JP2002229242A - 電子写真用光透過性被記録材 - Google Patents
電子写真用光透過性被記録材Info
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- JP2002229242A JP2002229242A JP2001027783A JP2001027783A JP2002229242A JP 2002229242 A JP2002229242 A JP 2002229242A JP 2001027783 A JP2001027783 A JP 2001027783A JP 2001027783 A JP2001027783 A JP 2001027783A JP 2002229242 A JP2002229242 A JP 2002229242A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 定着ローラーへの巻き付きが発生することな
く、離型剤としてワックスを用いた場合においても、O
HPに用いた際に、投影された画像が良好な色再現性を
有する電子写真用光透過性被記録材を提供する。 【解決手段】 透明基材1上に、熱可塑性樹脂、融点1
30〜190℃のN-置換脂肪酸アミドおよび融点50
〜130℃の脂肪酸あるいは脂肪酸誘導体を含有するト
ナー受容層2を有することを特徴とする電子写真用光透
過性被記録材3。
く、離型剤としてワックスを用いた場合においても、O
HPに用いた際に、投影された画像が良好な色再現性を
有する電子写真用光透過性被記録材を提供する。 【解決手段】 透明基材1上に、熱可塑性樹脂、融点1
30〜190℃のN-置換脂肪酸アミドおよび融点50
〜130℃の脂肪酸あるいは脂肪酸誘導体を含有するト
ナー受容層2を有することを特徴とする電子写真用光透
過性被記録材3。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、PPC複写機やレ
ーザービームプリンタなどの電子写真装置によりトナー
画像を形成するための電子写真用光透過性被記録材に関
し、特にフルカラー出力に適した電子写真用光透過性被
記録材に関する。
ーザービームプリンタなどの電子写真装置によりトナー
画像を形成するための電子写真用光透過性被記録材に関
し、特にフルカラー出力に適した電子写真用光透過性被
記録材に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にOHP(オーバーヘッドプロジェ
クタ)などの原稿を作製するための電子写真用光透過性
被記録材(以下、単に「被記録材」という場合もあ
る。)として、透明な基材上にトナー受容層を設けたも
のが用いられている。このような被記録材にフルカラー
画像を形成し、OHPを用いてこれらの画像を投影した
場合、被記録材上のカラー画像は十分な発色性を示して
いるにもかかわらず、投影画像(投影によって写し出さ
れた画像)の色再現性が悪いという現象がある。
クタ)などの原稿を作製するための電子写真用光透過性
被記録材(以下、単に「被記録材」という場合もあ
る。)として、透明な基材上にトナー受容層を設けたも
のが用いられている。このような被記録材にフルカラー
画像を形成し、OHPを用いてこれらの画像を投影した
場合、被記録材上のカラー画像は十分な発色性を示して
いるにもかかわらず、投影画像(投影によって写し出さ
れた画像)の色再現性が悪いという現象がある。
【0003】この投影画像の色再現性が悪いという現象
は、平滑な被記録材上に形成された未定着のトナー画像
が定着時の加熱によって十分流動されず粒状性を保有し
ているために投影時に入射光が散乱され、スクリーン上
に陰影を形成する結果生じる。特に、画像濃度が低い中
間色調部分において、再現されるべきカラー色調がグレ
ー化してしまう現象が生じる。
は、平滑な被記録材上に形成された未定着のトナー画像
が定着時の加熱によって十分流動されず粒状性を保有し
ているために投影時に入射光が散乱され、スクリーン上
に陰影を形成する結果生じる。特に、画像濃度が低い中
間色調部分において、再現されるべきカラー色調がグレ
ー化してしまう現象が生じる。
【0004】したがって、OHPに用いる被記録材は、
カラー画像定着後のトナーの粒状性を減少させ、平滑性
を与えることが要求されており、低分子量の熱可塑性樹
脂を主体とするトナー受容層を設けた被記録材の提案が
行なわれている。
カラー画像定着後のトナーの粒状性を減少させ、平滑性
を与えることが要求されており、低分子量の熱可塑性樹
脂を主体とするトナー受容層を設けた被記録材の提案が
行なわれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようなトナー受容層を設けた被記録材は、いわゆるオイ
ルレス定着プロセスについては考慮されていない。オイ
ルレス定着プロセスとは、定着ローラーに離型剤として
オイルを塗布せず(オイル塗布量の非常に少ない場合も
含む)、離型剤であるワックスを含有するトナーとシリ
コーン樹脂やフッ素樹脂などの離型材からなる定着ロー
ラーとにより、被記録材が定着ローラーに巻き付くこと
を防止しようとするものである。このようなオイルレス
定着プロセスタイプの電子写真装置に上記のような被記
録材を使用した場合には、トナー画像部ではトナーに含
有されているワックスの作用により離型性は良好である
ものの、トナー画像の形成されていない部分では離型性
が不足し、被記録材が定着ローラーに巻き付くという問
題が生じた。
ようなトナー受容層を設けた被記録材は、いわゆるオイ
ルレス定着プロセスについては考慮されていない。オイ
