JP2000292963A - カラー電子写真用受像材料 - Google Patents

カラー電子写真用受像材料

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JP2000292963A
JP2000292963A JP11097402A JP9740299A JP2000292963A JP 2000292963 A JP2000292963 A JP 2000292963A JP 11097402 A JP11097402 A JP 11097402A JP 9740299 A JP9740299 A JP 9740299A JP 2000292963 A JP2000292963 A JP 2000292963A
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Mitsuru Ito
充 伊藤
Yoshisada Nakamura
善貞 中村
Tomoyoshi Tateishi
朋美 立石
Masataka Murata
正孝 村田
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像の階調表現性および白色性に優れ、写真
印画紙と同等の画質が得られるカラー電子写真用受像材
料を提供すること。 【解決手段】 支持体と、該支持体上に形成された熱可
塑性樹脂含有トナー受像層を含む1以上の層とを有する
カラー電子写真用受像材料において、前記トナー受像層
を含む1以上の層の透過濃度が0.05以上であること
を特徴とするカラー電子写真用受像材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー電子写真用
の反射型受像材料に関する。特に本発明は、銀塩写真と
同等の良質の画質を提供できる受像材料、およびそれを
用いたカラー画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法は、光導電効果と静電気現象
を応用した画像形成方法であり、様々な分野で広く利用
されている。電子写真法による画像は酸化亜鉛紙などの
半導体材料そのものに形成する場合と、半導体材料から
さらにトナー受像層を有する受像材料へ転写して形成す
る場合がある。後者のようなゼログラフィー方式はオフ
ィス用の複写機などに広く採用されており、その画像形
成原理は以下のとおりである。
【0003】まず、セレンなどの光導電体を用いた感光
板に暗所でコロナ放電等を行って静電荷を与えておき、
次いで原画を露光すると光が当たった箇所で電荷が逃
げ、残った部分が潜像になる。ここへ負に帯電させたト
ナーをキャリヤにまぶして導入すると潜像の上にトナー
が付着する。その上から紙などでできた受像材料を当て
て加熱すればトナーが受像材料に転写し、受像材料上に
画像が形成される。
【0004】近年、一段と普及してきたカラー複写機
は、この方法を着色トナーを用いて行うものである。カ
ラー複写機は、文字よりも画像を複写するために使用す
ることが多く、形成される画像は鮮明で高品質であるこ
とが求められている。しかしながら、普通紙を用いてカ
ラー複写しようとしても鮮明で高品質な画像を形成する
ことはできない。このため、カラー電子写真用の受像材
料を改良することが求められていた。
【0005】米国特許第5,112,717号明細書に
は、電子写真用受像材料の表面にトナー撮像後に質感を
付与することによって、写真印画紙に近い画質を有する
画像を形成することが記載されている。この受像材料
は、両面にプラスチックコーティングを施したコア紙又
は原紙からなり、表面のコーティングはポリスチレンか
らなり、裏面のコーティングはポリオレフィンからなる
ものが好ましいと記載されている。しかしながら、両面
にこのような純粋なプラスチック層を有する受像材料で
は、写真印画紙のような触感を与えることは不可能であ
る。また、白色度、帯電防止性、裏面への筆記性等の特
性も十分であるとはいえない。
【0006】一方、最近では、シート状の受像材料の片
面だけでなく両面に画像を形成する要求が高まってきて
いる。それに対応するため、支持体を白色かつ不透明に
することが特開平6−186769号公報等で提案され
ている。しかし、この公報に記載される受像材料を用い
ても、写真印画紙と同等の画質を得ることはできなかっ
た。また、支持体上に主に熱可塑性樹脂からなるトナー
受容層を設けることにより画質を改良する試みもなされ
ている。しかし、いずれの技術によっても、両面に画像
を形成させることと写真印画紙と同等の画質を提供する
ことを両立させることはできなかった。
【0007】反射支持体上に樹脂を含む受像層を有する
電子写真用受像材料では、トナーは受像層の最表面側か
ら受像層に押し込まれた状態で存在するため、支持体と
トナー画像との間に透明な層が存在する。面積変調によ
り画像を表現する電子写真では、中間濃度部分ではトナ
ーがドットまたは線状で存在している。このため、外部
