JP2009084518A - 接着剤組成物 - Google Patents

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一二 影石
Kotaro Ono
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Abstract

【課題】耐熱性、耐薬品性、種々被着体の接着性、硬度、耐衝撃性などの機械的性質等にバランスがとれて優れた性能を発揮する接着剤組成物を提供する。
【解決手段】接着剤組成物は、特定構造式(A)または(B)で示される、数平均分子量1000〜5000のアクリロイル基含有ブタジエンオリゴマーと、エポキシ樹脂、およびアクリル単量体とを含むエポキシ−アクリルハイブリッド接着剤組成物である。
【選択図】なし

Description

本発明は、接着剤組成物に関するものであり、機械的強度や耐熱性に優れ、構造接着剤としてきわめて有用な接着剤組成物である。
“にかわ”等で知られているとおり、接着剤は太古の昔から身近な存在である。ポリ酢酸ビニル接着剤やゴム糊などのように、溶媒が蒸発することで接着機能を発揮するものから、エポキシ樹脂接着剤のように主剤と硬化剤を混合し、加熱等により三次元架橋を起こさせてより強い接着力や耐熱性、耐薬品性を発揮するものもある。一方で、エポキシ樹脂接着剤は硬く脆いという欠点を有している。
エポキシ樹脂にニトリル(−ブタジエン共重合)ゴムを配合し硬く脆いエポキシ樹脂接着剤を強靱なものへと改善し、さらに耐熱性が向上するとされるエポキシ樹脂接着剤の改善技術が提案されている(特許文献1参照)。特許文献1で提案されている技術は当該業界ではCTBNエポキシ樹脂配合エポキシ樹脂接着剤などとして比較的ポピュラーな技術であり、確かにエポキシ樹脂接着剤の脆さが改善され、接着剤が強靱なものとなる。ところが、ゴム成分を配合することにより、エポキシ樹脂の硬化反応性が著しく遅くなり、これを回避するためにはさらに高温でのポストキュア工程が必要となり接着作業性の悪化を招
く。昨今では接着剤の低温短時間硬化が強く望まれているが、特許文献1に提案されている技術ではこの要求に十分応えられない。また、高温での接着工程は、ガラス繊維、炭素繊維などで強化されたプラスチック(GFRP、CFRPなど)を接合する場合には、ひけやそりの原因となり好ましくない不具合を招く場合がある。一方、例えば、80℃、30分程度の低温短時間の硬化条件では十分な硬化性を示さず、多くの未反応物が残存し、これが溶剤、可塑剤となって硬化物は低ガラス転移温度(Tg)となり、耐熱性が悪化する。
近年、接着をより低温短時間で行おうとする試みがなされている。この接着剤は、レドックス系の重合開始剤を用いるラジカル硬化型接着剤であり、第二世代接着剤(SGA)として広く知られるとおりである。
SGAは、通常、塩素化ポリエチレンなどのゴム高分子をメタクリル酸メチルなどのアクリル単量体に分散または溶解し、さらに、エチレングリコールジメタクリレートなどの架橋性モノマーを加え、レドックス重合開始剤で硬化される。レドックス重合開始剤は、例えば、過酸化ベンゾイル/N,N−ジメチル−p−トルイジンなどの有機過酸化物(酸化剤)とアミン化合物(還元剤)との組み合わせ、クメンヒドロペルオキシド/オクチル酸コバルトなどのヒドロペルオキシド化合物(酸化剤)と金属石鹸(還元剤)との組み合わせなどがよく知られており、一般に室温〜100℃でラジカル硬化反応を開始する硬化系として知られている。
SGAは、低温短時間硬化で、比較的良好な接着強度を示すことから 航空機などに使用する構造接着剤として広く認知されている。欠点としては、アクリル単量体特有の悪臭が強いこと、硬化時の収縮が大きいこと、発熱量が大きくプラスチックなどに適用した場合ひけ等の影響で表面に欠陥が出やすいこと、酸素による硬化阻害の影響を受けやすく時として硬化が不十分となり接着不良を起こす場合があることなどが挙げられる。
分子中に−OC(O)C(R)=CHを有するアクリルポリマーとレドックス系重合開始剤とからなる接着剤組成物が示されている(特許文献2参照)。特許文献2で提案されている技術はアクリル単量体の原子移動ラジカル重合に関するものであり、その応用として接着剤組成物が示されている。
特許文献2で提案されている技術に示されているような柔軟なアクリルポリマーは、ポリエチレン、ポリブタジエン、ポリイソプレン等のゴム弾性を有する高分子に比しポリマーの凝集力が小さい。したがって、柔軟なアクリルポリマーを主成分とする接着剤は、例えば引張り試験でだらだらと伸張するだけで応力は小さい。すなわち、接着剤の機械的強度が不足する傾向が見られる。
特許文献2で提案されている技術の実施例には、接着剤の接着力評価としてよく実施されるアルミニウム合金−アルミニウム合金のシングルラップ接着性試験結果が示されている。実施例に見られるとおり、剪断接着力が10MPa(剪断接着力の最大値は6.65MPa)を超えるものが見あたらず、構造接着剤としては、剪断接着力が小さい。
カンファーキノンを用いた可視光硬化型レジンに関する紹介がなされている(非特許文献1参照)。紹介されている技術は、重合開始系として、カンファーキノンと1,3,5−
トリメチルバルビツール酸との組み合わせ、カンファーキノンとチオバルビツール酸類との組み合わせに関するものである。これらはいずれも歯科技術に関するものであり、象牙質への接着力を高めるため使用されるものである。ただ残念ながら、紹介されている技術は、酸素による重合阻害を受け、硬化不良を起こしやすい。
特開昭52−30837 特開2006−299257号公報 門磨義則、今井庸二、「チオバルビツール酸誘導体を用いた可視光線重合開始剤の研究」、歯科材料・器械(Journal of the Japanese Society for Dental Materials and Devices)、Vol.18,No.4(19890725),pp533-538.
