JP3971832B2 - 光デイスクならびに光デイスク装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえばコンピユ―タにおけるデ―タなどの記録再生用の媒体として使用される光デイスクならびに光デイスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、マルチメデイア化に対応して大量のデ―タを、高密度で記録し、迅速に再生できる光デイスク装置が注目されている。この光デイスク装置には、コンパクトデイスク(CD,CD−ROM)やレ―ザ―デイスク(LD)のように、光デイスク作製時に情報を円板状の基板における光ヘツド対向面にスタンピングし、その情報の再生だけが可能な再生専用形光デイスクを用いたもの、追記形コンパクトデイスク(CD−R)のように、一度だけ記録が可能な光デイスクを使用したもの、光磁気記録方式や相変化記録方式を用いて何度でも書き換え消去可能な書き換え形光デイスクを使用したものがある。
【0003】
一般に、この種の光デイスクでは、図10に示すように、円板状の基板101の光ヘツド対向面に、円周方向に沿つたトラツク位置決め用グル―ブ102が形成されているとともに、このグル―ブの形状が保たれる状態で、少なくとも反射層または反射層と記録層が形成されており、また、上記グル―ブ102間のランド部110にアドレス情報などのピツト103が形成されている。光デイスク装置では、レ―ザ―光をヘツドのレンズで回折限界まで絞り込んで光デイスクに照射することにより、デ―タなどの記録再生を行つている。
【0004】
このような光デイスク装置において、レ―ザ―光のスポツト径は、レ―ザ―光の波長をλ、レンズの開口数をNAとすると、λ/NAとなる。デ―タなどの高密度の記録再生には、レ―ザ―光のスポツト径を小さくする必要がある。レ―ザ―光のスポツト径を小さくするには、レ―ザ―光の波長λを小さくするか、あるいは上記レンズの開口数NAを大きくするかである。
【0005】
現在用いられている光デイスク用の半導体レ―ザ―光の波長λは、主に780〜680nmで、これより短波長の650nmの橙色レ―ザ―光を出射できる半導体レ―ザは、やつと試作され始めた段階である。橙色レ―ザ―光よりもさらに短波長の緑色や青色のレ―ザ―光を出射できる半導体レ―ザは、いまだ開発途上である。よつて、レ―ザ―光の波長λを小さくすることにより、レ―ザ―光のスポツト径を小さくするのは、現状では難しい。
【0006】
また、図11に示すように、光デイスクMにレ―ザ―光Lを絞り込むレンズ201の開口数NAは、このレンズ201の絞り半角をθとすると、NA=Sinθで表され、1より小さい値となる。現在使用されるレンズ開口数NAは0.5程度であるが、理論上0.9程度までにすることができる。しかし、開口数NAを大きくしすぎると、レンズ系の焦点深度が浅くなり、記録面上で焦点を維持するための制御系が複雑になる。このため、通常の光デイスク装置では、開口数NAが最大0.6程度のレンズ201を用いるのが限界となる。
【0007】
そこで、レ―ザ―光Lのスポツト径を小さくするため、図12や図13に示すイマ―ジヨンレンズ202(202A,202B)に用い、開口数NAを上げる方法が提案されている(「日経エレクトロニクス」第691号)。図12に示す半球状のイマ―ジヨンレンズ202Aでは、レ―ザ―光Lを上記レンズ202Aの表面に対し、垂直に入射させた場合、等価なレンズ開口数NAは、上記レンズ202Aの屈折率をnとすると、n×NAとなる。また、図13に示す超半球状のイマ―ジヨンレンズ202Bでは、レ―ザ―光Lを上記レンズ202Bの底面で焦点を結ぶようにすると、等価なレンズ開口数NAは、n2 ×NAとなる。ガラス製のレンズでは、屈折率が1.8程度のため、レ―ザ―光Lのスポツト径は、半球状のイマ―ジヨンレンズ202Aで1/1.8にまで、超半球状のイマ―ジヨンレンズ202Bで1/3.2にまで、小さくできる。
【0008】
