JP4348098B2 - 光ディスク記録媒体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録容量が大きく、安価な光ディスク記録媒体に関し、更に詳しくは、浮上型の光ヘッドを用いて情報を記録再生するための光ディスク記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、マルチメディア化に対応して大量データを高密度で記録し、迅速に記録再生ができる光ディスク記録媒体が注目されている。光ディスク記録媒体は、CDやレーザーディスクのように情報の再生だけが可能な再生専用光ディスク記録媒体、CD−Rのように一度だけ記録が可能な追記型光ディスク記録媒体、何度でもデータの書き換え消去が可能な書換型光ディスク記録媒体に分類される。これらの光ディスク記録媒体を記録再生するための光記録装置では、レーザー光をレンズで回折限界にまで絞り込んだ光スポットを用いて、データの記録・再生が行われる。この光スポットのサイズは、レーザーの波長をλ、レンズの開口数をNAとすると、λ/NAとなる(例えば、非特許文献1を参照)。
【0003】
光ディスク記録媒体に情報を一層高密度に記録するには、記録時の光スポットサイズを小さくして微小なピットや磁気マークを形成する必要がある。光スポットサイズは、上述のようにλ/NAで表わされることから、光スポットサイズを小さくするには、レーザー波長(λ)を小さくするか、またはレンズの開口数(NA)を大きくすればよい。現在用いられている光ディスク用半導体レーザーの波長は主に780〜650nmであり、これより短波長な405nmの青色レーザーについては、実用化に向けて開発が進められている。
【0004】
一方、レンズの開口数(NA)は、図1に示すようにレンズの絞り半角をθとするとNA=sinθと表され、1より小さい値となる。現時点において使用されているレンズのNAは0.5〜0.6程度であるが、理論上限界に近いNAである0.9とすることで光スポットサイズを1/1.5程度に縮小することができる。これにより、光ディスク記録媒体の記録容量を2倍以上にすることが可能である。しかしながら、NAを大きくするとレンズ系の焦点深度が浅くなり、焦点を媒体の記録面上に維持するための制御系が複雑になるという問題が生じる。また、ディスクの傾きにより光スポットが乱れる等の問題も生じる。
【0005】
そこで、ハードディスクで使われているような浮上スライダにレンズを搭載し、かかる浮上スライダをディスク表面上に浮上させることにより高密度記録を実現する方式が検討されている。また、光ディスクの記録層表面に薄い透明カバー層を設け、当該カバー層を通して光を照射することにより、ディスクの傾きに対する光スポットの乱れを低減した記録再生方式が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
【0006】
【非特許文献1】
角田義人監修、「光ディスクストレージの基礎と応用」:社団法人電子情報通信学会(1995)、p65
【特許文献1】
特開2002−203337(第1−4欄、第1図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、光ヘッドを浮上スライダ内に埋め込んだ浮上型光ヘッドを用いた場合、浮上型光ヘッドが光ディスク上を走行しているときに光ディスク上に存在する異物が浮上スライダの光射出面に堆積または固着してしまい、安定な記録再生を長時間にわたって行なうことができなくなるという問題があった。
【0008】
本発明は、上記従来技術の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、浮上型光ヘッドの光射出面への異物の付着を抑え、高密度に、長期間安定して記録再生することが可能な光ディスク記録媒体を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の態様に従えば、浮上型光ヘッドを用いて記録及び再生の少なくとも一方が行われる記録再生領域を有し、且つ、表面に透明カバー層が形成されている光ディスク媒体であって、