から照射された光は中間濃度部分ではトナーで反射され
て観察者に向かうが、トナーの周囲の透明受像層部分で
は光は受像層の下方に位置する支持体まで到達し、支持
体で反射されて観察者に向かう。この反射の位置差によ
り、印刷でいう光学的ドットゲインのずれと同様の現象
が生じる。このずれは、通常に用いられる紙製の受像紙
を基準に設計されている電子写真プリンターの階調制御
に狂いをもたらすものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、これ
らの従来技術の問題点を解決することを課題とした。す
なわち本発明は、カラー電子写真において、白色性に優
れ、普通紙と同等の階調再現性が得られ、また写真印画
紙と同等の画質が得られる受像材料を提供することを解
決すべき課題とした。
【0009】
【課題を解決するための手段】これらの課題を解決する
ために鋭意検討を進めた結果、本発明者らは受像材料の
支持体上に形成される層の透過濃度を調整することによ
って、上記の課題を解決できることを見出し、本発明を
完成するに至った。すなわち本発明は、支持体と、熱可
塑性樹脂を含むトナー受像層とを有するカラー電子写真
用受像材料において、画像形成面の該支持体上の層の透
過濃度が0.05以上であることを特徴とする、カラー
電子写真用受像材料を提供するものである。
【0010】前記画像形成面の支持体上の層は、白色無
機微粉末を0.5〜20g/m2含有することが好まし
い。また、前記白色無機微粉末は、酸化チタン、酸化マ
グネシウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、硫酸
バリウム、シリカ、タルク、マイカ、アルミナからなる
群より選択される1種または2種以上であることが好ま
しい。さらに、前記支持体は、紙の両面に熱可塑性樹脂
を溶融ラミネートしたものであることが好ましい。本発
明のもう一つの態様によれば、前記のカラー電子写真用
受像材料を用いることを特徴とするカラー画像形成方法
が提供される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下において、本発明のカラー電
子写真用受像材料について詳細に説明する。本発明のカ
ラー電子写真用受像材料は、支持体と、熱可塑性樹脂を
含むトナー受像層とを有する。本発明のカラー電子写真
用受像材料に使用する支持体は、定着温度に耐えること
ができ、平滑性、白色度、滑り性、摩擦性、帯電防止
性、定着後のへこみ等の点で要求を満足できるものなら
ばどの様なものでも使用できる。一般的には、日本写真
学会編「写真工学の基礎−銀塩写真編−」(株式会社コ
ロナ社刊、昭和54年)223〜240頁記載の紙、合
成高分子フィルム等の写真用支持体が挙げられる。具体
的には、合成紙(ポリオレフィン系、ポリスチレン系等
の合成紙)、上質紙、アート紙、片面または両面コート
紙、片面または両面キャストコート紙、ポリエチレン等
の合成樹脂パルプと天然パルプとから作られる混抄紙、
ヤンキー紙、バライタ紙、壁紙、裏打用紙、合成樹脂ま
たはエマルジョン含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙、
合成樹脂内添紙、板紙、セルロース繊維紙、ポリオレフ
ィンコート紙(特にポリエチレンで両面を被覆した紙)
等の紙支持体、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリスチレンメタクリレー
ト、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポ
リ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリイ
ミド、セルロース類(例えばトリアセチルセルロース)
等のプラスチックフィルムまたはシート、該プラスチッ
クに白色反射性を与える処理(例えば、フィルム中へ酸
化チタンなどの顔料を含有させるなどの処理)をしたフ
ィルムまたはシート、布類、金属、ガラス類などが用い
られる。
【0012】これらは、特に処理をせずそのまま用いる
こともできるし、ポリエチレン等の合成高分子で片面ま
たは両面をラミネートして用いることもできる。また、
これらの任意の組合せによる積層体も支持体として使用
できる。この他に、特開昭62−253159号公報2
9〜31頁、特開平1−61236号公報14〜17
頁、特開昭63−316848号公報、特開平2−22
651号公報、特開平3−56955号公報、米国特許
第5001033号公報等に記載の支持体を用いること
もできる。
【0013】上記の支持体には、本発明の目的を害しな
い範囲内において、必要に応じて適宜選択した各種の添
加剤を添加することができる。例えば、増白剤、導電
剤、填料、および酸化チタン、群青、カーボンブラック
等の顔料や染料などが挙げられる。支持体の厚さは、通
常25μm〜360μm程度であり、好ましくは50μ
m〜300μm程度、特に好ましくは75mμ〜250