ルレス定着プロセスとは、定着ローラーに離型剤として
オイルを塗布せず(オイル塗布量の非常に少ない場合も
含む)、離型剤であるワックスを含有するトナーとシリ
コーン樹脂やフッ素樹脂などの離型材からなる定着ロー
ラーとにより、被記録材が定着ローラーに巻き付くこと
を防止しようとするものである。このようなオイルレス
定着プロセスタイプの電子写真装置に上記のような被記
録材を使用した場合には、トナー画像部ではトナーに含
有されているワックスの作用により離型性は良好である
ものの、トナー画像の形成されていない部分では離型性
が不足し、被記録材が定着ローラーに巻き付くという問
題が生じた。
【0006】この問題を解決するものとして、特開平9
−160278号公報では、トナー受容層にシリコーン
オイルやフッ素系オイルなどの液体の離型剤を含有させ
た被記録材が提案されている。しかし、トナーがトナー
受容層に埋め込まれる際にシリコーンオイルなどと相溶
しにくいため、高画質が得られにくい。また、シリコー
ンオイルなどは常温で液体であることから、画像が形成
されたトナー受容層の表面にべたつきを生じやすい。
−160278号公報では、トナー受容層にシリコーン
オイルやフッ素系オイルなどの液体の離型剤を含有させ
た被記録材が提案されている。しかし、トナーがトナー
受容層に埋め込まれる際にシリコーンオイルなどと相溶
しにくいため、高画質が得られにくい。また、シリコー
ンオイルなどは常温で液体であることから、画像が形成
されたトナー受容層の表面にべたつきを生じやすい。
【0007】これに対して、トナー受容層中に離型剤と
してワックスを含有させた被記録材が提案されている。
例えば、特開平9−218527号公報では、熱可塑性
樹脂の中に熱溶融性を有するワックスを含有し、定着時
にそのワックスが溶けて離型性を持たせた被記録材が提
案されている。しかし、熱可塑性樹脂が非常に軟化しや
すいため、ワックスが溶ける以前に定着ローラーへの巻
き付きが発生してしまう。特開平5―104868号公
報では、熱可塑性樹脂の中に融点が90℃〜170℃の
範囲にあるワックスを含有し、定着時のかなりの高い温
度においても離型性を持たせた被記録材が提案されてい
る。しかし、融点の高いワックスが定着時の瞬時の熱で
十分に溶解されず、溶け残ったワックスにより被記録材
の透明性が低下し、OHP投影時の色再現性が低下して
しまう。特開平11−65156号公報では、トナー受
容層表面に占めるワックスの割合が単位面積あたり70
%以上である被記録材が提案されている。しかし、表面
のワックスの被覆率を達成させるために多量のワックス
を必要とするため、トナー受容層表面にワックスの析出
が起こったり、ワックスの溶け残りが発生するなどして
被記録材の透明性が失われ、OHP投影時の色再現性が
低下してしまう。
してワックスを含有させた被記録材が提案されている。
例えば、特開平9−218527号公報では、熱可塑性
樹脂の中に熱溶融性を有するワックスを含有し、定着時
にそのワックスが溶けて離型性を持たせた被記録材が提
案されている。しかし、熱可塑性樹脂が非常に軟化しや
すいため、ワックスが溶ける以前に定着ローラーへの巻
き付きが発生してしまう。特開平5―104868号公
報では、熱可塑性樹脂の中に融点が90℃〜170℃の
範囲にあるワックスを含有し、定着時のかなりの高い温
度においても離型性を持たせた被記録材が提案されてい
る。しかし、融点の高いワックスが定着時の瞬時の熱で
十分に溶解されず、溶け残ったワックスにより被記録材
の透明性が低下し、OHP投影時の色再現性が低下して
しまう。特開平11−65156号公報では、トナー受
容層表面に占めるワックスの割合が単位面積あたり70
%以上である被記録材が提案されている。しかし、表面
のワックスの被覆率を達成させるために多量のワックス
を必要とするため、トナー受容層表面にワックスの析出
が起こったり、ワックスの溶け残りが発生するなどして
被記録材の透明性が失われ、OHP投影時の色再現性が
低下してしまう。
【0008】そこで本発明は、上記の如き問題点を解決
した電子写真用光透過性被記録材を提供すること、即
ち、オイルレス定着プロセスを用いた場合にも、定着ロ
ーラーへの巻き付きが発生することなく、離型剤として
ワックスを用いた場合においても、OHPに用いた際
に、投影された画像が良好な色再現性を有する電子写真
用光透過性被記録材を提供することを目的とする。
した電子写真用光透過性被記録材を提供すること、即
ち、オイルレス定着プロセスを用いた場合にも、定着ロ
ーラーへの巻き付きが発生することなく、離型剤として
ワックスを用いた場合においても、OHPに用いた際
に、投影された画像が良好な色再現性を有する電子写真
用光透過性被記録材を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の電子写真用光透過性被記録材は、透明基材上に、熱
可塑性樹脂、融点130〜190℃のN-置換脂肪酸ア
ミドおよび融点50〜130℃の脂肪酸あるいは脂肪酸
誘導体を含有するトナー受容層を有することを特徴とす
るものである。
明の電子写真用光透過性被記録材は、透明基材上に、熱
可塑性樹脂、融点130〜190℃のN-置換脂肪酸ア
ミドおよび融点50〜130℃の脂肪酸あるいは脂肪酸
誘導体を含有するトナー受容層を有することを特徴とす
るものである。
【0010】このような被記録材は、トナー受容層中に
含まれる融点130〜190℃のN−置換脂肪酸アミド
が、被記録材の定着ローラーへの巻き付きを防止する効
果を有する。また、定着時の瞬時の熱で容易に溶けるこ
とができる融点50〜130℃の脂肪酸あるいは脂肪酸
