JP2002227753A - エンジンの始動装置 - Google Patents
エンジンの始動装置Info
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Abstract
タ始動の両方を組合わせたエンジンの始動装置における
モータ始動時の衝撃の吸収と始動性の向上。 【解決手段】 セルスタータとリコイルスタータとを組
合せた小型エンジンの始動装置において、スタータシャ
フト上にリコイルゼンマイ、リール、ドライブカムを直
列に配置し、スタータモータに減速ギヤを介して接続し
たファイナルギヤの内側に蓄力ゼンマイを内在させ、ド
ライブカムの先端カム部がエンジンのクランクシャフト
に固定されたプーリのラチェットと係合してエンジンを
始動させるように構成し、スタータモータからの回転力
が前記蓄力ゼンマイにより弾性作用を伴ってドライブカ
ムに伝達される機構のセルスタータを備え、リコイルス
タータとする時は、リールの回転力によりラチェット機
構を介してドライブカムを回転させ、ファイナルギヤと
ドライブカムとを切り離せる構造となしたことを特徴と
する。
Description
動装置として用いられるモータ始動(セルモータ)とリ
コイルスタータ始動の両方を組合わせたエンジンの始動
装置に関するものである。
第2521096号の始動装置と実公平6−623号公
報に記載の始動装置がある。前者は、スタータケースの
支軸に、エンジンのクランクシャフトに固定されたプー
リのラチェットと係合するカムを有するドライブギヤ
が、リコイルスタータのリールに設けたラチェットと係
合するごとく緩挿固定され、かつ該ドライブギヤは、リ
コイルスタータに併設したセルモータにワンウェイクラ
ッチ付き減速ギヤを介して接続され、リール側では該リ
ールに設けたラチェットとドライブギヤとの噛合によ
り、セルモータ側では前記ワンウェイクラッチ付き減速
ギヤとドライブギヤとの噛合により、それぞれ一方向の
回転のみクランクシャフトに伝達されるように構成し
て、セル始動とリコイルスタータ始動をそれぞれ別々に
使用できるようになっている。したがって、この始動装
置の場合は、一定期間放置されてバッテリがあがってセ
ル始動が困難な時でもリコイルスタータで始動ができ
る。
ッチを介して減速されたロータギヤによりエンジンを始
動すると同時に、リコイルスタータも前記ロータギヤを
介して始動するように構成された前記の始動装置は、モ
ータ始動時クラッチ部がエンジン側と係合する際の衝撃
を吸収する手段がなく、クラッチ部やファイナルギヤあ
るいはモータ等を損傷するという問題点があった。
れたもので、セルモータからワンウェイクラッチを介し
て減速されたロータギヤによりエンジンを始動すると同
時に、リコイルスタータも前記ロータギヤを介して始動
するように構成された前記の始動装置において、ロータ
ギヤの入力部と出力部のカム部を別体とし、両者にそれ
ぞれ相対して係合する複数の突起を設け、両者の間に衝
撃力を吸収するダンパを配置した構造となしたものであ
る。しかしながら、後者においては、ダンパによる衝撃
吸収効果は得られるも、構造上ダンパの振幅が小さいた
めにエンジンの激しい回転変動に追随することができ
ず、その有効性は十分とは言い得ないものであった。ま
た、始動性向上に関しては、モータの出力アップに頼る
しかなかった。
従来技術の問題点を解決するためになされたもので、モ
ータ始動(セルモータ)とリコイルスタータ始動の両方
を組合わせたエンジンの始動装置において、特にモータ
始動時の衝撃の吸収と始動性の向上がはかられるエンジ
ンの始動装置を提供することを目的とするものである。
ヤとドライブカム間に介在させたゼンマイによりエンジ
ンの回転変動を吸収させると同時に、モータトルクをゼ
ンマイに蓄力させて解放時にドライブカムの回転数を高
めることによって、モータを出力アップすることなく始
動性を向上できるようにしたもので、その要旨は、スタ
ータケースからクランクシャフト側に延出したスタータ
シャフト上にリコイルゼンマイ、リール、ドライブカム
を直列に配置し、前記リールとドライブカム間はラチェ
ット機構によるワンウェイクラッチとなすとともに、ド
ライブカムのほぼ中間部にはファイナルギヤを回転自在
に緩挿し、前記ファイナルギヤの内側に、該ファイナル
ギヤと一体構造のゼンマイケースに外端を固定した弾性
作用を有する蓄力ゼンマイを内在させ、該ゼンマイの内
端は前記ドライブカムと一方向のみ係合するように構成
