JP2002227138A - 道路用防風雪柵 - Google Patents
道路用防風雪柵Info
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- JP2002227138A JP2002227138A JP2001027689A JP2001027689A JP2002227138A JP 2002227138 A JP2002227138 A JP 2002227138A JP 2001027689 A JP2001027689 A JP 2001027689A JP 2001027689 A JP2001027689 A JP 2001027689A JP 2002227138 A JP2002227138 A JP 2002227138A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 除雪効果の向上と視程障害の改善を図る。
【解決手段】 風流入側の一端部が曲面に形成されてい
る風向変換板１１、２１を使用して、上段に道路上空吹
払い風層形成部１０を設けるとともに、下段に道路面吹
払い風層形成部２０を設ける。
る風向変換板１１、２１を使用して、上段に道路上空吹
払い風層形成部１０を設けるとともに、下段に道路面吹
払い風層形成部２０を設ける。
Description
【０００１】
【発明が属する技術分野】この発明は、道路用防風雪柵
に関するものである。
に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】道路用防風雪棚は、道路面における除雪
効果と地吹雪時における視程障害の改善を目的とし、雪
国の冬期間中、道路整備と交通機関確保上欠かせない構
造物であり、従来、様々なタイプのものが路肩に設置さ
れている。これ等の防風雪柵の１態様として、図９に示
すような間隙下降風による吹払い効果を利用したものが
知られている。すなわち、風上側の路肩に一定間隔を持
って道路に沿って複数の支柱１が立設され、道路面に対
して適当な角度で傾いている風向変換板２が支柱１間に
横架されて、縦方向に、複数、配列されたものである。
効果と地吹雪時における視程障害の改善を目的とし、雪
国の冬期間中、道路整備と交通機関確保上欠かせない構
造物であり、従来、様々なタイプのものが路肩に設置さ
れている。これ等の防風雪柵の１態様として、図９に示
すような間隙下降風による吹払い効果を利用したものが
知られている。すなわち、風上側の路肩に一定間隔を持
って道路に沿って複数の支柱１が立設され、道路面に対
して適当な角度で傾いている風向変換板２が支柱１間に
横架されて、縦方向に、複数、配列されたものである。
【０００３】道路上を横断する風または風雪の内、上端
の風向変換板２より低いものは、風向変換板２でその風
向きが下方に変換され、風向変換板２の間を通過するこ
とにより、風速が強くなって、道路面に沿って通過し、
雪を道路外に運び、または道路面上の積雪を道路外に吹
き飛ばす。
の風向変換板２より低いものは、風向変換板２でその風
向きが下方に変換され、風向変換板２の間を通過するこ
とにより、風速が強くなって、道路面に沿って通過し、
雪を道路外に運び、または道路面上の積雪を道路外に吹
き飛ばす。
【０００４】係る作用により、ドライバーの視程を確保
するとともに、道路面における積雪を防ぐものである。
するとともに、道路面における積雪を防ぐものである。
【０００５】しかしながら、この従来技術では、風向変
換板２が平板で構成されているため、流入風はその前
縁、後縁部で剥離し、渦流が発生し、流入風の変換効果
は減少する。これによって、幅の広い道路では、道路面
に沿って通過する流出風の１部が、道路面上で剥離し、
渦流が発生し（下部剥離渦）、雪が舞い上がる。また、
上端の風向変換板２より高い風雪は、そのまま通過する
が、その１部は上端の風向変換板２の影響を受けて、道
路面の上方で剥離し、渦流が発生し（上部剥離渦）、雪
が舞い降りる。
換板２が平板で構成されているため、流入風はその前
縁、後縁部で剥離し、渦流が発生し、流入風の変換効果
