JP2005232957A - 斜風対応型防雪柵 - Google Patents

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Abstract

【課題】道路に対して流入風向角度が小さい斜風向の吹雪に対して視程を確保でき、かつ短区間で吹雪を道路外に運ぶとともに道路上にバリアを形成して上空より吹き降ろす吹雪にも対応することができる新規な斜風対応型防雪柵を提供する。
【解決手段】両側の支柱1の間に複数の防雪板2を多段状にかつ折畳み可能に設けるとともに、最上段の防雪板2の上に、風向を変えかつ吹き上げて飛ばす変風向吹上げ板3を数段傾斜可能に配置した。
【選択図】図2

Description

本発明は防雪柵とりわけ斜風対応型の防雪柵に関する。
道路などにおける防雪対策のための手段として、間隔をおいて立て込んだ支柱の間に複数段の防雪板を垂設させた吹き止め型の防雪柵や、支柱の間に複数段の防雪板を昇降可能に設置し、冬季に各防雪板を適宜の間隔を置いて斜めに向け、各防雪板の隙間で吹雪や強風を斜め下方に誘導流通せしめるようにした吹き払い型の防雪柵は公知である。
これらの防雪柵は、吹雪時の主風向が柵に対して直角からほぼ45度以上の場合にはそれなりの効果はあるものの、図26(a)のように主風向が道路と平行から45度程度以下というように流入風向角が小さい斜風向である場合には、防雪柵としての効果範囲が狭くなり、防雪柵付近以外の車道部では視程障害が発生する問題があった。
この対策として従来では吹き止め柵の柵高を高くする程度しかなく、そうした対応を行なっても、主風向が道路と平行から45度程度以下というように流入風向角が小さい斜風向には効果が乏しかった。
特開平10−18233号公報
本発明は前記のような問題点を解消するためになされたもので、その目的とするところは、道路に対して流入風向角度が小さい斜風向の吹雪に対して視程を確保でき、かつ短区間で吹雪を道路外に運ぶとともに道路上にバリアを形成して上空より吹き降ろす吹雪にも対応することができる新規な斜風対応型防雪柵を提供することにある。
上記目的を達成するため本発明は、両側の支柱の間に複数の防雪板を多段状にかつ折畳み可能に設けるとともに、最上段の防雪板の上に、風向を変えかつ吹き上げて飛ばす変風向吹上げ板を数段配置したことを特徴としている。
本発明によるときには、最上段の防雪板の上に、風向を変えかつ吹き上げて飛ばす変風向吹上げ板を数段傾斜可能に配置したので、平行から45度程度以下の斜方向からの吹雪時においても、短区間で吹雪を車道外に運んで視程を確保でき、吹き溜まりも改善することができる。また、流入風向角が45度から直角の吹雪に対しても対応できるため風向変化の著しい箇所でも適用できる。
また、吹雪時の風を風向を変えながら吹上げることで道路上を横断するバリアを形成できるので、上空から吹き降ろす吹雪にも対応することができるとともに、歩行者、車両に直接当てることがなく安全である。また、風向変換と吹き上げの両性能を有するため、広幅員道路にも適用でき、道路への雪の堆積もほとんど生じさせないなどのすぐれた効果が得られる。
好適には、変風向吹上げ板が、変風向吹上げ板の上面に、幅方向の一端が他端よりも高い部分と、幅方向の一端が他端よりも低い部分を有するようにねじりが付与されている。
これによれば、簡単な構成でありながら効果的に風向を変えかつ吹き上げて飛ばす性能を持たせることができる。
前記変風向吹上げ板上面は、幅方向で直線状の斜面をなしているか、または、幅方向で凹状の曲面となっている。特に後者は凹入状断面であるため土手作用と通路作用により風誘導効果がよりすぐれ、風向変換特性と吹き上げ特性を向上することができる。変風向吹上げ板のねじれは、対角線に対して対称的である場合と対角線に対して非対称的である場合のいずれも含む。
