JP2002226791A - 低弾性接着剤組成物 - Google Patents
低弾性接着剤組成物Info
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Abstract
て構造物が破壊しないよう振動変位を吸収し、コンクリ
ート構造物に接着性の良い、環境に優しい接着剤組成物
を提供する。 【解決手段】(A)重合物の伸びが20℃で200%以
上であり、分子中1個以上のフエニル基を有するアクリ
ル酸エステルモノマーもしくはオリゴマー40重量部以
上、(B)ガラス転移温度が0℃以下で、分子中1個以
上のフエニル基を有するアクリル酸エステルモノマー1
0〜60重量部を含有し、(A+B)100重量部に対
して(C)クメンハイドロパーオキサイド0.5〜8重
量部、(D)金属石鹸を含有金属換算で0.01〜1.
0重量部、(E)固形パラフイン0.2〜5.0重量部
含有する接着剤組成物。
Description
リート構造物が振動しても、接合部から構造物が破壊す
ることがないように振動変位を吸収する、コンクリート
構造物に接着性の良い、環境に優しい接着剤組成物を提
供することを目的とする。
く、いろいろな被着体に対する接着性が優れ、環境に優
しいことなどから、成形材料、塗料、一般用接着剤、金
属用接着剤、コンクリート用接着剤などに幅広く利用さ
れている。
リル系樹脂は、一般にその硬化物が硬く、伸びが少ない
ため、コンクリート用接着剤として使用する際には、接
合部に地震時などの振動を吸収させる必要がある場合は
適用できないという問題があった。
リル系樹脂硬化物が硬く、伸びが小さいという欠点を改
善し、コンクリート用接着剤として使用した場合、コン
クリートに対する接着性が優れ、冬季の屋外等における
低温においても短時間で硬化し、地震などの振動変位を
吸収することができる、環境に優しい接着剤組成物を提
供することを目的としている。
℃で200%以上であり、分子中に少なくとも1個以上
のフエニル基を有するアクリル酸エステルモノマーもし
くはオリゴマー40重量部以上、(B)ガラス転移温度
が0℃以下で、分子中に少なくとも1個以上のフエニル
基を有するアクリル酸エステルモノマー10重量部以上
60重量部以下を含有し、(A+B)100重量部に対し
て(C)クメンハイドロパーオキサイド0.5〜8重量
部、(D)金属石鹸を含有金属換算で0.01〜1.0
重量部、(E)固形ハ゜ラフィン0.2〜5.0重量部含有す
ることを特徴とする接着剤組成物であり、この接着剤に
より接合したコンクリート構造物である。
合物の伸びが20℃で200%以上で、少なくとも分子
中に1個以上のフエニル基を有するアクリル酸エステル
モノマーもしくはオリゴマーであり、アルキルフェノー
ルのエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイド
変性アクリレート類である。例えば、2−ヒドロキシ−
3−フエノキシプロピルアクリレート、フェノールエチ
レンオキサイド変性アクリレート、パラクミルフェノー
ルエチレンオキサイド変性アクリレート、ノニルフェノ
ールエチレンオキサイド変性アクリレートなどがある。
単独で用いても良いし、2種類以上混合して使用しても
良い。
ステルモノマーもしくはオリゴマーは硬化物を柔軟に
し、かつ、高度な伸び特性を付与させるために、(A)
成分+(B)成分=100重量部中の少なくとも40重
量部以上が必要であり、50重量部以上であることが好
ましい。
のガラス転移温度が0℃以下で、少なくとも分子中に1
個以上のフエニル基を有するアクリル酸エステルモノマ
ーである。(B)成分の例としては、フェノール(エチ
レンオキサイド)2モル変性アクリレート、フェノール
(エチレンオキサイド)4モル変性アクリレート、ノニ
ルフェノール(エチレンオキサイド)4モル変性アクリ
レート、ノニルフェノール(プロピレンオキサイド)
2.5モル変性アクリレートなどがある。
て単独で用いても良いし、2種類以上混合して用いても
良い。
硬化物の柔軟性を付与させる成分であり、(A)成分+
(B)成分=100重量部中の10重量部以上60重量
部以下であることが必要であり、50重量部以下が特に
好ましい。60重量部を超えて配合すると、強度が低下
するので好ましくない。
イドロパーオキサイドは自然分解性が小さく、本発明に
用いる(D)成分である金属石鹸と酸化還元反応、所
謂、レドックス反応を惹起して本発明の(A)、(B)成
分であるアクリル酸エステルモノマーをラジカル重合さ
せるラジカル重合開始剤である。(C)成分のクメンハ
イドロパーオキサイドは本発明に用いる(A)成分+
(B)成分=100重量部に対し0.5〜8重量部用い
られる。0.5未満では硬化不良が発生する。8重量部
以上では保存安定性が著しく低下し、好ましくない。1
〜3重量部が最も好ましい。
としては、例えば、ナフテン酸コバルト、オクテン酸コ
バルト、ナフテン酸マンガン、オクテン酸マンガン、ナ
フテン酸ニッケル、オクテン酸ニッケル、ナフテン酸バ
ナジウム、オクテン酸銅などがある。これらの金属石鹸
は、金属含有率が1%〜20%程度の範囲にあるものが
一般に市販されている。使用に際しては有効な金属含有
率を換算し、含有金属換算で使用する。
複数組み合わせて用いてもよい。
は、少なすぎると硬化不良を発生するケースがあり、好
ましくない。多すぎる場合は高価なものになるし、硬化
物の着色が顕著となるので、本発明に用いる(A)成分
+(B)成分=100重量部に対し含有金属換算で0.