は減少する。これによって、幅の広い道路では、道路面
に沿って通過する流出風の１部が、道路面上で剥離し、
渦流が発生し（下部剥離渦）、雪が舞い上がる。また、
上端の風向変換板２より高い風雪は、そのまま通過する
が、その１部は上端の風向変換板２の影響を受けて、道
路面の上方で剥離し、渦流が発生し（上部剥離渦）、雪
が舞い降りる。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】このため、この従来技
術においては、幅の広い道路では、下部剥離渦及び上部
剥離渦により、視程が悪化し、道路面に吹き溜まりが生
じるおそれがあるという課題がある。
術においては、幅の広い道路では、下部剥離渦及び上部
剥離渦により、視程が悪化し、道路面に吹き溜まりが生
じるおそれがあるという課題がある。
【０００７】この発明は、このような従来技術の課題を
解決する目的でなされたものである。
解決する目的でなされたものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段を、実施の一形態に対応する図１を用いて以下、
説明する。この発明は、風流入側の一端部が曲面に形成
されている風向変換板１１、２１を使用して、上段に道
路上空吹払い風層形成部１０を設けるとともに、下段に
道路面吹払い風層形成部２０を設けることを特徴とする
ものである。
の手段を、実施の一形態に対応する図１を用いて以下、
説明する。この発明は、風流入側の一端部が曲面に形成
されている風向変換板１１、２１を使用して、上段に道
路上空吹払い風層形成部１０を設けるとともに、下段に
道路面吹払い風層形成部２０を設けることを特徴とする
ものである。
【０００９】このように構成されたものにおいては、流
入風は、空気力学的にスムーズに上下方向に変換、増速
されて、道路上空吹払い風層及び道路面吹払い風層に分
離して、幅の広い道路でも除雪効果が向上するととも
に、上記風層の中間部に長楕円形の弱風帯が形成され
て、ドライバーに対する視程障害が改善する。
入風は、空気力学的にスムーズに上下方向に変換、増速
されて、道路上空吹払い風層及び道路面吹払い風層に分
離して、幅の広い道路でも除雪効果が向上するととも
に、上記風層の中間部に長楕円形の弱風帯が形成され
て、ドライバーに対する視程障害が改善する。
【００１０】
【発明の実施の形態】図１は、この発明の実施の一形態
を示す図である。図１において、１０は道路上空吹払い
風層形成部、１１は道路上空吹払い風層形成部１０を形
成する上向きの風向変換板、２０は道路面吹払い風層形
成部、２１は道路面吹払い風層形成部を形成する下向き
の風向変換板、３０は風上側の路肩に一定間隔を持って
道路に沿って立設された複数の支柱である。
を示す図である。図１において、１０は道路上空吹払い
風層形成部、１１は道路上空吹払い風層形成部１０を形
成する上向きの風向変換板、２０は道路面吹払い風層形
成部、２１は道路面吹払い風層形成部を形成する下向き
の風向変換板、３０は風上側の路肩に一定間隔を持って
道路に沿って立設された複数の支柱である。
【００１１】風向変換板１１、２１は、風流入側の一端
部が曲面に形成されている、断面形状の厚さが変化しな
い棒状体であって、薄鋼板を使用している。
部が曲面に形成されている、断面形状の厚さが変化しな
い棒状体であって、薄鋼板を使用している。
【００１２】風向変換板１１、２１自体の仕様及びその
配置を図２に基づいて説明すると、全体の長さＬは、流
入風の変換の円滑性に直接影響する重要なパラメータ
で、使用素材(鋼材、アルミ、プラスチック等)と、支柱
間距離(３．７〜４．０ｍ)、設計風速と風圧荷重にも関
係し、材料、工作コストに直接関係する重要なパラメー
タである。実用上は４００〜７００ｍｍの範囲である。
配置を図２に基づいて説明すると、全体の長さＬは、流
入風の変換の円滑性に直接影響する重要なパラメータ
で、使用素材(鋼材、アルミ、プラスチック等)と、支柱
間距離(３．７〜４．０ｍ)、設計風速と風圧荷重にも関
係し、材料、工作コストに直接関係する重要なパラメー
タである。実用上は４００〜７００ｍｍの範囲である。