好適には、変風向吹上げ板が2枚以上であり、各変風向吹上げ板は長手方向両端の端坂に支柱の縦溝でガイドされる突軸をそれぞれ有し、下位の変風向吹上げ板は、角度規制されるリンクにより最上段の防雪板の突軸と連結され、上位の変風向吹上げ板は下位の変風向吹上げ板の突軸につながる角度規制されるリンクにより連結され、上位の変風向吹上げ板は吊持用のロープが連結され、これの牽引により上下の変風向吹上げ板が所定角度で道路側に上向き傾斜し、上下の変風向吹上げ板間に変風向吹上げ用流路が形成されるようになっている。
これによれば、不使用時にはリンクの屈折によりコンパクトに折畳み、使用時には上下の変風向吹上げ板により、風向変換特性と吹き上げ特性を発揮させることができる。
好適には、防雪板は複数枚が、板面を貫いて多数の小孔を配設した多孔板からなっている。
これによれば、板面に多数の小孔を配しているので、小孔群により良好な透視性が得られ、圧迫感や閉鎖感を緩和し、軽快な走行性をもたらすのみならず、通風により急激な風速低下を防止して視程障害を防止し、また、乱気流の発生を防止して、上部の変風向吹上げ板の働きをよくすることができる。したがって、無気孔板で飛雪を止め、有孔板で風速低下とそれによる乱流を防ぎ、視程を確保し、上段の変風向吹上げ板により吹雪を車道外に飛ばす効果が得られる。
多孔板な台形状の凹凸を断面において有していることが好ましい。これによれば、強度が高くなり、かつその凹凸を構成する面すなわち台形断面の上下傾斜面と天面にそれぞれ多数の小孔が配されているので、道路外部からの風を水平、上向き及び下向きに分散して道路側に流すことができ、防雪板を傾けずとも道路上の雪を確実に吹き払うことができる。
以下添付図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図1ないし図3は本発明による吹上げ式防雪柵の一実施例を示しており、1,1は基礎コンクリートにアンカーなどにより所定の間隔をおいて立設されたH形鋼や角鋼パイプなどからなる支柱で、側面にはガイド用の縦溝10,10を有している。支柱間の上部には笠木11が架設されている。
2は前記支柱1,1間に配された複数段(図面では6段)の防雪板であり、多数の孔を配設した有孔板2Aと、孔を設けない無孔板2Bからなっている。この例では上位側の複数枚(図面では4枚)を有孔板とし、下位側の数枚(図面では2枚)を無孔板としている。
3、3’は上空からの雪を道路外に流し出すために前記防雪板2の上に配された複数枚(図面では2枚)の変風向吹上げ板である。変風向吹上げ板3,3’と有孔板2A、無孔板2Bはリンク機構によって折畳みないし屈折可能に連結されるとともに、それぞれ長手方向両端に突軸300、200を有し、それら突軸300、200は、支柱1,1の前記縦溝10、10に上下方向摺動可能に嵌められている。
前記各支柱1は、道路側にそれぞれはしご4、4が固設され、側道側にはそれぞれ支台が張り出され、これに搭載したウインチ5からロープ6が繰り出され、各支柱1の上端に取り付けた滑車7を経由したロープ端部が最上位の変風向吹上げ板3あるいは最下段の防雪板2に連結され、ロープ6の引き上げにより変風向吹上げ板3と防雪板2が吊持されるようになっており、使用時に、図1と図2のように各変風向吹上げ板3,3’が道路側に所要の傾斜角度たとえば30〜60度の範囲、この例では45度の角度で上向き傾斜状にされ、それにより上下の平行傾斜の変風向吹上げ板3,3’間に、変風向・吹上げ用誘導路Zが形成され、その下方においては、すべての防雪板2が高さ方向で一直線状に垂下され、吹き止め柵として機能するようになっている。前記傾斜角度は、変風向吹上げ板の底面と水平とのなす角度である。
