JP4357058B2 - 情報記録媒体、その製造方法、浮上ヘッド及び情報記録再生方法 - Google Patents

情報記録媒体、その製造方法、浮上ヘッド及び情報記録再生方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報記録媒体、その製造方法、浮上ヘッド及び情報記録再生方法に関する。更に詳しくは、本発明は、トラッキング性能が向上した光ディスク、磁気ディスク等の情報記録媒体、その製造方法、浮上ヘッド及び情報記録再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、情報記録媒体の一種である磁気ディスクでは、サーボトラックライタ(STW)で、サーボライトする方式が主流であった。しかし、この方式では、磁気ディスクの記録容量が高くなるとサーボライトに時間がかかるという問題があった。また、サーボライト時間を短縮するために、STWを複数台設けることも可能であるが、それにより製造コストが上昇するという問題があった。
そこで、光ディスクで行われているように、予め基板に凹凸を形成し、その凹凸を利用してトラッキングサーボ情報やアドレス情報を作りこむ方法が提案されている(日経エレクトロニクス、第169〜181頁、No.586、1993年7月19日発行)。
【0003】
一方、上記したように、光ディスクでは予め基板に凹凸を形成し、その凹凸を利用してトラッキングサーボ情報やアドレス情報が作りこまれているが、更に情報の高密度化のために、対物レンズのNAを上げたり、浮上スライダにレンズを載せることによりソリッドイマージョンレンズ(SIL)を用いる方法が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
磁気ディスクでは、トラッキングサーボ情報やアドレス情報を基板に凹凸を形成することで作りこむ場合、これら情報は連続的な凹凸になる。具体的には、磁気ディスクは通常円盤状であるので、アドレス情報は半径方向に対して連続的に凹凸が形成されることとなる。
【0005】
磁気ディスクへ情報を高密度で記録する方法として、記録ヘッドの浮上量を小さくする(即ち、ディスクと記録ヘッドとの間隔をせまくする)方法がある。ところが、浮上量を小さくすると、基板上の前記凹凸が無視できなくなり、浮上量を一定に保つことが困難となる。そのため、トラッキングサーボ情報が正確に再生できずトラッキングできなかったり、情報を正確に記録再生することが困難となる問題が生じる。
【0006】
一方、光ディスクでも、情報を高密度で記録する方法として、対物レンズのNAを上げて浮上スライダの浮上量を小さくする方法がある。しかしながら、上記磁気ディスクと同じ問題が生じる。更に、凹凸を軽減するために樹脂膜で表面を被覆することも考えられるが、樹脂膜は厚さが数μmのオーダーとなるため、浮上量を小さくすることによるメリットを生かすことができなかった。更に、樹脂膜は、一定の厚さに形成することが困難であるため、良好な集光特性を得ることが困難であるという問題もあった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かくして本発明によれば、基板上に磁性膜からなる記録膜を有し、基板表面上に互いに屈折率の異なる透明部Aと透明部Bが存在する情報記録媒体において、該情報記録媒体の表面がほぼ平坦であり、前記透明部Aと前記透明部Bは、トラッキングサーボ情報用の部位及び/又はアドレス情報を示す部位であり、かつ基板表面上に交互に位置することを特徴とする情報記録媒体が提供される。
更に、本発明によれば、基板表面上に透明膜を成膜し、磁性膜からなる記録膜の形成予定領域の透明膜を除去して互いに屈折率の異なる透明部Aと透明部B交互に形成した後、除去部に記録膜を埋め込むことにより、該基板表面上に前記透明部Aと前記透明部B交互に存在し、かつ記録膜側の表面がほぼ平坦である情報記録媒体を得ることを特徴とする情報記録媒体の製造方法が提供される。
【0008】
また、本発明によれば、基板表面の透明部の形成予定領域をエッチングし、その領域に互いに屈折率の異なる透明部Aと透明部B交互に形成した後、磁性膜からなる記録膜を前記透明部Aと前記透明部Bを含む基板上に成膜することにより、該基板表面上に前記透明部Aと前記透明部B交互に存在し、かつ記録膜側の表面がほぼ平坦である情報記録媒体を得ることを特徴とする情報記録媒体の製造方法が提供される。
【0009】