このようなイマ―ジヨンレンズを使用する方法においては、記録再生は、イマ―ジヨンレンズからしみ出る近接場(near field)光を用いるため、上記レンズと記録層との間隔は、レ―ザ―光Lの波長λの1/8±1/16程度に小さくする必要がある。この値は、波長λが680nmの赤色レ―ザ―光を用いた場合で、170nm程度で、一般の光デイスク装置の光ヘツドと光デイスクとの間隔が数mmであるのに比べて、著しく小さい。
【0009】
このため、イマ―ジヨンレンズと近接場光を利用する場合、空力学的に保持される浮上形のスライダに対物レンズに対向してイマ―ジヨンレンズを搭載させ、光磁気記録再生方式では、記録のための磁界発生用コイルを組み込んだ光ヘツドを用いることが案出されている。この場合、通常の光デイスク装置のように透明媒体を通して記録再生を行うことができない関係上、光デイスク、たとえば光磁気デイスクでは、円板状の基板の光ヘツド対向面に、反射層、第1誘電体層、記録層、第2誘電体層および保護層を順次積層した構造となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
このように、イマ―ジヨンレンズと近接場光を用いる方式では、回折限界まで絞り込んだレ―ザ―光のしみ出しを利用するため、光ヘツドのスライダと光デイスクとの間隔を100nm程度にまで小さくし、かつ光ヘツドを安定的に浮上させる必要がある。しかし、従来の光デイスクでは、図10に示すとおり、基板101における光ヘツド対向面にトラツク位置決め用グル―ブ102に沿つて、多数のピツト103を形成してアドレス情報を読み出せるようにしているため、上記ピツト103による空気圧の変化で光ヘツドの浮上が不安定になり、著しい場合、光ヘツドのスライダが光デイスクに衝突し、光デイスクがクラツシユしたり、微小な傷が付いたりするといつた問題が起きている。
【0011】
本発明は、このような事情に照らし、光ヘツドの浮上変動を抑制し、傷が付いたりするのを防止できる光デイスクを提供することを目的としている。また、本発明は、上記光デイスクを備えて、大量のデ―タの高密度記録などが適正に行える光デイスク装置を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の目的を達成するために、鋭意検討した結果、円板状の基板に形成されるピツトにより、光ヘツドの浮上が乱されて浮上位置が下がつてしまうことから、アドレス情報のピツトに代わつて、トラツク位置決め用グル―ブをアドレス情報に合わせて蛇行させるようにすると、光ヘツドの浮上を安定化させうることを知り、本発明を完成するに至つた。
【0013】
すなわち、本発明は、円板状の基板における光ヘツド対向面にトラツク位置決め用グル―ブが形成されているとともに、このグル―ブが形成されている光ヘッド対向面に少なくとも反射層と記録層と誘電体層と保護層が基板の該光ヘツド対向面上に順次形成されてなり、近接場光によって記録および再生を行う光デイスクにおいて、上記のグル―ブが蛇行して形成されているとともに、このグル―ブが蛇行することによってアドレス情報が埋め込まれており、前記反射層と記録層と誘電体層と保護層は、それぞれその厚さが十分に薄く均一であることによって光ヘツド対向面側の面に前記グル―ブの形状が反映された蛇行溝が形成されており、かつ前記保護層は、カーボンからなる保護層であることを特徴とする光デイスク(請求項1)と、上記円板状の基板におけるトラツク位置決め用グル―ブ間のランド部がピツトの存在しない記録再生用のスペ―スとして構成されている上記光デイスク(請求項2)と、ヘツド浮上機能を有するスライダにレ―ザ―光透過部形成体を設けてなる光ヘツドを介して記録または再生動作が行われる上記光デイスク(請求項3)と、さらに、ヘツド浮上機能を有するスライダにレ―ザ―光透過部形成体を設けてなる光ヘツドを備え、この光ヘツドを介して記録または再生動作を行わせる光デイスクとして、上記構成の光デイスクが装備されていることを特徴とする光デイスク装置(請求項4)とに係るものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面にしたがつて説明する。