上記浮上型光ヘッドの光射出側の面と接触して該浮上型光ヘッドの汚れを拭き取るためのクリーニング領域を備え、上記クリーニング領域は補強用短繊維または補強材を含む上記透明カバー層で形成され、且つ、上記補強用短繊維または上記補強材が上記透明カバー層の表面に部分的に現れていることを特徴とする光ディスク記録媒体が提供される。
【0010】
本発明の光ディスク記録媒体は、例えば、浮上型スライダにレンズを搭載した浮上型光ヘッドの光射出側の面と接触して、その浮上型ヘッドの光射出面の汚れを拭き取るクリーニング領域を備える。かかるクリーニング領域は、その領域上を浮上型光ヘッドが走行した場合に、浮上型光ヘッドの浮上量が記録再生領域上を浮上させた場合よりも低くなるように、その表面を構成することが望ましい。これにより、浮上型光ヘッドをクリーニング領域上に位置付けたときに、浮上型光ヘッドの光射出側の面とクリーニング領域とが接触することになり、浮上型光ヘッドの光射出側の面の汚れが取り除かれる。浮上型光ヘッドの光射出側の面の汚れには、例えば、光ディスク記録媒体の表面に形成されている塵埃等がある。本発明では、このような浮上型光ヘッドの光射出側の面の汚れを光ディスク記録媒体のクリーニング領域において取り除き、光ヘッドの光射出側の面に異物が形成されることを抑制することができる。これにより、ヘッドクラッシュの発生を低減することができるとともに、ヘッドの光射出側の面に形成された汚れによる、光ディスク記録媒体に対するレーザー光の照射不良を防止することができる。それゆえ、光ディスク記録媒体にレーザー光を確実に照射して、長時間安定した記録再生を行なうことができる。
【0011】
本発明の光ディスク記録媒体において、クリーニング領域は、光ディスク記録媒体半径方向の幅がスライダ幅以上となるように形成されている。また、クリーニング領域は、周全体に形成されていても、周の一部に形成されていてもよい。さらに、クリーニング領域は、補強用短繊維または補強材を含む透明カバー層で形成されていることが望ましい。この場合、補強用短繊維または補強材が透明カバー層の表面に部分的に現れることになる。クリーニング領域では、例えば、補強用短繊維、補強材あるいはバンプの存在により、表面粗さが記録再生領域に比べて荒く形成されており、浮上型光ヘッドがこのクリーニング領域に位置付けられたときに、クリーニング領域表面と浮上型光ヘッドの底面(光出射側の面)とが接触することにより、浮上型光ヘッドの底面(光出射側の面)に形成された異物が取り除かれる。なお、このようなクリーニングを行う際には、ディスクの回転数を下げて浮上型光ヘッドの浮上量を低下させるようにしてもよい。
【0012】
また、クリーニング領域にバンプを形成した光ディスク記録媒体においても、同様のクリーニング効果が得られる。バンプは、例えば透明カバー層の表面に高出力レーザーをパルス照射することにより上記透明カバー層を表面加工して、上記クリーニング領域に形成し得る。
【0013】
第1の参考態様に従えば、本発明の第1の態様の光ディスク記録媒体を回転させることができる駆動装置であって、
上記光ディスク記録媒体上を浮上しながら該光ディスク記録媒体に光を照射するための浮上型光ヘッドと;
上記浮上型光ヘッドを上記光ディスク記録媒体に対して移動させるためのアクチュエータと;
上記浮上型光ヘッドが所定時間ごとに上記光ディスク記録媒体のクリーニング領域上に位置付けられるようにアクチュエータを制御するための制御装置と;を備えることを特徴とする光ディスク記録媒体の駆動装置が提供される。
【0014】
第1の参考態様の駆動装置は、本発明の第1の態様の光ディスク記録媒体のクリーニング領域に浮上型光ヘッドを位置付けて、浮上型光ヘッドの光射出側の面に形成された汚れを取り除くことができる。これにより、浮上型光ヘッドの光射出側の面が清浄に保たれるので、長期間にわたって安定した記録再生を行うことができる。浮上型光ヘッドのクリーニング領域上への位置付けの時間間隔は特に限定されないが、例えば、記録若しくは再生前、記録若しくは再生後、一定時間毎等、定期的に行なうことが好ましい。
【0015】
また、第1の参考態様において、駆動装置とは、情報の再生だけが可能な再生装置、情報の記録だけが可能な光記録装置、及びこれら情報の再生と記録の機能を兼ね備えた光記録再生装置を含む概念である。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に従う光ディスク記録媒体について図面を用いて詳細に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
