JP4419948B2 - 光記録再生方法 - Google Patents

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本発明は、高開口数の対物レンズを用いて近接場(ニアフィールド)光による記録及び/又は再生を行う光記録媒体及び光記録再生方法に関する。
CD(Compact Disc)、MD(Mini Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)に代表される光(もしくは光磁気)記録媒体は、音楽情報、映像情報、データ、プログラム等の格納媒体として広く利用されている。これらの光記録媒体を記録再生するシステムでは、対物レンズが非接触で光記録媒体の表面と対向し、光記録媒体の記録面に形成された微少な凹凸や相変化材料の反射率変化構造、また光磁気記録方式の場合はカー回転角の変化する磁気ドメイン構造を検出して微少な記録マークを読み取っている。
近年、このような光記録媒体において、益々大容量化、高記録密度化が望まれていることから、より小さい記録マークを光記録媒体に形成し、それを高い解像度をもって読み出す技術が検討されている。
光記録媒体上に照射される光のスポットの大きさは、照射する光の波長をλ、光記録媒体上にこの光を集光する集光レンズの開口数をNAobjとすると、およそλ/NAobjで与えられ、解像度もこの値に比例する。開口数NAobjは、
NAobj=n×sinθ
である。ここで、nはレンズと光記録媒体との間に介在する媒質、すなわち空気の屈折率、θは対物レンズの周辺光線の入射角度である。媒質が空気である以上NAobjは1を超えることができず、解像度に限界がある。このため、光記録再生装置では、その光源、例えば半導体レーザの短波長化や、集光レンズの開口数の増大化が図られている。
これに対し、1より大きい開口数を達成する手法として、エバネッセント波、すなわち界面から指数関数的に減衰する光を用いるいわゆる近接場光による記録再生方式(ニアフィールド光記録再生方式)が提案されている。このニアフィールド光記録再生方式においては、集光レンズと光記録媒体の表面との間隙を非常に小さくする必要がある。
光記録媒体に近接場光を照射して記録再生を行う手法として、対物用の光学レンズとソリッドイマージョンレンズ(SIL:Solid Immersion Lens、固浸レンズ)とを組み合わせて近接場光学系を構成し、これによりニアフィールド光記録再生を行う方法が提案されている(例えば特許文献1参照。)。
上記特許文献1に記載されているように光学レンズとSILとを組み合わせて用いる場合、これら組み合わせレンズによる近接場光学系の実効的な開口数NAは、SILが超半球状の場合は、
NA=nSIL NA ・・・(1)
と表される。ここで、nSILはSILを構成する材料の屈折率、NAはSILと組み合わせる光源側に配置する光学レンズの開口数である。
上記式(1)より、SILを構成する材料(対物レンズと光記録媒体との間の媒質とみなされる)の屈折率を上げることにより、開口数NAを高くすることができることが分かる。
一方、本出願人は、このようにSIL等を用いて近接場光による記録再生を行う場合の実効的な開口数NAと、光記録媒体の最表面を構成する材料の屈折率nとの関係が、
n≧NA ・・・・(2)
となることが、解像度を確実に高めるために必要であることを見出した(例えば特許文献2参照。)。
上記式(2)の条件を満たさない場合は、開口数NAで得られるスポット内の一部しかされず、観察スポットの外縁部が全反射により白くなってしまい、上記式(2)の条件を満たす場合は、開口数NAで得られるスポット内全体が観察される。これにより、確実に解像度を高め、良好な記録再生特性をもって微小な記録マークの再生が可能となる。
特開平5−189796号公報 特開2004−87087号公報
上述したようなSILを用いて近接場光による記録再生を行う場合、SILを構成する材料の屈折率nSILや、またはSILと組み合わせる光学レンズの開口数NA0が比較的大きくすることによって、上記式(1)で求められる実効的な開口数NAを例えば2.0以上程度に高くすることができる。
これに対して、光記録媒体の最表面を構成する材料として、上記特許文献2において示される上記式(2)の条件を満たすものが必要となる。通常の光記録媒体の保護膜等として用いられる誘電体材料として、高い屈折率の材料が用いられることによって、解像度を確実に高めることが可能となる。