μm程度である。なお、本明細書において「〜」を用い
て表される範囲は〜の前後に記載される数値を包含する
範囲である。支持体の剛度は特に制限はなく、目的に応
じて適宜選択することができるが、写真画質の受像紙用
としてはカラー銀塩写真用の支持体の剛度に近いものが
好ましく用いられる。平滑性についても同様である。
【0014】支持体の片面または両面には、その上に設
けられる層との密着性を改良する目的で種々の表面処理
や下塗りを施すことができる。表面処理としては、例え
ば、光沢面、特開昭55−26507号公報記載の微細
面、マット面または絹目面の型付けの処理や、コロナ放
電処理、火炎処理、グロー放電処理、プラズマ処理等の
活性化処理などが挙げられる。下塗りとしては、例え
ば、特開昭61−846443号公報に記載の方法を用
いることができる。また、これらは1種類のみを施して
もよく、また、型付け等を行った後に活性化処理を施し
たり、更に活性化処理等の表面処理後に下塗りを行うな
ど、任意の組み合わせで併用してもよい。
【0015】さらに、支持体の表面および/または裏
面、また支持体が積層体である場合は積層のいずれかの
層に、親水性バインダーおよびアルミナゾル、酸化スズ
等からなる半導性金属酸化物、カーボンブラックなどの
帯電防止剤を塗布してもよい。具体的には、特開昭63
−220246号公報等に記載の支持体を使用すること
ができる。上記の中でも、本発明のカラー電子写真用受
像材料の支持体として、紙の両面に熱可塑性樹脂を溶融
ラミネートしたものが好ましい。本発明のカラー電子写
真用受像材料に使用する支持体の形状は特に制限されな
いが、シート状であるものが好ましい。
【0016】本発明のカラー電子写真用受像材料は、上
記支持体の片面または両面にトナー受像層を有する。受
像層は、1層でも2層以上の積層体であってもよく、カ
ラーおよび黒トナーを受容し画像を形成する。受像層の
厚さは、トナーの粒子径の1/2以上であることが好ま
しく、さらに好ましくはトナー粒子径の1〜3倍の厚さ
である。
【0017】受像層は、その物性が以下の(1)〜
(6)のうち1項目以上を満足するものが好ましく、よ
り好ましくは複数の項目、最も好ましくは、全ての項目
を満足するものである。 (1) 受像層のTg(ガラス転位温度)が30℃以
上、(トナーのTg)+20℃以下。 (2) 受像層のT1/2(1/2法軟化点)が60〜
150℃、より好ましくは80〜120℃。 (3) 受像層のTfb(流出開始温度)が40〜10
0℃、より好ましくはトナーのTfb以下。 (4) 受像層の粘度が1×105CPSになる温度が
40℃以上、トナーの粘度が1×105CPSになる温
度以下。 (5) 受像層の定着温度における貯蔵弾性率(G’)
が1×102〜1×105Pa、かつ損失弾性率(G”)
が1×102〜1×105Pa。 (6) 受像層の定着温度における損失弾性率(G”)
と貯蔵弾性率(G’)との比である損失正接(G”/
G’)が0.01〜10。
【0018】上記(1)の物性は、示差走査熱量測定装
置(DSC)により測定することができる。(2)〜
(4)の物性は、例えば島津製作所製フローテスターC
FT−500を用いて測定することができる。(5)、
(6)の物性は、回転型レオメーター(例えば、レオメ
トリック社製ダイナミックアナライザーRADII)を
用いて測定することができる。また、受像層として、特
許第2788358号公報、特開平7−248637号
公報、特開平8−305067号公報、特開平10−2
39889号公報等に開示されている物性等を満足する
ものも好ましい。
【0019】カラー電子写真用受像材料の受像層は、一
般に転写工程で(静)電気、圧力等によって現像ドラム
または中間転写体より画像を形成するトナーを受容し、
定着工程で熱、圧力等によって固定化される受容性の物
質からなるが、本発明ではそのような受容性物質として
熱可塑性樹脂を含む。受像層中の熱可塑性樹脂の割合
は、好ましくは1〜30重量%、より好ましくは3〜2
5重量%程度、特に好ましくは5〜20重量%程度であ
る。
【0020】本発明のカラー電子写真用受像材料の受像
層に用いられる熱可塑性樹脂は、転写温度および定着温
度で変形しトナーを受容しうるものであればよい。好ま
しくは、トナーのバインダーとして用いられている樹脂
と同系統の樹脂が用いられる。トナーはその多くにポリ
エステル樹脂が用いられているので、その場合は熱可塑
性樹脂としてポリエステル樹脂を用いるのが好ましい。
また、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレ
ン−メタクリル酸エステル共重合体なども好ましく用い
られる。
【0021】本発明のカラー電子写真用受像材料の受像
層に用いられる熱可塑性樹脂として、エステル結合を有
する樹脂;ポリウレタン樹脂;ポリアミド樹脂、尿素樹
脂等;ポリスルホン樹脂;ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩
化ビニリデン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹
脂、塩化ビニル−プロピオン酸ビニル共重合体樹脂等;
ポリビニルブチラール等の、ポリオール樹脂、エチルセ
ルロース樹脂、酢酸セルロース樹脂等のセルロース樹脂
等;ポリカプロラクトン樹脂、スチレン−無水マレイン
酸樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリエーテル樹
脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等;ポリエチレン樹
脂、ポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン樹脂や、エ
チレンやプロピレン等のオレフィンと他のビニルモノマ
ーとの共重合体樹脂や、アクリル樹脂等;およびこれら
の混合物または共重合体等を挙げることができる。
【0022】これらの熱可塑性樹脂の中では、エステル
結合を有する樹脂が好ましく、例えばポリメチルアクリ
レート、ポリブチルアクリレート、ポリメチルメタクリ
レート、ポリブチルメタクリレートなどのポリアクリル
酸エステル樹脂またはポリメタクリル酸エステル樹脂、
ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ酢酸ビ
ニル樹脂、スチレンアクリレート樹脂、スチレン−メタ
クリル酸エステル共重合体樹脂、ビニルトルエンアクリ
レート樹脂等を使用することができる。
【0023】上記のポリエステル樹脂は、テレフタル
酸、イソフタル酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、
アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、アビエチン
酸、コハク酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の多
カルボン酸成分(これらの多カルボン酸成分にはスルホ
ン酸基等が置換していてもよい)と、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ビ
スフェノールA、ビスフェノールAのジエーテル誘導体
(例えば、ビスフェノールAのエチレンオキサイド2付
加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド2付加
物など)、ビスフェノールS、2−エチルシクロヘキサ
ンジメタノール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキ
サンジメタノール、グリセリン等の多アルコール成分と
の縮合により得られる。
【0024】ポリエステル樹脂の具体例としては、特開
昭59−101395号公報、特開昭63−7971号
公報、特開昭63−7972号公報、特開昭63−79
73号公報、特開昭60−294862号公報に記載の
ものを挙げることができる。また、市販品としては東洋
紡製のバイロン290、バイロン200、バイロン28
0、バイロン300、バイロン103、バイロンGK−
140、バイロンGK−130、花王製のタフトンNE
−382、タフトンU−5、ATR−2009、ATR
−2010、ユニチカ製のエリーテルUE3500、U
E3210、XA−8153、日本合成化学製のポリエ
スターTP−220、R−188等が使用できる。
【0025】本発明のカラー電子写真用受像材料のトナ
ー受像層に用いられる熱可塑性樹脂としては、受像層を
形成した状態で前述の受像層物性を満足できるものが好
ましい。さらに好ましくは、樹脂単独でも、前述の受像
層に好ましい物性を満足するものが用いられる。また、
前記の物性(1)〜(6)が異なる2種以上の樹脂を併
用することも好ましい。
【0026】また、本発明のカラー電子写真用受像材料
の受像層に用いられる熱可塑性樹脂としては、一般に、
その分子量がトナーに用いられている(熱可塑性)樹脂
よりも大きいものが好ましい。ただし、トナー中の樹脂
と受像層の熱可塑性樹脂との熱力学的特性の関係によっ
ては、必ずしも前述の分子量の関係が好ましいわけでは
ない。例えば、受像層の熱可塑性樹脂の方がトナー中の
樹脂より軟化温度が高い場合、分子量は同等か、熱可塑
性樹脂の方が小さいことが好ましい場合がある。
【0027】受像層に用いられる熱可塑性樹脂は、その
分子量分布がトナー中の樹脂よりも広いものが好まし
い。また、受像層の熱可塑性樹脂として、同一組成で平
均分子量が異なる2種以上の樹脂の混合物を用いるのも
好ましい。さらに、受像層に用いられる熱可塑性樹脂と
して、特公平5−127413号、特開平8−1943
94号公報、特開平8−334915号公報、特開平8
−334916号公報、特開平9−171265号公
報、特開平10−221877号公報等に開示されてい
る物性等を満足するものが好ましい。