本発明が解決しようとする課題は、耐熱性、耐薬品性、種々被着体の接着性、硬度、耐衝撃性などの機械的性質等にバランスがとれて優れた性能を発揮する接着剤組成物を提供することである。
本発明は、数平均分子量1000〜5000の下記構造式で示されるブタジエンオリゴマー(A)、
Figure 2009084518
(ここで、R1は
Figure 2009084518
または
Figure 2009084518
を、R2は、水素原子またはメチル基を表す。)
または、数平均分子量1000〜5000の下記構造式で示されるブタジエンオリゴマー(B)、
Figure 2009084518
(ここで、x+y+z=1.0、xは、0.1〜0.3、yは、0.1〜0.3、zは、0.4〜0.8、R1は
Figure 2009084518
または
Figure 2009084518
を、R2は、水素原子またはメチル基を表す。)
エポキシ樹脂、および、アクリル単量体を含む接着剤組成物に関するものである。
本発明の接着剤組成物は、種々被着体を強靱な接着力で接合する。本発明の接着剤組成物は、ガラス、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、アクリル樹脂、鉄、アルミニウム、銅、チタン合金、ガラス繊維や炭素繊維で強化されたプラスチック等を被着体としたとき、強靱な接着力で接合する。
さらに、本発明の接着剤組成物は、高張力鋼(High Tensile Steel)間の接着、高張力鋼と炭素繊維やガラス繊維で強化したプラスチック(CFRP、GFRP)間の接着、アルミニウム合金と炭素繊維やガラス繊維で強化したプラスチック(CFRP、GFRP)間の接着でも好適な接着剤として強靱な接着力を発揮する。
本発明の接着剤組成物は、例えば、50MPa以上の高い引張強度、5%以上の伸び率が要求される高性能構造接着剤として有用な接着剤組成物である。
本発明は、数平均分子量1000〜5000の下記構造式で示されるブタジエンオリゴマー(A)、
Figure 2009084518
(ここで、R1は
Figure 2009084518
または
Figure 2009084518
を、R2は、水素原子またはメチル基を表す。)
または、数平均分子量1000〜5000の下記構造式で示されるブタジエンオリゴマー(B)、
Figure 2009084518
(ここで、x+y+z=1.0、xは0.1〜0.3、yは0.1〜0.3、zは0.4〜0.8、R1は
Figure 2009084518
または
Figure 2009084518
を、R2は、水素原子またはメチル基を表す。)
エポキシ樹脂、および、アクリル単量体を含む接着剤組成物である。
本発明の接着剤組成物で使用される数平均分子量1000〜5000の下記構造式で示されるブタジエンオリゴマー(A)
Figure 2009084518
(ここで、R1は
Figure 2009084518
または
Figure 2009084518
を、R2は、水素原子またはメチル基を表す。)
としては、例えば、「NISSO−PB TEA−1000」、「NISSO−PB TE−1000」(以上、日本曹達社の製品)などが例示され、これらのブタジエンオリゴマー(A)は、単独で使用しても、2種類以上の混合物で使用してもよい。
本発明で使用されるブタジエンオリゴマー(A)は、1,2−ブタジエンオリゴマーの両末端に(メタ)アクリロイル基を有し、加熱や光照射により硬化反応を起こし、強靱で耐衝撃性に優れる接着剤を与える。特に、ブタジエンオリゴマー(A)の末端が下記構造式で示されるようにウレタン結合を有する場合には、特に強靱で耐衝撃性、接着性に優れた接着剤が製造できるので、好ましい。
Figure 2009084518
(ここで、R2は、水素原子またはメチル基を表す。)
本発明の接着剤組成物で使用される数平均分子量1000〜5000の下記構造式で示されるブタジエンオリゴマー(B)
Figure 2009084518
(ここで、x+y+z=1.0、xは、0.1〜0.3、yは0.1〜0.3、zは、0.4〜0.8、R1は
Figure 2009084518
または
Figure 2009084518
を、R2は、水素原子またはメチル基を表す。)
としては、例えば「BAC−45」(大阪有機化学工業社の製品)などが例示される。これらのブタジエンオリゴマー(B)は、単独で使用しても、2種類以上の混合物で使用してもよい。
本発明で使用されるブタジエンオリゴマー(B)は、1,4−ブタジエンを主骨格とするブタジエンオリゴマーの両末端に(メタ)アクリロイル基を有し、加熱や光照射により硬化反応を起こし、強靱で耐衝撃性に優れる接着剤を与える。特に、ブタジエンオリゴマー(B)の末端が下記構造式で示される場合には、接着剤の接着作業性が改善され接着剤として良好な伸び率を示し、特に強靱で耐衝撃性、反発弾性、降伏値応力、接着性に優れた接着剤が製造できるので、好ましい。