一方、上述したようにSILを用いて近接場光による記録再生を行う場合、SILと光記録媒体の表面との距離を極めて小さく、例えば用いる記録再生用光の波長の10分の1程度の距離を保持しなければならない。
このため、光記録媒体の最表面を構成する材料としては、屈折率が極めて高いものであると同時に、SILとの間隔が微小なことを考慮して、また記録層等を確実に保護するために、ある程度の硬度を有するものであることが望ましい。
しかしながら現状では高屈折率で高硬度の光透過性材料が見当たらず、例えば2.0を超える高い開口数をもって近接場光による記録再生を行う場合に、確実に高い解像度を実現できる光記録媒体は報告されていない。
以上の問題に鑑みて、本発明は、2.0を超える開口数の集光レンズを用いて近接場光による記録再生を行う光記録媒体において、確実に高い解像度をもって記録及び/又は再生を行うことが可能な実用的な光記録媒体及び光記録再生方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明による光記録再生方法は、開口数が2.0以上の近接場光学系を用いて光記録媒体の記録又は再生の少なくともいずれかを行う光記録再生方法であって、前記光記録媒体として、基板上に、前記基板上に形成される記録層と、前記記録層上に形成されて屈折率が前記近接場光学系の開口数以上の材料より成る第1の光透過性誘電体層と、前記第1の光透過性誘電体層に接してこの上に形成され、屈折率が前記開口数未満で且つビッカース硬度が1000[kg/mm]以上の材料より成り、膜厚が10nm以下とされる第2の光透過性誘電体層と、を有する光記録媒体を用いて、前記第2の光透過性誘電体層上から記録又は再生用の光を照射して記録又は再生の少なくともいずれかを行う。
上述したように、本発明の光記録再生方法においては、開口数が2.0以上の近接場光学系を用いて光記録媒体の記録及び/又は再生を行うものであり、光記録媒体としてその記録又は再生用の光を照射する側の表面に、少なくとも屈折率が近接場光学系の開口数以上の第1の光透過性誘電体層と、その上に接して形成され、屈折率が前記開口数未満で且つビッカース硬度が1000[kg/mm]以上の材料より成り、膜厚が10nm以下とされる第2の光透過性誘電体層とを積層形成して構成する。このような構成とすることによって、高屈折率の第1の光透過性誘電体層の屈折率nが上記式(2)、すなわち実効的な開口数NAに対し
n≧NA ・・・・(2)
である条件を満たすものとし、一方、再生側の最表面を高硬度の第2の光透過性誘電体層を設けることによって、良好に近接場光による記録再生を行うことが可能となる。
特に本発明の光記録再生方法に用いる光記録媒体において、第2の光透過性誘電体層の膜厚を10nm以下として構成することにより、第2の光透過性誘電体層の屈折率にかかわらず、第1の光透過性誘電体層の材料を高い屈折率とすることによって、確実に高い解像度をもって近接場光による記録再生を行うことができる。
更に、本発明の光記録再生方法に用いる光記録媒体において、第2の光透過性誘電体層を、ビッカース硬度が1000[kg/mm]以上の材料より構成することによって、光記録媒体の表面の破損やSIL等の対物レンズの汚損を回避ないし抑制し、良好な記録再生を行うことが可能となる。
以上説明したように、本発明の光記録媒体及び光記録再生方法によれば、確実に高い解像度をもって近接場光による記録再生を実現できる。
以下本発明を実施するための最良の形態の例を説明するが、本発明は以下の例に限定されるものではない。
図1は、本発明による光記録媒体の一実施形態例の要部の概略断面構成図である。図1に示すように、本発明の光記録媒体1は、基板10上に、反射層62と記録部63が設けられ、更にその上の再生側表面に、高い屈折率の第1の光透過性誘電体層64と、その上に高硬度の第2の光透過性誘電体層65とが積層形成された構造とする。図1において、1Aは光記録媒体1の再生側表面を示す。
なお、第2の光透過性誘電体層65の厚さtは、後述するように10nm以下程度とすることが望ましい。
また、近接場光照射手段2、例えばSILと光記録媒体1との間隔、いわゆるギャップdは、記録及び/又は再生用の光の波長の10分の1以下程度とすることが望ましい。
このような本発明構成の光記録媒体1に対して近接場光を照射して記録再生を行う光学ピックアップの一例の概略構成図を図2に示す。
図2に示すように、この光学ピックアップ50においては、光源10から出射された光は、コリメートレンズ11により平行光とされて、偏光ビームスプリッタ13を通過して1/4波長板14を介してビームエキスパンダー15によってビーム幅を調整されて、例えばダイクロイックプリズム45により反射されてアクチュエータ17に搭載された近接場光学系4、すなわち光学レンズ3及び近接場光照射手段2、例えばSILに入射され、光記録媒体1に近接場光として照射される。