【0028】本発明のカラー電子写真用受像材料には、
受像層以外に表面保護層、中間層、下塗り層、クッショ
ン層、帯電調節(防止)層、反射層、色味調製層、保存
性改良層、接着防止層、アンチカール層、平滑化層、バ
ック層などを設けることができる。また、それぞれの層
は2層以上の積層体であってもよい。また、本発明のカ
ラー電子写真用受像材料は、受像層とは反対側の支持体
面上にバック層を設けることができる。裏面にも画像を
形成しうる両面出力型受像材料の場合は、バック層も白
色であることが好ましい。
【0029】本発明のカラー電子写真用受像材料は、画
像形成面の支持体上に透過濃度が0.05以上の層を有
することを特徴とする。支持体上の層としては、上記の
受像層を初め、受像材料を構成するあらゆる層が含まれ
る。本発明でいう透過濃度Dtは入射光の強度をIo、
試料を透過した光の強度をItとしたときに、Dt=−
log(It/Io)で求められる値である。この値
は、例えばX−rite310TR濃度計を用いて測定
することができる。画像形成面の支持体上の層の透過濃
度は、測定すべき層を透明な支持体に塗布した試料を作
成し、試料の透過濃度と透明な支持体の透過濃度とを測
定し、それらの差として求められる。
【0030】本発明のカラー電子写真用受像材料は、支
持体上に透過濃度0.05以上の層を有することによ
り、トナー像がドットまたは線状のパターンで構成され
る電子写真画像の中間濃度部分において、トナーが存在
する部分とその周辺の受像紙白地部分との観察光の反射
の差が減じられ、普通紙を対象として設計された電子写
真出力機の階調設計を変更することなく良好な階調を持
つ画像を得ることができる。またトナードットまたは線
の周囲が半透明白色化し、粒状性および鮮鋭性が良くな
ることが観察された。さらに、支持体以外の層が白色化
するので、従来は支持体によって決定されていた受像材
料の白色度を向上させる効果も得られた。
【0031】支持体上の層の透過濃度が0.05より小
さい場合には、トナー像と白地部分の観察光の反射の差
の減少が不十分で、普通紙用に設計された諧調では、見
え方が普通紙とは異なる傾向がある。加えて、受像紙の
白色度を支持体より向上させる効果も不十分になる傾向
がある。本発明のカラー電子写真用受像材料は、画像形
成面の支持体上の層が、白色無機微粉末を0.5〜20
g/m2含有しているものが好ましい。特に好ましく
は、1〜20g/m2含有しているものである。
【0032】該白色無機微粉末は、酸化チタン、酸化マ
グネシウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、硫酸
バリウム、シリカ、タルク、マイカ、アルミナからなる
群より選択される1種または2類以上であることが好ま
しいが、その他「便覧ゴム・プラスチック配合薬品」
(ラバーダイジェスト社編)などに挙げられた公知のも
のを用いることもできる。また樹脂用の補強剤、充填
剤、強化剤として公知のフィラーを用いることができる
が、好ましくは酸化チタンが用いられる。
【0033】酸化チタンはアナタース型、ルチル型の酸
化チタンを用いることができる。具体的には市販品の石
原産業タイペークA−220、タイペークR−680な
どが使用できる。酸化チタンは一般に若干の青色光を吸
収して淡黄色を提色するが、この黄色みを減じて見かけ
の白色度を上げるため、群青、フタロシアニン色素など
の青味付け色材を添加してもよい。見かけの白色度を向
上させるために蛍光増白剤を添加してもよい。タルクは
市販品の丸尾カルシウムPKP#80などが利用でき
る。
【0034】
【実施例】以下に実施例を記載して本発明をさらに具体
的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割
合、操作等は、本発明の精神から逸脱しない限り適宜変
更することができる。しがたって、本発明の範囲は以下
に示す具体例に制限されるものではない。 (実施例1〜4、比較例1、2)支持体として厚さ19
0μmの写真印画紙用両面ポリエチレンラミネート紙を
用い、受像層としては、ルチル型酸化チタンを白色無機
微粒子として含有する表1記載の受像層組成物を用い
た。受像層組成物をメイヤーバーで乾燥後の厚さが15
μmになるように支持体の片面に塗布し、本発明の実施
例1〜4の受像材料、および比較例1の受像材料を作成
した。
【0035】
【表1】
【0036】作成された受像材料を富士ゼロックス社製
カラーレーザープリンターColorLaserWin
d3320PSにセットし、コンピューターファイルか
らの画像をプリントした。二酸化チタンを0.5g〜2
0g/m2含む、実施例1〜4の受像材料を用いた場合
に得られた画像記録は、比較例1の受像材料を用いた場
合に得られた画像記録より、画像階調表現が優れ、白色
度が高く、観察画像として鮮鋭かつ鮮明であり、写真印
画紙と同等の画質を得ることができた。特に二酸化チタ
ンを1〜20g/m2含有した試料での効果が顕著であ