第1実施例の各部を詳細に説明すると、変風向吹上げ板3,3’は、図4ない図6のように、長手方向両端の直角三角形ないしこれに類する形状をなした端板30,30と、亜鉛めっき鋼板、ステンレス、エンジニアリング樹脂など平滑で耐食性のある材料で帯板状に作られ前記端板30,30間に張設された面板(上面板)31を有している。
前記端板30,30は向きが反対になるように配され、幅方向端面には長手方向一端から他端に向かい漸次角度が変化した側板33,33が配され、面板31はそうした端板30,30と側板33,33の傾斜面に適合するようにねじられ、この例では、ねじれが板の対角線を境として対称的、つまり、板長手方向の両端で相似形となっている。これは、板長手方向の中心から左右等間隔の各点における断面形状が相似であることを意味する。
詳しくは、図4において、左端では幅方向後端(奥)が高く幅方向他端(手前)に向かって下向き傾斜し、それが長手方向に向って、奥側が低く手前側が高くなるように連続的に変化し、右端では、反対に幅方向後端(奥)が低く幅方向他端(手前)に向かって上向き傾斜している。31Aは対角線を境として図面上左側の部分、31Bは右側の部分である。なお、この例では下面に平らな底板32が張設され、全体として中空状断面構造となっている。
ねじり角度は風向転換角度として働く。その角度は任意であるが、通常、平均で10〜60度程度の範囲から選定すればよい。
前記各端板30,30の幅方向中央には突軸300が設けられ、幅方向一端には突起301が設けられ、該突起301に帯板状の連結板8の端部を嵌めることで上下の変風向吹上げ板3、3’が連動可能となっている。
さらに突起と幅方向で反対側には傾斜状のストッパ302が固定されており、このストッパにリンクが当接することで上下の変風向吹上げ板3、3’が図3のように垂直にならず、所定の角度に保持されるようになっている。
下位側の変風向吹上げ板3’の端板30には、図3のように突軸300にリンク9の基端が枢着されており、該リンク9Aには支点間距離調整用の長孔90が設けられており、これが上位変風向吹上げ板3における端板30のストッパ302に近い部位に設けた突起303に嵌められることで、図3と図10(b)のように使用時と収納時での状態変化が得られるようになっている。
防雪板2としての有孔板2Aと無孔板2Bは平板ではなく、図7と図8のように、断面において複数の台形状凹凸部21を有しており、それら凹凸部は長手方向に連続している。そして長手方向の両端には、端板20,20が固定されており、中間には補強板22が固定されている。
有孔板2Aは、図9に一部を拡大して示すように、頂と底および斜面を含めて凹凸部21の全体に多数の小孔210が密接して配されており、したがって、小孔210は斜面の角度に応じて斜めになっている。
各端板20の幅方向中間には、前記支柱の縦溝10に嵌まる突軸200が設けられており、その突軸200にはリンク9Bが基端のリング部をもって枢着されている。
最上位の防雪板2としての有孔板2Aからのリンク9Bは斜め上方に伸び、下位の変風向吹上げ板3’の端板30のストッパ302に近い部位に設けた突起303に嵌まることで連結されている。
次位以下の有孔板2Aと無孔板2Bも、同様に突軸にはリンク9Bが基端のリング部をもって枢着されており、また端板20の幅方向端部に設けた突起202に下位側からのリンク9Bの先端が嵌められることで連結されている。