図1は本発明の光デイスクの一例を示す断面図であり、図2は同光デイスクの表示構造を示す斜視図である。この例では、光デイスクMとして、磁性層からなる記録層を有する光磁気デイスクを示している。
【0015】
図1および図2において、1は円板状の基板であり、たとえばポリカ―ボネ―ト樹脂などの合成樹脂で成形されている。この基板1における光ヘツド対向面(一方の面)には、後述する光ヘツドの相対運動を案内するトラツク位置決め用グル―ブ2が、たとえば渦巻状に形成されている。上記基板1の一方の面には、上記グル―ブ2の形状を保つ状態で、アルミニウム・チタン合金などからなる反射層3、窒化シリコンなどからなる第1の誘電体層4、テルビニウム・鉄・コバルト合金などからなる記録層5、窒化シリコンなどからなる第2の誘電体層6およびカ―ボンなどからなる保護層7が順次、積層状に形成されている。
ここで、上記グルーブ2の形状を保つ状態とは、上記の各層が形成されたのちにおいても、各層の厚さがそれぞれ十分に薄く均一であることによってその最表面である保護層の表面にいぜんとして上記グルーブ2の溝が形成されている、つまり光ヘツド対向面側の面に前記グル―ブの形状が反映された蛇行溝が形成されていることを意味する。
【0016】
トラツク位置決め用グル―ブ2は、図2に示すように、蛇行するように形成されており、この蛇行によつてアドレス情報が埋め込まれている。つまり、上記グル―ブ2は、アドレス情報に対応して変調されるように蛇行している。また、この蛇行溝は、前述のとおり、最表面となる保護層の表面にも形成されている。つまり、光ヘツド対向面側の面に前記グル―ブの形状が反映された蛇行溝が形成されている。上記基板1における上記グル―ブ2間のランド部10は、プリピツトの全く存在しない記録または再生用のスペ―スとして構成されている。
【0017】
このように、上記グル―ブ2を蛇行させてアドレス情報を埋め込ませたから、グル―ブ2間のランド部10に、アドレス情報用のピツトが不要となり、このランド部10が凹凸のない平坦状となる。このため、後述する光ヘツドを光デイスクMに対して微小間隔で相対運動させる際に、両者間に空力学的な乱れは生じない。したがつて、光ヘツドの浮上状態が安定し、光デイスクを傷付けたり、エラ―レ―トが増大するおそれが解消される。
【0018】
また、ランド部10にアドレス情報以外のために、わずかなピツトが存在しても、従来に比べて光ヘツドの浮上状態を安定的にさせることが可能である。しかも、上記グル―ブ2内でデ―タなどの記録再生を行うものでは、光ヘツドとの間隔が大きくなつてレ―ザ―光の利用効率が低下するが、この例のようにランド部10で記録再生を行う構成では、光の利用効率が高められる。
【0019】
図4は、上記の光デイスクMを装備させてなる本発明の光デイスク装置の一例を示したものである。この光デイスク装置Nは、ベ―ス11とこのベ―ス11に嵌着されるカバ―(図示せず)とからなるケ―ス12内に、スピンドルモ―タ13が配置されており、このモ―タ13の回転中心に対しほぼ同軸となるように、1枚ないし複数枚の光デイスクMが装着できるようになつている。
【0020】
14は上記ケ―ス12内に配置された光ヘツド変位用のロ―タリ―アクチユエ―タであり、たとえばボイスコイルモ―タからなる。このアクチユエ―タ14は、支持ばね15を介して光ヘツドHを光デイスクMに対して半径方向に位置決めするようになつている。上記スピンドルモ―タ13およびロ―タリ―アクチユエ―タ14の各動作ならびに光ヘツドHの記録・再生動作は、上記ケ―ス12内に設けられたコントロ―ラ(図示せず)によつて制御される。上記光ヘツドHは、上記支持ばね15の先端側に取り付けられている。
【0021】
図5は上記光ヘツドHの具体的構成を示している。
図5において、21はスライダであり、酸化アルミニウム・炭化チタン複合セラミツクウエハにより、図6のように成形されており、このスライダ21の底面には、図7に示すように、摺動面パタ―ン22が機械加工やエツチング加工で形成されている。パタ―ン22の形成後、スライダ21の余分な部分が切断される一方、上記摺動面パタ―ン22の凸状摺動面22aはダイヤモンドライクカ―ボンなどからなる保護膜を10nm程度に成膜してある。
