安定化板4として機能することができ
ず、外部から振動等の影響を受けることにより、光ディ
スクカートリッジケース33内での可撓性光ディスク1
の回転が不安定なものとなる。
【0064】以上のように、本実施の形態においては、
第1壁部34と第2壁部38とにより、可撓性光ディス
ク1の回転駆動が安定化されることにより、光ディスク
カートリッジケース33内での可撓性光ディスク1のバ
タツキが抑制され、振動等の外乱に対して、より安定し
た回転駆動を実現することが可能となる。
【0065】本実施の形態の構成において、前記実施例
1と同じ可撓性光ディスク1を用いて、実施例1と同じ
記録再生を行った結果、44.5dBの信号対雑音比
(CNR)が得られた。したがって、本実施の形態の構
成においても、光ディスク装置として使用可能な再生信
号が得られることを確認した。
【0066】また、本実施の形態に示した光ディスクカ
ートリッジケース33を、前記実施例2に示した光ディ
スク装置、ただし、安定化板4を排除したものに適用す
ることが可能であることは明らかである。
【0067】〔実施の形態4〕本発明の実施のさらに他
の形態を図10に基づいて以下に説明する。なお、図1
0は、光ピックアップ5におけるスライダ6付近の拡大
断面図である。
【0068】本実施の形態の光ディスク装置では、光ピ
ックアップ5におけるスライダ6の第1スライダ部材2
9aに、第1レンズ21を囲むように、光記録媒体層8
に記録磁界を供給するための空芯コイル39が設けられ
ている。
【0069】本実施の形態において、空芯コイル39
は、第1スライダ部材29aに内径0.15mm、外径
1.5mm、深さ0.1mmのドーナツ状の窪みを形成
し、その中に直径40μmの導線を巻きつけることによ
り形成されている。空芯コイル39の引出し導線40
は、スライダ面の平滑性を損なわないようにするため、
スライダ6の背面(スライダホルダー13側の面)から
上記窪みに達する直径0.1mmの導線通過孔41を形
成し、導線通過孔41を通じて取り出されている。上記
引出し導線40に電圧を印加し、空芯コイル39に電流
を流すことにより、記録磁界が発生する。
【0070】本実施の形態において、可撓性光ディスク
1は、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート製の
光ディスク基板7上に、厚さ5μmの2P樹脂層が設け
られており、該2P樹脂層上に幅0.23μmのランド
とグルーブとがスパイラル状に形成された深さ20nm
の凹凸案内トラックを有する。該案内トラック上に、膜
厚40nmの窒化アルミニウム(AlN)干渉膜、膜厚
30nmのGdFeCo(カドリニウム・鉄・コバル
ト)再生膜、膜厚5nmの窒化アルミニウム(AlN)
中間層、膜厚30nmのTbFeCo(テルビウム・鉄
・コバルト)記録膜、膜厚20nmの窒化ケイ素(Si
N)干渉膜、膜厚120nmの銀(Ag)反射膜からな
る超解像の光記録媒体層8としての光磁気記録媒体層を
順次積層し、さらに、紫外線硬化樹脂からなる保護コー
ト層9を50μmの厚さで形成した。このような可撓性
光ディスク1は、温度上昇した領域のみの記録膜の磁化
情報が、静磁結合により再生膜へと転写される超解像光
磁気ディスクである。
【0071】上記可撓性光磁気ディスクに対して、実施
例1と同じ第1レンズ21と第2レンズ22とを有する
とともに、上記空芯コイル39を設けたスライダ6を用
いて記録再生を行った。
【0072】この際には、第1レンズ21の出射光のパ
ワーを0.5mWにしてフォーカシングおよびトラッキ
ングを行った後、第1レンズ21の出射光のパワーを4
mWとなるように連続発光させるとともに、引出し導線
40に交流電圧を印加し、空芯コイル39により、およ
そ10kA/mの記録磁界を発生させ、磁界変調記録を
行った。TbFeCo(テルビウム・鉄・コバルト)記
録膜上に長さ0.1μmの記録マークを0.2μmピッ
チで連続的に形成した。記録マーク形成後、発光素子1
7としての半導体レーザを第1レンズ21の出射光が
0.5mWとなるように連続発光させ、可撓性光磁気デ
ィスクからの反射光の偏光状態を、再生信号検出用受光
素子19にて検出することにより再生を行った。ここ