誘導体が、トナーの熱伝導性を向上させることにより、
トナー受容層にトナーが十分に溶融定着され、トナーの
粒状性が低下し、投影画像のグレー化が防止され色再現
性を向上させることができる。また、定着時の瞬時の熱
で容易に溶けることができる融点50〜130℃の脂肪
酸あるいは脂肪酸誘導体が、融点130〜190℃のN
−置換脂肪酸アミドの熱伝導性を向上させることによ
り、定着時のN−置換脂肪酸アミドの溶け残りもなくな
り、投影画像の色再現性を向上させることができる。さ
らに、脂肪酸あるいは脂肪酸誘導体とN−置換脂肪酸ア
ミドは基本構造が同種であり、相溶性が優れているた
め、上記効果を効率よく発生させることができる。
含まれる融点130〜190℃のN−置換脂肪酸アミド
が、被記録材の定着ローラーへの巻き付きを防止する効
果を有する。また、定着時の瞬時の熱で容易に溶けるこ
とができる融点50〜130℃の脂肪酸あるいは脂肪酸
誘導体が、トナーの熱伝導性を向上させることにより、
トナー受容層にトナーが十分に溶融定着され、トナーの
粒状性が低下し、投影画像のグレー化が防止され色再現
性を向上させることができる。また、定着時の瞬時の熱
で容易に溶けることができる融点50〜130℃の脂肪
酸あるいは脂肪酸誘導体が、融点130〜190℃のN
−置換脂肪酸アミドの熱伝導性を向上させることによ
り、定着時のN−置換脂肪酸アミドの溶け残りもなくな
り、投影画像の色再現性を向上させることができる。さ
らに、脂肪酸あるいは脂肪酸誘導体とN−置換脂肪酸ア
ミドは基本構造が同種であり、相溶性が優れているた
め、上記効果を効率よく発生させることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の電子写真用光透過性被記
録材は、透明基材上に、熱可塑性樹脂、融点130〜1
90℃のN-置換脂肪酸アミドおよび融点50〜130
℃の脂肪酸あるいは脂肪酸誘導体を含有するトナー受容
層を有することを特徴とするものである。以下、各構成
要素の実施の形態について説明する。
録材は、透明基材上に、熱可塑性樹脂、融点130〜1
90℃のN-置換脂肪酸アミドおよび融点50〜130
℃の脂肪酸あるいは脂肪酸誘導体を含有するトナー受容
層を有することを特徴とするものである。以下、各構成
要素の実施の形態について説明する。
【0012】図1は、本発明の電子写真用光透過性被記
録材3の一態様を示す図で、この被記録材3は透明基材
1、トナー受容層2からなり、全体として透明性を有す
る。透明性は、全光線透過率(JIS-K7105)で90%以
上有することが好ましい。
録材3の一態様を示す図で、この被記録材3は透明基材
1、トナー受容層2からなり、全体として透明性を有す
る。透明性は、全光線透過率(JIS-K7105)で90%以
上有することが好ましい。
【0013】透明基材としては、電子写真装置による熱
定着時の加熱により熱変形を起こさない耐熱性を有する
材料を用いる。このような材料として、例えば、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアミド
などのプラスチックフィルムがあげられる。これらの中
でも、耐熱性及び透明性の観点から、ポリエチレンテレ
フタレートが好適に使用される。
定着時の加熱により熱変形を起こさない耐熱性を有する
材料を用いる。このような材料として、例えば、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアミド
などのプラスチックフィルムがあげられる。これらの中
でも、耐熱性及び透明性の観点から、ポリエチレンテレ
フタレートが好適に使用される。
【0014】透明基材の厚みは特に限定されないが、電
子写真装置での通紙性を考慮し、50〜300μmの範
囲が好適である。例えばポリエチレンテレフタレートの
場合、50〜300μm、好ましくは70〜200μ
m、更に好ましくは100〜150μm程度の厚みとす
る。
子写真装置での通紙性を考慮し、50〜300μmの範
囲が好適である。例えばポリエチレンテレフタレートの
場合、50〜300μm、好ましくは70〜200μ
m、更に好ましくは100〜150μm程度の厚みとす
る。
【0015】透明基材は、その上に形成されるトナー受
容層との密着性を改良する目的で、プラズマ処理、コロ
ナ放電処理等の表面処理を行ってもよく、またトナー受
容層との間に易接着層を形成してもよい。易接着層は、
例えば、ポリエステル樹脂、アクリル酸エステル樹脂、
メタアクリル酸エステル樹脂、スチレン−アクリル酸エ
ステル共重合体、スチレン−メタアクリル酸エステル共
重合体などの樹脂から構成される。
容層との密着性を改良する目的で、プラズマ処理、コロ
ナ放電処理等の表面処理を行ってもよく、またトナー受
容層との間に易接着層を形成してもよい。易接着層は、
例えば、ポリエステル樹脂、アクリル酸エステル樹脂、
メタアクリル酸エステル樹脂、スチレン−アクリル酸エ
ステル共重合体、スチレン−メタアクリル酸エステル共
重合体などの樹脂から構成される。
【0016】トナー受容層は、主として、熱可塑性樹
脂、融点130〜190℃のN−置換脂肪酸アミド、お
よび融点50〜130℃の脂肪酸あるいは脂肪酸誘導体
からなるものである。
脂、融点130〜190℃のN−置換脂肪酸アミド、お
よび融点50〜130℃の脂肪酸あるいは脂肪酸誘導体
からなるものである。
【0017】熱可塑性樹脂はバインダー樹脂としての役
割を有するものである。バインダー樹脂に主として熱可
塑性樹脂を使用することにより、トナー粒子をトナー受
容層中に埋没させ、平滑性を与えることができるように
