JP2002227700A - 筒内噴射式内燃機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents

筒内噴射式内燃機関の燃料噴射制御装置

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JP2002227700A
JP2002227700A JP2001023722A JP2001023722A JP2002227700A JP 2002227700 A JP2002227700 A JP 2002227700A JP 2001023722 A JP2001023722 A JP 2001023722A JP 2001023722 A JP2001023722 A JP 2001023722A JP 2002227700 A JP2002227700 A JP 2002227700A
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】機関始動性の悪化を抑制しつつ、噴射燃料が機
関ピストンの頂面に付着することに起因する未燃ガスの
排出を好適に抑制する。 【解決手段】燃料噴射弁20は燃焼室15内に燃料を直
接噴射する。この燃料噴射弁20の機関始動時における
燃料噴射モードは機関冷却水温に基づいて、吸気行程に
燃料噴射が開始される吸気行程噴射モードと、排気行程
後期に燃料噴射が開始される排気行程噴射モードとの間
で切り換えられる。内燃機関10の電子制御装置40
は、水温センサ32により検出される機関冷却水温が所
定温度以下であるときに、燃料噴射弁20の燃料噴射モ
ードを排気行程噴射モードに設定する。そして、電子制
御装置40は、この排気行程噴射の実行期間を機関冷却
水温が高いときほど短くなるように設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、冷間時の機関始
動に際して燃料噴射開始時期を排気行程後期に設定する
ようにした筒内噴射式内燃機関の燃料噴射制御装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】燃料噴射弁から燃料を直接燃焼室内に噴
射するようにした筒内噴射式の内燃機関にあっては、低
圧燃料ポンプから圧送される燃料を高圧燃料ポンプによ
って高圧に加圧し、この加圧された燃料を燃料噴射弁に
供給するようにしている。このように高圧燃料ポンプに
よって燃料噴射圧を高めることにより、圧縮行程等、燃
焼室内が高圧になる場合であっても、同燃焼室内に燃料
を直接噴射することができるようになる。
【0003】一般に、この高圧燃料ポンプとしては機関
出力軸の回転に伴って駆動される機関駆動式のものが採
用されている。従って、機関始動時には、機関回転速度
が極めて低いために、高圧燃料ポンプによって燃料噴射
圧を十分に高めることができず、燃料噴射時間が通常運
転時と比較して長くなる。その結果、機関冷間時のよう
にその始動に際して必要とされる燃料の量が多い場合に
は、機関回転速度の上昇に伴って燃料噴射の可能な時間
が短くなったときに、その必要とされる燃料を噴射しき
れなくなることがあり、これに起因する機関始動性の悪
化を招くおそれがある。
【0004】そこで従来では、こうした機関冷間時にお
ける機関始動性の悪化を回避すべく、例えば特開平8−
319865号公報に記載されるように、通常、吸気行
程に設定される機関始動時の燃料噴射開始時期を冷間始
動時には排気行程の後期にまで進角させ、排気行程から
吸気行程にわたって燃料を噴射するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように燃料噴射開
始時期を排気行程の後期にまで進角させ、燃料噴射の可
能な期間を予め拡大しておくことにより、機関始動に伴
って機関回転速度が上昇したときでも所要量の燃料を噴
射することができ、機関始動性の悪化を回避することが
できるようになる。
【0006】しかしながらその一方で、このように燃料
噴射開始時期を排気行程の後期にまで進角させるように
すると、排気性状の点において以下のような問題が生じ
ることとなる。
【0007】即ち、排気行程の後期から燃料噴射を開始
すると、機関ピストンの頂面が燃料噴射弁の噴口に近接
している期間に燃料が噴射されるようになるため、同頂
面には多くの燃料が付着するようになる。機関冷間時に
は、このように機関ピストンの頂面に燃料が付着しても
その気化が殆ど促進されないため、その付着燃料の大半
は燃焼することなく、HC等の未燃ガスとなって排気系
に排出されるようになる。特に、成層燃焼を行うべく、
燃料噴射弁から噴射された燃料を機関ピストンの頂面に
衝突させて点火プラグの近傍に指向させるようにした内
燃機関にあっては、こうした未燃ガスによる排気性状の
悪化も一層顕著なものとなる。
【0008】この発明は、こうした実情に鑑みてなされ
たものであり、その目的は、機関始動性の悪化を抑制し
つつ、噴射燃料が機関ピストンの頂面に付着することに
起因する未燃ガスの排出を好適に抑制することのできる