また、本発明によれば、上記情報記録媒体への情報記録再生方法であって、基板の裏面から基板越し又は基板の表面に光を照射することにより、情報記録媒体のトラッキングサーボ情報及び/又はアドレス情報を検出し、得られた検出結果を元に、情報記録再生のための光ヘッドと磁気ヘッドの両方にトラッキングサーボをかけることを特徴とする情報記録再生方法が提供される。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の情報記録媒体は、例えば図1に示すように、基板表面上に透明部が存在することを特徴の1つとしている。図1中、1は基板、2はトラッキングサーボ情報用の透明部、3はアドレス情報用の透明部、4は記録膜、5は複数のアドレス情報用の透明部を備えたアドレス情報部、6は情報記録部(情報記録トラック)を意味している。ここで、情報記録媒体が円形の場合、トラッキングサーボ情報用の透明部2の長軸方向が媒体の円周方向であり、短軸方向が媒体の半径方向である。この構成により、後述するように、トラッキングサーボ情報やアドレス情報を適切に得ることができる。
【0011】
本発明の情報記録媒体には、情報が磁気的に記録再生される、磁気ディスク、光磁気ディスク等が含まれる。
情報記録媒体は、基板、透明部と、磁性膜又は光磁気膜等の記録膜とから主に構成される。透明部を構成する材料は、特に限定されず、二酸化シリコン(SiO2)、窒化シリコン(SiN)、酸化亜鉛(ZnO)等が挙げられる。窒化シリコンは、光の波長680nmに対する屈折率が1.7であり、二酸化シリコン(屈折率1.5)より大きい屈折率を有する。また、酸化亜鉛の屈折率は2.2である。そのため、二酸化シリコンと同じ位相深さを得るには、物理的な深さを浅くすることができる。
【0012】
また、透明部が複数群存在していてもよく、それら透明部が屈折率の互いに異なる2つ以上の群からなっていてもよい。屈折率を異ならせることにより、物理的な深さが同じでも光学的深さを変えることができ、種類の異なる情報を形成することができる。ここで透明部とは、使用する光源(例えば、半導体レーザ)の波長に対して透明という意味である。
【0013】
基板、記録膜は当該分野で公知の材料により構成することができる。記録膜は、情報が記録される部位であり、基板が円盤状の場合、同心円又はスパイラル状の平面形状を有していてもよい。また、透明部と屈折率を異ならせれば、透明な基板を使用することも可能である。すなわち、基板としてシリコン、アルミニウム、ガラス、樹脂等が使用可能である。
情報記録媒体を構成する透明部は、基板表面上に形成されている。一方、記録膜は、透明部間に埋め込まれていてもよく、透明部を含む基板上に形成されていてもよい。
上記以外の情報記録媒体を構成する部材として、保護膜等が挙げられる。
透明部は、トラッキングサーボ情報用の部位又はアドレス情報を示す部位として使用することが好ましい。透明部の厚さは、記録膜の表面と、透明部の底面から反射する光が干渉するように設定すれば、情報を検出することができる。
【0014】
本発明の情報記録媒体は、記録膜側の表面がほぼ平坦であることが必要である。平坦にすることで、情報を記録再生する浮上ヘッドの浮上を安定に保ち、良好なトラッキングのサーボ又は集光特性を実現することができる。
【0015】
上記情報記録媒体の製造方法としては、例えば以下の方法が挙げられる。
(1)基板表面上に透明膜を成膜し、記録膜予定領域の透明膜を除去して透明部を形成した後、除去部に記録膜を埋め込むことにより得ることができる。
(2)基板表面の透明部の形成予定領域をエッチングし、その領域に透明部を形成した後、記録膜を透明部を含む基板上に成膜することにより得ることができる。
更に、本発明では、記録ヘッド、再生ヘッド、光源、フォトディテクタを少なくとも備えた浮上ヘッドであって、浮上ヘッドが全体又は一部に透明部を備え、透明部内に光源及びフォトディテクタが位置することを特徴とする浮上ヘッドも提供できる。この浮上ヘッドによれば、透明部を識別するための光源及びフォトディテクタが、磁気ヘッドのような情報を記録再生するヘッド(記録ヘッド、再生ヘッド)と併設されているので、装置の構成を簡略化できる。
【0016】
また、本発明では、基板の裏面から基板越し又は基板の表面に光を照射することにより、透明部で光が回折し、基板から反射又は基板を透過する回折光(例えば一次回折光)をフォトディテクタで検出することで、情報記録媒体のトラッキングサーボ情報及び/又はアドレス情報を検出し、得られた検出結果を元に、情報記録再生装置を構成する光ヘッドと磁気ヘッドの両方にトラッキングサーボをかけることによる情報の記録再生方法も提供できる。