【００１３】曲率半径Ｒは、流入風の変換の円滑性、空
気中に含まれる雪粒子の大きさ、重さなどによっても吟
味すべきパラメータとされている。実用上ではＲ＝２０
０〜４００ｍｍ程度である。
気中に含まれる雪粒子の大きさ、重さなどによっても吟
味すべきパラメータとされている。実用上ではＲ＝２０
０〜４００ｍｍ程度である。
【００１４】直線長ｌｓ（ｍｍ）は、全体の長さＬの４
０〜６０％である。
０〜６０％である。
【００１５】前縁流入角αは、防風雪棚の風上側の流入
風が風上側の地形によって風向が変動し、特に盛土の場
合、盛土の高さ、勾配によって水平に対して或る角度を
伴って吹き上げ状態となる、また、防風雪棚の最下部が
除雪等で約１．０ｍ遮蔽された状態では吹き上げ状態と
なる等を考慮すると、２０〜３０度である。
風が風上側の地形によって風向が変動し、特に盛土の場
合、盛土の高さ、勾配によって水平に対して或る角度を
伴って吹き上げ状態となる、また、防風雪棚の最下部が
除雪等で約１．０ｍ遮蔽された状態では吹き上げ状態と
なる等を考慮すると、２０〜３０度である。
【００１６】道路上空吹払い風層形成部１０の後縁流出
角βは、流入風の変換の円滑性と空気中に含まれる雪粒
子を、棚の風下側に最大限に飛遊させるための上昇性水
平風層、すなわち、道路上空吹払い風層を発生させるた
めの角度で、３０〜６０度である。
角βは、流入風の変換の円滑性と空気中に含まれる雪粒
子を、棚の風下側に最大限に飛遊させるための上昇性水
平風層、すなわち、道路上空吹払い風層を発生させるた
めの角度で、３０〜６０度である。
【００１７】道路面吹払い風層形成部２０の後縁流出角
βは、道路面上の積雪除去(吹払い効果)に直接影響する
重要なパラメータで、実績上では３０〜６０度である。
βは、道路面上の積雪除去(吹払い効果)に直接影響する
重要なパラメータで、実績上では３０〜６０度である。
【００１８】上下配置間隔(ピッチ)Ｐの良否は、流入風
の変換の円滑性、流出風の増速性、弱風帯の視程改善効
果などの期待効果に影響するほか、風向変換板１１、２
１の使用枚数に直接関係し、コスト上重要な課題であ
る。従来、これに属する多くの構造物実用的試験実績で
は、全体の長さＬの５０〜１００％の範囲で採用されて
いる。上下配置間隔(ピッチ)Ｐによって、図２における
前縁・後縁における流出幅ｐ、上下空間幅ｅ、流出比Ｐ
／ｐ及び上下配置比Ｐ／ｈが変化する。
の変換の円滑性、流出風の増速性、弱風帯の視程改善効
果などの期待効果に影響するほか、風向変換板１１、２
１の使用枚数に直接関係し、コスト上重要な課題であ
る。従来、これに属する多くの構造物実用的試験実績で
は、全体の長さＬの５０〜１００％の範囲で採用されて
いる。上下配置間隔(ピッチ)Ｐによって、図２における
前縁・後縁における流出幅ｐ、上下空間幅ｅ、流出比Ｐ
／ｐ及び上下配置比Ｐ／ｈが変化する。
【００１９】なお、図２において、ｌは水平成分長、ｈ
は垂直成分長である。
は垂直成分長である。
【００２０】
【実施例】風向変換板１１、２１自体を表１のように選
定し、かつ、表１のような仕様で、図１に示すように配
置し、数値流体力学による解析を、大型コンピュータを
使用して行った。
定し、かつ、表１のような仕様で、図１に示すように配
置し、数値流体力学による解析を、大型コンピュータを
使用して行った。
【００２１】
【表１】
【００２２】この解析においては、ある高さの流入風の
風速は、基準高度１０ｍにおける基準風速１０ｍ／ｓを
もとに１／７乗の法則によって想定されている。この法
則に基づくある高さと想定流入風速の関係は、図３に示
す。
風速は、基準高度１０ｍにおける基準風速１０ｍ／ｓを
もとに１／７乗の法則によって想定されている。この法
則に基づくある高さと想定流入風速の関係は、図３に示
す。
【００２３】解析の結果を図示すると、図４のように表
現することができる。これによれば、防風雪棚の風向変
換板群に向かって吹く風、すなわち、流入風は、防風雪
棚の風向変換板群によって、上部の道路上空吹払い風層
及び下部の道路面吹払い風層に分離する。
現することができる。これによれば、防風雪棚の風向変
