JP2002228823A - カラーフィルタ異物除去方法 - Google Patents

カラーフィルタ異物除去方法

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JP2002228823A
JP2002228823A JP2001022324A JP2001022324A JP2002228823A JP 2002228823 A JP2002228823 A JP 2002228823A JP 2001022324 A JP2001022324 A JP 2001022324A JP 2001022324 A JP2001022324 A JP 2001022324A JP 2002228823 A JP2002228823 A JP 2002228823A
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color filter
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filter layer
transparent substrate
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JP2001022324A
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English (en)
Inventor
Hideaki Fujisaki
藤崎  英明
Junichi Nakatani
中谷  純一
Toshihiro Sano
敏弘 佐野
Yuuki Nakanishi
祐幾 中西
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、異物を着色層等のカラーフィルタ
層と共に除去するために異物除去孔を形成した後、この
孔を埋めて着色層等を再生するために着色層等の修正用
塗料を塗布した場合であっても、修正用塗料が大きく盛
り上がったり、また凸凹が生じたりすることなく修正す
ることが可能なカラーフィルタ異物除去方法を提供する
ことを主目的とする。 【解決手段】 上記目的を達成するために、本発明は、
透明基板上に少なくとも着色層を含むカラーフィルタ層
を有するカラーフィルタの異物除去方法であって、上記
カラーフィルタ層中もしくはその表面に存在する異物を
検出する検出工程と、上記検出された異物の位置に相当
するカラーフィルタ層を、透明基板側からカラーフィル
タ層表面側に向かって広がるように形成された側壁を有
する異物除去孔を形成することにより異物を除去する除
去工程とを少なくとも有することを特徴とするカラーフ
ィルタ異物除去方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置等に
用いられるカラーフィルタの着色層等に異物が付着もし
くは混入した場合、この異物を除去するために用いられ
るカラーフィルタ異物除去方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、パーソナルコンピューターの発
達、特に携帯用パーソナルコンピューターの発達に伴
い、液晶表示装置、とりわけカラー液晶表示装置の需要
が増加する傾向にある。このカラー液晶表示装置には、
通常赤(R)、緑(G)、および青(B)の3原色の着
色パターンを備えたカラーフィルタが設けられており、
このカラーフィルタのR、G、およびBのそれぞれの画
素に対応する電極をON、OFFさせることで液晶がシ
ャッタとして作動し、R、G、およびBのそれぞれの画
素を光が通過してカラー表示が行われる。
【0003】このようなカラーフィルタは、通常透明基
板上に上記R、G、およびBからなる画素部が所定のパ
ターンで形成された着色層が形成され、この着色層上に
液晶を駆動させるための透明電極が形成されている。
【0004】しかしながら、例えばこの着色層中に数μ
m〜数十μmのゴミ等の異物が混入し、さらにこの異物
が導電性のものであったり、高い誘電率を有するもので
あったりした場合は、液晶駆動用の電極の短絡や液晶の
表示品質の低下等の不具合が生じる可能性がある。した
がって、このような異物を製造時に混入させないように
することが望ましいが、現実問題としてクリーンルーム
等の異物の少ない環境で製造した場合でも、完全に異物
の付着や内包のないカラーフィルタを製造することは不
可能である。
【0005】また、近年、カラーフィルタの多面取りが
行われるようになってきている。したがって、異物の混