なる。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエステル樹
脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、酢
酸ビニル樹脂などがあげられる。これらの中でも、透明
性に優れ、かつ後述するN−置換脂肪酸アミドおよび脂
肪酸あるいは脂肪酸誘導体との相溶性に優れるポリエス
テル樹脂が好ましい。なお、上記効果を害しない範囲
で、バインダー樹脂として熱硬化性樹脂、紫外線硬化性
樹脂などを添加することは何ら差し支えない。
割を有するものである。バインダー樹脂に主として熱可
塑性樹脂を使用することにより、トナー粒子をトナー受
容層中に埋没させ、平滑性を与えることができるように
なる。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエステル樹
脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、酢
酸ビニル樹脂などがあげられる。これらの中でも、透明
性に優れ、かつ後述するN−置換脂肪酸アミドおよび脂
肪酸あるいは脂肪酸誘導体との相溶性に優れるポリエス
テル樹脂が好ましい。なお、上記効果を害しない範囲
で、バインダー樹脂として熱硬化性樹脂、紫外線硬化性
樹脂などを添加することは何ら差し支えない。
【0018】融点130〜190℃のN−置換脂肪酸ア
ミドは、後述する脂肪酸アミドの一部を置換したもので
あり、定着ローラーへの巻き付きを防止する役割(ワッ
クスの役割)を有するものである。N−置換脂肪酸アミ
ドの融点を130〜190℃としたのは、130℃より
低いと離型効果が少なく定着ローラーに巻き付く場合が
あり、190℃より高いと溶け残りが生じ画像に影響を
与えてしまう場合があるからである。N−置換脂肪酸ア
ミドとしては、例えば下記の一般式(化1〜化3)で示
すものがあげられ、より具体的には、エチレンビスステ
アリン酸アミド(化2)、ジステアリルセバシン酸アミ
ド(化3)などがあげられる。
ミドは、後述する脂肪酸アミドの一部を置換したもので
あり、定着ローラーへの巻き付きを防止する役割(ワッ
クスの役割)を有するものである。N−置換脂肪酸アミ
ドの融点を130〜190℃としたのは、130℃より
低いと離型効果が少なく定着ローラーに巻き付く場合が
あり、190℃より高いと溶け残りが生じ画像に影響を
与えてしまう場合があるからである。N−置換脂肪酸ア
ミドとしては、例えば下記の一般式(化1〜化3)で示
すものがあげられ、より具体的には、エチレンビスステ
アリン酸アミド(化2)、ジステアリルセバシン酸アミ
ド(化3)などがあげられる。
【0019】
【化1】 ※RおよびR’は炭素数1〜22の脂肪族炭化水素基、
脂環式炭化水素基および芳香族炭化水素基
脂環式炭化水素基および芳香族炭化水素基
【0020】
【化2】 ※RおよびR’は炭素数1〜22の脂肪族炭化水素基、
脂環式炭化水素基および芳香族炭化水素基
脂環式炭化水素基および芳香族炭化水素基
【0021】
【化3】 ※RおよびR’は炭素数1〜22の脂肪族炭化水素基、
脂環式炭化水素基および芳香族炭化水素基
脂環式炭化水素基および芳香族炭化水素基
【0022】融点50〜130℃の脂肪酸あるいは脂肪
酸誘導体は、飽和脂肪族モノカルボン酸、飽和脂肪族ジ
カルボン酸、不飽和脂肪酸、炭素環カルボン酸、複素環
カルボン酸などからなる脂肪酸(化4)、これら脂肪酸
から生成して酸アミド構造を有する脂肪酸アミド(化
5)、これら脂肪酸とアルコールとから生成する脂肪酸
エステル(化6)などであり、下記の一般式(化4〜
6)などで示すことができる。脂肪酸あるいは脂肪酸誘
導体の融点を50〜130℃としたのは、定着時の瞬時
の熱(A4横送りの場合、190℃で6秒程度)で容易
に溶解可能とするためである。脂肪酸としてはヒドロキ
システアリン酸、オレイン酸、ニコチン酸、脂肪酸アミ
ドとしては、オレイン酸アミド、ステアリン酸アミド、
ヒドロキシステアリン酸アミド、脂肪酸エステルとして
は、ステアリン酸モノグリセリド、ヒドロキシステアリ
ン酸トリグリセリドなどがあげられる。これらの中で
も、上述したN−置換脂肪酸アミドの構造に最も近く、
N−置換脂肪酸アミドとの相溶性に最も優れる脂肪酸ア
ミドが好適に使用される。
酸誘導体は、飽和脂肪族モノカルボン酸、飽和脂肪族ジ
カルボン酸、不飽和脂肪酸、炭素環カルボン酸、複素環
カルボン酸などからなる脂肪酸(化4)、これら脂肪酸
から生成して酸アミド構造を有する脂肪酸アミド(化
5)、これら脂肪酸とアルコールとから生成する脂肪酸
エステル(化6)などであり、下記の一般式(化4〜
6)などで示すことができる。脂肪酸あるいは脂肪酸誘
導体の融点を50〜130℃としたのは、定着時の瞬時
の熱(A4横送りの場合、190℃で6秒程度)で容易
に溶解可能とするためである。脂肪酸としてはヒドロキ
システアリン酸、オレイン酸、ニコチン酸、脂肪酸アミ
ドとしては、オレイン酸アミド、ステアリン酸アミド、
ヒドロキシステアリン酸アミド、脂肪酸エステルとして
は、ステアリン酸モノグリセリド、ヒドロキシステアリ
ン酸トリグリセリドなどがあげられる。これらの中で
も、上述したN−置換脂肪酸アミドの構造に最も近く、
N−置換脂肪酸アミドとの相溶性に最も優れる脂肪酸ア
ミドが好適に使用される。
【0023】
【化4】 ※Rは炭素数1〜22の脂肪族炭化水素基、脂環式炭化
水素基および芳香族炭化水素基
水素基および芳香族炭化水素基
【0024】
【化5】 ※Rは炭素数1〜22の脂肪族炭化水素基、脂環式炭化
水素基および芳香族炭化水素基
水素基および芳香族炭化水素基
【0025】
【化6】 ※Rは炭素数1〜22の脂肪族炭化水素基、脂環式炭化