筒内噴射式内燃機関の燃料噴射制御装置を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】以下、上記課題を解決す
るための手段及びその作用効果について記載する。請求
項1に記載の発明は、吸気行程に燃料噴射が開始される
吸気行程噴射モード及び排気行程後期に燃料噴射が開始
される排気行程噴射モードのいずれかに設定される燃料
噴射モードにて燃料噴射を実行する燃料噴射手段と、機
関温度を検出する機関温度検出手段と、前記検出される
機関温度が所定温度以下であるときに、前記燃料噴射手
段の燃料噴射モードを機関始動に際して所定期間だけ前
記排気行程噴射モードに設定する燃料噴射モード設定手
段とを備える筒内噴射式内燃機関の燃料噴射制御装置に
おいて、前記燃料噴射モード設定手段は前記検出される
機関温度が高いときほど前記所定期間を短く設定するも
のであるとしている。
【0010】機関冷間時であっても機関温度が相対的に
高いときには、機関始動に際して必要となる燃料の量が
少なくなるため、機関始動に伴って機関回転速度が上昇
する場合でも、実際の燃料噴射量がその所要量を下回る
ような状況は発生し難くなる。
【0011】請求項1に記載の発明では、このように機
関温度が相対的に高いときには、燃料噴射モードが排気
行程噴射モードに設定される上記所定期間を短く設定す
ることにより、機関ピストンの頂面に燃料が付着する機
会を極力減らすようにしている。従って、機関始動性の
悪化を抑制しつつ、噴射燃料が機関ピストンの頂面に付
着することに起因する未燃ガスの排出を好適に抑制する
ことができるようになる。
【0012】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の筒内噴射式内燃機関の燃料噴射制御装置において、前
記燃料噴射モード設定手段は前記検出される機関温度が
高いときほど前記排気行程噴射モードでの燃料噴射回数
を少なく設定し該燃料噴射回数に応じて前記所定期間を
設定するものであるとしている。
【0013】機関ピストンの頂面での燃料付着は実際に
燃料が噴射されることによりはじめて発生するものであ
るため、この燃料付着に起因する未燃ガスの総排出量
は、燃料噴射モードを排気行程噴射モードに設定してい
るときの燃料噴射回数と相関が高い。また、燃料噴射モ
ードを排気行程噴射モードに設定しているときには所要
量の燃料を噴射することができるため、上記燃料噴射回
数は機関始動性とも相関が高い。
【0014】請求項2に記載の発明では、前記所定期間
を排気行程噴射モードでの燃料噴射回数に応じて設定す
るようにしているため、同所定期間を機関始動性の悪化
及び未燃ガスの排出をそれぞれ抑制するうえで好適に設
定することができるようになる。
【0015】請求項3に記載の発明は、請求項1又は2
に記載の筒内噴射式内燃機関の燃料噴射制御装置におい
て、前記燃料噴射モード設定手段は燃料噴射モードを前
記排気行程噴射モードに設定するのに先立ち同燃料噴射
モードを前記吸気行程噴射モードに設定するものである
としている。
【0016】機関始動の開始直後は機関回転速度の上昇
量が小さく同機関回転速度が低いため、燃料噴射の可能
な時間も長く確保することができる。請求項3に記載の
発明によれば、機関始動に際して燃料噴射モードを機関
温度に基づいて排気行程噴射モードに設定する場合であ
っても、こうした機関始動の開始直後は同燃料噴射モー
ドが一旦、吸気行程噴射モードに設定されるため、機関
ピストンの頂面に燃料が付着する機会を更に減らすこと
ができ、未燃ガスの排出を一層好適に抑制することがで
きるようになる。
【0017】請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3
のいずれかに筒内噴射式内燃機関の燃料噴射制御装置に
おいて、機関始動に際して機関回転速度が所定速度にま
で上昇したことを判定する判定手段と、同判定手段によ
り機関回転速度が前記所定速度にまで上昇した旨判定さ
れた後は前記吸気行程噴射モード及び前記排気行程噴射
モードの少なくとも一方における燃料噴射開始時期をそ
の判定前と比較して遅角側に設定する燃料噴射時期制御
手段とを更に備えるようにしている。
【0018】機関始動に際して燃料が噴射され、その燃
焼に伴って機関回転速度がある程度上昇した場合には、
その後、内燃機関は自立運転が可能な状態に移行するよ
うになる。このように機関回転速度が上昇した場合に
は、既に機関始動性がある程度確保されていると判断で
きるため、燃料噴射可能期間を長く確保しておく必要性
は低下するようになる。従って、この場合には寧ろ、機
関ピストンの頂面での燃料付着を抑えて未燃ガスの排出
を抑制するようにするのが望ましいといえる。
【0019】請求項4に記載の発明では、機関回転速度
が所定速度にまで上昇したことが判定されると、その後
は判定前と比較して燃料噴射開始時期を遅角させるよう
にしている。このため、噴射燃料が機関ピストンの頂面
に付着することに起因する未燃ガスの排出を好適に抑制
することができるようになる。