なお、基板に入射する光は、トラッキングサーボ情報又はアドレス情報の検出に用いる以外に、記録膜に熱を加えるために使用することができる。
【0017】
以下、実施の形態により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施の形態1
本発明の情報記録媒体の製造方法の一例の概略断面図を図2(a)〜(f)に示す。以下、この図について説明する。
まず、直径2.5インチのシリコン(Si)からなる基板21上に、50nmの厚さの二酸化シリコン膜(屈折率n=1.5)22を成膜する(図2(a)参照)。
【0018】
次に、フォトレジストを塗布及びプリベークすることにより、100nmの厚さのフォトレジスト層23を二酸化シリコン膜22上に形成する。次いで、所定のパターンが形成されたフォトマスク(図示せず)とマスクアライナー(図示せず)を用いて露光した後(図2(b)参照)、現像することによりパターン化したフォトレジスト層24を得る(図2(c)参照)。
【0019】
次に、反応性イオンエッチング(RIE)法により、フォトレジスト層24が形成されていない部分の二酸化シリコン膜を除去して、基板21を露出させると共に透明部25を形成する(図2(d)参照)。
【0020】
次いで、50nmの厚さのCoCrTaからなる磁性膜26をスパッタ法により成膜する(図2(e)参照)。この後、フォトレジスト層24上に形成された磁性膜26を、フォトレジスト層24の除去と共にリフトオフする(図2(f)参照)。最後に、保護膜として炭素をスパッタ法により5nmの厚さで成膜することにより、図3に示すごとき断面構造を有する情報記録媒体を得ることができる。なお、炭素からなる保護膜は薄いため、光を80%程度透過する。図3中、30は浮上ヘッドで、以下に述べるように光学ヘッド、記録ヘッド、再生ヘッドを搭載している。31は支持バネである。
【0021】
次に、上記情報記録媒体への情報の記録再生に適する浮上ヘッド30の概略斜視図を図4に示す。図4中、41は記録ヘッド、42は再生ヘッド、43は波長680nmのレーザ光を発生する光源としての半導体レーザ、44はレンズ、45はフォトディテクタ、46はフォトポリマー、47はスライダ、48は半導体レーザのためのヒートシンク、49はセラミックである。記録ヘッド41、再生ヘッド42及びレーザースポットは、ほぼ直線状に揃えて配置されている。スライダ47は、フォトポリマー46とセラミック49とからなり、ほぼ矩形状をしている。該スライダ47は図示されない支持バネでアクチュエータに支持されている。磁気信号(情報)の記録再生は、記録ヘッドと再生ヘッドとで行われる。
【0022】
上記浮上ヘッドを用いた情報記録再生方法を説明する。まず、トラッキングサーボのために半導体レーザ43から出た光は、レンズ44を通り、情報記録媒体上に集光される。このとき、この実施の形態では、集光したビームの直径は約1μmで、情報記録媒体上のトラックピッチは0.8μmで、透明部の幅は0.2μmとしている。情報記録媒体の透明部から回折した反射光は、フォトポリマー46を通過してフォトディテクタ45に入る。フォトディテクタ45にはプリアンプ(図示せず)が付けられていて、光が電圧レベルとしてトラッキングサーボ回路に送られる。
【0023】
図5にトラッキングサーボ回路のブロック図を示す。フォトディテクタ51と52(図4の符号45に相当)からの出力は、I/V変換器53と54で電圧値に変換される。得られた電圧値は増幅器55と56で増幅され、差信号が減算器57で、和信号が加算器58でそれぞれ作成される。差信号を分子、和信号を分母として除算器59で割り算し、得られた出力が、オフセット注入器510を介して、位相補償器511を通って、駆動回路512に送られる。
駆動回路512は、得られた値を元に、浮上ヘッドが所定のトラックにトラッキングされるように、図示しないアクチュエータのコイルに電流を流す。また、加算器58による和信号から情報記録媒体の反射率を検出して、セクタのアドレス情報が得られる。なお、図5中、513は位置情報検出器を意味する
【0024】