水素基および芳香族炭化水素基、R’は炭素数1〜22
の脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水
素基、あるいは1〜2個の水酸基を有する炭素数1〜2
2の炭化水素基
水素基および芳香族炭化水素基、R’は炭素数1〜22
の脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水
素基、あるいは1〜2個の水酸基を有する炭素数1〜2
2の炭化水素基
【0026】このように、本発明の電子写真用光透過性
被記録材は、トナー受容層中に融点130〜190℃の
N−置換脂肪酸アミドと融点50〜130℃の脂肪酸あ
るいは脂肪酸誘導体とを含有することから、以下のよう
な効果を発揮することができる。即ち、本発明の被記録
材は、トナー受容層中に含まれる融点130〜190℃
のN−置換脂肪酸アミドが、被記録材の定着ローラーへ
の巻き付きを防止する効果を有する。また、定着時の瞬
時の熱で容易に溶けることができる融点50〜130℃
の脂肪酸あるいは脂肪酸誘導体が、トナーの熱伝導性を
向上させることにより、トナー受容層にトナーが十分に
溶融定着され、トナーの粒状性が低下し、投影画像のグ
レー化が防止され色再現性を向上させることができる。
また、定着時の瞬時の熱で容易に溶けることができる融
点50〜130℃の脂肪酸あるいは脂肪酸誘導体が、融
点130〜190℃のN−置換脂肪酸アミドの熱伝導性
を向上させることにより、定着時のN−置換脂肪酸アミ
ドの溶け残りもなくなり、投影画像の色再現性を向上さ
せることができる。さらに、脂肪酸あるいは脂肪酸誘導
体とN−置換脂肪酸アミドは、同じ脂肪族に属し基本構
造が同種であり、相溶性が優れているため、上記効果を
効率よく発生させることができる。
被記録材は、トナー受容層中に融点130〜190℃の
N−置換脂肪酸アミドと融点50〜130℃の脂肪酸あ
るいは脂肪酸誘導体とを含有することから、以下のよう
な効果を発揮することができる。即ち、本発明の被記録
材は、トナー受容層中に含まれる融点130〜190℃
のN−置換脂肪酸アミドが、被記録材の定着ローラーへ
の巻き付きを防止する効果を有する。また、定着時の瞬
時の熱で容易に溶けることができる融点50〜130℃
の脂肪酸あるいは脂肪酸誘導体が、トナーの熱伝導性を
向上させることにより、トナー受容層にトナーが十分に
溶融定着され、トナーの粒状性が低下し、投影画像のグ
レー化が防止され色再現性を向上させることができる。
また、定着時の瞬時の熱で容易に溶けることができる融
点50〜130℃の脂肪酸あるいは脂肪酸誘導体が、融
点130〜190℃のN−置換脂肪酸アミドの熱伝導性
を向上させることにより、定着時のN−置換脂肪酸アミ
ドの溶け残りもなくなり、投影画像の色再現性を向上さ
せることができる。さらに、脂肪酸あるいは脂肪酸誘導
体とN−置換脂肪酸アミドは、同じ脂肪族に属し基本構
造が同種であり、相溶性が優れているため、上記効果を
効率よく発生させることができる。
【0027】トナー受容層中における融点130〜19
0℃のN−置換脂肪酸アミドの含有量は、バインダー樹
脂100重量部に対し、1〜15重量部、好ましくは2
〜10重量部であることが望ましい。1重量部以上とす
ることにより、被記録材の定着ローラーへの巻き付きを
防止することができ、15重量部以下とすることによ
り、被記録材の透明性を十分なものとすることができ
る。また、融点50〜130℃の脂肪酸あるいは脂肪酸
誘導体の含有量は、バインダー樹脂100重量部に対
し、0.01〜20重量部、好ましくは0.1〜5重量
部であることが望ましい。0.01重量部以上とするこ
とにより、トナー及びN−置換脂肪酸アミドの熱伝導性
が向上し、投影画像の色再現性を向上させることがで
き、20重量部以下とすることにより、被記録材の透明
性を十分なものとすることができる。
0℃のN−置換脂肪酸アミドの含有量は、バインダー樹
脂100重量部に対し、1〜15重量部、好ましくは2
〜10重量部であることが望ましい。1重量部以上とす
ることにより、被記録材の定着ローラーへの巻き付きを
防止することができ、15重量部以下とすることによ
り、被記録材の透明性を十分なものとすることができ
る。また、融点50〜130℃の脂肪酸あるいは脂肪酸
誘導体の含有量は、バインダー樹脂100重量部に対
し、0.01〜20重量部、好ましくは0.1〜5重量
部であることが望ましい。0.01重量部以上とするこ
とにより、トナー及びN−置換脂肪酸アミドの熱伝導性
が向上し、投影画像の色再現性を向上させることがで
き、20重量部以下とすることにより、被記録材の透明
性を十分なものとすることができる。
【0028】なお、トナー受容層は、上述した成分の
他、ブロッキング防止のためにシリカ、酸化チタン、炭
酸カルシウム、ポリメチルメタクリレートなどの顔料を
含むことが好ましい。また、レベリング剤、帯電防止
剤、紫外線吸収剤などの公知の添加剤を含有してもよ
い。
他、ブロッキング防止のためにシリカ、酸化チタン、炭
酸カルシウム、ポリメチルメタクリレートなどの顔料を
含むことが好ましい。また、レベリング剤、帯電防止
剤、紫外線吸収剤などの公知の添加剤を含有してもよ
い。
【0029】このようなトナー受容層は、層を構成する
材料を適当な溶剤に溶解あるいは分散させた塗工液を、
バーコート法、ディップ法、スプレー法、及びスピンコ
ート法などの塗工方法で透明基材の表面に塗布し、常温
あるいは加熱して乾燥することにより形成する。溶剤と
しては、酢酸エチル、酢酸ブチル、キシレン、ブチルセ
ロソルブ、メチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキ
サノンなどの有機溶媒やこれらの混合溶媒が用いられ
る。トナー受容層の厚みは特に限定されないが、通常1
〜30μm程度、好ましくは3〜15μmとする。
材料を適当な溶剤に溶解あるいは分散させた塗工液を、
バーコート法、ディップ法、スプレー法、及びスピンコ
ート法などの塗工方法で透明基材の表面に塗布し、常温
あるいは加熱して乾燥することにより形成する。溶剤と
しては、酢酸エチル、酢酸ブチル、キシレン、ブチルセ
ロソルブ、メチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキ
サノンなどの有機溶媒やこれらの混合溶媒が用いられ
る。トナー受容層の厚みは特に限定されないが、通常1
〜30μm程度、好ましくは3〜15μmとする。
【0030】また、離型効果を損なわない範囲で、トナ
ー受容層上にレベリング剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤
などの公知の添加剤を含有する表面処理層を設けてもよ
い。
ー受容層上にレベリング剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤
などの公知の添加剤を含有する表面処理層を設けてもよ
い。
【0031】本発明の電子写真用光透過性被記録材上に
画像を形成するためのトナーは、電子写真画像形成技術
分野で従来から使用されている熱可塑性トナーであれば
特に限定されない。このような熱可塑性トナーは、ポリ
エステル樹脂などのバインダー樹脂、カーボンブラック
などの顔料、パラフィンワックスなどのワックスなどか
ら構成される。
画像を形成するためのトナーは、電子写真画像形成技術
分野で従来から使用されている熱可塑性トナーであれば
特に限定されない。このような熱可塑性トナーは、ポリ
エステル樹脂などのバインダー樹脂、カーボンブラック
などの顔料、パラフィンワックスなどのワックスなどか
ら構成される。
【0032】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に説明する。
なお、「部」、「%」は特に示さない限り、重量基準と
する。
なお、「部」、「%」は特に示さない限り、重量基準と
する。
【0033】[実施例1]厚さ125μmの透明ポリエ
ステルフィルム(ルミラーT60:東レ社)1上に、下記
の組成からなるトナー受容層用塗工液を乾燥膜厚5μm
となるように塗布、乾燥してトナー受容層2を形成し、
電子写真用光透過性被記録材3を得た。
ステルフィルム(ルミラーT60:東レ社)1上に、下記
の組成からなるトナー受容層用塗工液を乾燥膜厚5μm
となるように塗布、乾燥してトナー受容層2を形成し、
電子写真用光透過性被記録材3を得た。
【0034】<トナー受容層用塗工液> ・ポリエステル樹脂 20部 (バイロン200:東洋紡績社) ・オレイン酸アミド(融点:70℃) 1部 ・エチレンビスステアリン酸アミド 1部 (花王ワックスEB-F:花王社、融点:145℃) ・メチルエチルケトン 30部 ・トルエン 30部
【0035】[実施例2、3]オレイン酸アミドを、それ
ぞれステアリン酸アミド(融点:94℃)、ステアリン
酸モノグリセリド(モノグリMB:日本油脂社、融点:6
0℃)に変更した以外は、実施例1と同様にして電子写
真用光透過性被記録材3を得た。
ぞれステアリン酸アミド(融点:94℃)、ステアリン
酸モノグリセリド(モノグリMB:日本油脂社、融点:6
0℃)に変更した以外は、実施例1と同様にして電子写
真用光透過性被記録材3を得た。
【0036】[実施例4]エチレンビスステアリン酸アミ
ドをジステアリルセバシン酸アミド(スリパックスZS
S:日本化成社、融点:136℃)に変更した以外は、
実施例1と同様にして電子写真用光透過性被記録材3を
得た。
ドをジステアリルセバシン酸アミド(スリパックスZS
S:日本化成社、融点:136℃)に変更した以外は、
実施例1と同様にして電子写真用光透過性被記録材3を
得た。
【0037】[比較例1]オレイン酸アミドを含有しない
以外は実施例1と同様にして電子写真用光透過性被記録
材を得た。
以外は実施例1と同様にして電子写真用光透過性被記録
材を得た。
【0038】[比較例2]エチレンビスステアリン酸アミ
ドを含有しない以外は、実施例1と同様にして電子写真
用光透過性被記録材を得た。
ドを含有しない以外は、実施例1と同様にして電子写真
用光透過性被記録材を得た。
【0039】[比較例3]オレイン酸アミドをポリエチレ
ンワックス(セリダスト3620:クラリアントジャパン
社、融点:122〜127℃)に変更した以外は、実施
例1と同様にして電子写真用光透過性被記録材を得た。
ンワックス(セリダスト3620:クラリアントジャパン
社、融点:122〜127℃)に変更した以外は、実施
例1と同様にして電子写真用光透過性被記録材を得た。
【0040】[比較例4]エチレンビスステアリン酸アミ
ドを、ポリプロピレン−ポリエチレン系ワックス(S−
363:シャムロック テクノロジー社、融点:142
℃)に変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真
用光透過性被記録材を得た。
ドを、ポリプロピレン−ポリエチレン系ワックス(S−
363:シャムロック テクノロジー社、融点:142
℃)に変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真
用光透過性被記録材を得た。
【0041】実施例および比較例で得られた被記録材
に、市販のフルカラーコピー機(CP−660:キヤノ