換板群に向かって吹く風、すなわち、流入風は、防風雪
棚の風向変換板群によって、上部の道路上空吹払い風層
及び下部の道路面吹払い風層に分離する。
【００２４】すなわち、基準高度１０ｍにおける基準風
速１０ｍ／ｓの１／７乗の法則による想定流入風は、防
風雪棚の道路上空吹払い風層形成部１０によって円滑に
上向きに変換され、道路上空吹払い風となって道路上空
約４〜６ｍを水平に吹き、道路上空吹払い風層を形成す
る。図５に示すように、道路面上高さ６ｍにおける水平
方向の道路上空吹払い風の風速（線Ａで表示）は、棚が
ない場合の風速（線Ａ ０で表示）に比較し、道路一端
(棚から２．５ｍ)で１．３倍、道路他端(棚から１
７．５ｍ)で１．１７倍の増速が見られる。したがっ
て、道路上空吹払い風は、道路面の上方で剥離せず、渦
流が発生することはない。
速１０ｍ／ｓの１／７乗の法則による想定流入風は、防
風雪棚の道路上空吹払い風層形成部１０によって円滑に
上向きに変換され、道路上空吹払い風となって道路上空
約４〜６ｍを水平に吹き、道路上空吹払い風層を形成す
る。図５に示すように、道路面上高さ６ｍにおける水平
方向の道路上空吹払い風の風速（線Ａで表示）は、棚が
ない場合の風速（線Ａ ０で表示）に比較し、道路一端
(棚から２．５ｍ)で１．３倍、道路他端(棚から１
７．５ｍ)で１．１７倍の増速が見られる。したがっ
て、道路上空吹払い風は、道路面の上方で剥離せず、渦
流が発生することはない。
【００２５】また、上記想定流入風は、防風雪棚の道路
面吹払い風層形成部２０によって円滑に下向きに変換さ
れ、道路面吹払い風となって道路面上を吹払い、道路面
吹払い風層（道路面上０から０．６ｍ）を形成する。図
５に示すように、道路面上高さ０ｍにおける水平方向の
道路面吹払い風の風速（線Ｂで表示）は、棚直後の道路
一端(棚から２．５ｍ)で棚がない場合の風速（線Ｂ０
で表示）に比較し、約２倍の増速が見られ、道路中央
(棚から１０．０ｍ)まで増速効果が見られる。したがっ
て、道路面吹払い風は、道路面上で剥離せず、渦流が発
生することはない。なお、増速効果の著しい高さは、道
路面上約０．６ｍ未満の空域であることから、横風によ
って、自動車の運行に大きな障害を与えない。
面吹払い風層形成部２０によって円滑に下向きに変換さ
れ、道路面吹払い風となって道路面上を吹払い、道路面
吹払い風層（道路面上０から０．６ｍ）を形成する。図
５に示すように、道路面上高さ０ｍにおける水平方向の
道路面吹払い風の風速（線Ｂで表示）は、棚直後の道路
一端(棚から２．５ｍ)で棚がない場合の風速（線Ｂ０
で表示）に比較し、約２倍の増速が見られ、道路中央
(棚から１０．０ｍ)まで増速効果が見られる。したがっ
て、道路面吹払い風は、道路面上で剥離せず、渦流が発
生することはない。なお、増速効果の著しい高さは、道
路面上約０．６ｍ未満の空域であることから、横風によ
って、自動車の運行に大きな障害を与えない。
【００２６】さらに、強風の道路上空吹払い風層と強風
の道路面吹払い風層の中間部に、図４に示すように、長
楕円形状の弱風帯が生じる。道路面上高さ２ｍにおける
水平方向の弱風帯の風速（線Ｃで表示）は、図５に示す
ように、棚がない場合の風速に対して（線Ｃ０で表
示）、道路中央付近まで無風に近く、道路他端で約
３０％の弱風となっている。この弱風帯は、道路上の車
両等の運行を安全にするのみならず、地吹雪時における
視程改善に大いに寄与する。
の道路面吹払い風層の中間部に、図４に示すように、長
楕円形状の弱風帯が生じる。道路面上高さ２ｍにおける
水平方向の弱風帯の風速（線Ｃで表示）は、図５に示す
ように、棚がない場合の風速に対して（線Ｃ０で表
示）、道路中央付近まで無風に近く、道路他端で約
３０％の弱風となっている。この弱風帯は、道路上の車
両等の運行を安全にするのみならず、地吹雪時における
視程改善に大いに寄与する。
【００２７】以上は、上向きの風向変換板１１を４段
（上下配置間隔Ｐ＝４２０ｍｍ）及び下向きの風向変換
板２１を６段（上下配置間隔Ｐ＝３２０ｍｍ)で構成し
た場合であるが、上向きの風向変換板１１を５段（上下
配置間隔Ｐ＝３４０ｍｍ）及び下向きの風向変換板２１