【0017】
【実施例1】
本発明に従う光ディスク記録媒体の一例として、図3に示した断面構造を有する光磁気ディスク400を作製した。光磁気ディスク400は、基板56上に、反射層55、第1誘電体層54、光磁気記録層53、第2誘電体層52及びカバー層(保護膜)51を備える。反射層55にはAuを用い、膜厚は80nmとした。第1誘電体層54及び第2誘電体層52にはSiNを用い、膜厚はそれぞれ1nm、80nmとした。光磁気記録層53にはTbFeCoを用い、膜厚は20nmとした。反射層55、第1誘電体層54、光磁気記録層53及び第2誘電体層52は、それぞれスパッタリングにより形成した。カバー層51は紫外線硬化樹脂を用いてスピンコート法で形成し、膜厚を10μmとした。更に、カバー層51上には、商品名Fomblin Z-DOLよりなる潤滑剤の層をディップコーターにより膜厚2nmで形成することができる。
【0018】
図4に、光磁気ディスク400の平面構造を模式的に示した。光磁気ディスク400の記録再生領域210は、図4に示したように、データ領域200と円弧状のID部201とで構成される。ID部201は、1周当たり200個形成されている。ID部201の領域には、アドレス情報がプリピットまたはウォブルの形で記録されている。また、ID部201の領域は、データ領域200全体に対して20%の割合となるように構成した。さらに、データ領域200の内周側に、クリーニング領域202を、ディスク半径方向の幅が3mmとなるように形成した。
【0019】
かかる光磁気ディスクは、ID及び記録再生領域にランド、グルーブが形成されたスタンパを用いて、例えば、ポリカーボネート、ノルボルネン系アモルファスポリオレフィン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルフォンまたはフェノール樹脂等の樹脂を射出成形して基板を作製し、得られた基板上に光磁気記録層等の膜を形成し、カバー層及び潤滑剤をスピンコート塗布することにより作製することができる。
【0020】
カバー層は、最初に紫外線硬化樹脂をディスクの内周部に塗布し、高速回転で振り切った後、補強用短繊維または補強材を含んだ紫外線硬化樹脂をクリーニング領域の最内周部に塗布し、再度高速回転させてクリーニング領域全体に補強用短繊維または補強材を含んだ樹脂を広げることにより形成される。
【0021】
紫外線硬化樹脂は、アクリル系オリゴマー、アクリル系反応希釈剤、光重合開始剤及び重合禁止剤からなる一液型樹脂であり、紫外線照射によって、ラジカル重合が開始して硬化する。アクリル系オリゴマーとしては、その骨格の分子構造によって、ポリエステル系、ポリエーテル系、エポキシ系、ポリウレタン系、シリコーン系アクリル酸エステル等が挙げられる。アクリル系反応希釈剤としては、低粘度の単官能または多官能アクリル酸エステルが挙げられる。光重合開始剤としては、ベンゾフェノン、ベンゾインエーテル等が挙げられる。紫外線硬化樹脂の使用量は、ディスク一面に厚さ10μmで形成することができる量以上であれば特に限定されないが、通常は、2〜20mgである。紫外線硬化樹脂に補強用短繊維または補強材を配合することにより、クリーニング領域におけるカバー層の機械的強度を向上させることが好ましい。補強用短繊維としては、例えば、繊維強化プラスチック等に使用されている無機繊維、セラミック繊維、合成繊維等が挙げられる。具体的には、無機繊維としては、炭素繊維、ガラス繊維、チタン酸カリウム繊維、黒鉛繊維等が挙げられる。セラミック繊維としては、炭化ケイ素繊維、ボロン繊維、アルミナ繊維、ウィスカー等が挙げられる。合成繊維としては、ポリエステル繊維、ビニロン繊維、レーヨン繊維、ナイロン繊維、アラミド繊維等が挙げられる。これらの補強用短繊維の中でも、ガラス繊維が好ましい。これらの補強用短繊維の使用量は特に限定されないが、通常、紫外線硬化樹脂100重量部に対して、補強用短繊維20〜85重量部を配合する。
【0022】