入したカラーフィルタを廃棄処分とした場合は、コスト
面での問題が大きくなってしまう。
【0006】このような観点から、カラーフィルタに付
着もしくは内包した異物を除去する方法が提案されてい
る(特開平2−92476号公報)。この方法において
は、1μm以下の波長を有するレーザ光を用いて、カラ
ーフィルタに付着もしくは内包される異物をその周囲の
着色層構成物質と共に取り除くようにしている。
【0007】しかしながら、このような方法で異物を除
去した場合、レーザ光を用いたものであるので、着色層
を透明基板に対して垂直に除去することになり、その結
果側壁が透明基板に対してほぼ垂直である異物除去孔が
形成される。このような異物除去孔内に着色層修正用塗
料を塗布した場合、塗料が盛り上がって形成されてしま
うという問題があった。すなわち、このように異物除去
孔の側壁が垂直に形成されている場合は、着色層修正用
塗料を塗布した際に、塗料が異物除去孔から溢れ出る可
能性が高く、このため着色層に対する塗料の接触角によ
り塗料が盛り上がって形成されてしまうのである。
【0008】また、上記レーザを用いた方法によれば、
レーザ光の微調整が難しいことから、通常透明基板上の
着色層は全て取り除かれてしまうことになる。このた
め、異物除去孔内に透明基板が露出することになる。こ
のような状態の異物除去孔内に塗料を塗布した場合、透
明基板と着色層との間に濡れ性の相違が生じるため、塗
布した着色層修正用塗料が硬化した後の表面に凸凹が生
じてしまうという問題もあった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑みてなされたものであり、異物を着色層等のカラー
フィルタ層と共に除去するために異物除去孔を形成した
後、この孔を埋めて着色層等を再生するために着色層等
の修正用塗料を塗布した場合であっても、修正用塗料が
大きく盛り上がったり、また凸凹が生じたりすることな
く修正することが可能なカラーフィルタ異物除去方法を
提供することを主目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、請求項1に記載するように、透明基板上
に少なくとも着色層を含むカラーフィルタ層を有するカ
ラーフィルタの異物除去方法であって、上記カラーフィ
ルタ層中もしくはその表面に存在する異物を検出する検
出工程と、上記検出された異物の位置に相当するカラー
フィルタ層を、透明基板側からカラーフィルタ層表面側
に向かって広がるように形成された側壁を有する異物除
去孔を形成することにより異物を除去する除去工程とを
少なくとも有することを特徴とするカラーフィルタ異物
除去方法を提供する。
【0011】このように、カラーフィルタ層中もしくは
その表面に存在する異物を、透明基板側からカラーフィ
ルタ層表面側に向かって広がるように形成された側壁を
有する異物除去孔を形成して異物を除去することによ
り、形成された異物除去孔に着色層等の修正用塗料を塗
布して修正する際に、この塗料が盛り上がることなく修
正することができるので、その後の修正のための研磨工
程等に手間がかからず、平滑性の良好なカラーフィルタ
とすることができる。
【0012】また、本発明は、上記目的を達成するため
に、透明基板上に少なくとも着色層を含むカラーフィル
タ層を有するカラーフィルタの異物除去方法であって、
上記カラーフィルタ層中もしくはその表面に存在する異
物を検出する検出工程と、上記検出された異物の位置に
相当するカラーフィルタ層を、透明基板側にカラーフィ
ルタ層を残すように異物除去孔を形成することにより異
物を除去する除去工程とを少なくとも有することを特徴
とするカラーフィルタ異物除去方法を提供する。
【0013】このように、カラーフィルタ層中もしくは
その表面に存在する異物を、透明基板側にこのカラーフ
ィルタ層を残すように異物除去孔を形成して除去するこ
とにより、形成された異物除去孔に修正用塗料を塗布し
て修正した際に、異物除去孔内のいずれの部分において
も修正用塗料に対する濡れ性が均一となることから、塗
料が硬化した後に生じる着色層表面の凸凹が少なくな
る。したがって、同様にその後の修正のための研磨工程
等に手間がかからず、平滑性の良好なカラーフィルタと
することができる。
【0014】上記請求項1記載のカラーフィルタ異物除
去方法においては、請求項3に記載するように、上記除
去工程において、さらに透明基板側にカラーフィルタ層
を残すように異物除去孔を形成することが好ましい。こ
のようにして異物除去孔を形成することにより、着色層
等の修正用塗料を塗布して修正する際に修正用塗料が盛