で、再生信号検出用受光素子19からの再生信号をスペ
クトラムアナライザーで評価した結果、41dBの信号
対雑音比(CNR)が得られており、本実施の形態にお
いても、光ディスク装置として使用可能な再生信号が得
られることを確認した。
【0073】本実施の形態においては、図10に示した
ように、安定化板4を有する光ディスク装置を用いて記
録再生特性の確認を行った。しかしながら、本実施の形
態は、図6や図8に示したように、光ディスクカートリ
ッジケース33の第1壁部34や第2壁部38を安定化
板4とする構成にも適用可能である。また、図5に示し
たように、保護コート層9側から光を入射させる構成と
することにより、さらに高い開口数の2群レンズとして
の第1および第2レンズ21、22を用いて、記録密度
の増大を図ることができる。
【0074】〔実施の形態5〕本発明の実施のさらに他
の形態を図11ないし図13に基づいて以下に説明す
る。なお、図11は、光ピックアップ5におけるスライ
ダ6付近の拡大断面図である。
【0075】本実施の形態では、前記図10に示した構
成において、記録磁界強度を大きくするため、さらに安
定化板4におけるスライダ6に対向する位置に軟磁性体
42が埋め込まれたものとなっている。本実施の形態に
おいて、軟磁性体42の材料にはマンガン亜鉛(MnZ
n)フェライトを用いている。
【0076】上記のように、安定化板4に軟磁性体42
を配置した構成では、空芯コイル39から発生する磁界
により、軟磁性体42が磁化し、記録が行われるべき光
記録媒体層8に対して、より大きな磁界を印加すること
が可能となる。本実施の形態の構成では、図10に示し
た構成と同じ条件にて空芯コイル39に電圧を印加した
ときに、20kA/mの記録磁界を発生させることがで
きた。したがって、図10に示した構成の10kA/m
に対して、記録磁界を大幅に増強することができた。
【0077】本実施の形態において、磁界変調記録によ
り、光記録媒体層8としての光磁気記録媒体層のTbF
eCo(テルビウム・鉄・コバルト)記録膜上に長さ
0.1μmの記録マークを0.2μmピッチで連続的に
形成し、再生信号検出用受光素子19からの再生信号を
スペクトラムアナライザーで評価した。その結果、45
dBの信号対雑音比(CNR)が得られ、本実施の形態
の光磁気ディスク装置は、前記図10に示した構成のも
のと比較して、高品質な再生信号が得られることを確認
した。
【0078】本実施の形態においては、図11に示した
ように、安定化板4を有する光ディスク装置を用いて記
録再生特性の確認を行った。しかしながら、本実施の形
態は、図12および図13に示すように、図6や図8に
示した光ディスクカートリッジケース33の第1壁部3
4や第2壁部38を安定化板4とする構成にも適用可能
である。この場合、軟磁性体42は第1壁部34に設け
られる。また、図5に示したように、保護コート層9側
から光を入射させる構成とすることにより、さらに高い
開口数の2群レンズとしての第1および第2レンズ2
1、22を用いて、記録密度の増大を図ることができ
る。
【0079】
【発明の効果】本発明の光ディスク装置は、以上のよう
に、可撓性を有する光ディスクに対して記録または再生
を行う光ディスク装置において、上記光ディスクを回転
駆動する回転駆動手段と、上記光ディスクと対向配置さ
れ、光ディスクとの対向面が平坦面となっているスライ
ダを有し、このスライダに上記光ディスクに対して記録
または再生のための光を集光する集光手段が設けられて
いる光ピックアップと、上記光ディスクにおける光ピッ
クアップ側とは反対側において光ディスクと対向配置さ
れ、光ディスクとの対向面が平坦面となっている安定化
板とを備えている構成である。
【0080】上記の構成によれば、光ピックアップは、
記録または再生のために、可撓性を有する、回転する光
ディスクに近接して配された場合、上記スライダを有す
ることにより、光ディスクの表面から安定して浮上す
る。即ち、前記スライダにより光ピックアップと光ディ
スクとの間にはエアベアリング効果が生じ、光ピックア
ップと光ディスクとの間の空間における圧力変動が抑制
される。
【0081】したがって、可撓性を有する光ディスクが