また、補強材としては、酸化物、炭化物、窒化物等が挙げられる。具体的には、シリカ、アルミナ、CeO、ZrO、CdO、Bi、ITO(インジウムチタンオキサイド)、In、SnO、SnO−Sb、Sb、IrO、MoO、NbO,PtO、RuO、WO等の酸化物、MoC、NbC、TaC、TiC、WC、SiC、CdC等の炭化物、NbN、TaN、ZrN、Si、TiN等の窒化物が挙げられる。これらの補強材の中でも、シリカが好ましい。補強材の使用量は特に限定されないが、通常、紫外線硬化樹脂100重量部に対して、補強材10〜80重量部を配合する。
【0023】
記録領域の平均面粗さRaは10nm以下であるのに対し、クリーニング領域の平均面粗さRaは50〜1000nmであり、突起の高さは0.1〜5μmとなる。光ヘッドのスライダ浮上量は0.1〜5μm程度に設定されるので、光ヘッドがクリーニング領域を走行したときにディスク表面と接触する。浮上型光ヘッドをクリーニング領域上に移動させたときに、浮上型光ヘッドの底面とクリーニング領域の表面とが接触するので、浮上型光ヘッドの底面に異物が形成されていた場合でも、これを取り除くことができる。
【0024】
【実施例2】
実施例2では、クリーニング領域を図5に示すようなバンプ303で構成した以外は、実施例1と同様にして光磁気ディスクを作製した。バンプ303は、高さ0.1〜5μm、直径10μmの円錐形とした。このバンプ303は、ディスクに紫外線硬化樹脂を形成した後、ディスク微小領域を図6に示すような装置で溶融加工して作製した。図6に示すように、光磁気ディスク207は、回転台76に磁石でセットされ、回転モータ77により回転しながら表面にレーザー光が照射される。レーザー光源72で発光したレーザー光は、コリメートレンズ73で平行光にされ、ミラー74で光磁気ディスク面に方向を変えた後、対物レンズ75で集光されて光磁気ディスク207に照射される。本実施例では、クリーニング領域内にバンプを周方向に1mm間隔、径方向にランダムに配置した。このようなバンプを用いてクリーニング領域を構成することにより、クリーニング領域上を浮上する浮上型光ヘッドの浮上量を記録再生領域における浮上量よりも約20nm低下させることができる。したがって、情報の記録再生の際の記録再生領域上における浮上型光ヘッドの浮上量を80nm程度に設定しておくことにより、浮上型光ヘッドをクリーニング領域上に移動させたときに浮上型光ヘッドの底面とクリーニング領域の表面とが接触し、浮上型光ヘッドの底面に異物が形成されていた場合でも、これを取り除くことができる。
【0025】
〔評価〕
実施例1及び2で作製した光磁気記録媒体について、記録再生評価を行なった。図8に、評価に用いた光磁気記録装置の概略構成を示す。また、図2に、光磁気記録装置の光ヘッドの概略構成を示す。図2に示すように、光ヘッド500は、浮上型スライダ102に固体イマージョンレンズ(高NAレンズ)100及び記録用の磁界発生用コイル104が組み込まれて構成されている。また、光ヘッド500の固体イマージョンレンズ100上方(レーザー側)に、絞り込み用の集光レンズ71が配置されている。これらの固体イマージョンレンズ100と集光レンズ71によって、NA=0.85のレンズ系を構成する。光ヘッド500は、図8に示すように、スイングアーム35の先端に固定されている。集光レンズ71は、スイングアーム35と機械的に固定されているスイングアーム36の先端に固定されている。スイングアーム35とスイングアーム36は、ともにロータリーアクチュエータ37に取り付けられており、スイングアーム35及び36は同期して作動する。スウィングアーム35及びアーム36は、磁気ディスク装置の場合と同様に、板バネ等により構成することができる。集光レンズ71には、不図示ではあるが、常にディスク上の記録層に焦点を結ぶようにレーザー側の集光レンズ71を駆動するためのコイルと磁石を用いた駆動機構(ボイスコイル型アクチュエータ)が設けられている。フォーカシングサーボは、通常の光記録装置で常にレーザー光を光ディスク面上に焦点を合わせ続けるために用いるフォーカシングサーボと同じ方法を用いて、固体イマージョンレンズ100からの戻り光に対して、非点収差法、ナイフエッジ法などでフォーカスエラー信号を作り出し、この信号を基にフォーカシングサーボをかければ良い。なお、光ヘッド500に代えて、図7に示すような、浮上型スライダ102の底面にダイヤモンドライクカーボン等の保護膜105を形成した光ヘッド700を用い得る。