り上がることなく修正することが可能であると同時に、
上記修正用塗料が硬化する際に濡れ性の不均一性に起因
する凹凸が形成されないことから、修正後の平滑性の高
いカラーフィルタを得ることができる。
【0015】上記請求項1から請求項3までのいずれか
の請求項に記載の発明においては、請求項4に記載する
ように、上記異物除去孔が、研磨により形成されること
が好ましい。異物除去孔を研磨により形成することによ
り、比較的容易に異物除去孔の形状を変化させることが
可能であるので、上述したような形状の異物除去孔を容
易に形成することができるからである。
【0016】上記請求項4に記載された発明において
は、請求項5に記載するように、上記異物除去孔の研磨
による形成が、研磨テープとこの研磨テープを着色層に
押圧するための研磨ヘッドとにより行われ、上記研磨ヘ
ッドの研磨テープを押圧する部分が曲面により形成され
ていることが好ましい。このようにして異物除去孔を形
成することにより、透明基板側からカラーフィルタ層表
面側に向かって広がるような側壁を有する異物除去孔を
比較的容易に形成することが可能であり、かつ異物除去
孔の深さの調整も容易であることから、透明基板側に着
色層を残して異物除去孔を形成することが容易に可能と
なる。
【0017】本発明においては、請求項6に記載するよ
うに、請求項1から請求項5までのいずれかの請求項に
記載のカラーフィルタ異物除去方法により異物を除去
し、その際カラーフィルタ層に形成された異物除去孔
に、カラーフィルタ層修正用塗料を塗布することを特徴
とするカラーフィルタ修正方法を提供する。このような
カラーフィルタ修正方法によりカラーフィルタの異物を
除去し、修正することにより、少ない手間で修正後の平
滑性が良好に保たれた状態でカラーフィルタの異物を除
去し、修正することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明のカラーフィルタ異物除去
方法は、透明基板上に少なくとも着色層を含むカラーフ
ィルタ層を有するカラーフィルタの異物除去方法であっ
て、上記カラーフィルタ層中もしくはその表面に存在す
る異物を検出する検出工程と、上記検出された異物の位
置に相当するカラーフィルタ層に、異物除去孔を形成す
ることにより異物を除去する除去工程とを少なくとも有
するものである。以下、このような本発明のカラーフィ
ルタ異物除去方法の各工程について詳細に説明する。
【0019】まず、本発明のカラーフィルタ異物除去方
法が適用されるのは、上述したように透明基板上に少な
くとも着色層を含むカラーフィルタ層を有するカラーフ
ィルタである。
【0020】ここで用いられる透明基板は、通常カラー
フィルタに用いられているものであれば特に限定される
ものではなく、例えば石英ガラス、パイレックス(登録
商標)ガラス、合成石英板等の可撓性のない透明なリジ
ット材、あるいは透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の
可撓性を有する透明なフレキシブル材等を挙げることが
できる。
【0021】本発明は、このような透明基板上に形成さ
れたカラーフィルタ層中に内包される、もしくはその表
面に付着した異物を除去する際に用いられるものであ
る。ここで、本発明でいうカラーフィルタ層とは、少な
くとも着色層を有するものであれば特に限定されるもの
ではなく、その他、ブラックマトリックス、透明電極、
保護層、配向層等が含まれていてもよい。
【0022】また、本発明のカラーフィルタ異物除去方
法においては、透明基板上に最終的に形成される全ての
層が形成される前に異物を除去する場合も含むものであ
る。すなわち、例えば着色層とブラックマトリックス層
のみが形成された段階で本発明の異物除去方法により異
物が除去されるようにしてもよいのである。よって、こ
の場合のカラーフィルタ層は、その段階で透明基板上に
形成されている層、すなわち、上述した例では、着色層
とブラックマトリックス層が本発明でいうカラーフィル
タ層に該当することになる。
【0023】したがって、本発明でいうカラーフィルタ
層とは、少なくとも着色層を含む層であり、かつ本発明
のカラーフィルタ異物除去方法が適用される際に透明基
板上に形成されている層を示すものである。
【0024】本発明のカラーフィルタ異物除去方法が適
用される異物としては、一般的には上記カラーフィルタ
層の内、特に着色層もしくはブラックマトリックスの内
部もしくはその表面に存在する異物である。カラーフィ
ルタ層中に占める割合としては、着色層およびブラック