光記録媒体1の記録面から反射された光は、近接場光照射手段2、光学レンズ3を介してダイクロイックプリズム45により反射され、ビームエキスパンダー15、1/4波長板14を介して偏光ビームスプリッタ13により一部反射されてレンズ18により記録再生用の信号として受光部19に集光される。
またこの場合、近接場光照射手段2例えばSILと光記録媒体1の表面との距離を検出するいわゆるギャップ検出用光として、記録再生用の光とは異なる波長の光を用いる場合を示す。すなわちこの場合は、光源10とは異なる波長の光源40を用いて、この光源40からの光をコリメートレンズ41、ビームスプリッタ42、偏光ビームスプリッタ43、1/4波長板44を介してダイクロイックプリズム45に照射し、ダイクロイックプリズム45において光源10からの光と合波して、光学レンズ3、近接場光照射手段2の例えばSILを介して光記録媒体1に記録再生用光及びギャップ検出用光を照射する構成とする。
光記録媒体1からのギャップ検出用光の戻り光は、ダイクロイックプリズム45通過し、1/4波長板44を通過して、偏光ビームスプリッタ43により殆ど反射されるが、この偏光ビームスプリッタ45から漏れた光をビームスプリッタ42で反射してレンズ20を介して受光部21で検出し、これにより図1に示すギャップdの制御を行うことができる。
なお、この例においては、ギャップ検出を偏光の変化を利用して検出する場合を示す。すなわち、光記録媒体と近接場光照射手段、例えばSILとのギャップが広く、SIL端面で光が略全反射する場合には、SIL表面で偏光が変化するので、戻り光路で偏光ビームスプリッタ43から一部の光が漏れてくる。一方、光記録媒体とSILとが近く、近接場光が漏れて通常の反射に近い場合には偏光の変化は小さいので、偏光ビームスプリッタ43を漏れてくる光量は小さくなる。この差すなわち、全反射戻り光量の変化を利用してギャップ検出を行い、これに基づいて近接場光照射手段2及び光学レンズ3を保持するアクチュエータ17を図示しない駆動部により駆動することによって、光記録媒体1と近接場光照射手段2との間隔を適切に保持することができる。
なお、ギャップの検出方法としては、その他例えば静電容量の変化を検出する方法など、種々の方法を採ることができる。
なお、光記録媒体及び光記録再生方法としては、再生のみを行う再生専用、記録と再生の両方を行うことができる記録再生用を含むものである。また、光記録媒体が光磁気記録方式により記録及び/又は再生を行う場合は、光磁気記録方式と近接場光による再生方式を組み合わせ、光学ピックアップの一部に磁気コイル等を組み込むことによって記録再生が可能である。
上述の光学ピックアップを用いて、本発明の光記録媒体における光学的な効果を確認するために、2つの比較例と、本発明構成の実施形態例として光記録媒体を作製し、それぞれの光学的特性を検討した。以下これについて説明する。
以下の例においては、光記録媒体に近接場光を照射する近接場光照射手段として、SILを用いた。
このSILを構成する材料は、上述したように、高開口数を達成するためには、屈折率の高い材料を用いることが望ましい。本出願人は、KTaO(屈折率約2.397)より成るSILを作製した。この場合のSILの概略斜視構成図、側面図及び平面図を図3A〜Cに示す。図3B及びCに示すように、このSILすなわち近接場光照射手段2においては、光記録媒体1と対向する部分を円錐形状とし、対物面9を平面円形状として作製した。
このKTaOより成るSILをNA=0.42の非球面レンズと組み合わせ、SILへの入射角度を適切に選定して、近接場光学系の実効的な開口数をNA=2.21として構成した。
このような構成の2群対物レンズを図2に示す近接場光学系4として組み込んで、以下に示す光記録媒体の記録再生を行った。
図4に従来構成による光記録媒体1の概略断面構成図を示す。この例においては、PC(ポリカーボネート)より成る基板60上に案内溝61、いわゆるDCグルーブ(ウォブル成分を含まないグルーブ)が形成される。そしてこの案内溝61を覆ってAg合金より成る反射層62、Si層71、ZnS−SiO層72、GeSbTe11層73、ZnS−SiO層74、Si層75をスパッタリング等により被着して相変化型記録部を有する光記録媒体を作製し、第1の比較例とした。