図6(1)に、情報記録媒体上のビームの位置と2つのフォトディテクタ上の回折光強度パターンを示す。ビームスポット61がトラック62の中心にある場合(図6(1)−(b)参照)、左右のフォトディテクタ上での回折光強度は同一となる。しかし、ビームスポット61がトラック62の右や左にずれると片側の回折光強度が強くなる(図6(1)−(a)及び(c)参照)。図6(1)−(a)及び(c)中、斜線は右又は左のフォトディテクタの回折光強度が強いことを示している。即ち、トラックとビームすっポットの位置関係により、左右の回折光強度が変わるが、左右の回折光強度が等しくなるように調整すれば、トラックの中心に浮上ヘッドがトラッキングされることとなる。
【0025】
回路上では、除算器59の出力が、図6(2)のようになるようトラッキングサーボをかけることで、記録領域の中心にトラッキングをかけることができる。また、例えば、ディスクの内周や外周では、ビームスポット、記録ヘッド、再生ヘッドとトラックの接線が平行でなくなる。その場合、記録ヘッドや再生ヘッドがトラック中心にあるとき、ビームスポットはトラック中心からはずれるが、この際、除算器59と位相補償器511の間に設けられたオフセット注入器510で、所定のオフセット電圧を加えることで、記録ヘッドや再生ヘッドをトラックの中心にトラッキングをかけることも可能である。
【0026】
ここで、実際にトラッキングが問題なく掛かったのは、透明部の厚さが20nmより大きい場合であった。但し、この実施の形態の磁気ディスクは、可換変媒体ではないので、フォトディテクタ等のトラッキングサーボ系を調整することにより、20nmでもトラッキングをかけることが可能である。なお、情報記録媒体が、可換媒体である光ディスクの場合は、35nm程度であることが好ましい。
【0027】
実施の形態2
本発明の情報記録媒体の製造方法の一例の概略断面図を図7(a)〜(e)に示す。以下、この図について説明する。
まず、直径2.5インチのSiからなる基板71上に、フォトレジストを塗布及びプリベークすることにより、100nmの厚さのフォトレジスト層を形成する。次いで、予め所定のパターンが形成されたフォトマスクとマスクアライナー(図示せず)を用いて露光した後、現像することによりパターン化したフォトレジスト層72を得る(図7(a)参照)。
【0028】
次に、反応性イオンエッチング(RIE)法により、フォトレジスト層72の形成されていない部分の基板71を50nmの深さエッチングする(図7(b)参照)。
次に、厚さ55nmの窒化シリコン層73をスパッタ法により全面に積層する(図7(c)参照)。フォトレジスト層72を除去しつつ、フォトレジスト層72上の窒化シリコン層73をリフトオフして除去することで、透明部74を形成する(図7(d)参照)。
【0029】
更に、基板71表面を研磨してほぼ平坦にし、全面に厚さ20nmのCoCrTaからなる磁性膜75をスパッタ法により成膜する(図7(e)参照)。
最後に、保護膜として炭素をスパッタ法により5nmの厚さで成膜することにより、図8に示すごとき断面構造を有する情報記録媒体を得ることができる。なお、炭素からなる保護膜は薄いため光を80%程度透過し、磁性膜は40%程度透過するので、トラッキングサーボ情報やアドレス情報の再生には支障がなかった。
【0030】
実施の形態3
図9は、浮上ヘッドの別な構成を示す斜視図である。図4の浮上ヘッド30では、半導体レーザ43が光源として使用されているが、図9では、半導体レーザを稼動部である浮上ヘッド90に設けず、アクチュエータを固定する基盤(図示せず)に配置している。半導体レーザから出た光は、光ファイバー93により浮上ヘッド90まで導かれ、カップリングレンズを兼ねたレンズ94で情報記録媒体上に照射される。この浮上ヘッド90を用いても、実施の形態1と同様にトラッキングをかけることができる。なお、図9中、91は記録ヘッド、92は再生ヘッド、95はフォトディテクタ、96はフォトポリマー、97はスライダ、99はセラミックを意味し、それぞれ図4の41、42、45、46、47、49に対応している。
【0031】
実施の形態4
本発明の情報記録媒体の製造方法の一例の概略断面図を図10(a)〜(l)に示す。以下、この図について説明する。
まず、直径2.5インチのSiからなる基板101上に、フォトレジストを塗布及びプリベークすることにより、100nmの厚さのフォトレジスト層102を形成する(図10(a)参照)。
【0032】
次いで、アドレス情報用の透明部を形成するための所定のパターンが形成されたフォトマスク(図示せず)とマスクアライナー(図示せず)を用いて露光した後(図10(b)参照、図中、Xが露光された箇所)、現像することによりパターン化したフォトレジスト層102aを得る(図10(c)参照)。