第1実施例の使用法と作用を説明すると、設置に当たっては、変風向吹上げ板3,3’同士をリンク9Aで連結し、下位の変風向吹上げ板3’と最上位の防雪板2としての有孔板2Aをリンク9Bで連結し、それ以下の有孔板2A同士、最下位の有孔板2Aと無孔板2Bをリンクで連結する。これにより、図10と図11のように防雪板2は多段状に畳まれ、変風向吹上げ板3、3’はその上で重なり合った状態になる。連結板8は一端をいずれかの変風向吹上げ板3、3’に連結しておき、他端はフリーにしておく。前記変風向吹上げ板3,3’は、風向にもよるが、側道側から見て、図1、図4のように、流入側である左端域では高い面が奥(道路側)にあり、流出側である右端域では高い面が手前(側道側)にあるように配置する。
次いで、前記アッセンブリーを支柱1,1間に配して両端の突軸300、300、200、200を支柱1,1の縦溝10、10に嵌め、最上位の変風向吹上げ板3の突軸部分に滑車から下るロープ6、6の端部を連結する。これでセットが終わるので、ウインチ5、5を作動してロープ6,6を牽引すれば、変風向吹上げ板3、3’同士およびそれより下の防雪板2がリンク9A,9Bを介してつながっているので一連のまま上昇し、防雪板2は水平状態から傾動して垂直状になり、上下辺が互いに干渉しあって固定される。
そして、変風向吹上げ板3は、持ち上げられるとリンク9Aの先端側部がストッパ302に当接するので垂直状にはならず、所定角度で傾斜される。下側の変風向吹上げ板3’も、最上位の有孔板2Aから延びているリンク9Bがストッパ302に当接するので垂直にはならず、所定角度で傾斜される。そこで、連結板8の他端を他方の変風向吹上げ板3(または3’)に連結し、角度を固定化する。そして、不用意に下方に落ちないよう、最上位変風向吹上げ板3の突軸300の下に相当する位置の支柱フランジ部分に、突軸の軸線と直交するように止め軸12を挿通する。これで図1ないし図3および図12に示す状態になる。なお、変風向吹上げ板3、3´は、全体が同じでなく、風下側に向かって高くなるように設定してもよい。これは、吹上げにより効果的である。
これに代えて吊り下げ式にしてもよい。すなわち、図10や図11の状態、つまり下方で多段上に畳まれた状態にし、この状態で全体を支柱上端位置まで水平に持ち上げ、最下段の防雪板2にロープ端を連結し、最上位変風向吹上げ板3の突軸300の下に相当する位置の支柱フランジ部分に、突軸の軸線と直交するように止め軸12を挿通する。これで吊り上げ状態になるので、ウインチ5、5を作動してロープを繰り出す。これにより、防雪板2は下位のものから順次垂直状に降下して行き、最終的に図1ないし図3および図12に示す状態になる。
この状態においては、防雪板2の下段所要段数が無気孔板2Bからなっているので、柵風下側(道路側)への飛雪が防止され、これにより特に柵下部側の視程障害を緩和できる。また、雪面を低く飛ぶ「低い地吹雪」が道路内に流入して柵内側(道路側)に発生する吹き溜まりを防止するとともに、吹き溜まりを柵外側に留め置く効果が得られる。
防雪板2の所要段数(図面では4段)が有孔板2Aからなっているので、小孔群210を通して道路外の景色が透視され、景観がよいものとなる。吹雪が生じた場合、側道側からの風は各有孔板2Aの小孔群210を透過して道路側に流れるが、有孔板2Aが断面台形状の凹凸を有し、その凹凸面にそれぞれ小孔が配設されているため、風は水平方向、斜め上方向、斜め下方向に分散されて道路側に流れ、路面に溜まっている雪を払い出す。また、有孔板2Aが断面台形状の凹凸を有しているため強度も高くなり、強風に耐えることができる。加えて、無気孔で風上からの飛雪を防止すると、柵風下側で急激な風速低下を起こし、乱気流発生により視程障害を起こすが、通風により急激な風速低下を防止でき、視程障害を防止できる。また、乱気流発生を防止することにより、変風向吹上げ板3,3’の効果を一層確実なものにできる。