マトリックスが主たるものであり、これらの層に異物が
混入する可能性が高く、異物除去の必要性が大きいから
である。このような観点から、特に着色層内の異物の除
去に本発明が好適に用いられる。
【0025】なお、本発明でいう着色層とは、複数色の
画素部、通常は赤(R)、緑(G)、および青(B)の
3色の画素部からなり、種々のパターン、例えば、モザ
イク状、トライアングル状、ストライプ状等のパターン
で形成されるものである。また、ブラックマトリックス
とは、上記着色層を形成する画素部間に配置され、光を
遮るために形成されたものである。
【0026】本発明においては、このようなカラーフィ
ルタ層に対して、このカラーフィルタ層の内部に内包さ
れた、もしくはその表面に付着した異物を検出する検出
工程を行う。この工程において、異物の存在が確認され
た場合は、その異物の位置が測定される。
【0027】このような異物を検出する際に用いられる
方法としては、例えば、ハロゲンランプ光を照射し、そ
の反射光もしくは透過光をCCDラインセンサにて受光
し、受光した結果を画像処理して欠陥部分を抽出するよ
うな検査装置を用いる方法等を挙げることができる。
【0028】この検出工程により異物が検出された場合
は、検出された異物を除去する除去工程が行われる。
【0029】本発明は、この異物除去する除去工程によ
り除去された異物除去孔の形状に特徴を有するものであ
り、以下に説明するように二つの態様がある。以下、そ
れぞれ第1実施態様、第2実施態様として説明する。
【0030】本発明の第1実施態様は、検出された異物
の位置に相当するカラーフィルタ層に、透明基板側から
カラーフィルタ層表面側に向かって広がるように形成さ
れた側壁を有する異物除去孔を形成して異物を除去する
点に特徴を有する。
【0031】このように、異物除去孔の形状として、透
明基板側からカラーフィルタ層表面側に向かって広がる
ような側壁を有する形状とすることにより、この異物除
去孔に着色層等の修正用塗料を付着させた際の盛り上が
りを少なくすることが可能となるのである。この点につ
いて、図1および図2を用いて説明する。
【0032】図1は、本実施態様の異物除去孔1を示す
ものであり、透明基板2上にカラーフィルタ層3が形成
され、このカラーフィルタ層3に異物除去孔1が形成さ
れている。この異物除去孔1の側壁4は、透明基板2の
表面に対して所定の角度θを有しており、透明基板2側
からカラーフィルタ層3の表面側に向かって広がるよう
な形状となっている。このような異物除去孔1に修正用
塗料5を付着させた場合、側壁4の傾斜上に修正用塗料
5が塗布されるようになる。したがって、修正用塗料5
のカラーフィルタ層3に対する立ち上がり角度は、計算
上カラーフィルタ層3に対する修正用塗料5の接触角α
よりもθ分だけ角度が小さくなる。その結果、透明基材
2もしくは着色層3の表面を基準とする平面に対する修
正用塗料5の立ち上がりの角度は、α−θとなり、αよ
りもかなり小さくすることができる。よって、修正用塗
料5の厚みt1を小さくすることができる。したがっ
て、最終的にカラーフィルタとした場合の平滑性を高く
保つことが可能であり、研磨等により平滑性を確保する
場合でも、研磨量を小さくすることができる。
【0033】一方、図2は、従来の異物除去孔1を示す
ものであり、このような異物除去孔1は透明基板2に対
して直角の側壁4を有する。この異物除去孔1に修正用
塗料5を塗布する場合、図2に示すように通常異物除去
孔1から溢れる程度に修正用塗料が塗布される。この
際、このような修正用塗料5は、透明基材2もしくは着
色層3の表面を基準とする平面に対して、修正用塗料5
の着色層3に対する接触角αと同じ角度の立ち上がり角
度となる。この立ち上がり角度αは、上記図1に示す本
発明の第1実施態様の場合の立ち上がり角度α−θより
明らかに大きいことから、修正用塗料5の厚みt2は、
上記図1に示す例にけるt1より大きくなる。したがっ
て、最終的にカラーフィルタとした場合の平滑性が悪
く、研磨等で平滑性を確保する場合に、研磨量が増大し
てしまうといった問題点が生じてしまう。
【0034】このように、本発明の第1実施態様におい
ては、上記図1に示すように異物除去孔の側壁が、透明
基板側から着色層表面側に向かって広がるような形状を
有するものであるので、異物除去孔内に修正用塗料を塗
布した際に平滑性を確保できる。
【0035】本発明においては、このような異物除去孔
の側壁の透明基板表面に対する角度θを、5°〜45°
とすることが好ましく、特に10°〜20°とすること
が好ましい。この角度θが上記範囲より大きい場合は、