し、一方、スタータモータからは減速ギヤを介して前記
ファイナルギヤに伝達される仕組みとなし、前記ドライ
ブカムの先端カム部がエンジンのクランクシャフトに固
定されたプーリのラチェットと係合してエンジンを始動
させるように構成し、前記スタータモータからの回転力
は前記蓄力ゼンマイにより弾性作用を伴って前記ドライ
ブカムに伝達される機構となしたセルスタータを備え、
リコイルスタータとする時は、リールの回転力により前
記ラチェットを介してドライブカムを回転させ、前記フ
ァイナルギヤとドライブカムとを切り離せる構造となし
たエンジンの始動装置であり、また前記ドライブカムと
ゼンマイ内端は、ファイナルギヤの正回転時のみ係合す
るように設けられており、さらにドライブカムは、一方
のケースのシャフト部と他方のケースの軸受部の両方で
保持するごとく構成したことを特徴とするものである。
装置の一実施例を示す縦断側面図、図2は図1A−A線
上の断面図(リール側のラチェット機構)、図3は図1
B−B線上の断面図、図4は図1C−C線上の断面図
(クランクシャフト側のラチェット機構)、図5は同上
装置のリコイル始動時においてドライブカムが蓄力ゼン
マイとの係合を外して回転する状態を示す説明図で、
1、2はスタータケース、3はスタータシャフト、4は
リール、5はロープ、6はリコイルゼンマイ、7はドラ
イブカム、8a、8bはラチェット、9はプーリ、10
はファイナルギヤ、11は蓄力ゼンマイ、12はゼンマ
イケース、13a、13b、13c、13dは減速ギ
ヤ、14はスタータモータ、15はクランクシャフトで
ある。
体化され、一方のスタータケース1の内部中央部にはス
タータシャフト3が一体に突出し、このシャフト上には
リール4が回転自在に取付けられている。リール4の外
周部にはロープ5を収容する凹部4aが設けられ、リー
ル4とスタータケース1との間にはロープが引き出され
た後、手をロープから離すと、ロープ5を再度リールの
凹部4aに収容するようなリコイルゼンマイ(巻戻し用
ゼンマイ)6が設けられている。また、スタータシャフ
ト3上には、前記リール4、リコイルゼンマイ6と直列
にドライブカム7が配置され、このドライブカム7はス
タータケース1のスタータシャフト3部とスタータケー
ス2の軸受部2−1で保持されている。前記リール4と
ドライブカム7間には図2に示すごとくラチェット8a
が設けられ、その軸部8a−1がリール4に枢着され、
一方、ラチェット8aの他端はストッパー部8a−2を
有し、通常はリターンスプリング8a−3によって内方
に付勢されて、リール4とドライブカム7間がラチェッ
ト式ワンウェイクラッチとなしている。すなわち、この
ラチェット式ワンウェイクラッチは、リコイル始動時に
はリール4が右回転(矢印イ方向)することによりドラ
イブカム7を右に回転させる機構となっている。
ァイナルギヤ10が回転自在に緩挿され、その内側には
該ファイナルギヤ10と一体構造のゼンマイケース12
が配置され、このゼンマイケース12に弾性作用を有す
る蓄力ゼンマイ11が内装されている。この蓄力ゼンマ
イ11の外端はゼンマイケース12に固定され、内端は
ドライブカム7と正回転時(一方向)のみ係合するよう
に設けられている(図3)。すなわち、スタータモータ
(セルモータ)始動時には、ファイナルギヤ10が右回
転(矢印ロ方向)すると蓄力ゼンマイ11が蓄力され、
内端フック11aでドライブカム7を右に回転させる仕
組みとなっている。さらに、ドライブカム7の先端側に
は、クランクシャフト15に装着されたプーリ9の側面
に取付けられたラチェット8bを先端カム部7aと相対
向せしめ、リタンスプリング8b−1(図4)によって
常時先端カム部7aと係止するように付勢させている。
したがって、ドライブカム7の一方向の回転のみプーリ
9が回転する、ラチェット式ワンウェイクラッチを構成
し、このラチェット式ワンウェイクラッチを介してエン
ジンを始動させる仕組みとなしている。
もリコイルスタータと並行して他方のスターターケース
2に取付けられ、スタータモータ14のシャフト14−
1に取付けられた減速ギヤ13a、2本の中間シャフト
14−2、14−3に取付けられた減速ギヤ13b、1
3c、13dを介してファイナルギヤ10を回転させる
機構となっている。
タータモータ14始動の場合、減速ギヤ13a、13
b、13c、13dを介してファイナルギヤ10が回転
することにより、ファイナルギヤ10と一体回転するゼ