を６段（上下配置間隔Ｐ＝２６０ｍｍ)で構成しても、
または上向きの風向変換板１１を４段（上下配置間隔Ｐ
＝５００ｍｍ）及び下向きの風向変換板２１を５段（上
下配置間隔Ｐ＝２６０ｍｍ)で構成しても、同様の解析
結果が得られた。
（上下配置間隔Ｐ＝４２０ｍｍ）及び下向きの風向変換
板２１を６段（上下配置間隔Ｐ＝３２０ｍｍ)で構成し
た場合であるが、上向きの風向変換板１１を５段（上下
配置間隔Ｐ＝３４０ｍｍ）及び下向きの風向変換板２１
を６段（上下配置間隔Ｐ＝２６０ｍｍ)で構成しても、
または上向きの風向変換板１１を４段（上下配置間隔Ｐ
＝５００ｍｍ）及び下向きの風向変換板２１を５段（上
下配置間隔Ｐ＝２６０ｍｍ)で構成しても、同様の解析
結果が得られた。
【００２８】なお、道路上空吹払い風層形成部１０を構
成する最下段の風向変換板１１と道路面吹払い風層形成
部２０を構成する最上段の風向変換板２１とは、風流入
側の一端部の間隙から風が流入しないように、風流入側
の一端が閉塞されている（図１、３参照）。この風向変
換板１１、２１は、一体に、または別体に形成される。
別体に形成された場合は、遮蔽板などを使用して、風流
入側の一端を閉塞する。
成する最下段の風向変換板１１と道路面吹払い風層形成
部２０を構成する最上段の風向変換板２１とは、風流入
側の一端部の間隙から風が流入しないように、風流入側
の一端が閉塞されている（図１、３参照）。この風向変
換板１１、２１は、一体に、または別体に形成される。
別体に形成された場合は、遮蔽板などを使用して、風流
入側の一端を閉塞する。
【００２９】以上は、風向変換板１１、２１は、断面形
状の厚さが変化しない棒状体であって、薄鋼板を使用し
ているものであるが、図６に示すように、風向変換板１
１、２１として、横架方向に直交する断面形状が中空翼
であって、上側の曲面板４１と、下側の曲面板４２と、
上側の曲面板４１と下側の曲面板４２との間で両板の所
定間隔を維持するためのリブ４３、４４とから構成さ
れ、ＦＲＰ（ガラス繊維強化プラスチック）製のものを
使用してもよい。この場合、薄鋼板と比較して、重量が
軽減され、曲げ剛性及びねじり剛性が著しく向上する。
状の厚さが変化しない棒状体であって、薄鋼板を使用し
ているものであるが、図６に示すように、風向変換板１
１、２１として、横架方向に直交する断面形状が中空翼
であって、上側の曲面板４１と、下側の曲面板４２と、
上側の曲面板４１と下側の曲面板４２との間で両板の所
定間隔を維持するためのリブ４３、４４とから構成さ
れ、ＦＲＰ（ガラス繊維強化プラスチック）製のものを
使用してもよい。この場合、薄鋼板と比較して、重量が
軽減され、曲げ剛性及びねじり剛性が著しく向上する。
【００３０】上側の曲面板４１は、厚さが６ｍｍ、その
曲率半径は２７０ｍｍである。また、下側の曲面板４２
は、厚さが６ｍｍ、曲率半径は２３０ｍｍである。風向
変換板１１．１２は、その翼弦が４６２ｍｍ、キャンバ
が８５ｍｍ、最大厚さが４０ｍｍ、キャンバ線が曲率半
径２５０ｍｍの円弧で、その長さが５００ｍｍである。
曲率半径は２７０ｍｍである。また、下側の曲面板４２
は、厚さが６ｍｍ、曲率半径は２３０ｍｍである。風向
変換板１１．１２は、その翼弦が４６２ｍｍ、キャンバ
が８５ｍｍ、最大厚さが４０ｍｍ、キャンバ線が曲率半
径２５０ｍｍの円弧で、その長さが５００ｍｍである。
【００３１】この場合の風向変換板１１，２１の長手方
向（横架方向）両端部には、図７、８に示すように、後
縁と同様に一定の幅で下側の曲面板４２に上側の曲面板
４１を重着して、取付部４５が形成されている。取付部
４５には、孔４６が複数、設けられている。取付部４５
には、先端金物４７がボルトナット４８により固定され
る。先端金物４７は、その垂直部分４７Ａがボルトナッ
ト４９により取付ブラケット５０の垂直部分５０Ａに固
定される。取付ブラケット５０は、その水平部分５０Ｂ
がボルトナット５１により、立設された支柱３０に固定
されたアングル座５２に固定される。
向（横架方向）両端部には、図７、８に示すように、後
縁と同様に一定の幅で下側の曲面板４２に上側の曲面板
４１を重着して、取付部４５が形成されている。取付部