Figure 2009084518
(ここで、R2は、水素原子またはメチル基を表す。)
本発明の接着剤組成物では、ブタジエンオリゴマー(A)、または、ブタジエンオリゴマー(B)は、本発明で使用されるアクリル単量体との合計量100重量部に対して、好ましくは、20〜98重量%、より好ましくは、25〜95重量%、さらに好ましくは、30〜95重量%使用されるのが望ましい。本発明の接着剤組成物では、ブタジエンオリゴマー(A)、または、ブタジエンオリゴマー(B)の使用量が20重量%未満の場合には、接着剤の強靱性が失われる傾向が見られ、耐衝撃性、接着性が悪化する場合が見られる。使用量が98重量%を超える場合には、本発明で使用されるエポキシ樹脂にうまく分散、安定化することができなくなる傾向が見られ、またブタジエンオリゴマーの硬化反応性が悪化する場合が見られ、接着剤の機械的強度、接着力が低下する傾向が見られる。
本発明の接着剤組成物では、ブタジエンオリゴマー(A)、または、ブタジエンオリゴマー(B)を単独で使用することができる。また、ブタジエンオリゴマー(A)とブタジエンオリゴマー(B)を併用して使用することもできる。
本発明の接着剤組成物で使用されるエポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、ソルビトールポリグリシジルエーテル等が例示され(参考文献;「14705の化学商品」、化学工業日報社、pp1126-1135(2005))、これらのエポキシ樹脂は、単独で使用しても、2種類以上の混合物で使用してもよい。
本発明の接着剤組成物では、エポキシ樹脂は、本発明で使用されるアクリル単量体との合計量100重量部に対して、好ましくは、40〜99重量%、より好ましくは、50〜98重量%、さらに好ましくは、55〜98重量%使用されるのが望ましい。エポキシ樹脂の使用量が40重量%未満の場合には、接着剤の強度が低下する傾向が見られる。エポキシ樹脂の使用量が99重量%を超える場合には、接着剤の強靱性が失われる傾向が見られ、耐衝撃性が低下して脆くなる傾向が見られる。
本発明の接着剤組成物では、エポキシ樹脂として好ましくは、ビスフェノールA型エポキシ樹脂の使用が推奨され、例えば、「jER828」、「jER1001」、「jER1004」(以上、ジャパンエポキシレジン社の製品)などが例示される。本発明では、好ましく使用されるビスフェノールA型エポキシ樹脂は、単独で使用しても、2種類以上の混合物として使用してもよい。
本発明の接着剤組成物では、好ましくは、ビスフェノールA型エポキシ樹脂が使用されることにより、接着剤の被着体へのなじみ、浸透性が向上し、種々被着体に対するより強い接着強度が発揮される。
本発明の接着剤組成物では、好ましくは、ビスフェノールA型エポキシ樹脂は、本発明で使用されるエポキシ樹脂の合計量100重量部に対して、好ましくは、40〜100重量%、より好ましくは、50〜100重量%、さらに好ましくは45〜100重量%使用されるのが望ましい。本発明の接着剤組成物では、ビスフェノールA型エポキシ樹脂の使用量が、40〜100重量%であると、接着剤の強靱性や耐熱性が良く、接着作業性がよい。
本発明の接着剤組成物では、エポキシ樹脂としてより好ましくは、下記構造式のテトラグリシジルメタキシレンジアミンの使用が推奨され、例えば、上市されているものとして「TETRAD−X」(三菱ガス化学社の製品)などが例示される。本発明では、好ましく使用される下記構造式のテトラグリシジルメタキシレンジアミンは、単独で使用しても、2種類以上の混合物として使用してもよい。
Figure 2009084518
本発明のエポキシ−アクリルハイブリッド接着剤組成物では、テトラグリシジルメタキシレンジアミンが使用されることにより、接着剤の耐熱性が向上し、アクリル単量体の硬化性を含め接着剤の硬化性が改善されて、特に金属に対する接着力が向上する。
本発明の接着剤組成物では、テトラグリシジルメタキシレンジアミンは、本発明で使用されるエポキシ樹脂の合計量100重量部に対して、好ましくは、0.2〜50重量%、より好ましくは、0.5〜45重量%、さらに好ましくは、2〜40重量%使用されるのが望ましい。本発明の接着剤組成物では、テトラグリシジルメタキシレンジアミンの使用量が、0.2〜50重量%であると、接着剤の強靱性や耐熱性がよく、接着剤のポットライフが適度にあるので、接着作業性がよい。
本発明の接着剤組成物では、さらに好ましくは、ビスフェノールA型エポキシ樹脂とテトラグリシジルメタキシレンジアミンが併用される場合があり、接着剤の硬化性が向上し、強靱で耐熱性のよい接着剤が製造できる。また、ビスフェノールA型エポキシ樹脂とテトラグリシジルメタキシレンジアミンが併用されることにより、アクリル単量体の重合硬化性がより向上し、アクリル単量体による接着剤の改質、性能向上効果、例えば、耐衝撃性や曲げ強度などの接着剤の改質、性能向上効果が顕著となる。