ンマイケース12に内在してその内端がドライブカム7
と一方向のみ係合するドライブカム7の先端カム部7a
が、エンジンのクランクシャフト15に装着されたプー
リ9のラチェット8bと係合してエンジンを始動させ
る。スタータモータ14によりファイナルギヤ10が図
3に矢印ロで示すごとく右回転すると、ドライブカム7
とファイナルギヤ10との間に内装した蓄力ゼンマイ1
1が蓄力され、内端フック11aでドライブカム7を右
に回転させる。したがって、エンジンの回転変動により
発生する衝撃(負荷)は、前記蓄力ゼンマイ11により
吸収されることとなり、各部の負荷が軽減される結果部
品の破損が防止される。また、スタータモータ14の回
転トルクは、蓄力ゼンマイ11が蓄力された後開放され
るため、エンジンのクランクシャフト15の回転速度が
増し始動性が著しく向上する。
プ5を引張ることによりリール4が回転し、リールに取
付けられたラチェット8aを介してドライブカム7が回
転するため、クランクシャフト15に装着されたプーリ
9に取付けられたラチェット8bを介してエンジンを始
動させる。このリコイル始動時には、図5に示すごと
く、ドライブカム7とファイナルギヤ10は切り離され
ているため蓄力ゼンマイ11との係合が外れた状態でド
ライブカム7が矢印ハ方向に回転する。
によれば、ファイナルギヤとドライブカムとの間に介在
させた蓄力ゼンマイの作用により、エンジンの回転変動
の大きな衝撃も吸収することができるので、部品の破損
を防ぐことができ、またスタータモータの回転トルク
は、蓄力ゼンマイが蓄力された後開放されるため、エン
ジンのクランクシャフトの回転速度が増し始動性が著し
く向上し、さらにリコイル始動時には蓄力ゼンマイとの
係合が外れるため、ワンウェイクラッチが不要となり、
コスト的にも有利となる等、多大な効果を奏する。
す縦断側面図である。
ムが蓄力ゼンマイとの係合を外して回転する状態を示す
説明図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 セルスタータとリコイルスタータとを組
合せた小型エンジンの始動装置において、スタータケー
スからクランクシャフト側に延出したスタータシャフト
上にリコイルゼンマイ、リール、ドライブカムを直列に
配置し、前記リールとドライブカム間はラチェット機構
によるワンウェイクラッチとなすとともに、ドライブカ
ムのほぼ中間部にはファイナルギヤを回転自在に緩挿
し、前記ファイナルギヤの内側に、該ファイナルギヤと
一体構造のゼンマイケースに外端を固定した弾性作用を
有する蓄力ゼンマイを内在させ、該ゼンマイの内端は前
記ドライブカムと一方向のみ係合するように構成し、一
方、スタータモータからは減速ギヤを介して前記ファイ
ナルギヤに伝達される仕組みとなし、前記ドライブカム
の先端カム部がエンジンのクランクシャフトに固定され
たプーリのラチェットと係合してエンジンを始動させる
ように構成し、前記スタータモータからの回転力は前記
蓄力ゼンマイにより弾性作用を伴って前記ドライブカム
に伝達される機構のセルスタータを備え、リコイルスタ
ータとする時は、リールの回転力により前記ラチェット
を介してドライブカムを回転させ、前記ファイナルギヤ
とドライブカムとを切り離せる構造となしたことを特徴
とするエンジンの始動装置。 - 【請求項2】 前記ドライブカムとゼンマイ内端は、フ
ァイナルギヤの正回転時のみ係合するように設けられて
いることを特徴とする請求項1記載のエンジンの始動装
置。 - 【請求項3】 ドライブカムは、一方のケースのシャフ
ト部と他方のケースの軸受部の両方で保持するごとく構
成したことを特徴とする請求項1または2記載のエンジ
ンの始動装置。
Priority Applications (1)
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ID=18889105
Family Applications (1)
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-
2001
- 2001-01-31 JP JP2001023880A patent/JP4270426B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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