４５には、孔４６が複数、設けられている。取付部４５
には、先端金物４７がボルトナット４８により固定され
る。先端金物４７は、その垂直部分４７Ａがボルトナッ
ト４９により取付ブラケット５０の垂直部分５０Ａに固
定される。取付ブラケット５０は、その水平部分５０Ｂ
がボルトナット５１により、立設された支柱３０に固定
されたアングル座５２に固定される。
【００３２】取付ブラケット５０の垂直部分５０Ａに
は、風向変換板１１、２１の角度を調整する角度調整孔
５０Ｃが複数、設けられている。先端金物４７、取付ブ
ラケット５０、支柱３０及びアングル座５２は、いずれ
も、溶融亜鉛メッキ処理がなされている。
は、風向変換板１１、２１の角度を調整する角度調整孔
５０Ｃが複数、設けられている。先端金物４７、取付ブ
ラケット５０、支柱３０及びアングル座５２は、いずれ
も、溶融亜鉛メッキ処理がなされている。
【００３３】図７、８は、風向変換板２１の前縁が後縁
より高所に位置し、風向きが下方に変換される場合を示
しているが、風向きを上方に変換する場合は、風向変換
板１１の後縁を前縁より高所に位置させ、アングル座５
２を前縁より高所に位置させればよい。
より高所に位置し、風向きが下方に変換される場合を示
しているが、風向きを上方に変換する場合は、風向変換
板１１の後縁を前縁より高所に位置させ、アングル座５
２を前縁より高所に位置させればよい。
【００３４】なお、風向変換板１１、２１は、断面形状
の厚さが変化しない棒状体であって、薄鋼板を使用して
いるものであっても、横架方向に直交する断面形状が中
空翼であるとともに、ＦＲＰ製であるものと同様に、風
向変換板の長手方向（横架方向）両端部にボルトナット
４８により固定される先端金物４７、先端金物４７の垂
直部分４７Ａにボルトナット４９により固定される取付
ブラケット５０、及び取付ブラケット５０の水平部分５
０Ｂにボルトナット５１により固定されるとともに、立
設された支柱３０に固定されるアングル座５２を介し
て、支柱３０間に横架される。
の厚さが変化しない棒状体であって、薄鋼板を使用して
いるものであっても、横架方向に直交する断面形状が中
空翼であるとともに、ＦＲＰ製であるものと同様に、風
向変換板の長手方向（横架方向）両端部にボルトナット
４８により固定される先端金物４７、先端金物４７の垂
直部分４７Ａにボルトナット４９により固定される取付
ブラケット５０、及び取付ブラケット５０の水平部分５
０Ｂにボルトナット５１により固定されるとともに、立
設された支柱３０に固定されるアングル座５２を介し
て、支柱３０間に横架される。
【００３５】
【発明の効果】以上説明してきたように、この発明は、
風上側の路肩に一定間隔を持って道路に沿って複数の支
柱が立設され、道路面に対して適当な角度で傾いている
風向変換板が前記支柱間に横架されて、縦方向に、複
数、配列された道路用防風雪柵において、風流入側の一
端部が曲面に形成されている風向変換板を使用して、上
段に道路上空吹払い風層形成部を設けるとともに、下段
に道路面吹払い風層形成部を設けることを特徴とするも
のである。それゆえ、流入風は、空気力学的にスムーズ
に上下方向に変換、増速されて、道路上空吹払い風層及
び道路面吹払い風層に分離するとともに、上記風層の中
間部に長楕円形の弱風帯が形成される。したがって、こ
の発明によれば、幅の広い道路でも除雪効果が向上する
とともに、ドライバーに対する視程障害が改善するとい
う効果が得られる。
風上側の路肩に一定間隔を持って道路に沿って複数の支
柱が立設され、道路面に対して適当な角度で傾いている
風向変換板が前記支柱間に横架されて、縦方向に、複
数、配列された道路用防風雪柵において、風流入側の一
端部が曲面に形成されている風向変換板を使用して、上
段に道路上空吹払い風層形成部を設けるとともに、下段
に道路面吹払い風層形成部を設けることを特徴とするも
のである。それゆえ、流入風は、空気力学的にスムーズ
に上下方向に変換、増速されて、道路上空吹払い風層及
び道路面吹払い風層に分離するとともに、上記風層の中
間部に長楕円形の弱風帯が形成される。したがって、こ