前記安定化板の機能により安定して回転している場合に
おいて、この光ディスクに対して記録または再生のため
に光ピックアップを近接させた場合にも、光ディスクの
面振れを低減でき、良好な記録再生を行うことが可能と
なるという効果を奏する。
【0082】また、本発明の光ディスク装置は、上記の
光ディスク装置において、スライダが積層状態に設けら
れた第1スライダ部材と第2スライダ部材とを有し、こ
れら第1スライダ部材と第2スライダ部材との間に圧電
素子層が設けられる一方、集光手段が第1レンズと第2
レンズとからなり、第1レンズが第1スライダ部材に設
けられ、第2レンズが第2スライダ部材に設けられてい
る構成としてもよい。
【0083】上記の構成によれば、第1レンズと第2レ
ンズとの間隔を圧電素子層に印加する電圧を制御するこ
とにより、容易に制御することができる。これにより、
光ディスクにおける基板の厚さやコート層の厚さの分布
に伴う焦点ずれを容易に補正することができる。
【0084】また、集光手段が第1レンズと第2レンズ
とによる2群レンズからなるので、光ディスクに記録再
生のための光を集光照射する際に、集光手段の開口数を
大きくし、光ビームスポット径をより小さくして、記録
密度を向上することができるという効果を奏する。
【0085】また、本発明の光ディスク装置は、上記の
光ディスク装置において、スライダに、記録磁界発生の
ためのコイルが設けられている構成としてもよい。
【0086】上記の構成によれば、本発明の光ディスク
装置は、光ディスクが光磁気記録媒体のように記録に磁
界が必要な記録媒体である場合にも対応可能となるとい
う効果を奏する。
【0087】また、本発明の光ディスク装置は、上記の
光ディスク装置において、光ディスクがカートリッジケ
ースに収納されており、安定化板が上記カートリッジケ
ースにおけるスライダ側とは反対側の壁部からなる構成
としてもよい。
【0088】上記の構成によれば、可撓性を有する光デ
ィスクを安定に回転させるための安定化板が、カートリ
ッジケースにおけるスライダ側とは反対側の第1壁部か
らなるので、光ディスク装置には安定化板が不要とな
り、構造を簡素化することができるという効果を奏す
る。
【0089】また、本発明の光ディスク装置は、上記の
光ディスク装置において、光ディスクがカートリッジケ
ースに収納されており、上記光ディスクとこの光ディス
ク両側における上記カートリッジケースの壁面との距離
が、それぞれ、10μm以上200μm以下に設定され
ている構成としてもよい。
【0090】上記の構成によれば、カートリッジケース
における光ディスクの両側の第1壁部および第2壁部を
安定化板として機能させることができるので、可撓性を
有する光ディスクの回転時の面振れをさらに抑制するこ
とができる。したがって、可撓性を有する光ディスクを
用いた場合において、光ディスクの回転をさらに安定化
させ、さらに良好な記録再生が可能となるという効果を
奏する。
【0091】また、本発明の光ディスク装置は、上記の
光ディスク装置において、壁部におけるスライダと対向
する位置に、軟磁性体が設けられている構成としてもよ
い。
【0092】上記の構成によれば、光ディスクが光磁気
ディスクである場合に、この光磁気ディスクに対して印
加する記録磁界強度を大きくすることが可能となり、再
生信号品質を向上させることができるという効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態における光ディスク装置
の概略構成を示す縦断面図である。
【図2】図1に示した光ピックアップおよびその付近を
拡大して示す縦断面図である。
【図3】図1に示した光ピックアップを拡大して示す図
1におけるP方向矢視図である。
【図4】図2に示した光ピックアップのスライダおよび
その付近をさらに拡大して示す縦断面図である。
【図5】図4に示した可撓性光ディスクに対して記録再
生する際の他の構成を示す縦断面図である。
【図6】本発明の実施の他の形態における光ディスク装
置の概略構成を示す縦断面図である。
【図7】図6に示した光ディスクカートリッジケースの
平面図である。
【図8】本発明の実施のさらに他の形態における光ディ
スク装置の概略構成を示す縦断面図である。