【0022】
スライダ21の所定箇所に機械加工やエツチング加工で形成された取付用凹所23には、半球状のイマ―ジヨンレンズまたはこの例のように超半球状のイマ―ジヨンレンズ24と、記録磁界発生用のコイル25などが設置されており、レ―ザ―光透過部形成体26を構成している。なお、この例では、スライダ21の長さTは2.8mm、幅WHは2mm程度である。上記摺動面パタ―ン22は、光ヘツドHの浮上特性が安定するように空気流を制御するために設けられ、光ヘツドHの大きさや浮上量に合わせてパタ―ン22が選択設定される。
【0023】
図5において、27はイマ―ジヨンレンズ24の上方に配設された対物レンズであり、ロ―タリ―アクチユエ―タ14に組み込まれ、かつ支持ばね15の基端側に一体化されたア―ム16側に取り付けられている。対物レンズ27には、イマ―ジヨンレンズ24上に焦点を結ぶように、上記レンズ24との間隔を一定に保たせる電磁石機構(図示せず)が設けられている。28は、対物レンズ27の上方に配設されて、可動光学系の一部を構成する第1のミラ―である。
【0024】
レ―ザ―光をイマ―ジヨンレンズ24上で焦点を結ばせるためのフオ―カシングサ―ボは、通常の光デイスク装置においてレ―ザ―光を光デイスク上に焦点を合わせ続けるために用いるフオ―カシングサ―ボと同じ方法を用いて、イマ―ジヨンレンズ24からの戻り光に対して、非点収差法、ナイフエツジ法などでフオ―カスエラ―信号を作り出し、この信号を元にフオ―カシングサ―ボをかけるようにすればよい。トラツクサ―ボについても、通常の光デイスクと同様にプツシユプル法や3スポツト法を使用することができる。
【0025】
図8は上記光デイスク装置Nの光学系の構成を示している。この光学系は、固定光学系P1と可動光学系P2とからなつている。
【0026】
固定光学系P1には、光源としての半導体レ―ザ31、第1および第2の光磁気信号検出器32,33、トラツキング信号検出器34、フオ―カス信号検出器35などを備えている。半導体レ―ザ31から可動光学系P2側に向かう光路上には、コリメ―タ―レンズ36、一対のプリズム37,38、回折格子39、スリツト40、第1のビ―ムスプリツタ41などが配設されている。
【0027】
また、上記第1のビ―ムスプリツタ41とトラツキング信号検出器34との間には、第2および第3のビ―ムスプリツタ42,43が配設され、第3のビ―ムスプリツタ43とフオ―カス信号検出器35との間にコリメ―タ―レンズ44が配設されている。上記第2のビ―ムスプリツタ42と光磁気信号検出器32,33との間には、波長板45,コリメ―タ―レンズ46および第4のビ―ムスプリツタ47が配設されている。
【0028】
可動光学系P2は、イマ―ジヨンレンズ24、対物レンズ27、第1のミラ―28および第2のミラ―48などからなり、第2のミラ―48は、上記第1のビ―ムスプリツタ41と第1のミラ―28との間に位置して、ロ―タリ―アクチユエ―タ14の回転中心上に配設されている。
【0029】
このような構成において、第1のコリメ―タ―レンズ36を経てビ―ム成形されたレ―ザ―光Lは、回折格子39およびスリツト40を通して、メインのレ―ザ―光と、サブのレ―ザ―光とに分けられる。メインのレ―ザ―光は、光デイスクMの基板1におけるランド部10に照射されて記録に使用されたり、あるいはその戻り光は、再生、フオ―カシングおよびトラツキングに使用される。サブのレ―ザ―光は、光デイスクMのグル―ブ2に照射され、グル―ブ2の蛇行状態を検出した戻り光は、アドレス情報の読み出しに使用される。
【0030】
なお、上記の光学系は、光磁気記録方式の場合の適用例であるが、相変化方式や追記方式を用いる場合は、光磁気信号検出器32,33も1個で対応でき、また光路前方のビ―ムスプリツタ47も不要となる。
【0031】
図9はアドレス信号生成系のブロツク図を示している。