本発明の接着剤組成物で使用されるアクリル単量体としては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸i−ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸イソボルニル、ジシクロペンテニルオキシアクリレート、ジシクロペンタニルオキシアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチルアクリレート、アクリル酸、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、アクリル酸2−メトキシエチル、アクリル酸2−ブトキシエチル、アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、アクリル酸エチルエチレンウレア、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート,N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジプロピルアミノエチルアクリレート、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸i−ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸イソボルニル、ジシクロペンテニルオキシメタクリレート、ジシクロペンタニルオキシメタクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチルメタクリレート、メタクリル酸、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸4−ヒドロキシブチル、メタクリル酸2−メトキシエチル、メタクリル酸2−ブトキシエチル、メタクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、メタクリル酸エチルエチレンウレア、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジプロピルアミノエチルメタクリレート、メタクリル酸テトラヒドロフルフリル、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、グリシジルメタクリレート、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸などが例示され、本発明では、これらのアクリル単量体は、単独で使用しても、2種類以上の混合物で使用してもよい。
本発明の接着剤組成物では、アクリル単量体が使用されることにより、好ましくは、エポキシ樹脂接着剤が本発明にしたがいアクリル単量体の併用でハイブリッドされることにより、接着剤のガラス転移温度が低下することなく、接着剤の耐衝撃性、強靱性が向上する。
さらに、本発明の接着剤組成物では、本発明で使用されるアクリル単量体は、ブタジエンオリゴマー(A)またはブタジエンオリゴマー(B)と本発明で使用されるエポキシ樹脂との相溶性を向上し、ブタジエンオリゴマー(A)またはブタジエンオリゴマー(B)を、本発明で使用されるエポキシ樹脂中に均一に相溶化または均一に分散安定化する作用もあわせ有し、同時に接着剤の硬化性も改善、向上する作用を有する。この結果、接着剤が強靱となり、強い接着力を発揮することが可能となる。
本発明の接着剤組成物では、アクリル単量体として、好ましくは下記構造式の不飽和基含有アクリル単量体を含むことができ、
Figure 2009084518
(ここで、R2は、水素原子またはメチル基、nは、0または1〜4の整数を表す。)
本発明で使用される不飽和基含有アクリル単量体としては、例えば、ジシクロペンテニルオキシアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシメタクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレートなどが例示され、本発明ではこれらの不飽和基含有アクリル単量体は、単独で使用しても、2種類以上の混合物で使用してもよい。
本発明の接着剤組成物では、これら不飽和基含有アクリル単量体のなかでは、ジシクロペンテニルメタクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート等の不飽和基含有メタクリレートがさらに好ましく、接着剤の硬化性が良好となり、接着剤がより強靱となりで接着力が向上し、例えば不飽和基含有アクリル単量体のジシクロペンタジエニル基が有する不飽和結合の効果により、特に金属に対する強靱で接着力の高い接着剤が製造できる。