【0020】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載
の筒内噴射式内燃機関の燃料噴射制御装置において、前
記燃料噴射時期制御手段は前記検出される機関温度が高
いときほど燃料噴射開始時期を遅角側に設定し、前記判
定手段により機関回転速度が前記所定速度にまで上昇し
た旨判定された後はその判定前と比較して前記燃料噴射
開始時期の機関温度に応じた遅角量を増大させるもので
あるとしている。
【0021】機関温度が高いときには、機関始動に際し
て必要とされる燃料の量が少なくなり、従って機関始動
性の悪化を抑制するために燃料噴射の可能な期間を長く
確保しておく必要性も低いものとなる。
【0022】請求項5に記載の発明によれば、この必要
性の低下に応じて燃料の噴射開始を極力遅らせることが
でき、機関ピストンの頂面に対する燃料付着を抑えて未
燃ガスの排出を一層好適に抑制することができるように
なる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
形態を図面に従って説明する。図1は本実施形態にかか
る燃料噴射制御装置及び同装置が適用される内燃機関1
0の概略構成を示している。
【0024】同図1に示されるように、内燃機関10は
シリンダヘッド11と、複数のシリンダ12(図1では
その一つのみを図示)が形成されたシリンダブロック1
3とを備えている。各シリンダ12内にはピストン14
が往復動可能に設けられている。このピストン14と、
シリンダ12の内壁及びシリンダヘッド11とによって
燃焼室15が形成されている。
【0025】シリンダヘッド11には、この燃焼室15
内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁20と、燃焼室15
内の混合気に点火する点火プラグ22とが各気筒に対応
してそれぞれ設けられている。また、ピストン14の頂
面にはキャビティ16が形成されている。圧縮行程噴射
時において燃料噴射弁20から噴射された燃料は、この
キャビティ16の内壁に衝突し、点火プラグ22の近傍
に向けて跳ね返る。これにより、点火プラグ22の近傍
に燃料濃度の高い燃料噴霧を偏在させて成層燃焼を行う
ことができるようになる。
【0026】燃料噴射弁20は供給通路50を介してデ
リバリパイプ51に接続されており、同パイプ51から
燃料が供給される。このデリバリパイプ51には内燃機
関10のカムシャフト17によって駆動される機関駆動
式の高圧燃料ポンプ52が接続されている。低圧燃料ポ
ンプ53から圧送される燃料タンク54の燃料は、この
高圧燃料ポンプ52によって更に高圧に加圧された後、
デリバリパイプ51に供給される。尚、低圧燃料ポンプ
53は電動式のポンプであり、高圧燃料ポンプ52によ
る燃料加圧が行われない場合でも、同低圧燃料ポンプ5
3により低圧の燃料をデリバリパイプ51に供給するこ
とができる。
【0027】内燃機関10には、機関運転状態等を検出
するための各種センサが設けられている。クランクシャ
フトとこのクランクシャフトと連動して回転するカムシ
ャフト17の近傍には、クランクシャフトの回転速度
(機関回転速度)とその回転位相(クランク角)を検出
するためのクランク角センサ30及びカム角センサ31
がそれぞれ設けられている。また、シリンダブロック1
3には、内燃機関10の冷却水の温度(機関冷却水温)
を検出する水温センサ32が設けられている。更に、デ
リバリパイプ51には、その内部の燃料圧を燃料噴射弁
20の燃料噴射圧として検出する燃圧センサ33が設け
られている。
【0028】これら各センサ30〜33の検出信号はい
ずれも、内燃機関10の電子制御装置40に取り込まれ
る。電子制御装置40は、上記各センサ30〜33や吸
入空気量センサ(図示略)等、各種センサからの検出信
号に基づいて燃料噴射弁20を駆動し、燃料噴射に係る
制御を実行する。また、電子制御装置40は、こうした
燃料噴射制御を実行するためのプログラムや演算用マッ
プ、制御の実行に際して算出されるデータ等を記憶保持
するメモリ41を備えている。
【0029】次に、本実施形態の装置による機関始動に
際しての燃料噴射制御について、図2〜図7を併せ参照
して説明する。本実施形態にかかる燃料噴射制御では、
機関温度として機関冷却水温THWを検出し、この検出
される機関冷却水温THWに基づいて機関始動時の燃料
噴射モードを制御するようにしている。まず、この機関
始動時の燃料噴射モードについてその概要を説明する。
【0030】例えば、機関始動時において機関冷却水温
THWが所定温度THW1を上回る場合には、燃料噴射
モードは吸気行程に燃料噴射が開始される吸気行程噴射
モードに設定される。
【0031】一方、機関始動時において機関冷却水温T
HWが所定温度THW1以下である場合、燃料噴射モー
ドは始動開始直後に一旦吸気行程噴射モードに設定さ
れ、吸気行程噴射が行われる。その後、燃料噴射モード
は排気行程後期に燃料噴射が開始される排気行程噴射モ
ードに設定される。そして、排気行程噴射が行われ、そ
のときの燃料噴射回数nが所定回数Nを超えると、燃料