修正用塗料を塗布する際に、異物除去孔から溢れ出るこ
となく塗布することが困難となる。一方、この角度θが
上記範囲より小さい場合は、修正用塗料を塗布した際、
厚みを大幅に減少させることができず、顕著な効果を得
ることができないからである。
【0036】次に、本発明の第2実施態様について説明
する。本発明の第2実施態様は、形成される異物除去孔
が、透明基板側にカラーフィルタ層を残すように形成さ
れている点に特徴を有するものである。すなわち、カラ
ーフィルタ層に異物除去孔を形成するに際して、透明基
板表面にカラーフィルタ層を残して形成するところに特
徴を有するものである。本発明によれば、形成された異
物除去孔の内面が全面にわたって同一の層、すなわち着
色層で形成されているので、塗布された修正用塗料が硬
化する際に、表面に凹凸が生じる等の不具合が生じるこ
とがない。以下、この点について、図3および図4を用
いて説明する。
【0037】図3は、従来の異物除去孔1を示すもので
あり、この異物除去孔1は透明基板2上に形成された着
色層3に形成されたものである。従来の異物除去孔1
は、着色層3を全て除去することにより形成されたもの
である。したがって、異物除去孔1の底部は透明基板2
が露出した状態となり、修正用塗料5に対する濡れ性
は、異物除去孔1の底部6と、異物除去孔1の側壁4お
よび着色層3の表面7とで大きく異なる場合がある。こ
のような場合は、塗布した修正用塗料5を硬化させる際
に、図3に示すように、上記濡れ性の相違による凹凸が
生じてしまうといった問題が生じる。
【0038】本発明の第2実施態様においては、図4に
示すように異物除去孔1の底部6に着色層3が残存する
ように異物除去孔1が形成される。したがって、異物除
去孔1内の底部6、側壁4、および着色層3の表面7の
いずれの部分においても、修正用塗料5に対する濡れ性
は均一である。したがって、修正用塗料5が硬化する際
に、図4に示すように凹凸が生じることがない。
【0039】本発明においては、上記異物除去孔の底部
に残す着色層の肉厚は、異物を除去することが可能であ
り、かつ透明基板上に着色層が残るような肉厚であれば
特に限定されるものではない。
【0040】さらに、本発明においてより好ましい異物
除去孔の態様としては、上記第1実施態様および第2実
施態様を組み合わせた態様が好ましい。すなわち、異物
除去孔の底部に着色層を残し、かつ異物除去孔の側壁が
透明基板側から着色層表面側に向かって広がるような形
状を有する異物除去孔とすることが好ましいのである。
【0041】このような形状とすることにより、上記二
つの態様の利点、すなわち異物除去孔内に塗布した修正
用塗料の肉厚が厚くなることがなく、かつ濡れ性の相違
による凹凸が生じることがない。したがって、より平滑
性に優れたカラーフィルタを得ることができる。
【0042】本発明において、検出された異物を除去す
るために上述したような形状の異物除去孔を形成し、除
去工程を行うものである。このような形状の異物除去孔
を形成する方法としては、特に限定されるものではな
く、例えば研磨による方法、研削による方法、切削によ
る方法等を挙げることができる。
【0043】切削による方法としては、例えばエンドミ
ル等を用いて着色層に対して切削加工を行い、これによ
り上述したような形状の異物除去孔を形成し、異物を除
去する方法等を挙げることができる。一方、研削もしく
は研磨による方法としては、例えば研磨テープを用いる
方法、微小な砥石を用いて研磨もしくは研削を行う方法
等を挙げることができる。
【0044】本発明においては、中でも研磨テープを用
いる方法が好適に用いられる。このような研磨テープを
用いた除去工程について図面を用いて説明する。図5
は、研磨テープを用いて行った除去工程を説明するため
のものである。
【0045】まず、上述した検出工程において、図5
(a)に示すような着色層8内の異物9を検出する。な
お、この例では、透明基板2上にブラックマトリックス
10および着色層8が形成されており、この場合のカラ
ーフィルタ層3とはこの着色層8およびブラックマトリ
ックス10の両者を示すものである。
【0046】このようにして検出された異物9上に、研
磨テープ11を押圧するための研磨ヘッド12を配置す
る(図5(b))。この研磨ヘッド12の先端部には、
研磨テープ11が、研磨ヘッド12を降下させると研磨
テープ11の研磨面が着色層8と接触するように配置さ
れている。このように配置した後、研磨ヘッド12を中
心として研磨テープ11を回転させながら着色層8に接
触させ、徐々に降下させることにより、異物9を含む着