本発明の接着剤組成物では、好ましく使用される不飽和基含有アクリル単量体は、本発明で使用されるアクリル単量体の合計量100重量部に対して、好ましくは、2〜100重量%、より好ましくは、3〜100重量%、さらに好ましくは、5〜100重量%使用されるのが望ましい。
本発明の接着剤組成物では、アクリル単量体として、好ましくは、下記構造式のアミノ基含有アクリル単量体が使用することができ、
Figure 2009084518
(ここで、R2は、水素原子またはメチル基、R3,R4は、水素原子または炭素原子数1〜3個のアルキル基を表す。)
本発明で使用されるアミノ基含有アクリル単量体としては、例えば、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジプロピルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジプロピルアミノエチルメタクリレートなどが例示され、これらのアミノ基含有アクリル単量体は、単独で使用しても、2種類以上の混合物で使用してもよい、
本発明の接着剤組成物では、アミノ基含有アクリル単量体は、好ましくは、アクリル単量体のラジカル重合を開始する機能、アクリル単量体がラジカル重合し生成されたアミノ基含有アクリル単量体が共重合されたアクリル樹脂とエポキシ樹脂とをグラフト化する機能、エポキシ樹脂の硬化反応を促進する機能を有する。本発明の接着剤組成物では、好ましくは、これらの機能が一丸となって作用し、接着剤の接着力、強靱性、耐熱性が向上する。さらに、アミノ基含有アクリル単量体は、アクリル樹脂中に共重合で組み込まれるため、接着剤の耐水性、耐薬品性が大きく向上する。
本発明の接着剤組成物では、アミノ基含有アクリル単量体は、本発明で使用されるアクリル単量体の合計量100重量部に対して、好ましくは、0.05〜20重量%、より好ましくは、0.2〜18重量%、さらに好ましくは、0.3〜12重量%使用されるのが望ましい。本発明の接着剤組成物では、アミノ基含有アクリル単量体の使用量が、0.05重量%未満の場合には、アクリル単量体の重合速度が遅くなり、接着剤の機械的強度、接着力が低下する場合が見られる。また、アクリル単量体がアミノ基含有アクリル単量体を含み重合したアクリル樹脂とエポキシ樹脂との相溶性、グラフト化が不足する傾向が見られ、同様に接着剤の機械的強度が低下する場合がある。アミノ基含有アクリル単量体の使用量が20重量%を超える場合には、多すぎるアミノ基の存在でアクリル単量体の重合が阻害される傾向が見られ、重合率が上がりにくくなり、また低分子量化傾向が見られ、接着剤の強靱性が損なわれる場合が見られる。
さらに本発明の接着剤組成物では、好ましくは、下記構造式のアルコキシ基含有アクリル単量体が使用されるのが望ましく、
Figure 2009084518
(ここで、R1は、水素原子またはメチル基、R4,R5は、炭素原子数1〜4個のアルキル基を表す。)
本発明で使用されるアルコキシ基含有アクリル単量体としては、例えば、アクリル酸2−メトキシエチル、アクリル酸2−ブトキシエチル、メタクリル酸2−メトキシエチル、メタクリル酸2−ブトキシエチルなどが例示され、本発明では、アルコキシ基含有アクリル単量体は、単独で使用しても、2種類以上の混合物で使用してもよい。
本発明の接着剤組成物では、好ましくは、アルコキシ基含有アクリル単量体が使用されることにより、接着剤がより強靱になり、接着剤の伸び率が向上して耐衝撃性が向上する。
本発明の接着剤組成物では、本発明で使用されるアクリル単量体の合計量100重量%に対して、アルコキシ基含有アクリル単量体は、好ましくは、2〜50重量%、より好ましくは、8〜45重量%、さらに好ましくは8〜40重量%使用されるのが望ましい。本発明のエポキシ−アクリルハイブリッド接着剤組成物では、アルコキシ基含有アクリル単量体の使用量が2〜50重量の場合には、接着剤の強靱性があり、接着剤に急激に大きい力が作用した場合にも接着破壊を起きない。さらに、接着剤の耐水性がよく、電気陰性度のことなる金属同士の接着、炭素繊維強化プラスチックと金属(特にアルミニウム合金)との接着を行う際に、塩水などの電解質溶液中での接着力が悪化しない。
本発明の接着剤組成物では、好ましくは、下記構造式のカンファーキノン(以下、CQとも言う)が使用され、
Figure 2009084518
カンファーキノン(CQ)は、アクリル単量体の重合反応、硬化反応を開始、推進する作用がある。
可視光線を吸収し活性化してアクリル単量体等の重合反応、硬化反応を開始する化合物としては、カンファーキノン、ベンジル、ジアセチル、アントラキノン、ベンゾインメチルエーテルなどがよく知られている。このうち、カンファーキノン(CQ)は、通常470nm程度の可視光線で活性化され、チオバルビツール酸、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレートなどと組み合わせ可視光線硬化型レジンの重合開始系として使用される(非特許文献1参照)。