噴射モードが再び吸気行程噴射モードに戻される。
【0032】図2は、燃料噴射弁20の噴口からピスト
ン14の頂面(正確にはキャビティ16の内壁面)まで
の距離(同図(a)に示される矢印Lの長さ)と、排気
行程噴射或いは吸気行程噴射における燃料噴射開始時期
(同図(b))との関係を概略的に示している。
【0033】排気行程噴射時には、排気行程の後期、具
体的には吸気上死点よりも所定量だけ進角側の時期(例
えば図2(b)に示される時期A)に燃料噴射が開始さ
れるようになる。尚、この排気行程噴射時の燃料噴射開
始時期は、噴射燃料が排気系に流出しない範囲で最も遅
角側の時期(固定時期)に設定されている。
【0034】図2に示されるように、この排気行程噴射
時には、ピストン14の頂面が燃料噴射弁20の噴口に
比較的近接している期間に燃料噴射が行われるため、ピ
ストン14の頂面、特にキャビティ16の内壁面には多
量の燃料が付着するようになる。
【0035】これに対して、吸気行程噴射時には、吸気
行程における所定の時期(例えば図2(b)に示される
時期B1や時期B2)に燃料噴射が開始されるようにな
る。図2に示されるように、この吸気行程噴射時には、
排気行程噴射時よりもピストン14の頂面が燃料噴射弁
20の噴口から離間している期間に燃料噴射が行われる
ため、ピストン14の頂面での燃料付着も排気行程噴射
時と比較して抑えられるようになる。特に、燃料噴射開
始時期が相対的に遅角側の時期(図2(b)に示される
時期B1に対して時期B2)に設定される場合には、ピ
ストン14の頂面が燃料噴射弁20の噴口から更に離間
している期間に燃料噴射が行われるようになるため、燃
料付着量は更に少なくなる。
【0036】また、こうした排気行程噴射や吸気行程噴
射が行われるときの燃料噴射量QSTは、例えば以下の
式(1)に基づいて算出される。 QST=QBASE×K ・・・(1) QBASE:基本燃料噴射量 K:増量係数 上式(1)において、基本燃料噴射量QBASEは機関
冷却水温THWに基づいて算出されている。図3は、こ
の基本燃料噴射量QBASEと機関冷却水温THWとの
関係を示す演算用マップである。このマップに示される
ように、基本燃料噴射量QBASEは機関冷却水温TH
Wが低いときほど多くなるように設定されている。尚、
機関始動に際して機関回転速度NEが所定速度NE1に
まで上昇したことが検出された後(後述する始動判定フ
ラグXが「オン」に設定された後)は、この基本燃料噴
射量QBASEは、機関回転速度NE及び吸入空気量セ
ンサにより検出される吸入空気量に基づいて設定される
ようになる。
【0037】また、増量係数Kは、機関始動が開始され
てからの経過時間及び機関冷却水温THW等に基づいて
設定されるものであり、同経過時間が短いときほど、ま
た機関冷却水温THWが低いときほど大きな値に設定さ
れる。従って、燃料噴射量QSTは、機関冷却水温TH
Wを一定とすれば、機関始動が開始されてから時間の経
過とともに徐々に減少するようになる。尚、このように
増量係数Kを設定するようにしているのは、始動開始か
らの経過時間が短いときほど燃料噴射量を多くしたほう
が良好な機関始動性が得られるという理由に基づいてい
る。
【0038】以下、燃料噴射制御の実行手順について図
4及び図5を併せ参照して更に詳細に説明する。尚、図
4は、この燃料噴射制御の各処理についてその流れを示
すフローチャートである。また図5は、燃料噴射モード
の推移等、燃料噴射制御の実行態様についてその一例を
示すタイミングチャートである。同図5において、
(a)は機関回転速度NE、(b)は燃料噴射モード
(具体的には燃料噴射開始時期)、(c)は後述する始
動判定フラグX、(d)は増量係数Kの時間推移をそれ
ぞれ示している。
【0039】図4に示される一連の処理は、クランキン
グ動作が開始された後(図5のタイミングt1以降)に
繰り返し実行される。これら一連の処理ではまず、始動
判定フラグXが「オン」に設定されてから所定時間To
(例えば「600msec」)が経過したか否かが判断
される(ステップ100)。
【0040】ここで、上記始動判定フラグXは、機関始
動に際して機関回転速度NEが上昇することにより、そ
の後に内燃機関10が自立運転の可能な状態に確実に移
行し得るようになったことを示すものであり、具体的に
は、機関回転速度NEが所定速度NE1(例えば、「4
00rpm」)にまで上昇したことが検出されたときに
「オン」に設定されるフラグである(図5のタイミング
t4参照)。
【0041】そして、この始動判定フラグXが「オン」
に設定されてから所定時間Toが経過していれば(ステ
ップ100:YES 図5のタイミングt7以降)、機
関回転速度NEの上昇に伴って高圧燃料ポンプ52が燃
料を十分に加圧可能な状態に移行しており、また燃料噴
射量QSTも減少しているため、燃料噴射モードを排気
行程噴射モードに設定する等、機関始動に対応した燃料
噴射制御を行う必要がないものと判断され、この一連の
処理は終了される。因みに、図5のタイミングt7以
降、即ちこの燃料噴射制御を実行する必要がなくなった