【0026】
記録または再生時に固体イマージョンレンズ100を光磁気記録媒体400の表面に対して所定の間隔、即ち、0.1〜5μmで隔離させて、記録または再生が行われる。このためには、浮上型スライダの底面(即ち、光ヘッド500の底面)の高さ位置を制御すればよい。この制御は、例えば、磁気ディスク装置の場合と同様に、浮上型スライダの底面に形成されたパターン及びディスクの回転数、ディスクとスライダのなす角(スキュー)等をスライダがディスク表面に対して上記所定の間隔(浮上量)となるように設計または調整することによって実現することができる。
【0027】
図9に、光磁気記録装置全体の光学系の具体例を示した。図9中、固定光学系については、通常の光磁気記録媒体を記録・再生するためのドライブと同様の光学系を使用することができる。即ち、レーザー光源57から射出されたレーザー光は、レンズ58、プリズム59a、59b、ビームスプリッタ60を通過し、ミラー70,69で反射された後、対物レンズ71に入射し、さらにディスク近傍の対物レンズ100で集光されてディスクの記録層に焦点を結ぶ。対物レンズ100で集光された光は、光磁気ディスク400の記録層に達して記録信号に応じた磁気マークを形成する。なお、記録の際、光磁気ディスク400には記録用磁界が印加されており、光変調方式、磁界変調方式、光磁界変調方式のいずれの方式でも記録は可能である。本評価では、光磁界変調方式を用いた。
【0028】
再生時に、光磁気ディスク400からの反射光は、ミラー69,70で反射された後、ビームスプリッタ60で反射されてビームスプリッタ61で2つのビームスプリッタ64,65に向かう光に分割される。ビームスプリッタ65に入射した反射光は、分割されてフォーカシング検出用検出器68cとトラッキング信号検出用検出器68dにそれぞれ入射する。また、1/2波長板63及びレンズ67を通過してビームスプリッタ64に入射した反射光は、互いに直交する偏光成分の光を検出する光検出器68a,68bに入射し、再生信号を検出する。
【0029】
制御装置172は、光ヘッドを駆動するためのアクチュエータ171を制御して、光ヘッドを、記録再生時に記録再生領域に位置付けるとともに、記録再生前、記録再生後または一定時間毎等の適当なタイミングで光磁気ディスクのクリーニング領域に位置付けることができる(図9参照)。
【0030】
実施例1及び2で作製した光磁気ディスクを、かかる光磁気記録装置に装填し、光ヘッドを連続的に内周から外周までシークして10分毎に記録を行い、このときの光磁気信号のエラーレートをモニタした。また、1時間毎に光磁気ディスクのクリーニング領域に光ヘッドを移動させ、クリーニング領域上で0.1秒間光ヘッドを停止させた。さらに、比較のために、クリーニング領域を設けていない光磁気ディスクについて同様のテストを行なった。
【0031】
〔評価結果〕
実施例1及び2で作製した光磁気ディスクでは、1000時間以上テストしてもエラーレートの劣化は見られなかった。これに対して、クリーニング領域を設けていない光磁気ディスクでは、1時間程度でエラーレートが10−4以下に劣化した。
【0032】
以上、本発明の光ディスク記録媒体及びその駆動装置について実施例により具体的に説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。例えば、上記実施例では、基板の一方の面にのみ光磁気記録層等の膜を形成して片面記録タイプの光磁気ディスクを作製したが、基板の表面にも同様にして光磁気記録層などの膜を形成することにより、両面記録タイプの光磁気ディスクを作製することもできる。
【0033】
また、記録再生領域の内周側にクリーニング領域を設けたが、記録再生領域よりも外周側に設けてもよく、内周側と外周側の両方に設けることも可能である。
【0034】
【発明の効果】
本発明の光ディスク記録媒体は、浮上型光ヘッドの浮上量を低下させるような形状を有するクリーニング領域を備えているので、クリーニング領域上を浮上する浮上型光ヘッドの射出側の面を、クリーニング領域表面に接触させることができる。これにより、浮上型光ヘッドの光射出側の面の汚れが取り除かれるので、長時間記録再生を行なっても浮上型光ヘッドの光射出側の面に異物等が形成されることがなく、常に良好な記録再生を行なうことができる。