好ましくは、特定のブタジエンオリゴマー、エポキシ樹脂、アクリル単量体、カンファーキノン(CQ)を含む接着剤組成物では、可視光線の照射がなくても、アクリル単量体の重合反応、硬化反応は開始され、強靱で強い接着力を与える。また、当然ながら可視光線の照射、露光下においても、特定のブタジエンオリゴマー、エポキシ樹脂、アクリル単量体、カンファーキノン(CQ)を含む接着剤組成物は、何ら障害を起こすことなく硬化反応を完結し、強靱で強い接着力を与える。
本発明の接着剤組成物は、鉄、アルミニウム、銅、チタン合金といった可視光線を透過しない被着体であっても接着剤の硬化反応がスムースに進行し、継続され、完結する。比較的低温、短時間で種々被着体に対する強靱な接着力が発現される。
本発明の接着剤組成物では、カンファーキノン(CQ)は、本発明で使用されるアクリル単量体の合計量100重量部に対して、好ましくは、0.02〜20重量部、より好ましくは、0.5〜16重量部、さらに好ましくは、0.5〜12重量部使用するのが望ましい。
本発明の接着剤組成物では、好ましくは、エポキシ樹脂の硬化剤を使用することができる。エポキシ樹脂の硬化剤としては、例えば、脂肪族ポリアミン、芳香族ポリアミン、脂環式ポリアミン、ポリアミノアミド、アミン系硬化剤の混合物、第三アミン、アミン誘導体とホルムアルデヒドとの縮合体、脂肪酸と酸無水物、脂環式酸と酸無水物、芳香族酸と酸無水物、ハロゲン化酸と酸無水物、ヒドラジド誘導体、ジシアンジアミドとその誘導体、ボロンハライド錯体、有機金属錯体、オニウム塩類、ポリチオール、フェノールホルムアルデヒド縮合体、フェノールとその誘導体、水酸基を持つ他の化合物、イソシアネート、ケチミン、イミダゾールとその誘導体などが例示される(参考文献;「総説 エポキシ樹脂 第1巻 基礎編I」,エポキシ樹脂技術協会、pp117-209(2003.11))。これらのエポキシ樹脂の硬化剤は、単独で使用しても、もしくは2種類以上の混合物で使用してもよい。
本発明の接着剤組成物では、これらのエポキシ樹脂の硬化剤は、例えば、エポキシ樹脂のエポキシ当量とポリアミン化合物のアミン価から常法により算出される適性配合量で使用しても、例えば、実験により求められた機械的強度や接着強度が最適化される配合量で配合してもよい。本発明の接着剤組成物では、これらのエポキシ樹脂硬化剤は、本発明で使用されるエポキシ樹脂の合計量100重量部に対して、概ね0.2〜50重量部配合されるのが望ましい。エポキシ樹脂硬化剤量がこの使用量範囲の時、接着剤の機械的強度や接着強度が最大化される場合が多く見られる。
本発明の接着剤組成物では、エポキシ樹脂の硬化剤として、好ましくは、イミダゾール化合物の使用が推奨され、本発明で好ましく使用されるイミダゾール化合物としては、2−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾールなどが例示される。本発明の接着剤組成物では、これらのイミダゾール化合物は、単独で使用しても、2種類以上の混合物として使用してもよい。
本発明の接着剤組成物では、硬化剤として好ましく使用されるイミダゾール化合物は、エポキシ樹脂の硬化触媒として作用し、硬化性がシャープでしかも硬化速度が速く、かつポットライフが長いという接着剤として望ましい作業性を有し、機械的強度の大きい、種々被着体に対して強い接着力を示す接着剤を製造するために有用である。
本発明の接着剤組成物では、イミダゾール化合物は、本発明で使用されるエポキシ樹脂の合計量100重量部に対して、好ましくは、〜30重量部、より好ましくは、5〜25重量部、さらに好ましくは、5〜20重量部使用されるのが望ましい。本発明接着剤組成物では、イミダゾール化合物の使用量が、エポキシ樹脂の合計量100重量部に対して、2〜30重量部の場合には、エポキシ樹脂の硬化性がよく、接着剤の強靱性、接着力が低下しない。
本発明の接着剤組成物では、好ましくは、エポキシ樹脂の硬化剤として望ましくは下記構造式のフェノール化合物が使用され、
Figure 2009084518
(ここで、R7,R8,R9,R10,R11,R12は、水素原子または炭素原子数1〜3個のアルキル基を表す。)
本発明で好ましく使用されるフェノール化合物としては、例えば、トリス(2,4,6−N,N,N−ジメチルアミノメチル)フェノール、トリス(2,4,6−N,N,N−ジエチルアミノメチル)フェノールなどが例示され、フェノール化合物は、単独で使用しても、2種類以上の混合物で使用してもよい。