以後は、機関回転速度NEは速やかにアイドル回転速度
NEiに収束するようになる(図5(a)参照)。
【0042】一方、始動判定フラグXが「オン」に設定
されてから所定時間Toが経過していないと判断される
と(ステップ100:NO)、次に始動判定フラグXが
「オン」に設定されているか否か、即ち機関回転速度N
Eが上記所定速度NE1にまで上昇したか否かが判定さ
れる(ステップ110)。そして、この判定結果に応じ
て異なる演算用マップが参照され、機関冷却水温THW
に基づいて吸気行程噴射時の燃料噴射開始時期が算出さ
れる(ステップ120及びステップ125)。
【0043】図6は、この機関冷却水温THWに基づく
燃料噴射開始時期の設定に際して参照される各マップを
示している。同図6の線分Aは、機関回転速度NEが所
定速度NE1にまで上昇した旨判定された後(ステップ
110:YES 図5のタイミングt4以降)に参照さ
れるマップ(以下、これを「判定後マップ」いう)につ
いて、その燃料噴射開始時期と機関冷却水温THWとの
関係を示している。また、同図6の線分Bは、上記判定
前(ステップ110:NO 図5のタイミングt4より
前)に参照されるマップ(以下、これを「判定前マッ
プ」いう)の同関係を示している。
【0044】ここで、機関冷却水温THWが高いときに
は、燃料噴射量QSTが少なくなるため、機関始動性の
悪化を抑制するために燃料噴射の可能な期間を長く確保
しておく必要性は低くなる。このため、本実施形態で
は、同図6の各マップに示されるように、機関回転速度
NEが所定速度NE1にまで上昇した旨判定された後及
びその判定前の双方において、吸気行程噴射時の燃料噴
射開始時期を機関冷却水温THWが高いときほど遅角側
の時期に設定するようにしている。そして、このように
機関冷却水温THWが高くなるにつれて燃料噴射の開始
を遅らせることにより、ピストン14の頂面での燃料付
着が抑制されるようになる。
【0045】また、機関回転速度NEが上記所定速度N
E1にまで上昇した場合には、その時点で既に機関始動
性がある程度確保されていると判断できるため、燃料噴
射可能期間を長く確保しておく必要性は低下するように
なる。このため、本実施形態では、機関回転速度NEが
所定速度NE1にまで上昇した旨判定された後は、機関
冷却水温THWに対応する各燃料噴射開始時期をその判
定前と比較して遅角側の時期に設定するようにしている
(図6の各マップ参照)。そして、このように上記判定
後は燃料噴射の開始を更に遅らせることにより、燃料付
着が一層確実に抑制されるようになる。
【0046】こうして吸気行程噴射時の燃料噴射開始時
期が算出されると、次に排気行程噴射時の燃料噴射回数
Nmaxが機関冷却水温THWに基づいて算出される
(ステップ130)。
【0047】図7は、この燃料噴射回数Nmaxの算出
に際して参照される演算用マップを示している。このマ
ップに示されるように、燃料噴射回数Nmaxは機関冷
却水温THWが所定温度THW1を上回る領域にあると
きには、「0」に設定される。従って、機関冷却水温T
HWがこの所定温度THW1以下となる冷間時であるこ
とを条件に、燃料噴射モードが排気行程噴射モードに設
定され、排気行程噴射が実行されるようになる。
【0048】また、このように機関冷却水温THWが所
定温度THW1以下となる冷間時であっても、機関冷却
水温THWが相対的に高くなると基本燃料噴射量QBA
SEが少なくなり、それに応じて燃料噴射量QSTも少
なくなる。従って、機関始動に伴って機関回転速度NE
が上昇する場合でも、実際の燃料噴射量が燃料噴射量Q
STを下回るような状況は発生し難くなる。
【0049】これに加えて、始動開始からの経過時間が
長くなると、増量係数Kが小さくなり、それに応じて燃
料噴射量QSTも更に少なくなる。従って、排気行程噴
射が実行される期間の後半にあっては、上記のような燃
料噴射量の不足は更に発生し難いものとなる。
【0050】このため、本実施形態においては、図7の
マップに示されるように、排気行程噴射時の燃料噴射回
数Nmaxを機関冷却水温THWが高くいときほど少な
くなるように設定している。これにより、機関冷却水温
THWが高くなるにつれて排気行程噴射の実行期間が短
く設定され、ピストン14の頂面に燃料が付着する機会
が極力減らされるようになる。
【0051】尚、排気行程噴射の実行期間を設定するに
際しては、例えば燃料噴射モードが排気行程噴射モード
に設定される時間を機関冷却水温THWに基づいて設定
する等の方法も採用できる。
【0052】但し、ピストン14の頂面での燃料付着は
実際に燃料が噴射されることによりはじめて発生するも
のであるため、燃料噴射回数は、こうした単なる時間と
比較して未燃ガスの総排出量とより高い相関性を有して
いる。また、排気行程噴射時には所要量の燃料を噴射す
ることができるため、燃料噴射回数は機関始動性とも相
関が高いといえる。こうした点に鑑み、本実施形態で
は、排気行程噴射の実行期間を同噴射時の燃料噴射回数
Nmaxに基づいて設定するようにしている。
【0053】このように排気行程噴射時の燃料噴射回数