次に、反応性イオンエッチング(RIE)法により、フォトレジスト層102aの形成されていない部分の基板101を所望深さエッチングする(図10(d)参照)。
更に、CVD法により、エッチングした深さと同じ厚さの二酸化シリコン膜103を成膜する(図10(e)参照)
【0033】
次に、フォトレジスト層102aとその上に存在する二酸化シリコン膜103を除去し、全面に二酸化シリコン膜104を堆積させる(図10(f)参照)。この工程により、透明部105aが基板の表面に形成される。
次に、二酸化シリコン膜104上に、フォトレジスト層106を形成する(図10(g)参照)。
次いで、予めトラッキングサーボ情報用の透明部を形成するための所定のパターンが形成されたフォトマスク(図示せず)とマスクアライナー(図示せず)を用いて露光した後、現像することによりパターン化したフォトレジスト層106aを得る(図10(h)参照)。
【0034】
フォトレジスト層106aをマスクとして二酸化シリコン膜104をエッチングして基板101を露出させる(図10(i)参照)。この工程により、透明部105bが基板上に形成される。
以上の工程により、トラッキングサーボ情報用の透明部105bと、これより厚い膜のアドレス情報用の透明部(105a+105b)が形成されたことになる。
【0035】
次に、全面に厚さ20nmの磁性膜107をスパッタ法により成膜する(図10(j)参照)。更に、フォトレジスト層106aを除去すると共に、その上に形成された磁性膜107をリフトオフする(図10(k)参照)。
最後に、保護膜108として炭素をスパッタ法により5nmの厚さで成膜することにより、図11に示すごとき斜視構造を有する情報記録媒体を得ることができる。この情報記録媒体は、アドレス情報用とトラッキングサーボ情報用に最適な位相深さになるような厚さの透明部を形成しているので、両信号を十分大きく得ることができる。
【0036】
実施の形態5
上記実施の形態4では、トラッキングサーボ情報用の透明部の厚さを、アドレス情報用の透明部の厚さより薄くした。しかし、トラッキングサーボ情報用の透明部を二酸化シリコン膜とし、アドレス情報用の透明部を窒化シリコンや酸化亜鉛とすることで、両透明部をほぼ同一の膜厚とすることができる。この状態を実施の形態5に示す。
この実施の形態の情報記録媒体の製造方法の概略断面図を図12(a)〜(l)に示す。以下、この図について説明する。
まず、直径2.5インチのSiからなる基板121上に、フォトレジストを塗布及びプリベークすることにより、100nmの厚さのフォトレジスト層122を形成する(図12(a)参照)。
【0037】
次いで、トラッキングサーボ情報用の透明部を形成するための所定のパターンが形成されたフォトマスク123aとマスクアライナー(図示せず)を用いて露光した後(図12(b)参照)、現像することによりパターン化したフォトレジスト層122aを得る(図12(c)参照)。
次に、RIE法により、フォトレジスト層122aの形成されていない部分の基板121を所望深さエッチングする(図12(d)参照)。
更に、スパッタ法により、エッチングした深さと同じ厚さの二酸化シリコン膜124を成膜する(図12(e)参照)
【0038】
次に、フォトレジスト層122aとその上に存在する二酸化シリコン膜124を除去する(図12(f)参照)。なお、この工程により、トラッキングサーボ情報用の透明部125aが基板の表面層に形成される。
次に、全面に、フォトレジスト層126を形成する(図12(g)参照)。
次いで、アドレス情報用の透明部を形成するための所定のパターンが形成されたフォトマスク123bとマスクアライナー(図示せず)を用いて露光する(図12(h)参照)。
【0039】
この後、現像することによりパターン化したフォトレジスト層126aを得る。次に、RIE法により、フォトレジスト層126aの形成されていない部分の基板121を所望深さエッチングする(図12(i)参照)。
更に、スパッタ法により、エッチングした深さと同じ厚さの酸化亜鉛膜127を成膜する(図12(j)参照)。
次に、フォトレジスト層126aとその上に存在する酸化亜鉛膜127を除去する(図12(k)参照)。なお、この工程により、アドレス情報用の透明部125bが基板の表面層に形成される。
【0040】