【0035】
また、第1の参考態様の駆動装置は、本発明の光ディスク記録媒体のクリーニング領域に定期的に浮上型光ヘッドを移動させることができるので、光ディスク記録媒体のクリーニング領域において浮上型光ヘッドの浮上量が低下して浮上型光ヘッドにおける光射出側の面の汚れが定期的に取り除かれ、長期間にわたって良好に記録再生を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 レンズによるレーザー光の絞り込みを説明する図である。
【図2】 高NAレンズを搭載した浮上型光ヘッドの概略断面図である。
【図3】 本発明における光ディスク記録媒体の一具体例の概略断面図である。
【図4】 実施例で作製した光磁気ディスクの概略平面図である。
【図5】 実施例で作製した光磁気ディスク表面のクリーニング領域のバンプの形状を示す図である。
【図6】 ディスクにバンプを形成するために用いた装置の概略構成図である。
【図7】 本発明の実施例における別形態の光学ヘッドの構造を示す図である。
【図8】 高NAレンズを搭載した浮上型光ヘッドの概略断面図である。
【図9】 本発明の実施例の光記録装置で使用した光学系を説明する図である。
【符号の説明】
35,36 スイングアーム
37 ロータリーアクチュエータ
38 光学系
39 ディスク回転軸
40 モータ
41 光磁気ディスク
42 レーザー光
51 カバー層
52 第1誘電体層
53 光磁気記録層
54 第2誘電体層
55 反射膜
56 基板
57 レーザー光源
59a,b プリズム
60,61,64 ビームスプリッタ
63 1/2λ板
68a,b 光磁気信号検出器
69,70,74 ミラー
71 集光レンズ
72 レーザー照射装置
73 コリメートレンズ
76 回転台
77 回転モータ
100 固体イマージョンレンズ(高NAレンズ,対物レンズ)
102 スライダ
104 磁気コイル
105 保護膜
171 アクチュエータ
172 制御装置
200 データ領域
201 ID部
202 クリーニング領域
207 光磁気ディスク
210 記録再生領域
303 バンプ
400 光磁気ディスク
500,700 光学ヘッド

Claims (6)

  1. 浮上型光ヘッドを用いて記録及び再生の少なくとも一方が行われる記録再生領域を有し、且つ、表面に透明カバー層が形成されている光ディスク記録媒体であって、
    上記浮上型光ヘッドの光射出側の面と接触して該浮上型光ヘッドの汚れを拭き取るためのクリーニング領域を備え、上記クリーニング領域は補強用短繊維または補強材を含む上記透明カバー層で形成され、且つ、上記補強用短繊維または上記補強材が上記透明カバー層の表面に部分的に現れていることを特徴とする光ディスク記録媒体。
  2. 上記クリーニング領域は、記録及び再生の少なくとも一方が行なわれる記録再生領域よりも内周側に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク記録媒体。
  3. 上記クリーニング領域は、補強用短繊維を含む上記透明カバー層で形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の光ディスク記録媒体。
  4. 上記クリーニング領域は、上記記録再生領域の表面粗さよりも粗く形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の光ディスク記録媒体。
  5. 浮上型光ヘッドを用いて記録及び再生の少なくとも一方が行われる記録再生領域を有し、且つ、表面に透明カバー層が形成されている光ディスク記録媒体であって、
    上記浮上型光ヘッドの光射出側の面と接触して該浮上型光ヘッドの汚れを拭き取るためのクリーニング領域を備え、上記クリーニング領域に、上記透明カバー層の表面加工により複数のバンプ形成されていることを特徴とする光ディスク記録媒体。
  6. 上記浮上型磁気ヘッドが上記クリーニング領域上に位置するときの浮上量が上記記録再生領域上に位置するときよりも低いことを特徴とする請求項〜5のいずれか一項に記載の光ディスク記録媒体。
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