Nmaxが算出されると、次に機関始動が開始されてか
らの総燃料噴射回数nについて、以下の条件式(2)が
成立するか否か判断される(ステップ140)。
【0054】 No< n ≦Nmax+No ・・・(2) No:定数(整数) ところで、機関始動の開始直後は、機関回転速度NEの
上昇量が小さく同機関回転速度NEが低いため、燃料噴
射の可能な時間も長く確保することができる。従って、
こうした始動開始直後においては、排気行程噴射を行う
必要性は低く、寧ろ吸気行程噴射を行うことにより、ピ
ストン14の頂面での燃料付着を抑制するようにするの
が望ましい。
【0055】このため、本実施形態にかかる燃料噴射制
御では、上述したように、冷間時であっても、燃料噴射
モードを排気行程噴射モードに設定するのに先立ち同燃
料噴射モードを一旦吸気行程噴射モードに設定するよう
にしている。上記条件式(2)における定数Noは、こ
のように排気行程噴射に先立ち吸気行程噴射を行うとき
の燃料噴射回数と等しく設定されている。但し、機関始
動に際して機関回転速度は急激に立ち上がるため、上記
のように排気行程噴射に先立ち吸気行程噴射を実行する
ことのできる期間は極めて短い。このため、上記定数N
oは具体的には「1」或いは「2」に設定されている。
【0056】そして、先の条件式(2)が成立する場合
には(ステップ140:YES)、燃料噴射モードが排
気行程噴射モードに設定され、排気行程噴射が実行され
る(ステップ150)。一方、条件式(2)が成立しな
い場合には(ステップ140:NO)、燃料噴射モード
が吸気行程噴射モードに設定され、吸気行程噴射が実行
される(ステップ155)。このようにして、排気行程
噴射又は吸気行程噴射が実行された後、この一連の処理
は終了される。
【0057】以下、この図5(b)に示される燃料噴射
開始時期の推移等を参照しつつ、本実施形態にかかる燃
料噴射制御装置の作用効果について説明する。尚、図5
(b)の実線は、機関冷却水温THWが所定温度THW
1以下となる冷間時での燃料噴射開始時期の推移を、一
点鎖線はこうした冷間時において相対的に機関冷却水温
THWが高いときの燃料噴射開始時期の推移をそれぞれ
示している。また、同図5(b)の二点鎖線は、機関冷
却水温THWが所定温度THW1を上回るようになる温
間時での燃料噴射開始時期の推移を示している。
【0058】クランキング動作に伴って機関始動が開始
されると(図5のタイミングt1)、冷間時及び温間時
とも燃料噴射モードが吸気行程噴射モードに設定され
る。そして、気筒判別処理等が終了してクランク角の検
出が可能になると、吸気行程噴射が開始され(タイミン
グt2)、それに伴って機関回転速度NEが上昇するよ
うになる(図5(a))。
【0059】本実施形態にかかる燃料噴射制御では、こ
のときの吸気行程噴射時の燃料噴射開始時期を、先の判
定前マップを参照することにより、機関冷却水温THW
が高いときほど遅角側の時期に設定するようにしている
ため、ピストン14の頂面での燃料付着を抑えて未燃ガ
スの排出を抑制することができるようになる。
【0060】更に、冷間時においても始動開始から所定
期間(タイミングt1〜t3)が経過するまでは、燃料
噴射モードを吸気行程噴射モードに設定し、吸気行程噴
射を行うようにしているため、燃料付着を更に抑えるこ
とができるようになり、未燃ガスの排出を一層抑制する
ことができる。
【0061】そして、冷間時であれば、吸気行程噴射が
所定回数(No)行われた後に(タイミングt3以
後)、燃料噴射モードが排気行程噴射モードに設定さ
れ、排気行程噴射が行われるようになる(タイミングt
3〜t5,タイミングt3〜t6)。こうした排気行程
噴射を行うことにより、機関回転速度NE(図5
(a))が上昇したときでも燃料噴射量QSTと等しい
量の燃料を噴射することが可能になり、機関始動性の悪
化を回避することができるようになる。
【0062】排気行程噴射が所定期間実行され、同噴射
時の燃料噴射回数(n−No)が所定回数Nmaxを超
えると、燃料噴射モードが再び吸気行程噴射モードに設
定され(タイミングt5,t6)、その後は吸気行程噴
射が実行されるようになる。
【0063】ここで、本実施形態にかかる燃料噴射制御
では、この排気行程噴射の実行期間を機関冷却水温TH
Wが高いときほど短くなるように設定しているため、ピ
ストン14の頂面に燃料が付着する機会を極力減らすこ
とにより未燃ガスの排出を好適に抑制することができ
る。
【0064】特に、この場合において、排気行程噴射の
実行期間を燃料噴射回数に基づいて設定するようにして
いるため、機関始動性の悪化及び未燃ガスの排出をそれ
ぞれ抑制するうえでこれを好適に設定することができる
ようになる。
【0065】一方、温間時には、燃料噴射モードが排気
行程噴射モードに設定されることはなく、始動開始から
吸気行程噴射が継続して実行される(タイミングt1〜
t4)。そして、機関回転速度NEが所定速度NE1に
達したことが判定されると(タイミングt4)、燃料噴
射開始時期の算出に際して参照される演算用マップが判