次に、全面に厚さ20nmの磁性膜128をスパッタ法により成膜する(図12(l)参照)。
最後に、保護膜129として炭素をスパッタ法により5nmの厚さで成膜することにより、情報記録媒体を得ることができる。
この情報記録媒体を図13の情報記録装置で記録再生した。
【0041】
図13は、情報記録装置の内、トラッキングサーボ系を中心に簡単に示た図である。以下、この図を説明する。
レーザ1301から出た光は、ビーム整形器で平行な真円ビームに整形され、1302のビームスプリッタを通過し、1303の立ち上げミラーで光路を曲げられ、対物レンズ1304を通り情報記録媒体1305に照射される。情報記録媒体1305中のグルーブによる変調を受けた光は、再び対物レンズ1304を通り、1302のビームスプリッタで反射し、1306の2分割ディテクタに入る。
【0042】
この2分割ディテクタで光が電気信号に変換され、それぞれの信号は1307、1308のI/V回路で電圧に変換される。次に、増幅器1309、1310で増幅され、1311の減算器で差信号と1312の加算器で和信号が作られる。更に、1313の除算器で差信号を和信号で割り算してTES信号が作られる。
1314の位相補償器で位相を進ませ、1315の駆動回路を経て1316のアクチュエータで、1304の対物レンズによるトラッキングを行う。また、除算器1313の出力は別な位相補償器1317で位相を進ませ、1318の駆動回路を経て1319のアクチュエータで、1320の浮上ヘッドによるトラッキングを行う。
【0043】
実施の形態6
実施の形態1と同じ工程を用い、サンプルサーボ方式に適した媒体を作成した。
図14にその情報記録媒体の斜視図を示す。図14中、141は基板、142はサンプルサーボのための透明部(ピット)、143はクロック情報のための透明部(ピット)、144はアドレス情報のための透明部をそれぞれ意味している。142〜144の透明部は、基板141の表面層に形成されている。この基板上には、窒化シリコンからなる下地層(図示せず)とTb20(Fe90Co1080からなる光磁気記録層としての磁性膜145が積層されている。更に、磁性膜145上には、厚さ5nmの炭素からなる保護膜146が成膜されている。
【0044】
図15に、サンプルピットとクロックピットを備えた情報記録媒体のトラッキングのために使用されるSILを搭載した浮上スライダを用いた情報記録再生装置の概略構成図を示す。レーザ1501から出た光は、ビーム整形器(図示せず)で平行な真円形状のビームに整形され、1502のビームスプリッタを通過する。通過したビームは、1503の立ち上げミラーで光路を曲げられ、対物レンズ1504と浮上SILレンズ1505を通り情報記録媒体1506に照射される。
【0045】
情報記録媒体で反射した光は、再び対物レンズ1504を通り、ビームスプリッタ1502で反射し、1507のフォトディテクタに入射する。フォトディテクタ1507に入射した光をI/V変換器1508で電圧に変化し、クロックピットから図示しない回路によりPLLを掛けてクロックを作り、サンプルピット上でゲートを開ける。サンプルピットからの反射光量を検出し、そのレベルをホールド回路1509と1510によりホールドし、2回路によりホールドされた信号を減算器1511により差信号に変換する。この差信号はトラッキングエラー信号に対応し、この信号が、位相補償器1512、駆動回路1513及びアクチュエータ1514介して対物レンズにフィードバックされる。
【0046】
ここで、2つのサンプルピットの中心を光が通ると、反射光量は図16(1)のようになる。光が中心からずれると図16(2)のように、反射光量が変動するため、変動量を測定することでトラッキングエラー信号を得ることができる。なお、上記SILを用いた情報の記録再生方法では、透明部の厚さが35nm以上必要であった。
浮上SILレンズの浮上量は150nmである。サンプルピットは図14のように情報記録媒体の半径方向に並べて形成されているが、基板の表面は略平坦であるため、浮上SILレンズを安定に浮上させることができる。
【0047】
【発明の効果】
透明部を含む情報記録媒体の表面を略平坦にすることにより、浮上ヘッドを安定に浮上させることができ、精度の高いトラッキングが可能となり、より安定して情報の記録再生を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の情報記録媒体の概略斜視図である。