ン社)を使用し、印字モードをOHPモードでイエロー
画像を印字させ、以下の項目の評価を行った。結果を表
1に示す。なお、原稿には「PSPLAT DOT TABLET DT-1
(三菱化学社)」を用いて印字した。
に、市販のフルカラーコピー機(CP−660:キヤノ
ン社)を使用し、印字モードをOHPモードでイエロー
画像を印字させ、以下の項目の評価を行った。結果を表
1に示す。なお、原稿には「PSPLAT DOT TABLET DT-1
(三菱化学社)」を用いて印字した。
【0042】(1)排紙性 被記録材が、定着ローラーに巻き付かず排紙可能なもの
を「○」、定着ローラーに巻き付いてしまい排紙できな
いものを「×」とした。 (2)透明性 排紙後の画像が印字されていない部分につき、全光線透
過率(%)及びヘーズ(%)を測定した(JIS-K710
5)。その結果、全光線透過率が90%以上で、かつヘ
ーズが10%以下のものを「○」、全光線透過率が90
%未満で、かつヘーズが10%以上のものを「×」、排
紙できないため測定不能のものを「−」とした。なお、
ヘーズは、[ヘーズ(%)]={[拡散透過率(%)]
/[全光線透過率(%)]}×100(%)で求めた。 (3)グレー化 原稿として使用した「PS PLAT DOT TABLET DT-1」の1
50Lの6階調目の位置を中間色調とし、OHP(MO
DEL9080:住友スリーエム社)を使用して投影画像を
観察した際、中間色調部分がグレー化しているか否かに
ついて目視で評価した。中間色調部分でグレー化が生じ
ていないものを「○」、中間色調部分でグレー化が生じ
たものを「×」、排紙できないため測定不能のものを
「−」とした。
を「○」、定着ローラーに巻き付いてしまい排紙できな
いものを「×」とした。 (2)透明性 排紙後の画像が印字されていない部分につき、全光線透
過率(%)及びヘーズ(%)を測定した(JIS-K710
5)。その結果、全光線透過率が90%以上で、かつヘ
ーズが10%以下のものを「○」、全光線透過率が90
%未満で、かつヘーズが10%以上のものを「×」、排
紙できないため測定不能のものを「−」とした。なお、
ヘーズは、[ヘーズ(%)]={[拡散透過率(%)]
/[全光線透過率(%)]}×100(%)で求めた。 (3)グレー化 原稿として使用した「PS PLAT DOT TABLET DT-1」の1
50Lの6階調目の位置を中間色調とし、OHP(MO
DEL9080:住友スリーエム社)を使用して投影画像を
観察した際、中間色調部分がグレー化しているか否かに
ついて目視で評価した。中間色調部分でグレー化が生じ
ていないものを「○」、中間色調部分でグレー化が生じ
たものを「×」、排紙できないため測定不能のものを
「−」とした。
【0043】
【表1】
【0044】実施例1から4のものは、いずれもトナー
受容層中に、融点130〜190℃のN-置換脂肪酸ア
ミドおよび融点50〜130℃の脂肪酸あるいは脂肪酸
誘導体を含有するものである。従って、排紙性を満足し
つつ、かつ透明性に優れ、グレー化も生じないものであ
った。
受容層中に、融点130〜190℃のN-置換脂肪酸ア
ミドおよび融点50〜130℃の脂肪酸あるいは脂肪酸
誘導体を含有するものである。従って、排紙性を満足し
つつ、かつ透明性に優れ、グレー化も生じないものであ
った。
【0045】比較例1のものは、トナー受容層中に、融
点130〜190℃のN-置換脂肪酸アミドは含有する
ものの、融点50〜130℃の脂肪酸あるいは脂肪酸誘
導体を含有しないものである。N-置換脂肪酸アミドの
作用により排紙性は満足するものの、融点の高いN-置
換脂肪酸アミドが溶けきることができず透明性が低下
し、また、トナー受容層にトナーが十分に溶融定着され
ず、グレー化が発生してしまうものであった。
点130〜190℃のN-置換脂肪酸アミドは含有する
ものの、融点50〜130℃の脂肪酸あるいは脂肪酸誘
導体を含有しないものである。N-置換脂肪酸アミドの
作用により排紙性は満足するものの、融点の高いN-置
換脂肪酸アミドが溶けきることができず透明性が低下
し、また、トナー受容層にトナーが十分に溶融定着され
ず、グレー化が発生してしまうものであった。
【0046】比較例2のものは、融点50〜130℃の
脂肪酸あるいは脂肪酸誘導体を含有するものの、融点1
30〜190℃のN-置換脂肪酸アミドを含有しないも
のである。従って、排紙性を満足することができなかっ
た。
脂肪酸あるいは脂肪酸誘導体を含有するものの、融点1
30〜190℃のN-置換脂肪酸アミドを含有しないも
のである。従って、排紙性を満足することができなかっ
た。
【0047】比較例3のものは、トナー受容層中に、融
点130〜190℃のN-置換脂肪酸アミドに加え、ポ
リエチレンワックスを含有させたものである。N-置換
脂肪酸アミドの作用により排紙性は満足するものの、N
-置換脂肪酸アミドとポリエチレンワックスとの相溶性
が悪いこと、および融点の高いN-置換脂肪酸アミドが
溶けきることができないことから透明性が低下し、ま
た、トナー受容層にトナーが十分に溶融定着されず、グ
レー化が発生してしまうものであった。
点130〜190℃のN-置換脂肪酸アミドに加え、ポ
リエチレンワックスを含有させたものである。N-置換
脂肪酸アミドの作用により排紙性は満足するものの、N
-置換脂肪酸アミドとポリエチレンワックスとの相溶性
が悪いこと、および融点の高いN-置換脂肪酸アミドが
溶けきることができないことから透明性が低下し、ま
た、トナー受容層にトナーが十分に溶融定着されず、グ
レー化が発生してしまうものであった。
【0048】比較例4のものは、融点50〜130℃の