定前マップから判定後マップに切り換えられる。従っ
て、この判定後は、吸気行程時の燃料噴射開始時期を機
関冷却水温THWに応じて遅角させる際の遅角量がより
大きく設定されるようになる(タイミングt4以降)。
【0066】本実施形態にかかる燃料噴射制御では、こ
のように上記判定後において、燃料噴射開始時期の遅角
量を増大させるようにしているため、機関始動性の悪化
を招くことなく、未燃ガスの排出を好適に抑制すること
ができる。
【0067】以上、本発明にかかる一実施形態について
説明したが、同実施形態は以下のようにその構成を変更
することもできる。 ・上記実施形態では、機関冷却水温THWに基づいて吸
気行程噴射時の燃料噴射開始時期を遅角させるようにし
たが、こうした燃料噴射開始時期の遅角処理を排気行程
噴射時において行うようにしてもよい。またこの際、機
関回転速度NEが所定速度NE1にまで上昇したことが
判定された後は、判定前と比較してその排気行程噴射時
の燃料噴射開始時期にかかる遅角量を増大させるように
してもよい。
【0068】但しこのように、排気行程噴射時の燃料噴
射開始時期を遅角させるようにすると、ピストン14の
頂面が燃料噴射弁20の噴口に対してより近接したとき
に燃料噴射が開始されるようになる。このため、例えば
燃料噴射率が噴射開始初期において特に高くなるような
噴射特性を有する燃料噴射弁が用いられた場合には、こ
の燃料噴射弁の燃料噴射率が高くなる時期と、ピストン
頂面が同燃料噴射弁の噴口に近接した時期とが重なるよ
うになり、燃料噴射開始時期を遅角させることによる燃
料付着の抑制効果が十分に得られないことがある。従っ
て、排気行程噴射時の燃料噴射開始時期を遅角させる場
合には、こうした燃料噴射弁の燃料噴射率等についても
配慮したうえで遅角量を設定するようにするのが望まし
い。
【0069】またそもそも、排気行程噴射は、燃料噴射
圧が低く、排気行程後期から吸気行程(或いは圧縮行程
初期)に至る長期間にわたって燃料噴射が行われること
を想定したものであるため、例えば冷間時に極短時間だ
け機関運転がなされ、燃料圧が上昇した後に機関が停止
され、再度機関始動がなされた場合等、燃料噴射圧が十
分に上昇して燃料噴射期間が極めて短くなるような機関
始動時に、こうした燃料噴射時期の遅角が行われると、
かえってその遅角により燃料付着量を増大させてしまう
懸念がある。
【0070】このため、こうした遅角処理を行う場合に
は、燃圧センサ33により検出される燃料噴射圧が所定
圧以上であるときに、燃料噴射モードが排気行程噴射モ
ードに設定されるのを禁止する処理を併せて行うように
するのが望ましい。このような禁止処理を行うことによ
り、上記遅角処理に伴う燃料付着量の増大はもとより、
排気系に噴射燃料が流出する等、本来必要のないときに
排気行程噴射が実行されることに伴う不都合を解消する
ことができるようになる。
【0071】・上記実施形態では、冷間時に燃料噴射モ
ードを機関始動に際して所定期間だけ排気行程噴射モー
ドに設定し、この所定期間を機関冷却水温THWに基づ
く燃料噴射回数Nmaxに応じて設定するようにした
が、例えば同所定期間を、排気行程噴射の実行時間やク
ランク角期間として設定することもできる。そしてこの
場合には、これら実行時間やクランク角期間を機関冷却
水温THWが高いときほど短くなるように設定する。
【0072】・上記実施形態や先の変更例では、吸気行
程噴射時や排気行程噴射時の燃料噴射開始時期を機関冷
却水温THWのみに基づいて算出するようにしたが、例
えばこの燃料噴射開始時期の算出に際して機関冷却水温
THWの他、燃料噴射圧を参照するようにしてもよい。
【0073】・上記実施形態では、機関回転速度NEが
所定速度NE1にまで上昇したことが判定された後とそ
の判定前とに対応して燃料噴射開始時期の算出に参照さ
れる演算用マップを複数用意し、これらを切り換えるよ
うにしたが、こうした燃料噴射開始時期の算出態様は任
意に設定できる。例えば、上記判定前に対応する燃料噴
射開始時期のみを機関冷却水温THWに基づいて算出
し、上記判定後はこの燃料噴射開始時期を所定の遅角量
をもって遅角させるようにしてもよい。
【0074】・上記実施形態では、冷間時に燃料噴射モ
ードを排気行程噴射モードに設定するのに先立ち、同噴
射モードを吸気行程噴射モードに設定し、吸気行程噴射
を実行するようにしたが、こうした吸気行程噴射を行う
ことなく同噴射モードを機関始動が開始された後直ぐに
排気行程噴射モードに設定するようにしてもよい。
【0075】・上記実施形態において、排気行程噴射を
実行した後の吸気行程噴射時に点火プラグ22の点火時
期を同排気行程噴射時の燃料噴射回数Nmaxに応じて
遅角させるようにしてもよい。点火時期を遅角させると
燃焼が緩慢になり燃焼時間が長くなる傾向があるため、
こうした点火時期遅角処理を併せて行うことにより、排
気行程噴射時にピストン14の頂面に付着した燃料の燃
焼を促進させることができ、同付着燃料が未燃ガスとし
て排出されるのを更に抑制することができるようにな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる燃料噴射制御装置