アドレス信号の生成は、グル―ブ2に対してサブのレ―ザ―光が照射された際の戻り光をトラツキング信号検出器34で検出して電気信号に変換したのちに、増幅し、グル―ブ2の蛇行状態に対応する信号のみをバンドパスフイルタ51を介して取り出し、エンコ―ド部52で2値化する。この2値化信号を基準のクロツク信号と位相比較器53で比較し、アドレス信号を得るようになつている。上記基準のクロツク信号は、位相比較した電圧をロ―パスフイルタ54を介して電圧制御形発振器55に入力することにより、作成される。
【0032】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を記載して、さらに具体的に説明する。
【0033】
実施例1
ポリカ―ボネ―ト樹脂を射出圧縮成形機により成形し、直径95mm、内径25mm、厚さ1.2mmの円板状の基板1を作製したのち、この基板1の一方の面に、トラツク位置決め用グル―ブ2を、アドレス情報が変調されるように、蛇行状に形成した。この形成は、通常の光デイスクと同様の方法を採用した。すなわち、まず、ガラス基板上にレジストを塗布し、短波長レ―ザ―光を用いてカツテイングし、現像後、ニツケルを蒸着、めつきしたのち、ニツケルのみを剥離して、スタンパを作製した。つぎに、このスタンパを基板成形用金型内に装着し、この金型内で基板1を成形すると同時にスタンパのカツテイングパタ―ンを基板1の一方の面に転写して、図2に示すグル―ブ2を形成した。
【0034】
このように作製した円板状の基板1において、上記グル―ブ2の設定間隔(トラツクピツチ)Pは0.5μm、グル―ブ2の深さDは約0.1μm、幅wは約0.2μmであつた。また、グル―ブ2は渦巻き状とし、図3に示すように、蛇行の幅WAは約0.1μm、1周で約5000個の波(うねり)が入るように設定した(波の間隔Qは約0.4mm)。アドレスの2値化信号により、波長を長くしたり、短くすることにより、FM変調した。
【0035】
つぎに、この円板状の基板1の一方の面に、インライン式DCマグネトロンパツタ装置を用いて、反射層3として、アルミニウム・チタン合金層を50nm、第1の誘電体層4として、窒化シリコン層を30nm、記録層5として、テルビニウム・鉄・コバルト合金層を25nm、第2の誘電体層6として、窒化シリコン層を80nmの各膜厚で順次、成膜した。また、同マグネトロンスパツタ装置により、自己潤滑性を有する保護層7として、ダイヤモンドライクカ―ボン層を20nmの膜厚で成膜して、光デイスクMを作製した。ここで、上記の各層3〜7は、前記グル―ブ2の形状が保たれるように成膜した。
【0036】
なお、上記スパツタリングにおいて、反射層3は、チタン含有量が2原子%のアルミニウム・チタン合金タ―ゲツトを用い、スパツタガスとして、Arガスを流量80sccm(真空度1.2Pa)で流し、投入パワ―2Kwで成膜した。第1および第2の誘電体層4,6は、シリコンタ―ゲツトを用い、Ar−N2 混合ガス(混合比1:1)を80sccm(真空度1.2Pa)で流し、投入パワ―2Kwで成膜した。記録層5は、Tb23Fe67Co10(原子%)合金タ―ゲツトを用い、Arガスを流量100sccm(真空度1.5Pa)で流し、投入パワ―500wで成膜した。保護層7は、アモルフアスカ―ボンタ―ゲツトを用い、Ar−メタン混合ガス(混合比1:1)をガス流量300sccm(真空度5Pa)で流し、投入パワ―2Kwで成膜した。このとき、基板1側に200wのRF電力を供給して、この基板1側にも負のバイアス電圧が印加されるようにし、バイアススパツタとなるように設定した。
【0037】
比較例1
図10に示すように、アドレス情報を基板101の一方の面におけるピツト103で構成し、基板101の一方の面に、実施例1と同様に反射層、第1の誘電体層、記録層、第2の誘電体層および保護層を設けた光デイスクMを作製した。同図において、基板1におけるグル―ブ102は、グル―ブ間の設定間隔が0.5μm、グル―ブ102の深さDが約0.1μm、幅wが約0.2μmとした。また、ピツト103の深さdは約0.1μmとした。
【0038】