さらに、本発明においては、防雪板2の上位に少なくとも2枚の変風向吹上げ板3,3’があり、それらが道路側に向って上向き傾斜し、しかも変風向吹上げ板3,3’が単純に板幅方向で傾斜しているのではなく、プロペラ翼のように対角線を境として対称的に捻られた面31A,31Bとなっている。面31Aの端部では奥が高くこれが流入部となり、面31Bの端部では手前が高く、道路側に向かて低くなっている。
このため防雪柵に向かって流れる風は、前記変風向吹上げ板3,3’に当たることにより、ねじりガイド作用で図14と図15(b)の実線のように風向変換され、また、同時に図13と図15(a)のように道路側の上空に吹上げられ、吹雪は吹上げられた気流に乗り放物線を描きながら、短区間で柵反対方向(道路反対路肩部)道路路外に運ばれる。また、道路上の風はバリアとなるので、図15(b)の点線で示すように上空から吹き降ろす吹雪が持ち去られ、道路上に降り注ぎにくくなる。
したがって、図26(b)のように、図26(a)の従来柵に比べて斜風に対しても視程が良好に確保され、著しく広範囲な効果を得ることができる。
また、道路側から逆方向の吹雪が発生した場合にも、気流の流れは上位の変風向吹上げ板3の上部を越える吹雪と、路面を平行に流れる吹雪の吹雪に分かれる気流となり、飛雪量は防雪柵上部に運ばれるものと、柵方向に運ばれるものとに分かれるため、防雪柵中側付近の視程が改善される。
第1実施例の防雪柵を製作して、現地に設置しフィールド実験を行なった結果を示す。変風向吹上げ板は長さ3800mm、幅500mmとし、面板を水平に対してほぼ30度の角度となるように対角線に対して対称的(流入部と排出部のねじり角が同じ)にねじって張設した。
かかる変風向吹上げ板を6段の防雪板の上に、2段、水平に対して底板が45度の角度になるように設定し、支柱間隔4m、柵高4mの本発明防雪柵とし、これを幅員20m、延長方向50mの実験フィールドに延長方向に32mにわたり設置し、変風向吹上げ板を設けることによる効果を測定した。図16(a)はねじり角度の概要を示しており、基本平均角度45度に対して、風上側(流入側)角度はプラス15度(したがって60度)、風下側(流出側)角度はマイナス15度(したがって30度)である。
1)風向変換性能:風速と風向測定によれば、図16(b)に示す柵に対する流入風向角θが平行〜45度以下の斜風において、柵に対する風向変換角(防雪柵地点から路肩付近までを直線で結んだ場合の角度)βは、30〜45度であった。
2)吹上げ性能:煙法により行なった結果、吹上げ出口部において約32度で吹上げられ、道路の幅員外に運ばれた。
冬季がすぎたならば、連結板8を取り外し、ロープを繰り出すことにより全体が降下し、リンクにより図10、図11のようにコンパクトな折畳み状態にすることができる。
なお、本発明は吹上げ効果をさらに強化すべく、変風向吹上げ板を3枚以上としてもよい。
図17ないし図25は本発明の第2実施例を示している。
この実施例も、第1実施例と基本的な構成は同様であるから、同じ部分に同じ符号を付し、説明は援用する。
この実施例の特徴は、変風向吹上げ板3、3´の構成であり、とりわけ面板31が直線的な傾斜でなく、凹状に湾曲していることが特徴である。
すなわち、変風向吹上げ板3,3’は、図20ない図22に示されており、長手方向両端の直角三角形ないしこれに類する形状をなした端板30,30と、亜鉛めっき鋼板、ステンレス、エンジニアリング樹脂など平滑で耐食性のある材料で帯板状に作られ前記端板30,30間に張設された面板(上面板)31を有している。31A,31Bは対角線を境とする面である。
前記端板30,30は向きが反対になるように配され、幅方向端面には長手方向一端から他端に向かい漸次角度が変化した側板33,33が配され、面板31はそうした端板30,30と側板33,33の傾斜面に適合するようにねじられ、対角線に対して対称的な凹入面31A,31Bとなっている。ねじり角度は風向転換角度として働く。その角度は任意であるが、通常、平均で10〜50度程度の範囲から選定すればよい。