【図9】図8に示した光ディスクカートリッジケースの
平面図である。
【図10】本発明の実施のさらに他の形態の光ディスク
装置を示すものであって、光ディスク装置における光ピ
ックアップのスライダおよびその付近を拡大して示す縦
断面図である。
【図11】本発明の実施のさらに他の形態の光ディスク
装置を示すものであって、光ディスク装置における光ピ
ックアップのスライダおよびその付近を拡大して示す縦
断面図である。
【図12】本発明の実施のさらに他の形態における光デ
ィスク装置の概略構成を示す縦断面図である。
【図13】図12に示した光ディスクカートリッジケー
スの平面図である。
【図14】従来の光ディスク装置の概略構成を示す縦断
面図である。
【図15】従来の他の光ディスク装置の概略構成を示す
縦断面図である。
【符号の説明】
1 可撓性光ディスク 3 スピンドル 4 安定化板 5 光ピックアップ 6 スライダ 7 光ディスク基板 8 光記録媒体層 9 保護コート層 15 圧電素子層 21 第1レンズ(集光手段) 22 第2レンズ(集光手段) 25 コイル 29a 第1スライダ部材 29b 第2スライダ部材 33 光ディスクカートリッジケース 34 第1壁部 35 第1開口部 36 第2開口部 37 スライドシャッター 38 第2壁部 39 空芯コイル 42 軟磁性体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 11/105 571 G11B 11/105 571A 591 591 23/03 604 23/03 604E 25/04 101 25/04 101W Fターム(参考) 5D075 AA03 CD01 CD17 CE17 FH06 5D118 AA11 BA02 DC03 EA18 EB23 FA13 FB19 5D119 AA09 AA21 BA01 CA06 JA43 MA06

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】可撓性を有する光ディスクに対して記録ま
    たは再生を行う光ディスク装置において、 上記光ディスクを回転駆動する回転駆動手段と、 上記光ディスクと対向配置され、光ディスクとの対向面
    が平坦面となっているスライダを有し、このスライダに
    上記光ディスクに対して記録または再生のための光を集
    光する集光手段が設けられている光ピックアップと、 上記光ディスクにおける光ピックアップ側とは反対側に
    おいて光ディスクと対向配置され、光ディスクとの対向
    面が平坦面となっている安定化板とを備えていることを
    特徴とする光ディスク装置。
  2. 【請求項2】スライダが積層状態に設けられた第1スラ
    イダ部材と第2スライダ部材とを有し、これら第1スラ
    イダ部材と第2スライダ部材との間に圧電素子層が設け
    られる一方、集光手段が第1レンズと第2レンズとから
    なり、第1レンズが第1スライダ部材に設けられ、第2
    レンズが第2スライダ部材に設けられていることを特徴
    とする請求項1に記載の光ディスク装置。
  3. 【請求項3】スライダに、記録磁界発生のためのコイル
    が設けられていることを特徴とする請求項1または2に
    記載の光ディスク装置。
  4. 【請求項4】光ディスクがカートリッジケースに収納さ
    れており、安定化板がカートリッジケースにおけるスラ
    イダ側とは反対側の壁部からなることを特徴とする請求
    項1、2または3に記載の光ディスク装置。
  5. 【請求項5】光ディスクがカートリッジケースに収納さ
    れており、上記光ディスクとこの光ディスク両側におけ
    る上記カートリッジケースの壁面との距離が、それぞ
    れ、10μm以上200μm以下に設定されていること
    を特徴とする請求項1、2または3に記載の光ディスク
    装置。
  6. 【請求項6】壁部におけるスライダと対向する位置に、
    軟磁性体が設けられていることを特徴とする請求項4ま
    たは5に記載の光ディスク装置。
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