色層8を研磨する。これにより、着色層8の異物9が除
去され、異物除去孔1が形成される(図5(c))。
【0047】なお、上述した例では、研磨ヘッドおよび
研磨テープを回転させる場合を説明したが、透明基板側
を回転させるような構成であってもよい。また、研磨テ
ープを所定の速度で横方向に移動させることにより異物
除去孔を形成するようにしてもよい。また、研磨テープ
をカラーフィルタ層に接触させつつ超音波振動を加えて
研磨する方法であってもよい。さらに、偏心カムを高速
で回転させることにより、研磨ヘッドを揺動させる方法
や透明基板を揺動させる方法等であってもよい。
【0048】上記研磨ヘッドの好ましい構造を、図6を
用いて説明する。図6は、研磨ヘッド12の先端部13
を示すもので、この先端部13は研磨テープ11を押圧
する部分である。したがって、この先端部13は曲面で
形成されていることが好ましい。具体的には球状である
ことが好ましく、研磨テープ11の厚み、得られる異物
除去孔の側壁の角度等を考慮すると、半径Rが30〜1
20μm、好ましくは50〜100μm程度の球状であ
ることが好ましい。
【0049】このようにして異物除去孔を形成すること
により異物が除去された後、この異物除去孔内に修正用
塗料が塗布される。この修正用塗料の塗布は、ニードル
を用いる方法、ディスペンサー、マイクロシリンジ等を
用いる方法などのように、既存の修正装置により従来よ
り行われている方法を用いて行うことができる。
【0050】また、この際用いられる修正用塗料として
は、例えば着色層に対する修正用塗料としては、通常の
着色層に用いられる塗料であっても良いし、また塗布性
を向上させるために粘度を調整した専用塗料等を用いる
ことも可能である。このように粘度を調節した専用塗料
の好ましい粘度としましては、50〜180cpsの範
囲内であることが好ましく、特に80〜150cpsの
範囲内であることが好ましい。
【0051】このようにして異物が除去されて得られた
カラーフィルタは、製造に際して廃棄処理されるものが
少ないことから収率が高く、かつ異物が検査され除去さ
れているので高品質なものである。
【0052】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の
特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一
な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかな
るものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0053】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明をさらに説明す
る。
【0054】まず、透明基材としてガラス基板を用い、
この上にフォトリソ法を用いて膜厚1μmのアクリル系
の着色層を形成した。次いで、この着色層内に内包され
た異物を、ハロゲンランプを光源としその反射光により
欠陥として検出した。異物の直径は50μmであった。
【0055】次いで、図6に示すような研磨ヘッド12
を用い、これを検出された異物9上に配置し、研磨テー
プ11を2cm/secで走行させつつ研磨ヘッド12
を降下させ、2秒間着色層8に接触させ、着色層8が白
欠陥化するまで研磨することにより、異物除去孔1を形
成し異物9を除去した(図5参照)。研磨テープ11
は、厚みが25μmで、#10000のものを用いた。
また、研磨ヘッドの先端部は、半径が100μmの球状
のものとした。形成された異物除去孔1は、図7に示す
ように、研磨長さLが50μm、異物除去孔1の側壁4
の透明基板2表面に対する角度θは、10°であった。
また、異物除去孔1の底部は、着色層8に覆われてお
り、ガラス基板が露出していなかった。
【0056】この異物除去孔1に、着色層修正用塗料
を、直径50μmのニードルを用いて塗布した。塗布部
は70μm程度に広がり、異物除去孔1から溢れ出るこ
とはなく、着色層の白欠陥個所は消失した。修正後の異
物除去孔1の部分は、膜厚が1μmで周囲の着色層から
大きく突出することはなかった。また、濡れ性の相違に
基づく凹凸がなく、その表面は平坦であった。
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、カラーフィルタ層中も
しくはその表面に存在する異物を、透明基板側からカラ
ーフィルタ層表面側に向かって広がるように形成された
側壁を有する異物除去孔を形成して異物を除去すること