の発明によれば、幅の広い道路でも除雪効果が向上する
とともに、ドライバーに対する視程障害が改善するとい
う効果が得られる。
【図１】この発明の実施の一形態を示す説明図である。
【図２】風向変換板自体の仕様及びその配置を説明する
図である。
図である。
【図３】１／７乗の法則に基づくある高さと想定流入風
速の関係を示す図である。
速の関係を示す図である。
【図４】この発明の効果を説明する図である。
【図５】道路面上ある高さにおける水平方向の風速の分
布を示す図である。
布を示す図である。
【図６】この発明を構成する風向変換板の他の形態を示
す断面図である。
す断面図である。
【図７】この発明を構成する風向変換板の取付方法を示
す一部分解斜視図である。
す一部分解斜視図である。
【図８】この発明を構成する風向変換板の取付方法を示
す断面図である。
す断面図である。
【図９】従来技術を説明する図である。
１０ 道路上空吹払い風層形成部 １１ 上向きの風向変換板 ２０ 道路面吹払い風層形成部 ２１ 下向きの風向変換板 ３０ 支柱
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 篤司 山形県新庄市十日町高壇1400番地 文部科 学省 防災科学技術研究所 新庄雪氷防災 研究支所内 (72)発明者 嶋田 潔 東京都港区新橋２丁目21番１号301 佐藤 建設工業株式会社内 (72)発明者 木村 勝正 神奈川県横須賀市秋谷5217番地 有限会社 ブルーウォーター内 Ｆターム(参考） 2D001 PA01 PA07 PB02 PD05 PF02
Claims (3)
- 【請求項１】 風上側の路肩に一定間隔を持って道路に
沿って複数の支柱が立設され、道路面に対して適当な角
度で傾いている風向変換板が前記支柱間に横架されて、
縦方向に、複数、配列された道路用防風雪柵において、
風流入側の一端部が曲面に形成されている風向変換板を
使用して、上段に道路上空吹払い風層形成部を設けると
ともに、下段に道路面吹払い風層形成部を設けることを
特徴とする道路用防風雪柵 - 【請求項２】 風向変換板の横架方向に直交する断面形
状が、厚さが変化しない棒状である請求項１の道路用防
風雪柵 - 【請求項３】 風向変換板の横架方向に直交する断面形
状が、厚さが変化する中空翼である請求項１の道路用防
風雪柵
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001027689A JP2002227138A (ja) | 2001-02-05 | 2001-02-05 | 道路用防風雪柵 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001027689A JP2002227138A (ja) | 2001-02-05 | 2001-02-05 | 道路用防風雪柵 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002227138A true JP2002227138A (ja) | 2002-08-14 |
Family
ID=18892301
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001027689A Pending JP2002227138A (ja) | 2001-02-05 | 2001-02-05 | 道路用防風雪柵 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2002227138A (ja) |
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
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- 2001-02-05 JP JP2001027689A patent/JP2002227138A/ja active Pending
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