すなわち、図21のように、左端部位では幅方向後端(奥)が高く幅方向他端(手前)に向かって下向き湾曲し、それが長手方向に向って、奥側が低く手前側が高くなるように連続的に変化し、右端では、反対に幅方向後端(奥)が低く幅方向他端(手前)に向かって上向き湾曲している。
なお、この例では下面に平らな底板32が張設され、全体として中空状断面構造となっており、かつ、内部には長手方向に走る縦枠材35と幅方向に走る横枠材36が配され、これらに面板31と端板30,30、側板33,33および底板32が当接するように組み付けられることで、十分な強度と軽量化を実現している。
第2実施例の作用は基本的には第1実施例の作用と同様であるが、変風向吹上げ板3,3’が直線状の傾斜でなく、凹の曲線面となっているので、その凹入による土手作用と通路作用により風誘導効果がよりすぐれ、風向変換特性と吹き上げ特性をともに向上することができる。図23と図24は風の流れを模式的に示している。説明は第1実施例を援用する。
第2実施例の防雪柵を製作して、現地に設置しフィールド実験を行なった結果を示す。変風向吹上げ板は長さ3800mm、幅513mmとし、厚さ1.6mmの亜鉛メッキ面板を、長手方向中央でR900,両端でR2400となるように対角線に対して対称的にねじって張設した。
かかる変風向吹上げ板を6段の防雪板の上に、2段、水平に対して底板が45度の角度になるように設定(風上側角度60度、風下側角度30度、平均45度)し、支柱間隔4m、柵高4mの本発明防雪柵とし、前記第1実施例と同じように実験フィールドに32mにわたり設置し、変風向吹上げ板を設けることによる効果を測定した。図25は変風向吹上げ板のねじり角度を模式的に示しており、風上側(流入側)角度60度、風下側(流出側)角度30度、平均45度である。
1)風向変換性能:風速と風向測定によれば、図16(b)に示すように、柵に対する流入風向角θが平行〜45度以下の斜風において、柵に対する風向変換角(防雪柵地点から路肩付近までを直線で結んだ場合の角度)βは、35〜50度であった。
2)吹上げ性能:煙法により行なった結果、吹上げ出口部にて約40度で吹上げられ、道路の幅員外に運ばれた。
3)減風効果効果:風速・風向測定の結果、風速比が0.5(50%減風)となる範囲は、柵高の6〜8倍の範囲であることが確認された。
4)道路の視程確保:視程板目視観察の結果、130m以上の視程が確保されることを確認した。
以上の結果から、第2実施例は、第1実施例よりもさらに良好な性能を有していることがわかる。
本発明は実施例に限定されるものではない。
1)変風向吹上げ板は、底面が平らである場合に限らず、上面31と同じようにねじれが付与されていてもよい。
2)変風向吹上げ板はねじれが板長手方向の両端で相似である場合に限定されず、板長手方向の両端で非相似であってもよい。これにはいわゆる部分的にのみねじれを付与する場合を含んでいる。
たとえば、流出部のみをねじり加工してもよく、実験によれば、平均角度(板長手方向中央部での角度。以下同じ)41.5度、風上側角度45度、風下側角度38度とした場合、風向変換は、防雪柵に対して約22度、吹上げ角度は約40度であった。
また、流入部と流出部をねじり加工するが、ねじり角度を異にさせてもよい。実験によれば、平均角度45度に対して、風上側(流入側)角度をプラス10度(55度)、風下側(流出側)角度をマイナス25度(20度)とした場合、風向変換は、防雪柵に対して約25度、吹上げ角度は約23度であった。これらの態様も、風向変換性能を持たせることができる。