なお各層の膜厚構成は、Ag合金より成る反射層62が70nm、Si層71が10nm、ZnS−SiO層72が10nm、GeSbTe11層73が15nm、さらにその上のZnS−SiO層74が50nm、そして最表面のSi層75を15nmとして積層して構成した。
このように、従来の近接場光による記録再生用の記録媒体では、その最表面がSi(n=2.0)の誘電体より構成され、上述したように近接場光学系の開口数NA=2.21となる場合には、
n<NA
となってしまい、前述の式(2)、すなわちn≧NAの条件を満足しないことから、十分なエバネッセント結合が行われず、その光学的特性は劣化することが予想される。
この対策として、屈折率の高い、例えばTiO(n≒2.4)等の誘電体材料を表面に成膜することによって光学的には十分な特性が得られると予想される。
そこで、第2の比較例による光記録媒体として、図5に示すように、光記録媒体の最表面層としてTiO層76を設ける構成とした。図5において、図4と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。この場合、各層62及び71〜73の厚さを上述の図4に示す第1の比較例と同様の厚さとし、ZnS−SiO層74の厚さを20nmとして、またTiO層76の厚さを50nmとして成膜した。
以上の第1及び第2の比較例に対し、本発明構成の光記録媒体1として、図6に示すように、再生側表面1Aに、第1及び第2の光透過性誘電体層64及び65を設ける実施形態例による光記録媒体1を作製した。図6において、図4と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
この例においては、ZnS−SiO層74の厚さを20nmとし、その上に第1の誘電体層76としてTiO層を厚さ50nmとして成膜し、さらにその表面に第2の光透過性誘電体層65としてSi層を厚さ5nmとして成膜した。その他の層62及び71〜73の厚さは上述の第1及び第2の比較例と同様として構成した。
尚、これら第1及び第2の光透過性誘電体層64及び65をはじめ、各層の材料とその膜厚は検討用の一時的なものであり、本発明の光記録媒体はこれらの材料及び膜厚に限定されるものではない。
以上の第1及び第2の比較例と、本発明の実施形態例による光記録媒体に対し、図2において説明した光学ピックアップを用いて光学的特性の検討を行った。
先ず開口数NAが1.0以上の近接場光に対し、光記録媒体と有効に結合し、近接場光が光記録媒体に進入できているかどうかを確認するために、SILの先端からの瞳パターンの確認を行った。通常、SIL等の対物レンズをオープンな状態とし、レンズ端が屈折率1.0の空気層とのみ隣接している場合、すなわちSILと光記録媒体の表面とが十分近接していない場合には、図7に示すように、NA>1.0以上の領域がリングのように白く光っていることが分かる。この状態では、白く光っている部分がレンズ端面にて全反射されていることを示す。
この状態から、第1の比較例による光記録媒体をSILに近接させて、その間隔を約20nm程度とすると、NA≒2.2の光に対し、光記録媒体の最表面の材料であるSi層75の屈折率が2.0と若干足りないために、図8に示すように、瞳パターンの外縁部が白く光る状態となる。
すなわちこの場合には、光記録媒体の内部には高NA成分の光が進入できていないこととなり、高NA化が実現できていないことを示すものである。
これに対し、第2の比較例による光記録媒体、もしくは本発明の実施形態例を用いた場合には、図9に示すように、瞳パターンの外周部まで十分に暗くなっていることが観察され、光記録媒体の構成として、開口数NA=2.21に十分対応できていることが分かる。
しかしながら、第2の比較例による光記録媒体を用いた場合に、図10に示すように、SIL先端面が汚染されるという問題が多発することが判明した。
これは、図11に示すように、TiOのビッカース硬度が879[kg/mm]と比較的低いために、SILが光記録媒体の表面に接触した場合、もしくは光記録媒体の表面に存在する突起物(この突起物も同じくTiOから成る)にSILが触れた瞬間に、TiOがはぎ取られてその破片がSIL先端面に塵として付着したものと考えられる。
これに対し、本発明の実施形態例におけるように、ビッカース硬度が比較的高く1850[kg/mm]であるSiにより最表面を覆うことで、TiOや、その上のSiが剥がれてその破片が付着することを抑制ないしは回避できたと考えられる。
この実施形態例による光記録媒体に対して信号の記録再生を行ってその再生特性を測定したところ、図12に示すように、安定した再生波形を得ることができることを確認した。