った。比較例2の二酸化チタンを20g/m2を越えて
含ませた塗布液は製膜性が得られなかった。
【0037】(実施例5、比較例3)支持体として厚さ
190μmの写真印画紙用両面ポリエチレンラミネート
紙を用い、受像層としては、タルクを色無機微粒子とし
て表1記載の二酸化チタンと同重量部含む受容層組成物
を用いた。受像層組成物をメイヤーバーで乾燥後の厚さ
が15μmになるように支持体の片面に塗布し、本発明
および比較例の受像材料を作成した。
【0038】作成された記録材料を富士ゼロックス社製
カラーレーザープリンターColorLaserWin
d3320PSにセットし、コンピューターファイルか
らの画像をプリントした。タルクを0.5〜20g/m
2含む範囲の本発明の受像材料を用いた場合に得られた
画像記録は比較例の受像材料を用いた場合に得られた画
像記録より、画像階調表現が優れ、白色度が高く、観察
画像として鮮鋭かつ鮮明であり、写真印画紙と同等の画
質を得ることができた。特にタルクを1〜20g/m2
含有した試料での効果が顕著であった。タルクを20g
/m2を越えて含ませた塗布液は製膜性が得られなかっ
た。
【0039】(実施例6)実施例5において、写真用両
面ポリエチレンラミネート紙に代えて、厚さ175μm
のキャストコート紙を用いた。このキャストコート紙の
片面に表1記載の受像層を設けた場合にも同様の結果が
得られた。
【0040】(実施例7)実施例5と同一の写真用両面
ポリエチレンラミネート紙の両面に、表1記載の受像層
を設けた受像材料を作成した。この受像材料では両面と
も写真類似の光沢を持つ画像が得られた。 (比較例4)ポリマーからなる受像層を持たない特開平
6−186769号公報に記載の受像材料でも両面に印
画はできたが、写真類似の光沢を得ることはできなかっ
た。
【0041】
【発明の効果】本発明によって、画像の階調表現性およ
び白色性に優れ、写真印画紙と同等の画質が得られるカ
ラー電子写真用受像材料が提供された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 立石 朋美 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写真 フイルム株式会社足柄研究所内 (72)発明者 村田 正孝 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写真 フイルム株式会社足柄研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体と、該支持体上に形成された熱可
    塑性樹脂含有トナー受像層を含む1以上の層とを有する
    カラー電子写真用受像材料において、前記トナー受像層
    を含む1以上の層の透過濃度が0.05以上であること
    を特徴とするカラー電子写真用受像材料。
  2. 【請求項2】 前記支持体の両面にそれぞれ熱可塑性樹
    脂含有トナー受像層を含む1以上の層が形成されている
    ことを特徴とする、請求項1記載のカラー電子写真用受
    像材料。
  3. 【請求項3】 前記熱可塑性樹脂含有トナー受像層を含
    む1以上の層が、白色無機微粉末を0.5〜20g/m
    2含有することを特徴とする、請求項1または2記載の
    カラー電子写真用受像材料。
  4. 【請求項4】 前記白色無機微粉末が、酸化チタン、酸
    化マグネシウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、
    硫酸バリウム、シリカ、タルク、マイカ、アルミナから
    なる群より選択される1種または2種以上であることを
    特徴とする、請求項3記載の電子写真用受像材料。
  5. 【請求項5】 前記支持体が両面に熱可塑性樹脂を溶融
    ラミネートした紙であることを特徴とする、請求項1〜
    4のいずれかに記載のカラー電子写真用受像材料。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載のカラー
    電子写真用受像材料を用いることを特徴とするカラー画
    像形成方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004139005A (ja) * 2002-04-18 2004-05-13 Fuji Photo Film Co Ltd 電子写真用受像シート及び画像形成方法
JP2008522241A (ja) * 2004-11-30 2008-06-26 イーストマン コダック カンパニー カルボン酸ポリマーを有する電子写真媒体
JP2008522217A (ja) * 2004-11-30 2008-06-26 イーストマン コダック カンパニー 光沢及び書き込み可能な側部を備えた電子写真の印刷物

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