本発明の接着剤組成物では、フェノール化合物は、エポキシ樹脂の硬化速度を速める効果が見られ、硬化温度の引き下げと硬化時間の短縮が可能となり、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)やガラス繊維強化プラスチック(GFRP)などを被着体とした場合のひけやそりが解消され、残留応力の発生が押さえられて接着強度が向上する傾向が見られる。また、本発明では、フェノール化合物を適正量使用することにより、接着剤のガラス転移温度を向上する作用が見られ、耐熱性が改善される。
本発明の接着剤組成物では、フェノール化合物は、本発明で使用されるエポキシ樹脂の合計量100重量部に対して、好ましくは、0.02〜10重量部、より好ましくは、0.05〜8重量部、さらに好ましくは、0.1〜6重量部使用されるのが望ましい。
本発明の接着剤組成物では、好ましくは、一分子中に(メタ)アクリロイル基を2個以上有する多官能アクリルモノマー、オリゴマーを使用することができ、ブタジエンオリゴマー(A)、ブタジエンオリゴマー(B)以外の一分子中に(メタ)アクリロイル基を2個以上有する多官能アクリルモノマー、オリゴマーとしては、例えば、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルのジアクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルのジメタクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリウレタンアクリレートなどが例示され、これらの一分子中に(メタ)アクリロイル基を2個以上有する多官能アクリルモノマー、オリゴマーは、単独で使用しても、2種類以上の混合物で使用してもよい。
一分子中に(メタ)アクリロイル基を2個以上有する多官能アクリルモノマー、オリゴマーとして、上市されているものとしては、例えば、ビスフェノールAジグリシジルエーテルのジアクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルのジメタクリレート等のエポキシジ(メタ)クリレートの例としては、「NKエステル BPE−100」、「NKエステル BPE−200」(以上、新中村化学工業(株)の製品)、ポリエステルアクリレート、ポリウレタンアクリレートなどの例としては、「アロニックスM−5700」、「アロニックスM−7100」(以上、東亞合成(株)の製品などが例示される。
本発明の接着剤組成物では、一分子中に(メタ)アクリロイル基を2個以上有する多官能アクリルモノマー、オリゴマーは、本発明で使用されるアクリル単量体と一分子中に(メタ)アクリロイル基を2個以上有する多官能アクリルモノマー、オリゴマーの合計量を100重量部として、好ましくは、0.02〜20重量%使用されるのが望ましい。一分子中に(メタ)アクリロイル基を2個以上有する多官能アクリルモノマー、オリゴマーの使用量が、この範囲であるとき、接着剤の保存安定性が良好な状態で維持され、接着剤の機械的強度、接着強度がバランスがとれ向上する傾向が見られる。
本発明の接着剤組成物では、さらに、接着剤の粘性調節(レオロジーコントロール)や強度向上その他の目的のために、シリカ、カーボンブラック、モンモリロナイト、ガラス繊維などの各種フィラー、液状ポリブタジエン、両末端アクリル化液状ポリブタジエン、液状アクリロニトリル−ブタジエン樹脂、液状両末端アクリル化アクリロニトリル−ブタジエン樹脂、MBS樹脂などのポリマー、オリゴマー類を添加することも可能である。
本発明の接着剤組成物は、接着剤を、金属、プラスチック、ガラス、建材などの被着体に、例えば、接着剤厚みが50μm〜5mmとなるよう塗布した後、例えば室温〜150℃で例えば1〜60分、接着剤の硬化反応を行うことにより、良好な接着部材を製造することができる。
以下に、本発明の一例を実施例によって説明する。なお、以下で説明する実施例中、接着剤の引張強度試験は、ASTM D638にしたがい、23℃と80℃で行った。また、引張剪断強度試験は、ASTM D1002にしたがい、接着剤の厚みを200μmとして23℃で行った。試験用の被着体としては、アルミニウム合金(JIS A−2017P)を使用した。また、全ての接着剤は、被着体に塗布後100℃、30分間硬化させた。
1.実施例および比較例で使用するエポキシ樹脂の製造例
表1の組成のエポキシ樹脂を均一になるまで混合し、実施例および比較例で使用するエポキシ樹脂を製造した。
Figure 2009084518
2.実施例および比較例で使用するブタジエンオリゴマーの製造例
表2の組成でブタジエンオリゴマーを製造した。
Figure 2009084518
3.実施例および比較例で使用するアクリル単量体混合物の製造例
表3の組成でアクリル単量体、その他の原料を均一になるまで混合し、アクリル単量体混合物を製造した。なお、製造は23℃、遮光下で実施した。
Figure 2009084518
4.実施例および比較例で使用するエポキシ樹脂硬化剤の製造例