3)ねじり面の凹状の曲面は完全な弧である場合のほか、図25のように直線を段階的に角度を変えたものを含んでいる。
本発明による斜風対応型防雪柵の第1実施例を示す正面図である。 図1のII−II線に沿う断面図である。 図2の部分拡大図である。 本発明における変風向吹上げ板の一例を示す斜視図である。 (a)は変風向吹上げ板の一側面図、(b)は他側面図である。 変風向吹上げ板の平面図である。 防雪板の部分欠設正面図である。 (a)は図7のVII−VII線に沿う断面図、(b)はVIII−VIII線に沿う断面図である。 有孔板の部分拡大正面図である。 (a)は本発明による吹上げ式防雪柵の格納時の状態を示す斜視図、(b)はその側面図である。 格納状態を道路側から見た状態の斜視図である。 吊り上げて使用状態とした斜視図である。 本発明の作用を示す縦断側面図である。 本発明の作用を示す平面図である。 (a)は本発明の作用を模式的に示す側面図、(b)は上空からの平面図である。 (a)は第1実施例の実験に用いた変風向吹上げ板のねじり角度概要斜視図、(b)は風向変換性能を示す平面図である。 本発明の第2実施例を示す斜視図である。 第2実施例の側面図である。 図18の部分的拡大図である。 第2実施例における変風向吹上げ板の斜視図である。 (a)は変風向吹上げ板の右端面図、(b)は中央部の断面図、(c)は左端面図である。 (a)は変風向吹上げ板の横断面図、(b)は縦断側面図である。 第2実施例の作用を示す縦断側面図である。 第2実施例の作用を示す平面図である。 第2実施例の実験に用いた変風向吹上げ板のねじり角度概要斜視図である。 (a)は従来の防雪柵の効果範囲を示す説明図、(b)は本発明による防雪柵の効果範囲を示す説明図である。
符号の説明
1 支柱
2 防雪板
2A 有孔板
2B 無孔板
3、3’、3” 変風向吹上げ板
5 ウインチ
6 ロープ
9A,9B リンク
10 縦溝
21 凹凸部
31 面板
200,300 突軸
210 小孔

Claims (8)

  1. 両側の支柱の間に複数の防雪板を多段状にかつ折畳み可能に設けるとともに、最上段の防雪板の上に、風向を変えかつ吹き上げて飛ばす変風向吹上げ板を数段配置したことを特徴とする斜風対応型防雪柵。
  2. 変風向吹上げ板の上面に、幅方向の一端が他端よりも高い部分と、幅方向の一端が他端よりも低い部分を有するようにねじりが付与されている請求項1に記載の斜風対応型防雪柵。
  3. 変風向吹上げ板のねじれが、板長手方向の両端で相似である請求項2に記載の斜風対応型防雪柵。
  4. 変風向吹上げ板のねじれが、板長手方向の両端で非相似である請求項2に記載の斜風対応型防雪柵。
  5. 変風向吹上げ板上面が幅方向で直線状の斜面をなしている請求項2ないし4のいずれかに記載の斜風対応型防雪柵。
  6. 変風向吹上げ板上面が幅方向で凹状の曲面をなしている請求項2ないし4のいずれかに記載の斜風対応型防雪柵。
  7. 変風向吹上げ板が2枚以上であり、各変風向吹上げ板は長手方向両端の端坂に支柱の縦溝でガイドされる突軸をそれぞれ有し、下位の変風向吹上げ板は、角度規制されるリンクにより最上段の防雪板の突軸と連結され、上位の変風向吹上げ板は下位の変風向吹上げ板の突軸につながる角度規制されるリンクにより連結され、上位の変風向吹上げ板は吊持用のロープが連結され、これの牽引により上下の変風向吹上げ板が所定角度で道路側に上向き傾斜し、上下の変風向吹上げ板間に変風向吹上げ用流路が形成されるようになっている請求項1に記載の斜風対応型防雪柵。
  8. 防雪板のうち複数枚が板面を貫いて多数の小孔を配設した有孔板である請求項1または7に記載の斜風対応型防雪柵。
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