により、形成された異物除去孔を着色層等の修正用塗料
を塗布して修正する際に、この塗料が盛り上がることな
く修正することができる。したがって、その後の修正の
ための研磨工程等に手間がかからず、平滑性の良好なカ
ラーフィルタとすることができるという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカラーフィルタ異物除去方法の一例を
用いて異物を除去し、その際形成された異物除去孔に修
正用塗料を塗布した状態を示す概略断面図である。
【図2】従来のカラーフィルタ異物除去方法により異物
を除去し、その際形成された異物除去孔に修正用塗料を
塗布した状態を示す概略断面図である。
【図3】従来のカラーフィルタ異物除去方法により異物
を除去し、その際形成された異物除去孔に修正用塗料を
塗布した状態を示す概略断面図である。
【図4】本発明のカラーフィルタ異物除去方法の他の例
を用いて異物を除去し、その際形成された異物除去孔に
修正用塗料を塗布した状態を示す概略断面図である。
【図5】本発明のカラーフィルタ異物除去方法における
除去工程の一例を説明するための工程図である。
【図6】本発明のカラーフィルタ異物除去方法に用いる
ことができる研磨ヘッドの一例を示す概略断面図であ
る。
【図7】実施例において形成された異物除去孔を示す概
略断面図である。
【符号の説明】
1 … 異物除去孔 2 … 透明基板 3 … カラーフィルタ層 4 … 側壁 5 … 修正用塗料 8 … 着色層 9 … 異物 11 … 研磨テープ 12 … 研磨ヘッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐野 敏弘 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 中西 祐幾 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 Fターム(参考) 2H048 BA43 BA45 BB28 2H091 FA02Y FC01 FC15 FC21 FC29 LA12

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板上に少なくとも着色層を含むカ
    ラーフィルタ層を有するカラーフィルタの異物除去方法
    であって、前記カラーフィルタ層中もしくはその表面に
    存在する異物を検出する検出工程と、前記検出された異
    物の位置に相当するカラーフィルタ層を、透明基板側か
    らカラーフィルタ層表面側に向かって広がるように形成
    された側壁を有する異物除去孔を形成することにより異
    物を除去する除去工程とを少なくとも有することを特徴
    とするカラーフィルタ異物除去方法。
  2. 【請求項2】 透明基板上に少なくとも着色層を含むカ
    ラーフィルタ層を有するカラーフィルタの異物除去方法
    であって、前記カラーフィルタ層中もしくはその表面に
    存在する異物を検出する検出工程と、前記検出された異
    物の位置に相当するカラーフィルタ層を、透明基板側に
    カラーフィルタ層を残すように異物除去孔を形成するこ
    とにより異物を除去する除去工程とを少なくとも有する
    ことを特徴とするカラーフィルタ異物除去方法。
  3. 【請求項3】 前記除去工程において、さらに透明基板
    側にカラーフィルタ層を残すように異物除去孔を形成す
    ることを特徴とする請求項1記載のカラーフィルタ異物
    除去方法。
  4. 【請求項4】 前記異物除去孔が、研磨により形成され
    ることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれ
    かの請求項に記載のカラーフィルタ異物除去方法。
  5. 【請求項5】 前記異物除去孔の研磨による形成が、研
    磨テープとこの研磨テープを着色層に押圧するための研
    磨ヘッドとにより行われ、前記研磨ヘッドの研磨テープ
    を押圧する部分が曲面により形成されていることを特徴
    とする請求項4記載のカラーフィルタ異物除去方法。
  6. 【請求項6】 請求項1から請求項5までのいずれかの
    請求項に記載のカラーフィルタ異物除去方法により異物
    を除去し、その際カラーフィルタ層に形成された異物除
    去孔に、カラーフィルタ層修正用塗料を塗布することを
    特徴とするカラーフィルタ修正方法。
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