表4の組成で、イミダゾール化合物、フェノール化合物、ポリアミン化合物を均一な溶液になるまで攪拌混合しエポキシ樹脂硬化剤を製造した。
Figure 2009084518
実施例
表5の組成で実施例の接着剤組成物(接着剤1〜接着剤7)を製造した。製造方法は、エポキシ樹脂混合物とブタジエンオリゴマーをホモジナイザーで均一に混合した後、これにアクリル単量体混合物を均一になるよう混合し、これにエポキシ樹脂硬化剤を添加し均一になるまで攪拌、混合を行った。
Figure 2009084518
比較例
表6の組成で比較例の接着剤組成物(接着剤8〜接着剤10)を製造した。製造方法は、エポキシ樹脂混合物とブタジエンオリゴマーをホモジナイザーで均一に混合した後、これにアクリル単量体混合物を均一になるよう混合し、これにエポキシ樹脂硬化剤を添加し均一になるまで攪拌、混合を行った。
Figure 2009084518
接着剤組成物の試験結果
表7に実施例および比較例で製造した接着剤組成物の試験結果を示した。
Figure 2009084518
試験結果のコメント
1)接着剤1は、強伸度、接着力ともにバランスのとれた性能を示している。
2)接着剤2は、エポキシ樹脂の硬化剤として2,4,6−トリス(ジメチルアミノエチル)フェノールを併用しており、接着剤の強度、耐熱性に改善が見られる。
3)接着剤3は、アクリル単量体に架橋剤であるトリメチロールプロパントリアクリレートが使用されており、接着剤が粘り強く、高強度のものとなった。
4)接着剤4、5、6、7は、アクリル単量体に架橋剤であるγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランが使用されている。また、ブタジエンオリゴマーの使用量は接着剤4>接着剤5>接着剤6となっている。接着剤4、5,6は、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランの効果で強靱な接着剤となり、また接着力も大きく向上した。ブタジエンオリゴマーの使用量は、ブタジエンオリゴマーとエポキシ樹脂組成、アクリル単量体組成に関連してエポキシ樹脂、アクリル樹脂との相溶性に影響を与える。本試験ではブタジエンオリゴマー使用量の少ない接着剤6がきわめて良好な性能を示した。
接着剤7では、ブタジエンオリゴマーとしてゴム弾性によりすぐれている1,4−結合の多いブタジエンオリゴマーが使用されており、接着剤の機械的強度や接着性に良好な結果が得られた。
5)接着剤8は、アクリル単量体、ブタジエンオリゴマーとも使用されておらず、一般的なエポキシ接着剤の例である。常温では、接着剤の機械的強度、接着力ともに良好な結果を与えるが、耐熱試験では急激に機械的強度、接着力が失われることがわかる。
6)接着剤9は、アクリル単量体が含まれておらず、接着剤10は、エポキシ樹脂が含まれておらず、接着剤9、10ともに接着剤が未硬化となって試験を行うことができなかった。

Claims (5)

  1. 数平均分子量1000〜5000の下記構造式で示されるブタジエンオリゴマー(A)、
    Figure 2009084518
    (ここで、R1は、
    Figure 2009084518
    または
    Figure 2009084518
    を、R2は、水素原子またはメチル基を表す。)
    または、数平均分子量1000〜5000の下記構造式で示されるブタジエンオリゴマー(B)、
    Figure 2009084518
    (ここで、x+y+z=1.0、xは、0.1〜0.3、yは、0.1〜0.3、zは、0.4〜0.8、R1は
    Figure 2009084518
    または
    Figure 2009084518
    を、R2は、水素原子またはメチル基を表す。)
    エポキシ樹脂、および、アクリル単量体を含む接着剤組成物。
  2. アクリル単量体として、下記構造式の不飽和基含有アクリル単量体を含む請求項1に記載の接着剤組成物。
    Figure 2009084518
    (ここで、R2は、水素原子またはメチル基、nは、0または1〜4の整数を表す。)
  3. アクリル単量体として、さらに下記構造式のアミノ基含有アクリル単量体を含む請求項1または2のいずれかに記載の接着剤組成物。
    Figure 2009084518
    (ここで、R2は、水素原子またはメチル基、R3,R4は、水素原子または炭素原子数1〜3個のアルキル基を表す。)
  4. 接着剤組成物が、下記構造式のカンファーキノンを含む請求項1〜3のいずれかに記載の接着剤組成物。
    Figure 2009084518
  5. 接着剤組成物が、さらに、エポキシ樹脂の硬化剤を含む請求項1〜4のいずれかに記載の接着剤組成物。
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