及び内燃機関の概略構成図。
【図2】燃料噴射弁の噴口からピストン頂面までの距離
と、燃料噴射開始時期との関係を示す説明図。
【図3】基本燃料噴射量を算出する際に参照される演算
用マップ。
【図4】機関始動に際しての燃料噴射制御にかかる処理
手順を示すフローチャート。
【図5】機関始動に伴う燃料噴射開始時期等の推移を示
すタイミングチャート。
【図6】吸気行程噴射時の燃料噴射開始時期を算出する
際に参照される演算用マップ。
【図7】排気行程噴射時の燃料噴射回数を算出する際に
参照される演算用マップ。
【符号の説明】
10…内燃機関、11…シリンダヘッド、12…シリン
ダ、13…シリンダブロック、14…ピストン、15…
燃焼室、16…キャビティ、17…カムシャフト、20
…燃料噴射弁、22…点火プラグ、30…クランク角セ
ンサ、31…カム角センサ、32…水温センサ、33…
燃圧センサ、40…電子制御装置、41…メモリ、50
…供給通路、51…デリバリパイプ、52…高圧燃料ポ
ンプ、53…低圧燃料ポンプ、54…燃料タンク。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 45/00 362 F02D 45/00 362H (72)発明者 高木 登 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車 株式会社内 (72)発明者 細川 修 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車 株式会社内 Fターム(参考) 3G084 AA04 BA15 CA01 DA10 EA07 EA11 EB08 EB24 EC02 EC05 FA20 FA33 FA38 3G301 HA04 HA16 JA00 JA26 KA01 LB04 LB07 MA19 MA26 MA27 NA08 NB11 NC02 NC08 NE01 NE08 NE12 NE16 NE23 PB08Z PE01Z PE03Z PE08Z

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸気行程に燃料噴射が開始される吸気行程
    噴射モード及び排気行程後期に燃料噴射が開始される排
    気行程噴射モードのいずれかに設定される燃料噴射モー
    ドにて燃料噴射を実行する燃料噴射手段と、機関温度を
    検出する機関温度検出手段と、前記検出される機関温度
    が所定温度以下であるときに、前記燃料噴射手段の燃料
    噴射モードを機関始動に際して所定期間だけ前記排気行
    程噴射モードに設定する燃料噴射モード設定手段とを備
    える筒内噴射式内燃機関の燃料噴射制御装置において、 前記燃料噴射モード設定手段は前記検出される機関温度
    が高いときほど前記所定期間を短く設定することを特徴
    とする筒内噴射式内燃機関の燃料噴射制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の筒内噴射式内燃機関の燃
    料噴射制御装置において、 前記燃料噴射モード設定手段は前記検出される機関温度
    が高いときほど前記排気行程噴射モードでの燃料噴射回
    数を少なく設定し該燃料噴射回数に応じて前記所定期間
    を設定する筒内噴射式内燃機関の燃料噴射制御装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載の筒内噴射式内燃機
    関の燃料噴射制御装置において、 前記燃料噴射モード設定手段は燃料噴射モードを前記排
    気行程噴射モードに設定するのに先立ち同燃料噴射モー
    ドを前記吸気行程噴射モードに設定する筒内噴射式内燃
    機関の燃料噴射制御装置。
  4. 【請求項4】機関始動に際して機関回転速度が所定速度
    にまで上昇したことを判定する判定手段と、 同判定手段により機関回転速度が前記所定速度にまで上
    昇した旨判定された後は前記吸気行程噴射モード及び前
    記排気行程噴射モードの少なくとも一方における燃料噴
    射開始時期をその判定前と比較して遅角側に設定する燃
    料噴射時期制御手段とを更に備える請求項1乃至3のい
    ずれかに記載の筒内噴射式内燃機関の燃料噴射制御装
    置。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の筒内噴射式内燃機関の燃
    料噴射制御装置において、 前記燃料噴射時期制御手段は前記検出される機関温度が
    高いときほど燃料噴射開始時期を遅角側に設定し、前記
    判定手段により機関回転速度が前記所定速度にまで上昇
    した旨判定された後はその判定前と比較して前記燃料噴
    射開始時期の機関温度に応じた遅角量を増大させる筒内
    噴射式内燃機関の燃料噴射制御装置。
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