01〜1.0重量部の範囲で用いることが好ましい。
は、本発明の組成物の硬化に際し、モノマー類の酸素に
よる重合妨害、即ち、嫌気性を緩和する目的で添加する
成分である。(E)成分としては、融点が40℃以上の
ものが好ましく、融点42〜70゜Cのものが特に好ま
しい。(E)成分である固形パラフィンは(A)成分+
(B)成分=100重量部に対し0.2〜5.0重量部
添加する。0.2重量部未満では嫌気性を緩和する効果
が小さく、5.0重量部を超えると硬化樹脂の伸びが減
少し、また、強度の低下があり好ましくない。
組成物の性質の調整や、組成物を安価にする目的で添加
してもよく、炭酸カルシウム粉末は、これらの目的のた
めに特に適している代表的なフィラー成分の一つであ
る。これらのフィラー成分は単独、もしくは複数配合し
て使用しても良い。
らに上げる目的で、例えば、トリエタノールアミン、N,
N−ジ(2−ヒドロキシエチル)−P−トルイジン、N,
N−ジ(2−ヒドロキシエチル)アニリンなどの第3級
アミン類を促進剤として、単独もしくは組み合わせて用
いることもできる。
剤、紫外線吸収剤、染料、顔料、発泡剤などの添加剤を
必要に応じて添加することができる。
(A)、(B)、(C)、(D)、(E)成分を含有さ
せることにより、従来のアクリル系樹脂が一般に硬く、
伸びが小さいという欠点を改善し、コンクリート用接着
剤として使用した場合、接着性が優れ、低温においても
短時間で硬化し、地震などの振動変位を吸収することが
でき、環境に優しい接着剤組成物を得ることができる。
以下に、実施例により本発明を詳細に説明する。
を有し、フェニル基を含有するアクリル酸エステルモノ
マーとして、アロニックスM5700(東亜合成社製、
2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレー
ト)62gとアロニックスM−111(東亜合成社製、
ノニルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレー
ト)9g、重合体が0゜C以下のガラス転移温度を有す
るアクリル酸エステルとして、アロニックスM113
(東亜合成社製、ノニルフェノール(エチレンオキサイ
ド4モル変性)アクリレート)29gを混合した。
製、融点55゜C固形パラフィン)2.0gを上記モノ
マー混合液に添加した液を攪拌しながら65゜Cに加熱
してパラフィンを溶解させ、攪拌しながら30゜Cまで
冷却した。
合開始剤として、パークミルH(日本油脂社製、クメン
ハイドロパーオキサイド80%含有液)2.2gを添
加、攪拌し、更に、促進剤としてN,N−ジ(2−ヒド
ロキシエチル)−P−トルイジン1.4gを添加、攪拌
し、更に、炭酸カルシウム粉(白石カルシウム社製)を
100g投入、高速混合し、組成物1を得た。
量して、オクトライフCo12(シント−ファイン社
製、金属石鹸コバルト含有量12%オクテン酸コバル
ト)0.5gを添加、混合すると、発熱しながら8分後
に硬化した。
o12(0.5g)を添加、攪拌して得られた組成物を
接着剤として用い、2個の40mm×40mm×15mmのJ
ISR5201モルタル試験片の40mm×40mmの端面
同士を、接着剤層が1mmになるように1mm径のピアノ線
をスペーサーとして用いて接着した。約9分後に固着し
た。
を、試験機を用いて引っ張り速度1mm/分で引き剥がし
た結果、伸び460%、強度0.7N/mm2 であった。
後、オクトライフCo12を0.5g添加し、攪拌し
て、テフロン(登録商標)板上に厚さ2mmのシリコーン
ゴムを介して、注形し、厚さ2mmの硬化物シートを1日
養生して作成した。
ルに打ち抜き、雰囲気温度20゜C、チャック間20m
m、引っ張り速度10mm/分で試験機を用いて引っ張
り試験を実施した結果、ヤングモジュラス0.1MPa、伸
び500%、抗張力0.8N/mm2 であった。
を有し、フェニル基を含有するアクリル酸エステルモノ
マーとして、アロニックスM110(東亜合成社製、パ
ラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレー
ト)50gと重合体が0゜C以下のガラス転移温度を有
するアクリル酸エステルとして、アロニックスM113
(東亜合成社製、ノニルフェノール(エチレンオキサイ
ド4モル変性)アクリレート)50gを混合した以外は
実施例1記載の方法と同様である。
で、1、2−ポリブタジエン変性ジメタクリレートと2
−ヒドロキシエチルメタクリレート、ジシクロペンテニ
ルオキシエチルメタクリレート、フィラーを主成分とす
る接着剤として市販の土木・建築用アクリル系高性能接
着剤デンカハードロックII電気化学工業社製、グレー
ド:PCロックコネクト)を使用して、接着剤の評価を
行った。モルタル引き剥がし試験結果は、強度4.9N
/mm2で母材モルタルが破壊した。伸びは3%であっ
た。注形ダンベルの引っ張り試験結果は、ヤングモジュ
ラス616MPa、伸び6%であった。
イトエステルHO(共栄社油脂化学工業社製、2−ヒドロ
キシエチルメタクリレート)10gとライトエステルT
HF(共栄社油脂化学工業社製、テトラヒドロフルフリ
ルメタクリレート)90gを混合して、炭酸カルシウム
粉100gとN,N−ジメチルトルイジン2gを添加して、
攪拌混合し、組成物2を得た。
ルを0.25g添加し、混合すると、発熱し、3分後に急
速に硬化した。
モルタル引き剥がし試験結果:強度2.5N/mm2でモル
タル界面剥離であった。注形ダンベルの引っ張り試験の
結果は、試料が脆く、測定不能であった。
を有し、フェニル基を含有するアクリル酸エステルモノ
マーとして、アロニックスM111(東亜合成社製、ノ
ニルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート)
25gと重合体が0゜C以下のガラス転移温度を有する
アクリル酸エステルとして、アロニックスM113(東
亜合成社製、ノニルフェノール(エチレンオキサイド4
モル変性)アクリレート)75gを混合した以外は実施
例1記載の方法と同様である。20℃以上の温度で硬化
した硬化物はネバネバした半固体状であった。
を有し、フェニル基を含有するアクリル酸エステルモノ
マーとして、アロニックスM110(東亜合成社製、パ
ラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレー
ト)95gと重合体が0゜C以下のガラス転移温度を有
するアクリル酸エステルとして、アロニックスM113
(東亜合成社製、ノニルフェノール(エチレンオキサイ
ド4モル変性)アクリレート)5gを混合した以外は実
施例1記載の方法と同様である。
ル系接着剤が有する硬化物が硬く、伸びが小さいという
欠点を改善し、コンクリート用接着剤として使用した場
合、コンクリートに対する接着性が優れ、冬季の屋外等
における低温においても短時間で硬化し、地震などの振
動変位を吸収することができる、環境に優しい接着剤組
成物として有効である。
Claims (2)
- 【請求項1】 (A)重合物の伸びが20℃で200%
以上であり、分子中に少なくとも1個以上のフエニル基
を有するアクリル酸エステルモノマーもしくはオリゴマ
ー40重量部以上、(B)ガラス転移温度が0℃以下
で、分子中に少なくとも1個以上のフエニル基を有する
アクリル酸エステルモノマー10重量部以上60重量部
以下を含有し、(A+B)100重量部に対して(C)ク
メンハイドロパーオキサイド0.5〜8重量部、(D)
金属石鹸を含有金属換算で0.01〜1.0重量部、
(E)固形ハ゜ラフィン0.2〜5.0重量部含有することを
特徴とする接着剤組成物。 - 【請求項2】 請求項1記載の接着剤により接合したコ
ンクリート構造物。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
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- 2001-02-07 JP JP2001030739A patent/JP4877885B2/ja not_active Expired - Fee Related
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