上記の実施例1および比較例1の光デイスクMを用いて、図4に示す光デイスク装置Nを組み立てた。この装置Nを用いて、図5〜7に示すような光ヘツドHを浮上させ、一つのトラツクに停止させて、連続的に記録再生を行い、その耐久性を調べた。結果は、実施例1では光ヘツドHが100万回摺動した状態でも、光デイスクMに傷が付いたり、エラ―レ―トの変化はなかつた。これに対して、比較例1では光ヘツドHが2万回摺動しただけで光デイスクに傷が発生し、エラ―レ―トも劣化した。また、実施例1では初期状態から一周の間で再生出力の変動が5%程度にすぎなかつた。これに対して、比較例1では上記再生出力の変動が20%にもなることがあつた。
【0039】
【発明の効果】
以上のように、本発明は、円板状の基板の光ヘツド対向面におけるトラツク位置決め用グル―ブを蛇行させてアドレス情報を埋め込んだことにより、空力学的に保持されながら浮上する光ヘツドの浮上状態の安定化を図れ、光デイスクに傷が付いたりする問題を解消でき、耐久性にすぐれる光デイスクを提供できる。また、ヘツド浮上機能を有するスライダにレ―ザ―光透過部成体を設けてなる光ヘツドを備えた光デイスク装置に上記構成の光デイスクを装備させることにより、上記光ヘツドの浮上量の変動が少なく、大量のデ―タなどの高密度の記録などに適正に対応可能な光デイスク装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光デイスクの一例を示す断面図である。
【図2】同光デイスクの表面構造を示す斜視図である。
【図3】トラツク位置決め用グル―ブの一部を拡大して示す平面図である。
【図4】同光デイスクを装備させた光デイスク装置を示す断面図である。
【図5】同光デイスク装置に搭載される光ヘツドを示す断面図である。
【図6】同光ヘツドにおけるスライダを示す側面図である。
【図7】同スライダを示す底面図である。
【図8】光デイスク装置における光学系を示す構成図である。
【図9】アドレス信号生成系のブロツク図である。
【図10】従来の光デイスクの表面構造を示す斜視図である。
【図11】従来の光デイスク装置に使用されるレンズにおけるレ―ザ―光のスポツト径の説明図である。
【図12】半球状のイマ―ジヨンレンズを使用した場合のレ―ザ―光のスポツト径の説明図である。
【図13】超半球状のイマ―ジヨンレンズを使用した場合のレ―ザ―光のスポツト径の説明図である。
【符合の説明】
1 円板状の基板
2 トラツク位置決め用グル―ブ
3 反射層
5 記録層
10 ランド部
21 スライダ
26 レ―ザ―光透過部形成体
M 光デイスク
H 光ヘツド

Claims (4)

  1. 円板状の基板における光ヘツド対向面にトラツク位置決め用グル―ブが形成されているとともに、このグル―ブが形成されている光ヘッド対向面に少なくとも反射層と記録層と誘電体層と保護層が基板の該光ヘツド対向面上に順次形成されてなり、近接場光によって記録および再生を行う光デイスクにおいて、上記のグル―ブが蛇行して形成されているとともに、このグル―ブが蛇行することによってアドレス情報が埋め込まれており、前記反射層と記録層と誘電体層と保護層は、それぞれその厚さが十分に薄く均一であることによって光ヘツド対向面側の面に前記グル―ブの形状が反映された蛇行溝が形成されており、かつ前記保護層は、カーボンからなる保護層であることを特徴とする光デイスク。
  2. 円板状の基板におけるトラツク位置決め用グル―ブ間のランド部がピツトの存在しない記録再生用のスペ―スとして構成されている請求項1に記載の光デイスク。
  3. ヘツド浮上機能を有するスライダにレ―ザ―光透過部形成体を設けてなる光ヘツドを介して記録または再生動作が行われる請求項1または2に記載の光デイスク。
  4. ヘツド浮上機能を有するスライダにレ―ザ―光透過部形成体を設けてなる光ヘツドを備え、この光ヘツドを介して記録または再生動作を行わせる光デイスクとして、請求項1〜3のいずれかに記載の光デイスクが装備されていることを特徴とする光デイスク装置。
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