【図2】本発明の情報記録媒体の製造方法の概略工程断面図である。
【図3】本発明の情報記録媒体の概略断面図である。
【図4】本発明の浮上ヘッドの概略斜視図である。
【図5】本発明の情報記録再生装置を構成するトラッキングサーボ回路のブロック図である。
【図6】本発明の情報記録媒体上のビームの位置と2つのフォトディテクタ上の回折光強度パターン及び除算器49の出力結果である。
【図7】本発明の情報記録媒体の製造方法の概略工程断面図である。
【図8】本発明の情報記録媒体の概略断面図である。
【図9】本発明の浮上ヘッドの概略斜視図である。
【図10】本発明の情報記録媒体の製造方法の概略工程断面図である。
【図11】本発明の情報記録媒体の概略斜視図である。
【図12】本発明の情報記録媒体の製造方法の概略工程断面図である。
【図13】本発明の情報記録再生装置の概略構成図である。
【図14】本発明の情報記録媒体の概略斜視図である。
【図15】本発明の情報記録再生装置の概略構成図である。
【図16】本発明の情報記録媒体の反射光量を示すグラフである。
【符号の説明】
1、21、71、101、121、141 基板
2、3、25、74、105a、105b、125a、125b、142、143、144 透明部
4、75 記録膜
5 アドレス情報部
6 情報記録部
22、103、104、124 二酸化シリコン膜
23、24、72、102、102a、106、106a、122、122a、126、126a フォトレジスト層
26、75、107、128、145 磁性膜
30、90、1320 浮上ヘッド
31 支持バネ
41、91 記録ヘッド
42、92 再生ヘッド
43 半導体レーザ
44、94 レンズ
45、51、52、95、1507 フォトディテクタ
46、96 フォトポリマー
47、97 スライダ
48 ヒートシンク
49、99 セラミック
53、54、1307、1308、1508 I/V変換器
55、56、1309、1310 増幅器
57、1311、1511 減算器
58、1312 加算器
59、1313 除算器
510 オフセット注入器
511、1314、1317、1512 位相補償器
512、1315、1318、1513 駆動回路
513 位置情報検出器
61 ビームスポット
62 トラック
73 窒化シリコン層
93 光ファイバー
108、129、146 保護膜
123a、123b フォトマスク
127 酸化亜鉛膜
1301、1501 レーザ
1302、1502 ビームスプリッタ
1303、1503 立ち上げミラー
1304、1504 対物レンズ
1305、1506 情報記録媒体
1306 2分割ディテクタ
1316、1319、1514 アクチュエータ
1505 浮上SILレンズ
1509、1510 ホールド回路
X 露光された箇所

Claims (4)

  1. 基板上に磁性膜からなる記録膜を有し、基板表面上に互いに屈折率の異なる透明部Aと透明部Bが存在する情報記録媒体において、該情報記録媒体の表面がほぼ平坦であり、前記透明部Aと前記透明部Bは、トラッキングサーボ情報用の部位及び/又はアドレス情報を示す部位であり、かつ基板表面上に交互に位置することを特徴とする情報記録媒体。
  2. 基板表面上に透明膜を成膜し、磁性膜からなる記録膜の形成予定領域の透明膜を除去して互いに屈折率の異なる透明部Aと透明部B交互に形成した後、除去部に記録膜を埋め込むことにより、該基板表面上に前記透明部Aと前記透明部B交互に存在し、かつ記録膜側の表面がほぼ平坦である情報記録媒体を得ることを特徴とする情報記録媒体の製造方法。
  3. 基板表面の透明部の形成予定領域をエッチングし、その領域に互いに屈折率の異なる透明部Aと透明部B交互に形成した後、磁性膜からなる記録膜を前記透明部Aと前記透明部Bを含む基板上に成膜することにより、該基板表面上に前記透明部Aと前記透明部B交互に存在し、かつ記録膜側の表面がほぼ平坦である情報記録媒体を得ることを特徴とする情報記録媒体の製造方法。
  4. 請求項1に記載の情報記録媒体への情報記録再生方法であって、基板の裏面から基板越し又は基板の表面に光を照射することにより、情報記録媒体のトラッキングサーボ情報及び/又はアドレス情報を検出し、得られた検出結果を元に、情報記録再生のための光ヘッドと磁気ヘッドの両方にトラッキングサーボをかけることを特徴とする情報記録再生方法。
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