このように、最表面に比較的屈折率の低い第2の光透過性誘電体層を設けるにも拘らず、高NA成分の光を光記録媒体内に進入させるためには、最表面の第2の光透過性誘電体層の厚さが10nm以下程度であることが望ましい。このように、記録及び/又は再生用の光の波長に対して十分小なる厚さの層を設ける場合は、その屈折率によらずに、近接場光が光記録媒体内に進入していくものと思われる。
また、光記録媒体の最表面に設ける第2の光透過性誘電体層として、ビッカース硬度が1000[kg/mm]以上であることが望ましい。すなわち、図11から、例えばAlN、Al、SiCなどを用いることが可能である。
なお、本発明の光記録媒体に用いる第1及び第2の光透過性誘電体層としては、近接場光として照射する記録及び/又は再生用の光に対して十分な透過性を有する材料であればよい。
以上説明したように、本発明の光記録媒体及び光記録再生方法によれば、NAが2.0以上の近接場光学系による高い解像度の記録再生が可能となり、かつ、レンズ汚染など耐ダスト性に対し優れた特性を有し、確実に高密度記録再生が可能で且つ実用的な光記録媒体を提供することができる。
なお、本発明による光記録媒体は、以上説明した各例に限定されることなく、その他種々の変形、変更が可能である。また、本発明の光記録媒体に用いる近接場光照射手段としては、上述のソリッドイマージョンレンズの他、多角形状のミラーを利用したソリッドイマージョンミラー(SIM)を用いるなど、種々の手段を用いることが可能である。
また、光記録媒体の構成は、相変化型の他、凹凸ピットパターンによる記録マークを設けるいわゆる再生専用型、色素記録型、光磁気記録型など、各種の記録再生方式による光記録媒体に対し本発明を適用するができ、本発明構成とすることにより、高い解像度をもって、実用的に安定した近接場光による記録再生を行うことが可能となる。
本発明による光記録媒体の一実施形態例の概略断面構成図である。 本発明の光記録再生方法に用いる光学ピックアップの一例の概略構成図である。 Aは近接場光照射手段(SIL)の一例の概略斜視構成図である。Bは近接場光照射手段(SIL)の一例の概略側面構成図である。Cは近接場光照射手段(SIL)の一例の概略平面構成図である。 第1の比較例による光記録媒体の概略断面構成図である。 第2の比較例による光記録媒体の概略断面構成図である。 本発明の光記録媒体の一実施形態例の概略断面構成図である。 第1の比較例による通常の距離の瞳パターンを示す観察図である。 第1の比較例によるニアフィールドの瞳パターンを示す観察図である。 第2の比較例及び本発明実施形態例によるニアフィールドの瞳パターンを示す観察図である。 第2の比較例による記録再生後のSIL表面の拡大観察図である。 各種材料のビッカース硬度を示す図である。 本発明の光記録媒体の実施形態例による再生波形図である。
符号の説明
1.光記録媒体、2.近接場光照射手段、3.光学レンズ、4.近接場光学系、10.光源、11.コリメートレンズ、13.偏光ビームスプリッタ、14.4分の1波長板、15.ビームエキスパンダー、18.レンズ、19.受光部、20.レンズ、21.受光部、40.光源、41.コリメートレンズ、42.ビームスプリッタ、43.偏光ビームスプリッタ、44.4分の1波長板、45.ダイクロイックプリズム、60.基板、61.案内溝、62.反射層、63.記録部、64.第1の光透過性誘電体層、65.第2の光透過性誘電体層

Claims (3)

  1. 開口数が2.0以上の近接場光学系を用いて光記録媒体の記録又は再生の少なくともいずれかを行う光記録再生方法であって、
    前記光記録媒体として、基板上に、前記基板上に形成される記録層と、前記記録層上に形成されて屈折率が前記近接場光学系の開口数以上の材料より成る第1の光透過性誘電体層と、前記第1の光透過性誘電体層に接してこの上に形成され、屈折率が前記開口数未満で且つビッカース硬度が1000[kg/mm]以上の材料より成り、膜厚が10nm以下とされる第2の光透過性誘電体層と、を有する光記録媒体を用いて、
    前記第2の光透過性誘電体層上から記録又は再生用の光を照射して記録又は再生の少なくともいずれかを行う
    光記録再生方法。
  2. 前記近接場光学系としてSIL(固浸レンズ)を用いる請求項に記載の光記録再生方法。
  3. 前記SILと前記光記録媒体の前記第2の光透過性誘電体層との間隔を、記録又は再生用の光の波長の10分の1以下程度とする請求項に記載の光記録再生方法。
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