脂肪酸あるいは脂肪酸誘導体に加え、ポリプロピレン−
ポリエチレン系ワックスを含有させたものである。ポリ
プロピレン−ポリエチレン系ワックスの働きにより、排
紙性は満足するものの、ポリプロピレン−ポリエチレン
系ワックスとオレイン酸アミドとの相溶性が悪いことか
ら個々の効果を十分に発揮することができず、被記録材
の透明性を満足するものではなく、グレー化も発生して
しまうものであった。
脂肪酸あるいは脂肪酸誘導体に加え、ポリプロピレン−
ポリエチレン系ワックスを含有させたものである。ポリ
プロピレン−ポリエチレン系ワックスの働きにより、排
紙性は満足するものの、ポリプロピレン−ポリエチレン
系ワックスとオレイン酸アミドとの相溶性が悪いことか
ら個々の効果を十分に発揮することができず、被記録材
の透明性を満足するものではなく、グレー化も発生して
しまうものであった。
【0049】
【発明の効果】以上ような構成を採用する本発明の電子
写真用光透過性被記録材は、トナー受容層中に、離型剤
として作用する融点130〜190℃のN−置換脂肪酸
アミドの他、融点50〜130℃の脂肪酸あるいは脂肪
酸誘導体とを含むものであるから、被記録材の定着ロー
ラへの巻き付きを防止するだけでなく、出図後のOHP
投影画像の色再現性を向上させ、特にフルカラー出力に
おいて問題となる中間色調での投影画像のグレー化を防
止することができる。
写真用光透過性被記録材は、トナー受容層中に、離型剤
として作用する融点130〜190℃のN−置換脂肪酸
アミドの他、融点50〜130℃の脂肪酸あるいは脂肪
酸誘導体とを含むものであるから、被記録材の定着ロー
ラへの巻き付きを防止するだけでなく、出図後のOHP
投影画像の色再現性を向上させ、特にフルカラー出力に
おいて問題となる中間色調での投影画像のグレー化を防
止することができる。
【図1】 本発明の電子写真用光透過性被記録材の一実
施例を示す断面図
施例を示す断面図
1・・・透明基材 2・・・トナー受容層 3・・・電子写真用光透過性被記録材
Claims (4)
- 【請求項1】透明基材上に、熱可塑性樹脂、融点130
〜190℃のN-置換脂肪酸アミドおよび融点50〜1
30℃の脂肪酸あるいは脂肪酸誘導体を含有するトナー
受容層を有することを特徴とする電子写真用光透過性被
記録材。 - 【請求項2】前記N-置換脂肪酸アミドの含有量が、前
記熱可塑性樹脂100重量部に対し1〜15重量部であ
り、かつ前記脂肪酸あるいは脂肪酸誘導体の含有量が、
前記熱可塑性樹脂100重量部に対し0.01〜20重
量部であることを特徴とする請求項1記載の電子写真用
光透過性被記録材。 - 【請求項3】前記脂肪酸誘導体が脂肪酸アミドであるこ
とを特徴とする請求項1又は2記載の電子写真用光透過
性被記録材。 - 【請求項4】前記熱可塑性樹脂がポリエステル樹脂であ
ることを特徴とする請求項1から3いずれか1項記載の
電子写真用光透過性被記録材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001027783A JP2002229242A (ja) | 2001-02-05 | 2001-02-05 | 電子写真用光透過性被記録材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001027783A JP2002229242A (ja) | 2001-02-05 | 2001-02-05 | 電子写真用光透過性被記録材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002229242A true JP2002229242A (ja) | 2002-08-14 |
Family
ID=18892385
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001027783A Pending JP2002229242A (ja) | 2001-02-05 | 2001-02-05 | 電子写真用光透過性被記録材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002229242A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004198965A (ja) * | 2002-12-20 | 2004-07-15 | Fuji Xerox Co Ltd | 電子写真用転写紙およびこれを用いた画像形成方法 |
JP2007328034A (ja) * | 2006-06-06 | 2007-12-20 | Fuji Xerox Co Ltd | 電子写真用記録媒体および画像形成方法 |
-
2001
- 2001-02-05 JP JP2001027783A patent/JP2002229242A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004198965A (ja) * | 2002-12-20 | 2004-07-15 | Fuji Xerox Co Ltd | 電子写真用転写紙およびこれを用いた画像形成方法 |
JP2007328034A (ja) * | 2006-06-06 | 2007-12-20 | Fuji Xerox Co Ltd | 電子写真用記録媒体および画像形成方法 |
JP4678339B2 (ja) * | 2006-06-06 | 2011-04-27 | 富士ゼロックス株式会社 | 電子写真用記録媒体および画像形成方法 |
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